説明

通信システム

【目的】相手先に応じてアドレス変換方式を変える。
【構成】ISDN用オートダイヤリング装置は、G4ファクシミリ装置から呼設定(SETUP) メッセージを受信すると(ステップS1)、この呼設定メッセージの着アドレスをチェックし(ステップS2)、エスケープコード(ESC)とESCに対応するネットワークアドレス(NTA)、及びその他の情報要素(SID)にて構成されるアドレス変換テーブルを参照する(ステップS3)。呼設定メッセージの着アドレスの番号要素にESCが存在する場合、ステップS6で、そのESCに対応するNTAを呼設定メッセージの着アドレスに、また、もとの着アドレス−(ESC)と他の情報(SID)、及び識別子をユーザ間情報に組み込んで、それらを網に送信する。しかし、着アドレスの番号要素にESCが存在しない場合、受信した呼設定メッセージをそのまま網に送信する(ステップS5)。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ファクシミリネットワークシステムのISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置のPSDN・ISDN間のアドレス変換やISDNに対して自動ダイヤリングを行なう通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、総合デジタル通信網(ISDN)の普及に伴い、ISDNと、従来からのパケット交換網(PSDN)を接続し、通信サービスを提供するサービス形態が増加しつつある。このPSDNからISDNへのアドレス変換時、例えば、相手の通信装置が同じゲートウェイ装置の場合など、相手先で再度、ISDNからPSDNへのアドレス変換が必要となるため、アドレス情報を相手先に送る必要がある。このとき、リアルタイムで変換を行なうには、呼設定メッセージに変換のためのアドレス情報を付加して送る必要がある。これには、一般的には、end to end での情報のやり取りが可能で、相手先の装置のISDNへの接続形態によらないで使用できるユーザ情報のエリアを使用する。つまり、1)ISDNの呼設定メッセージ内の着サブアドレスにPSDNのアドレス情報を載せる2)データ転送フェーズでアドレス情報をイメージコード、コードデータで送るという方法がある。
【0003】また、近年、普及しつつあるISDN対応のG4ファクシミリを対象とするサービスを利用するためには、サービスの指定コードや識別コード(ID)などを送る必要があり、そのために呼設定メッセージのユーザ間情報を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の通信装置では、PSDNからISDNへのアドレス変換時、相手先通信装置の種類によらずに一定の変換を行なうため、ISDNの呼設定メッセージにユーザ間情報を付加し、相手装置が最終の宛先(例えば、G4ファクシミリ)でユーザ間情報が不要の場合でも、サービスとして有料なユーザ間情報が付加されるので、無駄な通信費が発生するという問題がある。
【0005】また、呼設定メッセージ内の着サブアドレスを使用してアドレス変換する方法では、ISDNとPSDNとを接続する装置をバス接続し、サブアドレスを使用できないという問題がある。さらに、上記の呼設定メッセージのユーザ間情報を使用した、ISDN対応のG4ファクシミリを対象とするサービスを利用する場合、呼設定メッセージのユーザ間情報へのデータ設定のために、特殊仕様の端末装置、例えば、G4ファクシミリ装置が必要となる。
【0006】本発明の目的は、通信相手がG4ファクシミリ装置かゲートウェイ装置かで、ISDN・PSDN間でのアドレス変換方式を変える通信システムを提供することである。また、本発明の他の目的は、ISDN対応のG4ファクシミリ装置にて呼設定メッセージのユーザ間情報の使用が可能な通信システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、少なくともグループIVファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行なう通信システムにおいて、ISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置における該PSDN側からの着呼パケット内の相手先アドレスを認識する手段と、所定のアドレス変換情報及び変換モードを登録する手段と、前記相手先アドレスと前記アドレス変換情報とが一致した場合、ISDN側からの呼設定メッセージのユーザ間情報に所定の情報要素を組み込み、かつ、ISDN側のアドレスをPSDN側のアドレスに変換するアドレス変換手段とを備え、PSDN側からISDN側への情報送信時、送信相手先がグループIVファクシミリ装置かゲートウェイ装置かで、ユーザ間情報に組み込んだ前記所定の情報要素を利用して、前記アドレス変換を行なう。