説明

連結器

【課題】位置を固定する構造が簡単で、連結器の出し入れを行う際の作業性を向上させた非常連結器を提供する。
【解決手段】格納ベース24と連結器12の双方に設けられた位置決め穴14、16が一致した状態で、位置決め穴に対し車体外部下方から位置決めピン18を挿通することで、連結器12を格納時又は使用時の各位置に固定する。又、位置決めピン18を軸心回りに回転させることで、ストッパーにより位置決めピン18の脱落を防止する。このストッパーは、車体に固定された格納ベース24の位置決め穴14を挟むように格納ベース24に固定された一対のブラケット32により、位置決めピンのプレート30を保持することで、位置決めピン18の脱落防止を図る。そして、固定プレート34が位置決めピン18のプレート30に当接した状態で、ねじ38によってブラケット32に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、 鉄道車両の先頭部に常時格納され使用時にのみ引き出される連結器(以下、「非常連結器」ともいう)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両の先頭車、特に特急用車両のように先頭車が流線型に形成された車両には、外観を向上させる観点から、いわゆる非常連結器が広く採用されている。
従来の非常連結器の構造例としては、レバー操作等により連結器の出し入れ及びロックを行う専用の出し入れ機構を備えるもの(例えば、特許文献1、2参照。)も存在するが、より簡素な構造として、図5に示されるように、鉄道車両の車体10の先頭部に、連結器12が手作業で前後にスライド可能に設けられたものがある。この構造例では、車体10側に設けられた位置決め穴14と、連結器に設けられた位置決め穴16とが一致した状態で、双方の位置決め穴14、16に対し車体外部下方から位置決めピン18が挿通されることで、連結器12は、格納時の位置(符号12Aで示される)又は使用時の位置(符号12Bで示される)に、適宜固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−138628号公報
【特許文献2】特開平5−77732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、連結器12の専用の出し入れ機構は、操作は簡単であるが当然に構造が大掛かりとなり、コストアップ、重量増加の原因となる。
一方、図5に示される例では、非常連結器の位置決めピン18の一端部に円盤状のフランジ20が設けられており、このフランジ20が、車体10に固定された格納ベース24、26に対して、ねじ等の係止手段22により固定される構造となっている。従って、係止手段22の脱落は位置決めピン18の脱落を引き起こす原因となるが、位置決めピン18は連結器12の使用時の荷重を受けることが可能な強度を有する重量物であることから、係止手段22に特殊構造の脱落防止ねじを採用する等の、脱落防止対策が必要である。
【0005】
又、位置決めピン18の着脱作業の際には、作業者がこの重い位置決めピン18を支えて係止手段22の着脱作業を行う必要があり、作業者に大きな負担を強いるものであった。しかも、前述の脱落防止ねじは、脱落を防ぐという点で適切ではあるが、実際にねじを外す必要がある場合には、ねじ自体の着脱作業性が良好ではないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非常連結器の、位置を固定する構造が簡単であり、かつ、連結器の出し入れを行う際の作業性を向上させた連結器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。又、各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。よって、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0007】
(1)鉄道車両の先頭部に常時格納され使用時にのみ引き出される連結器であって、格納時又は使用時の各位置に連結器を固定するための、車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴と、前記車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴が一致した状態で、該位置決め穴に対し車体外部から挿通される位置決めピンと、前記位置決めピンの前記位置決め穴への挿通状態での軸心回りの回転角度に応じ、前記位置決めピンを車体に対し着脱可能又は着脱不能とするストッパーとが設けられている連結器(請求項1)。
本項に記載の連結器は、車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴が一致した状態で、該位置決め穴に対し車体外部から位置決めピンを挿通することで、連結器を格納時又は使用時の各位置に固定し、位置決めピンを軸心回りに回転させることで、ストッパーにより位置決めピンの脱落が防止されるものである。
【0008】
(2)上記(1)項において、前記ストッパーは、前記位置決めピンの一端部に設けられ前記位置決めピンの軸心と直交する方向に延びるプレートと、少なくとも該プレートの幅分の隙間を空けて、車体側の位置決め穴を挟むように車体側に固定され、前記位置決めピンが回転可能に前記プレートを保持する一対のブラケットとを含む連結器(請求項2)。
