説明

遊技機等における媒体取出し装置

【課題】 遊技機等のホッパから簡単かつ短時間で媒体を取り出すことができ、ホール従業員等の労力を軽減することのできる媒体取り出し装置を提供する。
【解決手段】 遊技機その他の機器に設けられ、メダル状の媒体を収容するとともに所定個数の前記媒体を前記機器の払い出し口に向けて排出する媒体払い出し手段を有するホッパから前記媒体を取り出す取出し装置において、ホッパ2の一部に形成された媒体取出し口24と、この媒体取出し口24に設けられ、ホッパ2に収容された媒体に接触した状態で回転して前記媒体の攪拌を行う攪拌部材31と、この攪拌部材31を回転させる駆動体32と、攪拌部材31の回転とともに媒体取出し口24から取り出された前記媒体を回収する媒体回収部43と、駆動体32の駆動を開始させて攪拌部材31を回転させるスイッチ手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンやゲーム機のような遊技機、切符や飲料品,食料品を販売するための自動販売機等の機器において、コインやメダルなどのメダル状の媒体を前記機器の内部に設けられたホッパから取り出すための取出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コインやメダル等の媒体によって動作する機器として、スロットマシンやゲーム機のような遊技機や自動販売機(以下、遊技機等と記載する)がある。
例えば、遊技機の一種であるスロットマシンは、遊技者が遊技媒体となるメダルを投入してスタートレバーを押下することにより、所定の文字,絵柄等の図柄を表示した複数のリールが回転を開始し、任意のタイミングでストップボタンを押すことで、前記リールが停止し、停止したリールの図柄の配列に応じて所定数のメダルが払い出されるようになっている。
【0003】
図6は、スロットマシンの概略構成を説明する図で、前面扉を開放した状態を示す斜視図である。
スロットマシン1は、本体11と、この本体11に対して開閉自在な前面扉12と、本体11の内部で回転自在に設けられた複数(通常は三つ)のリール14と、このリール14に表示された図柄を遊技者に視認できるように前面扉12に形成された表示窓13とを有している。
【0004】
リール14の下方には、遊技を行う媒体であるメダルを多数収容するホッパ15が配置され、各種の入賞に応じた枚数のメダルがホッパ15の前面の排出口16から前面扉12の払い出し口17を経て、遊技者に提供される。
符号18は、ホッパ15からオーバフローしたメダルが回収されるメダル回収箱で、ホッパ15に隣接して配置されている。
【0005】
ホッパ15には、通常数千枚のメダルが収容されるが、閉店後や閉店日の防犯のために、業務終了後には、必要最小量のメダル(通常は五百枚程度)を残して、各スロットマシン1のホッパ15からメダルを取り出すようにしている。この作業は、ホール従業員等が、各スロットマシン1の前面扉12を開いて、手作業でホッパ15からメダルを掻き出して行っているのが現状である。
ところで、ホッパ15にメダル取出し用の開口を形成し、この開口の蓋を取り外すことでホッパ15内のメダルを取り出せるようにした技術が、例えば特許文献1に記載されている。
【特許文献1】実用新案登録第3046594号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この文献に記載の技術では、ホッパ(メダルタンク)の底壁にメダル回収穴を形成し、このメダル回収穴に開閉可能な蓋体を嵌め込んで、前記蓋体をメダル回収穴から取り外してメダル回収穴を開口させることで、ホッパ内のメダルを取り出せるようにした技術が開示されている。
【0007】
しかし、多数のメダルを収容するホッパにおいて、ホッパの底部にメダル回収穴等の開口を設けても、メダルは容易には排出されないというのが現実である。これは、メダル回収穴のところで多数の媒体が互いに噛み合い、メダル回収穴を跨いでメダルが架橋状に連続する「ブリッジ」現象が発生するためのである。
【0008】
図7は、このブリッジ現象を説明するための概略図である。図示するように、ホッパ15の底部では個々のメダルMが重なり合った状態で積層している。この状態で、メダル回収穴19から蓋体19aを取り外すと、符号Iで示す部分ではメダルの自重によってメダルMが複雑かつ交互に絡み合い、所謂「ブリッジ」が生成される。
【0009】