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、少なくともグループIVファクシミリ装置、グループIII ファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行なう通信システムにおいて、ISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置における該ISDN側からの呼設定メッセージ内のユーザ間情報を認識する手段と、前記ユーザ間情報内の情報から、PSDN側の発呼要求パケットを生成する手段と、PSDN側のアドレスをISDN側のアドレスに変換するアドレス変換手段とを備え、ISDN側からPSDN側への情報送信時、前記ユーザ間情報を利用して、前記アドレス変換を行なう。
【0009】また、請求項5に記載の発明は、少なくともグループIVファクシミリ装置、グループIII ファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、公衆電話網(PSTN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行ない、該グループIVファクシミリ装置と該ISDNとの間に自動ダイヤリング装置を設けた通信システムにおいて、前記グループIVファクシミリ装置からの呼設定メッセージを認識する手段と、所定のアドレス変換指定コードを登録する手段と、前記呼設定メッセージ内の着番号と前記アドレス情報とを比較する手段とを備え、前記着番号と前記アドレス情報とが一致した場合、所定情報を前記呼設定メッセージのユーザ間情報に組み込む。
【0010】さらに、請求項6に記載の発明は、総合デジタル通信網(ISDN)対応のグループIVファクシミリ装置と該ISDNとの間に自動ダイヤリング装置を設けた通信システムにおいて、前記ISDNからの呼確立要求メッセージを認識する手段と、各種パラメータ値を登録するパラメータ登録手段と、前記呼確立要求メッセージを無効メッセージに変換する手段とを備え、前記呼確立要求メッセージ内のユーザ情報に含まれるパラメータ値に基づいて、前記ISDNを介して前記各種パラメータ値の設定変更を行なう。
【0011】
【作用】以上の構成において、相手先に応じてアドレス変換方式を変えるように機能する。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る好適な実施例を詳細に説明する。
[第1実施例]図1は、本発明の第1の実施例に係るファクシミリネットワークシステムのシステム構成図である。同図において、1a〜1dは、CCITT X.25対応のG4ファクシミリ装置、2a,2bは、ISDN対応のG4ファクシミリ装置、3a,3bは、G3ファクシミリ装置、4a,4bは、G3ファクシミリ装置とPSTNとの間に接続される自動ダイヤル装置、5a,5bは、X.25対応のG4ファクシミリ装置をPSTNに接続し、G3ファクシミリ装置との相互交信を可能とするプロトコル変換装置である。
【0013】また、6a,6bは、ISDN対応のG4ファクシミリ装置とISDNとの間に接続される自動ダイヤル装置、7a,7bは、PSTNとPSDNとを接続し、両者の間でのアドレス変換、G3ファクシミリ装置とG4ファクシミリ装置のプロトコル変換等を行なうネットワークアダプタ装置、8a,8bは、ISDNとPSDNを接続し、両者の間でのアドレス変換等を行なうゲートウェイ装置、9a〜9cは小型パケット交換機、10a,10bは大型パケット交換機、11a,11bはファクシミリサーバ装置、12は、本システム全体の管理や課金等を行なうネットワーク管理装置であり、13はPSTN、14はISDNである。
【0014】図2は、図1に示したISDN用オートダイヤリング装置6a,6bのブロック構成図である。同図において、15は回線制御部、16は端末制御部、17はメモリ、18は、本オートダイヤリング装置全体を制御するCPU、19は、アドレス変換情報を登録するテーブル、20は、回線や端末の状態、アドレス変換テーブル19の設定値等を表示する表示部である。
