説明

遅効性肥料および長期育成用の苗床

【課題】袋状の苗床を用いて土壌はいわゆる疲労した後も効果的に追肥できる遅効性肥料を提供することで、植物が長寿命の場合にも袋の耐久性をあげて長期育成と除草を可能にする。
【解決手段】肥料40と、その肥料を収納した土壌20中で腐食または腐敗しにくい外装からなり、その外装は土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層で構成したもので、その外装は金属薄膜層例えば鉄筒層を含むとか、生分解性プラスチックからなる層を含む、あるいは辺材を中心とする木製の筒の層を含む。また肥料には土壌改良剤を混練させる。この遅効性肥料40を十分耐用年数の長い苗袋に予め埋め込む。外部から開封可能な密閉容器51に収納された吸水剤50を苗のための孔11の反対側に収納してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、苗床の中など限定された土壌中で苗が一定期間育成された後も継続して成長するに好適な、長期の遅効性肥料及びその遅効性肥料を内包する長期育成用の苗床に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、屋上緑化・壁面緑化への関心が深いが、土壌を屋上などに持ち上げてから緑化用植物を植え込むのは大変であるから、実公昭38−24525号公報のように古くから袋に土壌を入れる方法が提案されてきた。その中でも特開昭63−501768号公報(参考文献1)では、耐水性の材料で袋を構成し、そこに土壌成分を封入するもので、スーパー吸収剤を使って連続袋形成を達成している。
【0003】
一方、ロジンとか熱硬化性の樹脂で粒状肥料を被覆して遅効性肥料を構成することが提案され実用化されており、その1例として特開平8−2988号公報(参考文献2)がある。これらは特に春まいて秋に収穫するような植物の収穫前に効力のある遅効性肥料として非常に有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−501768号公報
【特許文献2】特開平8−2988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
袋状の苗床を用いる場合には、苗を植えた後、スーパー吸収剤などの肥料加水要素の効能がなくなるまでに苗が枯れるようなものを想定しなければ苗は枯れてしまう。一方、植物が長寿命の場合には袋の耐久性をあげても肥料が枯渇してしまうので、袋が周辺の土壌に溶け出してしまわなければならない。いずれにしても多年生多肉性植物のように何年にも亙って成長を続ける植物を苗床に植生するには適当でなく、特に屋上緑化のように広範囲の緑化において毎年肥料を加えていくのは繁盛した植物の間を歩くわけにも行かず、現実的でない。また遅効性肥料は対象植物に合わせて効力が生じるようにしているので、1年生の植物にあわせて3ヶ月から9ヶ月の遅効性しかなく、樹木などには施肥で対応していた。他方、肥料を覆う樹脂を厚くすると樹脂は腐敗しないので、肥料はいつまで経っても漏出しない。したがって、例えば多肉性多年草を十分耐用年数の長い苗床に植生した場合の、数年後などの自動肥料補給できるような遅効性肥料はなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、肥料と、その肥料を収納した土壌中で腐食または腐敗しにくい外装からなり、その外装は土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層で構成したもので、好ましくはその外装は金属薄膜層、より好ましくは鉄筒層を含むとか、生分解性プラスチックからなる層を含む、あるいは辺材を中心とする木製の筒の層を含むものである。また肥料には土壌改良剤を混練させるとより好ましい。
【0007】
