説明

遊技機

【課題】遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させることで遊技者の興趣が低下するのを防止することができる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機1に、外形が矩形状の本体枠3と、本体枠3に着脱可能に支持され遊技球が打ち込まれる遊技領域5を有した遊技盤6と、遊技盤6の左側に配置されると共に本体枠3に支持され遊技領域5内の上部へ遊技球を打ち込むための球発射装置23と、球発射装置23及び遊技盤6の前面を覆うと共に遊技領域5が前方から視認可能とされ本体枠23に開閉可能に支持された前面扉部材7と、前面扉部材7の前面側に支持され遊技者が操作することで球発射装置23を作動させる操作ハンドル13とを具備させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)や回胴式遊技機(一般的に「パチスロ機」とも称する)等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、パチンコ機等の遊技機において、遊技媒体として例えば遊技球が打ち込まれる遊技領域内には、多数の障害釘が所定のゲージ配列をなして設けられている他、遊技領域の上下方向の途中の適宜位置に風車が設けられている。また、遊技領域の適宜位置には、遊技球が受入可能な一般入賞口や、左右に拡開可能な可動片(羽根)によって遊技球の受入確率が変化する可変入賞口(所謂チューリップ)、可変入賞口の羽根を拡開させるゲート等が備えられており、遊技球がこれら入賞口に受入れられると所定数の遊技球が払出されるようになっている。
【0003】
この従来の遊技機は、遊技盤よりも下方の位置に、遊技領域内へ遊技球を打ち込むための操作ハンドルと、操作ハンドルの操作によって遊技球を発射する球発射装置とが配置されており、その操作ハンドルを操作することで、遊技盤の下方から案内レールを介して遊技領域内の上部へ遊技球が打ち込まれるようになっている(例えば、特許文献1〜特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−95131号公報
【特許文献2】特開2006−192004号公報
【特許文献3】特開2006−280750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の遊技機では、遊技領域内へ遊技球を打ち込むための球発射装置が、遊技盤の下方に配置されているので、遊技者が操作ハンドルを操作してから球発射装置において遊技球が発射されて遊技領域内の上部に到達するまでにある程度時間がかかり、このタイムラグにより遊技者によっては、狙いたいタイミングで遊技球を打ち込むことができず、遊技に対する興趣を低下させてしまう問題があった。
【0006】
そこで、本発明は上記の実状に鑑み、遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させることで遊技者の興趣が低下するのを防止することができる遊技機の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
手段1:遊技機において、
「外形が矩形状とされた支持部材と、
該支持部材に着脱可能に支持され、遊技者の操作によって遊技媒体が打ち込まれる遊技領域を有した遊技盤と、
該遊技盤の左右何れか一方に配置されると共に前記支持部材に支持され、前記遊技領域内の上部へ遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段と、
該遊技媒体発射手段及び前記遊技盤の前面を覆うと共に前記遊技領域が前方から視認可能とされ、前記支持部材に開閉可能に支持された前面扉部材と、
該前面扉部材の前面側に支持され遊技者が操作することで前記遊技媒体発射手段を作動させる操作手段と
を具備する」ものであることを特徴とする。
【0008】
ここで、「支持部材」としては、少なくとも演出表示手段や遊技盤を直接的又は間接的に遊技ホール等の島設備に固定支持できるものであれば良く、「遊技機の外周に配置される枠状の外枠」、「外枠に対して開閉可能に取付けられる本体枠」、等が挙げられる。
【0009】
また、「遊技盤」としては、「前側に遊技領域が形成され後側が視認不能な遊技盤」、「前側に遊技領域が形成され後側が視認可能な遊技盤」、「後側が視認可能とされ前後に遊技領域が形成された遊技盤」、等が挙げられる。また、遊技盤の大きさとしては、「従来の遊技盤と同等の大きさのもの」、「演出表示手段の大きさと略同じ大きさのもの」、「演出表示手段の大きさよりも小さいもの」、等が挙げられる。なお、遊技盤の大きさとしては、その遊技領域の高さが少なくとも300mm以上となることが望ましく、これよりも低いと、遊技媒体が遊技領域内に打ち込まれてから排出されるまでの最短時間が短くなりすぎて、遊技者に対して遊技媒体の動きを楽しませられなくなる恐れがあるからである。
【0010】
更に、「遊技媒体発射手段」としては、「発射モータの回転と伴に回転する回転カムと、回転カムのカム作用によって揺動可能な揺動部材と、揺動部材に支持され遊技媒体を打撃可能な槌部と、槌部を揺動部材を介して遊技媒体を打撃する方向へ付勢する付勢手段とを備えたもの」、「ソレノイドを用いて遊技媒体を発射させるもの」、「圧縮空気を用いて遊技媒体を発射させるもの」、等が挙げられる。
【0011】
また、「前面扉部材」としては、「遊技盤の遊技領域に対応した位置に、窓部が形成されていると共に窓部を閉鎖するようにガラス板等の透明板が備えられたもの」、「全体が透明な部材により形成されることで遊技領域が視認可能とされたもの」、等が挙げられる。
【0012】
更に、「操作手段」としては、「回転させることで遊技媒体を発射させることができると共に、回転角度に応じて遊技媒体の発射強さ(初速度)を変化させることができるもの」、「スライドされることで遊技媒体を発射させることができると共に、スライド位置に応じて遊技媒体の発射強さを変化させることができるもの」、等が挙げられる。
【0013】
ところで、従来の遊技機は、遊技盤の遊技領域内に、枠状に形成され下枠上面に遊技媒体が左右方向に転動可能なステージを有した中央役物が略中央に、中央役物の下側に始動口及び開閉可能な大入賞口が夫々配置され、中央役物の外周と遊技領域の内周との間を実際に遊技球が流下するようになっていると共に、中央役物の枠内を通して演出表示装置が視認できるようになっている。この種の遊技機では、始動口に遊技媒体が受入れられると、所定の抽選が行われ、その抽選結果に応じて演出表示手段に表示された複数の図柄列が変動した後に停止し、停止表示された図柄の組合せが所定条件を充足すると、所定のパターンで大入賞口が開閉する有利遊技状態(例えば、大当り遊技)が発生するようになっており、演出表示手段に変動表示される複数の図柄が、「大当り」を示唆する組合せで停止するか否かで、遊技者の期待感を高揚させて興趣を高められるようにしている。
【0014】
しかしながら、上述した従来の遊技機では、遊技者の興趣をより高めるために演出表示手段を大型化して大画面で演出画像を表示させようとすると、遊技領域内の中央役物が大きくなり相対的に遊技媒体が流下する部分が狭くなって、遊技媒体の動きが小さく単調なものとなり、遊技媒体の動きによる遊技機本来の楽しみが減少して遊技者の興趣を低下させてしまう恐れがある。また逆に、遊技媒体が流下する部分を広くして遊技媒体の動きを楽しませようとすると、相対的に中央役物すなわち演出表示手段が小さくなるので、表示される演出画像が小さくなり、表示される図柄等が見辛くなって、遊技者の興趣を低下させてしまう恐れがある。そのため、遊技領域内において、遊技媒体が流下する部分と演出表示手段との割合を、遊技者の興趣が低下しない範囲内に収まるようにする必要があり、蓋然的に、この種の遊技機では似たような割合の構成となって、従来の遊技機と代わり映えしないマンネリ化したものとなってしまう恐れがある。
【0015】
そこで、遊技盤を大型化することで、遊技領域を従来よりも広くして、上述の問題点を解決させることが考えられるが、この場合、従来の遊技機と同様に、遊技盤の下方に遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段を配置すると、遊技媒体の発射位置(打撃位置)から遊技領域内の上部までの距離が更に遠くなるので、更にタイムラグが大きくなってしまい、遊技者の興趣を低下させてしまう恐れがある。また、遊技媒体の打ち込み距離が長くなるので、遊技媒体発射手段の発射強さを従来よりもより強くする必要があり、その強さに耐えられるように、遊技媒体発射手段や案内レール等を形成しなければならず、遊技媒体発射手段等にかかるコストが増加する問題がある。
【0016】
一方、従来の遊技機は、遊技媒体の打ち込み操作をする操作手段を、遊技盤の前面側に開閉可能に配置された前面扉部材の下方に配置している。そして、上述したように演出表示手段を大型化するために遊技盤を大型化すると、蓋然的に、前面扉部材も大型化することとなり、前面扉部材の下方に操作手段を配置すると、前面扉部材の大型化により操作手段の位置が従来の遊技機よりも更に下方へと移動してしまい、従来の遊技機に慣れた遊技者に対して違和感を与えて、遊技に対する興趣を低下させてしまう恐れがある。
【0017】
手段1の構成によると、遊技機に、外形が矩形状の支持部材と、支持部材に着脱可能に支持され遊技媒体が打ち込まれる遊技領域を有した遊技盤と、遊技盤の左右何れか一方に配置されると共に支持部材に支持され遊技領域内の上部へ遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段と、遊技媒体発射手段及び遊技盤の前面を覆うと共に遊技領域が前方から視認可能とされ支持部材に開閉可能に支持された前面扉部材と、前面扉部材の前面側に支持され遊技者が操作することで遊技媒体発射手段を作動させる操作手段とを具備させたものである。
【0018】
これにより、遊技盤の左右何れか一方に遊技媒体発射手段を配置しており、遊技媒体発射手段から遊技盤における遊技領域内の上部までの距離を、遊技盤の下方に遊技媒体発射手段を配置した従来の遊技機よりも可及的に近くすることができるので、遊技者が操作手段を操作してから遊技領域内へ遊技媒体が進入する(打ち込まれる)までの時間を可及的に短くしてタイムラグを少なくすることができる。つまり、遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させることができるので、操作手段を操作して可変入賞口や大入賞口、或いは役物入賞口等が作動中等の狙いたいタイミングで遊技媒体を打ち込むことができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0019】
また、上述の通り、操作手段を操作してから遊技媒体が進入するまでのタイムラグを少なくすることができるので、遊技盤を大型化しても打ち込み操作の応答性が低下するのを防止することが可能となり、問題なく遊技盤を大型化することができると共に、遊技盤の大型化によって、大型の演出表示手段を用いて大画面で演出画像を表示させたり、遊技媒体の流下する部分を広くして遊技媒体により楽しめる動きをさせたりすることができ、遊技者の興趣を高められる遊技機とすることができる。
【0020】
更に、遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置しており、遊技媒体発射手段から遊技領域内の上部までの距離を短くすることができるので、遊技媒体発射手段の発射強さを従来のものよりも弱くすることができ、遊技媒体発射手段や案内レール等の強度を従来のものと同等若しくは低下させることができ、遊技媒体発射手段等にかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0021】
また、遊技領域内までの距離を短くすることができるので、遊技媒体発射手段から発射された遊技媒体が遊技領域内の上部に到達するまでの間に、遊技媒体を案内するための案内レール等と接触する距離が従来よりも短くなり、案内レール等との接触による摩擦によって遊技媒体が強く回転して遊技媒体の動きのバラツキが大きくなったり、案内レール等との接触による摩擦抵抗によって遊技媒体の速度が減衰したりして、狙った位置に遊技媒体を打ち込めなくなるのを抑制することができ、遊戯者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0022】