このブリッジは、ホッパ15内のメダルMの数が多いほど強固なものとなる。そのため、多少の振動や衝撃ではこのブリッジは解消されることがなく、メダル回収穴19からメダルMを取り出すのはいよいよ困難になる。
そのために、ホッパ15内の残存メダルの枚数が多いほど、メダルMの取出しはホール従業員がホッパ15内のメダルMを手作業で掻き出して行わなければならない。
【0010】
ブリッジによる影響を取り除くためには、メダル回収穴19の穴径を大きくすればよいが、メダル回収穴19の穴径を大きくするほど蓋体19aの開閉が困難になり、メダル回収穴19から排出されたメダルMが広範に散らばって、却って作業性を悪化させるおそれがある。
また、ホッパ15の底部には、通常、入賞時に所定の個数のメダルを排出口16からメダル払い出し口17に払い出すためのメダル払い出し装置が設けられている。そのため、このメダル払い出し装置を利用して、スロットマシン1のメダル払い出し口17から取り出すことも考えられるが、メダル払い出し装置を操作して大量のメダルをホッパから抜き取るという不正行為の発生が予想されることから、防犯上好ましくない。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、遊技機等のホッパから簡単かつ短時間で媒体を取り出すことができ、ホール従業員等の労力を大幅に軽減することのできる防犯性に優れた媒体取り出し装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技機その他の機器に設けられ、メダル状の媒体を収容するとともに、底部に所定個数の前記媒体を払い出し口に向けて排出するための媒体払い出し手段を備えたホッパから前記媒体を取り出す取出し装置において、前記ホッパの一部に形成された媒体取出し口と、この媒体取出し口に設けられ、前記ホッパに収容された媒体に接触した状態で回転し、前記媒体の攪拌を行う攪拌部材と、この攪拌部材を回転させる駆動体と、前記攪拌部材の回転とともに前記媒体取出し口から取り出された前記媒体を回収する媒体回収部と、前記駆動体の駆動を開始させて前記攪拌部材を回転させるスイッチ手段とを有する構成としてある。
【0013】
この構成によれば、スイッチ手段を操作して前記駆動体を駆動させると、攪拌部材が回転して、前記攪拌部材に接触している媒体を攪拌する。攪拌部材の回転によって媒体取出し口の部分の媒体が攪拌されるので、ブリッジの生成が阻止され、前記媒体取出し口からの媒体の排出を促進させることができる。
また、媒体取出し口から排出された媒体は、媒体回収部に回収されるので、不正や故障等により媒体取出し口から取り出された大量の媒体が遊技者に提供されることはない。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記媒体回収部は、前記機器の本体内部に設けられ、前記ホッパからオーバフローした前記媒体を回収するものである構成としてある。
スロットマシン等の機器においては、ホッパに自動供給されたメダル等の媒体が所定量以上になると、余剰分の媒体をホッパからオーバフローさせて、ホッパとは別体に前記機器の内部に設けられた回収部に回収するようにしている。そこで、この回収部を利用し、前記媒体取出し装置によってホッパから排出された前記媒体をこの回収部に回収させるようにするとよい。
【0015】
この場合、請求項3に記載するように、前記媒体取出し口を、前記ホッパの一部に形成されたオーバフロー部に設けるとよい。
攪拌部材の具体的な構成は、例えば請求項4に記載するように、前記攪拌部材は、単一又は複数の板状体から構成されていてもよい。
攪拌部材は、回転しながら媒体の攪拌を行ってブリッジの生成を防止することができる。
請求項5に記載するように、攪拌部材の一端又は両端に、この板状体の一端又は両端には、前記媒体取出し口近傍のメダルを攪拌する攪拌補助部材を設けることで、より広い範囲で媒体の攪拌を行うことが可能になり、よりスムースに媒体を取り出すことが可能になる。
【0016】
前記したスイッチ手段は、手動操作によって前記駆動体の駆動を開始させるものであってもよいが、請求項6に記載するように、所定の条件信号により前記駆動体の駆動を自動開始させるものであってもよい。
所定の条件信号としては、例えば、パチンコホール等の閉店又は業務終了を示す信号、タイマからの信号、ホールコンピュータ等の制御部から発信される信号であって複数台の機器について一斉に前記駆動体の駆動を開始させる指令信号等を挙げることができる。