また本発明は、そのような遅効性肥料を十分耐用年数の長い苗袋に予め埋め込むもので、透水性、通気性および耐候性を有する不織布からなり苗のための孔を有した袋状の苗袋と、その苗袋に収納された土壌とを有し、その苗袋には肥料と、その肥料を収納した土壌中で腐食または腐敗しにくく土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層からなる外装とを有する遅効性肥料が収納され、その遅効性肥料は一つの苗袋に外装の腐食または腐敗の期間が異なる複数種類が収納されており、好ましくはその苗袋に、外部から開封可能な密閉容器に収納された吸水剤を苗のための孔の反対側に収納したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、外装材が複数層になることで、腐食や腐敗の期間を長期間に亙って調整したり、土壌や肥料の影響を緩和したりできることを見出してなされたもので、土壌中で三年以上肥料を収納できるから、苗床にあってはまずは苗の周りの土壌で苗が育成され、その後は遅効性肥料が肥料等補充の役目を果たすことになる。3年以上とは、腐食または腐敗しにくい外装によって得られる期間であって、外装は腐食も腐敗もしないものを含まないから永遠に肥料を包み込むことはない。これにより、例えば3年遅効性肥料、5年遅効性肥料、7年遅効性肥料など複数種類の遅効性肥料を苗床設置時などに同梱しておけば、10年間実質メンテナンスフリーの屋上緑化などが行えることとなる。そしてそのような長期間耐用年数のある苗床においても、通常は軽く運搬しやすいが、必要に応じて土壌を流出させたり乾きすぎたりしないで水分を吸収保水することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明実施例の長期育成用苗床の断面斜視図である。
【図2】本発明実施例の遅延性肥料の断面斜視図である。
【図3】本発明実施例の遅効性肥料の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
肥料を、土壌中で腐食または腐敗しにくい、土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層で構成した外装に収納し、十分耐用年数の長い苗袋に予め埋め込む。外装は鉄筒のような金属薄膜層、生分解性プラスチックからなる層、紙や不織布からなる層、あるいは辺材を中心とする木製の筒の層などを含むことがある。また肥料には土壌改良剤を混練させてもよい。このような遅効性肥料を、透水性、通気性および耐候性を有する不織布からなり苗のための孔を有した袋状の苗床に、土壌と外部から開封可能な密閉容器に収納された吸水剤と共に収納させる。このような長期の遅効性肥料は、好ましくは一つの苗袋に外装の腐食または腐敗の期間が異なる複数種類を収納する。
【実施例】
【0011】
図1は本発明実施例の長期育成用の苗床の断面斜視図で、図2はそれに用いる遅効性肥料の断面斜視図である。これらの図において、10は、土壌20を収納した透水性、通気性および耐候性を有する不織布からなる袋状の苗床である。また土壌20としては、例えば黒土、鹿沼土、バーク、肥料その他の混合物であって、苗床内で苗30が根を張り育成させるのが目的なので、袋の外の土壌に根を張らせる従来の緑化事業のような肥料のみを入れるものではない。
【0012】
袋状の苗床10の不織布は、例えばポリプロピレン多層スパンバンドからなるが、他にもアラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維などを用いることが出来る。これらの材質を用いるときの条件は、苗30の育成に必要な水分と、空気が布地を透過することのほか、耐候性が必要で、例えば日本国内の通常の天候管理下で10年間腐敗しないことが望ましい。これは苗床10はあくまで地面や屋上と独立して苗の育成を行うからである。腐敗しない10年間というのはあくまで目安で、上述したポリプロピレン不織布では15年以上の実績を持つが、もっと短期間となっても良いが、耐候性は必要である。また緑化施工する建造物が耐火性を維持することが要求される場合があるが、この場合には苗床10は、建造物の耐火性を損なわないようにする必要がある。この場合には、不織布の材料としてガラス繊維の含有量を高くし、例えば90%以上がガラス繊維としてスパンバンド加工で不織布を形成するのがよい。
