説明

遊技機のメダル補給装置

【課題】遊技場における設置島のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、設置島における渡り手段が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段を容易に略水平に設置することができる遊技機のメダル補給装置を提供する。
【解決手段】メダルを搬送して供給するメダル供給搬送手段1と、遊技機から排出されたメダルを回収して搬送するメダル回収搬送手段2と、メダル供給搬送手段1にメダルを補給するメダル補給手段3と、設置島と隣接する他の設置島との間で延設された渡り手段28と、メダル供給搬送手段1の任意位置に配設されて渡り手段28に対して搬送可能なリフタ47と、渡り手段28の端部を支持する支持部27aが形成されたタワー部27とを具備した遊技機のメダル補給装置であって、タワー部27は、支持部27aの高さを調整し得る調整手段が形成されたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置島に設置された複数の遊技機のそれぞれに対してメダルを供給及び回収可能な遊技機のメダル補給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技場に設置される設置島には、通常、スロットマシンやコインゲーム機などメダルを投入して遊技するものが並列に設置されたものがある。このようなメダルを使用する遊技機は、遊技の過程において、多数のメダルが供給されるとともに、多数のメダルが排出されるため、当該メダルをそれぞれの遊技機に対して自動的に供給及び回収させるべく、従来より、各設置島において、メダル補給装置が配設されている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる従来のメダル補給装置は、設置島の上部において長手方向に配設され、メダルを搬送しつつ各遊技機にメダルを供給するためのメダル供給搬送手段と、設置島の下部において長手方向に設置され、各遊技機から排出されたメダルを回収しつつ搬送するメダル回収搬送手段と、メダル回収搬送手段で搬送されたメダルを収容するとともに、その回収したメダルを揚送リフトにて揚送し、メダル供給手段にメダルを補給するメダル補給手段とを具備していた。そして、各遊技機にてメダルの要求信号が発信されると、その遊技機に対して所定量のメダルを自動的に補給するよう制御可能とされていた。
【0004】
また、一つの設置島と隣接する他の設置島との間には、通常、搬送手段から成る渡り手段が延設されており、一の設置島から他の設置島に対してメダルを搬送して供給可能とせるとともに、反対に他の設置島から一の設置島に対してメダルを搬送して供給可能とされている。かかる渡り手段は、メダル補給手段から上方に延びるタワー部のリフタと連結されており、当該リフタを介して所望方向の渡り手段にメダルが供給されるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−349009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のメダル補給装置においては、設置島の端部に配設されたメダル補給手段にタワー部を形成していたため、渡り手段の両端を設置島の端部に設定せざるを得ず、遊技場における設置島のレイアウトの自由度が低下してしまうという問題があった。即ち、遊技場内の設置島は、必ずしも並列に設置されるものではなく、床面積や形状に応じて、種々の並びで設置されるのが通常であるが、渡り手段の延設箇所が設置島の端部に限定されてしまうと、当該設置島のレイアウトを任意に設定できない場合がある。
【0007】
そこで、本出願人は、設置島におけるメダル供給搬送手段の任意位置にメダルを揚送するリフタ及びタワー部を配設し、当該リフタを介して渡り手段にメダルを搬送させるものを検討するに至ったが、その場合であっても以下の如き問題が生じることが分かった。すなわち、自動補給が可能な設置島に改修しようとした場合、ホールによって既存の設置島の高さ寸法が種々異なっていることから、メダル搬送供給手段から設置島の上面までの間の寸法がまちまちとなってしまい、結果としてタワー部の高さ調整が必要となってしまうのである。なお、異なる高さのタワー部を複数用意しておき、設置島における渡り手段が配設される部位の高さに応じたタワー部を設置することも可能であるが、その場合、タワー部を複数管理しなければならず、コストが嵩んでしまう虞がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、遊技場における設置島のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、設置島における渡り手段が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段を容易に略水平に設置することができる遊技機のメダル補給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、複数の遊技機が設置される設置島に延設され、それぞれの遊技機に対してメダルを搬送して供給するメダル供給搬送手段と、前記設置島に延設され、それぞれの遊技機から排出されたメダルを回収して搬送するメダル回収搬送手段と、前記メダル回収搬送手段で回収されたメダルを収容するとともに、前記メダル供給搬送手段にメダルを補給するメダル補給手段と、前記設置島と隣接する他の設置島との間で延設された搬送手段から成り、当該他の設置島までメダルを搬送して供給可能とされるとともに、当該他の設置島からメダルを搬送して供給可能とされた渡り手段と、前記設置島における前記メダル供給搬送手段の任意位置に配設され、メダルを揚送してそのメダルを前記渡り手段に対して搬送可能なリフタと、前記設置島の上部に取り付けられ、前記渡り手段の端部を支持する支持部が形成されたタワー部とを具備した遊技機のメダル補給装置であって、前記タワー部は、前記支持部の高さを調整し得る調整手段が形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の遊技機のメダル補給装置において、前記タワー部は、前記設置島の上部に固定される固定部と、該固定部に形成されるとともに前記支持部を連結可能な連結部とを有するとともに、前記支持部又は連結部の少なくとも一方には長孔が形成され、当該長孔の任意位置に締結手段を挿通させて締結させることにより、前記支持部の高さが調整可能とされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、設置島におけるメダル供給搬送手段の任意位置にリフタが配設され、当該リフタにてメダルを揚送してそのメダルを渡り手段に対して搬送可能とされるとともに、渡り手段の一端を支持する支持部が形成されたタワー部において当該支持部の高さを調整手段にて調整し得るので、遊技場における設置島のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、設置島における渡り手段が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段を容易に略水平に設置することができる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、タワー部は、設置島の上部に固定される固定部と、該固定部に形成されるとともに支持部を連結可能な連結部とを有するとともに、支持部又は連結部の少なくとも一方には長孔が形成され、当該長孔の任意位置に締結手段を挿通させて締結させることにより、支持部の高さが調整可能とされたので、設置島における渡り手段が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段の設置作業をより容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る遊技機のメダル補給装置を示す平面模式図
【図2】同遊技機のメダル補給装置を示す側面模式図
【図3】同遊技機のメダル補給装置におけるメダル補給手段の内部構成を示す正面模式図
【図4】同メダル補給手段の内部構成を示す側面模式図
