説明

通信セッションを管理する為にグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に永続的セッションを生成するシステムと方法。

【課題】 ユーザが後で作業中製品を使用できるようにする方法とシステムを提供する。
【解決手段】 本発明の方法は、(A)通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用を追跡するステップと、前記自動アシスタントは、前記通信セッションを管理するグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に表示され、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、(B)前記相互作用で生成された作業中製品を特定するステップと、(C)前記作業中製品と前記ユーザとを関連付けるステップと、(D)前記作業中製品を永続的通信セッション内に記憶するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信セッションを管理する方法に関し、特に、相互作用(例、会話)する自動アシスタント(automated assitant)又は人から生成された作業中製品(work product:作業済製品でもかまわない)を記憶する永続的通信セッションに関する。
【背景技術】
【0002】
通信プラットホームが、成熟し複雑性と機能性を更に付加できるようになると、ユーザ(例、ビジネスユーザ)は、共働作業中の作業中製品をこれらの通信プラットホーム内に生成する。しかし通信セッションが終了すると、この作業中製品とプラットホーム内の通信スペースの特定の構築状態は、断片的にしかセーブされず、ある構築/配置態様は全く記憶されない。
【0003】
ユーザが、前の通信セッションを再開しようとする時には、まず作業中製品のどの部分が必要であるかを特定し、前の構築/配置状態をセーブし、必要な情報とリソースを見出さなければならない。このアプローチは効率的ではなく、多くの参加者にとって時間を無駄にすることがある。更に通信セッションの正確な構築/配置状態は失われ、その結果慣れない作業環境となり、通信セッションの連続性が失われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
更に自動アシスタントの特定の構築、情報、他の資源は、特定のタスクあるいは通信セッションにとって便利なものである。そのためユーザは、これら便利な構築/配置状態を記憶させ、手動で再度確立或いは再生しなければならない。この様な手動によるステップは、自動装置(robots)と通信プラットホームの便宜性を失わせ、更にユーザの時間を浪費させて、通信プラットホームを使用するに関し、ユーザの熱が冷める。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示したシステムと方法とそれらを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、通信セッションを管理するために、永続的通信セッションをグラフィカル・ユーザ・インターフェースの中に生成する。本発明の通信セッションを管理する為にグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に永続的セッションを生成するシステムは、
(A)通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用を追跡する。
前記自動アシスタントは、前記通信セッションを管理する為に、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内に表示され、
前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、
(B)前記相互作用で生成された作業中製品を特定する。
(C)前記作業中製品と前記ユーザとを関連付ける。
(D)前記作業中製品を永続的通信セッション内に記憶する。
これにより前記ユーザが後で前記作業中製品を使用できるようになる。
【0006】
本発明のシステムは、通信セッションが終了した時点で、作業中製品をセーブしたり、最初の時に作業中製品を通信セッション内にセーブし、このセーブされた作業中製品を通信セッションの間更新することができる。
【0007】
本発明の他の実施例によれば、本発明のシステムは、現在の通信セッション内でユーザを特定し、ユーザの現在のコンテキストと現在の通信セッションとを特定する。本発明のシステムは、ユーザに関連する記憶された作業中製品と現在のコンテキストを取り出す。前記セーブされた作業中製品は、前記現在の通信セッションの前に発生した過去の通信セッションで生成されたものである。本発明のシステムは、グラフィカル・ユーザ・インターフェースで、前記現在の通信セッション内の記憶された作業中製品を回復する。グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、記憶された作業中製品は、前記自動アシスタントに関連する少なくとも1つのセッティングを含む。