本項に記載の連結器は、車体側の位置決め穴を挟むように車体側に固定された一対のブラケットにより、位置決めピンが回転可能に位置決めピンのプレートを保持することで、ストッパーによる位置決めピンの脱落防止を図り、かつ、位置決めピンを回転させることにより着脱を行うものである。
【0009】
(3)上記(2)項において、前記ブラケットと車体との間には、前記位置決めピンのプレートの、前記一対のブラケット間の隙間を通過可能な抜差し位置と該抜差し位置から軸心回りに所定角度回転した抜け止め位置との間の、回転を許容する空間が設けられている連結器(請求項3)。
本項に記載の連結器は、位置決めピンのプレートの、一対のブラケット間の隙間を通過可能な抜差し位置と該抜差し位置から軸心回りに所定角度回転した抜け止め位置との間の回転を許容する空間が、ブラケットと車体との間に設けられていることにより、ストッパーによる位置決めピンの脱落防止と、位置決めピンを回転させることによる着脱を可能とするものである。
【0010】
(4)上記(2)、(3)項において、前記位置決めピンのプレートに当接して該プレートを前記抜け止め位置に固定する固定プレートが含まれる連結器(請求項4)。
本項に記載の連結器は、固定プレートを位置決めピンのプレートに当接させることで、プレートに回転止めを施して前記抜け止め位置に固定し、位置決めピンの脱落を防止するものである。
【0011】
(5)上記(4)項において、前記固定プレートは前記ブラケットに対し着脱自在である連結器(請求項5)。
本項に記載の連結器は、ブラケットに対し着脱自在な固定プレートを、ブラケットに取り付けて位置決めピンのプレートに当接させることで、プレートを前記抜け止め位置に固定し、位置決めピンの脱落を防止すると共に、固定プレートをブラケットから取り外すことで、位置決めピンの回転による着脱を可能とするものである。
【0012】
(6)上記(2)から(5)項において、前記位置決めピンのプレート又は前記固定プレートが、前記ブラケットに対し係止手段によって固定される連結器(請求項6)。
本項に記載の連結器は、位置決めピンのプレート又は固定プレートが、ブラケットに対し係止手段によって固定されることで、位置決めピンのプレートを前記抜け止め位置に固定し、位置決めピンの脱落を防止するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明はこのように構成したので、位置を固定する構造が簡単であり、かつ、連結器の出し入れを行う際の作業性を向上させた、いわゆる非常連結器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る連結器を斜め下方から見た立体図であり、(a)は、格納位置に固定された連結器を使用位置に引き出すために、まず、車体に固定されたブラケットからねじを取り外した状態を示し、(b)はブラケットから固定プレートを取り外した状態を示すものである。
【図2】図1に続き、(a)は位置決めピンを回転させて、位置決め穴から位置決めピンを抜き取り可能とした状態を示し、(b)は連結器を使用位置まで引き出した状態を示すものである。
【図3】図2に続き、(a)は車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴が使用位置で一致した状態で、該位置決め穴に対し車体外部から位置決めピンを挿通する状態を示し、(b)は使用位置で位置決めピンをブラケットに固定した状態を示すものである。
【図4】本発明の実施の形態に係る連結器の、格納ベース、ブラケット及び固定プレートを示すものであり、(a)は側面図、(b)は下面図、(c)は正面図である。
【図5】従来の連結器を示すものであり(a)は平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る非常連結器は、図1〜図4に示されるように、車体に固定された格納ベース24の位置決め穴14と、連結器12に設けられた位置決め穴16(図5参照)と、双方の位置決め穴14、16が一致した状態で、位置決め穴14、16に対し車体外部下方から挿通される位置決めピン18と、位置決めピン18の位置決め穴14、16への挿通状態での軸心回りの回転角度に応じ、位置決めピン18を格納ベース24に対し着脱可能又は着脱不能とするストッパー28とが設けられている。
【0016】
図示のストッパー28は、位置決めピン18の一端部に設けられ位置決めピン18の軸心と直交する方向に延びるプレート30(図3(a)参照)と、少なくともプレート30の幅分の隙間を空けて、車体に固定された格納ベース24の位置決め穴14を挟むように格納ベース24に固定され、位置決めピン18が回転可能にプレート30を保持する一対のブラケット32と、ブラケット32に対し着脱自在でプレート30の回転止めとなる固定プレート34が含まれる。
【0017】
ここで、位置決めピン18のプレート30は、図示の例では長方形の板であるが、後述する抜け止め機能、仮止め機能を発揮するものであれば、他の形状でも良い。又、プレート30には、作業者の取り扱い性を考慮して、ハンドル36が設けられている。
