遊技機
【課題】 賞の成立の条件を構成するシンボルを視覚的に強調して抽選結果を分かり易く表示する遊技機を提供すること。
【解決手段】 複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、抽選部から出力される情報に基づいて、ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なう。
【解決手段】 複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、抽選部から出力される情報に基づいて、ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、賞の成立に関わるシンボルを強調することにより、抽選の結果を分かり易く表示する遊技機が知られている。そのような遊技機には、一覧表示されている判定図柄の中でカーソルを移動させ、最終的に判定図柄の一つをカーソルで囲むことにより画定表示し、確率変動の有無を報知するものがある(たとえば、特許文献1)。また、遊技図柄を装飾するための装飾図柄に対して、数字やキャラクタ等、遊技図柄の種類を識別させるための識別図柄のみを揺動表示させ、表示された図柄が未確定であることを認識させるものもある(たとえば、特許文献2)。
【0003】
また、シンボルが停止した状態で、賞の成立の条件を構成するシンボルよりも賞の成立の条件を構成しないシンボルを目立たないように表示して遊技の結果を報知する遊技機が知られている。そのような遊技機には、賞の成立の条件を構成しないシンボルを賞の成立の条件を構成するシンボルよりも暗く表示するものがある(たとえば、特許文献3)。
【0004】
一方、変動中の図柄はそのままにするか、または拡大し、停止図柄を縮小させることにより、リーチ状態等をわかりやすく演出する遊技機も存在する(たとえば、特許文献4または特許文献5)。
【特許文献1】特開2003−79870号公報
【特許文献2】特開2002−331110号公報
【特許文献3】米国特許第5766074号明細書
【特許文献4】特開平9−294847号公報
【特許文献5】特開2000−5398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機は、カーソルで囲むことにより、特定のシンボルを目立たせるものであり、かえって視覚効果を与えることで表示が複雑になり、必ずしも表示が分かり易いとはいえなかった。また、特許文献2に記載の遊技機は、シンボルを振動させることにより、未確定すなわち変動中であることを表示するものであり、賞の成立に関するシンボルを知らせるのには、不適当である。また、特許文献3に記載の遊技機のように、賞の成立の条件を構成するシンボル以外のシンボルを暗くしても、明度は周囲の明るさの影響を受けるため、強調が不十分となり必ずしも抽選結果の表示が分かり易いとはいえなかった。
【0006】
また、特許文献4または特許文献5に記載の遊技機では、シンボルの拡大または縮小により、変動中のシンボル全てを強調するように演出しているが、賞の成立の条件を構成するシンボルを識別するものではなかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、賞の成立の条件を構成するシンボルを視覚的に強調して抽選結果を分かり易く表示する遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の遊技機は、複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部のシンボルで構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴としている。
【0009】
このように、本発明の遊技機は、ゲーム成果に基づき、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理し、シンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるようにシンボルの変動表示または停止表示を行なう。これにより、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0010】
(2)また、本発明の遊技機は、複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機であって、前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記特定のシンボルを除いたシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴としている。
【0011】
このように、本発明の遊技機は、特定シンボルを除いたシンボルを縮小化処理し、シンボルの変動表示または停止表示を行ない、特定シンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する。これにより、特定シンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0012】
(3)また、本発明の遊技機は、前記画像加工部は、前記賞成立の条件を構成しないシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴としている。
【0013】
これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0014】
(4)また、本発明の遊技機は、前記画像加工部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴としている。
【0015】
これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0016】
(5)また、本発明の遊技機は、同一種類で大きさの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部で構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記画像データ抽出部は、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴としている。
【0017】
このように、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶部に記憶し、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう記憶部からシンボルの画像データを抽出し、抽出された画像データを表示部へ出力する処理を実行する。これにより、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。
【0018】
(6)また、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機において、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記画像データ抽出部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルのサイズが、前記特定のシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴としている。
【0019】
このように、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶部に記憶し、あらかじめ特定シンボルを除いたシンボルのサイズが、特定シンボルのサイズより小さくなるよう記憶部からシンボルの画像データを抽出し、抽出された画像データを表示部へ出力する処理を実行する。これにより、特定シンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0020】
(7)また、本発明の遊技機は、前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記賞成立の条件となるシンボル配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴としている。
【0021】
