遊技媒体貯留装置
【課題】 小型で簡単な構成で、バケットにその最大収容量よりも少ない量の遊技媒体を安定して払い出す。
【解決手段】 上タンク26に貯留したメダルをベルトコンベア28によって払い出し、バケット収容部30に出し入れ可能に配置されたバケット34に、投入する。バケット34がバケット収容部34に収容された状態で、バケット34内に上部開口34から投入されるメダルを堰き止めるようにバケット34に挿入されるストッパ50を、バケット収容部30に取り付けてある。
【解決手段】 上タンク26に貯留したメダルをベルトコンベア28によって払い出し、バケット収容部30に出し入れ可能に配置されたバケット34に、投入する。バケット34がバケット収容部34に収容された状態で、バケット34内に上部開口34から投入されるメダルを堰き止めるようにバケット34に挿入されるストッパ50を、バケット収容部30に取り付けてある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機、例えばスロットマシンやパチンコ台から排出された遊技媒体、例えばメダルやパチンコ玉を貯留する装置に関し、特に遊技機及び遊技媒体貸機、例えばパチンコ玉貸機やメダル貸機に手動で遊技媒体を補給する際に使用するバケットへ、遊技媒体を供給する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
バケットは、係員が手作業により、スロットマシンやメダル貸機などのメダル使用機にメダルを補給するためのものであるが、1回の補給量、即ちバケットに収容されるメダル量を常に所定の量としたいという要求がある。そのための技術として、例えば特許文献1、2に開示されたようなものがある。
【0003】
特許文献1の技術では、メダル貯留装置が備えるタンク内のメダルを、フィーダによりメダルジョッキに払い出すが、その払い出している最中に、ジョッキの重量を重量センサで測定し、測定値が予め定めた値になったとき、フィーダを自動停止する。
【0004】
特許文献2の技術では、メダル貯留装置が備えるタンクからその内部のメダルを排出する排出手段と、その下方にあるジョッキ載置台に載置したジョッキとの間に、所定量のメダルを貯留するとともに、ジョッキに向けてメダルを排出する排出口を有する一時貯留ホッパを設け、ジョッキに一定量のメダルを供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−298332
【特許文献2】特開2008−136771
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バケットに満杯のメダルを収容した状態では、係員がバケットを持ち運ぶときや、メダル使用機にメダルを移し替えるときに、メダルがこぼれやすいため、バケットの最大収容量の7〜8割程度の定量のメダルをバケットに収容したいという要求があった。これらの要求を、特許文献1及び2のように重量センサや一時貯留ホッパを設けることによって満たすことは可能であるが、装置が複雑化し、コストも高くなる。また、一時貯留ホッパを設ける場合は、そのためのスペースも必要となり装置が大型化する。
【0007】
本発明は、バケットにその最大収容量よりも少ない量の遊技媒体を安定して払い出すことを、小型で簡単な構成で、かつ安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の遊技媒体貯留装置では、遊技媒体、例えばメダルまたはパチンコ玉が貯留手段に貯留されている。この貯留手段に貯留した前記遊技媒体を払い出し手段が払い出す。前記遊技媒体を上部開口から収容する持ち運び可能なバケットを、出し入れ可能にバケット収容部が収容している。前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体が、このバケット収容部に投入可能とされている。前記バケットの底面よりも高い位置には挿入部が設けられている。前記バケットが前記バケット収容部に収容された状態で、前記バケットの挿入部に抜き差し可能とされたストッパが、前記バケット内に前記挿入部を介して挿入されている。このストッパは、前記バケットの上部開口から投入される遊技媒体を堰き止める。
【0009】
このように構成された遊技媒体貯留装置では、ストッパをバケットの挿入部に挿入した状態で、バケットの上部開口から遊技媒体が溢れるまで貯留手段から排出手段によって遊技媒体を供給する。ストッパは、バケット内において遊技媒体を堰き止めているので、バケット内のストッパより下方には殆ど遊技媒体は収容されず、ストッパより上方のバケットの部分にのみ遊技媒体が収容されている。従って、バケット内には、その満杯よりも少ないがほぼ一定量の遊技媒体が収容されている。この状態で、バケットからストッパを引き抜くと、遊技媒体がバケットの底面側に移動し、バケットの上部開口部付近には、適度の空間ができる。その結果、バケットを持ち運ぶ際にバケットから遊技媒体がこぼれることが無く、また遊技媒体使用機に、このバケットで遊技媒体を供給する場合にもバケットから遊技媒体がこぼれることはない。しかも、バケットにストッパを挿入するだけの簡単な構成であるので、遊技媒体貯留装置が大型になることはないし、安価に製造することができる。
【0010】
前記挿入部を前記バケット側面の上下方向に沿う複数箇所に設けることもできる。この場合、前記ストッパは、前記複数箇所の挿入部のいずれかに抜き差し可能とされるように、取り付け位置を変更可能とされている。
【0011】
このように構成すると、ストッパのバケットへの挿入位置を変更することによって、バケット内に収容可能な遊技媒体の量を、適宜変更することができる。
【0012】
さらに、前記排出手段の1回の排出量を調整可能とすることもできる。このように構成すると、例えばバケットの定量が少なくなるようにストッパの挿入位置が選択されている場合、排出手段の排出量を少なく調整することによってバケットから溢れる遊技媒体の量を少なくすることができるし、バケットの定量が多くなるようにストッパの挿入位置が選択されている場合には、排出手段の排出量を多く調整することによって、バケットに遊技媒体を供給するのに必要な時間を短くすることができる。
【0013】
遊技媒体は、円板状のメダルとすることもできる。この場合、前記挿入部は、前記メダルの直径よりも短い長さの複数のスリットを、例えば上下方向に波形に連結した形状とされる。さらに、前記ストッパの前記挿入部を介して前記バケット内に挿入される部分も、前記波形に連結した形状と対応する形状である。
【0014】
このように構成すると、挿入部を構成する各スリットは、メダルの直径よりも短い長さを有するものであるので、これらスリットからメダルが外部に落下することを防止できる。
【0015】
また、前記バケット収容部は、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体を自然流下させる通過口を有するものとすることができる。この場合、この通過口を通過した遊技媒体を、前記貯留手段へ還流させる環流手段が設けられている。
【0016】
このように構成すると、バケットから溢れた遊技媒体は、通過口を介して自然流下し、環流手段によって貯留手段に貫流させられる。従って、新たな機構を設けなくても、遊技媒体の循環を維持したまま、同時にバケットへの定量供給を行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明による遊技媒体貯留装置によれば、バケットにその最大収容量よりも少ない量の遊技媒体を安定して払い出すことができ、しかもそのための構成は、小型で簡単で、かつ安価である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態のメダル貯留装置を備えた遊技島の側面図である。
【図2】図1のメダル貯留装置の内部機構を示した正面図である。
【図3】図2のメダル貯留装置で使用するストッパの斜視図と先端部の拡大側面図である。
【図4】図1のメダル貯留装置で使用するバケットの斜視図である。
【図5】図1のメダル貯留装置のバケット収容部の縦断側面図である。
【図6】図5のバケット収容部の縦断正面図及び背面図である。
【図7】図7のバケット収容部のバケット載置台に載置した状態のバケットへの定量供給の説明図である。
【図8】図2のメダル貯留装置のブロック図である。
【図9】図2のメダル貯留装置の動作遷移図である。
【図10】図8に示す制御部が使用するテーブルを示す図である。
【図11】図2のメダル貯留装置の動作フローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態のメダル貯留装置が使用するバケットの背面図及びストッパの斜視図である。
【図13】本発明の第3実施形態のメダル貯留装置が使用するバケットの背面図及びストッパの斜視図である。
【図14】本発明の第4実施形態のメダル貯留装置のバケット収容部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の第1実施形態の遊技媒体貯留装置、例えばメダル貯留装置2は、図1に示すように遊技島4に設置されている。遊技島4は、遊技機、例えばスロットマシン6を横方向に複数台並べて配置したものである。これらスロットマシン6に挟まれるように遊技媒体貸機、例えばメダル貸機8が設けられている。この遊技島4は、島の長手方向の両側に、スロットマシン6やメダル貸機8のような遊技媒体使用機を並べた両島のものである。
【0020】
メダル貯留装置2は、遊技島4の一方の端部に設けられている。メダル貯留装置2は、図1に示すように、遊技媒体、例えばメダルの回収手段の一部、例えばメダル計数機10を載置するための載置台12を備えた載置台付きのものである。
【0021】
スロットマシン6とメダル貸機8との下方に、これらの配列方向に沿って回収手段の一部、例えば回収コンベア14が、ほぼ水平に設けられている。回収コンベア14は、遊技島4の一端部から他端部まで配置されている。各スロットマシン6からオーバーフローしたメダルは、回収コンベア14上に排出され、メダル貯留装置2が配置されている回収コンベヤ14の一端部まで搬送される。一端部まで搬送されたメダルは、メダル貯留装置2の直方体状の本体2a内に設けられたバケット16に一時的に貯留され、本体2a内の中間コンベア18によって本体2a内の洗浄手段、例えば洗浄ユニット22に投入される。洗浄ユニット22で洗浄されたメダルは、洗浄ユニット22の背後に立設された揚送手段、例えばメインリフト24によってメダル貯留装置2の上方に揚送され、本体2a内に設けた貯留手段、例えば上タンク26に供給される。
