通信端末
【構成】CPU30またはCPU64は、外部通信端末に向けて探索信号を発信し、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信し、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する。CPU30またはCPU64はまた、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動し、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する。CPU30またはCPU64はまた、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限し、送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する。
【効果】操作性および通信性能が向上する。
【効果】操作性および通信性能が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信端末に関し、特に他の通信端末との間でコンテンツのやり取りを行う、通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の通信端末の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術の携帯機器によれば、閲覧候補画像表示手段は、複数の保持された実画像に応じた閲覧候補画像を表示し、閲覧画像生成手段は、上記閲覧候補画像表示手段により表示された閲覧候補画像のうち操作により選択された複数の画像に基づいた閲覧画像を生成する。閲覧画像送信手段は、上記閲覧画像生成手段により生成された閲覧画像を近距離無線により画像受信側の携帯機器に送信し、要求画像情報受信手段は、上記閲覧画像送信手段により送信された閲覧画像のうちの上記画像受信側の携帯機器によって選択された要求画像情報を近距離無線により受信する。実画像送信手段は、上記複数の保持された実画像のうちの上記要求画像情報受信手段により受信された要求画像情報に応じた実画像を抽出し、近距離無線通信により上記画像受信側の携帯機器に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−20094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、コンテンツを送受信するためには、送信側の携帯機器の操作者による閲覧候補画像表示手段の起動および閲覧候補画像からの画像の選択、ならびに受信側の携帯機器の操作者による閲覧画像からの画像の選択などの複雑な操作が、必要である。
【0005】
一方、簡易な操作だけによってコンテンツを送受信しようとすれば、送信側の操作者が意図しないコンテンツが送信される可能性が生じて、操作性が低下するおそれがある。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、操作性を向上させることができる、通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従う通信端末(10, 50:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信手段(S119)、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信手段(S61, S67, S103, S111)、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信手段(S75, S83, S91, S95)、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動する第1起動手段(S115)、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する第2起動手段(S63, S107)、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限する第1制限手段(S59)、および送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限手段(S81, S89)を備える。
【0008】
好ましくは、外部通信端末と無線にて接続する接続手段(38, 76)をさらに備え、発信手段,返信手段および送受信手段の各々は接続手段を介して処理を実行する。
【0009】
好ましくは、送受信手段は、第1起動手段によって起動されたときコンテンツ送信処理をコンテンツ受信処理に優先して実行する第1コンテンツ送受信手段(S91, S95)、および第2起動手段によって起動されたときコンテンツ受信処理をコンテンツ送信処理に優先して実行する第2コンテンツ送受信手段(S75, S83)を含む。
【0010】
好ましくは、発信手段によって発信された探索信号と外部通信端末によって発信された探索信号との衝突を検知する検知手段(S123)、および検知手段の検知結果に基づいて発信手段による発信処理のタイミングを調整する調整手段(S97, S101, S127)をさらに備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成の一部を示すブロック図である。
【図3】この発明の一実施例の構成の他の一部を示すブロック図である。
【図4】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態の一例を示す図解図である。
【図5】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態の他の一例を示す図解図である。
【図6】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態のその他の一例を示す図解図である。
【図7】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図8】図2実施例に適用される他のCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図13】この発明の他の実施例の構成の一部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0015】
図1を参照して、この発明の通信端末は、基本的に次のように構成される。発信手段1は、外部通信端末に向けて探索信号を発信する。返信手段2は、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する。送受信手段3は、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する。第1起動手段4は、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動する。第2起動手段5は、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する。第1制限手段6は、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限する。第2制限手段7は、送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する。
【0016】
このように、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
[実施例]
【0017】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18によって駆動されるフォーカスレンズ12を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、イメージセンサ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、被写界像を表す電荷が生成される。
【0018】
電源が投入されると、後述する転送タスクが起動され、これと並列的に処理されるメインタスクの下で、CPU30は、キー入力装置32に設けられたモード切り換えスイッチ32mdの設定(つまり現時点の動作モード)を判別する。現時点の動作モードが撮像モードであれば、撮像タスクが起動される。現時点の動作モードが再生モードであれば、再生タスクが起動される。また、現時点の動作モードが撮像モードの場合は、撮像タスクが起動された後にフラグFLGmntに“0”が設定され、現時点の動作モードが再生モードの場合は、再生タスクが起動された後にフラグFLGmntに“1”が設定される。
【0019】
撮像モードが選択されたとき、CPU30は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を開始するべく、ドライバ18に露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18は、図示しないSG(SignalGenerator)から周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0020】
信号処理回路20は、イメージセンサ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表す動画像がモニタ画面に表示される。
【0021】
信号処理回路20によって生成された画像データのうち、YデータはCPU30にも与えられる。CPU30は、与えられたYデータに簡易AE処理を施して適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18に設定され、これによって動画像の明るさが適度に調整される。
【0022】
シャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18に設定される。この結果、動画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、動画像の鮮鋭度が向上する。
【0023】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。メモリI/F34は、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データをメモリ制御回路22を通してSDARM24から読み出し、読み出された画像データを含む画像ファイルをメモリカード36に書き込む。
【0024】
