説明

遊技機

【課題】 玉払出装置の駆動源に静電気ノイズが流入することを防止することのできる遊技機を提供することである。
【解決手段】 玉払出装置の供給通路にカーボンを含有した樹脂から形成された仕切板72を設ける。そして、玉払出装置を玉払出装置取付部に取り付けたときに、仕切板72が接地されている玉ストッパー部材159のストッパー部材159bと接触するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が遊技を行ない所定の払出条件の成立により玉を払出す玉払出装置を備えた遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から一般的に知られている遊技機に、たとえば、遊技者が遊技を行ない所定の払出条件の成立により玉(遊技球)を払出す玉払出装置を備えたものがあった。また、従来の遊技機として、玉払出装置を、カーボンを含有した導電性合成樹脂部材から形成された賞球ケースの内部に収容したものものがあった。
【特許文献1】特開2002−136753号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、帯電した玉が導電性合成樹脂部材と接触する際に放電して、玉払出装置の駆動源となる払出モータに対して静電気ノイズが流入することにより、誤動作が生じ遊技者に払い出されるべき玉数が払出されないときや、遊技者に払い出されるべきでない玉が払い出されるといった不都合が発生する原因となっていた。
【0004】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、玉払出装置の駆動源に静電気ノイズが流入することを防止することのできる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
【0005】
(1) 遊技者が遊技を行ない所定の払出条件の成立(各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,60により玉が通過したことが検出されること、賞球個数信号受信等)により玉(賞球)を払出す玉払出装置(玉払出装置154)を備えた遊技機(弾球遊技機1)であって、
電気的に接地(アース接続等)可能となる接地用導電性部材(玉ストッパー部材159、ストッパー部材159b)と、
前記玉払出装置が取り付けられる取付基体(機構板140の上部および右側部を構成し、玉払出装置取付部154aが設けられている上部板142)と、を備え、
前記玉払出装置は、
前記払出条件の成立により駆動される電気的駆動源(払出モータ115)と、
該電気的駆動源により駆動(回転、可動)され玉を払出す作動部材(玉払出部材74、スクリュー、スプロケット等)と、
該作動部材に玉を供給する供給通路(玉供給通路部材77a,77bおよびケース155a,155bの内壁)と、
前記作動部材が作動することにより払出される玉を誘導する払出通路(玉誘導通路部材84a,84bおよびケース155a,155bの内壁)と、
前記供給通路に設けられ、導電性部材(カーボンを含有した樹脂、ステンレス繊維を含有した樹脂、ステンレス鋼、金属等、導電性を有する部材)からなり玉と接触することにより当該玉を誘導する導電性誘導壁部材(仕切板72)と、を含み、
前記導電性誘導壁部材は、前記玉払出装置を前記取付基体に取り付けることにより、前記接地用導電性部材と電気的に接続される(図8参照)。
【0006】
このような構成によれば、帯電した玉が玉払出装置に流入したときであっても、接地用導電性部材と電気的に接続された導電性誘導壁部材に接することにより、玉の電位が接地レベルとなるので、電気的駆動源に静電気ノイズが流入することを防止でき、電気的駆動源が誤動作することや壊れてしまうことを未然に防止することができる。
【0007】
(2) 前記供給通路は、複数条(たとえば、2条、3条等)の通路を形成するために仕切る仕切部材(仕切板72)を含み、
前記導電性誘導壁部材は、前記仕切部材である(図7参照)。
【0008】
このような構成によれば、導電性誘導壁部材を仕切部材として兼用することができるため、複数条の通路が形成される玉払出装置であっても、部品個数を変化させること無く、構造を簡略化でき、また省スペース化を図ることができる。
【0009】
(3) 前記玉払出装置は、前記供給通路と前記電気的駆動源との間に、絶縁性の絶縁仕切部材(絶縁カバー83)を設ける(図7、図8参照)。
【0010】
このような構成によれば、玉払出装置に流入したすべての玉の電位を接地レベルとすることができず、静電気ノイズが発生したときであっても、絶縁仕切部材により当該静電気ノイズから電気的駆動源が遮られているため、電気的駆動源に静電気ノイズが流入することがなく、安全性をより高めることができる。
【0011】
(4) 前記接地用導電性部材は、導電性樹脂からなる導電性樹脂部材(カーボンを含有した樹脂、ステンレス繊維を含有した樹脂等、導電性を有する樹脂部材、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156)を介して、電気的に接地可能となる(図9参照)。
【0012】
このような構成によれば、接地用導電性部材がたとえば金属部材を介して接地可能となっている場合と比較して、比抵抗値が大きくなる。このため、導電性誘導壁部材に接近しただけで急激に放電することを防止することができ、安全性をより高めることができる。
【0013】
(5) 玉が流下可能な遊技領域(遊技領域41)が形成される遊技盤(遊技盤40)を固定する遊技盤固定部(遊技盤係止レバー366)が設けられた前面枠(前面枠3)と、
該前面枠の後面側に設けられるとともに少なくとも前記玉払出装置を取付可能な取付基体を含む機構枠(機構板140)と、
導電性部材からなり前記機構枠を前記前面枠に対して開閉自在となるように取り付ける枢支部材(補強ヒンジ部材176)と、
導電性部材からなり前記遊技盤の遊技領域において玉と接触可能な複数の玉接触部材(誘導レール42a、42b、障害釘37、装飾部材66等)と、をさらに備え、
前記枢支部材は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
複数の前記玉接触部材は、前記枢支部材を介して、電気的に接地可能となる(図14参照)。
【0014】
このような構成によれば、枢支部材を、機構枠を前面枠に対して開閉自在となるように取り付ける部材と、複数の玉接触部材を接地可能となるように接続する部材とに兼用することができるため、部品個数を極力削減することができる。
【0015】
(6) 玉が流下可能な遊技領域(遊技領域41)が形成される遊技盤(遊技盤40)を固定する遊技盤固定部(遊技盤係止レバー366)が設けられた前面枠(前面枠3)と、
該前面枠の前面側において開閉自在に設けられるとともに前記遊技領域の少なくとも一部を覆う透明板(複層ガラス板)を備える前面扉枠(前面扉枠4)と、
導電性部材からなり前記前面扉枠を前記前面枠に対して施錠可能な錠機構(施錠装置128)と、
導電性部材からなり前記遊技盤の遊技領域において玉と接触可能な複数の玉接触部材(誘導レール42a、42b、障害釘37、装飾部材66等)と、をさらに備え、
前記前面枠側の錠機構は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
複数の前記玉接触部材は、前記前面枠側の錠機構を介して、電気的に接地可能となる(図14参照)。
【0016】
このような構成によれば、錠機構を、前面扉枠を前面枠に対して施錠する部材と、複数の玉接触部材を接地可能となるように接続する部材とに兼用することができるため、部品個数を極力削減することができる。
【0017】
(7) 玉が流下可能な遊技領域(遊技領域41)が形成されかつ導電性を有する板状部材(導電性板40a)を含む複数の板状部材が積層された遊技盤(遊技盤40)を固定する遊技盤固定部(遊技盤係止レバー366)が設けられた前面枠(前面枠3)と、
該前面枠の後面側に設けられるとともに少なくとも前記玉払出装置を取付可能な取付基体を含む機構枠(機構板140)と、
導電性部材からなり前記機構枠を前記前面枠に対して開閉自在となるように取り付ける枢支部材(補強ヒンジ部材176)と、
前記前面枠の前面側において開閉自在に設けられるとともに前記遊技領域の少なくとも一部を覆う透明板(複層ガラス板)を備える前面扉枠(前面扉枠4)と、
導電性部材からなり前記前面扉枠を前記前面枠に対して施錠可能な錠機構(施錠装置128)と、
前記遊技領域に玉を誘導する導電性部材からなり、前記導電性板と電気的に接続可能に取り付けられる誘導レール(誘導レール42a、42b)と、
前記導電性板と接するように前記遊技盤に植設された障害釘(障害釘37)と、
導電性部材からなり前記枢支部材と接する開閉用導電性部材(レール接続部材327a、プラ枠補強金具371a、補強金具接続部材314a、プラ枠ヒンジ金具314)と、
導電性部材からなり前記前面枠側の錠機構と接する錠機構用導電性部材(レール接続部材327b、発射装置接触部材373)と、をさらに備え、
前記枢支部材は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
前記枢支部材と前記前面枠側の錠機構とは、前記遊技盤を前記前面枠に固定することにより、前記開閉用導電性部材、前記錠機構用導電性部材、前記誘導レール、および、前記導電性板を介して、電気的に接続され、
前記誘導レールと前記障害釘とは、前記枢支部材を介して、電気的に接地可能となる(図14参照)。
【0018】
このような構成によれば、帯電した玉を接地できる範囲を広げることができるため、静電気ノイズの影響を受けて、遊技機が誤動作または壊れる危険性を極力低減することができる。また、接地経路上に配置された部材自体を接地経路の一部として兼用することができるため、部品個数を極力削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、遊技機の一例として弾球遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよく、遊技者が遊技を行ない所定の払出条件の成立により玉を払出す玉払出装置を備えた遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。なお、以下の説明においては、弾球遊技機1の遊技者側を表,表面,前面,前方で表わし、弾球遊技機1を挟んで遊技者と反対側を裏,裏面,後面,後方,奥,背面で示す。まず、図1および図2を参照して実施形態に係る弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2は、弾球遊技機1の背面図である。
【0020】
弾球遊技機1は、図1および図2に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられる前面扉枠(ガラス枠)4と、前面枠3の前面下部に開閉自在に設けられる上皿開閉枠11と、から構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記した前面扉枠4、遊技盤40、下皿27、灰皿ユニット29、操作ハンドル30、機構板140、打球発射装置130がある。なお、図示はしていないが、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技球を貸し出す(球貸しする)ためのカードユニット装置が付設されるものであってもよい。
【0021】
前面扉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る遊技開口としての円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面から複層ガラス板が装着されるようになっている。この円形透視窓5および複層ガラス板は、いずれも縦長な円形状に形成されるものである。前面扉枠4の周縁には、後方に向かって補強周枠リブ(図示しない)が立設され、さらに、補強周枠リブに沿って補強金具を取付ネジで取り付けることにより、前面扉枠4の強度の向上を図っている。また、前面扉枠4の前面側には、円形透視窓5の外周に沿って、上部に装飾部材としての上部装飾ユニット22が、左側方に被覆部材としての左装飾ユニット23が、右側方に被覆部材としての右装飾ユニット24が、下部に前面構成部材としての下部装飾ユニット25がそれぞれ設けられている。上部装飾ユニット22の内部に、発光部材としての遊技効果LED13,14a,14cおよび遊技効果ランプ14b,14dが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられ、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24の内部に、それぞれ発光部材としての遊技効果ランプ16a,16bおよび遊技効果ランプ17a,17bが臨むように前面扉枠4の前面側に備えられている。この遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。
【0022】
また、上部装飾ユニット22の左右に、遊技の進行に応じた効果音(音声なども含む)を発生するスピーカ12a,12bが前面扉枠4に設けられている。なお、スピーカ12a,12bは、玉の貸出異常が生じたとき、あるいは玉の貸出時(例えば、100円相当の玉が払い出される毎)に、その旨を報知する報知音も発生するようにしてもよい。また、左装飾ユニット23の上部右側方に、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する遊技関連情報発光部材としての賞球LED10(なお、賞球未払出分がある場合に報知するものでもよい。具体的には、賞球未払出があるときは点灯し、賞球未払出がないときは消灯するなど)が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられ、右装飾ユニット24の上部左側方に、払い出すべく賞球が不足したこと(後述する球切れスイッチ157により球切れを検出したとき)を報知する遊技関連情報発光部材としての球切れLED9が前面扉枠4の前面から視認可能に設けられている。この賞球LED10および球切れLED9は、弾球遊技機1において行なわれる遊技演出とは別に遊技に関する情報に関連して発光する遊技関連情報発光部材であり、遊技効果LEDや遊技効果ランプとは別に設けられるものであり、前面枠3の前面側に設けられている。また、左装飾ユニット23および右装飾ユニット24のそれぞれ左側および右側には、装飾するための前面装飾部6が設けられている。更に、下部装飾ユニット25の両側方には、遊技盤40に貼付される証紙を視認するための透視窓18が設けられている。
【0023】
上記した遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ14b,14d,16a,16b,17a,17bは、それぞれプリント配線基板(図示しない)に実装されて前面枠3の前面側に取り付けられる。なお、遊技効果LED13,14a,14c、遊技効果ランプ16a,16b,17a,17bは、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装され、遊技効果ランプ14b,14dは、各プリント基板にそれぞれ1個ずつ実装されている。そして、各基板およびスピーカ12a,12bは、前板中継基板100(図15参照)に接続される。この前板中継基板100は、遊技盤40の裏面上部に取り付けられる中継基板取付ボックス383(図4参照)に止着される枠ランプ中継基板99に接続された後、後述する音声枠ランプ基板92(図15参照)に接続されている。
【0024】
球切れLED9、賞球LED10は、各プリント基板にそれぞれ複数個ずつ実装されている。そして、各基板は、プラ枠中継基板108(図15参照)に接続される。このプラ枠中継基板108は、後述する払出制御基板98(図15参照)に接続されている。
【0025】
次に、前面扉枠4の透視窓5の下方に位置する上皿開閉枠11に形成された上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組み合わせた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、玉抜き操作レバー21が設けられている。この玉抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、スプリングの付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた球を裏面側に形成される玉抜き路(図示しない)および玉抜き穴(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
【0026】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞球払出口20から払い出された賞球を貯留し、且つ発射位置に球を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置を介して玉を借り受ける際に操作する操作部(残高表示部)が設けられている。この操作部は、球貸スイッチと返却スイッチと各表示LED(いずれも図示しない)が実装される残高表示基板104(図15参照)からなり、該残高表示基板104が上皿19の上面に臨むように設けられている。なお、上皿19に設けられて上記した球貸スイッチ、返却スイッチ、および表示LEDが実装される残高表示基板104から延びる上皿配線は、前面枠3の軸支側の下部に形成される配線通し開口332(図10参照)から前面枠3の裏側に引き出され、機構板140の裏面下部に取り付けられる遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して後述する払出制御基板98に接続されている。また、上皿19の右側方には、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置128を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0027】
