説明

通気孔の開閉調節機能を有するミスト噴霧器

【課題】貯蔵槽内部を外部と連通可能にする空気流入通路の開閉をミスト噴霧器の使用操作に連動させることで、液体の噴射を容易にするとともに、使用後に貯蔵槽内部の外部との連通断絶によって貯蔵液体の外部漏洩をより積極的に排除するミスト噴霧器を提供する。
【解決手段】超音波発振器14の作動によって貯蔵槽16内に貯蔵された液体を霧化して外部に噴射するミスト噴霧器であって、前記貯蔵槽16の内部と連通可能な空気流入通路の形成のために第1連通部16aと通気孔16dを備えたハウジング16c;前記貯蔵槽16の内部への外部空気の流入を許容または遮断するために前記ハウジング16cに設置される通気孔開閉調節部26;前記通気孔開閉調節部26の開閉を調節するために移動可能に設置されるカバースイッチ22;及び前記カバースイッチ22の動作に連動して、前記通気孔開閉調節部26に開閉のための操作力を提供するヒンジレバー24;を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミスト噴霧器に関するものであり、特にカバースイッチの開閉操作に連動して貯蔵槽側通気孔が自動的に開閉転換できるようにした通気孔の開閉調節機能を有するミスト噴霧器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
過去から現在に至るまで絶えず追求されてきた人間の欲望の一つは美しい外貌を持続的に維持することである。このような点で皮膚美容に対する関心も一緒に追求されてきた。特に、人間の皮膚は老化につれて水分量が減少して乾燥するので小じわの発生を伴うことになる。したがって、皮膚に持続的に水分及び栄養を供給することによる保湿効果を高めることで老化を防止しようとする多くの努力が注がれており、このような努力は女性だけでなく男性にも広く拡がっている状況にある。
【0003】
このような努力の結果として、精製水、化粧水または薬剤溶液など諸種の液体類を微粒子状に霧化させて顔や首などのいろいろの部位に噴射して皮膚の保湿効果を得るためにミスト噴霧器(Mist sprayer)が開発された。一例として、従来のミスト噴霧器は多様な形態に開発されたが、その代表的な器機は、美容水を貯蔵する容器と、その容器内に貯蔵された美容水を微粒子状に霧化させて外部に噴射させることができる超音波発振器を備えたものである。この場合、ミスト噴霧器は、美容水を貯蔵している容器を交換可能な構造のものにすることで、美容水の消尽に備えているだけでなく超音波発振器とは液体の供給が可能な形態の連通構造を備えている。また、使用時に容器内に貯蔵された液体を超音波発振器に持続的に供給するために、外部空気を容器の内部に流入することができる通気孔を備えている。
【0004】
ところが、前記のような従来のミスト噴霧器においては、美容水を貯蔵している容器と超音波発振器間の連通部位で液体の供給のための通路と外部空気の流入のための通気孔が同一経路を共有する構造になっているため、ミスト噴霧器を使用していないときにも、外部空気の流入のために形成された通気孔を通じて容器内に貯蔵された液体が外部に漏洩するという欠陥がある。
【0005】
また、このような貯蔵液体の外部への漏洩はミスト噴霧器の携帯に極めて不便さをかけることになるだけなく、貯蔵された液体の好ましくない消耗を引き起こすため、必要時に使用ができなくなることもあるという問題点を引き起こすことも存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は前記のような諸種の問題点に鑑みてなされたもので、貯蔵槽内の液体を霧化させて噴射するミスト噴霧器において、貯蔵槽内部を外部と連通可能にする空気流入通路の開閉をミスト噴霧器の使用操作に連動させることで、液体の噴射を容易にするとともに、使用後に貯蔵槽内部の外部との連通断絶によって貯蔵液体の外部漏洩をより積極的に排除することができるミスト噴霧器を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記のような目的を達成するために本発明は、超音波発振器の作動によって貯蔵槽内に貯蔵された液体を霧化して外部に噴射するミスト噴霧器であって、前記貯蔵槽の内部と連通可能な空気流入通路の形成のために第1連通部と通気孔を備えたハウジング;前記貯蔵槽の内部への外部空気の流入を許容または遮断するために前記ハウジングに設置される通気孔開閉調節部;前記通気孔開閉調節部の開閉を調節するために移動可能に設置されるカバースイッチ;及び前記カバースイッチの動作に連動して、前記通気孔開閉調節部に開閉操作をするためのヒンジレバーを有することを特徴とする。