【図5】同メダル補給手段における振分け手段を示す拡大図
【図6】同遊技機のメダル補給装置におけるメダル供給搬送手段を示す側面模式図
【図7】同メダル供給搬送手段を示す平面模式図
【図8】同メダル供給搬送手段を示す平面拡大図
【図9】同メダル供給搬送手段を示す側面拡大図
【図10】同メダル供給搬送手段を示す断面図
【図11】同遊技機のメダル補給装置におけるタワー部を側面側から見た状態を示す断面模式図
【図12】同タワー部を正面側から見た状態を示す断面模式図
【図13】同タワー部の内部構成を示す拡大断面図
【図14】同タワー部における調整手段(タワー部が最下に調整された状態)を示すための模式図
【図15】同タワー部における調整手段を示すための断面模式図
【図16】同タワー部における調整手段(タワー部が最上に調整された状態)を示すための模式図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る遊技機のメダル補給装置は、設置島に設置された複数の遊技機のそれぞれに対してメダルを供給及び回収可能なもので、図1〜10に示すように、設置島K1〜K3のそれぞれの内部に配設されたメダル供給搬送手段1及びメダル回収搬送手段2と、当該設置島K1〜K3のそれぞれの一端部に設置されたメダル補給手段3と、当該設置島K1の他端部に設置されたメダル計数機4と、タワー部27内に配設されたリフタ47と、渡り手段28とから主に構成されている。
【0015】
設置島K1〜K3は、複数の遊技機H(スロットマシンやコインゲーム機などメダルを投入して遊技するもの)及びメダルを貸出可能な貸出機J(プリペイドカードや貨幣又は紙幣を投入して所定量のメダルを貸出可能とされたもの)が並んで設置されたもので、その内側上部における長手方向には、メダル供給搬送手段1が延設されるとともに、内側下部における長手方向には、メダル回収搬送手段2が配設されている。各設置島K1〜K3には、上方に向かってタワー部27がそれぞれ形成されており、それぞれのタワー部27内にはリフタ47が配設されるとともに、当該タワー部27間には搬送コンベア等から成る渡り手段28が支持されている。
【0016】
本実施形態に係る各設置島(K1〜K3)には、互いに異なる外径の大径メダル(直径が30mmのメダル)及び小径メダル(直径が25mmのメダル)が使用される遊技機Hがそれぞれ設置されている。然るに、大径メダルが使用される遊技機Hからメダルの要求信号が発信されると、メダル補給手段3がその要求信号に基づいて、大径メダルを使用する遊技機Hか小径メダルを使用する遊技機Hかを識別して大径メダルをメダル供給搬送手段1に補給する一方、小径メダルが使用される遊技機Hからメダルの要求信号が発信されると、メダル補給手段3がその要求信号に基づいて、大径メダルを使用する遊技機Hか小径メダルを使用する遊技機Hかを識別して小径メダルをメダル供給搬送手段1に補給するよう構成されている。
【0017】
各設置島(K1〜K3)に形成されたタワー部27は、設置島内のメダル(本実施形態においては、メダル供給搬送手段1で搬送されるメダル)を上方に揚送するとともに、そのメダルを渡り手段28を介して隣接する他の設置島に供給するためのリフタ47を内在させたものである。これにより、一の設置島から隣接する他の設置島にメダル(小径メダル又は大径メダル)を供給することができ、他の設置島におけるメダルの不足を回避することができる。尚、本実施形態においては、他の設置島で不足しそうなメダル(小径メダル又は大径メダル)の要求信号が発せられると、その要求信号を受信した一の設置島において、要求されるメダル(小径メダル又は大径メダル)がメダル供給搬送手段1に補給され、渡り手段28を介して他の設置島に当該メダルが供給されるよう構成されている。
【0018】
メダル回収搬送手段2は、設置島(K1〜K3)に設置された遊技機Hから排出されたメダル(小径メダル及び大径メダル)を回収し、メダル補給手段3まで搬送するためのもので、図2に示すように、一端(図中左端)をメダル補給手段3の筐体3a内に臨ませた回収用搬送コンベア2aを有している。かかる回収用搬送コンベア2aは、モータM1にて駆動可能な駆動ローラW1及び従動ローラW2に懸架された搬送ベルトを有して成り、各遊技機Hから排出されて落下したメダルを受けて、メダル補給手段3内まで搬送し得るよう構成されている。
【0019】
メダル計数機4は、設置島K1に隣接して設けられたもので、内部に遊技者が獲得したメダル(小径メダル及び大径メダル)を投入すると、自動的に計数して出力可能とされたものである。かかるメダル計数機4内には、投入されたメダルを収容するための収容空間Uが形成されているとともに、当該収容空間U内のメダルをメダル計数機4外部に搬送するためのコンベアから成る搬送手段25が配設されている。そして、搬送手段25が駆動すると、収容空間U内のメダル(小径メダル及び大径メダル)が設置島(K1〜K3)のシュート26を介してメダル回収搬送手段2に至るよう構成されている。
【0020】
メダル補給手段3は、メダル回収搬送手段2で回収されたメダル(小径メダル及び大径メダル)を収容するとともに、メダル供給搬送手段1にメダル(小径メダル又は大径メダル)を補給するためのもので、図3〜5に示すように、主に、メダル選別手段5と、振分け手段6と、第1貯留タンク7と、第2貯留タンク8と、搬送コンベア21と、洗浄手段9と、リフタ15とが筐体3a内に配設されたものである。
【0021】
メダル選別手段5は、メダル回収搬送手段2で回収されたメダルを小径メダルと大径メダルとに選別するためのものであり、本実施形態においては、メダル選別手段5aと5bの2つを有している。これらメダル選別手段5a、5bは、構成及び機能が同一のものから成り、メダル補給手段3の筐体3aの上部にそれぞれ設置されている。このメダル選別手段5は、メダルを一時的に収容する収容部aと該収容部a内に配設されてモータM2にて作動可能な送出し手段(図示せず)とを有しており、当該モータM2を駆動させて送出し手段を作動させることにより、収容部aから1枚ずつメダル(小径メダル及び大径メダル)を送り出し可能とされている。
【0022】
送り出されたメダルは、収容部aと連通したメダル通路16を通過するよう構成されているとともに、図5に示すように、当該メダル通路16の一部には、小径メダルのみを落下させ得る径の切欠き16aが形成されている。而して、メダル選別手段5の収容部aから送り出されたメダルがメダル通路16を通過する過程で、大径メダルは、大径メダル通路29に至るとともに、小径メダルは、切欠き16aから落下して小径メダル通路30に至るようになっている。
【0023】
更に、メダル通路16における切欠き16aより上流側には、小径メダル及び大径メダルを検知する検知手段(不図示)が配設されるとともに、小径メダル通路30にも小径メダルを検知する同様の検知手段(不図示)が配設されている。そして、これら一対の検知手段がそれぞれ通過するメダルを検知してカウントすることにより、メダル通路16を通過する小径メダル及び大径メダルの個数(N1)と、小径メダル通路30を通過する小径メダルの個数(N2)を把握することができる。これにより、N1からN2を減算した値が選別された大径メダルの個数であり、N2が選別された小径メダルの個数であるので、これら個数が補給制御手段24にて認識されるようになっている。
【0024】
振分け手段6は、図5に示すように、大径メダル通路29の所定部位を開閉可能な開閉手段29aと、小径メダル通路30の所定部位を開閉可能な開閉手段30aと、揺動によってメダルの落下経路を選択可能な振分け部材34とから主に構成されている。尚、図中符号31は、開閉手段30aの開閉動作を行わせるソレノイド、符号33は、振分け部材34の揺動動作を行わせるソレノイドを示している。また、開閉手段29aは、図示しないソレノイド(ソレノイド31と同様のソレノイド)によって開閉動作が行われるよう構成されている。
【0025】
然るに、開閉手段29a、30aが閉じた状態では、メダル選別手段5で選別された小径メダル及び大径メダルがそれぞれ小径メダル通路30及び大径メダル通路29を介してシュート17に至り、メダル供給搬送手段1の小径メダル搬送部36a、大径メダル搬送部36bにそれぞれ補給される。また、開閉手段29a又は30aが開いた状態では、メダル選別手段5で選別された小径メダル及び大径メダルがそれぞれ振分け部材34に至ることとなる。尚、図中符号32は、開閉手段30aが開いた状態のとき、小径メダルを振分け部材34まで案内するシュートを示している。