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって機構板140の裏面下部に形成される余剰玉通路および接続樋等を介して排出される余剰球を貯留する余剰球貯留皿(余剰球受皿)であり、その下皿27の下方には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた玉(賞球)を下方に玉抜きして持ち運び可能な球箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿ユニット29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、図12に示す打球発射装置130の発射モータ601の駆動を停止させるための単発発射スイッチ109(ストップスイッチ)およびタッチリング110(タッチセンサ)に接続されるタッチ配線(図示しない)が組み付けられていると共に、弾発力を調節するものである。なお、タッチ配線は、単発発射スイッチ109からの配線と共に束ねられる。なお、図1におけるA−Aでの概略断面図は、図13に示しており、以下の説明において適時参照する。なお、図13における概略断面図は遊技盤40付近の断面図である。
【0028】
弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、弾球遊技機1にカードユニット装置が隣接されている場合について説明する。このカードユニット装置は、前記上皿19の上面に設けられる前述した球貸スイッチや返却スイッチ等の操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置の表面側には、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器(図示しない)と、当該カードユニット装置がいずれの側の弾球遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器(図示しない)と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード挿入口(図示しない)とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、後述する遊技球等貸出装置接続端子板103とカードユニット配線を介して接続され、このカードユニット配線から遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して後述する払出制御基板98に接続されている(図2参照)。なお、カードユニット装置を弾球遊技機1に内蔵しても良いし、カードユニット装置を付設せず、カードによる球貸し機能を有しない弾球遊技機でもよい。また、本実施形態においては、遊技者に玉を貸し出す(球貸しする)ためのユニット装置としてカードユニット装置を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
【0029】
一方、弾球遊技機1の背面には、図2に示すように、入賞球の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板140が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、発射モータ601および打球槌600(図12参照)を有する打球発射装置130が固着され、その打球発射装置130の側方には、機構板140の余剰玉通路を流下する賞球を前記下皿27に誘導する接続樋392(図2参照)が固着されている。また、外枠2に対する前面枠3の開放側裏面には、外枠2の掛止片に対する前面枠3の施錠および前面枠3に対する前面扉枠4の施錠を行なう金属製の施錠装置128が設けられている。
【0030】
上記した構成のうち、打球発射装置130には、発射制御基板107が付設されており、この発射制御基板107によって打球発射装置130が駆動制御されるようになっている。発射制御基板107は、基板ボックス640内に収容されると共に、プラ枠中継基板108を介して払出制御基板98と接続されており、所定の状態(例えば、カードユニット未接続、それだけでもよいが、他に下皿満タン、球切れ時などのとき)となったときに払出制御基板98から停止信号をうけて打球の発射を行なえないようになっている。
【0031】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40と、機構板140の詳細な構成について順次説明する。まず、図2,図3および図4を参照して遊技盤40について説明する。図3は、遊技盤40の拡大正面図であり、図4は、遊技盤40の拡大背面図である。
【0032】
遊技盤40は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部393(図11参照)に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成されている。合板は、導電部分としてのたとえば導電性合成樹脂による導電性板40aを含む複数の板を積層することにより形成されている(図13参照)。
【0033】
遊技盤40の表面には、ステンレス鋼板を円弧状に形成した誘導レール42a,42bが取り付けられている。これにより、打球発射装置130から発射された金属製の玉は、該誘導レール42a,42b各々により形成される円形状の遊技領域41内に導かれる。誘導レール42a,42bは、金属製のレール取付金具43(図13参照)を遊技盤40に打ち込むことにより、取り付けられる。レール取付金具43は、遊技盤40を構成する導電性板40aに接するように打ち込まれる。このため、誘導レール42aと誘導レール42bとは、導電性板40aを介して、電気的に接続させることができる。なお、誘導レール42aは、遊技領域41の左下部分から右上部分までを区画形成し、誘導レール42bは、遊技領域41の右上部分から左上部分までを区画形成する。
【0034】
遊技領域41には、図示の場合、特別図柄表示装置44a、液晶表示装置44b、特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58、普通図柄表示装置63等が設けられると共に、単に打球を入賞とする入賞口、打球の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘37(図13参照)が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打球が取り込まれるアウト口69が設けられている。なお、多数の障害釘37は、遊技盤40を構成する導電性板40aに接するように打ち込まれる。このため、多数の障害釘37は、導電性板40aを介して、互いに電気的に接続させることができる(図13参照)。
【0035】
遊技領域41の構成をより詳細に説明すると、液晶表示装置44bの左側方には、通過球検出器62が内蔵された通過ゲート61が設けられている。この通過球検出器62は、該通過球検出器62内を通過する打球を検出すると、その検出信号に基づいて特別可変入賞球装置48の右側方に備えられた普通図柄表示装置63で普通図柄を変動表示(具体的には上下2箇所で「○」「×」を交互に点灯させる)して表示結果を導出する(上下2箇所でそれぞれ「○」「×」のいずれか一方を点灯させる)。即ち、普通図柄表示装置63で「×」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63がハズレの表示結果を導出したことになる。一方、普通図柄表示装置63で「○」が点灯した場合には、普通図柄表示装置63が当りの表示結果を導出したことになり、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。また、普通図柄表示装置63の変動時間は、特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードのときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)、確率変動モードのときと比較し特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が低くなる通常確率モードのときに相対的に長く(例えば、30秒)設定されている。また、特別可変入賞球装置48の左側方には、普通図柄表示装置63の変動表示中に通過球検出器62を通過した打球数を記憶表示する普通図柄始動記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。
【0036】
また、特別図柄始動記憶LED46には、特別図柄の変動動作中に後述する始動球検出器60によって検出された球数を記憶表示する(最高4個まで記憶表示する)。なお、特別図柄始動記憶LED46においては、始動記憶数の上限値を一定の4個としているが、これに限らず、予め定めた所定条件の成立に伴って始動記憶数の上限値を変更可能(例えば、確変大当りした場合には、20個に増加する等)に構成してもよい。
【0037】
普通可変入賞球装置58は、遊技領域8のほぼ中央に配置される液晶表示装置44bと、アウト口69の上方に配置される特別可変入賞球装置48との間に配置され、ソレノイド59によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動球検出器60が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞球を検出するようになっている。しかして、打球が始動球検出器60によって検出されると特別図柄表示装置44aにおいて特別図柄が、液晶表示装置44bにおいて飾り図柄が変動開始する。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常確率モードのときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動モードのときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも、普通可変入賞球装置58の上部に設けられている始動口58aから打球を受け入れるようになっている。
【0038】
特別図柄表示装置44aは、「0」〜「9」の特別図柄を変動表示する7セグメントLEDを備えた表示器である。そして、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定めた大当り図柄(たとえば、「3」または「7」)である場合に、所定の遊技価値の付与として特定遊技状態を発生して、特別可変入賞球装置48を次に説明する所定の表示態様で開閉駆動するものである。但し、大当り図柄の一部(たとえば、「7」)は、確率変動図柄として設定され、この確率変動図柄で特定遊技状態となったときには、その特定遊技状態終了後における前記普通図柄表示装置63での普通図柄の変動時間の短縮や当り(当りの点灯)の出現確率や特別図柄表示装置44aにおける大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードとなるように設定されている。
【0039】
液晶表示装置44bは、「0」〜「9」の飾り図柄を左・中・右において個々に変動表示する変動表示領域を備えた表示領域80が形成された液晶タイプの表示器である。液晶表示装置44bで変動表示される飾り図柄とは、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係や、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。特別図柄表示装置44aの表示結果が大当り図柄の場合には、液晶表示装置44bの表示結果も大当りが発生する予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が当りラインのいずれかに揃った場合)となるように制御され、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。なお、本実施の形態において、特別図柄始動記憶LED46、特別図柄表示装置44a、および、液晶表示装置44bを含む外周には、装飾部材66が設けられる。装飾部材66の外周部は、導電性部材で形成されており、遊技盤40を構成する導電性板40aに接するように、取付ビス66a(図13参照)により取り付けられる。このため、装飾部材66の外周部は、導電性板40aと電気的に導通される。
【0040】
また、装飾部材66の上端から右側端に亘る部分には、液晶表示装置44b側への玉の侵入を防止する規制フランジ部75が延設されており、該規制フランジ部75と遊技領域41の右上端から右側端を区画形成する誘導レール42bとの間には、誘導通路76が形成されている。また、遊技領域41の右上部分には、緩衝部材70(例えば、ゴム等)が設けられており、該緩衝部材70への玉の衝突によって誘導通路76内を通過する玉の勢いを弱めるようになっている。
【0041】
特定遊技状態となったときに駆動制御される特別可変入賞球装置48は、ソレノイド65によって開閉駆動される開閉板49を有し、その開閉板49に受け入れられた打球を検出する入賞個数検出器52が設けられている。また、特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、打球の検出(V入賞検出)に伴って特定遊技状態の継続権を成立させる特定球検出器51が設けられており、該特定球検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは打球が特定球検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、ソレノイド50によって開閉駆動が行なわれる。しかして、特定遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、28秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の入賞球が入賞するまで開閉板25を開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打球が特定球検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高16回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。
【0042】
なお、本発明の特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す(1)〜(5)の制御のうちいずれか1つの制御又は組み合わせた制御を実行する状態であればよい。
【0043】
(1) 打球の入賞を容易にする第一の状態と、打球が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
(2) 特定の入賞又は通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第一の状態と、打球が入賞できない又は入賞し難い第二の状態と、に変化可能な可変入賞球装置に対して所定時間連続的又は間欠的に第一の状態にする制御
(3) 打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
(4) 有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
(5) 得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
また、特別可変入賞球装置48の左右には、入賞球検出器56a,56bを内蔵する通常入賞口54a,54bが設けられ、該通常入賞口54a,54b各々の外側上方には、それぞれ入賞球検出器55a,55bを内蔵する通常入賞口53a,53bが設けられている。
【0044】
上記したように、打球が入賞するすべての入賞口および入賞装置には、入賞球を検出する入賞球検出器としての各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,60が設けられているが、これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すために使用されるものである。なお、入賞球を検出するが、賞球を払い出さないスイッチ62も設けられている。しかして、これらのスイッチ(入賞球検出器)51,52,55a,55b,56a,56bは、図15に示すように、次に説明するスイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、主基板120では、これらの検出器からの検出信号により未払出数として対応した個数を加算すると共に順次払出制御基板98に賞球個数信号を導出する。そして、払出制御基板98は、その賞球個数信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すように後述する玉払出装置154を駆動制御するようになっている。なお、スイッチ(特定球検出器)51は、継続権の成立を検出する機能を兼用しており、スイッチ(入賞球個数検出器)52は、開閉板49の開放を規制するための計数機能を兼用している。
【0045】
また、スイッチ(始動球検出器)60は、図15に示すように主基板120に直接接続されている。(ただし、他の入賞球検出器51,52,55a,55b,56a,56bによって導出される賞球個数信号は、相対的に多い個数、例えば、13個や15個であるのに対し、始動球検出器60に基づく賞球個数信号は、相対的に少ない個数、例えば、5個や7個である)これは、始動球検出器60からの配線を直接主基板120に接続することにより、その途中に不正な回路基板を組み込んだ配線(ぶら下がり基板等と称されている)が接続されているか否かの発見を容易にするためである。そして、前述したスイッチの場合と同様に、所定個数の賞球を払い出す制御が行なわれる。また、始動球検出器60と主基板120とを直接接続する配線は、他の配線の色と明らかに異なる色(本実施形態の場合には、ピンクと黄の蛍光色)としたので、この点からも始動球検出器60からの配線に不正が行なわれているか否かを見分け易い。さらに、その始動球検出器60と主基板120とを接続する配線を遊技機裏面側から見て視認できるようにしているので、より不正を発見し易い。なお、スイッチ(始動球検出器)60は、特別図柄表示装置44aおよび液晶表示装置44bにおいて変動表示をさせるための始動機能を兼用している。また、遊技盤40には、装飾効果を高めるための装飾LEDが複数備えられている。