更に、前面扉部材に操作手段を配置している、つまり、従来の遊技機よりも遊技領域に近い位置に操作手段を配置しているので、外観上、遊技者から遊技媒体発射手段が配置された位置が見えなくても、遊技領域に近い位置に配置された操作手段により、遊技領域の近くに遊技媒体発射手段が配置されているような印象を与えることができ、而して、操作手段の操作に関するタイムラグが少ない印象を与えて遊技領域内の入賞口等を狙い易そうな遊技機とすることができ、本遊技機に対する期待感を高めることができると共に、数ある遊技機の中から本遊技機を選択させて本遊技機で遊技させることができる。
【0023】
また、前面扉部材に操作手段を配置、つまり、遊技領域の近くに操作手段を配置しているので、遊技領域と操作手段との位置関係を略一定にすることができ、これにより、遊技領域すなわち遊技盤を遊技機のどの位置に配置しても遊技者に対して違和感を与え難くすることが可能となり、例えば、上半分に演出表示手段を配置すと共に下半分に遊技盤を配置したような遊技機としても違和感無く打ち込み操作をさせることができる上に、これまでとは明らかに外観の異なる遊技機とすることができ、遊技者の関心を強く引き付けられる遊技機とすることができる。
【0024】
更に、前面扉部材に操作手段を配置しているので、遊技盤の大型化により前面扉部材が大型化しても、操作手段の位置を、従来の遊技機と略同じ位置に配置することが可能となり、従来の遊技機における操作手段の配置位置に慣れた遊技者に対して違和感を与えるのを防止することができ、遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0025】
なお、前面扉部材の前側に、遊技媒体の入賞によって払出される遊技媒体を受ける上皿や下皿等を配置するようにしても良く、これにより、前面扉部材の枠内に上皿や下皿を収めることができ、前面扉部材の下側に下皿等を配置するスペースを無くして前面扉部材すなわち遊技盤が必要以上に小さくなるのを防止することができる。
【0026】
手段2:手段1の構成において、
「前記操作手段の操作状況に応じて前記遊技媒体発射手段における遊技媒体の発射強さを調節可能な発射強さ調節手段と、
該発射強さ調節手段に対して前記操作手段の操作状況を機械的に伝達可能とされ、前記前面扉部材が閉状態の時に伝達可能となり、開状態の時に伝達不能となる操作伝達手段とを更に具備する」ものであることを特徴とする。
【0027】
ここで、「発射強さ調節手段」としては、「遊技媒体を打撃する槌部の揺動範囲を略一定として、槌部を打撃方向へ付勢する付勢手段の付勢力を変化させることで発射強さを調節可能としたもの」、「遊技媒体を打撃する槌部の揺動範囲を変化させることで発射強さを調節可能としたもの」、等が挙げられる。
【0028】
また、「操作伝達手段」としては、「ロッド等の硬質の部材が種々のリンク機構や、連結機構を介して操作を伝達させるもの」、「ワイヤー等の線材、及び連結機構を介して操作を伝達させるもの」、等が挙げられる。なお、「閉状態の時に伝達可能となり開状態の時に伝達不能となる」構造としては、前面扉部材が閉状態の時に互いに対向連結するような連結機構を前面扉部材と支持部材に夫々備えるようにしたものが挙げられる。
【0029】
ところで、操作手段を開閉可能に支持された前面扉部材に配置した場合、前面扉部材の開閉によってその位置が変化する操作手段から、支持部材側の遊技媒体発射手段へその操作を伝達させる必要があり、例えば、遊技媒体発射手段及び発射強さ調節手段を電気的に駆動させるようにすると共に操作手段の操作状況を電気的に検知するようにして、操作手段と遊技媒体発射手段等を電気配線によって接続することが考えられる。しかしながら、この場合、操作手段や発射強さ調節手段等に電気部品(電子部品)が必要となり、遊技媒体の発射にかかるコストが増加する問題が発生する。
【0030】
手段2の構成によると、操作手段の操作状況に応じて遊技媒体の発射強さを調節可能な発射強さ調節手段と、発射強さ調節手段に対して操作手段の操作状況を機械的に伝達可能とされ、前面扉部材が閉状態の時に伝達可能となり開状態の時に伝達不能となる操作伝達手段とを更に備えたものである。
【0031】
これにより、前面扉部材が閉状態の時に操作手段を操作すると、その操作状況(例えば、回転角度、スライド位置、等)に応じた強さで遊技媒体を打ち込むことができる。つまり、遊技者の意図する位置(狙った位置)に遊技媒体を打ち込むことができ、遊技に対する興趣が低下するのを防止することができる。
【0032】
また、操作手段の操作状況を機械的に発射強さ調節手段へ伝達させるようにしているので、操作状況を検知するセンサ、及び発射強さを変化させるためのモータやソレノイドとそれらを制御する制御装置等の電気部品(電子部品)を用いる必要が無く、遊技媒体の発射にかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0033】
更に、前面扉部材が開状態の時は、操作状況が伝達されないようになっている。つまり、前面扉部材の開閉により位置が変化する操作手段に対して、操作手段の操作状況を、前面開閉部材の開状態及び閉状態に係らず常時伝達させるような構造とする必要が無く、操作伝達手段の構成を簡略化させてコストが増加するのを防止することができる。
【0034】
手段3:手段1又は手段2の構成において、
「前記支持部材の左右方向中心よりも右側に偏った位置に前記遊技盤の前記遊技領域の中央が配置されると共に、該遊技盤の左側に前記遊技媒体発射手段が配置され、更に、該遊技媒体発射手段に対して前記遊技領域の左右方向中央を挟んで反対側に前記操作手段が配置されている」ものであることを特徴とする。
【0035】
手段3の構成によると、支持部材の左右中心よりも右側に偏った位置に遊技盤の遊技領域の中央を配置した上で、その遊技盤の左側に遊技媒体発射手段を、遊技領域の中央に対して右側に操作手段を夫々配置したものである。
【0036】
これにより、遊技盤の左側に遊技媒体発射手段が配置されると共に、その反対側に操作手段が配置されるので、一般的な遊技者の利き手である右手で操作手段を操作することができる。また、遊技媒体発射手段に対して前面側から遊技媒体を供給するための上皿が遊技盤の左側に配置されることとなるので、右手で操作手段を操作しつつ左手で遊技媒体を扱うことが可能となり、従来の遊技機と同様の感覚で遊技することができ、遊技者に違和感を与えて興趣を低下させてしまうのを防止することができる。
【0037】
手段4:手段1から手段3までの何れか一つの構成において、
「前記遊技盤は、前記支持部材における高さの略半分の高さとされている」ものであることを特徴とする。
【0038】
ところで、遊技媒体が流下する部分を広くしたり、演出表示装置を大画面化したりするために、遊技盤を大型化すると、遊技盤の前面を覆う薄枠状の前面扉部材も大型化するので、相対的に前面扉部材の強度が低下し前面扉部材の耐久性が低下して破損し易くなり、破損により遊技不能状態となって遊技者の興趣を低下させてしまう恐れがある。
【0039】
また、遊技盤をより大型化すると、遊技盤に必要な材料が増加すると共に、既存の生産ラインで対応させるのが困難となり新たな生産ラインを必要とし、総じてコストが増加する問題がある。また、遊技盤が大型化することで、遊技領域を視認させるための前面扉部材も大型化することとなり、遊技盤と同様に前面扉部材の製造にかかるコストも増加する問題がある。
【0040】
手段4の構成によると、遊技盤の高さを、支持部材の高さの略半分の高さとしたものである。これにより、従来の遊技機における遊技盤と比較して、約半分の大きさの遊技盤とすることができ、従来の遊技盤と同程度の厚さであれば相対的に強度が高くなり遊技盤の耐久性を向上させることができると共に、年々遊技盤が大型化する時流の流れに反して、小型の遊技盤とすることができるので、従来の大きさの遊技盤を備えた遊技機に見慣れた遊技者にとっては、斬新なものとして映り、遊技者の注目を引き付けることができる。
【0041】
また、遊技盤を従来のものよりも小型のものとすることができるので、遊技領域内へ遊技媒体を供給する供給位置から、始動口や大入賞口等の入賞口までの距離が従来の遊技盤よりも相対的に近くなり、遊技者に対して、「入賞口を狙い易い遊技盤である」と思わせることができ、本遊技機に対する期待感を高めることができると共に、数ある遊技機の中から本遊技機を選択させて本遊技機で遊技させることができる。
【0042】
更に、遊技盤の大きさを支持部材の高さの略半分、つまり、遊技機の高さの略半分としているので、遊技盤の遊技領域が小さくなりすぎるのを防止することができ、遊技領域内から早期に遊技媒体が排出されてしまうのを抑制して、遊技媒体を充分に動かして遊技媒体による遊技機本来の遊技を楽しませて興趣が低下するのを防止することができる。
【0043】
また、遊技盤を従来の遊技機よりも小さくしているので、遊技盤と共に前面扉部材も従来より小さくなり、それらに必要な材料をより少なくすることができると共に、既存の生産ラインに流すことができ新たな生産ラインを作る必要がないので、総じてコストが増加するのを抑制することができる。また、遊技盤や前面扉部材が小さくなることで、軽量化して取り回しがし易くなるので、遊技盤や前面扉部材の組立作業や遊技機への取付作業等が楽になり、作業性を向上させることができる。
【0044】
更に、遊技盤の前面側を覆う前面扉部材も小さくなるので、前面扉部材を開閉させるヒンジ機構の距離が従来の遊技機よりも短くなり、ヒンジ機構の間を撓み難くすることができ、喩えヒンジ機構の間に所定の工具を差込んで抉られても、隙間を形成され難くすることができ、遊技領域内に対して不正行為が行われるのを防止することができる。
【0045】
なお、遊技領域に対する不正行為とは、前面扉部材を開閉させるために上下に配置されるヒンジ機構間において、バールのような工具を差込んで抉ることで、前面扉部材を撓ませて、前面扉部材を支持する本体枠等との間に隙間を形成させ、その隙間から遊技領域内に線材等を差込んで、遊技盤に植設された障害釘を曲げたり、各種入賞口内のセンサを誤作動させたりする等の行為のことである。
【0046】
なお、遊技盤を配置する位置としては、遊技機における上半分に遊技盤を配置すると共にその下側に演出表示手段を配置した場合では、遊技者の目の高さと略同じ高さに遊技領域を配置することができ、遊技領域内で流下する遊技媒体の動きに注目させて遊技媒体の動きによる遊技機本来の遊技を楽しませて、興趣が低下するのを防止することができる。また、遊技機における下半分に遊技盤を配置すると共にその上側に演出表示手段を配置した場合では、演出表示手段に注目させることができ、演出画像を効果的に楽しませることができると共に、前面扉部材に操作手段が配置されているので、遊技盤を下半分に配置しても操作手段の位置が従来と比較して大きく変化するのを防止することができ、遊技者に対して違和感を与えるのを抑制して、興趣が低下するのを防止することができる。
【0047】
手段5:手段1から手段4までの何れか一つの構成において、
「前記遊技盤は、前記遊技領域の略全域で遊技媒体が流下可能とされている」ものであることを特徴とする。
【0048】
手段5の構成によると、略全域で遊技媒体が流下する遊技領域を有した遊技盤としたものである。これにより、遊技盤の小型化によって遊技領域が小さくなっても、その全域で遊技媒体が流下することができるので、遊技媒体の遊技領域内での滞在時間を可及的に長くすることができると共に、遊技媒体の動きを可及的に大きくすることができ、遊技媒体の動きを楽しませて興趣が低下するのを防止することができる。
【0049】
手段6:手段1から手段5までの何れか一つの構成において、
「前記遊技盤の前記遊技領域内に配置され遊技媒体を受入可能とされた始動口と、
該始動口への遊技媒体の受入れを契機として所定の抽選結果を抽選する抽選手段と、
該抽選手段の前記抽選結果に応じた所定の演出画像を表示可能とされ、前記支持部材の前側で上下方向略中央から上側の略全体に亘って広がるように支持された演出表示手段と、
該演出表示手段に所定条件を充足する前記抽選結果が表示されると、遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と