再生モードが選択されたとき、CPU30は、再生タスクの下で以下の処理を実行する。CPU30はまず、メモリカード36に記録された最新の画像ファイルを再生画像ファイルとして指定し、指定画像ファイルに注目した再生処理の実行をメモリI/F34およびLCDドライバ26に命令する。
【0025】
メモリI/F34は、指定された画像ファイルの画像データをメモリカード36から読み出し、読み出された画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データに対応する光学像を生成する。この結果、生成された光学像は、LCDモニタ28に表示される。
【0026】
操作者によるキー入力装置32の操作によって、CPU30は、後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを再生画像ファイルとして指定する。指定画像ファイルは上述と同様の再生処理を施され、この結果、LCDモニタ28の表示が更新される。
【0027】
この実施例の携帯通信端末50は、具体的には図3に示すように構成される。電源が投入されると、後述する転送タスクが起動され、これと並列的に処理されるメインタスクの下で待ち受けタスクが起動される。CPU64は、発呼操作または着呼操作が行われたか否かをメインタスクの下で判別する。
【0028】
操作パネル62によって通話のための発呼操作または着呼操作が行われると、通話タスクが起動される。発呼操作が行われた場合は、CPU64は、音声処理回路56、無線通信回路54およびアンテナ52を通して発呼信号を相手方の携帯通信端末に送信する。これに対して、相手方において、待ち受けタスクの下で着呼信号が検知され、操作者によって着呼操作が行われると、通話可能状態となる。一方、相手方の携帯通信端末から発呼信号が送信された場合は、携帯通信端末50において、待ち受けタスクの下で着呼信号が検知され、操作パネル62によって通話のための着呼操作が行われると、通話可能状態となる。
【0029】
通話可能状態となった後にマイクロホン58に音声が入力されると、この音声は、マイクロホン58によってアナログ信号である音声信号に変換される。変換された音声信号は、音声処理回路56によって、ディジタル信号である音声データに変換された上で符号化処理を施される。符号化音声データは、無線通信回路54によって変調処理を施される。無線通信回路54によって生成された変調音声データは、アンテナ52から発信される。
【0030】
一方、相手方から送られてきた変調音声データは、アンテナ52によって受信され、無線通信回路54によって復調処理を施されるとともに、音声処理回路56によって、復号処理を施された上でアナログ信号である音声信号に変換される。変換された音声信号は、スピーカ60から出力される。
【0031】
このようにして相手方との間で通話が行われている最中に、操作パネル62によって通話終了操作が行われると、CPU64は、音声処理回路56および無線通信回路54を制御して、相手方に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU28は、通話処理を終了する。先に相手方から通話終了信号を受信した場合も、CPU28は、通話処理を終了する。
【0032】
携帯通信端末50においては、インターネット等を通じて外部サーバからダウンロードされた画像データおよび図示しないカメラ部で作成された画像データなどが、フラッシュメモリ74に記録される。操作パネル62を通じて再生操作が行われると再生タスクが起動され、CPU64は、これらの画像データを再生する処理を再生タスクの下で実行する。
【0033】
CPU64はまず、フラッシュメモリ74に記録された最新の画像ファイルを再生画像ファイルとして指定し、指定画像ファイルの画像データをフラッシュメモリ74から読み出す。読み出された画像データは、メモリ制御回路66を通してSDRAM68に書き込まれる。LCDドライバ70は、SDRAM68に格納された画像データをメモリ制御回路66を通して読み出し、読み出された画像データに対応する光学像を生成する。この結果、生成された光学像は、LCDモニタ72に表示される。
【0034】
操作者による操作パネル62の操作によって、CPU64は、後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを再生画像ファイルとして指定する。指定画像ファイルは上述と同様の再生処理を施され、この結果、LCDモニタ72の表示が更新される。
【0035】
また、再生タスクが起動された後にフラグFLGmntに“1”が設定され、操作パネル62を通じて再生終了操作が行われると、再生タスクが停止され、その後にフラグFLGmntに“0”が設定される。
【0036】
この実施例のディジタルカメラ10および携帯通信端末50は、近接無線通信を用いた画像データの転送機能を各々が有し、各々に記録されている画像データを自らと近接した相手方とやり取りすることができる。相手との接続が可能な距離は、例えば“TransferJet”(登録商標)による転送機能を用いた場合は、数センチである。よって、操作者は、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50を互いに触れる程度に近づけること(以下、“タッチ”と称する)によって、この転送機能を利用する。
【0037】
このような転送機能を実現するための転送タスクは、データを送受信する相手方との接続を確立するためのディスカバリフェーズにおける処理と画像データを送受信するためのデータフェーズにおける処理とからなる。通信モードは、転送タスクの下では通常は受信モードに設定され、フレームまたはデータを送信する際にだけ送信モードに設定される。
【0038】
以下、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50に画像データPD_camを送信する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、CPU30ははじめに、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否か、すなわち再生タスクが起動されていずれかの画像データPD_camが再生中であるか否かを判別する。再生中でなければ、後述するディスカバリフレームDFを携帯通信端末50から受信しない限り、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否かを繰り返し判別する。
【0039】
再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camの送信相手を探索するべく、タイマをスタートさせる。タイムアウトするまでは、何らかのフレームを受信したか否かを繰り返し判別する。なお、タイマの値には、初期値として1ミリ秒が設定される。
【0040】
タイマがタイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。ディスカバリフレームDFは、画像データの送信相手を探索するためのフレームである。ディジタルカメラ10は、画像データPD_camの送信に先立ってディスカバリフレームDFを送信し、それに対するレスポンスフレームRFを相手方から受信したことをもって、画像データPD_camの送信が可能であると判断する。同様に、携帯通信端末50は、画像データPD_mobの送信に先立ってディスカバリフレームDFを送信し、それに対するレスポンスフレームRFを相手方から受信したことをもって、画像データPD_mobの送信が可能であると判断する。
【0041】
図4を参照して、画像データPD_camの再生中においては、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。この場合、ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との距離が接続可能な距離よりも大きいので、送信されたディスカバリフレームDFは携帯通信端末50に受信されない。よって、携帯通信端末50はレスポンスフレームRFを送信しない。
【0042】
一旦ディスカバリフレームDFを送信すると、CPU30は、通信モードを受信モードに戻し、画像データPD_camが再生中であることを判別した後、再びタイマをスタートさせる。タイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを再び送信する。すなわち、ディスカバリフレームDFは、タイマに設定された値をインターバルとして繰り返し送信される。
【0043】
ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされると、両者間の距離は、近接無線通信による接続が可能な距離の範囲内となる。よって、ディジタルカメラ10から送信されたディスカバリフレームDFは、携帯通信端末50に受信される。ディスカバリフレームDFを受信した携帯通信端末50は、レスポンスフレームRFを送信する。ディジタルカメラ10が携帯通信端末50からレスポンスフレームRFを受信すると、CPU30は画像データPD_camの送信の属性を“プライマリ”に設定し、転送処理はデータフェーズに移行する。
【0044】
なお、設定された属性に応じて、データフェーズにおいて実行される処理の順序が決定される。“プライマリ”とは相手方よりも優先して画像データを送信できることを指し、属性が“プライマリ”に設定されている場合は、画像データの送信処理が受信処理よりも優先して実行される。一方、属性が“セカンダリ”に設定されている場合は、相手方からの画像データの受信処理が送信処理よりも優先して実行される。
【0045】
データフェーズにおいては、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、再生中の画像データPD_camを送信すべきデータに指定する。CPU30は次に、指定した画像データPD_camを通信I/F38を介して携帯通信端末50に送信する。画像データPD_camの送信が完了すると、通信モードを受信モードに戻す。
【0046】
次に、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50の双方が相手方に画像データを送信する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camを相手方に送信するべく、タイマをスタートさせる。初期値の1ミリ秒が経過してタイマがタイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。