【0026】
振分け部材34は、ソレノイド33を駆動させることにより、図中破線で示した状態と二点鎖線で示した状態とで揺動可能とされており、破線で示した状態では、大径メダルを大径メダル用ジョッキ18aに落下させて収容させ、小径メダルを小径メダル用ジョッキ18bに落下させて収容させるとともに、二点鎖線で示した状態では、大径メダルを第1貯留タンク7に落下させて収容させ、小径メダルを第2貯留タンク8に落下させて収容させるものである。尚、図中符号35は、振分け部材34で振り分けられた大径メダルを第1貯留タンク7まで案内する通路を示しており、これと同様の通路(図示せず)(小径メダルを第2貯留タンク8まで案内する通路)も第2貯留タンク8側に配設されている。
【0027】
即ち、振分け手段6の動作によって、メダル選別手段5で選別された小径メダル及び大径メダルを、メダル供給搬送手段1の小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bにそれぞれ補給する経路と、小径メダル用ジョッキ18b及び大径メダル用ジョッキ18aにそれぞれ収容させる経路と、第1貯留タンク7及び第2貯留タンク8にそれぞれ収容させる経路とに切換可能とされているのである。尚、小径メダル用ジョッキ18b及び大径メダル用ジョッキ18aは、それぞれメダル補給手段3から取り外し可能とされており、手作業にて任意の遊技機Hにメダルを補給することが可能とされている。
【0028】
第1貯留タンク7は、メダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルの一方を専ら貯留するためのもので、本実施形態においては、大径メダルを専ら貯留可能とされている。かかる第1貯留タンク7は、大径メダルを所定量貯留可能とされており、当該第1貯留タンク7内のメダル(大径メダル)が所定量に達したことを検知する第1検知手段7aが配設されている。この第1検知手段7aは、接触式センサ又は非接触式センサ等を用いることができる。
【0029】
また、第1貯留タンク7は、その底面にメダルを自重にて落下させて吐出可能な吐出口7bが形成されるとともに、当該吐出口7bは、撹拌手段20の下端部にて塞がれている。この撹拌手段20は、螺旋状部材から成り、モータ19にて回転駆動可能とされてたもので、回転駆動によって第1貯留タンク7内のメダルを撹拌させつつ吐出口7bまで導き、当該吐出口7bから吐出可能とされている。
【0030】
第2貯留タンク8は、メダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルの他方を貯留(本実施形態においては小径メダルを貯留)するとともに、当該小径メダル及び大径メダルを混合させて貯留可能なものである。即ち、第1貯留タンク7が大径メダルを専ら貯留するのに対し、第2貯留タンク8は、通常状態においては、小径メダルを収容するとともに、所定条件下で、小径メダルと大径メダルとを混合させて貯留可能とされているのである。
【0031】
また、第2貯留タンク8には、当該第2貯留タンク8内のメダル(小径メダル)が所定量に達したことを検知する第2検知手段8aが配設されている。この第2検知手段8aは、第1検知手段7aと同様、接触式センサ又は非接触式センサ等を用いることができる。更に、第2貯留タンク8は、その底面にメダルを自重にて落下させて吐出可能な吐出口8bが形成されるとともに、当該吐出口8bは、撹拌手段20の下端部にて塞がれている。この撹拌手段20は、第1貯留タンク7内に配設されたものと同様、螺旋状部材から成り、モータ19にて回転駆動可能とされたもので、回転駆動によって第2貯留タンク8内のメダルを撹拌させつつ吐出口8bまで導き、当該吐出口8bから吐出可能とされている。
【0032】
然るに、第2貯留タンク8は、第1貯留タンク7よりメダルの貯留量が多く設定(即ち、第1貯留タンク7より大きな容量)されており、第2貯留タンク8にて小径メダル及び大径メダルを混合させて貯留させる際、より多くのメダルを貯留させることができるようになっている。尚、本実施形態においては、第1貯留タンク7に大径メダルを専ら貯留させるとともに、第2貯留タンク8に小径メダルを貯留させるものとされているが、これに代え、第1貯留タンク7に小径メダルを専ら貯留させるとともに、第2貯留タンク8に大径メダルを貯留させるものとしてもよい。
【0033】
ここで、本実施形態においては、メダル選別手段で選別された小径メダル又は大径メダルの一方(本実施形態においては大径メダル)を所定量貯留可能な第1貯留タンク7と、第1貯留タンク7と相違するメダルの貯留量とされるとともに、メダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルの他方(本実施形態においては小径メダル)を所定量貯留する第2貯留タンク8とを有しており、特に本実施形態においては、第2貯留タンク8は、第1貯留タンク7よりメダルの貯留量が多く設定(即ち、第1貯留タンク7より大きな容量)されている。
【0034】
而して、1つの設置島(K1〜K3)に設置された遊技機において、小径メダルを使用する遊技機Hの数と大径メダルを使用する遊技機Hの数とに応じて、第1貯留タンク7若しくは第2貯留タンク8の何れに小径メダル又は大径メダルを貯留させるのか任意設定することができる。従って、1つの設置島(K1〜K3)に小径メダルを使用する遊技機Hと大径メダルを使用する遊技機Hとを併設可能とするとともに、当該設置島に設置された遊技機Hに対応させつつ小径メダル及び大径メダルを効率的且つスムーズに貯留させることができる。
【0035】
即ち、設置島(K1〜K3)に設置される遊技機Hに応じて第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8に貯留させるメダルの種類が設定可能とされたので、設置島(K1〜K3)に設置された遊技機Hにより確実に対応させつつ小径メダル及び大径メダルを更に効率的且つスムーズに貯留させることができるのである。尚、本実施形態においては、第2貯留タンク8は、第1貯留タンク7よりメダルの貯留量が多く設定(即ち、第1貯留タンク7より大きな容量)されているが、これに代えて、第2貯留タンクは、第1貯留タンクよりメダルの貯留量が少なく設定(即ち、第1貯留タンク7より小さな容量)されたものとしてもよい。
【0036】
搬送コンベア21は、第1貯留タンク7の吐出口7b下方と第2貯留タンク8の吐出口8b下方とに亘って配設された搬送ベルト21aを有したもので、搬送方向を異ならせることが可能とされたものである。而して、搬送コンベア21の搬送方向を図3中左から右へ設定した場合、第1貯留タンク7の吐出口7b又は第2貯留タンク8の吐出口8bから吐出されたメダルが同図中右側へ搬送され、リフタ15の受け部23に至る一方、搬送コンベア21の搬送方向を同図中右から左へ設定した場合、第1貯留タンク7の吐出口7b又は第2貯留タンク8の吐出口8bから吐出されたメダルが同図中左側へ搬送され、受け通路22を介して受け部10に至るよう構成されている。
【0037】
洗浄手段9は、メダル回収搬送手段2で回収されたメダルを洗浄するためのもので、整列コンベア11と、洗浄コンベア12、13とを有している。整列コンベア11は、受け部10で受けたメダル(小径メダル及び大径メダル)を整列させつつ搬送するものである。この整列コンベア11の終端側に洗浄コンベア12が配設されており、更に当該洗浄コンベア12の終端側に洗浄コンベア13が続いて配設されている。これら洗浄コンベア12、13は、所望の洗浄液で浸された部材をメダル表面及び裏面に押圧させることにより当該メダル表面と裏面とを払拭可能とされたものである。尚、洗浄コンベア13の終端側には、リフタ15の受け部14が形成されており、洗浄コンベア12、13にて洗浄されたメダルが受け部14を介してリフタ15に至るようになっている。
【0038】