【0008】
本発明は、前記カバースイッチの操作の際、作動感と復元性の提供のために設置されるリターンスプリングをさらに含むこともでき、前記第1連通部は前記貯蔵槽の上部に形成されることができる。
【0009】
本発明において、前記通気孔開閉調節部は、前記ハウジング内に設置され、空気流入通路を開閉させるエアベントパッキング、及び前記ハウジング内で前記エアベントパッキングの背面を弾支して空気流入通路を常に閉鎖させる方向に付勢するエアベントスプリングを含むことができる。
【0010】
本発明において、前記エアベントパッキングは、前記エアベントスプリングの一側自由端部を収容する開口部を背面に備えた胴体、前記胴体の前面で前記ヒンジレバーによって加圧される受圧部、及び前記受圧部の全周にわたって放射状に外部に突出して前記ハウジング内で空気流入通路を密閉させる気密部を含むことができる。
【0011】
本発明において、前記カバースイッチは、操作のための把持部、前記把持部の背面に所定間隔の結合溝を置いて離隔した支持プレート、前記支持プレートの一端部に前記ヒンジレバーの旋回のために形成された突出部、及び前記リターンスプリングの自由端部との結合のための結合孔を含み、前記結合孔は前記突出部に形成されることができる。
【0012】
本発明において、前記支持プレートは、前記超音波発振器の出口に連通可能なミスト噴射孔、及び前記カバースイッチの移動の検出のためのマグネチックの設置のための装着孔を含むことができる。
【0013】
本発明において、前記ヒンジレバーは、旋回可能に設置される回転軸、前記カバースイッチと接触可能に形成された受圧部、及び前記通気孔開閉調節部の開閉切替のための加圧部を含むことができる。
【0014】
本発明は、上下に分割されて組み立てられる本体、及び前記本体内の上部で左右に分割されて組み立てられる副本体をさらに含み;前記副本体は、前記カバースイッチのガイドのために上下方向に突出した設置部、前記リターンスプリングの固定端部を軸支する中実型ボス部、前記ヒンジレバーを軸支する中空型ボス部、及び前記超音波発振器の設置のための定着孔を含むことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、貯蔵槽内に貯蔵された液体を霧化させて噴射することで皮膚に保湿効果などを提供するミスト噴霧器であり、貯蔵槽の内部と液体の霧化噴射部にあたる超音波発振器を連通可能にする部位とは別に外部と連通可能な空気流入通路を備え、その開閉調節をミスト噴霧器の使用操作に連動することができるようにすることで、液体の円滑な噴射はもちろんのこと、使用後に貯蔵槽内部の外部との断絶によって貯蔵液体の外部への漏洩をより根本的に遮断することができる効果を奏する。
【0016】
特に、本発明は、貯蔵槽の内部と連通可能な空気流入通路の自動的な開閉転換をミスト噴霧器の使用のためのカバースイッチの開閉操作に連動させる構造を採択することで、消費者に使用操作における一層向上した便宜性を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は、貯蔵槽内の液体を霧化させて噴射するミスト噴霧器において、貯蔵槽内部を外部と連通可能にする空気流入通路の開閉をミスト噴霧器の使用操作に連動させることで、液体の噴射を容易にするとともに、使用後に貯蔵槽内部の外部との連通断絶によって貯蔵液体の外部漏洩をより積極的に排除することができるようにするために、超音波発振器の作動によって貯蔵槽内に貯蔵された液体を霧化して外部に噴射するミスト噴霧器であって、前記貯蔵槽の内部と連通可能な空気流入通路の形成のために第1連通部と通気孔を備えたハウジング;前記貯蔵槽の内部への外部空気の流入を許容または遮断するために前記ハウジングに設置される通気孔開閉調節部;前記通気孔開閉調節部の開閉を調節するために移動可能に設置されるカバースイッチ;及び前記カバースイッチの動作に連動して、前記通気孔開閉調節部に開閉操作をするためのヒンジレバーを有することを特徴とするミスト噴霧器を提供することにより実現した。