【0008】
本明細書は、通信セッション内の自動装置と他のリソースのコンテキスト、プレイスメント、特定のタイミングについても記載する。例えば現実の人との作業、永続的通信セッションあるいは関連する通信セッションで将来使用するために作業出力をセーブすることについても記載する。一例として、自動装置は、特定の構築/配置、例えばユーザ、入力データ、作業ドキュメント、ダイアログヒストリー、グラフィカル・ユーザ・インターフェース上の自動装置/参加者配置を、コンテキストあるいはコンテキストの態様に関連するパッケージ内にセーブする。ユーザは、これらのパッケージを検証し、削除し、共有し、複製し、更新することができる。パッケージは、別々のファイル、永続的通信セッション、特定の自動装置のいずれかにに関連する。ユーザは、自動装置あるいは作業出力の特定のパッケージとを、ボタンをクリックしたりあるいは他の入力装置に入力することにより、搭載する。別の構成として、本発明のシステムは、ユーザ情報(例、カレンダーあるいは現在のコンテキスト)を解析して、ユーザがどの様なパッケージを必要とするかを推測し、そのパッケージを開くことを示唆したり自動的に開いたりする。
【0009】
別の実施例として、自動装置は、必要な時に追加され、不必要な時には削除される。これは、自動装置を追加しようとする人に繋がる点線「added by」を通して示される。更に自動装置は、実際の人と共働して作業を生成する。この生成された作業は、セーブされ関連するアイコンとして表され、永続的通信セッション又は関連する通信セッションで使用される。別の態様は、自動装置は、2人のユーザの間に立つ。或いはユーザのサブグループ用のサイドバーの部分に立つ。ユーザの間に自動装置を配置することは、永続的通信セッションの一部として記憶され、自動装置を取り出すこともできる。
【0010】
別の実施例は、完全にフレキシブルな自動化フレームワークである。これにより、事象、カレンダー、セッションマーカーを取り出すことができ、自動装置を、個別にあるいは特定のコンテキスト、プレイスメント、タイミングに基づいて、配置することができる。この自動化は、事象トリガ、自動装置用のカレンダーの一種、通信セッション内の特定のポイント(例えば特定のアジェンダアイテム)に達した時に自動装置を要求するセッションマーカーである。本発明の一態様はフレームワークである。これは、完全にフレキシブルな自動化構築であり、事象、カレンダー、セッションマーカーを取り出し配置しデータを自動装置に供給する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のシステムの一実施例を表す図。
【図2A】第1時点において、参加人と自動アシスタントとの第1通信セッションを管理する第1グラフィカル・ユーザ・インターフェースを表す図。
【図2B】作業中製品が参加人と自動アシスタントとの間の相互作用により生成された後の第2の時点において、第1通信セッションを管理する第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースを表す図。
【図3】作業中製品を含む記憶されたセッションを表す図。
【図4】第1通信セッションの後の第2通信セッションを管理するグラフィカル・ユーザ・インターフェースを表す図。
【図5】作業中製品を通信セッション内に記憶する第1の方法を表すフローチャート。
【図6】通信セッション内に記憶された作業中製品を回復する第2の方法を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、リソース又は作業中製品の特定の構築/配置を、通信セッション内に記憶するより便宜的な方法を提供する。
【0013】
図1に、本発明を実行するための汎用のシステムあるいはコンピュータの構成例を示す。様々なアプローチとグラフィカル・ユーザ・インターフェースのより詳細な説明を図1に基づいて以下説明する。
【0014】
図1において、システム100は、プロセッサ120と、システム・バス110とを有する。プロセッサ120は、様々なシステム構成要素である。システム・バス110は、メモリ130とROM140とRAM150をプロセッサ120に接続する。システム100はキャッシュ122を有する。キャッシュ122は、高速メモリで、プロセッサ120に直接接続されるか、近くに配置されるか、或いはその一部として一体に形成される。システム100は、メモリ130又は記憶装置160からのデータを、キャッシュ122に一時的にコピーして、プロセッサ120が迅速にアクセスできるようにしている。かくして、キャッシュ122は、プロセッサがデータを取り出すのを待つことにより、プロセッサ120の処理が遅延するのを回避し、性能を向上させる。これ等のモジュールは、プロセッサ120を制御して様々なアクションを実行する。他のメモリ130も同様に使用可能である。メモリ130は、様々な性能特徴を有する複数の種類のメモリを含む。