リフタ15は、メダル補給手段3の筐体3a内において上下に延設された搬送手段から成り、受け部23又は受け部14で受けたメダル(小径メダル及び大径メダル)を上方に搬送し、シュート15aを介してメダル選別手段5に至らせるためのものである。而して、搬送コンベア21にて受け部23に搬送されたメダル及び洗浄手段9にて洗浄されたメダルは、リフタ15によってメダル選別手段5まで搬送され、小径メダルと大径メダルとに選別されることとなる。
【0039】
補給制御手段24は、例えばマイコン等を具備した制御盤から成るもので、各遊技機Hからメダルの要求信号を受けるとともに、当該要求信号に応じた動作を行わせ得るものである。例えば、補給制御手段24が遊技機H側から大径メダルの要求信号を受信すると、第1貯留タンク7内の撹拌手段20を動作させるとともに、搬送コンベア21を左向きの搬送方向にて駆動させる。このとき、振分け手段6の開閉手段29a、30aは閉じた状態とされる。これにより、第1貯留タンク7内の大径メダルは、洗浄手段9にて洗浄された後、リフタ15にて搬送されるとともに、メダル選別手段5にて選別された後、メダル供給搬送手段1に補給される。
【0040】
また、補給制御手段24が遊技機H側から小径メダルの要求信号を受信すると、第2貯留タンク8内の撹拌手段20を動作させるとともに、搬送コンベア21を左向きの搬送方向にて駆動させる。このとき、振分け手段6の開閉手段29a、30aは閉じた状態とされる。これにより、第2貯留タンク8内の小径メダルは、洗浄手段9にて洗浄された後、リフタ15にて搬送されるとともに、メダル選別手段5にて選別された後、メダル供給搬送手段1に補給される。
【0041】
尚、遊技機H側に急いでメダルを補給させる場合、搬送コンベア21を右向きの搬送方向にて駆動させる。この場合、第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8内のメダルは、洗浄手段9を介さずリフタ15に至り、当該リフタ15にて搬送されるとともに、メダル選別手段5にて選別された後、メダル供給搬送手段1に補給されることとなる。而して、本実施形態によれば、第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8で貯留された小径メダル又は大径メダルを任意選択的にメダル供給搬送手段1に補給可能とされている。
【0042】
更に、本実施形態に係るメダル補給手段3は、第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8を介さずメダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルをメダル供給搬送手段1に補給可能とされている。即ち、補給制御手段24が遊技機H側からメダル(小径メダル又は大径メダル)の要求信号を受信したとき、メダル回収搬送手段2にて回収された後、洗浄手段9にて洗浄されたメダルをメダル選別手段5にて選別させ、そのメダルを直接(第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8で貯留させることなく)メダル供給搬送手段1に補給することができるのである。これにより、メダル回収搬送手段2で回収された小径メダル又は大径メダルを素早くメダル供給搬送手段1に補給することができる。
【0043】
更に本実施形態においては、第1検知手段7a又は第2検知手段8aの何れか一方によりメダルが所定量に達したことを検知したことを条件として、その検知がなされた第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8内のメダルをメダル供給搬送手段1に補給させるとともに、その補給したメダルをメダル回収搬送手段2にて回収させることにより当該メダルを循環させるよう構成されている。これにより、第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8の何れか一方に偏ってメダルが貯留されてしまうのを抑制することができ、より効率的に小径メダル及び大径メダルを貯留させることができる。
【0044】
また更に、上記の如きメダルの循環時、設置島Kに並設されたメダル計数機4内の搬送手段25(図2参照)を駆動させて当該メダル計数機4で計数されたメダルをメダル回収搬送手段2に至らせて、当該メダル計数機4内のメダルも併せて循環させるようにするのが好ましい。この場合、よりスムーズ且つ確実に第1貯留タンク7又は第2貯留タンク8の一方に偏ってメダルが貯留されてしまうのを抑制することができる。
【0045】
メダル供給搬送手段1は、メダル補給手段3から補給されたメダル(小径メダル及び大径メダル)をそれぞれの遊技機Hに対して搬送して供給するための搬送コンベアから成るもので、図6〜10に示すように、左右一対に配設された小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bと、これら小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bにおける長手方向に亘って所定位置に配設された供給手段A及びシュート38とから主に構成されている。なお、図中符号39は、メダル供給搬送手段1の終端に配設された回収用シュートを示しており、当該回収用シュート39まで至ったメダルをメダル回収搬送手段2まで落下させ得るようになっている。
【0046】
小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bは、その基端(図6、7中左端)がメダル補給手段3の筐体3a内に臨ませて配設されており、当該基端側の従動プーリR2、先端(図6、7中右端)側の駆動プーリR1に懸架された左右一対の搬送ベルトから成るものである。尚、本実施形態に係る小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bは、テンションプーリR3にて所定のテンションが付与されるとともに、駆動プーリR1は、モータM3の出力軸Maに連結されている。
【0047】
一方、小径メダルを排出させるシュート17の下方には、小径メダル搬送部36aの基端部が位置するとともに、大径メダルを排出させるシュート17の下方には、大径メダル搬送部36bの基端部が位置している。而して、モータM3を駆動させることにより、小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bを動作させ、シュート17から排出された小径メダルを小径メダル搬送部36aにて搬送させるとともに、シュート17から排出された大径メダルを大径メダル搬送部36bにて搬送させるよう構成されている。
【0048】
また、メダル供給搬送手段1は、図10に示すように、小径メダル搬送部36a及び大径メダル搬送部36bを配設するとともに、後述する供給手段A、シュート38及び閉塞部材44を取り付けるための本体1aを具備しており、かかる本体1aが設置島(K1〜K3)の長手方向に延設されている。この本体1aにおける遊技機Hの設置箇所に対応する部位には、開口1aaがそれぞれ形成されており、当該開口1aaの縁部(具体的には、左縁部、右縁部及び下縁部)には、シュート38或いは閉塞部材44を係止可能な係止部Mが一体形成されている。
【0049】
更に、図10に示すように、本体1aにおける小径メダル搬送部36aと大径メダル搬送部36bとの間には、隔壁1ab(隔成手段)が形成されており、当該隔壁1abによって、小径メダル搬送部36aと大径メダル搬送部36bとが隔成されている。この隔壁1abは、メダル供給搬送手段1の延設方向に延びて形成された壁部から成る。かかる隔壁1abにより、小径メダル搬送部36aと大径メダル搬送部36bとを隔成(分離)し、小径メダル及び大径メダルを同時に搬送させる際、これら小径メダルと大径メダルとが搬送過程で混ざってしまうのを回避することができる。
【0050】
シュート38は、本体1aにおける任意位置の係止部Mに係止可能とされたもので、当該係止部Mに係止された状態で、所定部位に開口1aaと通じる開口が形成されており、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bからのメダル(小径メダル又は大径メダル)を内部に至らせることが可能とされている。然るに、シュート38を小径メダル搬送部36a側の係止部M、又は大径メダル搬送部36b側の係止部Mに対して選択的に係止させることができ、任意位置での脱着が自在とされている。また、シュート38は、その下端の吐出口にフレキシブルチューブから成る補給管Tが連結されており、この補給管Tを介して各遊技機Hと連結されている。而して、シュート38内に至ったメダル(小径メダル又は大径メダル)は、補給管Tを介して遊技機Hに供給されるよう構成されている。