【0022】
また、遊技者の遊技の結果、スロットマシン6から払い出された賞品であるメダルは、計数機10を経由して、本体2a内の洗浄用貯留手段、例えば下タンク20に投入される。下タンク20に投入されたメダルは、下タンク20の下部に設けた払い出し用コンベヤ21を介して洗浄ユニット22に投入されて、洗浄される。洗浄されたメダルは、メインリフト24によって上方に揚送され、上タンク26に供給される。
【0023】
図2に示すように、上タンク26内のメダルは、上タンク26の下部に設けられた払い出し手段、例えばベルトコンベア28により下方に払い出される。ベルトコンベヤ28は、その両端部のいずれの方向からも、メダルを払い出し可能に双方向にメダルを搬送可能なものである。
【0024】
ベルトコンベヤ28の両端部、すなわちメダルの払い出し部のそれぞれ下方に1個ずつバケット収容部30が設けられている。これらバケット収容部30は、遊技島4の長手方向の両側に位置している。これらバケット収容部30には、バケット34が収容されている。バケット34は、その上部にメダルが投入される開口部34aを有するジョッキ状のものである。この上部開口34aが上側に位置するように傾斜した状態で、バケット34がバケット収容部30に保持されている。このバケット34の傾斜状態で、バケット34の開口部34aはベルトコンベヤ28の端部側に臨んでおり、ベルトコンベヤ28から払い出されたメダルは、開口部34aからバケット34内に収容される。
【0025】
バケット収容部30は、本体2aの側面に面する面が開口されており、この開口に対応するように本体部2aの側面には、横開き可能な扉36が設けられている。バケット収容部30内部の天井には、バケット34へのメダル供給を指示する供給スイッチ38と、扉36の開閉を検知する扉開閉スイッチ39(図5参照)が設けられている。
【0026】
図5に示すように、バケット収容部30は、メダル貯留装置2の正面側に位置する側板40を有し、これと対向するように背面側に側板41が位置している(図6(b)参照)。図5に示すように側板40、41の上部における扉36側の端部間に跨って天板42が設けられている。このように天板42を設けることによって、バケット収容部30の上部にはメダル受け入れ部44が形成されている。また、扉36と対向するように間隔をおいて背面板45が設けられ、この背面板45の両端がそれぞれ側板40、41に結合されている。側板40、41の下部間に跨って底板43が設けられている。底板43は、扉36と反対側に向かって斜め下方に傾斜しており、扉36と反対側にある先端部は、背面板45に到達していない。これによって、バケット収容部30の下部にはメダル通過口47が形成されている。
【0027】
図2に示すように、底板43にバケット34の底面が接して状態では、バケット34は傾斜した姿勢を維持している。この姿勢維持と滑り止めのため、図5に示すように、底板43には、背面板45側でバケット34の背面34b下部域に接触する係止片32が設けられている。
【0028】
図4に示すように、バケット34の背面34bには、複数、例えば3つの挿入部、例えば切欠部58a、58b、58cが、バケット34の底面からそれぞれ異なる高さ位置に、その幅方向に沿って一直線状に形成されている。
【0029】
この切欠部58a、58b、58cのいずれにも挿入可能なストッパ50が背面板45に取り付けられている。即ち、ストッパ50は、図3(a)に示すように、板状の基部52を有し、その両端部52aには、基部52を背面板45にねじ止めするためのねじ孔が形成されている。基部52の中央から、バケット34の各切欠部58a、58b、58cのいずれかに挿入される平板状の挿入部、例えば挿入片54が基部52に対して斜めに伸延している。バケット34に挿入された状態で、挿入片54の先端は、バケット34の正面34cにまで到達し、バケット34の内部を上下に仕切る。この挿入状態において、バケット34の背面34bから基部52側に突出している挿入片54の部分には、バケット34から溢れたメダルをメダル通過口47に導くための通し孔55が形成されている。
【0030】
図3(a)に示すように、挿入片54の先端部の上面には、その幅方向に間隔を置いて2つの貯留センサ56が設けられている。これら貯留センサ56は、図3(b)に示すように絶縁体56aの上に導電体56bを配置したもので、導電体56bには、それぞれ導線56cが接続されている。メダルは導電性であるので、バケット34内において傾斜して位置する挿入片54の先端までメダルが供給された場合、これらメダルによって2つの貯留センサ56の導電体56b同士が接続される。この接続を検出することによって、バケット34内にメダルが供給されたと判定する。
【0031】
ストッパ50は、図6(a)、(b)に示すように基部52の両端部52aをねじ60によって背面板45にねじ止めしている。そのためのねじ孔62a、62b、62cが
高さを異ならせて背面板45に形成されている。図6(a)に示すようにねじ孔62aにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、底板43上に傾斜して位置するバケットの切欠部58aに挿入可能である。また、ねじ孔62bにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、切欠部58bに挿入可能である。ねじ孔62cにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、切欠部58cに挿入可能である。
【0032】
なお、切欠部58a乃至58cのバケット34の底面からの高さ位置が異なっているので、ストッパ50の取り付け位置を、ねじ孔62a、62b、62cのいずれに選択するかによってバケット34内に収容できるメダルの量を調整することができる。
【0033】
例えば図7(a)に示すように、挿入片54を切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入した状態にバケット34を底板47上に配置すると、挿入片54によってバケット34の内部は上下に仕切られる。この状態で、ベルトコンベア28からバケット34の上部開口34を介してメダルが溢れるまでメダルを投入する。これによって、挿入片54が挿入された切欠部の位置に応じた定量のメダルがバケット34内に投入される。
【0034】
その後、同図(b)に示すようにバケット34をバケット収容部30から取り出すと、挿入片54が切欠部から外れ、バケット34内のメダルは、バケット34の底部に移動する。その結果、バケット34の上部には、空間ができ、持ち運ぶ際に、バケット34からメダルが零れることはないし、バケット34からスロットマシン6やメダル貸機8にメダルを補給する際に、バケット34からメダルが零れることもない。
【0035】
図5に示すように、バケット収容部30の側板40に、底板43にバケット34が載置されたことを検知するバケット検知センサ70が固着されている。このセンサ70には、種々のものを使用できるが、例えばバケット34で反射する光を検知する反射型フォトセンサとすることができる。
【0036】
下タンク20は、計数機10からのメダルの受け入れ口となる上部開口部が、図1に示すように、両バケット収容部30の下方位置まで延長されている。これによって、両バケット収容部30内のバケット34に収容されなかったメダルは、通過口47を介して下タンク20に受け入れられる。下タンク20内のメダルは、下タンク20に設けたベルトコンベヤ21によって洗浄ユニット22に投入される。洗浄ユニット22で洗浄されたメダルは、リフト24によって上タンク26に投入される。上タンク26のメダルは、ベルトコンベヤ28によって、いずれかのバケット収容部30に払い出される。これによって、メダルの一部がバケット収容部30内のバケット34に貯留される。払い出されたがバケット34に貯留されなかったメダルは、バケット収容部30から下タンク20に再投入される。下タンク20のメダルは、洗浄ユニット22、リフト24を経由して、再び上タンク26に投入される。このようにバケット34に収容されなかったメダルは、下タンク20、洗浄ユニット22、リフト24によって形成された環流手段を介して、これらと上タンク26及びバケット収容部30とで形成された環流経路を循環する。
【0037】
図8に示すように、制御部80がメダル貯留装置2に設けられている。制御部80は、スロットマシン6、メダル貸機8およびメダル計数機10からのメダル回収、洗浄ユニット22によるメダルの洗浄、バケット34へのメダル補給などを制御する。制御部80は、CPU、メモリ、タイマー等からなる。制御部80には、データ入出力装置82が接続されている。制御部80は、回収コンベア14、中間コンベヤ18、洗浄ユニット22、メインリフト24、上タンク26のベルトコンベヤ28、下タンク20のベルトコンベヤ21等の駆動手段からなる駆動手段群84を、これらに設けたセンサからなるセンサ群86からの信号を受けて制御する。制御部80には、操作子群88及び表示装置90が接続され、各種条件の設定やエラーメッセージ等の表示を行う。操作子群88及び表示装置90は、本体2aの正面にタッチパネル式LCDとして設置されている。なお、センサ群86には、上述した扉開閉スイッチ39やバケット検知センサ70が含まれている。また、操作子群88には供給スイッチ38が含まれている。
【0038】
図9は、このメダル貯留装置2の動作遷移図で、電源オンから移行した初期設定(ステップS2)において、操作子群88を使用して、各種設定を行う。この設定は、メンテナンス操作中(ステップS16)において変更可能である。
【0039】
行われる設定として、使用するバケット収容部の設定、メダルサイズの設定、バケットへの自動供給の設定、自動供給の駆動時間の設定がある。
【0040】
使用するバケット収容部の設定は、2つのバケット収容部30のいずれをバケット34へのメダル供給用として使用するかを設定するものである。両バケット収容部30を使用するように設定することも可能である。メダル供給用として設定されたバケット収容部30にバケット34が載置されると、後述する手動供給または自動供給により、バケット34へのメダル供給が可能となる。メダル供給用として設定されないメダル収容部30は、上タンク24から下タンク20へのメダル通路として使用される。