【0015】また、図3は、図1に示すゲートウェイ装置8a,8bのブロック構成図である。同図において、21はISDN制御部、22はX.25制御部、23は設定用のRS端末40を制御するためのRS−232C制御部、24はメモリ、25は、本装置全体を制御するCPU、26はアドレス変換テーブル、27は各種のタイマ、28は、送受信したデータの容量を計測するためのデータ・バイトカウンタ、29は、通信記録を保存するためのログメモリ、そして、30は、各種変換時のパラメータを登録するテーブルである。
【0016】次に、本実施例に係るファクシミリネットワークシステムの動作について説明する。図4は、図1に示すISDN用オートダイヤリング装置6a,6bにおける、送信時の動作手順を示すフローチャートである。ISDN用オートダイヤリング装置6a,6bは、その端末ポートに接続されているG4ファクシミリ装置2a,2bから呼設定(SETUP) メッセージを受信すると(図4のステップS1)、この呼設定メッセージの着アドレスをチェックし(ステップS2)、次に、アドレス変換テーブル19を参照する(ステップS3)。
【0017】アドレス変換テーブル19は、図5に示すようにエスケープコード(ESC)とESCに対応するネットワークアドレス(NTA)、及びその他の情報要素(SID)にて構成される。そこで、ステップS4では、着アドレスにエスケープコードが含まれるか否かを判断する。そして、受信した呼設定メッセージの着アドレスの番号要素に、アドレス変換テーブルに登録されているESCが存在する場合、ステップS6で、そのESCに対応するNTAを呼設定メッセージの着アドレスに、また、もとの着アドレス−(ESC)と他の情報(SID)、及び識別子をユーザ間情報に組み込んで、それらを網に送信する。
【0018】他方、受信した呼設定メッセージの着アドレスの番号要素に、アドレス変換テーブルに登録されているESCが存在しない場合、受信した呼設定メッセージをそのまま網に送信する(ステップS5)。図6は、ISDN用オートダイヤリング装置でのアドレス変換の例であり、アドレス変換テーブルの登録をESC=777,NTA=1234,SID=9999とした場合、G4ファクシミリ装置から着番号として777XXXを投入すると、図示のような変換となる。
【0019】このようにして、ユーザ間情報を使用できない一般的なG4ファクシミリ装置からもユーザ間情報を利用したサービスを利用することが可能となる。次に、ゲートウェイ装置8a,8bでのISDNからの受信(PSDNへの送信)時の動作、及びPSDNからISDNへの送信時の動作について説明する。図7〜図9は、ゲートウェイ装置8a,8bのISDNからPSDNへの送信時の動作、及びPSDNからISDNへの送信時の動作を示すフローチャートである。
【0020】図7において、ISDNとPSDNのゲートウェイ装置8a,8bが、ISDNから呼設定メッセージを受信すると(ステップS6)、呼設定メッセージのユーザ間情報をチェックし(ステップS7)、ステップS8でユーザ間情報がないと判断した場合、“相手先なし”として呼を切断する(ステップS9)。また、受信した呼設定メッセージにユーザ間情報があり(ステップS8での判断結果がYES)、続くステップS10で、情報要素の誤りや不足等があると判断された場合、“必須情報要素不足”等の理由コードにより呼を切断する(ステップS11)。
【0021】受信した呼設定メッセージのユーザ間情報が正しいときは、パラメータテーブル30の情報とユーザ間情報内の情報要素から、X.25の発呼要求(CR)パケットをPSDNに送信するとともに、タイマ27にて応答監視用のタイマを起動し、通信記録のためのログメモリ29への書き込みを開始する(ステップS12)。そして、一定時間内にPSDN側からの応答があるか否かを判定し(ステップS13)、応答がない場合には、“相手無応答”の理由コードにより、ISDN側の呼を切断する(ステップS14)。
【0022】また、一定時間内にPSDNから切断指示(CI)パケットを受信した場合、ステップS15での接続完了の判定結果がNO、つまり、一定時間内にPSDN側から接続完了(CC)パケットの受信がない場合、CIパケット内の切断原因、診断情報等をISDN(Q.931)の切断原因、診断情報に変換して、ISDN側の呼を切断し、タイマ27の停止、通信記録のログメモリ29への書き込み動作を終了する(ステップS16)。