【0017】
なお、本発明においては、請求項7に記載するように、ホッパの底部に設けられ、入賞時等に所定の枚数の媒体を払い出す媒体払い出し手段と同一構成の前記攪拌部材及び前記駆動体を用いることも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の媒体取出し装置は上記のように構成されているので、業務終了時等に駆動体を駆動させることにより、ホッパから効率よく媒体を取り出し、回収することができる。この作業は、ホール従業員等の手をほとんど煩わせることなく行うことができるので、ホール従業員等の負担を大幅に軽減することができる。
また、媒体の取り出しは、遊技者に面した媒体払出し口ではなく、機器本体の内部の媒体回収部に回収されるので、不正行為や媒体取出し装置の故障等により、ホッパから取り出された媒体が媒体払出し口から遊技者に提供されることはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかり、メダル取出し装置を備えたホッパの一部を破断した斜視図である。
なお、以下の説明では、遊技機や自動販売機等の機器の一例としてスロットマシンを例に挙げて説明するが、本発明はパチンコやその他のゲーム機等の遊技機の他、切符や飲料、食品等を販売する自動販売機にも適用が可能である。また、以下の説明では、適宜に図6のスロットマシンを参照するものとする。
【0020】
この実施形態においても、図6に示すスロットマシンと同様に、遊技媒体であるメダルを多数収容するホッパ2は、スロットマシンの本体11の内部のリール14の下方に設けられている。
このホッパ2は、底部に向けて傾斜する略漏斗状に形成されている。前記底部の中心には、入賞の種類に応じた枚数のメダルをホッパ2から払い出すためのメダル払出し装置21が設けられている。
【0021】
このメダル払出し装置21は、回転軸22aを軸として回転する円板状のロータ22と、このロータ22を回転させるための図示しないモータとから構成されている。ロータ22には、ホッパ2に収容されるメダルよりも僅かに大きい複数(図示の例では五つ)の円形孔23が同心状に形成されている。そして、前記モータが駆動してロータ22が回転することで、ロータ22が一回転するにつき、予め設定された枚数のメダルが円形孔23を通ってホッパ2の下に落下し、排出口26に向けて排出される。排出口26に排出されたメダルは、前面扉12の払い出し口17(図6参照)から遊技者に提供される。
【0022】
スロットマシンのホッパ2には、遊技中にメダル切れが生じないようにするために、十分な容量としてある。ホッパ2の側面の一部には、ホッパ2内のメダルの量が一定量を越えたときに、余剰分のメダルをホッパ2の外に排出するためのオーバフロー部24が上下に切欠き形成されている。
【0023】
この実施形態においてメダル取出し装置3は、オーバフロー部24の下方に設けられている。そして、オーバフロー部24の下部の一部がメダル取出し口として構成されている。
【0024】
メダル取出し装置3は、図1に示すように、オーバフロー部24の下方であって、ホッパ2の側面に凹設された略半円形状の凹部25と、この凹部25内で回転する矩形状の攪拌板31と、この攪拌板31を回転させる駆動体としてのモータ32とを有している。
モータ32の回転軸32aは、半円形状の凹部25のほぼ中心に位置していて、攪拌板31は、その中央で回転軸32aに取り付けられている。そして、モータ32が駆動することにより、攪拌板31が凹部25内で回転して、ホッパ2からメダルを掻き出すようにしている。
【0025】
モータ32は、オーバフロー部24から排出されるメダルの落下を妨げないように、ホッパ2の側面に図示しない取付部材によって取り付けられている。モータ32としては、回転軸32aを所定の回転速度で回転させることができるものを選択するとよく、減速機構を備えたものの他、サーボモータやステッピングモータ等を利用することができる。
【0026】
モータ32の駆動及び停止は、図示しないスイッチによって行うことができる。例えば、前記スイッチをホッパ2の側面やスロットマシンの本体11(図6参照)の内壁面等に設置し、ホール従業員が前面扉12を開いて手動で操作できるようにしてもよい。
また、スロットマシンの制御装置にモータ32の駆動開始時期を予めタイマ等で設定しておき、所定の時刻になったら、モータ32を駆動させてホッパ2内のメダルを取り出すように設定することもできる。