【0046】
遊技盤40には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは装飾ランプや装飾LED等が多数設けられるが、これらは、音声枠ランプ基板92および演出制御基板90や、あるいはスイッチ中継基板95を介して主基板120に接続されるようになっている。即ち、図15に示すように、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62および各ソレノイド50,59,65は、スイッチ中継基板95を介して主基板120に接続され、遊技盤40に設けられる装飾LEDは、音声枠ランプ基板92および演出制御基板90を介して主基板120に接続されている。
【0047】
一方、遊技盤40の裏面には、図4に示すように、遊技盤40の裏面側の中央部分には、裏パック81aが取り付けられている。裏パック81aの中央には、液晶表示装置44bが臨む開口(図示しない)が形成されており、この裏パック81aに対して、液晶表示装置44bと、当該液晶表示装置44bを収容するための液晶ボックス81bとが取り付けられている。本実施の形態における液晶表示装置44bは、インバータ基板88と、液晶中継基板91a,91bとを含むように構成されている。液晶中継基板91aは、演出制御基板90から液晶中継基板91bおよびインバータ基板88へ送信される信号を中継する。液晶中継基板91bは、液晶中継基板91aから液晶表示装置44bへ送信される信号を中継する。インバータ基板88は、液晶中継基板91aからの情報信号の種類に応じて、液晶表示装置44bに備えられたバックライトを制御するものである。
【0048】
また、液晶ボックス81bの後面には、演出制御基板ボックス125が直接取り付けられる。この演出制御基板ボックス125内には、ランプドライバ基板93と、音声枠ランプ基板92と、演出制御基板90とが収容して取り付けられている。液晶ボックス81bの後面には、演出制御基板ボックス125に形成された係合片(図示しない)が係合するスライド穴(図示しない)と、演出制御基板ボックス125を固定するための係止片125aとが形成されている。しかして、演出制御基板ボックス125の係合片をスライド穴に挿入させた後、演出制御基板ボックス125を下方にスライドさせることにより、係止片125aが演出制御基板ボックス125の上面に係止され、これによって、演出制御基板ボックス125が液晶ボックス81bの後面に止着される。なお、係止片125aを撓ませて、演出制御基板ボックス125を上方にスライドさせることにより、取り外すことができる。なお、玉払出装置154の構造については、図6および図7を参照して後述する。
【0049】
ランプドライバ基板93は、遊技盤40に設けられる装飾LEDの点灯状態を制御するためのランプ中継基板89と音声枠ランプ基板92との接続を中継するものである。音声枠ランプ基板92は、遊技盤40に設けられる装飾LED、および前面扉枠4に設けられる遊技効果LEDや遊技効果ランプ、スピーカ12a,12b等を主基板120からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、音声枠ランプ基板92には、音量を切り替える音量切替スイッチ127が設けられている。
【0050】
演出制御基板90は、液晶表示装置44bの変動表示動作を主基板120からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものであり、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なうものである。
【0051】
演出制御基板ボックス125のカバー表面には、凹部が形成されている。凹部には電源中継基板47と周辺コマンド中継基板57とが収容され、その上からカバー部材125bが取り付けられている。なお、カバー部材125bを取り付けたときには、当該カバー部材125bの面と演出制御基板ボックス125のカバーの面とが揃うように形成されている。周辺電源中継基板47は、音声枠ランプ基板92へ供給する電力を中継するものである。周辺コマンド中継基板57は、演出制御基板90へ出力する情報信号を中継するものである。
【0052】
また、裏パック81aの下方には、遊技盤40に設けられる各入賞口から入賞した入賞球を誘導する入賞球誘導路(図示しない)がその前面に形成される入賞球誘導カバー体82が取り付けられている。
【0053】
入賞球カバー体82の後面には、図柄基板ボックス126が取り付けられる。この図柄基板ボックス126内には、特別図柄および特別図柄記憶基板85、普通図柄基板86、普通図柄記憶基板87、図柄中継基板84、ランプ中継基板89、および、スイッチ中継基板95とが収容して取り付けられている。
【0054】
特別図柄および特別図柄記憶基板85は、主基板120からの情報信号に応じて、特別図柄表示装置44aの表示状態と、特別図柄始動記憶LED46を制御するためのものである。
【0055】
普通図柄基板86は、主基板120からの情報信号に応じて、普通図柄表示装置63の表示状態を制御するためのものである。普通図柄記憶基板87は、主基板120からの情報信号に応じて、普通図柄始動記憶LED64を制御するためのものである。
【0056】
図柄中継基板84は、主基板120から特別図柄および特別図柄記憶基板85、普通図柄基板86、および、普通図柄記憶基板87へ送信される信号を中継する。ランプ中継基板89は、ランプドライバ基板93から装飾LEDへ送信される信号を中継する。
【0057】
スイッチ中継基板95は、前述したように、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62および各ソレノイド50,59,65と主基板120との接続を中継するものである。
【0058】
図柄基板ボックス126の後面には、左側でヒンジ結合され、開閉自在となるように主基板取付ベース135が設けられており、当該主基板取付ベース135に主基板ボックス136が取り付けられている。このように構成したため、主基板ボックス136を開閉することができ、入賞球カバー体82内に設けられている特別可変入賞球装置48等のメンテナンスを行ないやすくすることができる。図柄基板ボックス126主基板ボックス136内には、主基板120が収容して取り付けられている。本実施の形態においては、主基板120が、遊技盤40に取り付けられているため、新しい遊技盤に取り替えるときに、遊技盤自体を取り替えることにより、併せて主基板120を取り替えることができる。
【0059】
ここで、主基板ボックス136の構造について説明する。主基板ボックス136は、主基板120を取り付けるための主基板ボックスベース136aと、主基板ボックスカバー136bと、主基板ボックスベース136aに主基板ボックスカバー136bを固く密着させるカシメネジ136cと、カシメキャップ136dとから構成されている。主基板ボックス136は、主基板ボックスベース136aに主基板ボックスカバー136bを被せて、左右に設けられたカシメ部136eにカシメネジ136cを差し込み螺着し、その上からカシメキャップ136dで封止することにより、カシメ部136eを切断しない限り、開封できないように構成されている。これにより、カシメ部136eが切断されているか否かにより、主基板ボックス136が開封されたか否かを容易に判断することができる。
【0060】
裏パック81aの右上方には、中継基板取付ボックス383が取り付けられている。中継基板取付ボックス383内には、枠ランプ中継基板99が収容して取り付けられている。中継基板取付ボックス383の後面には、盤用外部端子板96が取り付けられている。この盤用外部端子板96は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当り遊技状態となり、その大当り状態中およびその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動球検出器をONした打球の数を報知する始動口情報、特別変動表示装置の変動動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通変動表示装置の変動動作回数を報知する図柄確定回数2情報、および普通可変入賞球装置の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示しない)を有し、これらの情報が主基板120から与えられるようになっている。更に、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
【0061】
以上、遊技盤40の構成について詳細に説明してきたが、上記のように構成される遊技盤40は、図11に示すように、前面枠3の裏面側に形成される遊技盤収納枠部393に収納固定されるようになっている。遊技盤収納枠部393は、周知のように、ほぼ正方形状に構成される遊技盤40を収容するように前面枠3の裏面に段差状に形成され、収容した遊技盤40の裏面を押圧固定するための遊技盤係止レバー366が遊技盤収納枠部393の左側方および右側方各々に2箇所ずつ取り付けられている。なお、遊技盤係止レバー366の取付位置は、このような位置に限られるものではなく、適宜箇所に設けられるものであればよい。また、遊技盤収納枠部393の下方部は、平板状の支持板となって遊技盤40の下辺を載置するようになっており、その支持板のほぼ中央にアウト球を誘導するアウト球連通口333が形成されている。また、遊技盤40を遊技盤係止レバー366によって収容固定した状態においては、その裏面から機構板140が被覆されることとなるが、その機構板140は、遊技盤収納枠部393の一側側面上下に固定されるプラ枠ヒンジ金具314の上に突設される軸ピン315に機構板140の一側に固定される補強ヒンジ部材176の掛止穴177a(図5参照)を係止することにより、開閉自在に軸支され、また、遊技盤収納枠部393の適宜位置に植立される機構板固定用突起364を、機構板140に設けられる機構板係止用部材167の貫通孔に通して、当該機構板係止部材167をスライドさせることにより、機構板140を閉じた状態で保持することができるようになっている。このように、本実施の形態においては、機構板係止部材167を設けてスライド式を採用したため、機構板係止部材167が外枠2の内壁に接触することがない。これにより、たとえば、機構板係止レバーを設けたレバー式を採用した従来のものと比較し、機構板140を閉じるときに、機構板係止部材167が破損する不都合を未然に防止することができる。なお、機構板140は、前面枠3に対して固定されて開閉できないものであってもよい。
【0062】
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板140の構成について図2および図5を参照して説明する。図5は、機構板140の分解斜視図である。図2および図5において、機構板140は、主として賞球を貯留する賞球タンク147と該賞球タンク147に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材148が設けられる上部構成部と、カーブレール部を有しカーブレール部からの球を誘導する玉通路カバー部材156と入賞に基づく賞球を払い出す玉払出装置154(本実施形態では、貸球も払い出すが、賞球のみ払い出すものでもよい)とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理するための構成、および賞球を上皿19および下皿27に導くための構成が設けられる下部構成部と、が開口窓146を構成するように機構板主体141上に一体的に形成されている。機構板主体141は、機構板主体141のそれぞれ上部および右側部(弾球遊技機1の背面側から見て),左側部(弾球遊技機1の背面側から見て),および下部をそれぞれ構成する上部板142,左側板143および下部板144を取付ネジ141aによって連結することにより構成されている。本実施の形態における上部板142,左側板143および下部板144は、耐磨耗性を向上させるために、緑色の顔料がねり込まれた緑色透明のポリカーボネート樹脂で成形されている。透明色を緑色透明としているが、着色しない透明の場合、黄ばんだ透明色になってしまい美観が損なわれるため(タバコのヤニなどで汚れたような感じになってしまう)、緑色透明とすることでその点を解消している。
【0063】
また、機構板140の強度を高めるために開口窓146の軸支側に上部構成部と下部構成部とに亘って取り付けられる補強ヒンジ部材176が取付ネジ176aによって取り付けられている。補強ヒンジ部材176は、金属からなると共に、その上下両端に折曲形成された取付片177の掛止穴177aにプラ枠ヒンジ金具314の軸ピン315(図11参照)が係止されることで、機構板140を前面枠3に対して開閉自在に軸支するようになっている。
【0064】
本実施の形態においては、補強ヒンジ部材176が接地線を介して接地される。たとえば、補強ヒンジ部材176が、遊技場に設けられている接地コンセントに接地線を介して接地される構成であってもよい。また、一般に、カードユニット装置は接地線を介して接地されているので、カードユニット装置のFG(フレームグラウンド)端子に接地線を介して接続する構成であってもよい。以下、説明するように、遊技機に取り付けられている各種導電性機器は、補強ヒンジ部材176に電気的に接続されることにより、接地される。
【0065】
次に、機構板140の構成について、各構成部毎に説明する。まず、上部構成部には、多量の賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147から供給される賞球を仕切壁178によって複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して流下させる玉整列レール部材148と、該玉整列レール部材148によって誘導された賞球を後述する玉払出装置154に向けて左右方向から上下方向へ方向転換するカーブレール部の上方に設けられた枠用外部端子板102とがそれぞれ上部板142の所定の位置に設けられている。
【0066】
賞球タンク147は、その左右両側に突設された取付片164によって上部板142の上端側に突設された取付ボス179に取付ネジ164aで取り付けられるようになっている。また、賞球タンク147は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂(導電性合成樹脂)により上面が開放したボックス状に形成されると共に、傾斜して底面165が形成されている。賞球タンク147は、補強ヒンジ部材176と配線接続されており、接地される。遊技店において、玉は遊技機設置島に設けられている補給路を通ってから遊技機の賞球タンク147に補給されるので、賞球タンク147に補給される前に既に玉が帯電していることが多い。しかし、賞球タンク147が、カーボンを含有する導電性合成樹脂で形成され、かつ、補強ヒンジ部材176を介して接地されているので、賞球タンク147に貯留された玉の電荷はアース側に逃げ帯電が解消される。
【0067】
賞球タンク147の下流側に配置される玉整列レール部材148は、上部構成部の一端から他端に向けて傾斜状に取付ボス180に取付ネジ148aで取り付けられ、その内部中央に仕切壁178が立設されている。この仕切壁178は、賞球タンク147の落下口から流出した賞球を下流に向かうにしたがって確実に2列に整列させるために徐々に高く形成されている。玉整列レール部材148は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂により形成されている。また、玉整列レール部材148の上方中央には、接続孔148bが設けられており、前述した賞球タンク147の右下方に設けられた取付片147aを間に挟み込み、取付ビス148cで取り付けられるように構成されている。これにより、玉整列レール部材148と賞球タンク147とは、玉整列レール部材148の接続孔148bと賞球タンク147の取付片147aとが直接接触することにより、電気的に導通させることができる。
【0068】
また、玉整列レール部材148の下流側上部には、球ならし部材149が取付ボス181を支点として取付ネジ149aによって揺動自在に垂下され、玉整列レール部材148上を上下2段となって流下する球を球ならし部材149に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。
【0069】
上記した玉整列レール部材148の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する枠用外部端子板102が取り付けられる。枠用外部端子板102の取付部分は、凹んでおり、ハンダ面の突出部分が接触しないように形成されている。枠用外部端子板102に設けられる外部接続端子としては、外部(例えば、管理コンピュータ)と弾球遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタと、第1・第2ドア開放スイッチ111,112からの信号を出力するためのコネクタとが設けられている。また、枠用外部端子板102の側方には、枠用外部端子板102が接続される外部の情報を記す外部情報シール183が貼付して設けられている。
【0070】
上部板142に位置する上部構成部には、上記した構成以外に、上記した賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の上部に対応する位置の取付ボス184に機構板係止用部材167が取付ネジ167aによって左右方向にスライド自在に支持されて設けられている。機構板係止用部材167には、前記遊技盤収納枠部393の所定の位置に植立固定される機構板固定用突起364の先端部が通る貫通孔が形成されており、この貫通孔と機構板固定用突起364との係合を解除するようにスライドさせることにより、機構板140の遊技盤収納枠部393への固定状態を解除することができる。なお、機構板係止用部材167は、賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の上部に設けられているため、機構板140の遊技盤収納枠部393への固定状態を堅固に安定化させることができるようになっている。なお、機構板係止用部材167は、下部構成部の開放端部にもう一つあり、計3つ設けられている。