【0023】他方、一定時間内にPSDN側から接続完了(CC)パケットを受信した場合は、ISDNに応答(CONNect) メッセージを送信し(ステップS17)、タイマ27を停止して、データバイトカウンタ28を起動後、通信に入る(図8のステップS20)。このようにして、呼設定(ISDN)メッセージのユーザ間情報を使用してのISDNからPSDNへのアドレス変換が可能となる。
【0024】次に、ゲートウェイ装置8a,8bは、通信の監視を行ない(ステップS21)、通信が終了したと判断したならば、データバイトカウンタ28を停止し、発信元、相手先、通信データ容量等の通信履歴をログメモリ29へ格納する(ステップS22)。そして、ポーリングによりネットワーク管理装置12を呼び出し、ログメモリ29内のデータをネットワーク管理装置12へ転送して、動作を終了する(ステップS23)。
【0025】次に、ゲートウェイ装置8a,8bにおけるPSDNからISDNへの送信時の動作を説明する。図9は、ゲートウェイ装置8a,8bにおけるPSDNからISDNへの送信時の動作手順を示すフローチャートである。同図において、ゲートウェイ装置8a,8bは、PSDNからCNパケットを受信すると(ステップS30)、CNパケット内の相手先アドレス(D・A)をチェックし、アドレス変換テーブル26を参照する(ステップS31)。
【0026】図10は、図1に示すゲートウェイ装置8a,8bのアドレス変換テーブルの構成を示す図であり、アドレス変換テーブル26は、それぞれに対応した優先順位、incomingアドレス,outgoingアドレス,変換モードにて構成される。そして、ステップS32で、受信したCNパケット内のD・Aがアドレス変換テーブル26のincomingアドレスに登録されていないと判断された場合、このD・Aを、ISDNの呼設定メッセージの着番号として網に送信する(ステップS33)。
【0027】一方、受信したCNパケット内のD・Aが、アドレス変換テーブル26のincomingアドレスに登録されている場合(ステップS32での判定がYES)、同テーブルの変換モードを参照し、ゲートウェイモードでない場合(ステップS34の判定結果がNO)、同テーブル内のoutgoingアドレスをISDNの呼設定メッセージの着番号として網に送信する(ステップS35)。
【0028】また、変換モードがゲートウェイモードの場合(ステップS34の判定結果がYES)、同テーブル内のoutgoingアドレスをISDNの呼設定メッセージの着番号とするとともに、受信したCNパケット内のD・Aと識別子を呼設定メッセージのユーザ間情報に組み込み、送信する(ステップS36)。なお、図11は、ゲートウェイ装置8a,8bのPSDNからISDNへのアドレス変換例であり、アドレス変換テーブル26が図10に示す設定となっている場合の、実際の変換例である。
【0029】そして、ISDNに呼設定メッセージを送信後、一定時間内に応答のない場合、あるいは、切断メッセージを受信した場合、ISDN(Q.931)の切断原因、診断情報を、X.25の切断原因、診断情報に変換し、CQパケットをPSDNに送信して、通信を終了する(ステップS38)。ISDNの呼接続が正常に完了したならば、PSDNにCAパケットを送信し、図8R>8のステップS20〜S23の処理を実行する。
【0030】以上説明したように、本実施例によれば、ファクシミリネットワークシステムでのPSDNからISDNへの情報送信時、相手側装置がG4ファクシミリ装置か、あるいは、同じゲートウェイ装置かで異なるアドレス変換を行なうことで、1)不要なユーザ間情報の付加をなくし、通信費の削減が可能となる2)ISDNからPSDNへの情報送信時、アドレス変換をISDNの呼設定メッセージのユーザ間情報を利用する場合、センター側の構成が柔軟になるとともに、送信情報に誤りがあっても呼設定が完了しないため、通信料金が不要になる3)端末から受信した呼設定メッセージの着番号とテーブルに登録された変換指定コードとが一致した場合、必要情報を呼設定メッセージのユーザ間情報に組み込む場合、特殊仕様を有しない一般のISDN対応のG4ファクシミリ装置でも、呼設定メッセージのユーザ間情報の使用が可能となるという効果がある。
[第2実施例]以下、本発明に係る第2の実施例について説明する。
【0031】図12は、本発明の第2実施例に係るオートダイヤリング装置のブロック構成図である。同図において、オートダイヤリング装置50は、回線制御部51を介してISDN57と接続されており、端末制御部52は、本装置に収容される端末56(ISDN対応のG4ファクシミリ装置)を制御する。また、CPU54は、本装置全体を制御する中央制御部であり、メモリ53に内蔵されたプログラムに従って動作する。パラメータテーブル55には、各種パラメータ値を登録する。