【0041】
メダルサイズの設定は、メダル貯留装置2が使用するメダルの直径を設定するもので、ベルトコンベヤ21、28が排出できる単位時間当たりのメダル枚数は、メダルの直径によって異なる。また、バケット34に貯留できるメダルの枚数も、メダルの直径によって異なる。従って、バケット34に定量のメダルを投入するために必要なベルトコンベヤ28の駆動時間もメダルの直径や必要なメダルの枚数によって異なる。制御部80は、設定されたメダルの直径及びメダル枚数を参照し、ベルトコンベヤ21、28の駆動時間を調整する。
【0042】
バケットへの自動供給の設定は、底板43にバケット34が載置されたことを検知して、メダルを自動的に供給する自動供給を行うか否かを設定するものである。自動供給ありに設定すると、制御部80は、バケット検知センサ70が底板43にバケット34が載置されていることを検知すると、バケット34が載置されているバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動し、バケット34にメダルを自動供給する。自動供給なしに設定すると、係員が供給スイッチ38を操作している間、ベルトコンベヤ28を駆動する手動供給を行う。なお、自動供給ありに設定した場合でも、供給スイッチ38を操作することによって、手動供給も可能に設定することもできる。
【0043】
自動供給の駆動時間の設定は、次のような理由で必要である。メダル貯留装置2は、バケット34からメダルが溢れるまでメダルを供給することによって、定量のメダルをバケット34に貯留しているので、バケット34の最大貯留量以上のメダルを供給すれば、所望量のメダルをバケット34に貯留することができる。しかし、挿入片54が切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入されていて、バケット34に満杯よりも少量のメダルを貯留する場合にも、バケット34の最大貯留量以上のメダルを供給すれば、大量のメダルがオーバーフローすることになり、無駄な処理が多く発生する。そこで、バケット34の切欠部58a乃至58cのいずれに挿入片54が挿入されるか(これは、ストッパ50の基部52がねじ60a乃至60cのいずれにねじ止めされているか、即ち固定位置を見ることによって判明する。)に応じてメダル供給量を調整し、溢れるメダルの量をなるべく少なくすることが望ましい。
【0044】
バケット34へのメダル供給を上述した自動供給に設定した場合、ベルトコンベヤ28の駆動時間は、メダルの直径とストッパ50の固定位置とに基づいて設定できるようにしてある。即ち、制御部80には、図10に示すようにメダル直径とストッパ50の固定位置とに貯留枚数を対応させたテーブルが記憶されており、係員は、ストッパ50の固定位置と、扱うメダルの直径とを設定すると、制御部80は、テーブルから設定された固定位置とメダル直径とに対応する貯留枚数を読み出し、また設定されたメダルの直径からベルトコンベヤ28の単位時間当たりの平均的な排出量を決定し、これらを基に、ベルトコンベヤ28の駆動時間を設定する。
【0045】
なお、公知の検知手段を用いて、ストッパ50の固定位置を自動的に検知するように構成した場合、例えばバケット収容部30のねじ孔62a乃至62cそれぞれの近辺に、導電センサや近接センサを設け、基部52がいずれのねじ孔に固定されたかを検知するように構成した場合、係員がメダルの直径を設定すると、上述したのと同様にして自動的にベルトコンベア28の駆動時間を設定することもできる。
【0046】
バケット34へのメダル供給方法は、上述したように手動供給と自動供給とがある。
【0047】
手動供給では、係員が扉36を開け、底板43にバケット34をセットし、供給スイッチ38を押す。供給スイッチ38が押されている間、ベルトコンベヤ28が押されている供給スイッチ38の方向に向けて駆動され、係員が供給スイッチ38を放すと、ベルトコンベヤ28が停止する。係員は、供給スイッチ38を押している期間を調整することによって、所望の量のメダルをバケット34に供給することができる。またバケット34への供給以外の目的のため、ベルトコンベヤ28を駆動し、上タンク26からメダルを排出することができる。供給スイッチ38が押されている間、ベルトコンベヤ28を駆動するようにしたが、供給スイッチ38を押すことによりベルトコンベヤ28の駆動を開始し、再度、供給スイッチ38を押すことによって駆動を停止するようにすることもできる。
【0048】
自動供給ありと設定されている場合でも、手動供給は有効である。自動供給によりベルトコンベヤ28が駆動されていない状態で、供給スイッチ38を押すと、制御部80は手動供給の指示を有効に受理し、上述した手動供給の動作を実行する。これにより、自動供給を行ったが、ベルトコンベヤ28の不具合によりバケット34に充分な量のメダルの供給ができていない場合には、不足分のメダルを補充することができる。
【0049】
このメダル貯留装置2では、自動供給の緊急停止が行える。通常、自動供給は、ストッパ50の固定位置に合わせてバケット34が貯留可能な枚数よりも少し多い枚数のメダルを供給できるように駆動される。しかし、バケット34に設定よりも少量のメダルを供給したい場合や、通常の自動供給の終了を待たずに直ちにバケット34を取り出したい場合などのために自動供給を停止する機能を設けることが望ましい。メダル貯留装置の本体2aの正面に設けられるタッチパネルの操作画面(操作子群88、表示装置90)を操作することにより停止できるようにすることも可能であるが、操作画面とバケット収容部30とは若干離れた位置にあり、タッチパネルは他の多くの操作も可能となっているので、停止操作が煩雑となることがある。また、バケット収容部30内に自動供給停止専用のスイッチを設ければ、上記の問題は解消するが、新たにスイッチを設けることによってコストアップとなる。そこで、手動供給用スイッチ38を、自動供給の緊急停止スイッチとして兼用している。すなわち、自動供給によりベルトコンベヤ28が駆動されているとき、メダルが供給されている側のバケット収容部30の供給スイッチ38を押すと、ベルトコンベヤ28が停止され、自動供給が停止される。これによって新たな機構を設ける必要がなく、自動緊急停止を行える。
【0050】
自動供給では、底板43にバケット34が載置されると、バケット検知センサ70がこれを検知し、制御部80は新たに空のバケット34が載置されたと判断し、検知したバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動する。そして、自動供給の駆動時間の設定により決定した時間が経過すると、ベルトコンベヤを停止する。
【0051】
バケット検知センサ70に代えて、扉開閉スイッチ39により扉36の開閉状態を検知し、ベルトコンベヤ28の駆動開始の条件に加えることも可能である。例えば、扉36が開放状態から閉鎖状態になったとき、新たに空のバケット34がセットされたと判断して、扉閉鎖が検知されたバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動する。
【0052】
また、バケット検知センサ70と扉開閉スイッチ39の出力の両方を利用して、自動供給を制御してもよい。例えば、バケットなしの状態からバケットありの状態に変化したことをバケット検知センサ70が検知し、さらに扉36が閉じられたことを扉開閉スイッチ39が検知したとき、ベルトコンベヤ28の駆動を開始してもよい。このようにすると、バケット34へのメダル供給時には、必ずバケット34がセットされており、かつ扉36が閉じているので、バケット34に確実にメダルを供給することができ、かつ正常に供給されなかったメダルが、扉36から外部に飛び出すことを防止できる。
【0053】
図11は、自動供給と手動供給の併用と自動供給の緊急停止に関連して制御部80が行う処理を示す動作フローチャートである。まずバケット検知センサ70の検知状態が、バケット34が存在しない状態からバケットが存在する状態に変化したかを判断する(ステップS20)。ステップS20の判断の答えがイエスの場合、ベルトコンベヤ28を駆動して供給を開始する(ステップS22)。次に供給スイッチ38が押されたか、即ちオンされたかを判断し(ステップS24)、この判断の答えがノー場合、設定された駆動時間が経過した判断する(ステップ26)。この判断の答えがノーであると、ステップS24から再び実行する。ステップS26の判断の答えがイエスの場合、即ち、設定された駆動時間が経過したと判断されたとき、ストッパ50の貯留センサ56がオンであるか判断する(ステップS28)。即ち、バケット34内へのメダルが貯留されたか確認する。このステップS28の判断の答えがイエスの場合、自動供給を停止し(ステップS32)、ステップS20から再び実行する。なお、ステップS24において、供給スイッチがオンされたと判断された場合には、ステップS32が実行される。その後、ステップS20から再び実行する。ステップS28の判断の答えがノーの場合、即ち、自動供給が設定時間以上行われたにも拘わらず、バケット34内でメダルが検出されない場合、ベルトコンベア28が正常に動作していないか、ベルトコンベア28は正常に動作しているが、メダルが正常に排出されていない等の原因が考えられる。そこで、バケット供給エラーとして、図9に示す異常待機中処理S12に移行すると共に、メッセージの表示、ログの記録などのエラー処理を行い(ステップS30)、ステップS32の供給停止を行う。
【0054】
ステップS20の判断の答えがノーの場合、供給スイッチ38が押されているか、すなわちオンされたか判断する(ステップS34)。この判断の答えがノーの場合、ステップS20から再び実行する。ステップS34の判断の答えがイエスの場合、手動供給の指示があるので、ベルトコンベヤ28での供給を開始する(ステップS36)。次に、供給スイッチ38が放されたか、すなわちオフされたか判断し(ステップS38)、この判断の答えがノーの場合、ステップS36を再び実行する。ステップS38の判断の答えがイエスの場合、ステップS32を実行してベルトコンベヤ28による供給を停止する。
【0055】