を更に具備し、
前記遊技盤及び前記遊技媒体発射手段が、前記演出表示手段よりも下側に支持されている」ものであることを特徴とする。
【0050】
ここで、「演出表示手段」としては、「液晶表示装置(LCD)」、「EL表示装置」、「プラズマ表示装置」、「CRT」、「レーザーディスプレイ」、等が挙げられる。なお、薄型の表示手段を用いることが望ましい。なお、演出表示手段の大きさとしては、「遊技機における外形の左右方向の略全体に亘る大きさのもの」、「遊技領域よりも大きいもの」、「遊技領域と略同じ大きさのもの」、等が挙げられる。また、演出表示手段に対して見る方向によって異なる画像が見えるようなものとしても良い。
【0051】
なお、「有利遊技状態」とは、通常の遊技状態よりも遊技者に有利となる状態を意味するものであり、以下のような種々の状態を例示できる。
【0052】
(1)パチンコ機等の遊技機において、開閉駆動される進入口(入賞口)を、所定回数繰返し開閉させたり、所定時間、あるいは遊技球が所定個数入賞するまで継続して開放させたりして、遊技媒体(遊技球)が多量に進入口に進入し易くした状態(所謂「大当り状態」)。
【0053】
(2)パチンコ等の遊技機において、大当りに関する抽選の当選確率を通常よりも高確率として、大当り状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
【0054】
(3)パチンコ機等の遊技機において、遊技媒体の進入(入賞)や通過により大当り状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選用の抽選始動装置を、通常よりも遊技媒体が進入し易い状態とし、大当りの抽選が通常よりも頻繁に行われるようにした状態、所謂「時間短縮状態」。
【0055】
(4)パチスロ機等の遊技機において、所定ゲームの間、遊技媒体であるメダルの払出しを行う態様にてリールが停止され易くした状態、所謂「ボーナスゲーム状態」。
【0056】
(5)パチスロ機等の遊技機において、次回以降のゲーム状態をボーナスゲーム状態にさせるための条件であるボーナス図柄にてリールを停止可能とした状態、所謂「ボーナス成立状態」。
【0057】
(6)パチスロ機等の遊技機において、所定ゲーム数の間、役を成立させるためのリールの停止順序や図柄を案内する等して、役の成立を手助けする状態、所謂「アシストゲーム状態」。
【0058】
(7)パチスロ機等の遊技機において、ボーナスゲーム状態、ボーナス成立状態、アシストゲーム状態等の特典状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
【0059】
ところで、従来より遊技機は、遊技ホール等の既存の島設備に対して固定できるようにする必要があり、遊技機全体の大きさがその島設備に依存した上下方向に長い矩形状のものとなっている。そのため、遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置した場合、遊技機の横幅に対して必ず遊技媒体発射手段の分だけ遊技盤の大きさが小さくなってしまい、遊技領域も小さくなってしまうので、従来の遊技機のように中央役物の枠内に演出表示手段を配置したようなものとすると、遊技媒体の動きも演出画像も何れも楽しませられず遊技者の興趣を低下させてしまうものとなる恐れがある。
【0060】
そこで、遊技盤を透明な部材で構成すると共に、遊技盤の後側に演出表示手段を配置することで、遊技盤を大きくしなくても、遊技媒体が流下する部分を広くできると共に、演出表示手段を大型化できるようにすることが考えられる。しかしながら、この場合、演出表示手段の前側に遊技領域が配置されているので、遊技領域を流下する遊技媒体と演出表示手段に表示される演出画像とが互いに干渉し合わないように、遊技媒体が流下する部分と、抽選結果を示唆する図柄が表示される部分とを分ける必要があり、演出表示手段が大きくても大きな演出画像を効果的に表示させることができない問題があると共に、遊技媒体が流下する部分と図柄等を表示する部分との割合を、遊技者の興趣が低下しない範囲内に収まるようにしなければならないので、結果的に、遊技領域の広さと演出表示手段の大きさとを生かすような効果的な演出をすることができず、遊技者の興趣を低下させてしまう問題がある。
【0061】
また、透明な遊技盤を有した遊技機では、演出表示手段の前側に遊技領域が配置されており、演出表示手段に表示された演出画像の前を遊技媒体が流下するので、始動入賞により複数の図柄列の変動表示が開始されると、遊技者の関心が遊技媒体よりも演出画像の方に移ることとなるが、その際に演出画像の前を遊技媒体が通ることで、遊技媒体により演出画像がチラ付いて演出画像が見辛くなる問題がある。また、演出画像の前側を通る遊技媒体が視界に入ることで、遊技媒体が気になって表示されている演出画像に専念し難くなり、興趣が低下してしまう問題がある。
【0062】
更に、透明な遊技盤を有した遊技機では、遊技盤と演出表示手段との間に、遊技盤の前側に配置された各種入賞口に入賞した遊技媒体を排出するための空間を形成する必要があるので、その空間と遊技盤の厚さとによって、遊技者から遊技領域内の遊技媒体までの距離と、演出表示手段までの距離とが互いに異なる距離となる。そのため、演出画像と遊技媒体とでは眼球の焦点距離が異なるので、上述したように、演出画像の前側を通る遊技媒体が視界に入って気になると、無意識のうちに演出画像と遊技媒体との間で焦点移動が行われ、早期に眼球が疲労して遊技に対する興趣を低下させてしまう問題もある。
【0063】
手段6の構成によると、遊技領域内に配置され遊技媒体を受入可能とされた始動口と、始動口への遊技媒体の受入れに応じて所定の抽選結果を抽選する抽選手段と、抽選結果に応じた所定の演出画像を表示可能とされ支持部材の前側で上下方向略中央から上側の略全体に亘って広がるように支持された演出表示手段と、演出表示手段に所定条件を充足する抽選結果が表示されると有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段とを更に備え、遊技盤及び遊技媒体発射手段が、演出表示手段よりも下側に支持されているものである。
【0064】
これにより、支持部材の上半分、つまり、遊技機の上半分全体が演出表示手段とされ、その下側に遊技領域(遊技盤)が配置されたこれまでには無い斬新な外観・レイアウトの遊技機とすることができると共に、従来の遊技機と比較して相対的に遊技盤が小さくなり遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置することができるので、上述した通り遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させることができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0065】
また、遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置しており、従来の遊技機のように遊技盤の下方に遊技媒体発射手段を配置した場合と比較して、遊技盤の下側に遊技媒体発射手段を配置するスペースを確保する必要が無く、支持部材の下半分の高さと略同じ高さの遊技盤とすることができ、遊技領域の高さを可及的に広く取ることができるので、遊技機の上半分に演出表示手段を下半分に遊技盤を夫々配置したような斬新な外観の遊技機としても、遊技盤が必要以上に小さくなるのを防止することができ、大画面による演出画像の表示だけで無く、遊技媒体の動きも楽しませられる遊技機とすることができる。
【0066】
また、遊技領域内に打ち込んだ遊技媒体が、始動口に受入れられると、抽選手段によって所定の抽選結果が抽選されると共に、演出表示制御手段によって抽選された抽選結果に応じた演出画像が演出表示手段に表示され、そして、抽選結果として演出表示手段に有利遊技状態が発生することを示唆する演出画像が表示されるか否かで、ハラハラ・ドキドキさせて期待感が高められるような遊技機とすることができると共に、その遊技の際に、遊技機の上半分が演出表示手段とされているので、演出画像を大画面で見せることができ、演出画像への関心を強く引き付けることができると共に演出画像が見易く、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0067】
更に、演出表示手段の下側に遊技領域を有した遊技盤が配置されているので、たとえ演出画像の表示中に遊技媒体を遊技領域内に打ち込んでも、演出画像が遊技媒体によって邪魔されることが無く、演出画像に専念させて興趣が低下するのを防止することができる。また、遊技領域内に遊技媒体を打ち込んでも、演出表示手段の演出画像が見辛くなることがないので、演出画像の表示中でも継続して遊技媒体の打ち込み操作をさせることができ、遊技者により止め打ちされるのを回避させることができる。
【0068】
また、従来の遊技機では遊技媒体が流下する遊技領域が配置された位置に、大画面の演出表示手段のみが配置された遊技機とすることができるので、従来の遊技機とは全く異なるインパクトの高い外観の遊技機となり、その外観により差別化して遠くからでも一見して本遊技機を識別することができ、本手段の遊技機に対して遊技者の関心を強く引き付けさせることができると共に、多種類ある遊技機の中から遊技する遊技機として本手段の遊技機を選択させることができる。
【0069】
また、遊技機全体の略半分の大きさの演出画像を表示させることができるので、大画面により表示される演出画像の迫力を更に増大させることができ、演出画像をより楽しませることができると共に、遊技者の関心をより強く引き付けることができ、演出画像へ専念させて遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
【0070】
更に、演出表示手段が大画面となり遊技者の関心を演出表示手段により強く引き付けることができるので、遊技領域内を特に意識して見なければ、遊技領域内の遊技媒体に気付き難く、抽選結果に応じた演出画像の表示中に遊技領域内の遊技媒体によって気が散らされるのを防止することができ、興趣が低下するのを抑制することができる。また、演出表示手段に対して遊技領域を意識して見ることとなるので、無意識のうちに視線や焦点移動が行われるのを抑制することができ、早期に眼球疲労を来たして興趣が低下するのを防止することができる。
【0071】
なお、支持部材の前面、つまり、遊技機の前面側に演出表示手段を配置支持することが望ましく、これにより、遊技盤の後側に演出表示手段が配置された従来の遊技機と比較して、より遊技者に近い位置に演出表示手段を配置しているので、より演出表示手段に表示される演出画像を見易くすることができ、演出画像をより効果的に表示させることができると共に、従来の遊技機とは明らかに外観が異なる遊技機とすることができ、遊技者の関心を強く引き付けることができる。
【0072】
手段7:手段6の構成において、
「前記演出表示手段は、所定の演出画像を表示する表示領域の広さが、前記遊技盤の前記遊技領域よりも広く形成されている」ものであることを特徴とする。
【0073】
手段7の構成によると、演出表示手段における演出画像の表示領域を、遊技盤の遊技領域よりも広くしたものである。これにより、遊技機において、遊技領域よりも広い演出画像が表示されるので、遊技者の関心を遊技領域よりも演出表示手段の演出画像に強く向けさせることができ、遊技領域内の遊技媒体が視界に入っても、その遊技媒体が気になるのを抑制することができ、表示される演出画像に専念させて、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0074】
手段8:手段6又は手段7の構成において、
「前記遊技盤の前記遊技領域内に配置され前記有利遊技状態発生手段によって有利遊技状態が発生させられると遊技媒体の受入れが可能となる大入賞口と、
少なくとも該大入賞口及び前記始動口への遊技媒体の受入れに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出手段とを更に具備する」ものであることを特徴とする。
【0075】
手段8の構成によると、有利遊技状態発生手段により有利遊技状態が発生すると遊技媒体の受入れが可能となる大入賞口と、大入賞口や始動口等へ遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体を払出す払出手段とを更に備えるようにしたものである。