【0047】
一方、携帯通信端末50においても、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU64は、再生中の画像データPD_mobを相手方に送信するべく、タイマをスタートさせる。タイマがタイムアウトとなると、CPU64は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F76を介してディスカバリフレームDFを送信する。
【0048】
図5を参照して、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。同様に、CPU64は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、通信I/F76を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。
【0049】
図5に示す例によると、ディジタルカメラ10によるディスカバリフレームDFの送信の直後に、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされる。よって、タッチの直後に携帯通信端末50から送信されたディスカバリフレームDFは、ディジタルカメラ10によって受信される。携帯通信端末50からディスカバリフレームDFを受信したディジタルカメラ10においては、CPU30は、画像データPD_camの送信の属性を“セカンダリ”に設定する。CPU30は次に、通信モードを送信モードに設定して、レスポンスフレームRFを携帯通信端末50に送信する。送信後に通信モードが受信モードに戻されると、処理はデータフェーズに移行する。
【0050】
レスポンスフレームRFを受信した携帯通信端末50においては、CPU64は、画像データPD_mobの送信が可能であると判断し、画像データPD_mobを、通信I/F76を介してディジタルカメラ10に向けて送信する。
【0051】
ディジタルカメラ10のデータフェーズにおいては、CPU30は、携帯通信端末50から画像データPD_mobを受信する。受信が完了すると、CPU30は続いて、画像データPD_camを携帯通信端末50に向けて送信する処理を実行する。ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との間には既にコネクションが確立しているので、ディスカバリフレームDFの新たな送信およびレスポンスフレームRFの受信の処理は、実行されない。
【0052】
まず、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否かを判別する。画像データPD_camの再生が継続されているとフラグFLGmntには“1”が設定されているので、この場合は、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、再生中の画像データPD_camを送信すべきデータに指定する。CPU30は次に、指定した画像データPD_camを、通信I/F38を介して携帯通信端末50に送信する。画像データPD_camの送信が完了すると、通信モードを受信モードに戻す。フラグFLGmntに“0”が設定されている場合は、画像データPD_camを再生するための再生タスクが既に停止されているので、送信処理は実行されない。
【0053】
次に、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50の双方が相手方に画像データを送信する場合であって各々から送信されたディスカバリフレームDFが衝突する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camを相手方に送信するべく、タイマのタイムアウト後に通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。図6を参照して、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、ディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。同様に、携帯通信端末50のディスカバリフェーズにおいては、CPU64は、再生中の画像データPD_mobを相手方に送信するべく、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、ディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。
【0054】
図6に示す例によると、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50がほとんど同じタイミングでディスカバリフレームDFを送信するので、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされた直後に各々から送信されたディスカバリフレームDFについて、衝突(以下、“コリジョン”と称する)が生じる。
【0055】
このようにコリジョンが生じた場合、CPU30およびCPU64は、各々乱数を発生させ、発生させた値をタイマに設定する。タイマの値が初期値のままであると、いずれも初期値は1ミリ秒なので、等しいインターバルを経て各々から送信されたディスカバリフレームDFについて、再びコリジョンが発生する可能性が高いからである。
【0056】
図6に示す例によると、コリジョンの発生後にディジタルカメラ10のタイマに設定された値T1は、同じくコリジョンの発生後に携帯通信端末50のタイマに設定された値T2よりも小さい。よって、ディジタルカメラ10のタイマが先にタイムアウトするので、携帯通信端末50よりも先に、ディジタルカメラ10からディスカバリフレームDFが送信される。これを受信した携帯通信端末50は、レスポンスフレームRFを送信する。携帯通信端末50からレスポンスフレームRFを受信したディジタルカメラ10においては、CPU30は、画像データPD_camの送信が可能であると判断し、画像データPD_camの送信の属性を“プライマリ”に設定する。属性が設定されると、処理はデータフェーズに移行する。
【0057】
ディジタルカメラ10のデータフェーズにおいては、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、画像データPD_camを、通信I/F38を介して携帯通信端末50に向けて送信する。送信の完了後に、通信モードを受信モードに戻す。携帯通信端末50においては、CPU64は、画像データPD_camを受信し、受信の完了後にフラグFLGmntに“1”が設定されていれば、画像データPD_mobを送信する。ディジタルカメラ10においては、CPU30は、携帯通信端末50から画像データPD_mobを受信し、受信の完了後にタイマの値を初期設定の“1”に戻す。
【0058】
ディジタルカメラ10のCPU30は、図7に示すメインタスクおよび図9に示す転送タスクを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に記憶される。
【0059】
図7を参照して、ステップS1では現時点の動作モードが撮像モードであるか否かを判別し、ステップS3では現時点の動作モードが再生モードであるか否かを判別する。ステップS1でYESであれば、ステップS5で撮像タスクを起動し、ステップS7でフラグFLGmntを“0”に設定する。ステップS3でYESであれば、ステップS9で再生タスクを起動し、ステップS11でフラグFLGmntを“1”に設定する。
【0060】
ステップS1およびS3のいずれもNOであれば、ステップS13で他の処理を実行する。ステップS7,S11またはS13の処理が完了すると、モード切り換え操作が行われたか否かをステップS15で繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、起動中のタスクをステップS17で停止し、その後にステップS1に戻る。
【0061】
携帯通信端末50のCPU64は、図8に示すメインタスクおよび図9に示す転送タスクを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ74に記憶される。
【0062】
図8を参照して、ステップS21では待ち受けタスクを起動する。ステップS23では発呼操作または着呼操作がなされたか否かを判別し、ステップS25では再生操作がなされたか否かを判別する。ステップS23でYESであれば、ステップS27で通話タスクを起動する。ステップS25でYESであれば、ステップS29で再生タスクを起動し、ステップS31でフラグFLGmntを“1”に設定する。
【0063】
ステップS23およびS25のいずれもNOであれば、ステップS33で他の処理を実行する。ステップS27,S31またはS33の処理が完了すると、通話終了操作が行われたか否かをステップS35で判別する。判別結果がYESであれば通話タスクをステップS37で停止し、NOであればステップS39に進む。
【0064】
ステップS39では再生終了操作が行われたか否かを判別し、判別結果がNOであれば、ステップS23に戻る一方、判別結果がYESであればステップS41で再生タスクを停止する。ステップS43ではフラグFLGmntを“0”に設定し、その後にステップS23に戻る。
【0065】
図9を参照して、ステップS51では通信I/F38または通信I/F76を起動し、ステップS53では有効フェーズを“ディスカバリフェーズ”に設定する。ステップS55では、通信モードを受信モードに設定し、ステップS57ではタイマの値を初期化して“1ミリ秒”に設定する。
【0066】
ステップS59ではフラグFLGmntが“1”を示すか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS97に進む一方、判別結果がNOであればディスカバリフレームDFを受信したか否かをステップS61で判別する。ステップS61の判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、YESであればステップS63で画像データの送信の属性を“セカンダリ”に設定する。ステップS65では通信モードを送信モードに設定し、受信されたディスカバリフレームDFの送信元にステップS67でレスポンスフレームRFを送信する。ステップS69では通信モードを受信モードに戻す。
【0067】