なお、両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、両方共に手動供給ありと設定されている場合に、両バケット収容部30で同時に供給スイッチ38が押し下げられたとき、一方のバケット収容部30、例えば正面から見て左側のバケット収容部30の供給スイッチ38が有効となるように制御部80によって設定されている。また、両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、両方共に自動供給ありと設定されている場合に、両バケット収容部30で同時にバケット無しからバケットありになったときにも、例えば左側のバケット収容部30の供給スイッチ38が有効となるように制御部80によって設定されている。
【0056】
両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、一方のバケット収容部30で自動供給中に、他方のバケット収容部30の供給スイッチ38が押された場合、自動供給を停止して、他方のバケット収容部30で手動供給が開始される。これは、自動供給よりも手動供給の方が緊急性が高いと予測されるからである。
【0057】
両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、一方のバケット収容部30で手動供給中に、自動供給ありに設定されている他方のバケット収容部30に、新たにバケット34が載置されても、一方のバケット収容部30での手動供給を継続し、他方のバケット収容部30への自動供給は、手動供給が終了した後に開始される。これも、自動供給よりも手動供給の方が緊急性が高いと予測されるからである。
【0058】
メダル貯留装置2の本体2aの正面に設けたLCD形式の表示装置90の画面には、左右のバケット収容部30ごとに、バケットの有無、自動供給中、自動供給の完了などのメダル貯留装置2の運転状況が表示される。これにより、係員は、バケット34を設定する必要性や、手動補給が必要なときのバケット34を取り出すタイミングや、左右いずれのバケット収容部30の扉36を開ければよいか等を判断することができる。
【0059】
メダル貯留装置2に投入されるメダルは、計数機10、下タンク20を経由して洗浄ユニット22で洗浄されるが、洗浄ユニット22の処理能力の一時的な低下などにより、期待通りの洗浄ができない場合がある。そのため、遊技店の営業終了後に、メダル貯留装置に貯留しているメダルを、再度、洗浄しておきたいという要求がある。この要求に応じるために、上タンク26、ベルトコンベヤ28、バケット収容部30、下タンク20、ベルトコンベヤ21、洗浄ユニット22、リフト24から形成される還流経路を利用して、メダルの再洗浄を行うことができる。
【0060】
操作子群88を操作して、図9に示す係員操作中の状態(ステップS10)に遷移し、再洗浄を指示する。再洗浄が指示されると、制御部80は、リフト24、洗浄ユニット22、ベルトコンベヤ21、28を駆動する。ベルトコンベヤ28は、メダル供給用と設定されていない側のバケット収容部30に向けて駆動される。左右両方のバケット収容部30がメダル供給用として設定されている場合には、例えば左側のバケット収容部30を使用する。バケット収容部30に投入されたメダルは、そのまま(バケット34が存在しない場合)、或いはバケット34が存在する場合にはバケット34に一旦貯留された後オーバーフローして、バケット収容部30の通過口45を通過して、下タンク20に投入される。下タンク20のメダルは、ベルトコンベヤ21によって洗浄ユニット22に投入され、洗浄されて、リフト24によって上タンク26に投入される。
【0061】
以上の動作を繰り返すことによって、メダル貯留装置2内の内部に貯留したメダルを再洗浄することができる。再洗浄は操作子群88から停止を指示したとき、または予め定めた時間が経過したとき、または計数機10からメダルが投入され、下タンク20、上タンク26が共に満杯状態になったときに、停止する。
【0062】
第2の実施形態のメダル貯留装置を、図12(a)、(b)に示す。第1の実施形態のようにストッパ50の挿入片54が平板状のものの場合、挿入片54が挿入される切欠部58a乃至58cは、図4に示すようにスリット状となる。この場合、メダルの厚さが薄いものの場合、切欠部58a乃至58cからメダルがこぼれ落ちる可能性がある。この点を改善するために、第2の実施形態のメダル貯留装置では、切欠部58a乃至58cそれぞれを、メダルの直径よりも小さい窓部を水平方向に間隔を置いて複数、例えば7つ並べた構成としている。これに併せて、ストッパ50の挿入片54は、7本の棒状部材からなる櫛形に形成されている。他の構成は、第1の実施形態と同一である。
【0063】
挿入片54の棒状部材同士の間隔がメダルの厚み以下ならば、バケット34内に供給されるメダルを完全に堰き止めることができる。棒状部材同士の間隔がメダルの厚みよりも大きい場合でも、メダルを大量にバケット34内に投入した場合、全てのメダルが棒状部材間を通り抜けることはまれで、メダルが隣り合う棒状部材の上に水平な姿勢で静止し、他のメダルの通過を阻止したり、複数のメダルが隣り合う棒状部材の間で挟みあい固定されたりすることが多く、バケットが満杯になるまでメダルを投入しても、棒状部材の間を通過するメダルの枚数は非常に少ない。よって、棒状部材の間隔を極端に大きくしなければ、充分に実用に耐える。この実施形態でも、貯留センサ56を棒状部材の任意の位置に設けることもできる。
【0064】
図13(a)、(b)に第3の実施形態のメダル貯留装置を示す。この実施形態も、メダルの厚さが薄いものの場合、切欠部58a乃至58cからメダルがこぼれ落ちることを防止するためのものである。このメダル供給装置では、バケット34の切欠部58a乃至58cを、メダルの直径よりも短いスリットを上下方向に波形に連結した形状としてある。これに併せて、ストッパ50の挿入片54も波形に折り曲げてある。他の構成は、第1の実施形態と同一である。このメダル貯留装置でも、第1の実施形態と同様に、完全にメダルを堰き止めることができる。この実施形態でも、貯留センサ56を挿入片54の任意の位置に設けることもできる。
【0065】
図14に第4の実施形態のメダル貯留装置を示す。このメダル貯留装置では、バケット34は底板43上ではなく、載置台66上に載置される。載置台66は、ベルトコンベア28の端部側に傾いて配置されている。ストッパ50は、載置台66のバケット34の背面34bと接触する面に、これと垂直に設けられている。係止片32は、ストッパ50が設けられている面に、バケット34の底面に接するように設けられている。
【0066】
ストッパ50の構成は、他の実施形態のストッパ50の通し孔55部分を除いて短小化したものであり、載置台66には、第1の実施形態では背面板45に設けたねじ孔62a乃至62cと同様なねじ孔がバケット34に貯留したいメダル量に応じて設けられている。
【0067】
バケット34の背面34bが載置台66に当接するようにバケット34を載置台66にセットする。このとき、ストッパ50がバケット34の切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入され、バケット34がやや傾斜した状態で係止されるので、ストッパ50はバケット50を係止する機能も有する。ストッパ50による係止機能を補助するために係止片32が設けられている。ストッパ50による係止機能が充分な場合には、係止片32は不要である。ただし、係止片32を設けると、これがバケット34の位置決めとしても機能するので、切欠部58a乃至58cのうち意図しないものにストッパ50が挿入されることを防止することができる。
【0068】
上記の各実施形態では、メダル貯留装置2は、バケット34にのみメダルを供給するものを示したが、公知のようにスロットマシン6やメダル貸機8にもメダルを供給しつつ、バケットにもメダルを供給可能なメダル補給装置に、本発明を実施することもできる。また、上記の実施形態では、遊技媒体としてメダルを使用したが、これに限ったものではなく、パチンコ玉を遊技媒体として使用する場合にも、同様に本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
26 上タンク(貯留手段)
28 ベルトコンベア(払い出し手段)
30 バケット収容部
34 バケット
50 ストッパ
58a乃至58c 切欠部(挿入部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機、例えばスロットマシンやパチンコ台から排出された遊技媒体、例えばメダルやパチンコ玉を貯留する装置に関し、特に遊技機及び遊技媒体貸機、例えばパチンコ玉貸機やメダル貸機に手動で遊技媒体を補給する際に使用するバケットへ、遊技媒体を供給する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
バケットは、係員が手作業により、スロットマシンやメダル貸機などのメダル使用機にメダルを補給するためのものであるが、1回の補給量、即ちバケットに収容されるメダル量を常に所定の量としたいという要求がある。そのための技術として、例えば特許文献1、2に開示されたようなものがある。
【0003】
特許文献1の技術では、メダル貯留装置が備えるタンク内のメダルを、フィーダによりメダルジョッキに払い出すが、その払い出している最中に、ジョッキの重量を重量センサで測定し、測定値が予め定めた値になったとき、フィーダを自動停止する。
【0004】
特許文献2の技術では、メダル貯留装置が備えるタンクからその内部のメダルを排出する排出手段と、その下方にあるジョッキ載置台に載置したジョッキとの間に、所定量のメダルを貯留するとともに、ジョッキに向けてメダルを排出する排出口を有する一時貯留ホッパを設け、ジョッキに一定量のメダルを供給している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−298332
【特許文献2】特開2008−136771
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バケットに満杯のメダルを収容した状態では、係員がバケットを持ち運ぶときや、メダル使用機にメダルを移し替えるときに、メダルがこぼれやすいため、バケットの最大収容量の7〜8割程度の定量のメダルをバケットに収容したいという要求があった。これらの要求を、特許文献1及び2のように重量センサや一時貯留ホッパを設けることによって満たすことは可能であるが、装置が複雑化し、コストも高くなる。また、一時貯留ホッパを設ける場合は、そのためのスペースも必要となり装置が大型化する。