【0051】
供給手段Aは、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダル(小径メダル又は大径メダル)を所望の位置に係止されたシュート38に対して選択的に供給可能なもので、本体1aにおける小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bの上方の部位に脱着自在とされている。かかる供給手段Aは、ソレノイド40と、ソレノイド40により揺動可能な揺動部材43と、該揺動部材43に取り付けられたスクレーパ37とを有している。
【0052】
より具体的に説明すると、ソレノイド40の作動軸40aには、アーム部42を介して揺動部材43が連結されているとともに、当該揺動部材43は、軸L1を中心として揺動可能とされている。そして、通常状態(ソレノイド40への通電がなされない状態)においては、揺動部材43はコイルスプリング41の付勢力により、図9中2点鎖線で示した状態とされており、スクレーパ37が小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bから離間した状態となっている。かかる状態では、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルは、スクレーパ37の下方を通過することとなる。
【0053】
然るに、ソレノイド40への通電がなされると、作動軸40aがコイルスプリング41の付勢力に抗してアーム部42を引っ張り、軸L1を中心として揺動部材43を揺動させることによりスクレーパ37を小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bに近接させる。かかる状態では、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルは、スクレーパ37と干渉してその部位における開口1aa側に搬送の向きが変わることとなり、その開口1aaの係止部Mに取り付けられたシュート38内に至ることとなる。
【0054】
本実施形態に係る供給手段A及びシュート38は、小径メダル搬送部36a側、又は大径メダル搬送部36b側に任意選択的に取り付けられることにより、遊技機Hに対応した任意位置に取り付け可能とされている。即ち、小径メダルを使用する遊技機Hに対しては、供給手段A及びシュート38を小径メダル搬送部36a側に取り付けるとともに、大径メダルを使用する遊技機Hに対しては、供給手段A及びシュート38を大径メダル搬送部36b側に取り付けることにより、適宜のメダルを供給可能とされているのである。
【0055】
更に、本実施形態に係る供給手段Aは、スクレーパ37の向きを任意変更可能とされている。具体的には、スクレーパ37は、図8に示すように、揺動部材43に形成された軸L2を中心として回動自在とされるとともに、ネジnにて当該揺動部材43に対して固定可能とされている。尚、図中の符号43aは、スクレーパ37の回動時、ネジnの干渉を回避するべく弧状に形成された切欠きを示している。
【0056】
而して、小径メダル搬送部36a側に取り付けられた供給手段Aを大径メダル搬送部36b側に取り付ける場合、或いは大径メダル搬送部36b側に取り付けられた供給手段Aを小径メダル搬送部36a側に取り付ける場合、ネジnを緩めてスクレーパ37を回動させてその向きを変更した後、ネジnを再び締めて当該スクレーパ37を固定させる。これにより、供給手段Aを小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bの何れにも容易に取り付け可能とされている。また、本実施形態においては、切欠き43aの途中でネジnを締め付けることができることから、スクレーパ37の角度を任意に調整することができ、メダルの種類に応じたスクレーパ37の角度とすることができる。
【0057】
一方、供給手段A及びシュート38が取り付けられた側と反対側の小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bの開口1aaには、閉塞部材44が取り付けられる。かかる閉塞部材44は、側壁部44aと、蓋部44bとが一体的に形成された部材から成り、側壁部44aの縁部(具体的には、左縁部、右縁部及び下縁部)を係止部Mに係止させることにより、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bに取り付け可能とされている。
【0058】
この閉塞部材44を取り付けた状態においては、側壁部44aが開口1aaを塞ぐとともに、蓋部44bが小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bの上部を覆うようになっている。これにより、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bにて搬送される過程において、小径メダル又は大径メダルが、供給手段A及びシュート38が取り付けられた側と反対側の開口1aaから意図せず溢れ落ちてしまうのを防止することができる。
【0059】
本実施形態によれば、図10に示すように、シュート38、供給手段A及び閉塞部材44がメダル供給搬送手段1の任意位置に脱着自在とされているため、遊技機Hに応じたメダルを適宜供給させることができる。また、小径メダル搬送部36aと大径メダル搬送部36bとが左右に並設されているため、複数の遊技機Hに対して、小径メダルの供給と大径メダルの供給とを同時に行わせることができ、メダルの供給を適宜且つスムーズに行わせることができる。特に本実施形態においては、シュート38が供給手段Aとは別部材とされているため、シュート38のみの取り付け位置の変更が容易とされる。
【0060】
上記構成により、本実施形態においては、メダル供給搬送手段1は、メダル補給手段3で補給された小径メダルを搬送する小径メダル搬送部36aと、メダル補給手段3で補給された大径メダルを搬送する大径メダル搬送部36bとを具備することにより、小径メダル及び大径メダルを並行して同時に搬送可能とされ、小径メダルを使用する遊技機と大径メダルを使用する遊技機との両方からメダルの要求信号が発せられた際、その両方の遊技機に対してメダル選別手段5で選別された小径メダル及び大径メダルを同時に搬送させて供給可能とされている。
【0061】
一方、各遊技機Hの内部には、所定量のメダルを収容可能なホッパ(不図示)がそれぞれ配設されており、メダル供給搬送手段1にて搬送された小径メダル又は大径メダル、或いは遊技者が投入した小径メダル又は大径メダルが当該ホッパに収容され、大当たり時や小当たり時において遊技者側に払い出し可能とされている。かかるホッパには、収容されたメダルが所定量より少ないことを検知する検知手段(不図示)が配設されており、当該検知手段による検知に基づき、補給制御手段24に対してメダルの要求信号を発信し得るようになっている。
【0062】
また、各遊技機Hの隣接した位置には、プリペイドカードや貨幣又は紙幣を投入して所定量のメダルを貸出可能とされた貸出機Jが配設されている。かかる貸出機Jの内部には、遊技機Hと同様、所定量のメダルを収容可能なホッパ(不図示)がそれぞれ配設されており、メダル供給搬送手段1にて搬送された小径メダル又は大径メダルが当該ホッパに収容され、貸出時に投入金額に応じたメダルを排出可能とされている。かかるホッパには、収容されたメダルが所定量より少ないことを検知する検知手段(不図示)が配設されており、当該検知手段による検知に基づき、補給制御手段24に対してメダルの要求信号を発信し得るようになっている。
【0063】