このシステムは、複数のプロセッサ120を有するシステム100上で動作するか、それ等をネットワークで繋いだグループで動作するか、或いはクラスタ上で動作して、より大きな処理能力を与えるようにしている。プロセッサ120は、汎用プロセッサと、ハードウエアのモジュール或いはソフトウエアのモジュールを含む。例えば、第1モジュール162、第2モジュール164、第3モジュール166で構成され、これ等は記憶装置160内に配置され、プロセッサ120と特定目的のプロセッサとを制御する。この特定目的プロセッサでは、ソフトウエアのインストラクションが、実際のプロセッサのデザイン(ハードウエア)に組み込まれている。プロセッサ120は、自己保有型のコンピュータシステムであり、複数のコア又はプロセッサと、バスと、メモリコントローラと、キャッシュ等を含む。マルチコアプロセッサは、対称或いは非対称性の何れでもよい。
【0015】
システム・バス110は、あらゆるタイプのバス構造体を含み、例えば、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、ローカルバスであり、あらゆるバス構造を利用したものを含む。ROM140内に記憶されるベーシックな入力/出力(basic input/outout:BIOS)は、ベーシックなルーチンを与える。このベーシックなルーチンは、システム100内の構成要素の間の情報の伝送を助ける、例えばスタートアップ時の情報の伝送を助ける。システム100は記憶装置160を含む。この記憶装置160は、例えばハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光学ディスクドライブ、テープドライブ等である。記憶装置160は、ソフトウエアモジュール162,164,166を有し、プロセッサ120を制御する。また他のハードウエアモジュール又はソフトウエアモジュールを組み込み可能である。記憶装置160は、システム・バス110にドライブインターフェースで接続される。このドライブインターフェースとそれに関連するコンピュータに読み込み可能な記憶媒体は、コンピュータで読み込み可能なインストラクション(データ構造)、プログラムモジュール、或いはシステム100用の他のデータの非揮発性の記憶媒体を提供する。一態様によれば、特定の機能を実行するハードウエアモジュールは、ソフトウエアコンポーネントを含む。このソフトウエアコンポーネントは、機能を実行するために必要なハードウエア(プロセッサ120,システム・バス110,出力装置170)と接続された書き換え不可能なコンピュータ読み込み媒体内に記憶される。これ等のベーシックな構成要素は当業者には公知である。システム100は、小型コンピュータ、携帯用コンピュータ、デスクトップコンピュータ、コンピュータサーバー等でもよい。
【0016】
本発明の一実施例では、記憶装置160はハードディスクであるが、他のあらゆる種類の記憶媒体も当業者は容易に想到できる。例えば磁気カッセト、フラッシュメモリカード、DVD、カートリッジ、RAM150、ROM140、或いはビットストリームを含むケーブル或いは無線信号も、本発明で用いることができる。書き換え不可能なコンピュータで読み込み媒体は、エネルギー、キャリア信号、電磁波、信号そのもののような媒体を含まない。
【0017】
システム100とユーザの間の双方向動作を可能とするために、入力装置190は、あらゆる数の種類の入力機構、例えば、マイクロフォン、タッチセンサ、グラフィカル入力、キーボード、マウス、モーション入力、音声認識装置等である。出力装置170は、当業者に公知の複数の出力機構の内の1つである。出力装置170が、グラフィカルディスプレイを有し、タッチ入力を受領することができる場合には、入力装置190と出力装置170は、同一の要素或いはディスプレイである。一実施例においては、マルチモードのシステムにより、ユーザは、システム100と通信するために複数の入力を提供できる。通信インターフェース180は、ユーザ入力とシステム出力を管理する。本発明は、特定のハードウエア要素上で動作することに限定されず、基本的な機能は、改良されたハードウエア或いはファームウエアで置換できる。
【0018】
図示したシステムの実施例は、個別の機能ブロックとして示されている。例えば、プロセッサ120として示されている。これ等のブロックの有する機能は、共有ハードウエア、専用ハードウエア、ソフトウエアを実行できるハードウエア、汎用コンピュータ上で実行されるソフトウエアと等価で機能する専用のハードウエア(例、プロセッサ120)で実行できる。例えば、図1のプロセッサの機能は、1つの共有プロセッサ或いは複数のプロセッサで提供できる。本明細書において、プロセッサとは、ソフトウエアを実行できるハードウエアに限定されるものではない。ここに示した実施例は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、DSP、ハードウエア、ROM140、上記した操作を実行するソフトウエアを記憶するROM140と、結果を記憶するRAM150とを有する。これらは、VLSIハードウエアと汎用のDSPと組み合わせたカスタムVLSI回路でもよい。