【0007】
本発明は、バケットにその最大収容量よりも少ない量の遊技媒体を安定して払い出すことを、小型で簡単な構成で、かつ安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の遊技媒体貯留装置では、遊技媒体、例えばメダルまたはパチンコ玉が貯留手段に貯留されている。この貯留手段に貯留した前記遊技媒体を払い出し手段が払い出す。前記遊技媒体を上部開口から収容する持ち運び可能なバケットを、出し入れ可能にバケット収容部が収容している。前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体が、このバケット収容部に投入可能とされている。前記バケットの底面よりも高い位置には挿入部が設けられている。前記バケットが前記バケット収容部に収容された状態で、前記バケットの挿入部に抜き差し可能とされたストッパが、前記バケット内に前記挿入部を介して挿入されている。このストッパは、前記バケットの上部開口から投入される遊技媒体を堰き止める。
【0009】
このように構成された遊技媒体貯留装置では、ストッパをバケットの挿入部に挿入した状態で、バケットの上部開口から遊技媒体が溢れるまで貯留手段から排出手段によって遊技媒体を供給する。ストッパは、バケット内において遊技媒体を堰き止めているので、バケット内のストッパより下方には殆ど遊技媒体は収容されず、ストッパより上方のバケットの部分にのみ遊技媒体が収容されている。従って、バケット内には、その満杯よりも少ないがほぼ一定量の遊技媒体が収容されている。この状態で、バケットからストッパを引き抜くと、遊技媒体がバケットの底面側に移動し、バケットの上部開口部付近には、適度の空間ができる。その結果、バケットを持ち運ぶ際にバケットから遊技媒体がこぼれることが無く、また遊技媒体使用機に、このバケットで遊技媒体を供給する場合にもバケットから遊技媒体がこぼれることはない。しかも、バケットにストッパを挿入するだけの簡単な構成であるので、遊技媒体貯留装置が大型になることはないし、安価に製造することができる。
【0010】
前記挿入部を前記バケット側面の上下方向に沿う複数箇所に設けることもできる。この場合、前記ストッパは、前記複数箇所の挿入部のいずれかに抜き差し可能とされるように、取り付け位置を変更可能とされている。
【0011】
このように構成すると、ストッパのバケットへの挿入位置を変更することによって、バケット内に収容可能な遊技媒体の量を、適宜変更することができる。
【0012】
さらに、前記排出手段の1回の排出量を調整可能とすることもできる。このように構成すると、例えばバケットの定量が少なくなるようにストッパの挿入位置が選択されている場合、排出手段の排出量を少なく調整することによってバケットから溢れる遊技媒体の量を少なくすることができるし、バケットの定量が多くなるようにストッパの挿入位置が選択されている場合には、排出手段の排出量を多く調整することによって、バケットに遊技媒体を供給するのに必要な時間を短くすることができる。
【0013】
遊技媒体は、円板状のメダルとすることもできる。この場合、前記挿入部は、前記メダルの直径よりも短い長さの複数のスリットを、例えば上下方向に波形に連結した形状とされる。さらに、前記ストッパの前記挿入部を介して前記バケット内に挿入される部分も、前記波形に連結した形状と対応する形状である。
【0014】
このように構成すると、挿入部を構成する各スリットは、メダルの直径よりも短い長さを有するものであるので、これらスリットからメダルが外部に落下することを防止できる。
【0015】
また、前記バケット収容部は、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体を自然流下させる通過口を有するものとすることができる。この場合、この通過口を通過した遊技媒体を、前記貯留手段へ還流させる環流手段が設けられている。
【0016】
このように構成すると、バケットから溢れた遊技媒体は、通過口を介して自然流下し、環流手段によって貯留手段に貫流させられる。従って、新たな機構を設けなくても、遊技媒体の循環を維持したまま、同時にバケットへの定量供給を行うことができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように本発明による遊技媒体貯留装置によれば、バケットにその最大収容量よりも少ない量の遊技媒体を安定して払い出すことができ、しかもそのための構成は、小型で簡単で、かつ安価である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態のメダル貯留装置を備えた遊技島の側面図である。
【図2】図1のメダル貯留装置の内部機構を示した正面図である。
【図3】図2のメダル貯留装置で使用するストッパの斜視図と先端部の拡大側面図である。
【図4】図1のメダル貯留装置で使用するバケットの斜視図である。
【図5】図1のメダル貯留装置のバケット収容部の縦断側面図である。
【図6】図5のバケット収容部の縦断正面図及び背面図である。
【図7】図7のバケット収容部のバケット載置台に載置した状態のバケットへの定量供給の説明図である。
【図8】図2のメダル貯留装置のブロック図である。
【図9】図2のメダル貯留装置の動作遷移図である。
【図10】図8に示す制御部が使用するテーブルを示す図である。
【図11】図2のメダル貯留装置の動作フローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態のメダル貯留装置が使用するバケットの背面図及びストッパの斜視図である。
【図13】本発明の第3実施形態のメダル貯留装置が使用するバケットの背面図及びストッパの斜視図である。
【図14】本発明の第4実施形態のメダル貯留装置のバケット収容部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の第1実施形態の遊技媒体貯留装置、例えばメダル貯留装置2は、図1に示すように遊技島4に設置されている。遊技島4は、遊技機、例えばスロットマシン6を横方向に複数台並べて配置したものである。これらスロットマシン6に挟まれるように遊技媒体貸機、例えばメダル貸機8が設けられている。この遊技島4は、島の長手方向の両側に、スロットマシン6やメダル貸機8のような遊技媒体使用機を並べた両島のものである。
【0020】
メダル貯留装置2は、遊技島4の一方の端部に設けられている。メダル貯留装置2は、図1に示すように、遊技媒体、例えばメダルの回収手段の一部、例えばメダル計数機10を載置するための載置台12を備えた載置台付きのものである。
【0021】
スロットマシン6とメダル貸機8との下方に、これらの配列方向に沿って回収手段の一部、例えば回収コンベア14が、ほぼ水平に設けられている。回収コンベア14は、遊技島4の一端部から他端部まで配置されている。各スロットマシン6からオーバーフローしたメダルは、回収コンベア14上に排出され、メダル貯留装置2が配置されている回収コンベヤ14の一端部まで搬送される。一端部まで搬送されたメダルは、メダル貯留装置2の直方体状の本体2a内に設けられたバケット16に一時的に貯留され、本体2a内の中間コンベア18によって本体2a内の洗浄手段、例えば洗浄ユニット22に投入される。洗浄ユニット22で洗浄されたメダルは、洗浄ユニット22の背後に立設された揚送手段、例えばメインリフト24によってメダル貯留装置2の上方に揚送され、本体2a内に設けた貯留手段、例えば上タンク26に供給される。
【0022】
また、遊技者の遊技の結果、スロットマシン6から払い出された賞品であるメダルは、計数機10を経由して、本体2a内の洗浄用貯留手段、例えば下タンク20に投入される。下タンク20に投入されたメダルは、下タンク20の下部に設けた払い出し用コンベヤ21を介して洗浄ユニット22に投入されて、洗浄される。洗浄されたメダルは、メインリフト24によって上方に揚送され、上タンク26に供給される。
【0023】
図2に示すように、上タンク26内のメダルは、上タンク26の下部に設けられた払い出し手段、例えばベルトコンベア28により下方に払い出される。ベルトコンベヤ28は、その両端部のいずれの方向からも、メダルを払い出し可能に双方向にメダルを搬送可能なものである。
【0024】
ベルトコンベヤ28の両端部、すなわちメダルの払い出し部のそれぞれ下方に1個ずつバケット収容部30が設けられている。これらバケット収容部30は、遊技島4の長手方向の両側に位置している。これらバケット収容部30には、バケット34が収容されている。バケット34は、その上部にメダルが投入される開口部34aを有するジョッキ状のものである。この上部開口34aが上側に位置するように傾斜した状態で、バケット34がバケット収容部30に保持されている。このバケット34の傾斜状態で、バケット34の開口部34aはベルトコンベヤ28の端部側に臨んでおり、ベルトコンベヤ28から払い出されたメダルは、開口部34aからバケット34内に収容される。
【0025】
バケット収容部30は、本体2aの側面に面する面が開口されており、この開口に対応するように本体部2aの側面には、横開き可能な扉36が設けられている。バケット収容部30内部の天井には、バケット34へのメダル供給を指示する供給スイッチ38と、扉36の開閉を検知する扉開閉スイッチ39(図5参照)が設けられている。
【0026】
図5に示すように、バケット収容部30は、メダル貯留装置2の正面側に位置する側板40を有し、これと対向するように背面側に側板41が位置している(図6(b)参照)。図5に示すように側板40、41の上部における扉36側の端部間に跨って天板42が設けられている。このように天板42を設けることによって、バケット収容部30の上部にはメダル受け入れ部44が形成されている。また、扉36と対向するように間隔をおいて背面板45が設けられ、この背面板45の両端がそれぞれ側板40、41に結合されている。側板40、41の下部間に跨って底板43が設けられている。底板43は、扉36と反対側に向かって斜め下方に傾斜しており、扉36と反対側にある先端部は、背面板45に到達していない。これによって、バケット収容部30の下部にはメダル通過口47が形成されている。