これにより、賞成立の条件を構成しないシンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、賞の成立に無効なシンボルが隣接せず、賞成立の条件を満たさないことを示して明確に抽選の結果を表示することができる。
【0022】
(8)また、本発明の遊技機は、前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記特定の配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴としている。
【0023】
これにより、特定シンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、特定の配列に無効なシンボルが隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。ここで、スキャターシンボルとは決められた数だけ出現すると、特別な配当が付くシンボルをいう。この場合、上記の配列には、スキャターシンボルが表示画面上に現れることも含まれる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0025】
また、本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成しうるシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0026】
また、本発明の遊技機によれば、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0027】
また、本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成しうるシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0028】
また、本発明の遊技機によれば、これにより、賞成立の条件を構成しないシンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、賞の成立に無効なシンボルが隣接せず、賞成立の条件を満たさないことを示して明確に抽選の結果を表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(実施形態1)
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る遊技機の斜視図である。この説明では、遊技機1はスロットマシンであるが、それ以外にポーカー遊技機、マージャン遊技機、ビンゴ遊技機等も含む。図1に示すように、遊技機1は、筐体2と、この筐体2の前面に開閉自在に取り付けられる前面パネル3とから構成される。筐体2の上部には、ランプ4が設けられている。前面パネル3の背後には、ディスプレイ6が設けられている。
【0030】
たとえば、ディスプレイ6は、3つのリールを表示して列方向(遊技機の上下方向)にシンボルを変動表示および停止表示する。各リールの表示ごとに種々のシンボルを変動表示または停止表示することが可能となっている。
【0031】
また、筐体2の前面にはコイン投入口8および紙幣投入口9が設けられている。スピンボタン12は、ディスプレイ6上でのシンボルの回転表示(変動表示)を開始させる操作を行なうためのボタンである。スピンレバー13も同様の機能を有する。
【0032】
この遊技機1による遊技は、プレイヤーがベット操作によって有効な入賞ラインを特定することによって開始される。入賞ラインは、たとえば、横中央ライン、横上下ライン、および斜めラインなど複数の設定が可能となっている。また、ベット操作は、コイン投入口8にコインを投入するか、またはベットボタン10によって貯留しているコインをベットすることによって行われる。また、MAXベットボタン11を押した場合には、ベットできる最大コイン数がベットされる。これらのベット操作を併用することによってもベットは可能となっている。
【0033】
プレイヤーによるベット操作によって入賞ラインが特定され、スピンボタン12が押されると、ディスプレイ6はシンボルを変動表示する。そして、予め定められた時間が経過すると、順次変動表示されているシンボルを停止表示する。停止順序は、たとえば、ディスプレイ6に向かって左から順に所定の時期に停止する。この所定の時期は、ゲーム開始から一定時間後であってもよいし、ゲーム毎に変わってもよい。この停止時にいずれかの入賞ライン上に所定のシンボルの組み合わせ(シンボルの配列)が表示されると、そのシンボルの組み合わせに応じた入賞が得られる(ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当)。すなわち、ここでは停止表示におけるシンボルの配列が「入賞」という特定のゲーム成果を決定したことになる。入賞とは、内部抽選により当選が確定した後、実際にプレイヤーが賞を獲得することをいう。また、前面パネル3の下方には、コイン払い出し口15とコイン受皿16とスピーカ17とが設けられている。
【0034】
ベットボタン10は、図示しないコイン貯留装置に貯留(クレジット)されているコインを所定の枚数だけ使用するボタンであり、MAXベットボタン11は、図示しないコイン貯留装置に貯留されているコインを最大規定枚数使用するためのボタンである。精算ボタン20は、貯留されているコインの精算を行なうためのボタンである。チェンジボタン21は、遊技機1上部のランプ4を点灯させ、両替を希望する旨を係りの者に伝えるためのものである。ヘルプボタン22は、ディスプレイ6に遊び方、配当等を表示する機能を有している。払い出し枚数表示部23は、コイン払い出し枚数などを表示する。コイン貯留枚数表示部24は、図示しないコイン貯留装置に貯留されているコインの枚数を表示する。払い出し枚数表示部23、コイン貯留枚数表示部24には、たとえば、LED(発行ダイオード)が用いられている。なお、上記の各表示部にはLED以外にも液晶を用いてもよい。
【0035】
図2は、遊技機1の主要部分の電気的構成を示す図である。図2に示すように、CPU30は、ROM32およびRAM33のより構成されるメモリ31を備え、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。たとえば、CPU30はプログラムにより配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部として機能する。また、抽選部から出力される情報に基づいて、ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを記憶部から抽出する画像データ抽出部としても、機能する。シンボルの画像データは、それぞれコードを割り振られ、識別可能となっている。また、表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部としても機能する。
【0036】
これらの機能はプログラムを実行することにより果たされる。メモリ31には、遊技機1の動作を制御する制御プログラムの他、シンボルの画像データを抽出し加工するプログラム、賞群の事前決定(内部抽選)を行なうために使用する賞群抽選テーブル、シンボルの画像データなどが格納されている。このように、メモリ31は、記憶部として機能する。
【0037】
CPU30は、I/Oポート40を介してベットボタン10、MAXベットボタン11、スピンボタン12、スピンレバー13およびスピーカ17に接続されている。ベットボタン10、スピンボタン12から出力された信号は、I/Oポート40を介してCPU30に入力される。
【0038】
画像に関するデータは、CPU30から画像処理等を行なうグラフィックコントローラ50を介してディスプレイ6に出力される。ディスプレイ6では、文字、静止画、動画等が表示される。このように、ディスプレイ6は表示部として機能する。また、サウンドデータは、CPU30からI/Oポート40を介してスピーカ17に出力される。また、CPU30は、ホッパー等を含む周辺機器52と接続されており、制御信号により、コインの払い出しの制御を行なう。
【0039】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る遊技機の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る遊技機の特徴的な動作を示すフローチャートである。
【0040】