【0071】
また、賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の右上部の機構板140の裏面には、それぞれ、第1ドア開放スイッチ111と、第2ドア開放スイッチ112とが、取付ビス111a,112aにより設けられている。本実施の形態における第1ドア開放スイッチ111は、前面扉枠4と前面枠3とが開放したこと、および、機構板140と前面枠3とが開放したことを検出する。第2ドア開放スイッチ112は、前面枠3と外枠2とが開放したことを検出する。第1ドア開放スイッチ111および第2ドア開放スイッチ112は、枠用外部端子板102に接続されている。このように、第1ドア開放スイッチ111および第2ドア開放スイッチ112が備えられているため、外枠2,前面枠3および前面扉枠4の開放状態を外部装置等によって確認することができる。なお、この第1ドア開放スイッチ111および第2ドア開放スイッチ112の配線は、枠ランプ中継基板99に接続された後、音声枠ランプ基板92に接続され、演出制御基板90を経由して主基板120に接続するようにし、そして、主基板120からの情報信号に基づいて音声枠ランプ基板92によって遊技効果LED、遊技効果ランプ等を点灯制御することにより外枠2,前面枠3および前面扉枠4の開放状態を報知するようにしてもよい。
【0072】
次に、上部板142に位置する中間構成部の構成について説明する。中間構成部は、その側方に垂直状に突設される中間部補強リブ185a,185bが形成されている。また、中間構成部の表面側には、通路カバー186が取付ネジ186aによって取り付けられることにより、球が通過する玉抜き通路(図示しない)が形成されている。この玉抜き通路は、後述する玉抜き通路下流部と連通しており、玉整列レール部材148および賞球タンク147に待機する球を誘導して弾球遊技機1の外側(弾球遊技機1を設置する島の回収樋)に導くものである。この玉抜き通路への球の誘導は、玉通路カバー部材156に設けられる玉抜きストッパー151を解除することにより行なわれる。この玉抜きストッパー151は、玉抜きレバー151aを回転させることにより、通路カバー186の上部に突設した取付ボス700を支点として回転可能に取付ネジ151bによって取り付けられている。本実施の形態においては、玉抜きレバー151aを時計回りに90度回転させることにより、玉抜きストッパー151を解除することができる。玉抜きストッパー151が解除されると、揺動自在に取り付けられている玉抜き弁152が解除され、玉抜き弁152の下方から玉抜き通路内へ球が誘導される。一方、玉抜きレバー151aを反時計回りに90度回転させることにより、玉抜きストッパー151を固定することができる。玉抜きストッパー151が固定されると、玉抜き弁152が固定され、球が玉抜き通路に導入されない。なお、玉整列レール部材148の下流側の上部で後述する玉通路カバー部材156に突設される球ならし片161は、球ならしするためのものである。
【0073】
また、中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材148の下流側に接続されるカーブレール部および玉通路部を有する玉通路カバー部材156が、取付ボス156aに取付ネジ156bで取り付けられる。玉通路カバー部材156のカーブレール部は、玉整列レール部材148から流下する球を前記玉抜き通路あるいは、玉払出装置154に玉を誘導する玉通路188,189のいずれかに分岐するものである。カーブレール部の下流側には、玉払出装置154が配置されている。
【0074】
玉通路カバー部材156は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂により形成されている。また、玉通路カバー部材156の左上方には、取付片156cが設けられており、前述した玉整列レール部材148の右下方に設けられた取付片148dを間に挟み込み、取付ビス156dで取り付けられるように構成されている。これにより、玉通路カバー部材156と玉整列レール部材148とは、玉通路カバー部材156の取付片156cと玉整列レール部材148の取付片148dとが直接接触することにより、電気的に導通させることができる。
【0075】
玉通路カバー部材156の下流側には、球切れスイッチ157が着脱自在に装着されており、球切れスイッチ157を取り外しできる。この球切れスイッチ157は、サンパック中継基板101に接続されるようになっている(図2参照)。そして、球切れスイッチ157は、サンパック中継基板101を介して払出制御基板98および主基板120に入力され、球を検出しなくなったときには、後に説明する玉払出装置154の払出モータ115の作動を停止して賞球の払出を不能動化させるようになっている(主基板120からの払出停止コマンドを払出制御基板98が受信することで、払出制御基板98が払出停止制御を行なう。)。
【0076】
また、玉通路カバー部材156の下部には、取付ネジ159aによって玉ストッパー部材159が取り付けられている。玉ストッパー部材159の構造について図8を参照して後述する。
【0077】
玉ストッパー部材159は、ステンレス鋼により形成されている。これにより、玉ストッパー部材159と玉通路カバー部材156とは、直接接触することにより、電気的に導通させることができる。
【0078】
また、玉通路カバー部材156には、後述する払出装置カバー168の係合穴169と係合する係止爪706が設けられている。また、係止爪706の下方両側方には、払出装置カバー168の軸支穴707が挿通される軸支突起162が突設されている。払出装置カバー168は、軸支穴707がカーブレール部材150の軸支突起162に回動自在に軸支して取り付けられ、払出装置カバー168の上方には、前記係止爪706との係合によって払出装置カバー168の開放状態を保持する係合穴169が形成されている。払出装置カバー168の下側外壁面には、玉払出装置154のケース155の取り外し作業における説明事項を記したシール187が貼付されている。
【0079】
上記した玉通路カバー部材156の下方には、玉払出装置154を取り付けるための玉払出装置取付部154aが形成されている。玉払出装置取付部154aには、玉払出装置154を内部に収容するほぼ直方体形状をなすケース155に形成された係合片(図示しない)が係合するスライド穴154bと、ケース155を固定するための係止片154cとが形成されている。しかして、ケース155の係合片をスライド穴154bに挿入した後、ケース155を左側にスライドさせることにより、係止片154cがケース155の側面に係止され、これによって、ケース155が玉払出装置取付部154aに止着される。なお、係止片154cを撓ませることにより、ケース155を取り外すことができる。玉払出装置154の構造については、図6および図7を参照して後述する。
【0080】
以上で、機構板140の中間構成部についての説明を終了し、次に、機構板140の下部構成部(下部板144)について説明すると、下部構成部は、図2に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板98を収容する払出制御基板ボックス123が取り付けられ、背面から見てその左側部分に電源ユニット基板97を収容する電源基板ボックス122が取り付けられている。なお、払出制御基板ボックス123も、前述した主基板ボックス136の構造と同様に構成されている。すなわち、払出制御基板ボックス123は、払出制御基板ボックスベースに払出制御基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている(いずれも図示しない)。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、払出制御基板ボックス123が開封されたか否かを容易に判断することができる。
【0081】
払出制御基板ボックス123が取り付けられる下部構成部の前面側(機構板主体141の遊技盤40と対面する内側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成され、下部構成部の背面側(機構板主体141の外側)には、賞球通路709、連絡通路710、余剰玉通路711が形成されると共に玉抜き通路下流部712も形成されている。
【0082】
玉抜き通路下流部712の右側方には、サンパック中継基板101を取り付ける基板取付部718が、サンパック中継基板101を囲むように形成されており、サンパック中継基板101は、この基板取付部718の内側に突設された取付ボス719に取付ネジ101aによって取り付けられる。
【0083】
なお、払出制御基板ボックス123には、払出制御基板98に備えられたエラー解除スイッチ(図示しない)のエラー内容を記したエラー表示シール735と、払出制御基板ボックス123を開封した履歴を記載するための開封履歴シール736とが貼付され、電源基板ボックス122には、電源ユニット基板97に備えられる電源部品の名称を記した部品名称シールおよびバックアップのクリア方法の手順を記した手順シール737が貼付されている。
【0084】
次に、機構板140の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の構成について説明する。機構板140の右側下部構成部の一側上部に賞球通路709が形成され、該賞球通路709の下端に上皿連通口713が形成されている。この上皿連通口713は、弾球遊技機1の前面に設けられる上皿19に賞球を導くものである。上皿連通口713の一側側方には、連絡通路710が形成され、その連絡通路710の下流に余剰玉通路711が接続されている。
【0085】
しかして、入賞に基づく賞球が多数払い出されて上皿19が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口713に到達してさらに賞球が払出続けられたときには、賞球は、連絡通路710を介して余剰玉通路711に導かれ、その後、前記接続樋392を介して下皿27に排出される。そして、さらに賞球が払出続けられたときには、下皿27も満杯になるが、余剰玉通路711の一側側壁に設けられた満タン検知レバー714部分にまで到達すると、満タン検知レバー714が押圧されて満タンスイッチ158がONされ、玉払出装置154の払出モータ115の駆動を停止して賞球および貸球の払出動作を不能動化する。(主基板120からの払出停止コマンドを払出制御基板98が受信することで、払出制御基板98が払出停止制御を行なう。)このとき、打球発射装置130の発射モータ601の駆動も停止するが、停止しないものであってもよい。満タン検知レバー714は、その上端が軸突起に軸支されて揺動自在に設けられ、その満タン検知レバー714の後方に満タンスイッチ158のアクチュエータを位置させて満タン検知レバー714の揺動動作を検出するものである。満タンスイッチ158は、その上部の止着穴715によって機構板140側の取付ボス716に取付ネジ158a止めされる。
【0086】
また、上記した賞球通路709、玉抜き通路下流部712、および余剰玉通路711の後面は、機構板主体141の取付ボス717に取付ネジ170a止めされる下部通路カバー体170によって覆われている。そして、満タンスイッチ158は、下部通路カバー体170に形成される開口171から挿入されて所定の位置に取付ネジ158aで固定し得るようになっている。
【0087】
下部通路カバー体170の右上方には、遊技球等貸出装置接続端子板103を収容する遊技球等貸出装置接続端子板ボックス103aが、下部通路カバー体170に突設された取付ボス722に取付ネジ103bによって取り付けられている。遊技球等貸出装置接続端子板ボックス103aの下方には、遊技球等貸出装置接続端子板103と接続される配線を収容する通路である配線通路721bが形成されている。この配線通路721bの側方には、配線を押えるための配線押え721cが、下部通路カバー体170に突設された取付ボス721dに取付ネジ721eによって取り付けられている。
【0088】
この遊技球等貸出装置接続端子板ボックス103aの上部には、段差部が形成されており、この段差部の前面側には、取付ネジ723aによって誘導突起部材723が取り付けられている。この誘導突起部材723は、前記上皿連通口713に臨むものである。
【0089】
下部板144の余剰玉通路711の左側には、払出制御基板ボックス123に形成された係合孔123aと係合する係合片と、電源基板ボックス122に形成された係合孔(図示しない)と係合する係合片と、を有する取付レバー126が上下にスライド可能に取り付けられている。しかして、取付レバー126の上側の係合片を払出制御基板ボックス123の係合孔123aに挿入し、取付レバー126の下側の係合片を電源基板ボックス122の係合孔に挿入した後、取付レバー126を下方向にスライドさせる。これにより、払出制御基板ボックス123を下部通路カバー体170の背面側、即ち、機構板140の下部一側に止着される。また、電源基板ボックス122を下部板144左方の背面側に止着される。なお、取付レバー126を上方向にスライドさせることにより、払出制御基板ボックス123および電源基板ボックス122を取り外すことができる。なお、本実施の形態においては、電源基板ボックス122と下部板144との間に、シールド板金部材121が設けられている。これにより、電源基板ボックス122と、電源基板ボックス122の前面側に設けられている発射制御基板107や発射モータ601との間を遮ることができる。すなわち、電源ユニット基板97の電源をONにしたときに発生する磁界により、その前面側に配置される発射制御基板107や発射モータ601等が影響を受け、誤動作することや破壊することを未然に防止することができる。
【0090】
電源基板ボックス122は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板97を収容するものである。電源ユニット基板97には、弾球遊技機1全体の電源をON・OFFするための電源スイッチ、弾球遊技機1のすべての動作をクリアするためのクリアスイッチおよび管ヒューズ等が実装されている。また、電源ユニット基板97は、電源コード117が接続される電源コネクタが実装されている。電源コネクタに接続される電源コード117は、前記枠用外部端子板102の側方に形成される配線通し開口166から機構板主体141の前面側に形成される配線通しに沿って左側板143側を通って機構板140の下部まで引き通され、機構板主体141に設けられる開口から機構板主体141の裏側に引き出されて電源コネクタに接続される。電源コード117によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源ユニット基板97で生成される複数の電圧は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)また、電源ユニット基板97は、主基板120および払出制御基板98の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板120,98のRAMの記憶内容をバックアップ(保持)するために各基板120,98にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源ユニット基板97から電源断信号が出力されることによって主基板120は、バックアップをするための処理を行なうようになっている。なお、払出制御基板98にもバックアップする処理を行ってもよい。
【0091】
右側下部構成部の機構板主体141の前面側(遊技盤40に当接する側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示しない)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示しない)とが形成されている。入賞球誘導通路の上方は、入賞球落下入口740となっており、前記入賞球誘導カバー体82から放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板主体141に形成された連通口(図示しない)から機構板主体141の背面側に導き、さらにその連通口から前記玉抜き通路下流部712に導くようになっている。前記玉抜き通路下流部712は、右側下部構成部の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、下部構成部のほぼ中央背面側に形成される前記余剰玉通路711の右側方に形成される合流排出通路741に最終的に合流するようになっている。したがって、入賞球落下入口740から受け入れられた入賞球は、入賞球誘導通路、連通口、玉抜き通路下流部712、および合流排出通路741を介して弾球遊技機1の外部に誘導されるようになっている。なお、入賞球誘導通路は、その背面を機構板主体141で構成しているが、その前面は、前面枠3に取り付けられた後述する閉塞板386で構成されている。
【0092】
また、アウト玉通路は、前記入賞球落下入口740の側方に形成される凹部742の下方に入賞球誘導通路と上下方向に重複するように形成され、その流下端の機構板主体141に連通口が開設されて下部板144の背面側に形成される合流排出通路741に連通するようになっている。なお、上記した凹部742は、遊技盤40の下部を裏面から固定するために遊技盤収納枠部393の下部ほぼ中央に取り付けられる遊技盤係止レバー366を収容するためのものである。
【0093】
しかして、遊技盤40のアウト口69から取り込まれたアウト球が遊技盤40の裏面に刻設されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらに遊技盤収納枠部393の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口333(図11参照)を経由して上記したアウト玉通路に導かれ、連通口、合流排出通路741を通って弾球遊技機1の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路741は、玉抜き通路下流部712からの抜き球、アウト玉通路からのアウト球、入賞球誘導通路からの入賞球をすべて合流して弾球遊技機1の外部に誘導するものである。