【0013】
袋状の苗床10の表面には、苗のための孔11が設けられている。孔11はカッターなどで切りつけてあけた簡易のものでよい。必要に応じてレーザーカッターなどで切り口がほつれないようにしてもよい。孔11にはファスナー(滑り式留金具)12が取り付けられている。そのファスナー12は金属ファスナー、コイルファスナー(樹脂ファスナー)、プラスチックファスナーなどが利用できるが、耐候性や、中に充填されたものが土壌20であることを考慮すると樹脂製のファスナーが好ましく、金属ファスナーの場合は腐食し難い材質や表面処理を施すのが好ましい。
ファスナー12は通常は一つのスライダーしかないが、ほぼ中央部が開口するように、長尺なファスナーにスライダーを複数設けることで、苗30を土壌20中に差し込みやすくなり、その配置の自由度も本数も向上するので、芽の伸び具合・葉のしげり具合を考慮しながら苗7を植えるなど、全面均一緑化に有用である。またファスナー12は苗30の茎を締め付けることなく孔11を閉塞することが出来、茎の成長に応じてファスナー12の開口を広げることが出来るが、更にはそのファスナー12のスライダーの滑り具合によっては、茎の成長でスライダーが後退し、自動的に開口の大きさが変えられることにもなる。
【0014】
孔11に差し込む苗30としては、1年生植物ではなく多年生、より好ましくは常緑系の植物がよく、種から発芽させるよりも根の部分に発芽土がついたまま苗を土壌に差し込むものなどがよいが、いわゆる多肉植物であれば必要な土壌量が他の樹木などに比較して少なくて済むので好ましい。その多肉植物とはサボテン科、アロエ科、ハマミズナ科、ベンケイソウ科などがあるが、緑化に適したものを選択すればよく、例えばベンケイソウ科で常緑のもの、品種登録されたもので具体的に例示すればトットリフジタ1号などが好ましい。このような苗30は、同梱された土壌20により成長していくものであるが、必要な土壌量が少ないとはいえ何年も何年もその限られた土壌だけで成長を続けるのは無理がある。
【0015】
40は土壌中に埋設された遅効性肥料で、肥料41と、その肥料41を収納した土壌中で腐食または腐敗しにくい外装42からなり、その外装は土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層の和紙421、421、421で構成したものである。この例の和紙421、421、421は油性塗料を介して3重に重ねてある。3年というのは緑化植物にとって、同梱した土壌がいわゆる疲労して栄養不足にならない期間である。植物や土壌によって栄養不足の期間が異なるとの意見もあるが、密閉された苗床であるから植物もむやみに根を張るものではなく、多少の期間の長短はあっても大体の生長期間を見積もることが出来る。
【0016】
肥料41としては、窒素、燐酸、カリを主成分に含むが、ベンケイソウ科の常緑草はカルシウムがあると丈夫に育成されるので、魚骨クズ、牡蠣ガラなどを多く含ませると一層好ましい。また土壌20そのものが植物育成に適合しない、いわゆる疲れた土になるようであれば、バーク堆肥剤、乾燥腐葉土、乾燥家畜糞、もみがらなどの土壌改良剤を混練させるとより好ましい。これらの成分は苗床10の中の土壌20がいわゆる疲れた頃に補充される働きを持つものであるから、保存中は長期に亙って肥料そのものが変質しないものが好ましい。
【0017】
そして、このような肥料40を収納する外装42は、比較的長期間肥料を変質させないで収納でき、かつ外装42が腐敗しまたは腐食した場合、その外装自体が植物の育成に妨げにならないものが好ましい。そういう意味で、和紙は元々樹木系の原材料であり、土に同化しやすいので好ましい。但し、和紙1枚を土壌20中に入れると、内部の肥料の影響も加わって腐敗が早まってしまう。和紙を積層すると、それぞれ密着する土壌や肥料により表層の和紙はどんどん腐敗するが次の層にはなかなか影響が及ばない。この点に着目し、外形を整え、腐敗時間を調整するため和紙の間にゴム、でんぷんなどの天然系接着剤を介在させている。これにより、和紙のすき方(目の細かさ、厚み)と接着剤の組合せにより3年耐久、7年耐久の外装42が得られた。