まず、プレイヤーによるベット等のゲーム開始操作および前回のゲーム情報のリセットの後、ゲームが開始されると、CPU30により抽選が行なわれる(ステップS1)。この抽選は、乱数抽選であり内部抽選と呼ばれる。当選とは、内部抽選の結果、CPU30が遊技機において定義された賞を抽選することをいう。抽選の結果は、シンボルの配列に対応した当選またはハズレであり、これをゲーム成果と呼ぶ。言い換えると、ゲーム成果が賞として定義づけられた態様に相当する場合は、当選が発生している。CPU30は、ゲーム成果に対応する情報を出力する。次に、ディスプレイ6では、シンボルの変動表示を開始する(ステップS2)。画面表示は、CPU30により、プログラムからの命令に応じ、シンボルやその他の画像データをメモリ31内のストレージ(図示せず)から読込み、メモリ31内の仮想領域(図示せず)へ転送し、リールその他のゲーム画面を生成しディスプレイ6へ転送して行なう。すなわち、CPU30は、メモリ31からシンボルの画像データを読み込んで全体の画像データを構成しディスプレイ6に転送している。次に、ディスプレイ6では、シンボルの停止表示を行なう(ステップS3)。
【0041】
図4は、シンボルを停止表示したときの表示例を示す図である。入賞ラインである2行目に、星印のシンボル62、65および68が並んで表示され、これらのシンボルが賞の成立の条件を構成していることを示している。その他のシンボル61、63、64、66、67および69は、賞の成立の条件を構成していない。
【0042】
次に、図5に示すように、CPU30により停止表示されたシンボルのうち賞の成立の条件を構成しているシンボル以外のシンボルを縮小表示する(ステップS4)。賞の成立の条件を構成しているシンボルとは、たとえば入賞ライン上に並んだシンボルをいう。たとえば、図5の表示例では、シンボル62、65および68のサイズはそのままに維持して表示し、シンボル61、63、64、66、67および69のサイズを縮小して表示する。また、賞の成立がなかった場合には、図6に示すように、表示される全てのシンボル71〜79が縮小されて表示される。
【0043】
これにより、賞成立の条件を構成するシンボル62、65および68が視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データをメモリ31から抽出し、CPU30が一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0044】
縮小表示の処理は以下のように行なわれる。まず、CPU30は、ステップS1で出力されたゲーム成果に対応する情報に基づき、賞の成立の条件を構成しない縮小すべきシンボルの画像データをメモリ31から抽出する。CPU30が、縮小すべきシンボルについてメモリ31から読み込むのは、通常サイズのシンボルの画像データである。そして、画像処理プログラムの命令に応じ、その画像データの縮小化処理を行ない、全体の画面データを構成して、ディスプレイ6に転送する。ディスプレイ6は、構成された画面データを表示する。このようにして、シンボルの縮小表示を行なう。
【0045】
なお、CPU30は、縮小化以外にも、賞の成立の条件を構成しないシンボルに対して変形、輝度変化、移動、回転などの効果を画像データに与える処理を行なってもよい。これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて上記の視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、上記の例では、停止表示後にシンボルの縮小表示が行なわれるが、変動表示中にシンボルの縮小表示を行なうことも可能である。
【0046】
次に、CPU30によりボーナスが発生したかを判断する(ステップS5)。ボーナスとは、所定のシンボルあるいはその配列が成立の条件を構成しているときに与えられる特典をいう。特典とは、たとえば通常のゲームより入賞の確率が高いなどのプレイヤーにとっては有利な条件で一定回数フリーゲームを行なうことができ、所定のシンボルが入賞ライン上に揃うと、通常のゲームで入賞する場合より大きい配当が得られることをいう。特典は、遊技機によりあらかじめルールとして設定されている。ボーナスが発生していなければ、ゲームを終了する。なおフリーゲームとは、新たなベットを要することなくプレイができるゲームのことである。
【0047】
ボーナスが発生している場合には、ステップS4において縮小すべきシンボルを特定する情報をリセットし、特定シンボル以外のシンボルを縮小表示する(ステップS6)。特定シンボルとは、賞の成立に関して有効なシンボルをいう。ボーナスゲームの処理が命令された場合、通常サイズの特定シンボルと、縮小表示された、その他のシンボルで構成されたリールが表示される。縮小表示は、上記のステップS4で採用した処理で行なう。
【0048】
図7は、ボーナスゲームにおいて変動表示されているシンボルの表示例である。各リールが矢印Aの方向に回転するようにシンボルを変動表示する。たとえば、ボーナスゲームにおいては星印のシンボルの配列のみ賞を成立させ、その他のシンボルが入賞ラインに並んでも無効になるというルールが適用される。その場合に、あらかじめ賞の成立に関して有効な星印のシンボル81〜83のみが、これまでのサイズを維持して表示され、それ以外のシンボルは、縮小表示され、シンボルの変動表示および停止表示が行なわれる。
【0049】
これにより、特定シンボル81〜83が視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データをメモリ31から抽出し、CPU30が一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0050】
次に、ボーナスゲームとして所定回数のフリーゲームを実行する(ステップS7)。たとえば、特定シンボル以外の縮小表示されたシンボルの当選を無効とする処理を実行する。フリーゲームの回数は、たとえば、成立したボーナスの役により決定される。X回のフリーゲームを行なう場合には、1回フリーゲームが終了するごとにXを減少させて、X=0まで繰り返すことにより行なう。フリーゲームの終了後、ゲームを終了し、次のゲームの待機状態へ移行する。
【0051】
なお、上記の例では、ボーナスゲームにおいて特定シンボル以外のシンボルが縮小表示されているが、それ以外にもリスピンなど、特定シンボルのみが、賞として定義される特定の配列に関して有効となるゲームにおいても上記の縮小表示の技術を適用することができる。言い換えると、あらかじめボーナス入賞を発生させるシンボルと発生させないシンボルがあるゲーム等に適用可能である。また、賞として定義付けられたゲーム成果には、特定シンボル以外のシンボルが関与するものが存在してもよい。すなわち、遊技機1は特定の配列が賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力される。
【0052】
(実施形態2)
実施形態1では、シンボルの縮小表示の方式として、CPU30がメモリ31から通常サイズのシンボルの画像データを読み込み、縮小化処理を行なっているが、あらかじめメモリ31に小さいサイズのシンボルの画像データを記憶させておき、CPU30は縮小表示するシンボルについて小さいサイズの画像データを読み込み、全体の画面データを構成してディスプレイ6に転送してもよい。この場合には、シンボルの画像データを加工する画像加工部は不要となる。これにより、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。なお、賞の成立の条件を構成するシンボルについては、実施形態1と同様に通常のサイズを維持して、そのシンボルを表示する。
【0053】
(実施形態3)
実施形態1または実施形態2では、入賞ライン上に一定のシンボルが配列して停止表示された場合に賞が成立するというルールのゲームを例として説明しているが、シンボルが隣接して停止表示されることを賞の成立の条件としてもよい。その場合には、CPU30による当選の判定では、入賞ライン上のシンボル配列の代わりに、シンボルの隣接の判定を行なう。また、通常のサイズのシンボル同士が隣接するように表示し、縮小表示されたシンボルは隣に表示されるシンボルには接さないように表示する。
【0054】
図8〜図11は、シンボルが隣接する場合に賞が成立するルールを有するゲームの表示例である。図8では、ボーナスゲームにおいて、星印のシンボル91〜95のみが通常のサイズを維持して表示され、その他のシンボルは縮小表示されている。各リールのシンボルは、矢印Bの方向に変動表示されている。図8の例では、星印のシンボル91〜95のみが隣接による賞の成立に寄与し、その他のシンボルが隣に表示されても、隣接が発生せず賞の成立に関して無効である。