【0094】
次に、図6および図7を用いて、玉払出装置154の構造を説明する。図6は、玉払出装置154の斜視図であり、図7は、玉払出装置154の分解斜視図である。
【0095】
玉払出装置154のケース155は、左外側のケース155aと、右外側のケース155cと、ケース155aとケース155cとの間のケース155bと、をケース155c側から取付ビス71により組み付けられて一体となるように構成されている。これらケース155a,155b,155cは、耐磨耗性を向上させるために、ポリカーボネート樹脂で成形されている。
【0096】
ケース155aと、ケース155bとの間には、カーボンを8重量%含有したABS樹脂(導電性合成樹脂)から形成された仕切板72と、シャフト73を回転軸として回転することにより玉を払出す玉払出部材74(スクリューやスプロケット等のモータによって駆動される回転部材)と、玉払出部材74が回転することにより払出された玉を検出するための払出個数カウントスイッチ116と、払出中継基板113とが設けられている。
【0097】
ケース155aおよびケース155bの内側には、玉通路カバー部材156により誘導された玉を玉払出部材74まで誘導する玉供給通路部材77a,77bとが立設されている。玉供給通路部材77a,77bおよびケース155a,155bの内壁により、玉を玉払出部材74まで誘導する玉供給通路が形成されている。また、玉供給通路には、仕切板72が設けられており、左右2列の玉通路188,189各々に対応して2条の通路が形成されている。これにより、仕切板72と玉供給通路内の玉とを電気的に導通させることができる。仕切板72は、ケース155aとケース155bとを組み付けたときに、当該ケースの上部において突起した部分が形成されるように、突起部72aが設けられている。玉払出部材74は、玉供給通路から供給される玉を1個づつ区切って払い出す。本実施の形態における玉払出部材74は、円盤部が形成され、該円盤部の両側面には、それぞれ玉を受け入れる間隔を保持して突設される複数(3つ)の突出部が形成されることで、各突出部の間は、玉を受け入れ誘導するための凹部として形成されている。
【0098】
ケース155aおよびケース155bの内側には、さらに、玉払出部材74により払い出された玉を玉排出口84まで誘導する玉払出通路部材84a,84bが立設されている。玉誘導通路部材84a,84bおよびケース155a,155bの内壁により、玉を玉排出口84まで誘導する玉払出通路が形成されている。玉払出通路は、仕切板72は設けられず、左右2列分の幅の玉通路が中央に傾斜し、1列分の幅(玉1個が流下する幅)となる。
【0099】
払出個数カウントスイッチ116は、玉排出口84に設けられており、玉払出部材74により払い出される玉を検出する。これにより、払出個数カウントスイッチ116からの検出信号に基づき、玉払出装置154から実際に排出された玉の数をカウントすることができる。なお、本実施の形態における玉排出口84は、1つの排出口からなり、玉払出装置154から排出する球を貸球として払い出す貸球排出口と景品球として払い出す景品球排出口とを兼用した形で構成されている。払出中継基板113は、取付ビス113aにより、ケース155bに取り付けられる。ケース155aには、払出中継基板113と配線とを接続するためのコネクタ貫通開口が形成される接続用凹部が形成されている。
【0100】
次に、ケース155bと、ケース155cとの間には、玉払出部材74を回転駆動させるための払出モータ115と、当該払出モータ115からの動力を玉払出部材74に伝達するための歯車79と、玉払出装置154内の玉供給通路と払出モータ115との間に設けられた絶縁材料から形成された絶縁カバー83と、払出センサ基板114とが設けられている。
【0101】
払出モータ115は、取付板115aと一体となるように構成されている。取付板115aには、取付孔115bが形成されている。ケース155bには、払出モータ115が臨む開口と、取付部115cとが形成されている。払出モータ115は、取付板115に設けられている取付孔115bに、ケース155bに設けられている取付部115cを挿入して、ケース155b内に取り付けられる。
【0102】
絶縁カバー83は、玉供給通路と払出モータ115との間を遮蔽する遮蔽部83aと、払出モータ115の回転軸が臨む開口とケース155bに設けられている取付部115cに対応する取付孔とが形成された取付部83bとから構成されている。絶縁カバー83は、払出モータ115の取付板115aの上から、取付部83bに設けられている取付孔に、ケース155bに設けられている取付部115cを挿入して、ケース155b内に取り付けられる。
【0103】
歯車79は、その中心に形成されている嵌合孔79aに、玉払出部材74の回転軸の一端部を嵌入させて、払出モータ115の回転軸に取り付けられている歯車と噛合うように取り付けられる。これにより、払出モータ115からの動力を、歯車79を介して、玉払出部材74に伝達することができる。よって、払出モータ115を駆動することにより、玉払出部材74を回転させることができる。なお、歯車79の一側面には、外周に沿って複数の検出突片が突設されている。
【0104】
払出センサ基板114は、取付ビス114aにより、ケース155cに取り付けられる。払出センサ基板114は、ケース155cに取り付けられた状態で、払出センサ基板114に備えられたモータ位置センサにより、玉の払出動作を確実に行なうために払出モータ115の停止位置(正確には、回転部材としての玉払出部材74の停止位置)を検出することができる。モータ位置センサは、歯車79の一側面に突設されている複数の検出突片が横切ることにより、玉払出部材74の回転位置を検出するようになっている。
【0105】
なお、本実施の形態における玉払出装置154は、2条を1条に変換するようにしているが、2条(複数条)を2条(複数条)のまま払い出すようにしてもよいし、2条を1条にした後に再び2条とするものでもよい。但し、本実施形態では、2条で受けるのは、払出スピードを向上するのが目的で、それを1条にするのは、カウントスイッチの数を少なくしてコストダウンを図るためである。
【0106】
また、本実施の形態における玉払出装置154のケース155cの側面には、払出モータ115の回転軸が挿通する回転軸挿通穴155dが形成されている。これにより、手動で払出モータ115の回転軸を回転させることができる。よって、玉払出部材74に残存している玉を、手動で払出モータ115の回転軸を回転させることにより、取り出すことができる。
【0107】
図8は、玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付ける前の状態と取り付けた後の状態とを説明するための、図2におけるB−Bでの概略断面図である。なお、図8における概略断面図は、弾球遊技機1の正面から見て左側からの玉払出装置取付部154a付近の断面図である。
【0108】
玉通路カバー部材156の下流に取り付けられた玉ストッパー部材159は、玉通路188,189各々に対応して玉通路カバー部材156に穿設される挿通穴156eに挿入し玉の流下をストップさせる2つのストッパー片と玉払出装置154のケース155に当接する当接部とが一体的に形成されたストッパー部材159bと、ストッパー片が挿通穴156eに挿入する状態となるようにストッパー部材159bを付勢するバネ(図示しない)と、当該ストッパー部材159bを玉通路カバー部材156に取り付けるための取付部材159cとから構成されている。
【0109】
図8(a)は、玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付ける前の状態を説明するためのB−Bでの概略断面図である。玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付けていないときには、図8(a)に示すようにストッパー部材159bのストッパー片がバネの弾性力により挿通穴156eに挿入し、流下する玉をストップさせる状態になる。すなわち、玉払出装置154の玉供給通路に玉を供給しない状態になる。
【0110】
図8(b)は、玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付けているときの状態を説明するためのB−Bでの概略断面図である。玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付けているときには、図8(b)に示すように玉払出装置154の仕切板72に設けられている突起部72aに玉ストッパー部材159bの当接部が接し、バネの弾性力に反して上方に押し上げられることにより、一体に形成されている玉ストッパー部材159bのストッパー片が挿通穴から退避して、玉通路188,189を玉が流下できる状態になる。すなわち、玉払出装置154の玉供給通路に玉を供給できる状態になる。
【0111】
このような玉ストッパー部材159を玉通路カバー部材156の下流に取り付けたことにより、玉払出装置154を玉払出装置取付部154aから取り外したときであっても、挿通穴156eより上流に位置する玉が零れ出ることがない。このため、たとえば、玉払出装置154を交換する場合に、玉抜き操作を行ない賞球タンク147や玉整列レール部材148に貯留されている玉を全て抜きとる手間を省くことができる。
【0112】
一方、玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付けたときには、玉ストッパー部材159bのストッパー片が挿通穴から退避して玉通路188,189を玉が流下できる状態になるとともに、玉ストッパー部材159と仕切板72の突起部72aとが接するため、仕切板72と玉ストッパー部材159とを電気的に導通させることができる。
【0113】
図9は、機構板140に取り付けられている補強ヒンジ部材176、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、玉ストッパー部材159、および、仕切板72の結線図である。
【0114】
仕切板72は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂から形成されている。玉払出装置154を玉払出装置取付部154aに取り付けたとき、図8(b)で示したように、仕切板72は、突起部72aとストッパー部材159bとが直接接触することにより、玉ストッパー部材159と電気的に接続される。
【0115】
玉ストッパー部材159は、ステンレス鋼により形成されている。玉ストッパー部材159は、玉通路カバー部材156の下部に取付ネジ159aによって取り付けられるため、玉通路カバー部材156と電気的に接続される。
【0116】
玉通路カバー部材156は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂により形成されている。玉通路カバー部材156は、取付片156cと取付片148dとが直接接触することにより、玉整列レール部材148と電気的に接続される。
【0117】
玉整列レール部材148は、カーボンを8重量%含有したABS樹脂により形成されている。玉整列レール部材148は、接続孔148bと取付片147aとが直接接触することにより、賞球タンク147と電気的に接続される。
【0118】
賞球タンク147は、前述したように補強ヒンジ部材176と配線接続されており接地されている。
【0119】
したがって、補強ヒンジ部材176、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、玉ストッパー部材159、および、仕切板72の電位は、すべて同じとなり、接地レベルである。これにより、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、および、仕切板72に接する玉の帯電を防止することができる。
【0120】
図9に明示されているように、金属製の玉と接触可能な位置(上記の例では、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、仕切板72)に導電性のABS樹脂が用いられ、間接的に接地されている。従来の静電気ノイズ対策として、玉と接触する位置に金属製のアース板を設ける方法があったが、そのような方法によると、帯電した玉がアース板と接触する際に急激に放電して、遊技機に設置されている制御基板内の電子回路に対して静電気ノイズとしての電磁妨害を与える可能性があった。しかし、上記の実施の形態のように、玉と接触可能な位置に導電性のABS樹脂を配置するように構成すれば、急激な放電の発生が緩和され、制御基板内の電子回路に対して電磁妨害を与える可能性がなくなる。例えば、カーボン含有合成樹脂の比抵抗は10〜10Ω・cm程度と金属に比べて大きいので、急激な放電が発生することはない。
【0121】
次に、前面枠3の構成および該前面枠3に取り付けられる各種構成部材について、図10、図11、図12を参照して説明する。図10は、前面枠3の正面からの分解斜視図であり、図11は、前面枠3の背面からの分解斜視図であり、図12は、打球発射装置130の斜視図である。
【0122】
前面枠3は、合成樹脂によって一体成型されるものであり、図10に示すように、上部の前面扉枠4に対応する透明板保持枠対応板部300と、下皿27、灰皿ユニット29、および操作ハンドル30に対応する下皿対応板部301と、から構成されている。透明板保持枠対応板部300と下皿対応板部301とは、僅かな段差をもって形成されており、また、透明板保持枠対応板部300のほぼ中央には、遊技盤40の遊技領域41が臨む開口302が開設されている。
【0123】
開口302は、ほぼ円形に形成されるが、その下部一側には、遊技盤40の下部側方に貼付される各種団体の証明用の証紙が臨むための証紙用開口303となっている。また、透明板保持枠対応板部300の左上方には、スピーカ12aを取り付けるためのスピーカ取付部248aが、透明板保持枠対応板部300の右上方には、スピーカ12bを取り付けるためのスピーカ取付部248bが形成されており、このスピーカ取付部248a,248bの中央には、前面枠3の表面から裏面に向かって凹状のスピーカ開口が形成されており、表面側から取付ネジ209によってスピーカ12a,12bが取り付けられるようになっている。
【0124】
前面枠3の表面側のスピーカ取付部248aの下方には、賞球LED10が実装された賞球LED基板198が取り付けられる賞球LED基板取付部219が設けられている。賞球LED基板198は、賞球基板カバー219aの筒部に賞球LED10が合致するように組み合わせて、取付ネジ198aにより賞球LED基板取付部219に取り付けられる。なお、賞球基板カバー219aには、突設した取付ボスが形成されており、配線を押えるための配線押え219bが取付ネジ219cによって取り付けられている。
【0125】
また、前面枠3の表面側のスピーカ取付部248bの下方には、球切れLED9が実装された球切れLED基板197が取り付けられる球切れLED基板取付部218が形成されている。球切れLED基板197は、球切れ基板カバー218aの筒部に球切れLED9が合致するように組み合わせて、取付ネジ197aにより球切れLED基板取付部218に取り付けられる。
【0126】
前板中継基板100は、スピーカ12aの右側方に位置しており、前面枠3の表面側上部に突設された基板取付ボス247に対して、取付ネジ100aによって取り付けられ、配線押え258は、下部右側方に取付ネジ258aによって取り付けられている。
【0127】
また、透明板保持枠対応板部300の一側下方には、枠下部ヒンジ318を取り付けるための枠下部ヒンジ取付面317が、更に、この枠下部ヒンジ取付面317の下方には、下皿枠ヒンジ322を取り付けるための下皿枠ヒンジ取付面321が形成されている。
【0128】
枠下部ヒンジ取付面317には、枠下部ヒンジ318が取り付けられる他に、枠下部ヒンジ318の後面側に枠下部ヒンジ押え318aが取付ネジ320によって取り付けられる。下皿枠ヒンジ322は、取付ネジ324によって下皿枠ヒンジ取付面321に取り付けられる。
【0129】
枠下部ヒンジ318は、L字形状に折り曲げられて形成され、折り曲げられて形成された水平部分の先端には、軸支ピン319が挿通されており、この軸支ピン319には、前面扉枠4に備えられた下部ヒンジ金具の軸支穴に挿通されるものである。この軸支ピン319と、後述する金属製の枠基体上部ヒンジ311に穿設された挿通穴312aとを中心に前面扉枠4が前面枠3に対して開閉自在に軸支される。また、この軸支ピン319と、下皿枠ヒンジ322に穿設された挿通穴322aとを中心に上皿開閉枠11が前面枠3に対して開閉自在に軸支される。
【0130】
ここで、前面扉枠4および上皿開閉枠11の裏面の構造について簡単に説明する。前面扉枠4の裏面には、ガタつきを防止するために、前面扉枠4用の補強金具がほぼ全面に取り付けられている。また、前面扉枠4の軸支側の上方には、軸支ピンを備えた上部ヒンジ金具が、下方には挿通穴が穿設された下部ヒンジ金具が、各々取り付けられている。上部ヒンジ金具は、前面扉枠4用の補強金具を介して、下部ヒンジ金具と電気的に接続される。
【0131】
上皿開閉枠11の裏面にも、同様に、ガタつきを防止するために、上皿開閉枠11用の補強金具がほぼ全面に取り付けられている。また、上皿開閉枠11用の補強金具の後面側には、当該上皿開閉枠11を閉じたときに後述する発射レール345と接触する発射レール接触部材が取り付けられている。また、上皿開閉枠11用の補強金具には、上皿19に貯留されている玉と接触する上皿金具と電気的に接続されている。さらに、上皿開閉枠11用の補強金具は、前面扉枠4用の補強金具と係合するように形成されており、前面扉枠4を閉じると前面扉枠4用の補強金具と接触するように構成されている。これにより、前面扉枠4を前面枠3に対して閉じた状態においては、前面扉枠4の上部ヒンジ金具は、さらに、前面扉枠4用の補強金具および上皿開閉枠11用の補強金具を介して、発射レール345および上皿金具と、電気的に接続される。
【0132】