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明によるミスト噴霧器を示す斜視図である。
【図2】図1のミスト噴霧器において本体の上部のみを除去した状態を示す斜視図である。
【図3】図2において貯蔵槽を除去した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明によるミスト噴霧器全体を分解して示す斜視図である。
【図5】本発明によるミスト噴霧器全体の縦断面を示す断面図である。
【図6】本発明によるミスト噴霧器の構成の中で超音波発振器のみを分解して示す斜視図である。
【図7】図6に示す超音波発振器の中でノズルシャフトを含むノズル組立体のみを分解して示す斜視図である。
【図8】図6に示す超音波発振器の縦断面を示す断面図である。
【図9】図4に示す副本体に組み立てられるカバースイッチ、ヒンジレバー及びリターンスプリングの設置部位を部分的に示す分解斜視図である。
【図10】図4に示す副本体に組み立てられるカバースイッチ、ヒンジレバー及びリターンスプリングの設置部位を部分的に示す断面図である。
【図11】図9に示すカバースイッチの側面図である。
【図12】図9に示すヒンジレバーの側面図である。
【図13】図10に示すエアベントパッキングの前面及び後面をそれぞれ示す斜視図である。
【図14】図10に示すエアベントパッキングの断面図である。
【実施例】
【0019】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1〜図5に示すように、ミスト噴霧器は、上下に分割されて組み立てられる本体10、前記本体10の上部において左右に分割されて組み立てられる副本体12、前記本体10と前記副本体12の内部に設置される超音波発振器(ultrasonic oscillator)14、貯蔵槽16、回路基板18、及び電源供給用バッテリー20を備えている。
【0021】
また、ミスト噴霧器は、前記貯蔵槽16内に貯蔵された液体を前記超音波発振器14に供給するために、前記副本体12にスライド方式で操作されるカバースイッチ22、前記カバースイッチ22の操作に連動されるヒンジレバー24、前記ヒンジレバー24によって動作して前記貯蔵槽16の空気流入通路を開放させる通気孔開閉調節部26、前記超音波発振器14の作動をオン/オフ制御するための噴射スイッチ28、及び前記バッテリー20の充電のために前記本体10に対して開閉可能に設置される接続カバー30を備えている。
【0022】
前記本体10は上下に分割されて組み立てられるもので、これらの間の組立部位には、内部空間を上下に区画して分割することで部品の設置をより容易にする中間本体32が組み立てられる。前記副本体12は前記本体10の内部の上側部位で左右に分割されて組み立てられ、内部に前記超音波発振器14が設置されるとともに前記カバースイッチ22をスライド方式で移動可能に支持する役目をする。
【0023】
前記超音波発振器14は前記貯蔵槽16の下側連通部位に設置され、通電時に発生する振動によって超音波を生成し、これにより内部に貯蔵された液体を霧化させて外部に噴射する機能を奏する。このために、前記超音波発振器14は、図6〜図8に示すように、前記貯蔵槽16に連通可能に設置される中空型ノズルシャフト34、前記ノズルシャフト34の外周面に組み立てられる一対の環状ピエゾ素子36、前記ノズルシャフト34の全長にかけて前記一対のピエゾ素子36と交互に配置されるように組み立てられるリングターミナル38、前記ピエゾ素子36と前記リングターミナル38の位置を固定させるために、前記ノズルシャフト34の外周面にかけて両端部にそれぞれ締結されるノズルナット40、及び前記ノズルシャフト34と前記ノズルナット40の間を絶縁させるように設置される絶縁チューブ42を備えている。この場合、前記リングターミナル38は前記回路基板18とリードワイヤ44を介して電気的に連結される。