【0055】
図9は、停止表示の例を示している。賞の成立に対して有効な星印のシンボル101〜105が、隣接し、賞が成立していることを示している。このように、賞の成立に対して有効なシンボル101〜105は、互いに隣接しうるサイズで示されるため、隣接判定のルールの場合には特にプレイヤーは特定の配列による賞の成立を認識し易い。一方、それ以外の、賞の成立に対して無効なシンボルは隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【0056】
上記の図8および図9に示す例では、四角形のシンボルを用いたゲームであるが、その他の多角形のシンボルを用いたゲームにも、本発明は応用可能である。図10および図11は、シンボルが六角形である場合の表示例である。図10では、ボーナスゲームにおいて、星印のシンボル111〜115のみが通常のサイズを維持して表示され、その他の六角形のシンボルは縮小表示されている。スキャターシンボル116および117は、隣接によって入賞するシンボルではなく、単独で入賞に寄与するシンボルであり、楕円のシンボルとして表示されている。このように、隣接により入賞しないシンボルが含まれるゲームであっても適用が可能である。この場合、スキャターシンボル116および117は特定シンボルであるため、通常のサイズで表示され、縮小表示されない。各リールのシンボルは、矢印Cの方向に変動表示されている。図10の例では、星印のシンボル111〜115のみが隣接による賞の成立に寄与し、その他のシンボルが隣に表示されても、隣接が発生せず賞の成立に関して無効である。
【0057】
図11は、停止表示の例を示している。賞の成立に対して有効な星印のシンボル121〜125が、隣接し、賞が成立していることを示している。このように、賞の成立に対して有効なシンボル121〜125は、互いに隣接しうるサイズで示されるため、プレイヤーは特定の配列による賞の成立を認識し易い。一方、それ以外の、賞の成立に対して無効なシンボルは隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る遊技機の斜視図である。
【図2】本発明に係る遊技機の主要部分の電気的構成を示す図である。
【図3】本発明に係る遊技機の特徴的な動作を示すフローチャートである。
【図4】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図5】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図6】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図7】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図8】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図9】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図10】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図11】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 遊技機
2 筐体
6 ディスプレイ
30 CPU
31 メモリ
50 グラフィックコントローラ
62、65、68、101〜105、121〜125 賞成立の条件を構成するシンボル
61、63、64、66、67、69、71〜79 賞成立の条件を構成しないシンボル
81〜83、91〜95、111〜115 特定シンボル
116、117 スキャターシンボル
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、賞の成立に関わるシンボルを強調することにより、抽選の結果を分かり易く表示する遊技機が知られている。そのような遊技機には、一覧表示されている判定図柄の中でカーソルを移動させ、最終的に判定図柄の一つをカーソルで囲むことにより画定表示し、確率変動の有無を報知するものがある(たとえば、特許文献1)。また、遊技図柄を装飾するための装飾図柄に対して、数字やキャラクタ等、遊技図柄の種類を識別させるための識別図柄のみを揺動表示させ、表示された図柄が未確定であることを認識させるものもある(たとえば、特許文献2)。
【0003】
また、シンボルが停止した状態で、賞の成立の条件を構成するシンボルよりも賞の成立の条件を構成しないシンボルを目立たないように表示して遊技の結果を報知する遊技機が知られている。そのような遊技機には、賞の成立の条件を構成しないシンボルを賞の成立の条件を構成するシンボルよりも暗く表示するものがある(たとえば、特許文献3)。
【0004】
一方、変動中の図柄はそのままにするか、または拡大し、停止図柄を縮小させることにより、リーチ状態等をわかりやすく演出する遊技機も存在する(たとえば、特許文献4または特許文献5)。
【特許文献1】特開2003−79870号公報
【特許文献2】特開2002−331110号公報
【特許文献3】米国特許第5766074号明細書
【特許文献4】特開平9−294847号公報
【特許文献5】特開2000−5398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機は、カーソルで囲むことにより、特定のシンボルを目立たせるものであり、かえって視覚効果を与えることで表示が複雑になり、必ずしも表示が分かり易いとはいえなかった。また、特許文献2に記載の遊技機は、シンボルを振動させることにより、未確定すなわち変動中であることを表示するものであり、賞の成立に関するシンボルを知らせるのには、不適当である。また、特許文献3に記載の遊技機のように、賞の成立の条件を構成するシンボル以外のシンボルを暗くしても、明度は周囲の明るさの影響を受けるため、強調が不十分となり必ずしも抽選結果の表示が分かり易いとはいえなかった。
【0006】
また、特許文献4または特許文献5に記載の遊技機では、シンボルの拡大または縮小により、変動中のシンボル全てを強調するように演出しているが、賞の成立の条件を構成するシンボルを識別するものではなかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、賞の成立の条件を構成するシンボルを視覚的に強調して抽選結果を分かり易く表示する遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の遊技機は、複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部のシンボルで構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴としている。
【0009】
このように、本発明の遊技機は、ゲーム成果に基づき、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理し、シンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるようにシンボルの変動表示または停止表示を行なう。これにより、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0010】
(2)また、本発明の遊技機は、複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機であって、前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記特定のシンボルを除いたシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴としている。
【0011】
このように、本発明の遊技機は、特定シンボルを除いたシンボルを縮小化処理し、シンボルの変動表示または停止表示を行ない、特定シンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する。これにより、特定シンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0012】