一方、透明板保持枠対応板部300の下辺を除く外周には、防犯溝487が刻設されている。この防犯溝487は、前面扉枠4の補強防犯金具の防犯立片が挿入されるものであり、前面扉枠4を閉じたときに、防犯立片を防犯溝487に侵入せしめることにより、前面扉枠4と前面枠3との境目からピアノ線等の細い針金を差し込む不正を防止することができるものである。
【0133】
また、開放側の防犯溝487に隣接する上下部には、フック連通穴(図示しない)が形成されている。フック連通穴は、後述する施錠装置128の開閉枠用フック部が貫通するものであり、フック連通穴から前方に突出した開閉枠用フック部が前面扉枠4の後述する係合片と係脱し得るものである。
【0134】
また、開放側の透明板保持枠対応板部300の下方は、シリンダー錠装飾部材32が取り付けられる装飾部材取付面757が形成されている。装飾部材取付面757には、シリンダー錠装飾部材32を取り付けるための取付ネジ356が挿通される取付穴355が形成され、上方の取付穴355の右方には、シリンダー錠26が挿通されるシリンダー錠穴758が穿設されている。また、装飾部材取付面757に取り付けられるシリンダー錠装飾部材32にもシリンダー錠穴354が穿設されている。
【0135】
ところで、上記透明板保持枠対応板部300の奥側の部分には、凹んだ状態の板状の支持板部326が形成されており、その支持板部326の一側上部に上皿流出用開口325が形成され、該上皿流出用開口325の下部前方に誘導ボックス部材342が取着されている。
【0136】
また、上皿流出用開口325の上部には、防犯用リブ329aが立設され、さらに、防犯用リブ329aの手前に防犯カバー329bが取付ビス329cにより取り付けられる。この防犯用リブ329aおよび防犯カバー329bによって囲まれた空間には、前面扉枠4が閉じた状態で前面扉枠4の賞球払出口20の裏面に止着される賞球接続樋253の後端部が侵入し得るようになっており、賞球接続樋の後端と上皿流出用開口325との間からピアノ線等の不正具を挿入させないようにしている。なお、上皿流出用開口325の後端上面には、後方に伸びる突出片部331が突設され、この突出片部331が機構板140の前記上皿連通口713内に侵入して、賞球払出口20から侵入せしめられるピアノ線等の不正具が前面枠3と機構板140との隙間から侵入しないように防止している。
【0137】
一方、上皿流出用開口325の反対側の支持板部326の上部にも防犯用リブ329aが前方に向かって延設されている。この防犯用リブ329aも前面扉枠4と前面枠3の側部からの不正具の侵入を阻止するためのものである。
【0138】
前面枠3の左側に立設された防犯用リブ329aの上部には、遊技盤40を前面枠3に取り付けたときに、当該遊技盤40に取り付けられている誘導レール42aと接するレール接続部材327aを取り付けるための取付孔323aが穿設されている。レール接続部材327aは、細長いステンレス鋼板をL字型にしその両先端を互いに同じ向きに折り返して形成されている。そして、レール接続部材327aは、L字の内側に折り返された側を取付孔323aに挿入して取り付けられる(図13参照)。
【0139】
前面枠3の右側に立設された防犯用リブ329aの上部にも、同様に、遊技盤40を前面枠3に取り付けたときに、当該遊技盤40に取り付けられている誘導レール42bと接するレール接続部材327bを取り付けるための取付孔323bが穿設されている。レール接続部材327bは、細長いステンレス鋼板をL字型にしその両先端を互いに同じ向きに折り返して形成されている。そして、レール接続部材327bは、L字の内側に折り返された側を取付孔323bに挿入して取り付けられる(図13参照)。
【0140】
また、支持板部326の前面には、誘導ボックス部材342および発射レール345がそれぞれ支持板部326に穿設された各取付穴336a,336bに取付ネジ344,351で取り付けられている。発射レール345は、前記上皿19から供給された打玉であって玉送り部材から1個ずつ供給される打球をその下流端の発射位置に載置し、打球発射装置130の打球槌600によって打ち出された打玉を遊技盤40の誘導レール42aに導くものである。なお、発射レール345の上流端と遊技盤40の誘導レール42aの下流端との間は、ファウル球口399となっており、遊技領域41に到達することなく誘導レール42を逆走した打玉が誘導ボックス部材342に導かれるようになっている。
【0141】
上記した発射レール345は、玉の発射位置を形成するレール部材346と、上皿19から供給された玉を発射位置に誘導する誘導片347と、が取付基板348に取り付けられて構成されている。取付基板348には、レール部材346をビス止めするための取付ボスと、誘導片347をビス止めするための取付穴(いずれも図示しない)と、取付基板348を前記支持板部326に取付ネジ351止めするための取付穴350と、が形成されている。レール部材346は、くノ字状に折曲形成されたステンレス鋼(SUS304BA、SUS301、3/4Hなど)からなる。また、レール部材346のくノ字状の折曲部分には、打球発射装置130の打球槌600を挿通するための挿通穴(図示しない)が穿設され、その部分が球の発射位置を形成するようになっている。なお、ステンレス鋼からなるレール部材346の肉厚を薄くしてその表面に硬質クロムメッキの処理を施すようにしてもよい。こうした場合には、材料(ステンレス鋼)を薄くすることができ、コストダウンが招来できる。一方、誘導片347は、合成樹脂で形成されており、これによって供給時の球の衝撃を和らげて球を発射位置に安定させるようになっている。
【0142】
また、誘導ボックス部材342は、前面扉枠4を開放したときに前記上皿流出用開口325から溢れ落ちる賞球が受け入れられる溢れ球入口397と、前記ファウル球口399と、上皿19から玉抜きされた球を受け入れる抜き玉流入口398と、を有し、それぞれの入口から流入してきた球を支持板部326に形成される排出口335に取り込み、前面枠3の裏面下部に止着される接続樋392を介して下皿27に誘導するものである。なお、誘導ボックス部材342の上辺一側には、発射球誘導板343が突設され、遊技盤40の誘導レール42下流端を走行する打球が複層ガラス板に衝突しないように案内している。
【0143】
また、支持板部326には、上記した誘導ボックス部材342の側方に配線通し開口332が開設されている。この配線通し開口332には、上皿19内に設けられる残高表示基板104に実装される電気部品等からの配線、および前面扉枠4に設けられる電気部品(スピーカ12a,12bなど)からの配線をまとめて前面枠3の裏側に導くものである。
【0144】
また、支持板部326の右側方には、上皿ロック板352が取付ネジ353によって取り付けられている。この上皿ロック板352は、上皿開閉枠11を閉塞した際に、上皿ロックの係止片が係止されるものである。
【0145】
また、支持板部326の上端辺は、遊技盤40を載置し得るように遊技盤40とほぼ同じ幅を有するように形成されるが、そのほぼ中央には、アウト球連通口333が形成されている。
【0146】
前面枠3の透明板保持枠対応板部300の構造は、概ね上記した通りであるが、下皿対応板部301においては、そのほぼ中央に余剰球排出口338が開設され、軸支側に灰皿用凹部337が形成されている。余剰球排出口338は、下皿27に余剰の賞球を払い出すための開口であり、灰皿用凹部337は、灰皿ユニット29の回動動作が行なえるようにするためのものである。なお、下皿対応板部301には、下皿を取り付けるための下皿取付穴339も多数形成されている。
【0147】
一方、前面枠3の裏面構造においては、図11に示すように、遊技盤収納枠部393が合成樹脂によって一体的に成型されている。しかして、遊技盤収納枠部393は、遊技盤40を内側に収納支持し且つ固定するものであるため、遊技盤40を支持する構造および遊技盤40を正確に固定するための部品を有する。また、遊技盤収納枠部393は、遊技盤40の裏面に設けられて所定個数の景品球を払い出すための各種の機構が設けられる機構板140を正確に取り付けるための部品も有する。
【0148】
前面枠3の裏面の一側上方には、枠基体上部ヒンジ311を取り付けるための枠上部ヒンジ取付面305が形成されている。枠基体上部ヒンジ311は、前面枠3の裏面側から枠上部ヒンジ取付面305に取付ネジ313で螺着することにより取り付ける。
【0149】
枠基体上部ヒンジ311は、コの字形状に折り曲げられて形成され、折り曲げられて形成された上側の水平部分の先端には挿通穴312が穿設されており、この挿通穴312には、外枠2の上部ヒンジ金具の軸支ピンが挿通されるものである。また、下側の水平部分の先端には挿通穴312aが穿設されており、この挿通穴312aには、前面扉枠4の上部ヒンジ金具の軸支ピンが挿通されるものである。
【0150】
また、前面枠3の裏面の一側下端には、取付ボス370に対し取付ネジ379によって枠基体下部ヒンジ377が取り付けられている。この枠基体下部ヒンジ377は、上記した枠基体上部ヒンジ311と共に、前面枠3を外枠2に対して開閉自在に軸支するためのものである。枠基体上部ヒンジ311の上面および枠基体下部ヒンジ377の下面が前方に突出していてその突出部に挿通穴312,378がそれぞれ形成され、その挿通穴312,378に外枠2に固着される軸支金具の軸支ピンが貫通して前面枠3が外枠2に開閉自在に軸支されるものである。
【0151】
また、遊技盤収納枠部393の一側上下には、機構板140を開閉自在に軸支するためのプラ枠ヒンジ金具314が取付ボス369に取付ネジ316で強固に止着されている。なお、上方のプラ枠ヒンジ金具314は、補強金具接続部材314aの上から取付ネジ316により共締めされる。補強金具接続部材314aは、細長いステンレス鋼板をL字型にし一方の先端を外側に折り返して形成されている。
【0152】
また、前面枠3の裏面の軸支側には、ガタつきを防止するために、プラ枠補強金具371a,371bが取付ネジ372a,372bで止着されるようになっている。プラ枠補強金具371aは、その上方が枠基体上部ヒンジ311と接触するように、枠基体上部ヒンジ311の上から取付ネジ372aで止着される。さらにプラ枠補強金具371aは、取付孔323aの裏側から突出しているレール接続部材327a、および、補強金具接続部材314aと接触するように、取り付けられている(図13参照)。これにより、上方のプラ枠ヒンジ金具314は、補強金具接続部材314aを介して、プラ枠補強金具371aと電気的に接続される。
【0153】
前面枠3の裏面の開放側には、施錠装置128が取付ネジ391で取付ボス363に固着される。また、下方には、打球発射装置130を取り付けたときに当該打球発射装置130と接する発射装置接触部材373を取り付けるための取付部374が形成されている。発射装置接触部材373は、細長いステンレス鋼板の両先端を互いに折り返して形成されている。そして、発射装置接触部材373は、取付部374に取り付けられる。施錠装置128は、取付孔323bの裏側から突出しているレール接続部材327b、および、発射装置接触部材373と接触するように、取り付けられている。これにより、レール接続部材327bは、施錠装置128を介して、発射装置接触部材373と電気的に接続される。
【0154】
なお、上記した施錠装置128は、従来から使用されているもので、シリンダー錠26を一方向に回動させることにより、前面枠用フック389を上動せしめて外枠2の側板内側上下に止着される掛止片との係合を解除して前面枠3を外枠2から開放でき、シリンダー錠26を他方向に回動させることにより、開閉枠用フック部382を下動せしめて前面扉枠4の裏面開放側上下に取り付けられる係合片との係合を解除して前面扉枠4を前面枠3から開放することができるものである。なお、施錠装置128には、外枠2に対して前面枠3を開放した状態で開閉枠用フック部の係合を解除するためのガラス枠開放レバー390がその中程に設けられている。
【0155】
遊技盤収納構造においては、遊技盤40の下部は、前記支持板部326の上面に載置されると共に位置決め突起358によって位置決めされ、左右を遊技盤収納枠部393および内側当接段部752(リブ)とによって規制されることによって当接位置決めすることにより遊技盤40を正確な位置に収納されるようになっている。なお、上部位置には、外枠当接リブ362が突設されているが、この外枠当接リブ362は、外枠2と前面枠3の内側との間隔を狭くして、前面枠3の上動範囲を小さくするものであり、これによって前面枠3を外枠2に対して閉じたときにガタ付きのないようしている。
【0156】
また、遊技盤40を固定するための部品として複数(4個)の遊技盤係止レバー366,753がある。遊技盤係止レバー366は、遊技盤40を遊技盤収納枠部393に隣接した位置に形成されるレバー取付穴360に装着した状態で回動することにより遊技盤40の裏面から押圧して遊技盤40を遊技盤収納枠部393内に堅固に収納支持固定するものである。一方、遊技盤係止レバー753は、前記支持板部326の押え部材取付凹部357に突設される取付ボス334に取付ネジ367で固着されるものである。押え部材取付凹部357には、遊技盤40の裏面下部を遊技盤収納枠部393に収納して支持板部326の上辺に載置した際に押圧固定するための遊技盤係止レバー366を取り付ける取付ボス334が突設形成されている。
【0157】
また、機構板140を取り付けるための部品として複数(3個)の機構板固定用突起364がある。しかして、1つの機構板固定用突起364は、前記支持板部326の裏面を被覆する閉塞板386の左側方上部であって前面枠3の開放側に取付ネジ365で着脱自在に取り付けられるものである。また、他の2つの機構板固定用突起364は、開放側の上部と軸支側の上辺とに取付ネジ365で着脱自在に取り付けられる。
【0158】
開放側の上部の機構板固定用突起364の右側方には、前面枠3および前面扉枠4の開閉状態に応じて第1ドア開放スイッチ111を検出させるための第1ドア開放スイッチ検出機構が設けられている。
【0159】
第1ドア開放スイッチ検出機構は、前面枠3を前後方向に貫通した貫通孔376と、貫通孔376に組み合わせて挿入可能なバネ380およびスイッチ棒部材375と、カバー部材381とから構成されている。スイッチ棒部材375には、バネ380が通り抜けないようにするためのバネ止め部が形成されている。カバー部材381の中央には、スイッチ棒部材375が挿入可能な穴が形成されている。
【0160】
第1ドア開放スイッチ検出機構は、貫通孔376に、バネ380、スイッチ棒部材375の順に挿入されて構成される。そして、スイッチ棒部材375をカバー部材381に形成された穴から突出させて取付ビス384により止着される。スイッチ棒部材375は、前面枠3に対して機構板140が固定され前面枠3に対して前面扉枠4が開状態であるときに前面側に突出するように、また、前面枠3に対して前面扉枠4が閉状態であるときに後面側に突出するように、構成されている。このように構成することにより、前面枠3に対して機構板140が固定されているときであっても、前面扉枠4が開状態であるときには、第1ドア開放スイッチ111がオン状態とならない。また、前面枠3に対して前面扉枠4が閉状態であるときであっても、機構板140が前面枠3に対して固定されていないときには、第1ドア開放スイッチ111がオン状態とならない。すなわち、前面枠3に対して前面扉枠4が閉状態であり、かつ、機構板140が前面枠3に対して固定されているときにのみ、第1ドア開放スイッチ111がオン状態となるように構成されている。
【0161】
なお、アウト球連絡通路359の右側方には、枠基体玉抜き通路394が形成されている。枠基体玉抜き通路394は、その上部が機構板140の玉抜き通路に連通されると共に、その下部は、閉塞板386に形成されるアウト球出口388に連通している。
【0162】
閉塞板386は、取付穴387に係止片368を係止することにより止着される。前記アウト球誘導リブが形成される部分に対応する閉塞板386には、アウト球出口388が形成されている。また、閉塞板386の右側方には、前記枠基体玉抜き通路394と対応する部分に通路カバー部395が突出して形成されており、通路カバー部395の下方には、アウト球出口388に連通するように形成されている。
【0163】
前面枠3の裏面構造において、上記した以外の構成として、下皿対応板部301の裏面に接続樋392(図2参照)、打球発射装置130、プラ枠中継基板取付ボックス383が固着又は装着されている。
【0164】
また、接続樋392は、機構板140の余剰玉通路711の下流端に臨む賞球受開口(図示しない)と、前記誘導ボックス部材342に誘導された球が排出される排出口756の裏側を覆う誘導樋部(図示しない)とが前後方向に重複状に設けられて構成されるものである。そして、余剰玉通路711に流出した余剰の賞球、および誘導ボックス部材342に受け入れられた溢れ球、ファール球、玉抜き球を下皿27に誘導するものである。また、プラ枠中継基板取付ボックス383は、プラ枠中継基板108を収容し、取付ビス383aにより止着されている。
【0165】
次に、操作ハンドル30が操作されたときに駆動する打球発射装置130について図12を参照して説明する。図12(a)は、打球発射装置130の斜視図であり、図12(b)は、打球発射装置130の正面からの分解斜視図であり、図12(c)は、打球発射装置130の背面からの分解斜視図である。
【0166】
打球発射装置130は、図12に示すように、パチンコ玉を打撃して発射する打球槌600と、該打球槌600の駆動源をなすステッピングモータ(発射装置電動機)601を取り付けるためのコの字状に形成された取付台601aと、パチンコ玉の発射毎に玉送り部材の揺動部材を揺動させて順次パチンコ玉を打球発射装置130に送り込ませる玉送りカム602と、打球槌600によるパチンコ玉の打球力を調整する発射強度調整部603と、該発射強度調整部603に前記操作ハンドル30の回転操作力を伝達する操作伝達部604と、が金属製の取付基板606に取り付けられて構成されている。なお、取付台601aには、前述した発射モータ601と、発射モータ601の駆動を制御する発射制御部605(発射制御基板107とこれを収容する基板ボックス640とから構成される)と、が取り付けられて構成されている。
【0167】