ブラケット32は、図4に示されるように、L字状に折り曲げられた金属板を向かい合わせて格納ベース24に固定したものであり、一対のブラケット32間には、プレート30が通過可能なだけの隙間が設けられている。又、ブラケット32と車体側の格納ベース24との間には、プレート30の回転を許容するだけの空間が設けられ、この空間は車体の長手方向及び幅方向内側に開放している。この空間により、位置決めピン18は、一対のブラケット32間の隙間を通過可能な「抜差し位置」(図2(a)、図3(a)参照)と該抜差し位置から軸心回りに90°回転した「抜け止め位置」(図1(a)(b)、図3(b)参照)との間を、回転自在となっている。
【0018】
固定プレート34は、クランク状断面の金属板であり、ブラケット32と車体側の格納ベース24との空間に、車体の長手方向からはめ込まれ、かかる空間内に位置する端部が、位置決め穴14、16に挿通された「抜け止め位置」にある位置決めピン18のプレート30に当接した状態で、ねじ38によってブラケット32に固定されるものである。
なお、格納ベース24は、図示の例では車体の長手方向両端が開放された箱状をなしており、位置決め穴14の車両の長手方向二箇所に設けられている。又、連結器12はこの格納ベース24の一端から突出し、その突出量が調整可能となっている。そして、連結器12には、位置決め穴16が1つだけ設けられている(図5参照)。
【0019】
ここで、図1〜図3を参照しながら、格納位置に固定された連結器12を使用位置に引き出す作業について、順を追って説明する。まず、図1(a)に示されるように、連結器12が固定位置にあるとき、連結器12の位置決め穴16(図5参照)は、格納ベース24の車両先端から遠い奥の位置決め穴14(図4参照)と一致しており、位置決めピン18はこの奥の位置決め穴に対し、車体外部下方から挿通されている。そして、位置決めピン18のプレート30は、「抜け止め位置」にてブラケット32に支えられることで、下方に脱落することなく支持されている。又、位置決めピン18のプレート30は、「抜け止め位置」にて固定プレート34が当接することで、回り止めが施された状態となり、「抜け止め位置」から不用意に「抜差し位置」へと回転してしまうことによる、位置決めピン18の脱落を防いでいる。
この状態で、図1(a)に示されるように、ブラケット32に固定プレート34を固定するねじ38を取り外し、図1(b)に示されるように、ブラケット34から固定プレート34を取り外す。
【0020】
続いて、図2(a)に示されるように、手作業により位置決めピン18のプレート30を「抜け止め位置」から「抜差し位置」へと回転させて、位置決めピン18のプレート30をブラケット32から外し、格納ベース24の奥の位置決め穴14から、位置決めピン18を下方へと抜き取る。そして、図2(b)に示されるように、連結器12を使用位置まで引き出す。この使用位置では、連結器12の位置決め穴16(図5参照)は、格納ベース24の車両先端に近い手前の位置決め穴14と一致する。
【0021】
そして、図3(a)に示されるように、連結器12の位置決め穴16(図5参照)と一致する格納ベースの手前の位置決め穴14に対し、車体外部下方から、先ほどの位置決めピン18のプレート30を「抜差し位置」にして挿通する。そして、位置決めピン18のプレート30を、「抜差し位置」から「抜け止め位置」へと回転させ、ブラケット32により下方に脱落しないよう支えた状態にする。そして、図3(b)に示されるように、固定プレート34を、ブラケット32と格納ベース24との空間に、車体の長手方向からはめ込み、ブラケット32の一端部を位置決めピン18のプレート30に当接させて回り止めを施す。この状態で、ねじ38によって固定プレート34をブラケット32に固定することで、連結器12は、使用位置に固定される。
なお、使用位置に引き出された連結器12を格納位置に戻して固定する作業については、上記手順の逆を行えば良い。
【0022】
さて、上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
まず、本発明の実施の形態に係る12連結器は、車体に固定された格納ベース24と連結器12の双方に設けられた位置決め穴14、16が一致した状態で、位置決め穴14、16に対し車体外部下方から位置決めピン18を挿通することで、連結器12を格納時又は使用時の各位置に固定するものである。又、位置決めピン18を軸心回りに回転させることで、ストッパー28(図1(a))により位置決めピン18の脱落を防止することができる。
【0023】
ストッパー28は、車体に固定された格納ベース24の位置決め穴14を挟むように格納ベース24に固定された一対のブラケット32により、位置決めピン18のプレート30を保持することで、位置決めピン18の脱落防止を図ることができる。すなわち、ストッパー28は、位置決めピン18を完全に固定する前段階で、位置決めピン18を仮止めする機能を有するので、最終的にねじ38による固定を行う際に、作業者は位置決めピン18が位置決め穴14、16から落下しないよう支える必要がなく、高い作業性を確保することが可能となる。又、位置決めピン18の軸心周りの回転による、位置決めピン18の着脱を行うことが可能であり、着脱作業自体の作業性が損なわれることもない。
【0024】
又、位置決めピン18のプレート30の、一対のブラケット32間の隙間を通過可能な抜差し位置と、抜差し位置から軸心回りに所定角度(本実施の形態では90°)回転した抜け止め位置との間の回転を許容する空間が、ブラケット32と格納ベース24との間に設けられていることにより、ストッパー28による位置決めピン18の脱落防止機能の発揮と、位置決めピン18の回転による着脱が可能となっている。