(3)また、本発明の遊技機は、前記画像加工部は、前記賞成立の条件を構成しないシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴としている。
【0013】
これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0014】
(4)また、本発明の遊技機は、前記画像加工部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴としている。
【0015】
これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0016】
(5)また、本発明の遊技機は、同一種類で大きさの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部で構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記画像データ抽出部は、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴としている。
【0017】
このように、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶部に記憶し、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう記憶部からシンボルの画像データを抽出し、抽出された画像データを表示部へ出力する処理を実行する。これにより、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。
【0018】
(6)また、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機において、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、前記画像データ抽出部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルのサイズが、前記特定のシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴としている。
【0019】
このように、本発明の遊技機は、同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶部に記憶し、あらかじめ特定シンボルを除いたシンボルのサイズが、特定シンボルのサイズより小さくなるよう記憶部からシンボルの画像データを抽出し、抽出された画像データを表示部へ出力する処理を実行する。これにより、特定シンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0020】
(7)また、本発明の遊技機は、前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記賞成立の条件となるシンボル配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴としている。
【0021】
これにより、賞成立の条件を構成しないシンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、賞の成立に無効なシンボルが隣接せず、賞成立の条件を満たさないことを示して明確に抽選の結果を表示することができる。
【0022】
(8)また、本発明の遊技機は、前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記特定の配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴としている。
【0023】
これにより、特定シンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、特定の配列に無効なシンボルが隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。ここで、スキャターシンボルとは決められた数だけ出現すると、特別な配当が付くシンボルをいう。この場合、上記の配列には、スキャターシンボルが表示画面上に現れることも含まれる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成するシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0025】
また、本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成しうるシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データを記憶部から抽出し、一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0026】
また、本発明の遊技機によれば、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。
【0027】
また、本発明の遊技機によれば、賞成立の条件を構成しうるシンボルが視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0028】
また、本発明の遊技機によれば、これにより、賞成立の条件を構成しないシンボルについて、縮小化処理または小さいシンボルの抽出を行ない、シンボル間に間隙を形成し、賞の成立に無効なシンボルが隣接せず、賞成立の条件を満たさないことを示して明確に抽選の結果を表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(実施形態1)
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る遊技機の斜視図である。この説明では、遊技機1はスロットマシンであるが、それ以外にポーカー遊技機、マージャン遊技機、ビンゴ遊技機等も含む。図1に示すように、遊技機1は、筐体2と、この筐体2の前面に開閉自在に取り付けられる前面パネル3とから構成される。筐体2の上部には、ランプ4が設けられている。前面パネル3の背後には、ディスプレイ6が設けられている。
【0030】
たとえば、ディスプレイ6は、3つのリールを表示して列方向(遊技機の上下方向)にシンボルを変動表示および停止表示する。各リールの表示ごとに種々のシンボルを変動表示または停止表示することが可能となっている。
【0031】
また、筐体2の前面にはコイン投入口8および紙幣投入口9が設けられている。スピンボタン12は、ディスプレイ6上でのシンボルの回転表示(変動表示)を開始させる操作を行なうためのボタンである。スピンレバー13も同様の機能を有する。
【0032】
この遊技機1による遊技は、プレイヤーがベット操作によって有効な入賞ラインを特定することによって開始される。入賞ラインは、たとえば、横中央ライン、横上下ライン、および斜めラインなど複数の設定が可能となっている。また、ベット操作は、コイン投入口8にコインを投入するか、またはベットボタン10によって貯留しているコインをベットすることによって行われる。また、MAXベットボタン11を押した場合には、ベットできる最大コイン数がベットされる。これらのベット操作を併用することによってもベットは可能となっている。
【0033】
プレイヤーによるベット操作によって入賞ラインが特定され、スピンボタン12が押されると、ディスプレイ6はシンボルを変動表示する。そして、予め定められた時間が経過すると、順次変動表示されているシンボルを停止表示する。停止順序は、たとえば、ディスプレイ6に向かって左から順に所定の時期に停止する。この所定の時期は、ゲーム開始から一定時間後であってもよいし、ゲーム毎に変わってもよい。この停止時にいずれかの入賞ライン上に所定のシンボルの組み合わせ(シンボルの配列)が表示されると、そのシンボルの組み合わせに応じた入賞が得られる(ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当)。すなわち、ここでは停止表示におけるシンボルの配列が「入賞」という特定のゲーム成果を決定したことになる。入賞とは、内部抽選により当選が確定した後、実際にプレイヤーが賞を獲得することをいう。また、前面パネル3の下方には、コイン払い出し口15とコイン受皿16とスピーカ17とが設けられている。
【0034】