【0076】
これにより、始動口に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されると共に、所定の抽選が行われ、その抽選結果にかかる演出画像が演出表示手段に表示され、有利遊技状態の発生する抽選結果が表示されると大入賞口が所定のパターンで開閉する有利遊技状態が発生し、その際に大入賞口に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されるような遊技とすることができる。そして、大入賞口や始動口等に遊技媒体が受入れられると、受入れられた入賞口に応じた所定数の遊技媒体が払出されるので、遊技媒体の払出しを得るために、始動口等の入賞口を狙った遊技をさせることができ、その際に、上述した通り、操作手段の打ち込み操作による応答性が高められており、入賞口を狙い易く、遊技者の興趣を高めることができる。
【0077】
また、始動口や大入賞口等に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されて遊技者に利益が付与されるので、大入賞口が受入可能となる有利遊技状態の発生中では、遊技者の関心が必然的に遊技領域内の大入賞口へと移ることとなり、演出表示手段と比較して相対的に見辛い位置に遊技領域が配置されていても遊技者の興趣が低下することは無く、問題なく遊技を継続させることができると共に、有利遊技状態の発生前すなわち抽選にかかる演出画像の表示中では見易い位置に配置された演出表示手段による表示に専念させて演出画像をより楽しませて遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0078】
手段9:遊技機において、
「外形が矩形状とされた支持部材と、
該支持部材の上下方向略中央から下側で左右方向中心よりも中央が右側に偏った位置となるように着脱可能に支持されると共に該支持部材の高さの略半分の高さとされ、遊技者の操作によって打ち込まれた遊技媒体が略全域で流下可能な遊技領域を有した遊技盤と、
該遊技盤の左側に配置されると共に前記支持部材に支持され、前記遊技領域内の上部へ遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段と、
該遊技媒体発射手段及び前記遊技盤の前面を覆うと共に前記遊技領域が前方から視認可能とされ、前記支持部材に開閉可能に支持された前面扉部材と、
該前面扉部材の前面側に支持されると共に、該前面扉部材が閉状態の時に前記遊技領域の左右方向中央を挟んで前記遊技媒体発射手段の反対側となる位置に配置され、遊技者が操作することで前記遊技媒体発射手段を作動させる操作手段と、
該操作手段の操作状況に応じて前記遊技媒体発射手段における遊技媒体の発射強さを調節可能な発射強さ調節手段と、
該発射強さ調節手段に対して前記操作手段の操作状況を機械的に伝達可能とされ、前記前面扉部材が閉状態の時に伝達可能となり、開状態の時に伝達不能となる操作伝達手段と、
前記遊技盤の前記遊技領域内に配置され遊技媒体を受入可能とされた始動口と、
該始動口への遊技媒体の受入れを契機として所定の抽選結果を抽選する抽選手段と、
該抽選手段の前記抽選結果に応じた所定の演出画像を表示可能とされると共に、所定の演出画像を表示可能な表示領域の広さが前記遊技盤の前記遊技領域よりも広く形成され、前記遊技盤の上側且つ前記支持部材の前側で上下方向略中央から上側の略全体に亘って広がるように該支持部材に支持された演出表示手段と、
該演出表示手段に所定条件を充足する前記抽選結果が表示されると、遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、
該有利遊技状態発生手段によって有利遊技状態が発生させられると遊技媒体の受入れが可能となり、前記遊技領域内の前記始動口とは異なる位置に配置された大入賞口と、
少なくとも該大入賞口及び前記始動口への遊技媒体の受入れに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出手段と
具備する」ものであることを特徴とする。
【0079】
手段9の構成によると、遊技機に、外形が矩形状の支持部材と、支持部材の上下方向略中央から下側で左右方向中心よりも中央が右側に偏った位置となるように着脱可能に支持されると共に支持部材の高さの略半分の高さとされ打ち込まれた遊技媒体が略全域で流下可能な遊技領域を有した遊技盤と、遊技盤の左側に配置されると共に支持部材に支持され遊技領域内の上部へ遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段と、遊技媒体発射手段及び遊技盤の前面を覆うと共に遊技領域が前方から視認可能とされ支持部材に開閉可能に支持された前面扉部材と、前面扉部材の前面側に支持されると共に前面扉部材が閉状態の時に遊技領域の左右方向中央を挟んで遊技媒体発射手段の反対側となる位置に配置され遊技者が操作することで遊技媒体発射手段を作動させる操作手段と、操作手段の操作状況に応じて遊技媒体の発射強さを調節可能な発射強さ調節手段と、発射強さ調節手段に対して操作手段の操作状況を機械的に伝達可能とされ前面扉部材が閉状態の時に伝達可能となり開状態の時に伝達不能となる操作伝達手段と、遊技領域内に配置され遊技媒体を受入可能とされた始動口と、始動口への遊技媒体の受入れを契機として所定の抽選結果を抽選する抽選手段と、抽選結果に応じた所定の演出画像を表示可能とされると共に所定の演出画像を表示可能な表示領域の広さが遊技領域よりも広く形成され遊技盤の上側且つ支持部材の前側で上下方向略中央から上側の略全体に亘って広がるように支持部材に支持された演出表示手段と、演出表示手段に所定条件を充足する抽選結果が表示されると有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、有利遊技状態が発生させられると遊技媒体の受入れが可能となり遊技領域内の始動口とは異なる位置に配置された大入賞口と、少なくとも大入賞口及び始動口への遊技媒体の受入れに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出手段と備えたものである。
【0080】
これにより、前面側の上半分が演出表示手段とされ下半分が遊技領域とされたこれまでにない斬新な外観(レイアウト)の遊技機とすることができる共に、遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置しており、遊技媒体発射手段から遊技領域内の上部までの距離を可及的に近くすることができるので、操作手段を操作してから遊技領域内へ遊技媒体が進入するまでの時間を可及的に短くしてタイムラグを少なくすることが可能となり、遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させて、始動口や大入賞口等が作動中等の狙いたいタイミングで遊技媒体を打ち込むことができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0081】
また、遊技領域内の始動口に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されると共に所定の抽選結果が抽選され、抽選された抽選結果に応じた演出画像が演出表示手段に表示され、演出表示手段に有利遊技状態が発生することを示唆する演出画像が表示されるか否かでハラハラ・ドキドキさせて遊技者の期待感を高め、有利遊技状態の発生する抽選結果が表示されると大入賞口が所定のパターンで開閉する有利遊技状態が発生し、その際に大入賞口に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されるような遊技が可能な遊技機とすることができる。そして、その際に、上述した通り、操作手段の打ち込み操作による応答性が高められており、入賞口を狙い易く、遊技者の興趣を高めることができると共に、遊技機の上半分が演出表示手段とされているので、演出表示手段に表示された演出画像を大画面で見せて、演出画像が否が応でも遊技者の視界に入り、演出画像への関心を強く引き付けることができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0082】
また、遊技盤の横に遊技媒体発射手段を配置しており、遊技媒体発射手段から遊技領域内の上部までの距離を短くすることができるので、遊技媒体発射手段の発射強さを従来のものよりも弱くすることができ、遊技媒体発射手段や案内レール等の強度を従来のものと同等若しくは低下させることができ、遊技媒体発射手段等にかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0083】
更に、操作手段の操作状況を機械的に発射強さ調節手段に伝達させるようにしているので、操作状況を検知するセンサ、及び発射強さを変化させるためのモータやソレノイドとそれらを制御する制御装置等の電気部品を用いる必要が無く、遊技媒体の発射にかかるコストが増加するのを抑制することができる。また、前面扉部材が開状態の時は、操作状況が伝達されないようになっている。つまり、開閉により位置が変化する操作手段に対して、操作状況を常時伝達させるような構造とする必要が無く、操作伝達手段の構成を簡略化させてコストが増加するのを防止することができる。
【0084】
また、遊技盤の左側に遊技媒体発射手段が配置されると共に、その反対側に操作手段が配置されるので、一般的な遊技者の利き手である右手で操作手段を操作することができる。また、遊技媒体発射手段に対して前面側から遊技媒体を供給するための上皿が遊技盤の左側に配置されることとなるので、右手で操作手段を操作しつつ左手で遊技媒体を扱うことが可能となり、従来の遊技機と同様の感覚で遊技することができ、遊技者に違和感を与えて興趣を低下させてしまうのを防止することができる。
【0085】
また、演出表示手段の下側に配置された遊技盤の前面を覆う前面扉部材に操作手段が配置されているので、遊技盤を下半分に配置しても操作手段の位置が従来と比較して大きく変化するのを防止することができ、遊技者に対して違和感を与えるのを抑制して、興趣が低下するのを防止することができる。
【0086】
更に、遊技盤の前面側を覆う前面扉部材を従来よりも小型のものとしており、前面扉部材を開閉させるヒンジ機構の距離を従来の遊技機よりも短くすることができるので、ヒンジ機構の間を撓み難くすることができ、喩えヒンジ機構の間に所定の工具を差込んで抉られても、隙間を形成され難くすることができ、遊技領域内に対して不正行為が行われるのを防止することができる。
【0087】
また、遊技盤及び前面扉部材を従来の遊技機よりも小さくしているので、遊技盤や前面扉部材に必要な材料をより少なくすることができると共に、既存の生産ラインに流すことができ新たな生産ラインを作る必要がないので、総じてコストが増加するのを抑制することができる。また、遊技盤や前面扉部材が小さくなることで、軽量化して取り回しがし易くなるので、遊技盤や前面扉部材の組立作業や遊技機への取付作業等が楽になり、作業性を向上させることができる。
【0088】
また、略全域で遊技媒体が流下する遊技領域を有した遊技盤としており、これにより、遊技盤の小型化によって遊技領域が小さくなっても、その全域で遊技媒体が流下することができるので、遊技媒体の遊技領域内での滞在時間を可及的に長くすることができると共に、遊技媒体の動きを可及的に大きくすることができ、遊技媒体の動きを楽しませて興趣が低下するのを防止することができる。
【0089】
また、演出表示手段の下側に遊技領域を有した遊技盤が配置されているので、演出画像の表示中に遊技媒体を遊技領域内に打ち込んでも、演出画像が遊技媒体によって邪魔されることが無く、演出画像に専念させて興趣が低下するのを防止することができる。また、遊技領域内に遊技媒体を打ち込んでも、演出表示手段の演出画像が見辛くなることがないので、演出画像の表示中でも継続して遊技媒体の打ち込み操作をさせることができ、遊技者により止め打ちされるのを回避させることができる。
【0090】