【0027】
図2に示すように、底板43にバケット34の底面が接して状態では、バケット34は傾斜した姿勢を維持している。この姿勢維持と滑り止めのため、図5に示すように、底板43には、背面板45側でバケット34の背面34b下部域に接触する係止片32が設けられている。
【0028】
図4に示すように、バケット34の背面34bには、複数、例えば3つの挿入部、例えば切欠部58a、58b、58cが、バケット34の底面からそれぞれ異なる高さ位置に、その幅方向に沿って一直線状に形成されている。
【0029】
この切欠部58a、58b、58cのいずれにも挿入可能なストッパ50が背面板45に取り付けられている。即ち、ストッパ50は、図3(a)に示すように、板状の基部52を有し、その両端部52aには、基部52を背面板45にねじ止めするためのねじ孔が形成されている。基部52の中央から、バケット34の各切欠部58a、58b、58cのいずれかに挿入される平板状の挿入部、例えば挿入片54が基部52に対して斜めに伸延している。バケット34に挿入された状態で、挿入片54の先端は、バケット34の正面34cにまで到達し、バケット34の内部を上下に仕切る。この挿入状態において、バケット34の背面34bから基部52側に突出している挿入片54の部分には、バケット34から溢れたメダルをメダル通過口47に導くための通し孔55が形成されている。
【0030】
図3(a)に示すように、挿入片54の先端部の上面には、その幅方向に間隔を置いて2つの貯留センサ56が設けられている。これら貯留センサ56は、図3(b)に示すように絶縁体56aの上に導電体56bを配置したもので、導電体56bには、それぞれ導線56cが接続されている。メダルは導電性であるので、バケット34内において傾斜して位置する挿入片54の先端までメダルが供給された場合、これらメダルによって2つの貯留センサ56の導電体56b同士が接続される。この接続を検出することによって、バケット34内にメダルが供給されたと判定する。
【0031】
ストッパ50は、図6(a)、(b)に示すように基部52の両端部52aをねじ60によって背面板45にねじ止めしている。そのためのねじ孔62a、62b、62cが
高さを異ならせて背面板45に形成されている。図6(a)に示すようにねじ孔62aにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、底板43上に傾斜して位置するバケットの切欠部58aに挿入可能である。また、ねじ孔62bにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、切欠部58bに挿入可能である。ねじ孔62cにストッパ50がねじ止めされているとき、挿入片54は、切欠部58cに挿入可能である。
【0032】
なお、切欠部58a乃至58cのバケット34の底面からの高さ位置が異なっているので、ストッパ50の取り付け位置を、ねじ孔62a、62b、62cのいずれに選択するかによってバケット34内に収容できるメダルの量を調整することができる。
【0033】
例えば図7(a)に示すように、挿入片54を切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入した状態にバケット34を底板47上に配置すると、挿入片54によってバケット34の内部は上下に仕切られる。この状態で、ベルトコンベア28からバケット34の上部開口34を介してメダルが溢れるまでメダルを投入する。これによって、挿入片54が挿入された切欠部の位置に応じた定量のメダルがバケット34内に投入される。
【0034】
その後、同図(b)に示すようにバケット34をバケット収容部30から取り出すと、挿入片54が切欠部から外れ、バケット34内のメダルは、バケット34の底部に移動する。その結果、バケット34の上部には、空間ができ、持ち運ぶ際に、バケット34からメダルが零れることはないし、バケット34からスロットマシン6やメダル貸機8にメダルを補給する際に、バケット34からメダルが零れることもない。
【0035】
図5に示すように、バケット収容部30の側板40に、底板43にバケット34が載置されたことを検知するバケット検知センサ70が固着されている。このセンサ70には、種々のものを使用できるが、例えばバケット34で反射する光を検知する反射型フォトセンサとすることができる。
【0036】
下タンク20は、計数機10からのメダルの受け入れ口となる上部開口部が、図1に示すように、両バケット収容部30の下方位置まで延長されている。これによって、両バケット収容部30内のバケット34に収容されなかったメダルは、通過口47を介して下タンク20に受け入れられる。下タンク20内のメダルは、下タンク20に設けたベルトコンベヤ21によって洗浄ユニット22に投入される。洗浄ユニット22で洗浄されたメダルは、リフト24によって上タンク26に投入される。上タンク26のメダルは、ベルトコンベヤ28によって、いずれかのバケット収容部30に払い出される。これによって、メダルの一部がバケット収容部30内のバケット34に貯留される。払い出されたがバケット34に貯留されなかったメダルは、バケット収容部30から下タンク20に再投入される。下タンク20のメダルは、洗浄ユニット22、リフト24を経由して、再び上タンク26に投入される。このようにバケット34に収容されなかったメダルは、下タンク20、洗浄ユニット22、リフト24によって形成された環流手段を介して、これらと上タンク26及びバケット収容部30とで形成された環流経路を循環する。
【0037】
図8に示すように、制御部80がメダル貯留装置2に設けられている。制御部80は、スロットマシン6、メダル貸機8およびメダル計数機10からのメダル回収、洗浄ユニット22によるメダルの洗浄、バケット34へのメダル補給などを制御する。制御部80は、CPU、メモリ、タイマー等からなる。制御部80には、データ入出力装置82が接続されている。制御部80は、回収コンベア14、中間コンベヤ18、洗浄ユニット22、メインリフト24、上タンク26のベルトコンベヤ28、下タンク20のベルトコンベヤ21等の駆動手段からなる駆動手段群84を、これらに設けたセンサからなるセンサ群86からの信号を受けて制御する。制御部80には、操作子群88及び表示装置90が接続され、各種条件の設定やエラーメッセージ等の表示を行う。操作子群88及び表示装置90は、本体2aの正面にタッチパネル式LCDとして設置されている。なお、センサ群86には、上述した扉開閉スイッチ39やバケット検知センサ70が含まれている。また、操作子群88には供給スイッチ38が含まれている。
【0038】
図9は、このメダル貯留装置2の動作遷移図で、電源オンから移行した初期設定(ステップS2)において、操作子群88を使用して、各種設定を行う。この設定は、メンテナンス操作中(ステップS16)において変更可能である。
【0039】
行われる設定として、使用するバケット収容部の設定、メダルサイズの設定、バケットへの自動供給の設定、自動供給の駆動時間の設定がある。
【0040】
使用するバケット収容部の設定は、2つのバケット収容部30のいずれをバケット34へのメダル供給用として使用するかを設定するものである。両バケット収容部30を使用するように設定することも可能である。メダル供給用として設定されたバケット収容部30にバケット34が載置されると、後述する手動供給または自動供給により、バケット34へのメダル供給が可能となる。メダル供給用として設定されないメダル収容部30は、上タンク24から下タンク20へのメダル通路として使用される。
【0041】
メダルサイズの設定は、メダル貯留装置2が使用するメダルの直径を設定するもので、ベルトコンベヤ21、28が排出できる単位時間当たりのメダル枚数は、メダルの直径によって異なる。また、バケット34に貯留できるメダルの枚数も、メダルの直径によって異なる。従って、バケット34に定量のメダルを投入するために必要なベルトコンベヤ28の駆動時間もメダルの直径や必要なメダルの枚数によって異なる。制御部80は、設定されたメダルの直径及びメダル枚数を参照し、ベルトコンベヤ21、28の駆動時間を調整する。
【0042】
バケットへの自動供給の設定は、底板43にバケット34が載置されたことを検知して、メダルを自動的に供給する自動供給を行うか否かを設定するものである。自動供給ありに設定すると、制御部80は、バケット検知センサ70が底板43にバケット34が載置されていることを検知すると、バケット34が載置されているバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動し、バケット34にメダルを自動供給する。自動供給なしに設定すると、係員が供給スイッチ38を操作している間、ベルトコンベヤ28を駆動する手動供給を行う。なお、自動供給ありに設定した場合でも、供給スイッチ38を操作することによって、手動供給も可能に設定することもできる。
【0043】
自動供給の駆動時間の設定は、次のような理由で必要である。メダル貯留装置2は、バケット34からメダルが溢れるまでメダルを供給することによって、定量のメダルをバケット34に貯留しているので、バケット34の最大貯留量以上のメダルを供給すれば、所望量のメダルをバケット34に貯留することができる。しかし、挿入片54が切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入されていて、バケット34に満杯よりも少量のメダルを貯留する場合にも、バケット34の最大貯留量以上のメダルを供給すれば、大量のメダルがオーバーフローすることになり、無駄な処理が多く発生する。そこで、バケット34の切欠部58a乃至58cのいずれに挿入片54が挿入されるか(これは、ストッパ50の基部52がねじ60a乃至60cのいずれにねじ止めされているか、即ち固定位置を見ることによって判明する。)に応じてメダル供給量を調整し、溢れるメダルの量をなるべく少なくすることが望ましい。
【0044】
バケット34へのメダル供給を上述した自動供給に設定した場合、ベルトコンベヤ28の駆動時間は、メダルの直径とストッパ50の固定位置とに基づいて設定できるようにしてある。即ち、制御部80には、図10に示すようにメダル直径とストッパ50の固定位置とに貯留枚数を対応させたテーブルが記憶されており、係員は、ストッパ50の固定位置と、扱うメダルの直径とを設定すると、制御部80は、テーブルから設定された固定位置とメダル直径とに対応する貯留枚数を読み出し、また設定されたメダルの直径からベルトコンベヤ28の単位時間当たりの平均的な排出量を決定し、これらを基に、ベルトコンベヤ28の駆動時間を設定する。