ベットボタン10は、図示しないコイン貯留装置に貯留(クレジット)されているコインを所定の枚数だけ使用するボタンであり、MAXベットボタン11は、図示しないコイン貯留装置に貯留されているコインを最大規定枚数使用するためのボタンである。精算ボタン20は、貯留されているコインの精算を行なうためのボタンである。チェンジボタン21は、遊技機1上部のランプ4を点灯させ、両替を希望する旨を係りの者に伝えるためのものである。ヘルプボタン22は、ディスプレイ6に遊び方、配当等を表示する機能を有している。払い出し枚数表示部23は、コイン払い出し枚数などを表示する。コイン貯留枚数表示部24は、図示しないコイン貯留装置に貯留されているコインの枚数を表示する。払い出し枚数表示部23、コイン貯留枚数表示部24には、たとえば、LED(発行ダイオード)が用いられている。なお、上記の各表示部にはLED以外にも液晶を用いてもよい。
【0035】
図2は、遊技機1の主要部分の電気的構成を示す図である。図2に示すように、CPU30は、ROM32およびRAM33のより構成されるメモリ31を備え、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行なう。たとえば、CPU30はプログラムにより配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部として機能する。また、抽選部から出力される情報に基づいて、ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを記憶部から抽出する画像データ抽出部としても、機能する。シンボルの画像データは、それぞれコードを割り振られ、識別可能となっている。また、表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部としても機能する。
【0036】
これらの機能はプログラムを実行することにより果たされる。メモリ31には、遊技機1の動作を制御する制御プログラムの他、シンボルの画像データを抽出し加工するプログラム、賞群の事前決定(内部抽選)を行なうために使用する賞群抽選テーブル、シンボルの画像データなどが格納されている。このように、メモリ31は、記憶部として機能する。
【0037】
CPU30は、I/Oポート40を介してベットボタン10、MAXベットボタン11、スピンボタン12、スピンレバー13およびスピーカ17に接続されている。ベットボタン10、スピンボタン12から出力された信号は、I/Oポート40を介してCPU30に入力される。
【0038】
画像に関するデータは、CPU30から画像処理等を行なうグラフィックコントローラ50を介してディスプレイ6に出力される。ディスプレイ6では、文字、静止画、動画等が表示される。このように、ディスプレイ6は表示部として機能する。また、サウンドデータは、CPU30からI/Oポート40を介してスピーカ17に出力される。また、CPU30は、ホッパー等を含む周辺機器52と接続されており、制御信号により、コインの払い出しの制御を行なう。
【0039】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る遊技機の動作について説明する。図3は、本実施形態に係る遊技機の特徴的な動作を示すフローチャートである。
【0040】
まず、プレイヤーによるベット等のゲーム開始操作および前回のゲーム情報のリセットの後、ゲームが開始されると、CPU30により抽選が行なわれる(ステップS1)。この抽選は、乱数抽選であり内部抽選と呼ばれる。当選とは、内部抽選の結果、CPU30が遊技機において定義された賞を抽選することをいう。抽選の結果は、シンボルの配列に対応した当選またはハズレであり、これをゲーム成果と呼ぶ。言い換えると、ゲーム成果が賞として定義づけられた態様に相当する場合は、当選が発生している。CPU30は、ゲーム成果に対応する情報を出力する。次に、ディスプレイ6では、シンボルの変動表示を開始する(ステップS2)。画面表示は、CPU30により、プログラムからの命令に応じ、シンボルやその他の画像データをメモリ31内のストレージ(図示せず)から読込み、メモリ31内の仮想領域(図示せず)へ転送し、リールその他のゲーム画面を生成しディスプレイ6へ転送して行なう。すなわち、CPU30は、メモリ31からシンボルの画像データを読み込んで全体の画像データを構成しディスプレイ6に転送している。次に、ディスプレイ6では、シンボルの停止表示を行なう(ステップS3)。
【0041】
図4は、シンボルを停止表示したときの表示例を示す図である。入賞ラインである2行目に、星印のシンボル62、65および68が並んで表示され、これらのシンボルが賞の成立の条件を構成していることを示している。その他のシンボル61、63、64、66、67および69は、賞の成立の条件を構成していない。
【0042】
次に、図5に示すように、CPU30により停止表示されたシンボルのうち賞の成立の条件を構成しているシンボル以外のシンボルを縮小表示する(ステップS4)。賞の成立の条件を構成しているシンボルとは、たとえば入賞ライン上に並んだシンボルをいう。たとえば、図5の表示例では、シンボル62、65および68のサイズはそのままに維持して表示し、シンボル61、63、64、66、67および69のサイズを縮小して表示する。また、賞の成立がなかった場合には、図6に示すように、表示される全てのシンボル71〜79が縮小されて表示される。
【0043】
これにより、賞成立の条件を構成するシンボル62、65および68が視覚的に強調され、プレイヤーにゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データをメモリ31から抽出し、CPU30が一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。
【0044】
縮小表示の処理は以下のように行なわれる。まず、CPU30は、ステップS1で出力されたゲーム成果に対応する情報に基づき、賞の成立の条件を構成しない縮小すべきシンボルの画像データをメモリ31から抽出する。CPU30が、縮小すべきシンボルについてメモリ31から読み込むのは、通常サイズのシンボルの画像データである。そして、画像処理プログラムの命令に応じ、その画像データの縮小化処理を行ない、全体の画面データを構成して、ディスプレイ6に転送する。ディスプレイ6は、構成された画面データを表示する。このようにして、シンボルの縮小表示を行なう。
【0045】
なお、CPU30は、縮小化以外にも、賞の成立の条件を構成しないシンボルに対して変形、輝度変化、移動、回転などの効果を画像データに与える処理を行なってもよい。これにより、シンボルの縮小表示の代わりに、またはこれに重ねて上記の視覚効果を付加することができ、賞成立に関係するシンボルを視覚的に強調し、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、上記の例では、停止表示後にシンボルの縮小表示が行なわれるが、変動表示中にシンボルの縮小表示を行なうことも可能である。
【0046】
次に、CPU30によりボーナスが発生したかを判断する(ステップS5)。ボーナスとは、所定のシンボルあるいはその配列が成立の条件を構成しているときに与えられる特典をいう。特典とは、たとえば通常のゲームより入賞の確率が高いなどのプレイヤーにとっては有利な条件で一定回数フリーゲームを行なうことができ、所定のシンボルが入賞ライン上に揃うと、通常のゲームで入賞する場合より大きい配当が得られることをいう。特典は、遊技機によりあらかじめルールとして設定されている。ボーナスが発生していなければ、ゲームを終了する。なおフリーゲームとは、新たなベットを要することなくプレイができるゲームのことである。
【0047】
ボーナスが発生している場合には、ステップS4において縮小すべきシンボルを特定する情報をリセットし、特定シンボル以外のシンボルを縮小表示する(ステップS6)。特定シンボルとは、賞の成立に関して有効なシンボルをいう。ボーナスゲームの処理が命令された場合、通常サイズの特定シンボルと、縮小表示された、その他のシンボルで構成されたリールが表示される。縮小表示は、上記のステップS4で採用した処理で行なう。
【0048】