更に、遊技機全体の略半分の大きさの演出画像を表示させることができるので、大画面により表示される演出画像の迫力を更に増大させることができ、演出画像をより楽しませることができると共に、遊技者の関心をより強く引き付けることができ、演出画像へ専念させて遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。また、従来の遊技機では遊技媒体が流下する遊技領域が配置された位置に、大画面の演出表示手段のみが配置された遊技機としているので、従来の遊技機とは全く異なるインパクトの高い外観の遊技機となり、遠くからでも一見して本遊技機を識別することができ、遊技者の関心を強く引き付けることが可能な遊技機とすることができる。更に、大画面の演出表示手段により遊技者の関心をより強く引き付けることができるので、遊技領域内を特に意識して見なければ、遊技領域内の遊技媒体に気付き難く、抽選結果に応じた演出画像の表示中に遊技領域内の遊技媒体によって気が散らされるのを防止することができ、興趣が低下するのを抑制することができる。
【0091】
また、演出表示手段の表示領域よりも広さが狭い遊技領域、つまり、遊技領域よりも広い演出画像が表示されるので、遊技者の関心を遊技領域よりも演出表示手段の演出画像に強く向けさせることができ、喩え遊技領域内の遊技媒体が視界に入っても、その遊技媒体が気になるのを抑制することができ、表示される演出画像に専念させて、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0092】
更に、遊技盤の大きさを遊技機前面の半分以下の大きさとしており、遊技領域内へ遊技媒体を供給する供給位置から、始動口や大入賞口等の入賞口までの距離が従来の遊技盤よりも相対的に近くなるので、遊技者に対して、「入賞口を狙い易い遊技盤である」と思わせることができ、本遊技機に対する期待感を高めることができると共に、数ある遊技機の中から本遊技機を選択させて本遊技機で遊技させることができる。
【0093】
また、始動口や大入賞口等に遊技媒体が受入れられると所定数の遊技媒体が払出されて遊技者に利益が付与されるので、大入賞口が受入可能となる有利遊技状態の発生中では、遊技者の関心が必然的に遊技領域内の大入賞口へと移ることとなり、演出表示手段と比較して相対的に見辛い位置に遊技領域が配置されていても遊技者の興趣が低下することは無く、問題なく遊技を継続させることができると共に、有利遊技状態の発生前すなわち抽選にかかる演出画像の表示中では見易い位置に配置された演出表示手段による表示に専念させて演出画像をより楽しませて遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0094】
手段10:手段1から手段9までの何れか一つの遊技機において、
パチンコ機であることを特徴とする。
ここで、パチンコ機とは、遊技者が遊技機に投入する媒体である投入媒体と、遊技者が行う実質的な遊技に用いられる媒体である遊技媒体とを同一のものとした遊技機であり、投入された例えば遊技球等の媒体を用いて遊技が行われるタイプの遊技機の一種である。具体的には、「操作ハンドルの操作に対応して遊技球を発射する発射装置と、多数の障害釘、役物、表示手段等の適宜の機器が組み込まれたり、始動入賞口、大入賞口、通過口、到達口等の遊技球が入球する適宜の入球口が設けられた遊技領域と、発射装置から遊技領域に遊技球を導くレールと、遊技領域に導かれた遊技球の入球口への入球に応じたり、複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて、所定数の遊技球を賞球として払い出す払出手段とを具備するもの」である。
【0095】
なお、パチンコ機としては、種々のタイプのものがあり、一般に「デジパチ機」と称されるものに代表される「入球口への入球状態を検出する入球状態検出手段(遊技状態検出手段として捉えることもできる)と、入球状態検出手段によって入球が検出されると所定の抽選を行う抽選手段と、抽選手段の抽選結果に応じて特別図柄を変動させると共に変動を停止させる特別図柄表示手段とを備えたもの」や「加えて、特別図柄の変動中に、複数の図柄からなる図柄列を変動表示し、図柄列にて図柄を停止表示させたり、キャラクタや種々の物品等の表示物を描写し、表示物を動作させたりする等によって適宜の演出表示を行う演出表示手段を更に具備するもの」、一般に「ハネモノ機」と称されるものに代表される「役物内での遊技球の振分けによって抽選を行う抽選手段を備えたもの」、一般に「アレパチ機」と称されるものに代表される「例えば16個等の所定個数の遊技球により1ゲームが行われ、1ゲームにおける複数の入球口への遊技球の入球態様に応じて所定個数の遊技球の払出しを行うもの」等を例示することができる。
【0096】
手段10の構成によると、パチンコ機において、上述した手段のいずれかの作用効果を奏することができる。
【0097】
手段11:手段1から手段9までの何れか一つの遊技機において、
パチスロ機であることを特徴とする。
ここで、パチスロ機とは、投入媒体であるメダルを投入し、メダルの投入後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作によって、夫々複数の図柄が描かれた複数のリールを回転させる等して、各リール等によって構成された図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて各図柄列の変動表示を停止させる、といった遊技が遊技者によって行われるものである。換言すれば、停止操作機能付きのスロットマシーンとして捉えることができるものである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動表示を停止させるものであってもよい。そして、各図柄列の変動表示の停止時において、表示された単体の図柄が特定の図柄であったり、各図柄列にて表示された図柄の組合わせが特定の組合せであったりする等、特定の条件を満たす場合に、満たされた条件に応じて所定個数のメダルを払出したり、遊技者が多量のメダルを獲得することができる遊技者に有利な特別有利状態を発生させたりするものである。
【0098】
手段11の構成によると、パチスロ機において、上述した手段のいずれかの作用効果を奏することができる。
【0099】
手段12:手段1から手段9までの何れか一つの遊技機において、
パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなることを特徴とする。
ここで、「パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機」とは、複数個(例えば5個)の遊技球を1単位の投入媒体とし、投入媒体を投入した後、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させるとともに、その後、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させるものである。なお、所定時間が経過しても停止用操作手段が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動表示を停止させるものであってもよい。そして、各図柄列の変動表示の停止時において、表示された単体の図柄が特定の図柄であったり、各図柄列にて表示された図柄の組合わせが特定の組合せであったりする等、特定の条件を満たす場合に、満たされた条件に応じて所定個数のメダルを払出したり、遊技者が多量のメダルを獲得することができる遊技者に有利な特別有利状態を発生させたりするものである。
【0100】
手段12の構成によると、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機において、上述した手段のいずれかの作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0101】
このように、本発明によれば、遊技媒体の打ち込み操作の応答性を向上させることで遊技者の興趣が低下するのを防止することが可能な遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の一例のパチンコ機の前面側全体を示す正面図である。
【図2】パチンコ機を斜め左前方から示す斜視図である。
【図3】パチンコ機の後面側全体を示す背面図である。
【図4】パチンコ機における外枠に対して本体枠を開いた状態で示す斜視図である。
【図5】パチンコ機における前面扉部材を開いた状態で示す斜視図である。
【図6】パチンコ機における前面扉部材を外した状態で遊技盤及び発射装置等を拡大して示す拡大正面である。
【図7】パチンコ機の本体枠から遊技盤を分離して示す分解斜視図である。
【図8】球発射装置における打撃強度変更手段の一部を操作ハンドルと共に後側から示す斜視図である。
【図9】遊技盤を斜め前方から示す斜視図である。
【図10】パチンコ機における主基板周辺の制御構成を概略的に示すブロック図である。
【図11】パチンコ機における周辺基板周辺の制御構成を概略的に示すブロック図である。
【図12】主基板及び周辺基板による遊技内容に関する機能的な構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0103】
以下、本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を、図面に基づいて詳細に説明する。
[パチンコ機の全体構成について] 図1乃至図4に基づいて説明する。
図1はパチンコ機の前面側全体を示す正面図であり、図2はパチンコ機を斜め左前方から示す斜視図である。図3は、パチンコ機の後面側全体を示す背面図である。また、図4は、パチンコ機における外枠に対して本体枠を開いた状態で示す斜視図である。なお、遊技領域内に所定のゲージ配列で植設される障害釘については、図示を省略している。
【0104】
本実施形態のパチンコ機1は、図1及び図2に示すように、遊技場等のホールの島設備に固定され枠状に形成された外枠2と、外枠2に対して開閉可能に支持された本体枠3(図4参照)と、本体枠3に支持され所定の演出画像を表示可能な演出表示装置4と、本体枠3における演出表示装置4の下側に支持され遊技媒体としての遊技球が打ち込まれる遊技領域5を有した遊技盤6と、遊技盤6の遊技領域5が前側から視認可能とされ演出表示装置4の下側で遊技盤6を覆うように本体枠3に開閉可能に支持される前面扉部材7とを備えている。
【0105】
また、パチンコ機1には、図3に示すように、島設備から供給される多数の遊技球を貯留可能な球タンク8と、球タンク8内の遊技球を所定条件に応じて遊技者へ払出す払出装置9と、遊技領域5内へ遊技球を打ち込むことで行われる遊技内容を制御するための主制御基板101等を格納した主制御基板ボックス10と、演出表示装置4に表示される演出画像を遊技内容に応じて制御するための表示装置制御基板211等を格納した表示基板ボックス11とを更に備えている。なお、上述した球タンク8、払出装置9、主制御基板ボックス10、及び表示基板ボックス11は、図3のみに示し、他の図については図示は省略してある。
【0106】
更に、パチンコ機1には、遊技領域5内へ打ち込むための遊技球を貯留可能な上皿12と、上皿12に貯留された遊技球を遊技領域5内へ打ち込むために遊技者が操作する操作ハンドル13と、上皿12の下側に配置され遊技球を貯留可能な下皿14とを更に備えている。なお、図示は省略するが、上皿12には、貯留された遊技球を下皿14へ排出する上皿排出レバーが、また、下皿14には、貯留された遊技球を下方へ排出する下皿排出レバーが夫々備えられている。
【0107】
また、パチンコ機1には、演出表示装置4の外周を囲うように配置され遊技状況に応じて種々の色に発光可能な上部発光装飾体15と、遊技領域5の外周を囲うように配置され遊技状況に応じて種々の色に発光可能な下部発光装飾体16とを備えている。
【0108】
なお、本例の外枠2及び本体枠3は、本発明の支持部材に相当している。また、本例の操作ハンドル13は、本発明の操作手段に相当している。
【0109】
このパチンコ機1における外枠2は、樹脂やアルミ合金等の軽金属を用いて、外形が縦長矩形の枠状に形成されており、従来の木材を用いた外枠よりも軽量なものとなっている。この外枠2には、正面視左辺側の前面に一対のヒンジ機構17が上下に備えられており、このヒンジ機構17によって本体枠3が、外枠2に対して開閉可能に支持されている(図4参照)。