取付基板606の周縁部には、打球発射装置130を前面枠3の裏面側に取付ネジで取り付けるためのネジ止め穴607が4箇所に穿設されている。また、取付基板606には、各種構成部材を取り付けるための取付穴が複数穿設されると共に、発射強度調整部603を構成する各種部材を取り付けるための円筒突起(図示しない)が形成されている。該円筒突起の内部は、取付基板606の一側面と他側面の両側を連通する連通穴として形成され、該連通穴を貫通する駆動軸609が軸受けにより回転自在に支持されている。また、取付基板606の後面側には、取付台601aを取り付けるための取付ボス606aが立設されている。
【0168】
打球槌600は、アーム形状をなし、その一端には、パチンコ玉を打撃する槌部がスプリング611によって形成されている。そして、打球槌600は、その軸穴600aに駆動軸609の一端部が挿通された状態でワッシャ651を介してナット608によって固着されることにより、駆動軸609を回動中心として回動自在に取付基板606に取り付けられる。また、このような打球槌600の取り付けにおいて、先端部分に回動自在なアームローラ612aを取り付けたヒットアーム612が打球槌600と共に駆動軸609に固着され、そのヒットアーム612が打球槌600と一体的に駆動軸609を回動中心として回動するようになっている。なお、打球槌600の回転は、杵受ゴム613a,613bによって規制されるようになっている。該杵受ゴム613aは、ゴムホルダー614aを介して取付基板606にボルト615aおよびナット653aで固着されている。また、該杵受ゴム613bは、ゴムホルダー614bを介して取付基板606にボルト615bおよびナット653bで固着されている。
【0169】
発射モータ601は、取付片部616を取付台601aに取付ネジ617止めすることで、出力軸が取付台601aを貫通した状態で取付台601aに取り付けられる。出力軸には、発射モータ601の駆動力をヒットアーム612(アームローラ612a)を介して打球槌600に伝達する駆動カム(図示しない)が一体的に取り付けられている。
【0170】
昇降杵602は、取付基板606の中央上部に設けられた取付穴に対し、ワッシャ619を介して、取付ネジ623で一端部を螺着することによって、他端部が回転自在に取り付けられる。回転自在の昇降杵602の端部は、後述する保持キャップ627の突起部603a上面に載置される。そして、回転自在の昇降杵602の端部は、打球槌600が図12(a)中における時計方向に回転した場合、後述する保持キャップ627の突起部603aにより押し上げられ、玉送り部材の揺動部材を作動させる。これにより、玉を、上皿19から発射レール345上に送り込むことができる。なお、回転自在の昇降杵602の端部が最上部に上がった状態が打球槌600による球の打ち込み待機状態となる。つまり、回転自在の昇降杵602の端部が一旦上昇してから下降することで球が発射レール345上に供給されると共に、打球槌600が発射方向と反対方向に回動した状態から発射方向に回動することで、発射レール345上の球が発射され、誘導レール42に沿って遊技盤40の遊技領域に打ち込まれるわけである。
【0171】
発射強度調整部603は、外周の一部にギア部625aが形成された回動リング625、ねじれ量によって打球の発射強度を調整するコイル状の強度調整バネ626、突起部627aを有する保持キャップ627、ラチェットカバー628、ラチェットアーム(図示しない)、等から構成されている。回動リング625には、強度調整バネ626の端部が係止される強度調整溝639が複数箇所形成されており、強度調整バネ626の端部をいずれの強度調整溝639にするかによって杵の戻る力が変化し、これにより打球の発射強度を調整することができる。回動リング625のギア部625aの端には、取付基板606に突設された規制突起630が当接され、これによって回動リング625の回転が規制されるようになっている。また、保持キャップ627およびラチェットカバー628は、ワンウェイネジ631によって一体的に組み付けられると共に、駆動軸609の回動に合わせて一体的に回動するようになっている。すなわち、打球槌600が図12(a)中における時計方向に回転した場合、駆動軸609も時計方向に回転する。これにより、保持キャップ627の突起部603a上面に載置される回転自在の昇降杵602の端部は、保持キャップ627の突起部603aにより押し上げられる。なお、ワンウェイネジ631は、ネジ締め方向にしか回らない特殊なネジであり、一旦締め付けると取り外すことができないようになっている。
【0172】
また、ラチェットカバー628には、エンドキャップ(図示しない)が嵌合して取り付けられ、そのエンドキャップによって発射強度調整部603の内部空間(ラチェットアームの操作溝(発射強度を調整するための溝)が収容される空間)が封止状態に被覆されるようになっている。このため、エンドキャップやラチェットカバー628を破壊してラチェットカバー628からエンドキャップを取り外さない限り、発射強度調整部603の内部空間は開放できないようになっている。つまり、発射強度を調整すべく、操作溝によって回動操作できないようになっている。また、エンドキャップは、不透明な黒色の合成樹脂からなり、エンドキャップをラチェットカバー628に取り付けた状態では、発射強度調整部603の内部空間が外部から視認できないようになっている。つまり、操作溝が視認できないようになる。このため、発射強度調整部603の操作部(操作溝)が覆われていることが分らなくなるので、発射強度調整部603の操作部を不正に操作しようと試みたときにはその不正を行ない難くすることができる。
【0173】
操作伝達部604は、外周の一部にギア部635aが形成された回動リング635、バネ634等から構成されている。回動リング635には、バネ634の端部が係止される溝633が形成されている。回動リング635は、取付ネジ658止めすることで、ギア部635aが発射強度調整部603のギア部625aと歯合するように、取付基板606に取り付けられる。バネ634は、一端部が回動リング635の溝633に係止され、他端部が取付基板606に立設されているバネ止め部材657に係止される。さらに、回動リング635は、前記操作ハンドル30の回転軸に一体的に取り付けられる。これにより、発射ハンドル30を回動操作させれば、その回動が回動リング635を介して回動リング625に伝達され、回動リング625を回動変位させることができる。そして、このように回動変位した回動リング625は、その回動によって強度調整バネ626のねじれ量を調節する。
【0174】
発射制御部605は、各種電子部品(CPUを搭載するものでも、搭載しないものでもよい)および複数のコネクタ(図示しない)を実装してなる発射制御基板107、該発射制御基板107を収容する基板ボックス640、から構成されている。複数のコネクタには、プラ枠中継基板108からの配線、発射モータ601からの配線、単発発射スイッチ107からの配線、操作ハンドル30のタッチリング110からのスイッチ配線等が接続される。
【0175】
上記した発射制御基板107を収容する基板ボックス640は、図12に示すように、前記取付基板606に取付ネジ638止めされるボックス主体641と、該ボックス主体641に取り付けられてボックス主体641との間で発射制御基板107を挟持するカバー体642と、を備えている。ボックス主体641およびカバー体642は、それぞれ収容する発射制御基板107を外部から視認可能なように透明な合成樹脂で形成されている。ボックス主体641の上端右方および下端左右2箇所には、それぞれ脚部643が立設されており、該脚部643の先端部分には、ボックス主体641を取付台601aに取付ネジ638止めするための取付穴644が穿設されている。なお、取付台601a側には、これらの取付穴644と個々に対応した位置に取付穴が穿設されている。また、脚部643はそれぞれ円筒形状をなし、その円筒内に取付ネジ638を挿入することで、ボックス主体641側から取付基板606に取付ネジ638止めを行なうようになっている。このため、本実施形態のように取付面部を打球発射装置130の取付台601aから構成するような場合でも、取付台601aを弾球遊技機1から取り外すことなく、基板ボックス640の取り外しを行なうことができる。
【0176】
そして、ボックス主体641(基板ボックス640)は、前記発射モータ601を取り付けた取付台601aの一側面に脚部643を介して取り付け固定される。このため、基板ボックス640内に収容される発射制御基板107は、取付台601aの基板面(取付面)から所定の間隔(脚部643の高さ)を置いた状態(浮いた状態)で取り付けられることになる。従って、発射モータ601周りの空気の流動性が向上でき、発射モータ601の発熱が低減できると共に、発射モータ601からのノイズや熱による悪影響を発射制御基板107が受け難くすることができる。また、このような取り付け構造によれば、取付台601aにそのまま発射制御基板107の大きさの取付スペースを設ける必要がないので、発射制御基板107の配置設計において省スペース化を招来することができる。なお、基板ボックス640を取り付ける取付面部は、打球発射装置の取付台および取付基板に限定せず、打球発射装置に関わらない弾球遊技機の裏面部分であってもよい。なお、本実施の形態における発射モータ601の天板に放熱シート601aが貼付され、さらに、その上から発射モータ放熱カバー601bが取り付けられる。従って、発射モータ601が駆動することにより発生する熱を効率的に放熱することができるように構成されている。
【0177】
以上、打球発射装置130の構成について説明したが、打球発射装置130による打球の発射動作は以下に示すように行なわれる。即ち、遊技者が操作ハンドル30を操作するとこれに伴って発射モータ601が駆動し、駆動カムが回転する。次に、駆動カムの回転によってヒットアーム612並びに打球槌600が回転し、発射強度調整部603の強度調整バネ626をさらにねじれ変化させることになる。その後、駆動カムがさらに回転して駆動カムがヒットアーム612(アームローラ612a)から離脱すると、ヒットアーム612並びに打球槌600は、強度調整バネ626の復原力によって駆動軸609と共に反時計方向に回転する。そして、反時計方向に回転した打球槌600は、昇降杵602の作動によって玉送り部材の揺動部材から送り込まれた球を槌部(スプリング611)で打撃して遊技領域に発射させる。また、このとき、発射ハンドル30の操作によって発射強度調整部603の回動リング625を回動させれば、打球槌600の後退駆動(時計方向への回転)に伴う強度調整バネ626のねじれ量を調節することができる。つまり、打球槌600の打撃力(発射力)を調節することができる。
【0178】
図14は、機構板140に取り付けられている補強ヒンジ部材176、前面枠3に取り付けられている打球発射装置130,施錠装置128,プラ枠補強金具371a,プラ枠ヒンジ金具314、遊技盤40に取り付けられている導電性板40a,誘導レール42a,42b,レール接続部材327a,障害釘37等の結線図である。
【0179】
まず、打球発射装置130は、金属製の取付基板606とステンレス鋼板の発射装置接触部材373とを介して、金属製の施錠装置128と電気的に接続される。施錠装置128は、ステンレス鋼板のレール接続部材327bを介して、ステンレス鋼板の誘導レール42bと電気的に接続される。
【0180】
誘導レール42bは、導電性合成樹脂により形成された導電性板40aを介して、ステンレス鋼板の誘導レール42aおよび遊技領域41に設けられている障害釘37や装飾部材66等の導電性部材と電気的に接続される。誘導レール42aは、ステンレス鋼板のレール接続部材327aを介して、プラ枠補強金具371aと電気的に接続される。
【0181】
プラ枠補強金具371aは、ステンレス鋼板の補強金具接続部材314aを介して、プラ枠ヒンジ金具314と電気的に接続される。プラ枠ヒンジ金具314aは、軸ピン315に掛止穴177a(図5参照)を係止することにより、補強ヒンジ部材176と接続されており接地されている。
【0182】
したがって、機構板140に取り付けられている補強ヒンジ部材176、前面枠3に取り付けられている打球発射装置130,施錠装置128,プラ枠補強金具371a,プラ枠ヒンジ金具314、遊技盤40に取り付けられている導電性板40a,誘導レール42a,42b,障害釘37等の電位は、すべて同じとなり、接地レベルである。
【0183】
なお、前面扉枠4および上皿開閉枠11の裏面の構造について前述したが、前面扉枠4の上部ヒンジ金具は、前面扉枠4用の補強金具を介して、下部ヒンジ金具と電気的に接続される。また、前面扉枠4を前面枠3に対して閉じた状態においては、前面扉枠4の上部ヒンジ金具は、さらに、前面扉枠4用の補強金具および上皿開閉枠11用の補強金具を介して、発射レール345および上皿金具と、電気的に接続される。そして、前面扉枠4の上部ヒンジ金具は、金属製の枠基体上部ヒンジ311を介して、プラ枠補強金具371aと電気的に接続される。すなわち、前面扉枠4の上部ヒンジ金具は、補強ヒンジ部材176と接続され接地される。これにより、前面扉枠4の上部ヒンジ金具、前面扉枠4用の補強金具、下部ヒンジ金具、上皿開閉枠11用の補強金具、発射レール345、および、上皿金具等の電位は、すべて同じとなり、接地レベルにすることができる。
【0184】
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤40の構成、および機構板140の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図15を参照して説明する。図15は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。主基板120には、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62からの信号がスイッチ中継基板95を介して入力されると共に始動球検出器60からの信号も入力され、また、満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号がサンパック中継基板101および払出制御基板98を介して入力される。更に、主基板120には、払出中継基板113および払出制御基板98を介して払出個数カウントスイッチ116からの信号が入力される。
【0185】
上記した入力信号のうち、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,56a,56b,62からの入力信号に基づいて主基板120は、遊技盤40に設けられるソレノイド50,59,65を駆動制御すると共に、遊技状態に応じた電飾信号および効果音信号を周辺コマンド中継基板57および演出制御基板90を介して音声枠ランプ基板92に出力し、更に、大当り表示制御信号あるいはリーチ表示制御信号又は外れ表示制御信号を図柄中継基板84および演出制御基板90に出力し、盤用外部端子板96に各種の遊技情報を出力する。音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、枠ランプ中継基板99および前板中継基板100を介して、前面扉枠4に取り付けられている遊技効果LEDおよび遊技効果ランプの点灯制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される効果音信号の種類に応じて、枠ランプ中継基板99および前板中継基板100を介して、スピーカ12a,12bを制御する。さらに、音声枠ランプ基板92は、主基板120から入力される電飾信号の種類に応じて、ランプドライバ基板93およびランプ中継基板99を介して、遊技盤40に取り付けられている装飾ランプの点灯制御を行なう。
【0186】
特別図柄及び特別図柄記憶基板85は、主基板120から図柄中継基板84を介して入力される表示制御信号の種類に応じて、特別図柄表示装置44aにおける特別図柄の表示制御を行なうとともに、特別図柄始動記憶LED46の点灯制御を行なう。また、普通図柄基板86は、主基板120から図柄中継基板84を介して入力される表示制御信号の種類に応じて、普通図柄表示装置63における普通図柄の表示制御を行なう。普通図柄記憶基板87は、主基板120から図柄中継基板84を介して入力される表示制御信号の種類に応じて、普通図柄始動記憶LED64の点灯制御を行なう。演出制御基板90は、主基板120から入力される表示制御信号の種類に応じて、液晶中継基板91a,91bおよびインバータ基板88を介して、液晶表示装置44bにおける飾り図柄の表示制御を行なう。
【0187】
また、満タンスイッチ158からの満タン信号に基づいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から音声枠ランプ基板92に満タン信号を出力して所定のランプ又はLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、例えば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
【0188】
また、遊技盤40に設けられるゲートスイッチ62を除く各スイッチ51,52,55a,55b,60,56a,56bからの入力信号に基づいて主基板120は、払出制御基板98に賞球個数信号を出力する。払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力に基づいて、払出中継基板113を介して、払出モータ115を駆動して所定個数の賞球を払い出す。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて主基板120は、未払出数があるか否かを判定する。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて主基板120は、枠用外部端子板102に賞球個数情報(10個で1パルス)を出力し、この信号を枠用外部端子板102から外部の管理コンピュータの出力する。また、払出制御基板98は、その賞球個数信号の入力に基づいて、プラ枠中継基板108および賞球LED基板198を介して、賞球LED10を表示駆動してその旨を報知する。
【0189】
更に、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号に基づいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。払出制御基板98は、プラ枠中継基板108および球切れLED基板197を介して、球切れLED9を所定の態様で表示駆動する。