ステップS71では有効フェーズを“データフェーズ”に設定し、ステップS73では画像データの送信の属性が“セカンダリ”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS87に進む一方、判別結果がYESであればステップS75でレスポンスフレームRFの送信先から画像データを受信する。
【0068】
ステップS77ではフラグFLGmntが“1”を示すか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS57に戻る一方、判別結果がYESであればステップS79で通信モードを送信モードに設定する。ステップS81では再生中の画像データを送信すべきデータに指定し、指定した画像データをコネクションが確立している相手にステップS83で送信する。ステップS85では通信モードを受信モードに戻し、その後にステップS57に戻る。
【0069】
ステップS87では通信モードを送信モードに設定し、ステップS89では再生中の画像データを送信すべきデータに指定する。指定した画像データを、受信したレスポンスフレームRFの送信元にステップS91で送信する。ステップS93では通信モードを受信モードに戻し、コネクションが確立している相手からステップS95で画像データを受信する。受信処理の完了後、ステップS57に戻る。
【0070】
ステップS97では、タイマをリセットし、設定された値でスタートさせる。ステップS99では何らかのフレームを受信したか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS103に進む一方、判別結果がNOであればタイマがタイムアウトとなったか否かをステップS101で判別する。ステップS101の判別結果がNOであればステップS99に戻る一方、判別結果がYESであればステップS117に進む。
【0071】
ステップS103では受信したフレームがディスカバリフレームDFか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS107に進む一方、判別結果がNOであれば受信したフレームがレスポンスフレームRFであるか否かをステップS105で判別する。ステップS105の判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、判別結果がYESであればステップS115で画像データの送信の属性を“プライマリ”に設定する。
【0072】
ステップS107では画像データの送信の属性を“セカンダリ”に設定し、ステップS109では通信モードを送信モードに設定する。ステップS111では受信したディスカバリフレームDFの送信元にレスポンスフレームRFを送信し、ステップS113で通信モードを受信モードに戻し、その後にステップS71に戻る。
【0073】
ステップS117では通信モードを送信モードに設定し、ステップS119ではディスカバリフレームDFを送信する。ステップS121では通信モードを受信モードに戻し、送信したディスカバリフレームDFにコリジョンが発生したか否かをステップS123で判別する。判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、判別結果がYESであればステップS125で乱数を作成する。ステップS127では作成した乱数に基づいてタイマの値を設定し、その後にステップS59に戻る。
【0074】
以上の説明から分かるように、CPU30またはCPU64は、外部通信端末に向けて探索信号を発信し(S119)、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信し
(S61, S67, S103, S111)、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する
(S75, S83, S91, S95)。CPU30またはCPU64はまた、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動し(S115)、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する(S63, S107)。CPU30またはCPU64はまた、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限し(S59)、送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する(S81, S89)。
【0075】
このように、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
【0076】
なお、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ40またはフラッシュメモリ74に予め記憶される。しかし、外部サーバに接続するための外部通信I/F100を図13に示す要領でディジタルカメラ10に設け、或いは外部サーバとの通信機能を携帯通信端末50に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ40またはフラッシュメモリ74に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0077】
また、この実施例では、CPU30によって実行される処理を図7に示すメインタスクと図9に示す転送タスクとに区分し、CPU64によって実行される処理を図8に示すメインタスクと図9に示す転送タスクとに区分するようにしている。しかし、転送タスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部をメインタスクに統合するようにしてもよい。また、転送タスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【0078】
また、この実施例では、携帯通信端末50からの画像データの受信について、ディジタルカメラ10は、特に制限を設けていない。しかし、CPU30は、受信中の画像データのヘッダ部を参照して既に受信したものであるか否かを判断し、受信済みのものである場合は、受信処理を強制的に遮断するようにしてもよい。
【0079】
また、この実施例では、ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との間で画像データをやり取りしている。しかし、音声データなど画像データ以外のコンテンツをやり取りするようにしてもよい。
【0080】
また、この実施例では、無線通信を用いて画像データを転送するようにしている。しかし、有線通信を用いて転送するようにしてもよい。
【0081】
また、この実施例では、ディジタルスチルカメラおよび携帯電話端末を用いて説明したが、本発明は、ディジタルビデオカメラ,携帯オーディオプレーヤ,スマートフォン,またはパーソナルコンピュータなどにも適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
10 … ディジタルカメラ
28 … LCDモニタ
30 … CPU
36 … メモリカード
38 … 通信I/F
50 … 携帯通信端末
64 … CPU
72 … LCDモニタ
74 … フラッシュメモリ
76 … 通信I/F
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信端末に関し、特に他の通信端末との間でコンテンツのやり取りを行う、通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の通信端末の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術の携帯機器によれば、閲覧候補画像表示手段は、複数の保持された実画像に応じた閲覧候補画像を表示し、閲覧画像生成手段は、上記閲覧候補画像表示手段により表示された閲覧候補画像のうち操作により選択された複数の画像に基づいた閲覧画像を生成する。閲覧画像送信手段は、上記閲覧画像生成手段により生成された閲覧画像を近距離無線により画像受信側の携帯機器に送信し、要求画像情報受信手段は、上記閲覧画像送信手段により送信された閲覧画像のうちの上記画像受信側の携帯機器によって選択された要求画像情報を近距離無線により受信する。実画像送信手段は、上記複数の保持された実画像のうちの上記要求画像情報受信手段により受信された要求画像情報に応じた実画像を抽出し、近距離無線通信により上記画像受信側の携帯機器に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−20094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、コンテンツを送受信するためには、送信側の携帯機器の操作者による閲覧候補画像表示手段の起動および閲覧候補画像からの画像の選択、ならびに受信側の携帯機器の操作者による閲覧画像からの画像の選択などの複雑な操作が、必要である。
【0005】
一方、簡易な操作だけによってコンテンツを送受信しようとすれば、送信側の操作者が意図しないコンテンツが送信される可能性が生じて、操作性が低下するおそれがある。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、操作性を向上させることができる、通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従う通信端末(10, 50:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信手段(S119)、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信手段(S61, S67, S103, S111)、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信手段(S75, S83, S91, S95)、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動する第1起動手段(S115)、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する第2起動手段(S63, S107)、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限する第1制限手段(S59)、および送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限手段(S81, S89)を備える。
【0008】