【0110】
本例の本体枠3は、所定の樹脂により形成されると共に正面視の大きさが外枠2と略同じ大きさとされ、前側に演出表示装置4、遊技盤6、前面扉部材7、及び上部発光装飾体15を支持すると共に、後側に、球タンク8、払出装置9、主制御基板ボックス10、及び表示基板ボックス11を支持するようになっている。この本体枠3は、図示するように、上下方向略中央から上側に演出表示装置4を支持すると共に、演出表示装置4の下側に遊技盤6及び前面扉部材7を支持するようになっている。
【0111】
なお、本体枠3は、遊技盤6の中心が本体枠3の左右方向の中心に対して正面視右側へ偏芯した位置となるように、遊技盤6を支持している。また、本体枠3には、演出表示装置4の下側で正面視右辺側の前面に一対のヒンジ機構18が備えられており、このヒンジ機構18によって前面扉部材7が、本体枠3に対して開閉可能に支持されている。
【0112】
本例の演出表示装置4は、液晶ディスプレー(LCD)とされていると共に、本体枠3の上下方向略中央から略上側全体を占める大きさとされている。なお、本例の演出表示装置4は、本発明の演出表示手段に相当している。
【0113】
前面扉部材7は、その後側に配置される遊技盤6の遊技領域5と対応した位置に略円形状に形成された窓部19と、窓部19の開口を閉鎖する透明な前面ガラス20とを備えている。この窓部19は、その径が前面扉部材7の高さと略同じ径とされている。なお、前面扉部材7は、この窓部19の前面ガラス20を通して遊技盤6の遊技領域5が遊技者から視認できるようになっていると共に、前面ガラス20によって遮られることで前面側から窓部19を通って遊技領域5内に侵入できないようになっている。
【0114】
この前面扉部材7は、前側に上皿12、下皿14、操作ハンドル13、及び下部発光装飾体16を支持しており、具体的には、図1及び図2に示すように、上皿12及び下皿14を窓部19の左側に、操作ハンドル13を窓部19の右下端外側に、そして下部発光装飾体16を窓部19の外周縁に夫々支持している。なお、上皿12が前面扉部材7の上下方向略中央に支持されていると共に、下皿14が上皿12の直下で前面扉部材7の下端に支持されている。
【0115】
本例のパチンコ機1は、図示するように、その外観が、従来のパチンコ機とは大きく異なる外観となっており、具体的には、パチンコ機1の上下方向略中央から上側の略全体が大型の表示領域を有した演出表示装置4が配置されていると共に、演出表示装置4の下側に遊技領域5が配置されており、遊技領域5と演出表示装置4とが互いに分離した位置に配置されたこれまでに無い外観のパチンコ機1となっている。
【0116】
また、演出表示装置4は、その中心が、パチンコ機1の前で着座する遊技者の目の高さと略同じ高さに配置されており、否が応無しに遊技者の視線に入り演出表示装置4に表示される演出画像が見易くなっている。また、遊技領域5は、その広さが演出表示装置4の表示領域よりも狭くなっており、演出表示装置4との位置関係もあって演出表示装置4よりは控えめな印象を与えることができ、演出表示装置4に表示される演出画像への関心が高められるようになっている。
【0117】
[球タンク及び払出装置の構成について] 図3に基づいて説明する。
本体枠3の後面側には、図示するように、その上部に球タンク8が配置されていると共に、球タンク8の図中右下から本体枠3の右辺に沿って下方へ延びる払出装置9が配置されている。具体的には、球タンク8は、島設備から供給される多数の遊技球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。また、球タンク8は、透明な樹脂によって形成されており、球タンク8内に貯留された遊技球が後方などからも視認可能となっており、遊技球の貯留状況が確認できるようになっている。
【0118】
この球タンク8は、その底面が図中左側が下がった傾斜面とされており、その底面の左端に遊技球が通過可能な放出口(図示は省略する)が形成されている。この放出口の下側には、球タンク8内の遊技球を払出装置9へ導くための左右方向に延びるタンクレール21が配置されている。このタンクレール21は、払出装置9が配置された右側端が低くなるように傾斜していると共に、その内部において遊技球が複数列(例えば、二列)に整列させられるようになっており、タンクレール21内で整列させられた遊技球が払出装置9へと供給されるようになっている。
【0119】
払出装置9は、図示は省略するが、タンクレール21から供給された遊技球を整列させた状態で蛇行状に収容する球収容部と、球収容部に収容された遊技球を一つずつ収容可能な収容部を複数有した払出回転体と、払出回転体を回転させて球収容部内の遊技球を払出させる払出モータと、払出モータの駆動によって払出回転体が回転させられることで払出される遊技球が排出される払出排出口とを備えている。
【0120】
なお、払出装置9では、球収容部内において、遊技球の通路の下流部が二股状に分岐しており、分岐した一方の通路が払出回転体へと繋がる払出通路とされ、分岐した他方の通路が球収容部内等から遊技球を抜取るための球抜き通路とされている。
【0121】
この払出装置9は、主制御基板101(図10参照)からの賞球信号や、貸球装置からの貸球信号等に応じて、払出モータによって払出回転体を適宜回転させることで、所定数の遊技球が払出されるようになっている。
【0122】
なお、本体枠3に対して払出装置9が配置された位置は、図3に示すように、背面視右辺側に配置されている、つまり、本体枠3が外枠2に対して開閉可能に支持されるヒンジ機構17が配置された側と同じ側に払出装置9が配置されている。これにより、払出装置9内に多数の遊技球が収容されることで、払出装置9からかかる荷重が増加しても、その荷重のかかる位置がヒンジ機構17に対して可及的に近接した位置となるので、ヒンジ機構17にかかるモーメントが小さくなり、ヒンジ機構17を介して本体枠3を良好な状態で外枠2に開閉可能に支持することができるようになっている。
【0123】
[本体枠の構成について] 図5乃至図7に基づいて説明する。
図5は、パチンコ機における前面扉部材を開いた状態で示す斜視図である。図6は、パチンコ機における前面扉部材を外した状態で遊技盤及び発射装置等を拡大して示す拡大正面である。また、図7は、パチンコ機の本体枠から遊技盤を分離して示す分解斜視図である。なお、遊技領域内に所定のゲージ配列で植設される障害釘については、図示を省略している。
【0124】
本体枠3は、上下方向略中央の上側に支持された演出表示装置4の下側に遊技盤6を脱着可能に支持するための遊技盤支持部22と、遊技盤支持部22に支持された遊技盤6の遊技領域5内へ遊技球を打ち込むための球発射装置23とを備えている。本体枠3の遊技盤支持部22は、図7に示すように、パチンコ機1の前後方側が開放された枠状に形成されており、その内周面に配置され遊技盤6の後側外周部が当接可能な段差部24と、ヒンジ機構18が配置された側と同じ側(図中、右側)の内周面に配置され段差部24から所定量前側の位置から内方(図中、左側)へ突出する取付突起25と、取付突起25とは反対側の内周面に配置され遊技盤6の係止機構26と係止可能な被係止部27(図6参照)とが備えられている。
【0125】
この枠状に形成された遊技盤支持部22には、背面側(後面側)の開口を閉鎖し、複数の貫通するスリット28が形成された裏板29が取付けられている。この裏板29によって、遊技盤支持部22に支持された遊技盤6の後側が、隠蔽されるようになっている。
【0126】
また、本体枠3の遊技盤支持部22には、図7に示すように、遊技盤6の遊技領域5内から排出された遊技球を収集する球収集通路30と、球収集通路30の下流側に配置され収集された遊技球をパチンコ機1の後側外部へ排出する球排出口31とを備えている。この球排出口31は、図示するように、遊技盤支持部22の下部略中央に配置されており、球収集通路30がこの球排出口31へ向かって低くなる傾斜面とされている。
【0127】
また、本体枠3に備えられた球発射装置23は、図6にも示すように、遊技盤支持部22のヒンジ機構18とは反対側(図5中、左側)に配置されている。また、本体枠3には、球発射装置23の上側に、詳細は後述するが、開閉可能に支持された前面扉部材7を閉状態に施錠するための上下方向に延びる長孔状の施錠孔32が備えられている。
【0128】
なお、図示は省略するが、本体枠3における演出表示装置4を支持する演出表示装置支持部は、前後方向に貫通する枠状に形成されており、その枠内に対して後側から演出表示装置4が固定支持されている。
【0129】
[球発射装置の構成について] 図5乃至図8に基づいて説明する。
図8は、球発射装置における打撃強度変更手段の一部を操作ハンドルと共に後側から示す斜視図である。本実施形態における球発射装置23は、図6にも示すように、本体枠3における遊技盤支持部22のヒンジ機構18とは反対側(図6中、左側)に配置支持されており、操作ハンドル13の操作によって回転する発射モータ33(図3参照)と、発射モータ33によって回転駆動させられる回転カム34と、回転カム34のカム面35を転動可能なローラを有しローラがカム面35を転動することで揺動可能な揺動プレート36と、揺動プレート36と共に揺動し先端に取付けられた槌部37により所定位置に保持された遊技球を打撃可能な槌アーム38と、槌アーム38の槌部37が遊技球を打撃する方向で揺動プレート36のローラが回転カム34のカム面35と当接する方向に付勢する付勢部材39とを備えている。
【0130】
この球発射装置23における発射モータ33は、その回転軸の延びる方向が本体枠3の面(遊技盤6の面)に対して直角方向に延びるように向けられた上で、遊技盤6の上下方向略中央付近と対応する高さに配置されている。なお、本例では、正面視において、発射モータ33は反時計回りに回転するようになっている。
【0131】
発射モータ33の回転軸に固定された回転カム34は、図示するように、そのカム面35が周方向に対して半径が順次大きくなるように形成されており、カム面35の開始位置と終了位置との間に段差部が形成されている。また、回転カム34には、カム面35とは異なる周面に複数のラッチ40が形成されており、このラッチ40がストッパ41と係合することで回転カム34が逆転するのを防止できるようになっている。
【0132】
揺動プレート36は、L字状の部材とされ、その略中心部分において軸42によって回転可能とされており、回転カム34の下側において軸42が本体枠3に軸支されている。また、動揺プレート36は、L字状に形成された一方の先端(図中、上側の先端)の後面側にローラ(図示は省略する)を回転可能に支持すると共に、他方の先端から斜め右下方へ延びだすように槌アーム38を後面側に支持している。
【0133】
この揺動プレート36には、ローラが支持された一方の先端の前面側に突起43が形成されており、この突起43にコイルバネからなる付勢部材39の一端が係止されている。この動揺プレート36は、付勢部材39の付勢力によって、ローラを回転カム34のカム面35と当接する方向(図6中、上方向)に付勢されている。換言すると、動揺プレート36は、正面視において軸42を中心に反時計回りに回転する方向に付勢されており、この付勢力によってローラがカム面35と当接すると共に、槌アーム38の先端が上方へ勢い良く移動するようになっている。
【0134】
この球発射装置23には、前面扉部材7に備えられた上皿12から供給される遊技球を所定の打撃位置に保持するための発射レール44と球留片45とを更に備えている。この発射レール44及び球留片45は、夫々の上面の上端側が下端側よりも互いに遠ざかった位置となるような逆ハ字状に配置されている。そして、発射レール44及び球留片45の下端側の隙間は、槌アーム37の槌部38が通過可能で、遊技球が通過不能な大きさとされており、発射レール44及び球留片45の上面に供給された遊技球が、それらの下端側で保持されて、打撃位置に保持されるようになっている。なお、発射レール45は、遊技盤6の案内レール71の方向に延びるように配置されている。
【0135】
なお、槌アーム38の先端には、斜め上を向くように槌部37が取付けられており、この槌部37は、本例では、硬質ゴムとされている。また、図示は省略するが、球留片45には、槌アーム38と当接し槌アーム38の遊技球を打撃する方向への移動を規制するストッパが備えられている。
【0136】