【0024】
そして、前記超音波発振器14は、通電時に前記ピエゾ素子36の大きさ変化によって振動を発生させる振動板にあたるウェーブワッシャ46と平ワッシャ48を備えている。また、前記超音波発振器14は、前記ウェーブワッシャ46と平ワッシャ48の間で発生する超音波振動によって噴射される液体の霧化を一層促進して微粒化するためのメッシュ50をさらに含む。この際、前記ウェーブワッシャ46と平ワッシャ48は内側ノズルリング52を介して前記ノズルシャフト34の一端部と前記メッシュ50を介在した状態で持続的に接触するように支持され、前記内側ノズルリング52は外部に嵌合される外側ノズルリング54によってその位置が堅く固定される。
【0025】
さらに、前記のような構成の超音波発振器14は前記副本体12内で外側パッキング56と内側パッキング58を介して定位置に堅固に支持されるように設置される。前記外側パッキング56は前記外側ノズルリング54と前記ノズルシャフト34の外周に嵌合されたノズルナット40を一緒に支持し、前記内側パッキング58は前記ノズルシャフト34上において反対側に位置するピエゾ素子36とノズルナット40を一緒に支持した状態で前記貯蔵槽16の下側部位に対して前記超音波発振器14のノズルシャフト34を堅固に固定させる。
【0026】
前記貯蔵槽16は、図4に示すように、内部に所定量の液体(水またはその他の化粧水など)を貯蔵するための容器で、上部に前記通気孔開閉調節部26の設置のための第1連通部16aが形成され、下部に前記超音波発振器14の設置のための第2連通部16bが形成される。図面において、未説明符号16’は前記貯蔵槽16に結合されて内部空間を密閉させる部材で、カバーに相当する。
【0027】
前記第2連通部16bは前記内側パッキング58を介して前記超音波発振器14のノズルシャフト34を堅固に固定した状態で前記貯蔵槽16内に貯蔵された液体を前記ノズルシャフト34を通じて外部に供給する機能をし、前記ノズルシャフト34を通じて外部に提供される液体は前記超音波発振器14で発生する超音波振動によって霧化して外部に噴射されることになる。この際、外部に噴射される液体は前記ノズルシャフト34の一先端部に位置する前記メッシュ50を通じてさらに微粒化される。
【0028】
前記第1連通部16aは、貯蔵槽16の上部において前記通気孔開閉調節部26の設置によって前記貯蔵槽16の内部に外部空気を流入させる役目をする。すなわち、前記通気孔開閉調節部26は、開放の際、前記貯蔵槽16の第1連通部16aを通じて貯蔵槽16の内部に外部空気を流入させて大気圧が作用するようにすることで、前記第2連通部16bを通じて前記超音波発振器14のノズルシャフト34に内部の貯蔵液体の円滑な供給を持続的に可能にする。
【0029】
前記回路基板18は前記噴射スイッチ28の操作によって前記バッテリー20の電源を前記超音波発振器14に供給する役目をする。より詳しくは、前記リングターミナル38を介して前記ピエゾ素子36に電源が供給されるようにする。この際、前記回路基板18は、前記噴射スイッチ28の1回操作の際、前記超音波発振器14への通電時間を可変的に調節することができる。これとは異なり、前記噴射スイッチ28としてオン/オフタイプのものを採択することで、前記回路基板18から前記超音波発振器14への通電時間を前記噴射スイッチ28の切替によって連動させることもできる。このために、前記回路基板18は、前記超音波発振器14のリードワイヤ44との電気的連結のための第1コネクタ18a、前記バッテリー20との電気的連結のための第2コネクタ18b、及び前記接続カバー30の開閉によって外部に露出される充電ポート18cを備える。
【0030】