好ましくは、外部通信端末と無線にて接続する接続手段(38, 76)をさらに備え、発信手段,返信手段および送受信手段の各々は接続手段を介して処理を実行する。
【0009】
好ましくは、送受信手段は、第1起動手段によって起動されたときコンテンツ送信処理をコンテンツ受信処理に優先して実行する第1コンテンツ送受信手段(S91, S95)、および第2起動手段によって起動されたときコンテンツ受信処理をコンテンツ送信処理に優先して実行する第2コンテンツ送受信手段(S75, S83)を含む。
【0010】
好ましくは、発信手段によって発信された探索信号と外部通信端末によって発信された探索信号との衝突を検知する検知手段(S123)、および検知手段の検知結果に基づいて発信手段による発信処理のタイミングを調整する調整手段(S97, S101, S127)をさらに備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成の一部を示すブロック図である。
【図3】この発明の一実施例の構成の他の一部を示すブロック図である。
【図4】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態の一例を示す図解図である。
【図5】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態の他の一例を示す図解図である。
【図6】ディジタルカメラと携帯通信端末との通信状態のその他の一例を示す図解図である。
【図7】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図8】図2実施例に適用される他のCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図9】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図10】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図11】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図13】この発明の他の実施例の構成の一部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0015】
図1を参照して、この発明の通信端末は、基本的に次のように構成される。発信手段1は、外部通信端末に向けて探索信号を発信する。返信手段2は、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する。送受信手段3は、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する。第1起動手段4は、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動する。第2起動手段5は、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する。第1制限手段6は、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限する。第2制限手段7は、送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する。
【0016】
このように、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
[実施例]
【0017】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18によって駆動されるフォーカスレンズ12を含む。これらの部材を経た被写界の光学像は、イメージセンサ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、被写界像を表す電荷が生成される。
【0018】
電源が投入されると、後述する転送タスクが起動され、これと並列的に処理されるメインタスクの下で、CPU30は、キー入力装置32に設けられたモード切り換えスイッチ32mdの設定(つまり現時点の動作モード)を判別する。現時点の動作モードが撮像モードであれば、撮像タスクが起動される。現時点の動作モードが再生モードであれば、再生タスクが起動される。また、現時点の動作モードが撮像モードの場合は、撮像タスクが起動された後にフラグFLGmntに“0”が設定され、現時点の動作モードが再生モードの場合は、再生タスクが起動された後にフラグFLGmntに“1”が設定される。
【0019】
撮像モードが選択されたとき、CPU30は、撮像タスクの下で動画取り込み処理を開始するべく、ドライバ18に露光動作および電荷読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18は、図示しないSG(SignalGenerator)から周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷をラスタ走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、読み出された電荷に基づく生画像データが周期的に出力される。
【0020】
信号処理回路20は、イメージセンサ16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、これによって生成されたYUV形式の画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ28を駆動する。この結果、被写界を表す動画像がモニタ画面に表示される。
【0021】
信号処理回路20によって生成された画像データのうち、YデータはCPU30にも与えられる。CPU30は、与えられたYデータに簡易AE処理を施して適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18に設定され、これによって動画像の明るさが適度に調整される。
【0022】
シャッタボタン32shが半押しされると、CPU30は、信号処理回路20から与えられたYデータに厳格なAE処理を施して最適EV値を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18に設定される。この結果、動画像の明るさが厳格に調整される。CPU30はまた、信号処理回路20から与えられたYデータの高周波成分にAF処理を施す。これによってフォーカスレンズ12が合焦点に配置され、動画像の鮮鋭度が向上する。
【0023】
シャッタボタン32shが全押しされると、CPU30は、記録処理の実行をメモリI/F34に命令する。メモリI/F34は、シャッタボタン32shが操作された時点の被写界を表す1フレームの画像データをメモリ制御回路22を通してSDARM24から読み出し、読み出された画像データを含む画像ファイルをメモリカード36に書き込む。
【0024】
再生モードが選択されたとき、CPU30は、再生タスクの下で以下の処理を実行する。CPU30はまず、メモリカード36に記録された最新の画像ファイルを再生画像ファイルとして指定し、指定画像ファイルに注目した再生処理の実行をメモリI/F34およびLCDドライバ26に命令する。
【0025】
メモリI/F34は、指定された画像ファイルの画像データをメモリカード36から読み出し、読み出された画像データをメモリ制御回路22を通してSDRAM24に書き込む。LCDドライバ26は、SDRAM24に格納された画像データをメモリ制御回路22を通して読み出し、読み出された画像データに対応する光学像を生成する。この結果、生成された光学像は、LCDモニタ28に表示される。
【0026】
操作者によるキー入力装置32の操作によって、CPU30は、後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを再生画像ファイルとして指定する。指定画像ファイルは上述と同様の再生処理を施され、この結果、LCDモニタ28の表示が更新される。
【0027】
この実施例の携帯通信端末50は、具体的には図3に示すように構成される。電源が投入されると、後述する転送タスクが起動され、これと並列的に処理されるメインタスクの下で待ち受けタスクが起動される。CPU64は、発呼操作または着呼操作が行われたか否かをメインタスクの下で判別する。
【0028】
操作パネル62によって通話のための発呼操作または着呼操作が行われると、通話タスクが起動される。発呼操作が行われた場合は、CPU64は、音声処理回路56、無線通信回路54およびアンテナ52を通して発呼信号を相手方の携帯通信端末に送信する。これに対して、相手方において、待ち受けタスクの下で着呼信号が検知され、操作者によって着呼操作が行われると、通話可能状態となる。一方、相手方の携帯通信端末から発呼信号が送信された場合は、携帯通信端末50において、待ち受けタスクの下で着呼信号が検知され、操作パネル62によって通話のための着呼操作が行われると、通話可能状態となる。
【0029】
通話可能状態となった後にマイクロホン58に音声が入力されると、この音声は、マイクロホン58によってアナログ信号である音声信号に変換される。変換された音声信号は、音声処理回路56によって、ディジタル信号である音声データに変換された上で符号化処理を施される。符号化音声データは、無線通信回路54によって変調処理を施される。無線通信回路54によって生成された変調音声データは、アンテナ52から発信される。
【0030】
一方、相手方から送られてきた変調音声データは、アンテナ52によって受信され、無線通信回路54によって復調処理を施されるとともに、音声処理回路56によって、復号処理を施された上でアナログ信号である音声信号に変換される。変換された音声信号は、スピーカ60から出力される。
【0031】
このようにして相手方との間で通話が行われている最中に、操作パネル62によって通話終了操作が行われると、CPU64は、音声処理回路56および無線通信回路54を制御して、相手方に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU28は、通話処理を終了する。先に相手方から通話終了信号を受信した場合も、CPU28は、通話処理を終了する。
【0032】
携帯通信端末50においては、インターネット等を通じて外部サーバからダウンロードされた画像データおよび図示しないカメラ部で作成された画像データなどが、フラッシュメモリ74に記録される。操作パネル62を通じて再生操作が行われると再生タスクが起動され、CPU64は、これらの画像データを再生する処理を再生タスクの下で実行する。
【0033】