ここで、本実施形態においては、図11〜13に示すように、設置島Kにおけるメダル供給搬送手段1の任意位置にメダル(小径メダル又は大径メダル)を揚送するリフタ47を配設し、当該リフタ47を介して渡り手段28にメダル(小径メダル又は大径メダル)を搬送させるよう構成されている。即ち、メダル供給搬送手段1におけるタワー部27を配設した部位には、渡り用シュート38’及び渡り用供給手段A’が取り付けられるとともに、当該渡りシュート38’の吐出口側には、案内部材45が配設されており、渡り用供給手段A’にて渡り用シュート38’にメダル(小径メダル又は大径メダル)が供給されると、そのメダルが案内部材45を介してリフタ47の下端部に至るようになっている。
【0064】
この渡り用シュート38’及び渡り用供給手段A’は、シュート38及び供給手段Aと同様の構成のものとされており、メダル供給搬送手段1に対する取り付け形態(係止の形態)が同一とされている。即ち、渡り用シュート38’は、本体1における任意位置の係止部Mに係止可能とされたもので、当該係止部Mに係止された状態で、所定部位に開口1aaと通じる開口が形成されており、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bからのメダル(小径メダル又は大径メダル)を内部に至らせることが可能とされているとともに、渡り用供給手段A’は、本体1aにおける小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bの任意位置における上方の部位に脱着自在とされているのである。
【0065】
また、渡り用供給手段A’は、供給手段Aと同様、ソレノイド40と、ソレノイド40により揺動可能な揺動部材43と、該揺動部材43に取り付けられたスクレーパ37とを有しているとともに、スクレーパ37の向きを任意変更可能とされている。これら渡り用シュート38’及び渡り用供給手段A’の機能等については、既述したシュート38及び供給手段Aと同様であるため、詳細な説明を省略する。而して、渡り用シュート38’及び渡り用供給手段A’をメダル供給搬送手段1における任意の位置に取り付け可能とされている。
【0066】
尚、小径メダル搬送部36a側に係止された渡り用シュート38’から落下する小径メダルは、図7(b)に示すように、案内部材45の落下部位αに落下し、そこからリフタ47まで滑り落ちるとともに、大径メダル搬送部36b側に係止された渡り用シュート38’から落下する大径メダルは、同図に示すように、案内部材45の落下部位βに落下し、落下部位αを通過してリフタ47まで滑り落ちるようになっている。
【0067】
リフタ47は、所定寸法離間して配設された上下のプーリRa、Rb間に搬送ベルトを懸架させて構成されたもので、当該搬送ベルトには、所定間隔毎に複数のバケット部47aが形成されている。然るに、モータM4を駆動させてプーリRbを回転させると、案内部材45で案内されたメダルがバケット部47aにて順次上方に搬送され、リフタ47の上端部に至ると、案内部材46を介して渡り手段28に搬送されるようになっている。
【0068】
リフタ47の上端部には、図13に示すように、プーリRbを駆動させるためのモータM4と、案内部材46と、該案内部材46で受けたメダルを左右何れかの渡り手段28に選択的に振り分ける振分け手段Bと、隣接する他の設置島であって図中左側の他の設置島K2に向かって延びる渡り手段28、及び図中右側の他の設置島K3に向かって延びる渡り手段28の各一端とが配設されている。
【0069】
振分け手段Bは、案内部材46で案内されたメダルを右側の他の設置島K3に向かう渡り手段28に通過させ得るメダル通路50と、該メダル通路50の途中から左側の他の設置島K2に向かう渡り手段28にメダルを通過させ得るメダル通路51と、メダル通路50の途中に形成され、その通路を開閉可能とした開閉手段48と、該開閉手段48を開閉動作させるソレノイド49とから構成されており、ソレノイド49を作動させることにより、案内部材46で案内されたメダルを設置島K2に向かう渡り手段28に送るのか、或いは設置島K3に向かう渡り手段28に送るのかを振り分け得るようになっている。
【0070】
これにより、リフタ47で揚送されたメダルを左側の他の設置島K2に供給させるには、開閉手段48を開いた状態とし、メダル通路51を介して同図左側の渡り手段28にメダルを搬送させる一方、リフタ47で揚送されたメダルを右側の他の設置島K3に供給させるには、開閉手段48を閉じた状態とし、メダル通路50を介して同図右側の渡り手段28にメダルを搬送させることができる。
【0071】
また、渡り手段28は、設置島K1におけるタワー部27から隣接する他の設置島K2、K2におけるタワー部27までそれぞれ延設された搬送コンベアから成り、その搬送方向は任意設定可能とされている。即ち、設置島K1と設置島K2との間の渡り手段28は、図12において、設置島K1のリフタ47で揚送されたメダルを設置島K2に搬送させ得るよう駆動されるとともに、逆転駆動によって、設置島K2のリフタ47で揚送されたメダルを設置島K1に搬送させ得るようになっている。同様に、設置島K1と設置島K3との間の渡り手段28は、図12において、設置島K1のリフタ47で揚送されたメダルを設置島K3に搬送させ得るよう駆動されるとともに、逆転駆動によって、設置島K3のリフタ47で揚送されたメダルを設置島K1に搬送させ得るようになっている。
【0072】
尚、設置島K2におけるリフタ47の上端部には、当該リフタ47を駆動するためのモータM4の他、リフタ47で揚送されたメダルを渡り手段28まで案内するメダル通路54が配設されているとともに、設置島K3におけるリフタ47の上端部には、当該リフタ47を駆動するためのモータM4の他、リフタ47で揚送されたメダルを渡り手段28まで案内するメダル通路55が配設されている。
【0073】
更に、設置島K1と設置島K2との間の渡り手段28の両端部には、フレキシブルチューブ等から成る供給管Tb、Tcがそれぞれ配設されているとともに、設置島K1と設置島K3との間の渡り手段28の両端部には、シュート52、53と接続されたフレキシブルチューブ等から成る供給管Ta、Tdがそれぞれ配設されている。供給管Ta、Tbは、設置島K1のメダル回収搬送手段2まで延設されており、隣接する他の設置島K2、K3から渡り手段28を介して搬送されたメダルを設置島K1のメダル回収搬送手段2に至らせ、その設置島K1のメダル補給手段3に供給し得るようになっている。
【0074】
同様に、供給管Tcは、設置島K2のメダル回収搬送手段2まで延設されており、設置島K1から渡り手段28を介して搬送されたメダルを設置島K2のメダル回収搬送手段2に至らせ、その設置島K2のメダル補給手段3に供給し得るようになっているとともに、供給管Tdは、設置島K3のメダル回収搬送手段2まで延設されており、設置島K1から渡り手段28を介して搬送されたメダルを設置島K3のメダル回収搬送手段2に至らせ、その設置島K3のメダル補給手段3に供給し得るようになっている。
【0075】
而して、例えば設置島K2にメダルの不足が生じた場合、当該設置島K2における補給制御手段24から要求信号が発せられ、その要求信号を受信した設置島K1における補給制御手段24は、要求されたメダルをメダル補給手段3からメダル供給搬送手段1に補給させるとともに、渡り用供給手段A’のスクレーパ37を動作させて、補給されたメダルを渡り用シュート38’に至らせる。
【0076】
当該渡り用シュート38’に至ったメダルは、リフタ47により順次揚送され、設置島K1と設置島K2との間の渡り手段28まで搬送される。このとき、当該渡り手段28は、設置島K1から設置島K2に向かう搬送方向とされており、搬送されたメダルを当該設置島K2の供給管Tcに至らせ、その設置島K2のメダル回収搬送手段2にてメダル補給手段3まで搬送させる。これにより、設置島K1から設置島K2にメダルを搬送して供給させることができる。
【0077】
更に、例えば設置島K1にメダルの不足が生じた場合、当該設置島K1における補給制御手段24から要求信号が発せられ、その要求信号を受信した設置島K2、K3における補給制御手段24は、要求されたメダルをメダル補給手段3からメダル供給搬送手段1に補給させるとともに、渡り用供給手段A’のスクレーパ37を動作させて、補給されたメダルを渡り用シュート38’に至らせる。
【0078】