本例の球発射装置23には、上皿12に貯留された遊技球を一つずつ発射レール44と球留片45との間に供給する球供給手段46を更に備えている。この球供給手段46は、発射モータ33の回転によって所定のクランク運動をする球送りクランク47と、球送りクランク47のクランク運動によって上皿からの遊技球を一つのみ載置する載置位置と載置された遊技球を発射レール44と球留片45との間に供給する供給位置との間で揺動可能な球送り片48とを備えている。
【0137】
この球供給手段46の球送りクランク47は、図示するように、略鉛直方向に延びる縦棹部49と、縦棹部49の下端から略水平方向(図中、右方向)に延びる横棹部50とを備え、これら縦棹部49と横棹部50とによって外形が略L字状に形成されている。この球送りクランク47は、縦棹部49と横棹部50とが接続される位置において、本体枠3に対して回動可能に軸支されている。また、球送りクランク47は、縦棹部49の上端が動揺プレート36の側面と当接するようになっていると共に、横棹部50の自由端(図中、右端)が球送り片48の下面と当接するようになっている。
【0138】
なお、球送りクランク47には、横棹部50にその回動軸を中心とした周方向に沿って延びる長孔51が形成されている。この長孔51内を貫通するように本体枠3に対してストッパビス52が固定されており、長孔51の長手方向端部がストッパビス52と当接することで、球送りクランク47の回動範囲が規制されるようになっている。
【0139】
この球送りクランク47は、発射モータ33が回転することで揺動する揺動プレート36の動きが、縦棹部49の上端に伝えられることでクランク運動し、横棹部50の自由端が上下方向に往復運動するようになっている。
【0140】
球供給手段46の球送り片48は、左右方向に延び遊技球を載置可能な載置部53と、載置部53の左右方向一端側(図中、左端側)が本体枠3に対して回動可能に軸支される回動軸54とを備えている。この球送り片48における載置部53の下面に、球送りクランク47における横棹部50の自由端が当接するようになっており、球送りクランク47のクランク運動により上下動する横棹部50の自由端の動きによって、載置部53が回動軸54よりも下方に位置する載置位置と、載置部53が回動軸54よりも上方に位置する供給位置との間を揺動するようになっている。
【0141】
本例の球発射装置23は、球供給手段46の他に、操作ハンドル13の操作状況(回転角度)に応じて発射される遊技球の打撃強さを変化させる打撃強度変更手段55を更に備えている。この打撃強度変更手段55は、付勢部材39の付勢力を変更することで、槌アーム38先端の槌部37が遊技球を打撃する方向へ移動する勢いを変化させて、打撃強さを変更させるものである。
【0142】
具体的には、本例の打撃強度変更手段55は、図5、図6及び図8に示すように、操作ハンドル13と一体回転し外周面がカム面56とされたハンドルカム57と、ハンドルカム57の回転により左右方向に摺動する第一伝達部材58と、第一伝達部材58の左右方向の動きを上下方向の動きに変換するクランク部材59と、クランク部材59の動きによって上下方向に摺動し後方に突出する連結片60を有した第二伝達部材61と、第二伝達部材61の連結片60と連結する連結凹部62及び付勢部材39の他端を係止可能な突起63を有し連結凹部62を介して第二伝達部材61と共に上下方向に摺動可能なスライド部材64とを備えている。なお、図8中、符号65は、操作ハンドル13、第一伝達部材58、クランク部材59、及び第二伝達部材61を所定位置で可動可能に保持する前面扉側伝達ベース部材である。
【0143】
本例の打撃強度変更手段55は、図5に示すように、ハンドルカム57、第一伝達部材58、クランク部材59、第二伝達部材61が、前面扉部材7の後面側に配置支持されていると共に、スライド部材64が本体枠3に支持されている。つまり、本体枠3に対して開閉可能に支持された前面扉部材7に配置された操作ハンドル13の操作が、本体枠3に配置されたスライド部材64へ伝達されるようになっており、前面扉部材7を閉じることで、第二伝達部材61の連結片60とスライド部材64の連結凹部62とが互いに連結して、前面扉部材7から本体枠3へ操作が伝達されるようになっている。
【0144】
なお、スライド部材64は、図示するように、付勢部材39によって下方へ移動する方向へ常時付勢されるので、その付勢力によって連結凹部62及び連結片60を介して第二伝達部材61が下方へ付勢され、更に、第二伝達部材61からクランク部材59を介して第一伝達部材58が、図8中、左側へ移動する方向へ付勢されることとなり、第一伝達部材58がハンドルカム57のカム面56と常時当接するようになっている。
【0145】
また、本例の球発射装置23は、本発明の遊技媒体発射手段に相当している。更に、本例の打撃強度変更手段55は、本発明の発射強さ調節手段に相当している。また、本例の打撃強度変更手段55におけるハンドルカム57、第一伝達部材58、クランク部材59、第二伝達部材61、及びスライド部材64は、本発明の操作伝達手段に相当している。
【0146】
次に、本例の球発射装置23の動作について説明する。まず、前面扉部材7の前側に配置された操作ハンドル13を回転操作すると、操作ハンドル13内に配置された操作センサ110(図10参照)が操作を検知し、その操作センサの検知に基づいて発射モータ33が回転駆動する。そして、発射モータ33の回転と共にその回転軸に固定された回転カム34が正面視(図6中)反時計回りに回転する。
【0147】
この回転カム34が反時計回りに回転することで、そのカム面35と当接するローラを有した揺動プレート36が、その軸42廻りを時計回りの方向へ回動することとなり、それに伴って揺動プレート36に固定された槌アーム38が下方へ移動する。
【0148】
そして、回転カム34が更に回転することでカム面35の段差部が揺動プレート36との当接部分(ローラ)に到達すると、付勢部材39の付勢力によって揺動プレート36の当接部分が低い方(半径の短い方)のカム面35へと急激に移動する。つまり、揺動プレート36が反時計回りに急激に回動する。この揺動プレート36の回動に伴って槌アーム38がその槌部37が上昇するように回動し、発射レール44と球留片45との間に保持された遊技球を打撃して、遊技領域5内へ遊技球を打ち出すこととなる。なお、付勢部材39によって反時計回りに急激に回動した槌アーム38は、球留片45に設けられたストッパに当接して、その回動が静止させられる。
【0149】
一方、球発射装置23に備えられた球供給手段46では、揺動プレート36が時計回りに回動すると、球送りクランク47が反時計回りに回動し、この球送りクランク47の回動によって、球送りクランク47の横棹部50の自由端が上昇し、球送り片48の載置部53が載置位置から供給位置へと移動して球送り片48の載置部53に載置された遊技球が発射レール44と球留片45との間に供給される。そして、上述のように揺動プレート36が急激に反時計回りに回動すると、球送りクランク47が時計回りに回動して横棹部50の自由端が下降し、球送り片48の載置部53が載置位置に位置し、上皿12から遊技球が一つのみ載置部に載置される。
【0150】
つまり、球供給手段46は、槌アーム38先端の槌部37が、発射レール44と球留片45との間から下方へ遠ざかると、球送り片48から発射レール44と球留片45との間に遊技球を供給し、槌部37が遊技球を打撃すると、球送り片48に上皿12から遊技球が供給されるようになっている。
【0151】
上述した、遊技球の打撃動作や遊技球の供給動作は、発射モータ33によって回転カム34が所定方向に回転し続ける限り、繰返し行われるようになっている。
【0152】
ところで、遊技領域5内へ打ち込まれる遊技球の打ち込み強さは、打撃強度変更手段55によって適宜変更できるようになっている。具体的には、操作ハンドル13を(図1中)時計回りに回転させると、操作ハンドル13と共に一体回転するハンドルカム57が回転し、そのカム面56によって第一伝達部材58が操作ハンドル13の回転中心から遠ざかる方向、つまり、図8において右方向に移動する。この第一伝達部材58の右移動によって、クランク部材59が、(図8中)反時計回りに回動し、クランク部材59の回動により第二伝達部材61が上昇する。
【0153】
そして、第二伝達部材61の上昇に伴ってスライド部材64が上昇し、付勢部材39が引き伸ばされることとなる。これにより、付勢部材39の付勢力が増加し、遊技球をより強く打撃できるようになる。このように、操作ハンドル13を回転させることで、付勢部材39の付勢力が変化し、遊技球の打ち込み強さを自由に変化させることができるようになっている。
【0154】
なお、この打撃強度変更手段55では、操作ハンドル13の回転操作が、前面扉部材7を閉状態とすることで、前面扉部材7側に取付けられた第二伝達部材61の連結片60が、本体枠3側に取付けられたスライド部材64の連結凹部62内に嵌合されて互いに連結することで、操作ハンドル13の操作が伝達されるようになっている。また、前面扉部材7を開状態とすると、連結片60が連結凹部62から抜けて連結が解除され、操作ハンドル13の操作が伝達されないようになっている。
【0155】
また、本例のパチンコ機1では、図示するように、遊技盤6の遊技領域5内へ遊技球を打ち込む球発射装置23が、遊技盤6の横に配置されているので、球発射装置23における遊技球を打撃する位置から遊技領域5の上部までの距離が、従来のパチンコ機のように遊技盤の下側に球発射装置が配置されたものと比較して近いので、遊技球を打撃してから遊技領域5内に進入するまでの時間が相対的に短くなり、遊技球の打ち込み操作に対するタイムラグが少なくなって、打撃する遊技球の一つ一つに対する打ち込み操作感を向上させることができ、より興趣の高められるものとなっている。
【0156】
また、遊技球の打撃位置に対して遊技領域5の上部が近いと共に、遊技盤6そのものが従来よりも小さいので、従来のパチンコ機における球発射装置の打撃強さよりも弱い強さで遊技球を打撃しても十分に遊技球を遊技領域5内に打ち込むことができるので、球発射装置23における付勢部材39に、その付勢力が従来のものよりも弱いものを用いることができ、付勢部材39の付勢力がかかる回転カム34、揺動プレート36、槌アーム38、及び打撃強度変更手段55等を構成する部材の強度を、従来のパチンコ機のものよりも安価な弱いものとすることができ、球発射装置23すなわちパチンコ機1にかかるコストを低減させることができるようになっている。
【0157】
[施錠装置の構成について] 図1及び図5に基づいて説明する。
本例のパチンコ機1には、前面扉部材7の開閉を施錠する施錠装置66が備えられている。この施錠装置66は、本体枠3に対して前面扉部材7を開閉可能に支持するヒンジ機構18が配置された側とは反対側(図1中、左側)に配置されている。施錠装置66は、前面扉部材7に固定され前側に鍵穴67を有した施錠シリンダ68と、施錠シリンダ68内に鍵穴67を通して挿入された特定の鍵(図示せず)によって回転可能とされた施錠片69とを備えている。
【0158】
この施錠片69の外形形状は、本体枠3に備えられた施錠孔32の内径形状と略同じ形状とされ、施錠シリンダ68の後側に配置されている。この施錠装置66は、前面扉部材7を閉めることで、施錠片69が本体枠3の施錠孔32を通過し、その状態で図示しない鍵によって施錠片69を回転させると、施錠片69が施錠孔32を通過することができなくなり、本体枠3に対して前面扉部材7が開閉不能な施錠された状態とすることができるものである。
【0159】
[遊技盤の構成について] 図5乃至図7及び図9に基づいて説明する。
図9は、遊技盤を斜め前方から示す斜視図である。本例のパチンコ機1における遊技盤6は、上述した本体枠3における遊技盤支持部22に前側から嵌め込み支持可能な大きさとされており、その右辺には本体枠3の遊技盤支持部22に形成された段差部24と取付突起25との間に挿入可能な取付段部70と、取付段部70が形成された辺とは反対側の左辺に配置された係止機構26とを備えている。
【0160】
この遊技機6の本体枠3への取付けは、本体枠3の前方から遊技機6の右辺に形成された取付段部70を、本体枠3における遊技盤支持部22の段差部24と取付突起25との間に斜めから挿入した上で、遊技盤の後面を段差部24に当接させ、その後、遊技盤6の係止機構26の係止片を本体枠3の被係止部27に係止させることで、遊技盤6を本体枠3に取付固定することができるようになっており、遊技盤6は本体枠3に対して脱着可能とされている。