CPU64はまず、フラッシュメモリ74に記録された最新の画像ファイルを再生画像ファイルとして指定し、指定画像ファイルの画像データをフラッシュメモリ74から読み出す。読み出された画像データは、メモリ制御回路66を通してSDRAM68に書き込まれる。LCDドライバ70は、SDRAM68に格納された画像データをメモリ制御回路66を通して読み出し、読み出された画像データに対応する光学像を生成する。この結果、生成された光学像は、LCDモニタ72に表示される。
【0034】
操作者による操作パネル62の操作によって、CPU64は、後続の画像ファイルまたは先行する画像ファイルを再生画像ファイルとして指定する。指定画像ファイルは上述と同様の再生処理を施され、この結果、LCDモニタ72の表示が更新される。
【0035】
また、再生タスクが起動された後にフラグFLGmntに“1”が設定され、操作パネル62を通じて再生終了操作が行われると、再生タスクが停止され、その後にフラグFLGmntに“0”が設定される。
【0036】
この実施例のディジタルカメラ10および携帯通信端末50は、近接無線通信を用いた画像データの転送機能を各々が有し、各々に記録されている画像データを自らと近接した相手方とやり取りすることができる。相手との接続が可能な距離は、例えば“TransferJet”(登録商標)による転送機能を用いた場合は、数センチである。よって、操作者は、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50を互いに触れる程度に近づけること(以下、“タッチ”と称する)によって、この転送機能を利用する。
【0037】
このような転送機能を実現するための転送タスクは、データを送受信する相手方との接続を確立するためのディスカバリフェーズにおける処理と画像データを送受信するためのデータフェーズにおける処理とからなる。通信モードは、転送タスクの下では通常は受信モードに設定され、フレームまたはデータを送信する際にだけ送信モードに設定される。
【0038】
以下、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50に画像データPD_camを送信する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、CPU30ははじめに、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否か、すなわち再生タスクが起動されていずれかの画像データPD_camが再生中であるか否かを判別する。再生中でなければ、後述するディスカバリフレームDFを携帯通信端末50から受信しない限り、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否かを繰り返し判別する。
【0039】
再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camの送信相手を探索するべく、タイマをスタートさせる。タイムアウトするまでは、何らかのフレームを受信したか否かを繰り返し判別する。なお、タイマの値には、初期値として1ミリ秒が設定される。
【0040】
タイマがタイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。ディスカバリフレームDFは、画像データの送信相手を探索するためのフレームである。ディジタルカメラ10は、画像データPD_camの送信に先立ってディスカバリフレームDFを送信し、それに対するレスポンスフレームRFを相手方から受信したことをもって、画像データPD_camの送信が可能であると判断する。同様に、携帯通信端末50は、画像データPD_mobの送信に先立ってディスカバリフレームDFを送信し、それに対するレスポンスフレームRFを相手方から受信したことをもって、画像データPD_mobの送信が可能であると判断する。
【0041】
図4を参照して、画像データPD_camの再生中においては、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。この場合、ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との距離が接続可能な距離よりも大きいので、送信されたディスカバリフレームDFは携帯通信端末50に受信されない。よって、携帯通信端末50はレスポンスフレームRFを送信しない。
【0042】
一旦ディスカバリフレームDFを送信すると、CPU30は、通信モードを受信モードに戻し、画像データPD_camが再生中であることを判別した後、再びタイマをスタートさせる。タイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを再び送信する。すなわち、ディスカバリフレームDFは、タイマに設定された値をインターバルとして繰り返し送信される。
【0043】
ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされると、両者間の距離は、近接無線通信による接続が可能な距離の範囲内となる。よって、ディジタルカメラ10から送信されたディスカバリフレームDFは、携帯通信端末50に受信される。ディスカバリフレームDFを受信した携帯通信端末50は、レスポンスフレームRFを送信する。ディジタルカメラ10が携帯通信端末50からレスポンスフレームRFを受信すると、CPU30は画像データPD_camの送信の属性を“プライマリ”に設定し、転送処理はデータフェーズに移行する。
【0044】
なお、設定された属性に応じて、データフェーズにおいて実行される処理の順序が決定される。“プライマリ”とは相手方よりも優先して画像データを送信できることを指し、属性が“プライマリ”に設定されている場合は、画像データの送信処理が受信処理よりも優先して実行される。一方、属性が“セカンダリ”に設定されている場合は、相手方からの画像データの受信処理が送信処理よりも優先して実行される。
【0045】
データフェーズにおいては、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、再生中の画像データPD_camを送信すべきデータに指定する。CPU30は次に、指定した画像データPD_camを通信I/F38を介して携帯通信端末50に送信する。画像データPD_camの送信が完了すると、通信モードを受信モードに戻す。
【0046】
次に、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50の双方が相手方に画像データを送信する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camを相手方に送信するべく、タイマをスタートさせる。初期値の1ミリ秒が経過してタイマがタイムアウトとなると、CPU30は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。
【0047】
一方、携帯通信端末50においても、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU64は、再生中の画像データPD_mobを相手方に送信するべく、タイマをスタートさせる。タイマがタイムアウトとなると、CPU64は、通信モードを送信モードに設定して、通信I/F76を介してディスカバリフレームDFを送信する。
【0048】
図5を参照して、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。同様に、CPU64は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、通信I/F76を介してディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。
【0049】
図5に示す例によると、ディジタルカメラ10によるディスカバリフレームDFの送信の直後に、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされる。よって、タッチの直後に携帯通信端末50から送信されたディスカバリフレームDFは、ディジタルカメラ10によって受信される。携帯通信端末50からディスカバリフレームDFを受信したディジタルカメラ10においては、CPU30は、画像データPD_camの送信の属性を“セカンダリ”に設定する。CPU30は次に、通信モードを送信モードに設定して、レスポンスフレームRFを携帯通信端末50に送信する。送信後に通信モードが受信モードに戻されると、処理はデータフェーズに移行する。
【0050】
レスポンスフレームRFを受信した携帯通信端末50においては、CPU64は、画像データPD_mobの送信が可能であると判断し、画像データPD_mobを、通信I/F76を介してディジタルカメラ10に向けて送信する。
【0051】
ディジタルカメラ10のデータフェーズにおいては、CPU30は、携帯通信端末50から画像データPD_mobを受信する。受信が完了すると、CPU30は続いて、画像データPD_camを携帯通信端末50に向けて送信する処理を実行する。ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との間には既にコネクションが確立しているので、ディスカバリフレームDFの新たな送信およびレスポンスフレームRFの受信の処理は、実行されない。
【0052】
まず、フラグFLGmntに“1”が設定されているか否かを判別する。画像データPD_camの再生が継続されているとフラグFLGmntには“1”が設定されているので、この場合は、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、再生中の画像データPD_camを送信すべきデータに指定する。CPU30は次に、指定した画像データPD_camを、通信I/F38を介して携帯通信端末50に送信する。画像データPD_camの送信が完了すると、通信モードを受信モードに戻す。フラグFLGmntに“0”が設定されている場合は、画像データPD_camを再生するための再生タスクが既に停止されているので、送信処理は実行されない。
【0053】