前記バッテリー20は前記超音波発振器14の動作に必要な電源を供給するもので、外部電源接続部に相当する前記充電ポート18cを介した電源の再充電が可能な充電池でなる。この場合、前記充電ポート18cはUSB接続端子などで具現され、前記接続カバー30の開閉によって前記本体10内に隠蔽されるかあるいは外部に露出されることができる。
【0031】
前記カバースイッチ22は、図9、図10及び図11に示すように、前記副本体12に対してスライド方式で上下方向に移動可能に設置される平板部材であって、使用者の操作のための把持部22a、前記把持部22aの背面に所定間隔の結合溝22bを置いて離隔した支持プレート22c、及び前記支持プレート22cの上端部において前記ヒンジレバー24の旋回のための操作力の伝達のためにおよそ90度程度に折り曲げられた形態の突出部22dを備えている。
【0032】
そして、前記カバースイッチ22は、前記副本体12に対してスライド方式で移動するとき、使用者にとって作動感を感じるようにするとともにオンまたはオフ位置への復元性を付与するために、トーションスプリングの形態のリターンスプリング60を介して支持される。このために、前記カバースイッチ22は前記リターンスプリング60の自由端部との結合のための結合孔22eを備える。本発明の実施例において、前記結合孔22eは前記カバースイッチ22の突出部22dを貫通する位置に形成される。すなわち、前記リターンスプリング60は前記副本体12に対して一端部側固定端部が適正の固定位置で支持されるように設置され、他端部側自由端部が前記カバースイッチ22の結合孔22e内に固定されることにより、前記カバースイッチ22の上下方向への移動の際、作動感と復元性を提供することができることになる。特に、前記リターンスプリング60は前記副本体12に対して一端部側固定端部を中心として他端部側自由端部が特定の角度以上にずれると、前記カバースイッチ22に対して上方向にさらに移動することができるようにする動作弾性力を提供し、特定の角度以下にずれると、下方向に移動して元の位置に復元することができるようにする復元弾性力を提供することになる。
【0033】
また、前記カバースイッチ22の支持プレート22cは、前記超音波発振器14のノズルシャフト34の出口と連通可能になるように開口するミスト噴射孔22f、及び前記ミスト噴射孔22fの下側にマグネチック62の設置のための装着孔22gを備えている。この際、前記ミスト噴射孔22fは、前記カバースイッチ22がスイッチオン状態に上昇移動するとき、前記超音波発振器14のノズルシャフト34の出口と連通可能な状態に転換され、前記ノズルシャフト34を通じた液体の外部噴射ができるようにするものであり、前記装着孔22gは、前記カバースイッチ22がスイッチオン状態に上昇移動するとき、マグネチックセンサー(図示せず)がこれを検出するようにする前記マグネチック62の設置のためのものである。すなわち、前記マグネチック62は、前記カバースイッチ22がスイッチオン状態に上昇移動するとき、前記回路基板18に備えられたマグネチックセンサーがこれを検出するようにするもので、後続の前記噴射スイッチ28の操作によって前記超音波発振器14による液体の噴射ができるようにする一種のマグネチックスイッチに相当する。
【0034】
前記ヒンジレバー24は、図9、図10及び図12に示すように、前記副本体12に対して回転可能に設置され、前記カバースイッチ22の上昇による突出部22dとの接触によって旋回する部材であって、前記副本体12に旋回可能に結合される回転軸24a、前記回転軸24aを中心として一端部で前記カバースイッチ22の突出部22dとの接触によって加圧力を受けるように伸びた形態の受圧部24b、及び前記回転軸24aを中心として他端部で前記通気孔開閉調節部26の開閉切替のために外側に突出して加圧力を提供する加圧部24cを備えている。
【0035】