【0032】次に、本実施例に係るオートダイヤリング装置におけるパラメータ設定時の動作を説明する。図13R>3は、本実施例に係るオートダイヤリング装置でのパラメータ設定時の動作手順を示すフローチャートである。図12に示すCPU54は、図13のステップS51で、ISDN57からの着信の際(SETUP 受信)、このSETUP メッセージのユーザ間情報の領域をチェックする(ステップS52)。そして、ステップS53でユーザ間情報がないと判断された場合、あるいは、ユーザ間情報が存在しても、ステップS54でユーザ間情報内に設定用の呼であることを示す識別子がないと判断された場合、通常の通信による着信と見なして、受信したSETUP メッセージを、そのまま端末へ送信する(ステップS55)。
【0033】また、CPU54が、上記ユーザ間情報内のパラメータ値をチェックし(ステップS56)、その値が正常である場合には、パラメータテーブル55の該当するパラメータを変更する(ステップS57)。他方、ユーザ間情報内のパラメータ値が不正値であれば、CPU54はパラメータテーブル55の変更を行なわず、受信したSETUP メッセージを無効メッセージに変換し、それを端末56へ送信して、その後の処理を端末56に一任してから、本処理を終了する。
【0034】以上説明したように、本実施例によれば、各種パラメータの設定、変更をSETUP メッセージのユーザ間情報を利用して、ISDN経由で行なうことで、装置本体にパラメータの設定、変更のための入力用キーやフロッピー装置の接続が不要となるため、装置の小型化や簡素化が可能となる。また、パラメータ設定のために装置を移動する必要がないので、設定作業を迅速化できる。
【0035】なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明はシステム、あるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、PSDN・ISDN間において、相手先装置の種別に応じてアドレス変換方式を変えることにより、無駄な通信費の発生を防止できるという効果がある。また、呼確立要求メッセージのユーザ間情報を利用して各種パラメータの設定変更をISDN経由で行なうことで、設定変更が容易になり、装置の小型化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るファクシミリネットワークシステムのシステム構成図である。
【図2】ISDN用オートダイヤリング装置6a,6bのブロック構成図である。
【図3】ゲートウェイ装置8a,8bのブロック構成図である。
【図4】ISDN用オートダイヤリング装置6a,6bにおける、送信時の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】ISDN用オートダイヤリング装置でのアドレス変換テーブルの構成例を示す図である。
【図6】ISDN用オートダイヤリング装置でのアドレス変換の例を示す図である。
【図7】ゲートウェイ装置8a,8bのISDNからPSDNへの送信時の動作を示すフローチャートである。
【図8】ゲートウェイ装置8a,8bのISDNからPSDNへの送信時の動作を示すフローチャートである。
【図9】ゲートウェイ装置8a,8bにおけるPSDNからISDNへの送信時の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】ゲートウェイ装置8a,8bのアドレス変換テーブルの構成を示す図である。
【図11】ゲートウェイ装置8a,8bのPSDNからISDNへのアドレス変換例を示す図である。
【図12】本発明の第2実施例に係るオートダイヤリング装置のブロック構成図である。
【図13】第2実施例に係るオートダイヤリング装置でのパラメータ設定時の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
8a,8b ISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置
9a〜9c 小型パケット交換機
10a,10b 大型パケット交換機
11a,11b ファクシミリサーバ装置
12 ネットワーク管理装置
21 回線(ISDN)制御部
22 回線(PSDN:X.25)制御部
23 RS−232C制御部
24,53 メモリ
25,54 CPU
26 アドレス変換テーブル