次に、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50の双方が相手方に画像データを送信する場合であって各々から送信されたディスカバリフレームDFが衝突する場合を例に挙げて、ディジタルカメラ10の処理を説明する。ディスカバリフェーズにおいては、再生タスクが起動されてフラグFLGmntに“1”が設定されると、CPU30は、再生中の画像データPD_camを相手方に送信するべく、タイマのタイムアウト後に通信I/F38を介してディスカバリフレームDFを送信する。図6を参照して、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされない限り、CPU30は、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、ディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。同様に、携帯通信端末50のディスカバリフェーズにおいては、CPU64は、再生中の画像データPD_mobを相手方に送信するべく、タイマの初期値1ミリ秒をインターバルとして、ディスカバリフレームDFを繰り返し送信する。
【0054】
図6に示す例によると、ディジタルカメラ10および携帯通信端末50がほとんど同じタイミングでディスカバリフレームDFを送信するので、ディジタルカメラ10が携帯通信端末50とタッチされた直後に各々から送信されたディスカバリフレームDFについて、衝突(以下、“コリジョン”と称する)が生じる。
【0055】
このようにコリジョンが生じた場合、CPU30およびCPU64は、各々乱数を発生させ、発生させた値をタイマに設定する。タイマの値が初期値のままであると、いずれも初期値は1ミリ秒なので、等しいインターバルを経て各々から送信されたディスカバリフレームDFについて、再びコリジョンが発生する可能性が高いからである。
【0056】
図6に示す例によると、コリジョンの発生後にディジタルカメラ10のタイマに設定された値T1は、同じくコリジョンの発生後に携帯通信端末50のタイマに設定された値T2よりも小さい。よって、ディジタルカメラ10のタイマが先にタイムアウトするので、携帯通信端末50よりも先に、ディジタルカメラ10からディスカバリフレームDFが送信される。これを受信した携帯通信端末50は、レスポンスフレームRFを送信する。携帯通信端末50からレスポンスフレームRFを受信したディジタルカメラ10においては、CPU30は、画像データPD_camの送信が可能であると判断し、画像データPD_camの送信の属性を“プライマリ”に設定する。属性が設定されると、処理はデータフェーズに移行する。
【0057】
ディジタルカメラ10のデータフェーズにおいては、CPU30は、通信モードを送信モードに設定し、画像データPD_camを、通信I/F38を介して携帯通信端末50に向けて送信する。送信の完了後に、通信モードを受信モードに戻す。携帯通信端末50においては、CPU64は、画像データPD_camを受信し、受信の完了後にフラグFLGmntに“1”が設定されていれば、画像データPD_mobを送信する。ディジタルカメラ10においては、CPU30は、携帯通信端末50から画像データPD_mobを受信し、受信の完了後にタイマの値を初期設定の“1”に戻す。
【0058】
ディジタルカメラ10のCPU30は、図7に示すメインタスクおよび図9に示す転送タスクを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ40に記憶される。
【0059】
図7を参照して、ステップS1では現時点の動作モードが撮像モードであるか否かを判別し、ステップS3では現時点の動作モードが再生モードであるか否かを判別する。ステップS1でYESであれば、ステップS5で撮像タスクを起動し、ステップS7でフラグFLGmntを“0”に設定する。ステップS3でYESであれば、ステップS9で再生タスクを起動し、ステップS11でフラグFLGmntを“1”に設定する。
【0060】
ステップS1およびS3のいずれもNOであれば、ステップS13で他の処理を実行する。ステップS7,S11またはS13の処理が完了すると、モード切り換え操作が行われたか否かをステップS15で繰り返し判別する。判別結果がNOからYESに更新されると、起動中のタスクをステップS17で停止し、その後にステップS1に戻る。
【0061】
携帯通信端末50のCPU64は、図8に示すメインタスクおよび図9に示す転送タスクを含む複数のタスクを並列的に処理する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ74に記憶される。
【0062】
図8を参照して、ステップS21では待ち受けタスクを起動する。ステップS23では発呼操作または着呼操作がなされたか否かを判別し、ステップS25では再生操作がなされたか否かを判別する。ステップS23でYESであれば、ステップS27で通話タスクを起動する。ステップS25でYESであれば、ステップS29で再生タスクを起動し、ステップS31でフラグFLGmntを“1”に設定する。
【0063】
ステップS23およびS25のいずれもNOであれば、ステップS33で他の処理を実行する。ステップS27,S31またはS33の処理が完了すると、通話終了操作が行われたか否かをステップS35で判別する。判別結果がYESであれば通話タスクをステップS37で停止し、NOであればステップS39に進む。
【0064】
ステップS39では再生終了操作が行われたか否かを判別し、判別結果がNOであれば、ステップS23に戻る一方、判別結果がYESであればステップS41で再生タスクを停止する。ステップS43ではフラグFLGmntを“0”に設定し、その後にステップS23に戻る。
【0065】
図9を参照して、ステップS51では通信I/F38または通信I/F76を起動し、ステップS53では有効フェーズを“ディスカバリフェーズ”に設定する。ステップS55では、通信モードを受信モードに設定し、ステップS57ではタイマの値を初期化して“1ミリ秒”に設定する。
【0066】
ステップS59ではフラグFLGmntが“1”を示すか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS97に進む一方、判別結果がNOであればディスカバリフレームDFを受信したか否かをステップS61で判別する。ステップS61の判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、YESであればステップS63で画像データの送信の属性を“セカンダリ”に設定する。ステップS65では通信モードを送信モードに設定し、受信されたディスカバリフレームDFの送信元にステップS67でレスポンスフレームRFを送信する。ステップS69では通信モードを受信モードに戻す。
【0067】
ステップS71では有効フェーズを“データフェーズ”に設定し、ステップS73では画像データの送信の属性が“セカンダリ”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS87に進む一方、判別結果がYESであればステップS75でレスポンスフレームRFの送信先から画像データを受信する。
【0068】
ステップS77ではフラグFLGmntが“1”を示すか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS57に戻る一方、判別結果がYESであればステップS79で通信モードを送信モードに設定する。ステップS81では再生中の画像データを送信すべきデータに指定し、指定した画像データをコネクションが確立している相手にステップS83で送信する。ステップS85では通信モードを受信モードに戻し、その後にステップS57に戻る。
【0069】
ステップS87では通信モードを送信モードに設定し、ステップS89では再生中の画像データを送信すべきデータに指定する。指定した画像データを、受信したレスポンスフレームRFの送信元にステップS91で送信する。ステップS93では通信モードを受信モードに戻し、コネクションが確立している相手からステップS95で画像データを受信する。受信処理の完了後、ステップS57に戻る。
【0070】
ステップS97では、タイマをリセットし、設定された値でスタートさせる。ステップS99では何らかのフレームを受信したか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS103に進む一方、判別結果がNOであればタイマがタイムアウトとなったか否かをステップS101で判別する。ステップS101の判別結果がNOであればステップS99に戻る一方、判別結果がYESであればステップS117に進む。
【0071】
ステップS103では受信したフレームがディスカバリフレームDFか否かを判別し、判別結果がYESであればステップS107に進む一方、判別結果がNOであれば受信したフレームがレスポンスフレームRFであるか否かをステップS105で判別する。ステップS105の判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、判別結果がYESであればステップS115で画像データの送信の属性を“プライマリ”に設定する。
【0072】
ステップS107では画像データの送信の属性を“セカンダリ”に設定し、ステップS109では通信モードを送信モードに設定する。ステップS111では受信したディスカバリフレームDFの送信元にレスポンスフレームRFを送信し、ステップS113で通信モードを受信モードに戻し、その後にステップS71に戻る。
【0073】
ステップS117では通信モードを送信モードに設定し、ステップS119ではディスカバリフレームDFを送信する。ステップS121では通信モードを受信モードに戻し、送信したディスカバリフレームDFにコリジョンが発生したか否かをステップS123で判別する。判別結果がNOであればステップS59に戻る一方、判別結果がYESであればステップS125で乱数を作成する。ステップS127では作成した乱数に基づいてタイマの値を設定し、その後にステップS59に戻る。
【0074】
以上の説明から分かるように、CPU30またはCPU64は、外部通信端末に向けて探索信号を発信し(S119)、外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信し
(S61, S67, S103, S111)、外部通信端末との間でコンテンツを送受信する
(S75, S83, S91, S95)。CPU30またはCPU64はまた、発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して送受信手段を起動し(S115)、返信手段による応答信号の返信に関連して送受信手段を起動する(S63, S107)。CPU30またはCPU64はまた、コンテンツ非再生状態に対応して発信手段の発信処理を制限し(S59)、送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する(S81, S89)。