この場合、前記副本体12は、図9及び図10に示すように、前記カバースイッチ22の把持部22aと支持プレート22cの間に形成された前記結合溝22bに結合され、前記カバースイッチ22をスライド可能にするように上下方向に突出した形態の設置部12a、前記リターンスプリング60の一端部側固定端部の軸支のために突出した形態の中実型ボス部12b、左右側副本体12間の組み立てのために突出した形態のスクリュー締結用中空型ボス部12c、前記ヒンジレバー24の回転軸24aの軸支のために突出した形態の中空型ボス部12d、前記超音波発振器14の設置のために開口した形態の定着孔12e、及び前記ヒンジレバー24の加圧部24cを外部に出没できるようにする貫通孔12fをそれぞれ備えている。ここで、前記設置部12aは、前記副本体12に対して前記カバースイッチ22が上下方向に移動するとき、定位置をガイドする役目をするものである。
【0036】
前記通気孔開閉調節部26は、図10、図13及び図14に示すように、前記貯蔵槽16の第1連通部16aに設置され、前記ヒンジレバー24の作動によって貯蔵槽16の内部と外部を連通させることで、外部空気の自在な流出入ができるようにする通路に相当する空気流入通路を選択的に開放させる役目をする。このために、前記通気孔開閉調節部26は、前記第1連通部16a内に設置されて空気流入通路を開閉させるエアベントパッキング26a、前記エアベントパッキング26aの背面を弾支して空気流入通路を常に閉鎖させる方向に付勢するエアベントスプリング26bを備えている。
【0037】
この際、前記貯蔵槽16の第1連通部16aは前記エアベントパッキング26aと前記エアベントスプリング26bの収容のための別途のハウジング16cによって形成されるものであり、前記ハウジング16cには、前記第1連通部16aと前記貯蔵槽16の内部を連通させる通気孔16dが別に形成される。また、前記エアベントパッキング26aは、前記ハウジング16c内で前記エアベントスプリング26bの一側自由端部を受容するために背面に形成された開口部26dを備えた胴体26c、前記胴体26cの前面において前記ヒンジレバー24の加圧部24cによって加圧されるように突出した受圧部26e、及び前記受圧部26eの全周にわたって放射状に外部に突出して前記ハウジング16c内で空気流入通路を密閉させるように気密作用をする気密部26fを備えている。
【0038】
前記噴射スイッチ28は、図1〜図4に示すように、前記下部本体10の側部から外部に露出された形態に設置され、使用者による加圧の際、前記回路基板18に信号を入力して前記超音波発振器14による超音波振動作用を開始する。
【0039】
以下、本発明によるミスト噴霧器の使用のための一連の作動過程を順に説明する。
【0040】
副本体12に対して上下方向に移動可能な状態のカバースイッチ22の把持部22aに上方向の操作力を加えれば、前記カバースイッチ22の装着孔22gに設置されたマグネチック62も一緒に上昇し、これを回路基板18に備えられたマグネチックセンサーが検出することで、ミスト噴射のための準備段階が開始される。
【0041】
この際、前記副本体12に形成された設置部12aは前記カバースイッチ22の把持部22aと支持プレート22cの間に形成された結合溝22bを定位置にガイドする役目をし、この過程でリターンスプリング60は前記カバースイッチ22を操作する使用者にとって作動感を感じるようにするとともに前記カバースイッチ22を上方向に完全に上げるようにする動作弾性力を提供する。さらに、前記カバースイッチ22が上方向に完全に移動した状態で、前記カバースイッチ22に形成されたミスト噴射孔22fの位置は超音波発振器14のノズルシャフト34の出口位置と同一位置に転換される。
【0042】
また、この過程で前記カバースイッチ22の突出部22dはヒンジレバー24の受圧部24bに操作力を伝達することになるので、前記ヒンジレバー24は前記副本体12に対して回転軸24aを中心として反時計方向(図10基準)に回転することになり、これによりヒンジレバー24の加圧部24cは貯蔵槽16の第1連通部16aと連通するハウジング16c内に設置されたエアベントパッキング26aの受圧部26eに加圧力を伝達することになる。
【0043】