【0019】
本発明の様々な実施例の論理動作は、
(1)汎用コンピュータ内のプログラム可能な回路内で実行される、ステップ操作、手順のシーケンスとして、
(2)専用使用のプログラム可能な回路内で実行される、ステップ操作、手順のシーケンスとして、
(3)プログラム可能回路内に組み込まれたマシンモジュール或いはプログラムエンジンとして
実行される。
図1のシステム100は、本発明の方法の全て或いは一部は、本発明の記憶媒体内のインストラクションに応じて実行する。このような論理動作は、プロセッサ120を制御するため、モジュールのプログラムに合わせて特定の機能を実行するモジュールとして実現される。例えば図1では、3個のモジュール即ち第1モジュール162と第2モジュール164と第3モジュール166が、プロセッサ120を制御するよう構築されたモジュールとして示されている。これ等のモジュールは、記憶装置160内に記憶されRAM150、ルーチンではメモリ130にロードされ、或いはコンピュータで読み込み可能なメモリ内に記憶される。
【0020】
次に永続的通信セッションについて議論する。人(ユーザ)が、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内の自動装置と相互作用して、通信セッションを管理すると、それらは、作業出力(例、ドキュメント、情報、自動装置の特定の構築/配置等)を生成する。このアプローチは、作業出力の一部あるいは全てをセーブし、永続的通信セッションで使用されるか、或いは関連する通信セッションで再生される。グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、自動エージェント、自動アシスタント、自動装置を、参加人と同様に、グラフィカル・コール・コレクション・グラフで表示する。本明細書におけるグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、呼び接続グラフの通話表示に基づいているが、実際のグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、どのような形態でもよく、スポットライトベースのインターフェース、リストベースのインターフェースでもよい。
【0021】
永続的通信セッションは、自動アシスタントのコンテキスト、ポジション、特定のタイミング要素を、通信セッション内に記憶する。本発明のシステムは、自動アシスタントを必要に応じて加除できる。このシステムは、自動アシスタントと特定のトリガ事象又は人との関係を、点線の形態あるいはオーバーラップした形態で、又は自動アシスタントへの視覚協調関係で示す。自動アシスタントは、作業中製品を、参加人との共働作業の複製物としてあるいは参加人の指示で、生成する。その作業中製品は、セーブされたアイコンあるいは関連したアイコンとして表れ、永続的通信セッションあるいは関連した通信セッションで将来用いられる。
【0022】
図2Aにおいて、グラフィカル・ユーザ・インターフェース200は、カルフォルニアの参加人の第1グループ202と、フロリダの参加人の第2グループ204と、レイン206と、ポール208の間の第1通信セッションを表す。2つの「自動装置」或いは自動アシスタントは、通信セッションの一部である。この2個の自動装置は、アジェンダ自動記録装置210と、音声自動記録装置212である。通信セッションは、電話会議である。この電話会議は、グラフィカル・ユーザ・インターフェースのハブ214内の電話アイコンで示される。このグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、ハブに基づいているが、同一の原理は、他のグラフィカル・ユーザ・インターフェースへのアプローチにも適用でき、スポットライトベースのアプローチのような通信グラフを表示することもできる。
【0023】
図2Bにおいて、参加人202,204,206,208は、互いに協力する或いは相互作用(会話)する、或いは自動アシスタント210,212と協力して、作業中製品を生成する。作業中製品は、様々な情報と構築/配置データを含む。図2Bは、代表的な作業中製品、例えば、カレンダー216、ドキュメント218、通信セッションのトランスクリフト220を示す。作業中製品は、自動アシスタント210,212のポジショニングとタイミングを含む。通信セッションの終了時あるいは終了直前において、本発明のシステムは、記憶された通信セッション302を生成する。この通信セッション302は、作業中製品210,212,216,218,220の全てあるいは一部を含む(図3)。作業中製品は参加人のリストも含む。記憶された通信セッション302は、過去の参加人あるいは他の参加人も参加できる永続的通信セッションである。ユーザは、記憶された通信セッション302を、全く新しい通信セッションに入れることもできる。記憶された通信セッション302はメタデータ304も含む。このメタデータ304は、通信セッションの様々な態様、例えば参加者、参加属性、自動アシスタントあるいはそれらの属性、作業中製品、通信披瀝、記憶された通信セッション302を記述し、それらを見たり、管理したり、使用したり、取り出したりする権限が与えられているユーザのリストも含む。