さらに、ホールコンピュータから所定の指令信号を送信することで、複数台のスロットマシンについて一斉にモータ32を駆動させるようにしてもよい。
【0027】
図2は、上記構成のメダル取出し装置の作用を説明する図で、攪拌板が回転する様子を正面から見た図である。
モータ32が駆動すると、攪拌板31は図中矢印で示す方向に回転を開始する。攪拌板31はホッパ2の底部側面に設けられているため、攪拌板31の回転とともにホッパ2内のメダルが攪拌されつつ、オーバフロー部24からメダルが掻き出される。
【0028】
このように、攪拌板31の回転によってメダルが攪拌されながら掻き出されるため、メダルにブリッジが生成されることがなく、オーバフロー部24からメダルがスムースに排出される。
【0029】
図3は、メダル取出し装置の他の実施形態にかかり、図3(a)はその斜視図、図3(b)は攪拌棒の詳細を説明する側面図である。なお、図3においては、先の実施形態と同一部材及び同一部位には同一の符号を付している。
この実施形態のメダル取出し装置3′では、図3(a)に示すように、上記の実施形態の攪拌板31の両端に、ホッパ2の側壁内面に沿って延びる攪拌補助部材としての攪拌棒31a,31aを取り付けている。攪拌棒31a,31aは、攪拌板31が回転したときにホッパ2の内面に当接しないように、適当な長さに形成され、かつ、攪拌板31の軸線Cに対して若干上向きに傾斜するように形成されている。そして、攪拌板31の回転にともなって、この攪拌棒31a,31aで凹部25の周囲のメダルを攪拌するようにしている。
この実施形態によれば、先の実施形態よりも広い範囲のメダルを攪拌することができ、よりスムースにオーバフロー部24からメダルを取り出すことができるという利点がある。
【0030】
本発明のメダル取出し装置の構成は、メダル取出し口の近傍に位置するメダルの攪拌を行ってブリッジの生成を妨げつつメダルを取り出すことができるのであれば、上記のものに限られず、種々の構成のものを選択することができる。
図4は、メダル取出し装置のさらに他の実施形態の説明図である。
この実施形態では、ホッパ2の底部に設けられたメダル払出し装置21と同様の構成のメダル取出し装置3″が、オーバフロー部24の下方に設けられている。そして、このメダル取出し装置3″を構成するロータ35が回転することにより、円形孔36及び溝2aを経てオーバフロー部24からメダルが排出される。
【0031】
上記構成のメダル取出し装置3,3′,3″によりホッパ2の外に排出されたメダルは、スロットマシンの本体の底部に設けられたメダル回収部に回収することができる。
図5に示す例では、メダル取出し装置3によってオーバフロー部24から排出された余剰のメダルが、ホッパ2に隣接して本体11の底部に設けられたメダル受け41に受け取られるようにしている。そして、メダル受け41に受け取られたメダルは、メダルよりも十分に大きな内径を有するとともに本体11の底部に形成された貫通孔11aを挿通する搬送ホース42を経て、本体11を載置する架台12に設けられたメダル回収コンベア43に回収されるようになっている。
このように構成することで、メダル取出し装置3によって取り出されたメダルを回収するための専用の回収箱が不要になるほか、メダルはメダル回収コンベア43によって回収されたメダルを貯蔵するメダル回収タンクからしか取り出すことができないため、防犯の観点からも好ましい。また、メダル回収コンベア43によって多数のスロットマシンから取り出されたメダルを一カ所に自動的に収集することができるので、便利である。
なお、図5の例では、図1及び図2に示すメダル取出し装置3のみを図示しているが、図3及び図4に示すメダル取出し装置3′,3″でも同様である。
【0032】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の説明に限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、メダル取出し装置3,3′,3″によって取り出されたメダルを、オーバフローしたメダルを回収するメダル回収コンベア43に回収させるものとして説明したが、メダル取出し装置3,3′,3″によって取り出されたメダルを、ホッパ2に隣接して配置したメダル回収箱に回収するように構成することも可能である。