図7は、ボーナスゲームにおいて変動表示されているシンボルの表示例である。各リールが矢印Aの方向に回転するようにシンボルを変動表示する。たとえば、ボーナスゲームにおいては星印のシンボルの配列のみ賞を成立させ、その他のシンボルが入賞ラインに並んでも無効になるというルールが適用される。その場合に、あらかじめ賞の成立に関して有効な星印のシンボル81〜83のみが、これまでのサイズを維持して表示され、それ以外のシンボルは、縮小表示され、シンボルの変動表示および停止表示が行なわれる。
【0049】
これにより、特定シンボル81〜83が視覚的に強調され、プレイヤーに特別なゲーム状態であることまたはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、シンボルの画像データをメモリ31から抽出し、CPU30が一定条件下で縮小化処理するため、記憶するデータ量を少なくすることができる。また、狙い目のシンボルをプレイヤーが追い易くすることができ、注意を喚起することができる。また、リーチ状態になったときにも、プレイヤーが停止してほしいシンボルを強調することになるため、ゲームへの興味を高めることができる。
【0050】
次に、ボーナスゲームとして所定回数のフリーゲームを実行する(ステップS7)。たとえば、特定シンボル以外の縮小表示されたシンボルの当選を無効とする処理を実行する。フリーゲームの回数は、たとえば、成立したボーナスの役により決定される。X回のフリーゲームを行なう場合には、1回フリーゲームが終了するごとにXを減少させて、X=0まで繰り返すことにより行なう。フリーゲームの終了後、ゲームを終了し、次のゲームの待機状態へ移行する。
【0051】
なお、上記の例では、ボーナスゲームにおいて特定シンボル以外のシンボルが縮小表示されているが、それ以外にもリスピンなど、特定シンボルのみが、賞として定義される特定の配列に関して有効となるゲームにおいても上記の縮小表示の技術を適用することができる。言い換えると、あらかじめボーナス入賞を発生させるシンボルと発生させないシンボルがあるゲーム等に適用可能である。また、賞として定義付けられたゲーム成果には、特定シンボル以外のシンボルが関与するものが存在してもよい。すなわち、遊技機1は特定の配列が賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力される。
【0052】
(実施形態2)
実施形態1では、シンボルの縮小表示の方式として、CPU30がメモリ31から通常サイズのシンボルの画像データを読み込み、縮小化処理を行なっているが、あらかじめメモリ31に小さいサイズのシンボルの画像データを記憶させておき、CPU30は縮小表示するシンボルについて小さいサイズの画像データを読み込み、全体の画面データを構成してディスプレイ6に転送してもよい。この場合には、シンボルの画像データを加工する画像加工部は不要となる。これにより、サイズの異なるシンボルの画像データを記憶部から抽出して表示するため、画像を加工する処理を不要とし処理を単純化することができる。なお、賞の成立の条件を構成するシンボルについては、実施形態1と同様に通常のサイズを維持して、そのシンボルを表示する。
【0053】
(実施形態3)
実施形態1または実施形態2では、入賞ライン上に一定のシンボルが配列して停止表示された場合に賞が成立するというルールのゲームを例として説明しているが、シンボルが隣接して停止表示されることを賞の成立の条件としてもよい。その場合には、CPU30による当選の判定では、入賞ライン上のシンボル配列の代わりに、シンボルの隣接の判定を行なう。また、通常のサイズのシンボル同士が隣接するように表示し、縮小表示されたシンボルは隣に表示されるシンボルには接さないように表示する。
【0054】
図8〜図11は、シンボルが隣接する場合に賞が成立するルールを有するゲームの表示例である。図8では、ボーナスゲームにおいて、星印のシンボル91〜95のみが通常のサイズを維持して表示され、その他のシンボルは縮小表示されている。各リールのシンボルは、矢印Bの方向に変動表示されている。図8の例では、星印のシンボル91〜95のみが隣接による賞の成立に寄与し、その他のシンボルが隣に表示されても、隣接が発生せず賞の成立に関して無効である。
【0055】
図9は、停止表示の例を示している。賞の成立に対して有効な星印のシンボル101〜105が、隣接し、賞が成立していることを示している。このように、賞の成立に対して有効なシンボル101〜105は、互いに隣接しうるサイズで示されるため、隣接判定のルールの場合には特にプレイヤーは特定の配列による賞の成立を認識し易い。一方、それ以外の、賞の成立に対して無効なシンボルは隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【0056】
上記の図8および図9に示す例では、四角形のシンボルを用いたゲームであるが、その他の多角形のシンボルを用いたゲームにも、本発明は応用可能である。図10および図11は、シンボルが六角形である場合の表示例である。図10では、ボーナスゲームにおいて、星印のシンボル111〜115のみが通常のサイズを維持して表示され、その他の六角形のシンボルは縮小表示されている。スキャターシンボル116および117は、隣接によって入賞するシンボルではなく、単独で入賞に寄与するシンボルであり、楕円のシンボルとして表示されている。このように、隣接により入賞しないシンボルが含まれるゲームであっても適用が可能である。この場合、スキャターシンボル116および117は特定シンボルであるため、通常のサイズで表示され、縮小表示されない。各リールのシンボルは、矢印Cの方向に変動表示されている。図10の例では、星印のシンボル111〜115のみが隣接による賞の成立に寄与し、その他のシンボルが隣に表示されても、隣接が発生せず賞の成立に関して無効である。
【0057】
図11は、停止表示の例を示している。賞の成立に対して有効な星印のシンボル121〜125が、隣接し、賞が成立していることを示している。このように、賞の成立に対して有効なシンボル121〜125は、互いに隣接しうるサイズで示されるため、プレイヤーは特定の配列による賞の成立を認識し易い。一方、それ以外の、賞の成立に対して無効なシンボルは隣接せず、特定の配列を構成しないことを示すことができる。ゲーム中の有効なシンボルおよびその有効な配列またはゲーム成果を分かり易く表示することができる。また、ボーナスゲーム等で隣接判定を無くし、スキャターシンボルのみ賞の成立に寄与するルールの場合には、スキャターシンボル以外の全てのシンボルが縮小表示されるため視覚的にスキャターシンボルの有無を識別しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る遊技機の斜視図である。
【図2】本発明に係る遊技機の主要部分の電気的構成を示す図である。
【図3】本発明に係る遊技機の特徴的な動作を示すフローチャートである。
【図4】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図5】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図6】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図7】実施形態1の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図8】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図9】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図10】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【図11】実施形態3の遊技機のディスプレイの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 遊技機
2 筐体
6 ディスプレイ
30 CPU
31 メモリ
50 グラフィックコントローラ
62、65、68、101〜105、121〜125 賞成立の条件を構成するシンボル
61、63、64、66、67、69、71〜79 賞成立の条件を構成しないシンボル
81〜83、91〜95、111〜115 特定シンボル
116、117 スキャターシンボル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、
遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、