【0024】
図4において、第2の通信セッションは、ポール406と、カルフォルニアのグループ402と、フロリダのグループ404とを含む。第2の通信セッションは、電話会議410である。一態様においては、ユーザの一人は、記憶された通信セッション302を選択し取り出す、あるいはそれに加わり、記憶された作業中製品の全てあるいは一部を、第2通信セッションに入れることができる。本発明のシステムは、記憶された通信セッションから作業中製品を取り出すが、これは、ユーザのリクエストあるいは現在のコンテキストと記憶された通信セッションのコンテキストの類似性のしきい値に基づいて、行われる。
【0025】
本発明の一実施例の方法を図5,6を例に説明する。記載を明瞭にするために本発明の方法は、図1のシステム100の観点から説明する。ここに開示したステップは、代表的なもので、これ以外のステップを含んだり、あるいは修正ステップを修正したり、あるいは追加したりすることも本発明の範囲内に含まれる。
【0026】
図5は、通信セッションから作業中製品をセーブする第1方法を示す。本発明のシステム100は、通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用(会話)を追跡し、前記通信セッションを管理し、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内に表示される。前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示する(ステップ502)。グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、ユーザに、1つのインターフェース内で複数の通信セッションを管理する方法を与える。自動アシスタントと参加人は、このグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に同様に表示される。即ち、参加人が接続されたアイコンの組として示されると、自動アシスタントも接続されたアイコンの組として示される。参加人がスポットライト下のアイコンとして示されると、自動アシスタントも同様に示される。同様に、グラフィカル・ユーザ・インターフェースにより、ユーザは、他のユーザと自動アシスタントと同様に相互作用することができる。
【0027】
本発明のシステム100は、前記相互作用で生成された作業中製品を特定する(ステップ504)。作業中製品は、ドキュメント、情報、自動アシスタント、通信披瀝、参加人、イメージ、マルチメディアコンテンツ、トランスクリプト、アジェンダ、カレンダーを含む。また作業中製品は、前記通信セッション内の自動アシスタントのコンテキスト、プレースメント、特定のタイミング、特定のユーザとの関連性、セッティング、利用披瀝、メタデータ等を含む。自動アシスタントのコンテキスト、プレースメント、特定のタイミングは、通信セッションのユーザと他の参加者に関連する。本発明のシステム100は、作業中製品とユーザとを関連付け(ステップ506)、作業中製品を永続的通信セッション内に記憶する(ステップ508)。グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、作業中製品をアイコンとして表示する。本発明のシステム100は、作業中製品を関連する通信セッションに送る。例えば、本発明のシステム100は、作業中製品を関連する通信セッションを二重に作成し、通信セッションと関連する通信セッションの間で、作業中製品を共有する。或いは、作業中製品を通信セッションから関連する通信セッションに移動させる。
【0028】
図6は、通信セッションにセーブされた作業中製品を回復/再生する第2方法を示す。本発明のシステム100は、現在の通信セッション内でユーザを特定し(ステップ602)、前記ユーザの現在のコンテキストと前記現在の通信セッションとを特定する(ステップ604)。本発明のシステム100は、前記ユーザに関連する記憶された作業中製品と前記現在のコンテキストを取り出す(ステップ606)。前記記憶された作業中製品は、前記現在の通信セッションの前に発生した過去の通信セッションで生成されたものである。本発明のシステム100は、グラフィカル・ユーザ・インターフェースで、前記現在の通信セッション内の記憶された作業中製品を回復する(ステップ608)。前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、前記記憶された作業中製品は、前記自動アシスタントに関連する少なくとも1つのセッティングを含む。これにより、ユーザは、過去に確立した永続的通信セッション内で作業を継続できる。あるいは、新たな通信セッションを過の通信セッションに合わせることができる。このアプローチにより、ユーザは慣れた環境で継続的に作業ができる。例えば、前の作業中製品、自動アシスタントの組、その自動アシスタントの組の特定の構築/配列、参加人のグループである。