【0045】
なお、公知の検知手段を用いて、ストッパ50の固定位置を自動的に検知するように構成した場合、例えばバケット収容部30のねじ孔62a乃至62cそれぞれの近辺に、導電センサや近接センサを設け、基部52がいずれのねじ孔に固定されたかを検知するように構成した場合、係員がメダルの直径を設定すると、上述したのと同様にして自動的にベルトコンベア28の駆動時間を設定することもできる。
【0046】
バケット34へのメダル供給方法は、上述したように手動供給と自動供給とがある。
【0047】
手動供給では、係員が扉36を開け、底板43にバケット34をセットし、供給スイッチ38を押す。供給スイッチ38が押されている間、ベルトコンベヤ28が押されている供給スイッチ38の方向に向けて駆動され、係員が供給スイッチ38を放すと、ベルトコンベヤ28が停止する。係員は、供給スイッチ38を押している期間を調整することによって、所望の量のメダルをバケット34に供給することができる。またバケット34への供給以外の目的のため、ベルトコンベヤ28を駆動し、上タンク26からメダルを排出することができる。供給スイッチ38が押されている間、ベルトコンベヤ28を駆動するようにしたが、供給スイッチ38を押すことによりベルトコンベヤ28の駆動を開始し、再度、供給スイッチ38を押すことによって駆動を停止するようにすることもできる。
【0048】
自動供給ありと設定されている場合でも、手動供給は有効である。自動供給によりベルトコンベヤ28が駆動されていない状態で、供給スイッチ38を押すと、制御部80は手動供給の指示を有効に受理し、上述した手動供給の動作を実行する。これにより、自動供給を行ったが、ベルトコンベヤ28の不具合によりバケット34に充分な量のメダルの供給ができていない場合には、不足分のメダルを補充することができる。
【0049】
このメダル貯留装置2では、自動供給の緊急停止が行える。通常、自動供給は、ストッパ50の固定位置に合わせてバケット34が貯留可能な枚数よりも少し多い枚数のメダルを供給できるように駆動される。しかし、バケット34に設定よりも少量のメダルを供給したい場合や、通常の自動供給の終了を待たずに直ちにバケット34を取り出したい場合などのために自動供給を停止する機能を設けることが望ましい。メダル貯留装置の本体2aの正面に設けられるタッチパネルの操作画面(操作子群88、表示装置90)を操作することにより停止できるようにすることも可能であるが、操作画面とバケット収容部30とは若干離れた位置にあり、タッチパネルは他の多くの操作も可能となっているので、停止操作が煩雑となることがある。また、バケット収容部30内に自動供給停止専用のスイッチを設ければ、上記の問題は解消するが、新たにスイッチを設けることによってコストアップとなる。そこで、手動供給用スイッチ38を、自動供給の緊急停止スイッチとして兼用している。すなわち、自動供給によりベルトコンベヤ28が駆動されているとき、メダルが供給されている側のバケット収容部30の供給スイッチ38を押すと、ベルトコンベヤ28が停止され、自動供給が停止される。これによって新たな機構を設ける必要がなく、自動緊急停止を行える。
【0050】
自動供給では、底板43にバケット34が載置されると、バケット検知センサ70がこれを検知し、制御部80は新たに空のバケット34が載置されたと判断し、検知したバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動する。そして、自動供給の駆動時間の設定により決定した時間が経過すると、ベルトコンベヤを停止する。
【0051】
バケット検知センサ70に代えて、扉開閉スイッチ39により扉36の開閉状態を検知し、ベルトコンベヤ28の駆動開始の条件に加えることも可能である。例えば、扉36が開放状態から閉鎖状態になったとき、新たに空のバケット34がセットされたと判断して、扉閉鎖が検知されたバケット収容部30の方向にベルトコンベヤ28を駆動する。
【0052】
また、バケット検知センサ70と扉開閉スイッチ39の出力の両方を利用して、自動供給を制御してもよい。例えば、バケットなしの状態からバケットありの状態に変化したことをバケット検知センサ70が検知し、さらに扉36が閉じられたことを扉開閉スイッチ39が検知したとき、ベルトコンベヤ28の駆動を開始してもよい。このようにすると、バケット34へのメダル供給時には、必ずバケット34がセットされており、かつ扉36が閉じているので、バケット34に確実にメダルを供給することができ、かつ正常に供給されなかったメダルが、扉36から外部に飛び出すことを防止できる。
【0053】
図11は、自動供給と手動供給の併用と自動供給の緊急停止に関連して制御部80が行う処理を示す動作フローチャートである。まずバケット検知センサ70の検知状態が、バケット34が存在しない状態からバケットが存在する状態に変化したかを判断する(ステップS20)。ステップS20の判断の答えがイエスの場合、ベルトコンベヤ28を駆動して供給を開始する(ステップS22)。次に供給スイッチ38が押されたか、即ちオンされたかを判断し(ステップS24)、この判断の答えがノー場合、設定された駆動時間が経過した判断する(ステップ26)。この判断の答えがノーであると、ステップS24から再び実行する。ステップS26の判断の答えがイエスの場合、即ち、設定された駆動時間が経過したと判断されたとき、ストッパ50の貯留センサ56がオンであるか判断する(ステップS28)。即ち、バケット34内へのメダルが貯留されたか確認する。このステップS28の判断の答えがイエスの場合、自動供給を停止し(ステップS32)、ステップS20から再び実行する。なお、ステップS24において、供給スイッチがオンされたと判断された場合には、ステップS32が実行される。その後、ステップS20から再び実行する。ステップS28の判断の答えがノーの場合、即ち、自動供給が設定時間以上行われたにも拘わらず、バケット34内でメダルが検出されない場合、ベルトコンベア28が正常に動作していないか、ベルトコンベア28は正常に動作しているが、メダルが正常に排出されていない等の原因が考えられる。そこで、バケット供給エラーとして、図9に示す異常待機中処理S12に移行すると共に、メッセージの表示、ログの記録などのエラー処理を行い(ステップS30)、ステップS32の供給停止を行う。
【0054】
ステップS20の判断の答えがノーの場合、供給スイッチ38が押されているか、すなわちオンされたか判断する(ステップS34)。この判断の答えがノーの場合、ステップS20から再び実行する。ステップS34の判断の答えがイエスの場合、手動供給の指示があるので、ベルトコンベヤ28での供給を開始する(ステップS36)。次に、供給スイッチ38が放されたか、すなわちオフされたか判断し(ステップS38)、この判断の答えがノーの場合、ステップS36を再び実行する。ステップS38の判断の答えがイエスの場合、ステップS32を実行してベルトコンベヤ28による供給を停止する。
【0055】
なお、両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、両方共に手動供給ありと設定されている場合に、両バケット収容部30で同時に供給スイッチ38が押し下げられたとき、一方のバケット収容部30、例えば正面から見て左側のバケット収容部30の供給スイッチ38が有効となるように制御部80によって設定されている。また、両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、両方共に自動供給ありと設定されている場合に、両バケット収容部30で同時にバケット無しからバケットありになったときにも、例えば左側のバケット収容部30の供給スイッチ38が有効となるように制御部80によって設定されている。
【0056】
両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、一方のバケット収容部30で自動供給中に、他方のバケット収容部30の供給スイッチ38が押された場合、自動供給を停止して、他方のバケット収容部30で手動供給が開始される。これは、自動供給よりも手動供給の方が緊急性が高いと予測されるからである。
【0057】
両バケット収容部30がメダル供給用と設定されている場合であって、一方のバケット収容部30で手動供給中に、自動供給ありに設定されている他方のバケット収容部30に、新たにバケット34が載置されても、一方のバケット収容部30での手動供給を継続し、他方のバケット収容部30への自動供給は、手動供給が終了した後に開始される。これも、自動供給よりも手動供給の方が緊急性が高いと予測されるからである。
【0058】
メダル貯留装置2の本体2aの正面に設けたLCD形式の表示装置90の画面には、左右のバケット収容部30ごとに、バケットの有無、自動供給中、自動供給の完了などのメダル貯留装置2の運転状況が表示される。これにより、係員は、バケット34を設定する必要性や、手動補給が必要なときのバケット34を取り出すタイミングや、左右いずれのバケット収容部30の扉36を開ければよいか等を判断することができる。
【0059】
メダル貯留装置2に投入されるメダルは、計数機10、下タンク20を経由して洗浄ユニット22で洗浄されるが、洗浄ユニット22の処理能力の一時的な低下などにより、期待通りの洗浄ができない場合がある。そのため、遊技店の営業終了後に、メダル貯留装置に貯留しているメダルを、再度、洗浄しておきたいという要求がある。この要求に応じるために、上タンク26、ベルトコンベヤ28、バケット収容部30、下タンク20、ベルトコンベヤ21、洗浄ユニット22、リフト24から形成される還流経路を利用して、メダルの再洗浄を行うことができる。
【0060】
操作子群88を操作して、図9に示す係員操作中の状態(ステップS10)に遷移し、再洗浄を指示する。再洗浄が指示されると、制御部80は、リフト24、洗浄ユニット22、ベルトコンベヤ21、28を駆動する。ベルトコンベヤ28は、メダル供給用と設定されていない側のバケット収容部30に向けて駆動される。左右両方のバケット収容部30がメダル供給用として設定されている場合には、例えば左側のバケット収容部30を使用する。バケット収容部30に投入されたメダルは、そのまま(バケット34が存在しない場合)、或いはバケット34が存在する場合にはバケット34に一旦貯留された後オーバーフローして、バケット収容部30の通過口45を通過して、下タンク20に投入される。下タンク20のメダルは、ベルトコンベヤ21によって洗浄ユニット22に投入され、洗浄されて、リフト24によって上タンク26に投入される。