この結果、前記貯蔵槽16の第1連通部16aに備えられた通気孔開閉調節部26は閉鎖状態から開放状態に転換されるので、前記貯蔵槽16の内部には大気圧が作用することができるようになる。すなわち、前記エアベントパッキング26aは前記ヒンジレバー24から加わる操作力によって後退しながら前記エアベントスプリング26bを収縮させ、これにより前記エアベントパッキング26aの気密部26fは前記第1連通部16aを開放させることになるので、外部空気は前記第1連通部16aを通って前記ハウジング16cに形成された通気孔16dを通じて前記貯蔵槽16の内部に流入することができることになる。
【0044】
ついで、噴射スイッチ28を操作すれば、前記回路基板18はバッテリー20の電源を前記超音波発振器14のピエゾ素子36に供給することになる。この際、前記超音波発振器14においては、ウェーブワッシャ46と平ワッシャ48の間で発生する振動による超音波によって前記貯蔵槽16内に貯蔵された液体を霧化させて前記ノズルシャフト34の出口を通じて外部に噴射することになる。すなわち、ミスト噴霧器の使用の際、前記貯蔵槽16の第1連通部16aに形成された空気流入通路を人為的に開放させて貯蔵槽16の内部に外部空気による大気圧を持続的に作用させることで、前記貯蔵槽16の第2連通部16bと連通可能に設置された超音波発振器14から外部にミストの噴射が絶えず一層なだらかになされることができる。また、この過程で、前記ノズルシャフト34の出口に設置されたメッシュ50は外部に噴射されるミストの霧化をより促進させて皮膚美容の効果を一層向上させることができることになる。
【0045】
このような一連のミスト噴射過程が終わった後、反対に前記カバースイッチ22を下方向に下げれば、前記ヒンジレバー24の受圧部24bに加わった操作力による外力が消失されるとともに前記ヒンジレバー24から前記エアベントパッキング26aに加わった外力も一緒に消失される。これにより、前記通気孔開閉調節部26においては、エアベントスプリング26bによる復元力によってエアベントパッキング26aが前記貯蔵槽16の第1連通部16aを元の状態に閉鎖させることになる。
【0046】
この結果、前記貯蔵槽16においては、第1連通部16aの開放によって外部から持続的に流入する空気が遮断されるので、ミスト噴射の終了後、器機の外部に液体が漏洩する現象を排除することができることになる。すなわち、ミストの噴射中に前記貯蔵槽16内に作用した大気圧が噴射の終了による前記カバースイッチ22の操作と同時に遮断されるので、前記貯蔵槽16内に貯蔵された液体の外部漏洩がより積極的に遮断できることになる。
【0047】
以上のように、本発明の好適な実施例について添付図面を参照して説明したが、本発明は上述した特定の実施例によって限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を持った者によって本発明の技術的思想と以下に開示する請求範囲の均等範囲内で多様な形態の修正及び変形が可能であるのはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、カバースイッチの開閉操作に連動して貯蔵槽側通気孔が自動で開閉転換できるようにする通気孔の開閉調節機能を有するミスト噴霧器に適用可能である。
【符号の説明】
【0049】
10 本体
12 副本体
12a 設置部
12b、12c、12d ボス部
12e 定着孔
12f 貫通孔
14 超音波発振器
16 貯蔵槽
16a 第1連通部
16b 第2連通部
16c ハウジング
16d 通気孔
18 回路基板
18a 第1コネクタ
18b 第2コネクタ
18c 充電ポート
20 バッテリー
22 カバースイッチ
22a 把持部
22b 結合溝
22c 支持プレート
22d 突出部
22e 結合孔
22f ミスト噴射孔
22g 装着孔
24 ヒンジレバー
24a 回転軸
24b 受圧部
24c 加圧部
26 通気孔開閉調節部
26a エアベントパッキング
26b エアベントスプリング
26c 胴体
26d 開口部
26e 受圧部
26f 気密部
28 噴射スイッチ
30 接続カバー
32 中間本体
34 ノズルシャフト
36 ピエゾ素子
38 リングターミナル
40 ノズルナット
42 絶縁チューブ
44 リードワイヤ
46 ウェーブワッシャ
48 平ワッシャ
50 メッシュ
52 内側ノズルリング
54 外側ノズルリング