【0029】
上記した方法とアプローチによりユーザは、自動装置、コンテキスト、作業中製品の特定の構築例、再使用の共働作業スペースをセーブすることができる。特定のコンテキストに対する複数の明確に定義されたワークフローを有するユーザは、各ワークフローに対し最適化された永続的通信セッションからの利点を享受できる。本発明の方法によりユーザは、自動装置の特定の構築例あるいはその出力を永続的通信セッションの一部としてコンテキストポジション、特定のタイミングに基づいて、容易に再生可能である。
【0030】
用語「コンピュータで読み取り可能な媒体」とは、コンピュータが実行するプロセスを記憶する媒体或いは伝送媒体を意味する。記憶媒体には、RAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、メモリカード、メモリチップ、或いはカートリッジ等がある。情報が、ネットワーク、通信接続を介してコンピュータに伝送された場合、コンピュータは、「コンピュータで読み取り可能な媒体」として接続されたものと見なされる。
開示された方法は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されたソフトウエアで実行され、コントローラとメモリとを有するプログラムされた汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、マイクロプロセッサ等で実施される。本発明は、分散型のコンピュータ環境で実行される。この場合、プログラム・モジュールは、ローカルに且つリモート方式で実行され記憶される。プログラム・モジュールには、プロセッサのルーティン、プログラム、コンポーネント、データ構造、固有の機能が含まれる。
【0031】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0032】
100 システム
110 システム・バス
120 プロセッサ
122 キャッシュ
130 メモリ
140 ROM
150 RAM
160 記憶装置
170 出力装置
180 通信インターフェース
190 入力装置
200 グラフィカル・ユーザ・インターフェース
202 カルフォルニア
204 フロリダ
208 アジェンダ生成装置
210 アジェンダ自動記録装置
212 音声自動記録装置
216 カレンダー
218 ドキュメント
220 トランスクリプト
304 メタデータ


図5
502:通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用を追跡する
前記自動アシスタントは、前記通信セッションを管理する為に、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内に表示され、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示する
504:前記相互作用で生成された作業中製品を特定する
506:前記作業中製品と前記ユーザとを関連付ける
508:前記作業中製品を永続的通信セッション内に記憶する

図6
602:現在の通信セッション内でユーザを特定する
604:前記ユーザの現在のコンテキストと前記現在の通信セッションとを特定する
606:前記ユーザに関連する記憶された作業中製品と前記現在のコンテキストを取り出す。前記記憶された作業中製品は、前記現在の通信セッションの前に発生した過去の通信セッションで生成されたものである。
608:グラフィカル・ユーザ・インターフェースで、前記現在の通信セッション内の記憶された作業中製品を回復する。前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、前記記憶された作業中製品は、前記自動アシスタントに関連する少なくとも1つのセッティングを含む

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用を追跡するステップと、
前記自動アシスタントは、前記通信セッションを管理する為に、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内に表示され、
前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、
(B)前記相互作用で生成された作業中製品を特定するステップと、
(C)前記作業中製品と前記ユーザとを関連付けるステップと、
(D)前記作業中製品を永続的通信セッション内に記憶するステップと、
これにより前記ユーザが後で前記作業中製品を使用できるようになる
を有する
ことを特徴とする通信セッションを管理する為に、グラフィカル・ユーザ・インターフェース内に永続的セッションを生成する方法。
【請求項2】