【0061】
以上の動作を繰り返すことによって、メダル貯留装置2内の内部に貯留したメダルを再洗浄することができる。再洗浄は操作子群88から停止を指示したとき、または予め定めた時間が経過したとき、または計数機10からメダルが投入され、下タンク20、上タンク26が共に満杯状態になったときに、停止する。
【0062】
第2の実施形態のメダル貯留装置を、図12(a)、(b)に示す。第1の実施形態のようにストッパ50の挿入片54が平板状のものの場合、挿入片54が挿入される切欠部58a乃至58cは、図4に示すようにスリット状となる。この場合、メダルの厚さが薄いものの場合、切欠部58a乃至58cからメダルがこぼれ落ちる可能性がある。この点を改善するために、第2の実施形態のメダル貯留装置では、切欠部58a乃至58cそれぞれを、メダルの直径よりも小さい窓部を水平方向に間隔を置いて複数、例えば7つ並べた構成としている。これに併せて、ストッパ50の挿入片54は、7本の棒状部材からなる櫛形に形成されている。他の構成は、第1の実施形態と同一である。
【0063】
挿入片54の棒状部材同士の間隔がメダルの厚み以下ならば、バケット34内に供給されるメダルを完全に堰き止めることができる。棒状部材同士の間隔がメダルの厚みよりも大きい場合でも、メダルを大量にバケット34内に投入した場合、全てのメダルが棒状部材間を通り抜けることはまれで、メダルが隣り合う棒状部材の上に水平な姿勢で静止し、他のメダルの通過を阻止したり、複数のメダルが隣り合う棒状部材の間で挟みあい固定されたりすることが多く、バケットが満杯になるまでメダルを投入しても、棒状部材の間を通過するメダルの枚数は非常に少ない。よって、棒状部材の間隔を極端に大きくしなければ、充分に実用に耐える。この実施形態でも、貯留センサ56を棒状部材の任意の位置に設けることもできる。
【0064】
図13(a)、(b)に第3の実施形態のメダル貯留装置を示す。この実施形態も、メダルの厚さが薄いものの場合、切欠部58a乃至58cからメダルがこぼれ落ちることを防止するためのものである。このメダル供給装置では、バケット34の切欠部58a乃至58cを、メダルの直径よりも短いスリットを上下方向に波形に連結した形状としてある。これに併せて、ストッパ50の挿入片54も波形に折り曲げてある。他の構成は、第1の実施形態と同一である。このメダル貯留装置でも、第1の実施形態と同様に、完全にメダルを堰き止めることができる。この実施形態でも、貯留センサ56を挿入片54の任意の位置に設けることもできる。
【0065】
図14に第4の実施形態のメダル貯留装置を示す。このメダル貯留装置では、バケット34は底板43上ではなく、載置台66上に載置される。載置台66は、ベルトコンベア28の端部側に傾いて配置されている。ストッパ50は、載置台66のバケット34の背面34bと接触する面に、これと垂直に設けられている。係止片32は、ストッパ50が設けられている面に、バケット34の底面に接するように設けられている。
【0066】
ストッパ50の構成は、他の実施形態のストッパ50の通し孔55部分を除いて短小化したものであり、載置台66には、第1の実施形態では背面板45に設けたねじ孔62a乃至62cと同様なねじ孔がバケット34に貯留したいメダル量に応じて設けられている。
【0067】
バケット34の背面34bが載置台66に当接するようにバケット34を載置台66にセットする。このとき、ストッパ50がバケット34の切欠部58a乃至58cのいずれかに挿入され、バケット34がやや傾斜した状態で係止されるので、ストッパ50はバケット50を係止する機能も有する。ストッパ50による係止機能を補助するために係止片32が設けられている。ストッパ50による係止機能が充分な場合には、係止片32は不要である。ただし、係止片32を設けると、これがバケット34の位置決めとしても機能するので、切欠部58a乃至58cのうち意図しないものにストッパ50が挿入されることを防止することができる。
【0068】
上記の各実施形態では、メダル貯留装置2は、バケット34にのみメダルを供給するものを示したが、公知のようにスロットマシン6やメダル貸機8にもメダルを供給しつつ、バケットにもメダルを供給可能なメダル補給装置に、本発明を実施することもできる。また、上記の実施形態では、遊技媒体としてメダルを使用したが、これに限ったものではなく、パチンコ玉を遊技媒体として使用する場合にも、同様に本発明を実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
26 上タンク(貯留手段)
28 ベルトコンベア(払い出し手段)
30 バケット収容部
34 バケット
50 ストッパ
58a乃至58c 切欠部(挿入部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留した前記遊技媒体を払い出す払い出し手段と、前記遊技媒体を上部開口から収容する持ち運び可能なバケットを、出し入れ可能に収容し、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体が投入可能とされるバケット収容部とを、具備する遊技媒体貯留装置において、
前記バケットの底面よりも高い位置に設けた挿入部に抜き差し可能とされ、前記バケットが前記バケット収容部に収容された状態で、前記バケット内に前記挿入部を介して挿入され、前記バケットの上部開口から投入される遊技媒体を堰き止めるストッパを、前記バケット収容部に取り付けた遊技媒体貯留装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技媒体貯留装置において、
前記挿入部を前記バケット側面の上下方向に沿う複数箇所に設け、
前記ストッパは、前記複数箇所の挿入部のいずれかに抜き差し可能とされるよう、取り付け位置を変更可能とされた遊技媒体貯留装置。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技媒体貯留装置において、
前記排出手段の1回の排出量を調整可能とした遊技媒体貯留装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれか記載の遊技媒体貯留装置において、前記遊技媒体は、円板状のメダルであって、前記挿入部は、前記メダルの直径よりも短い長さの複数のスリットを、波形に連結した形状とされ、前記ストッパの前記挿入部を介して前記バケット内に挿入される部分も、前記波形に連結した形状と対応する形状である遊技媒体貯留装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の遊技媒体貯留装置において、
前記バケット収容部は、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体を自然流下させる通過口を有し、この通過口を通過した遊技媒体を、前記貯留手段へ環流させる環流手段を備えた遊技媒体貯留装置。
【請求項1】
遊技媒体を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留した前記遊技媒体を払い出す払い出し手段と、前記遊技媒体を上部開口から収容する持ち運び可能なバケットを、出し入れ可能に収容し、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体が投入可能とされるバケット収容部とを、具備する遊技媒体貯留装置において、
前記バケットの底面よりも高い位置に設けた挿入部に抜き差し可能とされ、前記バケットが前記バケット収容部に収容された状態で、前記バケット内に前記挿入部を介して挿入され、前記バケットの上部開口から投入される遊技媒体を堰き止めるストッパを、前記バケット収容部に取り付けた遊技媒体貯留装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技媒体貯留装置において、
前記挿入部を前記バケット側面の上下方向に沿う複数箇所に設け、
前記ストッパは、前記複数箇所の挿入部のいずれかに抜き差し可能とされるよう、取り付け位置を変更可能とされた遊技媒体貯留装置。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技媒体貯留装置において、
前記排出手段の1回の排出量を調整可能とした遊技媒体貯留装置。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれか記載の遊技媒体貯留装置において、前記遊技媒体は、円板状のメダルであって、前記挿入部は、前記メダルの直径よりも短い長さの複数のスリットを、波形に連結した形状とされ、前記ストッパの前記挿入部を介して前記バケット内に挿入される部分も、前記波形に連結した形状と対応する形状である遊技媒体貯留装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の遊技媒体貯留装置において、
前記バケット収容部は、前記払い出し手段から払い出された前記遊技媒体を自然流下させる通過口を有し、この通過口を通過した遊技媒体を、前記貯留手段へ環流させる環流手段を備えた遊技媒体貯留装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−213830(P2010−213830A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62586(P2009−62586)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000105143)グローリープロダクツ株式会社 (84)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000105143)グローリープロダクツ株式会社 (84)
【Fターム(参考)】
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