当該渡り用シュート38’に至ったメダルは、リフタ47により順次揚送され、設置島K1と設置島K2との間の渡り手段28、及び設置島K1と設置島K3との間の渡り手段28まで搬送される。このとき、これら渡り手段28は、設置島K1に向かう搬送方向とされており、搬送されたメダルを当該設置島K1の供給管Ta、Tbに至らせ、その設置島K1のメダル回収搬送手段2にてメダル補給手段3まで搬送させる。これにより、設置島K2、K3から設置島K1にメダルを搬送して供給させることができる。
【0079】
本実施形態によれば、設置島(K1〜K3)におけるメダル供給搬送手段1の任意位置にメダルを揚送するリフタ47を配設し、当該リフタ47を介して渡り手段28にメダルを搬送させるので、渡り手段28の延設部位を設置島(K1〜K3)の任意に設定することができ、遊技場における設置島のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0080】
また、設置島(K1〜K3)には、互いに異なる外径の大径メダル及び小径メダルが使用される遊技機Hが設置可能とされるとともに、メダル補給手段3は、メダル回収搬送手段2で回収されたメダルを小径メダルと大径メダルとに選別するメダル選別手段5を具備し、当該メダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルを任意選択的にメダル供給搬送手段1及びリフタ47を介して渡り手段28に搬送可能とされたので、1つの設置島に小径メダルを使用する遊技機Hと大径メダルを使用する遊技機Hとを併設可能とするとともに、隣接する他の設置島に任意種類のメダル(渡り用シュート38’及び渡り用供給手段A’を小径メダル搬送部36a側に取り付ければ小径メダル、当該渡り用シュート38’及び供給手段A’を大径メダル搬送部36b側に取り付ければ大径メダル)を搬送して供給することができる。
【0081】
更に、メダル供給搬送手段1は、メダル補給手段3で補給された小径メダルを搬送する小径メダル搬送部36aと、メダル補給手段3で補給された大径メダルを搬送する大径メダル搬送部36bと、小径メダル搬送部36a側及び大径メダル搬送部36b側に脱着自在とされ、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送される小径メダル又は大径メダルを遊技機Hに供給可能なシュート38とを具備するとともに、小径メダル搬送部36a側及び大径メダル搬送部36b側の所望位置に脱着自在とされ、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送される小径メダル又は大径メダルをリフタ47に供給可能な渡り用シュート38’を具備したので、隣接する他の設置島に任意種類のメダル(小径メダル又は大径メダル)をよりスムーズに搬送して供給することができる。
【0082】
また更に、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bにおける渡り用シュート38’が配設された部位には、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルを当該渡り用シュート38’に対して選択的に供給可能な渡り用供給手段A’が脱着自在とされたので、隣接する他の設置島に任意種類のメダル(小径メダル又は大径メダル)をより確実且つスムーズに搬送して供給することができる。
【0083】
また、渡り用供給手段A’は、揺動可能な揺動部材43と、該揺動部材43に取り付けられたスクレーパ37とを有するとともに、揺動部材43を揺動させることにより、スクレーパ37を小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bに近接又は離間させて、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルを渡り用シュート38’に対して選択的に供給可能とされたので、隣接する他の設置島に任意種類のメダル(小径メダル又は大径メダル)をより一層確実に搬送して供給することができる。
【0084】
ここで、本実施形態に係るタワー部27は、図14〜16に示すように、渡り手段28の端部を支持する支持部27aと、設置島(K1〜K3)の上部に固定される固定部27bと、固定部27bに形成された連結部56とを有して構成されている。かかるタワー部27は、上述したように、メダル供給搬送手段1の任意位置に配設されてメダルを揚送するリフタ47の設置部位(設置島(K1〜K3)上部であってリフタ47が配設された部位)に配設されるものである。
【0085】
支持部27aは、底部が開口した箱状部材から成り、その内部には、リフタ47の上部が配設されるとともに、モータM4、案内部材46、開閉手段48、メダル通路50、55等の構成部品が収容されている。しかるに、この支持部27aに渡り手段28の一端が支持されており、当該支持部27aを上下動させると、当該渡り手段28の一端(内部に収容された構成部品も同様)も上下動し得るようになっている。
【0086】
固定部27bは、上方が開口した箱状部材から成り、設置島(K1〜K3)上部であってリフタ47が配設された部位にボルト等の汎用的な締結手段にて固定されている。この固定部27bに支持部27aが組み合わせられてタワー部27が構成されているとともに、固定部27bに対して支持部27aが上下方向に摺動可能とされている。かかる固定部27bの所定部位には、連結部56が固定されている。
【0087】
連結部56は、固定部27bに形成されるとともに支持部27aを連結可能な板状部材から成り、その所定位置には、上下方向に延びる複数の長孔56a〜56cが形成されている。具体的には、連結部56における上段に4本の長孔56a、中段に4本の長孔56b、及び下段に4本の長孔56cがそれぞれ並列に形成されているのである。一方、支持部27aにおける長孔56aと対応した位置には挿通孔27aa、長孔56bと対応した位置には挿通孔27ab、長孔56cと対応した位置には挿通孔27acがそれぞれ形成されており、図15に示すように、挿通孔27aa〜27ac及び長孔56a〜56cに対して(同図では挿通孔27aa及び長孔56aに対して)ネジ57が挿通可能とされている。
【0088】
すなわち、挿通孔27aa〜27acを長孔56a〜56cの任意位置に合致させた後、これら挿通孔27aa〜27ac及び長孔56a〜56cにネジ57を挿通させ、裏面側のナット58との間で螺合させることにより、支持部27aを固定部27bに対して任意高さで固定させることができるのである。ここで、挿通孔27aa〜27ac及び長孔56a〜56c、ネジ57は、本発明における「支持部の高さを調整し得る調整手段」を構成するものである。なお、ネジ57に代えて他の締結手段を挿通孔27aa〜27ac及び長孔56a〜56cに挿通させて支持部27aの高さ調整を行わせるものとしてもよい。
【0089】
しかして、長孔56a〜56cの任意位置に挿通孔27aa〜27acを合致させ、ネジ57等の締結手段を挿通して固定させることにより、図14で示す最下の位置から図16で示す最上の位置の間で支持部27aの高さ(すなわち、渡り手段28の一端の高さ)を調整することができる。これにより、設置島(K1〜K3)における渡り手段28が設置される部位の高さが互いに異なっていても、調整手段により支持部27aを任意高さに調整することができ、渡り手段28を略水平に設置することができる。
【0090】
しかるに、本実施形態においては、支持部27aに挿通孔27aa〜27acが形成されるとともに、固定部27bに形成された連結部56に長孔56a〜56cがそれぞれ形成されているが、支持部27aに長孔を形成し、連結部56に締結手段を挿通可能とされるとともに当該長孔と合致させ得る挿通孔を形成するようにしてもよい。また、本実施形態においては、連結部56に長孔56a〜56c(又は挿通孔)が形成されるものとしているが、固定部27bの所定部位に長孔又は挿通孔を形成し、これら長孔と挿通孔に締結手段を挿通することにより支持部27aの高さを調整させるようにしてもよい。
【0091】