【0075】
このように、外部通信端末に向けて送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限することで、意図しないコンテンツが送信される事態が回避される。これによって、操作性が向上する。また、コンテンツ非再生状態に対応して発信処理を制限することで、送信すべきコンテンツが存在しないにも関わらず能動的に送受信処理が開始される事態が回避される。これによって、通信性能が向上する。
【0076】
なお、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ40またはフラッシュメモリ74に予め記憶される。しかし、外部サーバに接続するための外部通信I/F100を図13に示す要領でディジタルカメラ10に設け、或いは外部サーバとの通信機能を携帯通信端末50に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ40またはフラッシュメモリ74に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
【0077】
また、この実施例では、CPU30によって実行される処理を図7に示すメインタスクと図9に示す転送タスクとに区分し、CPU64によって実行される処理を図8に示すメインタスクと図9に示す転送タスクとに区分するようにしている。しかし、転送タスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部をメインタスクに統合するようにしてもよい。また、転送タスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
【0078】
また、この実施例では、携帯通信端末50からの画像データの受信について、ディジタルカメラ10は、特に制限を設けていない。しかし、CPU30は、受信中の画像データのヘッダ部を参照して既に受信したものであるか否かを判断し、受信済みのものである場合は、受信処理を強制的に遮断するようにしてもよい。
【0079】
また、この実施例では、ディジタルカメラ10と携帯通信端末50との間で画像データをやり取りしている。しかし、音声データなど画像データ以外のコンテンツをやり取りするようにしてもよい。
【0080】
また、この実施例では、無線通信を用いて画像データを転送するようにしている。しかし、有線通信を用いて転送するようにしてもよい。
【0081】
また、この実施例では、ディジタルスチルカメラおよび携帯電話端末を用いて説明したが、本発明は、ディジタルビデオカメラ,携帯オーディオプレーヤ,スマートフォン,またはパーソナルコンピュータなどにも適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
10 … ディジタルカメラ
28 … LCDモニタ
30 … CPU
36 … メモリカード
38 … 通信I/F
50 … 携帯通信端末
64 … CPU
72 … LCDモニタ
74 … フラッシュメモリ
76 … 通信I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信手段、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信手段、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信手段、
前記発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信手段を起動する第1起動手段、
前記返信手段による応答信号の返信に関連して前記送受信手段を起動する第2起動手段、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信手段の発信処理を制限する第1制限手段、および
前記送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限手段を備える、通信端末。
【請求項2】
前記外部通信端末と無線にて接続する接続手段をさらに備え、
前記発信手段,前記返信手段および前記送受信手段の各々は前記接続手段を介して処理を実行する、請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記送受信手段は、前記第1起動手段によって起動されたときコンテンツ送信処理をコンテンツ受信処理に優先して実行する第1コンテンツ送受信手段、および前記第2起動手段によって起動されたとき前記コンテンツ受信処理を前記コンテンツ送信処理に優先して実行する第2コンテンツ送受信手段を含む、請求項1または2記載の通信端末。
【請求項4】
前記発信手段によって発信された探索信号と前記外部通信端末によって発信された探索信号との衝突を検知する検知手段、および
前記検知手段の検知結果に基づいて前記発信手段による発信処理のタイミングを調整する調整手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の通信端末。
【請求項5】
通信端末のプロセッサに、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを実行させるための、通信プログラム。
【請求項6】
通信端末によって実行される通信方法であって、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを備える、通信方法。
【請求項7】
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える通信端末に供給される外部制御プログラムであって、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項8】
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える通信端末であって、
前記外部制御プログラムは、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、通信端末。
【請求項1】
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信手段、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信手段、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信手段、
前記発信手段によって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信手段を起動する第1起動手段、
前記返信手段による応答信号の返信に関連して前記送受信手段を起動する第2起動手段、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信手段の発信処理を制限する第1制限手段、および
前記送受信手段によって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限手段を備える、通信端末。
【請求項2】
前記外部通信端末と無線にて接続する接続手段をさらに備え、
前記発信手段,前記返信手段および前記送受信手段の各々は前記接続手段を介して処理を実行する、請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記送受信手段は、前記第1起動手段によって起動されたときコンテンツ送信処理をコンテンツ受信処理に優先して実行する第1コンテンツ送受信手段、および前記第2起動手段によって起動されたとき前記コンテンツ受信処理を前記コンテンツ送信処理に優先して実行する第2コンテンツ送受信手段を含む、請求項1または2記載の通信端末。
【請求項4】
前記発信手段によって発信された探索信号と前記外部通信端末によって発信された探索信号との衝突を検知する検知手段、および
前記検知手段の検知結果に基づいて前記発信手段による発信処理のタイミングを調整する調整手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の通信端末。
【請求項5】
通信端末のプロセッサに、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを実行させるための、通信プログラム。
【請求項6】
通信端末によって実行される通信方法であって、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを備える、通信方法。
【請求項7】
メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える通信端末に供給される外部制御プログラムであって、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
【請求項8】
外部制御プログラムを取り込む取り込み手段、および
前記取り込み手段によって取り込まれた外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える通信端末であって、
前記外部制御プログラムは、
外部通信端末に向けて探索信号を発信する発信ステップ、
前記外部通信端末から受信した探索信号に対して応答信号を返信する返信ステップ、
前記外部通信端末との間でコンテンツを送受信する送受信ステップ、
前記発信ステップによって発信された探索信号に対する応答信号の受信に関連して前記送受信ステップを起動する第1起動ステップ、
前記返信ステップによる応答信号の返信に関連して前記送受信ステップを起動する第2起動ステップ、
コンテンツ非再生状態に対応して前記発信ステップの発信処理を制限する第1制限ステップ、および
前記送受信ステップによって送信すべきコンテンツを再生状態にあるコンテンツに制限する第2制限ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、通信端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−259255(P2011−259255A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132598(P2010−132598)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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