【0190】
なお、満タンスイッチ158又は球切れスイッチ157のいずれかがONすることで賞球停止信号(払出停止コマンド)を主基板120から払出制御基板98に出力して賞球しないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば賞球可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球LED10に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプなどを設けてもよい。
【0191】
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されると共に、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
【0192】
また、払出制御基板98には、払出センサ基板114のモータ位置センサおよび払出個数カウントスイッチ116からの信号が払出中継基板113を介して入力され、残高表示基板104の球貸スイッチおよび返却スイッチからの信号およびカードユニット装置から各種の情報が遊技球等貸出装置接続端子板103を介して入力されている。更に、前述したように、主基板120から賞球個数信号、満タン信号、球切れ信号が入力されるものである。上記した入力信号のうち、モータ位置センサからの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータ115の停止位置、即ち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御すると共に玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払い出すように払出モータ115を駆動制御すると共に、枠用外部端子板102に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、賞球数情報を主基板120から出力するようにしてもよい。
【0193】
また、払出制御基板98は、球貸スイッチからの入力信号に基づいてカードユニット装置から貸球要求信号が出力されると払出モータ115を駆動し、また、返却スイッチからの入力信号は、遊技球等貸出装置接続端子板103を経由してカードユニット装置に伝達される。また、カードユニット装置からの各種の情報信号も遊技球等貸出装置接続端子板103を経由して残高表示基板104の度数表示LED(図示しない)に伝達される。更に、主基板120からの球切れ信号、賞球個数信号、満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、前述したように払出中継基板113を介して賞球の払出動作を実行せしめたり、発射制御基板107に発射モータ601の停止信号を出力したりする。なお、枠用外部端子板102にサンパック中継基板101を介して接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部の管理コンピュータ等に出力される。
【0194】
電源基板97は、一次電源として電源コード117を介して、AC24Vの交流電源を受ける。そして、電源基板97は、主基板120と、払出制御基板98と、二次電源としての電力が供給される。主基板120は、電源基板97から供給された電力に基づき、各種制御処理を行なうとともに、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,および、装飾ランプを点灯させるとともに、周辺電源中継基板47を介して、音声枠ランプ基板92に供給する。音声枠ランプ基板92は、主基板120から供給された電力に基づき、各種遊技効果LED,遊技効果ランプ,および、装飾ランプを点灯させるとともに、演出制御基板90に液晶表示装置44bに画像を表示するための電力を供給する。払出制御基板98は、電源基板97から供給された電力に基づき、払出モータ115および発射モータ601を駆動させる処理を含む各種制御処理を行なう。
【0195】
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
【0196】
(1) 前述した実施形態においては、玉払出装置154に流入した玉は、補強ヒンジ部材176、賞球タンク147、玉整列レール部材148、および、玉通路カバー部材156を介して接地されている玉ストッパー部材159のストッパー部材159bと接触している仕切板72に接する。これにより、玉払出装置154に帯電した玉が流入したときであっても、仕切板72に接することにより、玉の電位が接地レベルとなるので、払出モータ115に静電気ノイズが流入することを防止でき、払出モータ115が誤動作することや壊れてしまうことを未然に防止することができる。
【0197】
(2) 前述した実施形態においては、仕切板72を、玉払出装置154の供給通路を2条に形成するために仕切る部材と、玉払出装置154に流入した玉が接地可能となるように接続する部材とに兼用することができる。このため、部品個数を変化させること無く、構造を簡略化でき、また省スペース化を図ることができる。
【0198】
(3) 前述した実施形態においては、絶縁カバー83を供給通路と払出モータ115との間に設けたため、気温や湿度等の影響を受けて仮に帯電した玉の電荷移動が追いつかないため、玉払出装置154に流入したすべての玉の電位を接地レベルとすることができずに、静電気ノイズが発生したときであっても、絶縁カバー83により当該静電気ノイズから払出モータ115が遮られているため、払出モータ115に静電気ノイズが流入することがなく、安全性をより高めることができる。
【0199】
(4) 前述した実施形態においては、玉ストッパー部材159が、カーボンを含有した樹脂から形成された賞球タンク147、玉整列レール部材148、および、玉通路カバー部材156を介して接地されている。このため、玉ストッパー部材159が金属部材を介して接地されている場合と比較して、帯電した玉が仕切板72に接近しただけで急激に放電することを極力防止することができる。よって、安全性をより高めることができる。
【0200】
(5) 前述した実施形態においては、補強ヒンジ部材176を、機構板140を前面枠3に対して開閉自在となるように取り付ける部材と、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、玉ストッパー部材159、仕切板72、打球発射装置130,施錠装置128,プラ枠補強金具371a,プラ枠ヒンジ金具314、導電性板40a,誘導レール42a,42b,障害釘37、前面扉枠4の上部ヒンジ金具、前面扉枠4用の補強金具、下部ヒンジ金具、上皿開閉枠11用の補強金具、発射レール345、および、上皿金具等の複数の部材を接地可能となるように接続する部材とに兼用することができる。このため、複数の部材を接地できるように弾球遊技機1を構成したときであっても、実装する部品個数を極力削減することができる。また、帯電した玉を接地できる範囲を広げることができるため、静電気ノイズの影響を受けて、弾球遊技機1に搭載された各種機器(たとえば、制御基板等)が誤動作または壊れる危険性を極力低減することができる。
【0201】
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
【0202】
(1) 前述した実施の形態においては、玉払出装置154の供給通路が仕切板72により、2条に形成されている例について説明したが、これに限らず、1条であってもよい。この場合は、玉払出装置に流入した玉が接する部分を導電性部材で形成するようにしてもよい。また、3条以上に形成するものであってもよい。
【0203】
(2) 前述した実施の形態においては、補強ヒンジ部材176から接地線を介して接地する例について説明したが、これに限らず、前面扉枠4を前面枠3に対して施錠する施錠装置128から接地線を介して接地しるように構成してもよい。すなわち、施錠装置128を介して、賞球タンク147、玉整列レール部材148、玉通路カバー部材156、玉ストッパー部材159、仕切板72、打球発射装置130,補強ヒンジ部材176,プラ枠補強金具371a,プラ枠ヒンジ金具314、導電性板40a,誘導レール42a,42b,障害釘37、前面扉枠4の上部ヒンジ金具、前面扉枠4用の補強金具、下部ヒンジ金具、上皿開閉枠11用の補強金具、発射レール345、および、上皿金具等の複数の部材を接地可能となるように接続するようにしてもよい。これにより、複数の部材を接地できるように弾球遊技機1を構成したときであっても、実装する部品個数を極力削減することができる。また、帯電した玉を接地できる範囲を広げることができるため、静電気ノイズの影響を受けて、弾球遊技機1に搭載された各種機器(たとえば、各種制御基板等)が誤動作または壊れる危険性を極力低減することができる。
【0204】
(3) 前述した実施の形態においては、遊技盤40に設けられる導電部分として導電性合成樹脂による導電性板40aが用いられたが、導電性板40aは金属製であってもよい。また、前述した実施の形態おける遊技盤40においては、内部に導電部分が設けられた構造であるが、これに限らず、導電部分が、遊技盤40の表面に積層されていてもよい。さらに、導電部分は必ずしも板状の部材で形成されている必要はない。例えば、導電性インクや導電性塗料が印刷されたり塗布されたりして形成されるようにしてもよい。
【0205】
(4) 前述した実施の形態における導電性合成樹脂部材は、カーボンを含有した合成樹脂部材でもよいが、金属を含有した合成樹脂やステンレス繊維を含有する合成樹脂など導電性を有していればどのようなものであってもよい。さらに、導電性合成樹脂部材が配置される所定の部位として、玉と接触可能な位置を例示したが、そのような部位に限らず、他の箇所に導電性合成樹脂部材を配置してもよい。
【0206】
(5) 前述した実施の形態においては、特別図柄表示装置44aをLCD表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、VFD、EL、あるいはプラズマによる表示器や、ドラム式又はリール式で構成することも可能である。また、特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置44aと、飾り図柄を変動表示する液晶表示装置44bとを備えた遊技機について説明したが、これに限らず、特別図柄表示装置44aのみを備えた遊技機であってもよい。
【0207】
(6) 前述した実施の形態においては、弾球遊技機の構成として、始動玉検出器の入賞球の検出に伴って変動表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となると特定遊技状態が発生して可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第1種という)を例示しているが、特にこれに限定するものではなく、始動玉検出器の入賞球の検出に伴って可変入賞球装置を開放し、該可変入賞球装置内の特定領域への打玉の入賞により特定遊技状態を発生する弾球遊技機(これを俗に第2種という)や、始動玉検出器の入賞球の検出に伴って変動表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となると権利発生状態となり、この状態で特定領域に打玉が入賞すると特定遊技状態が発生する弾球遊技機(これを俗に第3種という)であってもよい。
【0208】
(7) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0209】
【図1】弾球遊技機の正面図である。
【図2】弾球遊技機の背面図である。
【図3】遊技盤の拡大正面図である。
【図4】遊技盤の拡大背面図である。
【図5】機構板の分解斜視図である。
【図6】玉払出装置の斜視図である。
【図7】玉払出装置の分解斜視図である。
【図8】図2におけるB−Bでの概略断面図である。
【図9】機構板に取り付けられている補強ヒンジ部材、賞球タンク、玉整列レール部材、玉通路カバー部材、玉ストッパー部材、および、仕切板の結線図である。
【図10】前面枠の正面からの分解斜視図である。
【図11】前面枠の背面からの分解斜視図である。
【図12】打球発射装置の斜視図である。
【図13】図1におけるA−Aでの概略断面図である。
【図14】機構板に取り付けられている補強ヒンジ部材、前面枠に取り付けられている打球発射装置,施錠装置,プラ枠補強金具,プラ枠ヒンジ金具、遊技盤に取り付けられている導電性板,誘導レール,障害釘等の結線図である。
【図15】主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0210】
3 前面枠、4 前面扉枠、40 遊技盤、42a,42b 誘導レール、72 仕切板、83 絶縁カバー、115 払出モータ、128 施錠装置、130 打球発射装置、140 機構板、147 賞球タンク、148 玉整列レール部材、154 玉払出装置、156 玉通路カバー部材、159 玉ストッパー部材、176 補強ヒンジ部材、314 プラ枠ヒンジ金具、314a 補強金具接続部材、327a,327b レール接続部材、371a プラ枠補強金具、373 発射装置接触部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技を行ない所定の払出条件の成立により玉を払出す玉払出装置を備えた遊技機であって、
電気的に接地可能となる接地用導電性部材と、
前記玉払出装置が取り付けられる取付基体と、を備え、
前記玉払出装置は、
前記払出条件の成立により駆動される電気的駆動源と、
該電気的駆動源により駆動され玉を払出す作動部材と、
該作動部材に玉を供給する供給通路と、
前記作動部材が作動することにより払出される玉を誘導する払出通路と、
前記供給通路に設けられ、導電性部材からなり玉と接触することにより当該玉を誘導する導電性誘導壁部材と、を含み、
前記導電性誘導壁部材は、前記玉払出装置を前記取付基体に取り付けることにより、前記接地用導電性部材と電気的に接続されることを特徴とする、遊技機。
【請求項2】
前記供給通路は、複数条の通路を形成するために仕切る仕切部材を含み、
前記導電性誘導壁部材は、前記仕切部材であることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記玉払出装置は、前記供給通路と前記電気的駆動源との間に、絶縁性の絶縁仕切部材を設けることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記接地用導電性部材は、導電性樹脂からなる導電性樹脂部材を介して、電気的に接地可能となることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】
玉が流下可能な遊技領域が形成される遊技盤を固定する遊技盤固定部が設けられた前面枠と、
該前面枠の後面側に設けられるとともに少なくとも前記玉払出装置を取付可能な取付基体を含む機構枠と、
導電性部材からなり前記機構枠を前記前面枠に対して開閉自在となるように取り付ける枢支部材と、
導電性部材からなり前記遊技盤の遊技領域において玉と接触可能な複数の玉接触部材と、をさらに備え、
前記枢支部材は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
複数の前記玉接触部材は、前記枢支部材を介して、電気的に接地可能となることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】
玉が流下可能な遊技領域が形成される遊技盤を固定する遊技盤固定部が設けられた前面枠と、
該前面枠の前面側において開閉自在に設けられるとともに前記遊技領域の少なくとも一部を覆う透明板を備える前面扉枠と、
導電性部材からなり前記前面扉枠を前記前面枠に対して施錠可能な錠機構と、
導電性部材からなり前記遊技盤の遊技領域において玉と接触可能な複数の玉接触部材と、をさらに備え、
前記前面枠側の錠機構は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
複数の前記玉接触部材は、前記前面枠側の錠機構を介して、電気的に接地可能となることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項7】
玉が流下可能な遊技領域が形成されかつ導電性を有する板状部材を含む複数の板状部材が積層された遊技盤を固定する遊技盤固定部が設けられた前面枠と、
該前面枠の後面側に設けられるとともに少なくとも前記玉払出装置を取付可能な取付基体を含む機構枠と、
導電性部材からなり前記機構枠を前記前面枠に対して開閉自在となるように取り付ける枢支部材と、
前記前面枠の前面側において開閉自在に設けられるとともに前記遊技領域の少なくとも一部を覆う透明板を備える前面扉枠と、
導電性部材からなり前記前面扉枠を前記前面枠に対して施錠可能な錠機構と、
前記遊技領域に玉を誘導する導電性部材からなり、前記導電性板と電気的に接続可能に取り付けられる誘導レールと、
前記導電性板と接するように前記遊技盤に植設された障害釘と、
導電性部材からなり前記枢支部材と接する開閉用導電性部材と、
導電性部材からなり前記前面枠側の錠機構と接する錠機構用導電性部材と、をさらに備え、
前記枢支部材は、前記接地用導電性部材と電気的に接続され、
前記枢支部材と前記前面枠側の錠機構とは、前記遊技盤を前記前面枠に固定することにより、前記開閉用導電性部材、前記錠機構用導電性部材、前記誘導レール、および、前記導電性板を介して、電気的に接続され、
前記誘導レールと前記障害釘とは、前記枢支部材を介して、電気的に接地可能となることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−42886(P2006−42886A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−224321(P2004−224321)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】