本実施形態によれば、設置島(K1〜K3)におけるメダル供給搬送手段1の任意位置にリフタ47が配設され、当該リフタ47にてメダルを揚送してそのメダルを渡り手段28に対して搬送可能とされるとともに、渡り手段28の一端を支持する支持部27aが形成されたタワー部27において当該支持部27aの高さを調整手段にて調整し得るので、遊技場における設置島(K1〜K3)のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、設置島(K1〜K3)における渡り手段28が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段28を容易に略水平に設置することができる。
【0092】
さらに、タワー部27は、設置島(K1〜K3)の上部に固定される固定部27bと、該固定部27bに形成されるとともに支持部27aを連結可能な連結部56とを有するとともに、支持部27a又は連結部56の少なくとも一方には長孔が形成され、当該長孔の任意位置にネジ57等の締結手段を挿通させて締結させることにより、支持部27aの高さが調整可能とされたので、設置島(K1〜K3)における渡り手段28が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段28の設置作業をより容易に行わせることができる。
【0093】
尚、上記実施形態によれば、メダル補給手段3は、メダル回収搬送手段2で回収されたメダルを小径メダルと大径メダルとに選別するメダル選別手段5を具備し、当該メダル選別手段5で選別された小径メダル又は大径メダルを任意選択的にメダル供給搬送手段1に補給可能とされるとともに、メダル供給搬送手段1は、メダル補給手段3で補給された小径メダルを搬送する小径メダル搬送部36aと、メダル補給手段3で補給された大径メダルを搬送する大径メダル搬送部36bと、小径メダル搬送部36a側及び大径メダル搬送部36b側に脱着自在とされ、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送される小径メダル又は大径メダルを遊技機Hに供給可能なシュート38とを具備したので、1つの設置島(K1〜K3)に小径メダルを使用する遊技機Hと大径メダルを使用する遊技機Hとを併設可能とするとともに、設置島(K1〜K3)に設置すべき遊技機Hを入れ替えた際、小径メダルを使用する遊技機Hと大径メダルを使用する遊技機Hとが変更された場合であっても、そのような変更にメダル供給搬送手段1を容易に対応させることができる。
【0094】
また、小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bにおけるシュート38が配設された部位には、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルを当該シュート38に対して選択的に供給可能な供給手段Aが脱着自在とされたので、設置島(K1〜K3)に設置すべき遊技機Hを入れ替えた際、小径メダルを使用する遊技機Hと大径メダルを使用する遊技機Hとが変更された場合であっても、そのような変更にメダル供給搬送手段1をより容易に対応させることができる。
【0095】
更に、供給手段Aは、揺動可能な揺動部材43と、該揺動部材43に取り付けられたスクレーパ37とを有するとともに、揺動部材43を揺動させることにより、スクレーパ37を小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bに近接又は離間させて、当該小径メダル搬送部36a又は大径メダル搬送部36bで搬送されるメダルをシュート38に対して選択的に供給可能とされたので、より確実且つスムーズにシュート38に対してメダルを供給することができる。
【0096】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば同一径のメダル(大径メダル又は小径メダルの何れか一方)が使用される遊技機のみ設置された設置島に適用されたものであってもよい。この場合であっても、設置島におけるメダル供給搬送手段の任意位置にリフタが配設され、当該リフタにてメダルを揚送してそのメダルを渡り手段に対して搬送可能とされるとともに、渡り手段の一端を支持する支持部が形成されたタワー部において当該支持部の高さを調整手段にて調整し得るようにすれば、遊技場における設置島のレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、設置島における渡り手段が設置される部位の高さが互いに異なっていても当該渡り手段を容易に略水平に設置することができる。
【0097】
また、タワー部27における支持部27aの高さを調整し得る調整手段は、本実施形態のものに限定されず、支持部27aを固定部27bに対して任意高さで固定させ得る他の調整手段としてもよい。なお、本実施形態においては、メダル補給手段3の筐体3a内に洗浄手段9が配設されているが、設置島K内に配設されたものであってもよく、洗浄手段9を具備しないものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0098】
支持部の高さを調整し得る調整手段が形成されたタワー部を具備した遊技機のメダル補給装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0099】
1 メダル供給搬送手段
2 メダル回収搬送手段
3 メダル補給手段
4 メダル計数機
5 メダル選別手段
6 振分け手段
7 第1貯留タンク
7a 第1検知手段
8 第2貯留タンク
8a 第2検知手段
9 洗浄手段
10 受け部
11 整列コンベア
12 洗浄コンベア
13 洗浄コンベア
14 受け部
15 リフタ
16 メダル通路
17 シュート
18a 大径メダル用ジョッキ
18b 小径メダル用ジョッキ
19 モータ
20 撹拌手段
21 搬送コンベア
22 受け通路
23 受け部
24 補給制御手段
25 搬送手段
26 シュート
27 タワー部
27a 支持部
27b 固定部
28 渡り手段
29 大径メダル通路
30 小径メダル通路
31 ソレノイド
32 シュート
33 ソレノイド
34 振分け部材
35 通路
36a 小径メダル搬送部
36b 大径メダル搬送部
37 スクレーパ
38 シュート
39 回収用シュート
40 ソレノイド
41 コイルスプリング
42 アーム部
43 揺動部材
44 閉塞部材
45、46 案内部材
47 リフタ
48 開閉手段
49 ソレノイド
50 メダル通路
51 メダル通路
52、53 シュート
54 メダル通路
55 メダル通路
56 連結部
57 ネジ(締結手段)
58 ナット
A 供給手段
A’ 渡り用供給手段
K1〜K3 設置島

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機が設置される設置島に延設され、それぞれの遊技機に対してメダルを搬送して供給するメダル供給搬送手段と、
前記設置島に延設され、それぞれの遊技機から排出されたメダルを回収して搬送するメダル回収搬送手段と、
前記メダル回収搬送手段で回収されたメダルを収容するとともに、前記メダル供給搬送手段にメダルを補給するメダル補給手段と、
前記設置島と隣接する他の設置島との間で延設された搬送手段から成り、当該他の設置島までメダルを搬送して供給可能とされるとともに、当該他の設置島からメダルを搬送して供給可能とされた渡り手段と、
前記設置島における前記メダル供給搬送手段の任意位置に配設され、メダルを揚送してそのメダルを前記渡り手段に対して搬送可能なリフタと、
前記設置島の上部に取り付けられ、前記渡り手段の端部を支持する支持部が形成されたタワー部と、
を具備した遊技機のメダル補給装置であって、
前記タワー部は、前記支持部の高さを調整し得る調整手段が形成されたことを特徴とする遊技機のメダル補給装置。
【請求項2】
前記タワー部は、前記設置島の上部に固定される固定部と、該固定部に形成されるとともに前記支持部を連結可能な連結部とを有するとともに、前記支持部又は連結部の少なくとも一方には長孔が形成され、当該長孔の任意位置に締結手段を挿通させて締結させることにより、前記支持部の高さが調整可能とされたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のメダル補給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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