前記作業中製品は、ドキュメント、情報、自動アシスタント、通信披瀝、参加人、イメージ、マルチメディアコンテンツ、トランスクリプト、アジェンダ、カレンダーの内の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
(E)前記作業中製品を関連通信セッションに転送するステップ
を更に有する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記(E)ステップは、
(E1)前記作業中製品を前記関連通信セッション内に複製するステップ、
(E2)前記作業中製品を前記通信セッションと前記関連通信セッションとの間で共有するステップと、
(E3)前記作業中製品を、前記通信セッションから前記関連通信セッションに移すステップ、
のいずれか1つを実行する
ことを特徴とする請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記作業中製品は、前記通信セッション内の自動アシスタントのコンテキスト、プレースメント、特定のタイミングの内の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記コンテキスト、プレースメント、特定のタイミングは、前記通信セッション内のユーザと他の参加者に関連する
ことを特徴する請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、前記作業中製品をアイコンとして表示する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
コンピュータで実行されるインストラクションを記憶する非揮発性記憶媒体において、前記コンピュータは、現在の通信セッションに関連する作業中製品をロードし、
前記インストラクションは、
(A)現在の通信セッション内でユーザを特定するステップと、
(B)前記ユーザの現在のコンテキストと前記現在の通信セッションとを特定するステップと、
(C)前記ユーザに関連する記憶された作業中製品と前記現在のコンテキストを取り出すステップと、
前記記憶された作業中製品は、前記現在の通信セッションの前に発生した過去の通信セッションで生成されたものであり、
(D)グラフィカル・ユーザ・インターフェースで、前記現在の通信セッション内の記憶された作業中製品を回復するステップと、
前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示し、
前記記憶された作業中製品は、前記自動アシスタントに関連する少なくとも1つのセッティングを含む
ことを特徴とするコンピュータで実行するインストラクションを記憶する記憶媒体。
【請求項9】
前記作業中製品は、ドキュメント、情報、自動アシスタント、通信披瀝、参加人、イメージ、マルチメディアコンテンツ、トランスクリプト、アジェンダ、カレンダーの内の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項8記載の記憶媒体。
【請求項10】
通信セッションを管理するグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に永続的セッションを生成するシステムにおいて、
(A)プロセッサと、
(B)第1モジュールと、
前記第1モジュールは、前記プロセッサを制御し、第1時点で前記第1通信セッション内のユーザと自動アシスタントとの相互作用を追跡し、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、参加人と同様に自動アシスタントを表示する、
(C)第2モジュールと、
前記第2モジュールは、前記プロセッサを制御し、前記相互作用で生成された作業中製品を特定する
(D)第3モジュールと、
前記第3モジュールは、前記プロセッサを制御し、前記作業中製品と前記ユーザとを関連付ける
(E)第4モジュールと、
前記第4モジュールは、前記プロセッサを制御し、前記作業中製品を永続的通信セッション内に記憶する
(F)第5モジュールと、
前記第5モジュールは、前記第1通信セッションと関連する第2通信セッションを特定する、
前記第2通信セッションは、第1時点より後の第2時点で発生し、
(G)第6モジュールと、
前記第6モジュールは、前記プロセッサを制御し、前記永続的通信セッションを第2通信セッションの一部として回復する
を有する
ことを特徴とする通信セッションを管理するグラフィカル・ユーザ・インターフェース内に永続的セッションを生成するシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−227894(P2011−227894A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−88798(P2011−88798)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(508214019)アバイア インク. (75)
【Fターム(参考)】