前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部のシンボルで構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機であって、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記特定のシンボルを除いたシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記画像加工部は、前記賞成立の条件を構成しないシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項4】
前記画像加工部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴とする請求項2記載の遊技機
【請求項5】
同一種類で大きさの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、
遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、
前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部で構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記画像データ抽出部は、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴とする遊技機。
【請求項6】
同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機において、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記画像データ抽出部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルのサイズが、前記特定のシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴とする遊技機。
【請求項7】
前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記賞成立の条件となるシンボル配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴とする請求項1、請求項3または請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記特定の配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴とする請求項2、請求項4または請求項6のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項1】
複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、
遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、
前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部のシンボルで構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
複数種類のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機であって、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記特定のシンボルを除いたシンボルを縮小化処理することで、前記表示部でシンボル間に間隙を形成したシンボル配列が少なくとも一部に表示されるよう前記画像データ抽出部からのシンボルの画像データを加工する画像加工部をさらに備え、前記表示部は、当該加工された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なうことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
前記画像加工部は、前記賞成立の条件を構成しないシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項4】
前記画像加工部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルが変形し、移動し、回転し、またはその輝度が変化するように前記画像データを加工することを特徴とする請求項2記載の遊技機
【請求項5】
同一種類で大きさの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示する遊技機であって、
遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とが前記表示部で表示され、前記停止表示におけるシンボルの配列がゲーム成果を決定するもので、
前記配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記ゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記ゲーム成果が、賞として定義付けられた態様に相当し、且つ当該賞成立の条件となるシンボルの配列が、前記表示部に表示される全シンボルのうちの一部で構成されるとき、または前記抽選部により抽選されたゲーム成果が、賞として定義された態様に相当しないときは、前記画像データ抽出部は、前記抽選部からのゲーム成果に対応する情報を用いて、賞成立の条件を構成しないシンボルのサイズが、賞成立の条件を構成するシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴とする遊技機。
【請求項6】
同一種類でサイズの異なる複数組のシンボルの画像データを記憶する記憶部からの画像データに基づいて表示部に複数種類のシンボルを表示し、遊技開始に伴い停止表示状態にあった前記複数種類のシンボルが種々のシンボルに絶えず交替して変動表示される状態と、前記変動表示される状態のシンボルが再び静止して停止表示される状態とを前記表示部で表示し、前記停止表示における特定のシンボルに関する特定の配列を賞として定義付けられたゲーム成果の一つとして出力する遊技機において、
前記複数種類のシンボルの配列の種々の態様に対応してそれぞれ定義された複数のゲーム成果の中からそのいずれかを抽選し、当該抽選したゲーム成果に対応する情報を出力する抽選部と、
前記抽選部から出力される前記情報に基づいて、前記抽選されたゲーム成果に対応するシンボル配列を含んで停止表示されるシンボルの画像データを前記記憶部から抽出する画像データ抽出部と、をその構成に含み、
前記画像データ抽出部は、前記特定のシンボルを除いたシンボルのサイズが、前記特定のシンボルのサイズより小さくなるよう前記記憶部からシンボルの画像データを抽出し、前記抽出された画像データを前記表示部へ出力する処理を実行することで、前記表示部に前記抽出された画像データに基づくシンボルの変動表示または停止表示を行なわせることを特徴とする遊技機。
【請求項7】
前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記賞成立の条件となるシンボル配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴とする請求項1、請求項3または請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。
【請求項8】
前記複数種類のシンボルの外縁が多角形で成り、前記停止表示において前記シンボル同士が前記多角形における辺を介して隣接状態にあるとき前記特定の配列を構成するものとして定義付けられたことを特徴とする請求項2、請求項4または請求項6のいずれか一項に記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−42911(P2006−42911A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−224653(P2004−224653)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
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