【0018】
ここに土壌中で腐食または腐敗しにくく土壌中で3年以上肥料を収納できるという意味は、内包した肥料がその年限経過後に主剤として残っていることを意味し、外装がほつれたり、肥料の一部が流出したりしても問題はない。つまり、その年限経過後に新しい肥料として補給する能力を十分維持していればよい。その意味で、その遅効性肥料40は一つの苗袋10に外装の腐食または腐敗の期間が異なる複数種類を収納するのがより好ましい。
【0019】
50は苗袋10に同梱された吸水剤で、外部から開封可能な密閉容器51に収納されており、苗袋10の底辺を構成するようなほぼ平板状をなし、苗のための孔11の反対側に収納されている。吸水剤10は綿や絹といった布製品で構成することも出来るし、東京消防庁の水防用ゲル化剤としての高吸水性樹脂などでもよく、苗床が透水性を持つので放置状態で吸水してしまって苗床を不所望に重くしたり、土壌の腐敗原因とならないように、撥水性紙とか油布で、紐を引っ張れば簡単に開封できるなどの状態で包囲しておくのが好ましい。これにより、異常な乾燥気象の場合とか、逆に大雨で土砂災害が予想される場合には土壌への給水あるいは土嚢として作用させるために開封し吸水剤に給水させることが出来る。このように、長期間耐用年数のある苗床においても、通常は軽く運搬しやすいが、必要に応じて土壌を流出させたり乾きすぎたりしないで水分を吸収保水することが出来る。
【0020】
上述したなかで、遅効性肥料40の外装42は和紙ではなく金属薄膜層などでも構成することが出来る。この場合も、外装が腐敗しまたは腐食した場合、その外装自体が植物の育成に妨げにならないものが好ましいので、例えば鉄筒層を用いることが出来る。鉄筒層は厚さと不純物とで腐食期間をある程度制御することが出来るが、内包した肥料によって腐食が進むのは肥料の変質に繋がる場合があるので好ましくない。そこで例えば鉄筒層の内側に生物系グリスを塗布したり、一旦肥料を和紙でくるんでから鉄筒に挿入するなどで外装とする。そもそも金属の腐食は酸化還元や電池効果で侵食が進むが、土壌中に埋めておくので湿食となりやすく、土壌の含水量、電気伝導度、含有塩濃度、PHなどによって腐食期間が大きく左右される。本発明の場合、土壌が苗育成を目的としたものであるから金属は腐食しやすい条件下に置かれるので、生分解性の植物に影響が少ないグリス、例えばポリ乳酸、カゼインなどで筒の半分を被覆し、腐食しやすい部分と腐食しにくい部分を形成して腐食しにくい部分の肥料を腐食した部分から漏出させるように構成してもよい。
【0021】
またこのような外装は、生分解性プラスチックからなる層を利用することも出来る。但し、生分解性プラスチックは、耐久性、機能性で劣る場合があるほか、分解された後で目視できない程度の微細な通常プラスチックの粉末が残ることが多いので、生分解性プラスチックだけで外装を形成するのではなく、和紙とか不織布など、他の材料と積層させることで外装を形成するのが好ましい。生分解性プラスチックはでんぷん、セルロース、PVA、ポリ乳酸、ポリカプロラクタンなどを主成分としてシート状とか筒状に形成すればよい。
【0022】
更に外装42として自然の材料(有機物)を用いることも出来る。図3はその例で、辺材を中心とする木製の筒427の層を利用したものである。木材が腐食するのは分解菌によるものなので、腐敗期間を制御するのは一般に難しい。しかし、これは丸木を腐敗させることを考えるから困難なのであって、腐りにくいといわれる樹木であってもそれは心材部分が腐朽菌に対して抵抗力を持つからなので、辺材部分は腐朽菌に対して抵抗力が著しく弱い。木材腐朽菌は30度C前後、周辺湿度80%以上、有酸素状態で木材のセルロースやリグニンなどが存在することで活性化するので、木筒の内面に防腐剤を塗布したり、塗料を含浸させることで腐りやすい木材を腐食遅延させることが出来る。つまり、腐りにくいヒノキや栗の木の、特に腐朽菌に対抗性のある心材を使うことも出来るが、これでは何年先に肥料が効くのか予測しにくいので、腐食しやすい辺材を他の層(塗料とかシート)と重ねることで、肥料の発効期間を調整した方が好ましい。