27 タイマ
28 データバイトカウンタ
29 ログメモリ
30 パラメータテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくともグループIVファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行なう通信システムにおいて、ISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置における該PSDN側からの着呼パケット内の相手先アドレスを認識する手段と、所定のアドレス変換情報及び変換モードを登録する手段と、前記相手先アドレスと前記アドレス変換情報とが一致した場合、ISDN側からの呼設定メッセージのユーザ間情報に所定の情報要素を組み込み、かつ、ISDN側のアドレスをPSDN側のアドレスに変換するアドレス変換手段とを備え、PSDN側からISDN側への情報送信時、送信相手先がグループIVファクシミリ装置かゲートウェイ装置かで、ユーザ間情報に組み込んだ前記所定の情報要素を利用して、前記アドレス変換を行なうことを特徴とする通信システム。
【請求項2】 前記アドレス変換手段は、ISDNの切断原因・診断情報を、PSDNのパケットレベルプロトコルの内、X.25の復旧要求パケットの切断理由・診断情報に変換することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】 少なくともグループIVファクシミリ装置、グループIII ファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行なう通信システムにおいて、ISDNとPSDNを接続するゲートウェイ装置における該ISDN側からの呼設定メッセージ内のユーザ間情報を認識する手段と、前記ユーザ間情報内の情報から、PSDN側の発呼要求パケットを生成する手段と、PSDN側のアドレスをISDN側のアドレスに変換するアドレス変換手段とを備え、ISDN側からPSDN側への情報送信時、前記ユーザ間情報を利用して、前記アドレス変換を行なうことを特徴とする通信システム。
【請求項4】 前記アドレス変換手段は、PSDNのパケットレベルプロトコルの内、X.25の切断指示パケットの切断原因・診断情報をISDNの切断理由・診断情報に変換することを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】少なくともグループIVファクシミリ装置、グループIII ファクシミリ装置、ファクシミリサーバ装置、ゲートウェイ装置、プロトコル変換装置を含み、総合デジタル通信網(ISDN)、公衆電話網(PSTN)、パケット交換網(PSDN)に接続して情報の送受信を行ない、該グループIVファクシミリ装置と該ISDNとの間に自動ダイヤリング装置を設けた通信システムにおいて、前記グループIVファクシミリ装置からの呼設定メッセージを認識する手段と、所定のアドレス変換指定コードを登録する手段と、前記呼設定メッセージ内の着番号と前記アドレス情報とを比較する手段とを備え、前記着番号と前記アドレス情報とが一致した場合、所定情報を前記呼設定メッセージのユーザ間情報に組み込むことを特徴とする通信システム。
【請求項6】 総合デジタル通信網(ISDN)対応のグループIVファクシミリ装置と該ISDNとの間に自動ダイヤリング装置を設けた通信システムにおいて、前記ISDNからの呼確立要求メッセージを認識する手段と、各種パラメータ値を登録するパラメータ登録手段と、前記呼確立要求メッセージを無効メッセージに変換する手段とを備え、前記呼確立要求メッセージ内のユーザ情報に含まれるパラメータ値に基づいて、前記ISDNを介して前記各種パラメータ値の設定変更を行なうことを特徴とする通信システム。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【図10】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図9】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開平6−90257
【公開日】平成6年(1994)3月29日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−239402
【出願日】平成4年(1992)9月8日
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)