56 外側パッキング
58 内側パッキング
60 リターンスプリング
62 マグネチック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波発振器の作動によって貯蔵槽内に貯蔵された液体を霧化して外部に噴射するミスト噴霧器において、
前記貯蔵槽の内部と連通可能な空気流入通路の形成のために第1連通部と通気孔を備えたハウジング;
前記貯蔵槽の内部への外部空気の流入を許容または遮断するために前記ハウジングに設置される通気孔開閉調節部;
前記通気孔開閉調節部の開閉を調節するために移動可能に設置されるカバースイッチ;及び
前記カバースイッチの動作に連動して、前記通気孔開閉調節部に開閉のための操作力を提供するヒンジレバー;を含むことを特徴とする、ミスト噴霧器。
【請求項2】
前記カバースイッチの操作の際、作動感と復元性の提供のために設置されるリターンスプリングをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のミスト噴霧器。
【請求項3】
前記第1連通部は前記貯蔵槽の上部に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のミスト噴霧器。
【請求項4】
前記通気孔開閉調節部は、前記ハウジング内に設置され、空気流入通路を開閉させるエアベントパッキング、及び前記ハウジング内で前記エアベントパッキングの背面を弾支して空気流入通路を常に閉鎖させる方向に付勢するエアベントスプリングを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のミスト噴霧器。
【請求項5】
前記エアベントパッキングは、前記エアベントスプリングの一側自由端部を収容する開口部を背面に備えた胴体、前記胴体の前面で前記ヒンジレバーによって加圧される受圧部、及び前記受圧部の全周にわたって放射状に外部に突出して前記ハウジング内で空気流入通路を密閉させる気密部を含むことを特徴とする、請求項4に記載のミスト噴霧器。
【請求項6】
前記カバースイッチは、操作のための把持部、前記把持部の背面に所定間隔の結合溝を置いて離隔した支持プレート、及び前記支持プレートの一端部に前記ヒンジレバーの旋回のために形成された突出部を含むことを特徴とする、請求項2に記載のミスト噴霧器。
【請求項7】
前記カバースイッチは前記リターンスプリングの自由端部との結合のための結合孔を含み、前記結合孔は前記突出部に形成されることを特徴とする、請求項6に記載のミスト噴霧器。
【請求項8】
前記支持プレートは、前記超音波発振器の出口に連通可能なミスト噴射孔、及び前記カバースイッチの移動の検出のためのマグネチックの設置のための装着孔を含むことを特徴とする、請求項6に記載のミスト噴霧器。
【請求項9】
前記ヒンジレバーは、旋回可能に設置される回転軸、前記カバースイッチと接触可能に形成された受圧部、及び前記通気孔開閉調節部の開閉切替のための加圧部を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のミスト噴霧器。
【請求項10】
上下に分割されて組み立てられる本体、及び前記本体内の上部で左右に分割されて組み立てられる副本体をさらに含み;
前記副本体は、前記カバースイッチのガイドのために上下方向に突出した設置部、前記リターンスプリングの固定端部を軸支する中実型ボス部、前記ヒンジレバーを軸支する中空型ボス部、及び前記超音波発振器の設置のための定着孔を含むことを特徴とする、請求項2に記載のミスト噴霧器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−232092(P2012−232092A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120678(P2011−120678)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(510197896)株式会社 ジーエイチデイー コレア (2)
【Fターム(参考)】