又、固定プレート34を位置決めピン18のプレート30に当接させることで、プレート30に回転止めを施して抜け止め位置に固定し、位置決めピン18の脱落を防止することが出来る。
【0025】
又、ブラケット32に対し着脱自在な固定プレート34を、ブラケット32に取り付けて位置決めピン18のプレート30に当接させることで、プレート30を抜け止め位置に固定し、位置決めピン18の脱落を防止すると共に、固定プレート34をブラケット32から取り外すことで、位置決めピン18を回転させることによる位置決めピン18の着脱を可能とするものである。
そして、固定プレート34が、ブラケット32に対しねじ38によって固定されることで、位置決めピン18のプレート30を抜け止め位置に固定し、位置決めピン18の脱落を、確実に防止することができる。
【0026】
従って、本発明の実施の形態によれば、位置決めピン18が振動で持ち上がったとしても、位置決めピン18が回転して脱落することなく、確実に抜け止めが施される。
又、従来の専用の出し入れ機構を備える例のように、車両の室内側から連結器の出し入れ操作を行う必要がないので、車両の内外を往復する必要もなく、この点で作業性が向上する。しかも、車体10自体に位置決めピン18を挿通するための穴を形成する必要もないので、車体10の気密性も確保されるものである。
【0027】
なお、本実施の形態では、固定プレート34を2つ用いているが、位置決めピン18の回り止めとして固定プレート34は1つの連結器12あたり最低でも1つあれば良い。又、図示は省略するが、ブラケット32を、プレート30に回転止めを施して抜け止め位置に固定し得るだけの長さに短縮し、かつ、プレート30の回り止めとなる固定プレートをブラケット32と一体に形成(固定)することとしても良い。
この場合においても、ブラケット32と位置決めピン18のプレート30とを、ねじ38によって固定することで、位置決めピン18の脱落を、確実に防止することができる。又、位置決めピン18を完全に固定する前段階で、ブラケット32は位置決めピン18を仮止めする機能を有し、ねじ38による固定を行う際に、作業者は位置決めピン18が位置決め穴14、16から落下しないよう位置決めピン18を支える必要がなく、高い作業性を確保することが可能となる。
又、位置決めピン18のプレート30が、一対のブラケット32間の隙間を通過可能な抜差し位置と該抜差し位置から軸心回りに所定角度回転した抜け止め位置との間の、回転角度についても、上記の如く、ブラケット32が位置決めピン18を仮止めする機能を発揮するものであれば、適宜設定することが可能である。
【符号の説明】
【0028】
10:車体、12:連結器、 14、16:位置決め穴、18:位置決めピン、24:格納ベース、28:ストッパー、30:プレート、32:ブラケット、34:固定プレート、36:ハンドル、38:ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両の先頭部に常時格納され使用時にのみ引き出される連結器であって、格納時又は使用時の各位置に連結器を固定するための、車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴と、前記車体側と連結器の双方に設けられた位置決め穴が一致した状態で、該位置決め穴に対し車体外部から挿通される位置決めピンと、前記位置決めピンの前記位置決め穴への挿通状態での軸心回りの回転角度に応じ、前記位置決めピンを車体に対し着脱可能又は着脱不能とするストッパーとが設けられていることを特徴とする連結器。
【請求項2】
前記ストッパーは、前記位置決めピンの一端部に設けられ前記位置決めピンの軸心と直交する方向に延びるプレートと、少なくとも該プレートの幅分の隙間を空けて、車体側の位置決め穴を挟むように車体側に固定され、前記位置決めピンが回転可能に前記プレートを保持する一対のブラケットとを含むことを特徴とする請求項1記載の連結器。
【請求項3】
前記ブラケットと車体との間には、前記位置決めピンのプレートの、前記一対のブラケット間の隙間を通過可能な第1位置と該第1位置から軸心回りに所定角度回転した第2位置との間の、回転を許容する空間が設けられていることを特徴とする請求項2記載の連結器。
【請求項4】
前記位置決めピンのプレートに当接して該プレートを前記第2位置に固定する固定プレートが含まれることを特徴とする請求項2又は3記載の連結器。
【請求項5】
前記固定プレートは前記ブラケットに対し着脱自在であることを特徴とする請求項4記載の連結器。
【請求項6】
前記位置決めピンのプレート又は前記固定プレートが、前記ブラケットに対し係止手段によって固定されることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の連結器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−260433(P2010−260433A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112620(P2009−112620)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(000003377)東急車輛製造株式会社 (332)