また、上記した図1及び図3の実施形態において、攪拌板31は単一の板状体から形成されているが、複数の板状体から攪拌板31を形成してもよい。この場合も、複数の攪拌板31の全て若しくは複数の攪拌板31のうちの一部に、図3に示すような攪拌棒31aを取り付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、コインやメダルを媒体として動作する機器であれば、ゲーム機やスロットマシン等の遊技機の他、切符や飲料品,食料品等を販売する自動販売機等にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態にかかるメダル取出し装置を備えたホッパの一部を破断した斜視図である。
【図2】メダル取出し装置の作用を説明する図で、攪拌板が回転する様子を示す正面図である。
【図3】メダル取出し装置の他の実施形態の説明図である。
【図4】メダル取出し装置のさらに他の実施形態の説明図である。
【図5】メダル取出し装置によって取り出されたメダルの回収を行うメダル回収部の一例を示す図である。
【図6】スロットマシンの概略構成を説明する図で、前面扉を開放した状態を示す斜視図である。
【図7】特許文献1に記載されたメダル取出しの際の問題点を説明する図で、メダルがブリッジ状に絡み合った状態を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0035】
1 スロットマシン
11 本体
12 前面扉
15 ホッパ
16 排出口
17 払い出し口
2 ホッパ
22 ロータ
23 円形孔
24 オーバフロー部
25 凹部
3 メダル取出し装置
31 攪拌板
31a 攪拌棒(攪拌補助部材)
32 モータ
32a 回転軸
35 ロータ
36 円形孔
41 メダル受け
42 搬送ホース
43 メダル回収コンベア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機その他の機器に設けられ、メダル状の媒体を収容するとともに、底部に所定個数の前記媒体を払い出し口に向けて排出するための媒体払い出し手段を備えたホッパから前記媒体を取り出す取出し装置において、
前記ホッパの一部に形成された媒体取出し口と、
この媒体取出し口に設けられ、前記ホッパに収容された媒体に接触した状態で回転し、前記媒体の攪拌を行う攪拌部材と、
この攪拌部材を回転させる駆動体と、
前記攪拌部材の回転とともに前記媒体取出し口から取り出された前記媒体を回収する媒体回収部と、
前記駆動体の駆動を開始させて前記攪拌部材を回転させるスイッチ手段と、
を有することを特徴とする媒体取出し装置。
【請求項2】
前記媒体回収部は、前記機器の本体内部に設けられ、前記ホッパからオーバフローした前記媒体を回収するものであることを特徴とする請求項1に記載の媒体取出し装置。
【請求項3】
前記媒体取出し口を、前記ホッパから余剰の前記媒体を排出させるオーバフロー部に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体取出し装置。
【請求項4】
前記攪拌部材は、単一又は複数の板状体から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の媒体取出し装置。
【請求項5】
前記板状体の一端又は両端に、前記媒体取出し口近傍のメダルを攪拌する攪拌補助部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の媒体取出し装置。
【請求項6】
前記スイッチ手段は、所定の条件信号により前記駆動体の駆動を開始させるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の媒体取出し装置。
【請求項7】
前記攪拌部材及び前記駆動体が、前記媒体払い出し手段と同一構成のものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の媒体取出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−26127(P2006−26127A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209704(P2004−209704)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(591142507)株式会社北電子 (348)