【0023】
例えば杉の枝、直径約2cmの中心に直径約1.5cmの穴を開けて心材部分を抜き取り、外側に市販の防腐剤を薄く塗布した。これに生分解性プラスチックの薄い膜428で一重に包んだ肥料を詰め、杉材で作成した栓429をして、ベンケイソウ科の常緑草を植えた苗床10に埋め込んだところ、1年経っても大きな腐食が見られなかった。その杉の枝を使った遅効性肥料と周辺の土壌とを一緒に取り出して、天候試験機で加速試験をしたところ、およそ1年相当で生分解性プラスチックが目視できる程度になり、2年半相当で殆どの肥料が姿を見せた。植物の苗が腐食を助長する可能性を考慮すると、この実験の遅効性肥料では約4年遅延の肥料補給が出来るものと考えられる。何年目の何月何日で必ず肥料補給できるというほど期限に厳格さは不要ないので、木材に塗布する塗料や肥料を包む材料を複数の形態として、おおよそ4年目、6年目、8年目などと肥料が有効に作用する複数の期間に合わせた複数の遅効性肥料を苗床に収納させておけばよい。
【産業上の利用可能性】
【0024】
土壌中でその土壌が植物の育成に疲れた頃の遅くなってから発効する肥料を提供できるから、苗床にあってはまずは苗の周りの土壌で苗が育成され、その後は遅効性肥料が肥料等補充の役目を果たすことになる。肥料の追加がしにくい場所や環境の樹木に対してもこれを埋めておけば有効である。これにより、例えば3年遅効性肥料、5年遅効性肥料、7年遅効性肥料など複数種類の遅効性肥料を苗床設置時などに同梱しておけば、苗床に素材によって雑草は抑制され植えた苗は元気に育つので、10年間実質メンテナンスフリーの屋上緑化などが行えることとなる。
【符号の説明】
【0025】
10 苗床
11 孔
12 ファスナー
20 土壌
30 苗
40 遅延性肥料
41 肥料
42 外装
421 和紙
427 木製の筒
428 膜
429 栓
50 吸水剤
51 密閉容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料と、その肥料を収納した土壌中で腐食または腐敗しにくい外装からなり、その外装は土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層からなることを特徴とする遅効性肥料。
【請求項2】
前記外装は金属薄膜層を含むことを特徴とする前記請求項1記載の遅効性肥料。
【請求項3】
前記外装は生分解性プラスチックからなる層を含むことを特徴とする前記請求項1記載の遅効性肥料。
【請求項4】
前記外装は辺材を中心とする木製の筒の層を含むことを特徴とする前記請求項1記載の遅効性肥料。
【請求項5】
前記肥料には土壌改良剤が含まれていることを特徴とする前記請求項1、2、3または4記載の遅効性肥料。
【請求項6】
透水性、通気性および耐候性を有する不織布からなり苗のための孔を有した袋状の苗袋と、その苗袋に収納された土壌とを有し、その苗袋には肥料と、その肥料を収納した土壌中で腐食または腐敗しにくく土壌中で3年以上肥料を収納できるように複数層からなる外装とを有する遅効性肥料とが収納されていることを特徴とする長期育成用の苗床。
【請求項7】
前記苗袋には、前記外装の腐食または腐敗の期間が異なる複数種類の遅効性肥料が収納されていることを特徴とする前記請求項6記載の長期育成用の苗床。
【請求項8】
前記苗袋には、開封可能な密閉容器に収納された吸水剤が、苗のための孔の反対側に収納されていることを特徴とする前記請求項6または7記載の長期育成用の苗床。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−125236(P2011−125236A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284787(P2009−284787)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(309020688)
【Fターム(参考)】