【0161】
この遊技盤6は、球発射装置23から打ち出された遊技球を遊技領域5内へ案内する案内レール71としての外レール72及び内レール73を有すると共に遊技領域5の外周を区画する前構成部材74と、前構成部材74の後側に配置され少なくとも前面側に遊技領域5が形成される遊技盤ベース75とを備えている。
【0162】
また、この遊技盤6は、その遊技領域5内、所定のゲージ配列で植設される複数の障害釘(図示せず)と、遊技球の受入れによって所定数の遊技球が払出される一般入賞口76と、遊技球が通過可能とされると共に通過した遊技球を検出可能なゲート87(スルーチャッカー)と、ゲート87における遊技球の通過に応じて遊技球を受入れる確率が変化する可変入賞口77と、遊技球が受入れられることで所定数の遊技球が払出されると共に主基板100の主制御基板101(図10参照)において所定の抽選が行われる始動口78と、始動口78への遊技球の受入れによって抽選された抽選結果が「大当り」等の時に所定のパターンで開閉して遊技球が受入れ可能となると共に遊技球の受入れに応じて所定数の遊技球が払出される大入賞口79を有したアタッカ装置80とが適宜位置に配置されている。
【0163】
また、遊技領域5内には、遊技状況等に応じて種々の色に発光可能な装飾体が配置されており、具体的には、遊技領域5の上下方向略中央に配置された横長の中央装飾体81と、中央装飾体81の左右に配置され遊技領域5の内周との間に遊技球が通過可能な隙間を形成可能なサイド装飾体82とを備えている。この中央装飾体81には、上面中央に始動口78が配置されていると共に、右端に一般入賞口76が左端にゲート87が夫々配置されている。
【0164】
また、中央装飾体81には、始動口78と一般入賞口76との間に遊技球が通過可能な通過口83が備えられており(図9参照)、この通過口83と中央装飾体81とサイド装飾体82との間において、中央装飾体81の上側から下側へ遊技球が流下できるようになっている。なお、左側に配置されたサイド装飾体82の上部にも一般入賞口76が配置されている。
【0165】
可変入賞口77は、図示するように、始動口78の上側に配置されており、略垂直に立上った一対の可動片84が入賞口ソレノイド122(図10参照)の駆動によって図示する状態から左右に拡開するようになっており、一対の可動片84が拡開することで、図示した状態よりも遊技球が受入れられ易くなるようになっている。
【0166】
アタッカ装置80は、中央装飾体81の下側に配置されており、大入賞口79を閉鎖可能な蓋部85と、蓋部85の下辺を略回動中心として蓋部の上辺が前方へ移動するように蓋部を回動させるアタッカソレノイド123(図10参照)とを備えている。このアタッカ装置80における大入賞口79は、図示するように、遊技領域5の上下方向中央における左右方向の幅の略半分の幅とされており、この大入賞口79を閉鎖する蓋部85の幅が大入賞口79の幅と対応した幅とされている。また、アタッカ装置80には、大入賞口79の上側に左右から遊技球が受入れ可能な一般入賞口76が備えられている。
【0167】
この遊技領域5内には、遊技領域5の下部に、一般入賞口76や始動口78、大入賞口79等に入賞しなかった遊技球を遊技領域5内から外部へ排出するためのアウト口86が備えられている。
【0168】
また、遊技盤6には、具体的な構成については図示を省略するが、各一般入賞口76、可変入賞口77、始動口78、及び大入賞口79に受入れられた遊技球を検出する一般入賞センサ113、可変入賞センサ115、始動センサ108、及び大入賞センサ117と、ゲート87を通過した遊技球を検出するゲートセンサ112とが備えられている(図10参照)と共に、それらセンサを支持し各入賞口に受入れられた遊技球を誘導して排出するための誘導カバーが遊技盤6の後側に備えられている。
【0169】
なお、アウト口86及び誘導カバーから排出された遊技球は、本体枠3の球排出口31を通って、パチンコ機1の後側下方へ排出されるようになっている。
【0170】
本例のパチンコ機1における遊技盤6は、図示するように、従来のパチンコ機における遊技盤よりもその大きさが小さく(面積比にして、1/3〜2/3)形成されていると共に、遊技盤6の横(図6中、左側)に球発射装置23が配置されている。つまり、従来よりも小さい遊技盤6の近くに球発射装置23が配置された形態となっているので、上述したように、球発射装置23から打ち出された遊技球が、すぐに遊技領域5内に進入すると共に、遊技盤6が小さいことで従来のものよりも遊技球の進入位置に対して一般入賞口76や始動口78が相対的に近くなり、より入賞し易そうな印象の遊技盤6となっている。
【0171】
なお、サイド装飾体82と遊技領域5の内周との間には、遊技球が通過可能な隙間が形成されており、その隙間を通った遊技球がアウト口86へ向かって直接流下するようになっているので、遊技者に対して、サイド装飾体82と遊技領域5の内周との間に遊技球が進入しないような打ち込み操作をさせることができ、遊技球を打ち込むための操作ハンドル13の操作にメリハリを付けて、打ち込み操作が飽き易い単調なものとなるのを防止できるようになっている。
【0172】
また、ゲート87を遊技球が通過すると、所定の普通抽選が行われると共に、その普通抽選結果に基づいて、普通図柄表示器130(図10参照)の普通図柄が変動表示され「当り」を示唆する普通図柄が停止表示されると、可変入賞口77の一対の可動片84が所定時間拡開するようになっている。なお、可変入賞口77を始動口78と同様の作用を有した第二始動口としても良い。
【0173】
更に、図示は省略するが、遊技盤6の遊技領域5内には、演出表示装置4に複数の図柄が変動表示されている時に、始動口78へ遊技球が受入れられた場合、その始動入賞にかかる抽選結果の表示(図柄の変動表示)を、一時的に保留すると共に、その保留数(例えば、最大四つ又は八つ)を表示する保留数表示器が備えられている。
【0174】
[主基板及び周辺基板の制御構成について] 図10及び図11に基づいて説明する。
図10は、パチンコ機における主基板周辺の制御構成を概略的に示すブロック図である。図11は、パチンコ機における周辺基板周辺の制御構成を概略的に示すブロック図である。なお、これらの図面において太線の矢印は電源の接続および方向を示し、細線の矢印は信号の接続および方向を示している。
【0175】
本実施形態のパチンコ機1の制御は、大きく分けて主基板100のグループ(図10に示す)と、周辺基板200のグループ(図11に示す)とで分担されている。主基板100のグループは遊技動作(入賞検出や当たり判定、特別図柄表示、賞球払出等)を制御しており、周辺基板200のグループは演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示等)を制御している。
【0176】
図10に示すように、主基板100は、主制御基板101と払出制御基板102とから構成されている。主制御基板101は、中央演算装置としてのCPU103、読み出し専用メモリとしてのROM104および読み書き可能メモリとしてのRAM105を備えている。
【0177】
CPU103は、ROM104に格納されている制御プログラムを実行することによりパチンコ機1で行われる各種遊技を制御したり、周辺基板200や払出制御基板102に出力するコマンド信号を作成したりする。また、RAM105には、主制御基板101で実行される種々の処理において生成される各種データや入力信号等の情報が一時的に記憶される。
【0178】
なお、主基板100は、電源中継端子板106を介して電源基板107に接続されており、電源基板107から作動用電力が供給されるようになっている。
【0179】
この主制御基板101の入力インタフェースには、始動口78への入賞状態を検出する始動センサ108、全ての入賞口に対する入賞数をカウントするための全入賞口入賞数検出センサ109、及び遊技球を打ち込むための遊技者によって操作される操作ハンドル13の操作状態を検出する操作センサ110が接続されている。なお、操作センサ110は、払出制御基板102に接続することとしてもよい。
【0180】
また、主制御基板101の入力インタフェースには、パネル中継端子板111を介して、ゲート87を遊技球が通過したことを検出するゲートセンサ112および一般入賞口76に遊技球が入賞したことを検出する一般入賞センサ113が接続されている。
【0181】
さらに、主制御基板101の入力インタフェースには、パネル中継端子板111に接続された可変入賞口中継端子板114を介して可変入賞センサ115が接続され、パネル中継端子板111に接続された大入賞口中継端子板116を介して大入賞センサ117が接続されている。
【0182】
上記各センサからの検出信号は主制御基板101に入力されるようになっている。また、主制御基板101の入力インタフェースには、本体枠3の開放状態を検出する本体枠開放スイッチ118及び前面扉部材7の開放状態を検出する前面扉開放スイッチ119も接続されている。
【0183】
一方、パネル中継端子板111の出力インタフェースには、図柄制限抵抗基板120を介して、普通図柄・特別図柄表示基板121が接続されており、主制御基板101から、普通図柄表示器130や特別図柄表示器131へ駆動信号を出力することが可能になっている。
【0184】
また、可変入賞口中継端子板114の出力インタフェースには、可変入賞口77の一対の開閉片84を開閉駆動する入賞口ソレノイド122が接続されており、主制御基板101から駆動信号が出力されるようになっている。
【0185】
さらに、大入賞口中継端子板116の出力インタフェースには、アタッカ装置80の大入賞口79を閉鎖する蓋部85を開閉駆動するアタッカソレノイド123が接続されており、主制御基板101から駆動信号が出力されるようになっている。
【0186】
一方、払出制御基板102は、中央演算装置としてのCPU124、読み出し専用メモリとしてのROM125および読み書き可能メモリとしてのRAM126を備えている。
【0187】
そして、払出制御基板102は、主制御基板101から入力したコマンド信号を処理し、払出装置9や、発射制御基板127に接続された発射モータ33に対して、駆動信号を出力する。これにより、払出装置9は、駆動信号に従って遊技球を払い出し、発射モータ33は駆動信号に従って遊技球を発射させることが可能になる。
【0188】
なお、主制御基板101と払出制御基板102との間では、それぞれの入出力インタフェースを介して双方向通信が実施されており、たとえば主制御基板101が賞球コマンドを送信すると、これに応えて払出制御基板102から主制御基板101にACK信号が返される。
【0189】
また、払出制御基板102には、下皿14に貯えられる遊技球が満タンになったことを検出する下皿満タンスイッチ128も接続されており、この検出に基づいて、「遊技球を下皿14から取り出して下さい」旨の報知がなされる。
【0190】
また、主制御基板101および払出制御基板102には、外部端子板129が接続されており、始動口78や大入賞口79等への入賞状態、普通図柄・特別図柄の変動状態および抽選結果に基づく遊技状態等の各種情報が、遊技施設に設けられたホールコンピュータ等へ出力されるようになっている。
【0191】
一方、周辺基板200は、図11に示すように、周辺制御基板201と表示装置制御基板202とから構成されている。なお、上記の主制御基板101と周辺制御基板201との間では、それぞれの入出力インタフェースと入力インタフェースとの間で一方向だけの通信が行われており、主制御基板101から周辺制御基板201へのコマンド送信はあっても、その逆は行われない。また、周辺基板200に対しても電源中継端子板106を介して電源基板107から作動用電力が供給されるようになっている。
【0192】
周辺制御基板201もまた、CPU203をはじめROM204やRAM205等の電子部品を有しており、これら電子部品によって所定の演出制御プログラムを実行することが可能となっている。
【0193】
また、周辺制御基板201には、音声や音楽の基となる音源を記憶したROM206と、ROM206に記憶された音源を基に、演出内容等に応じた音声や音楽を出力する音源IC207とが設けられている。
【0194】
なお、周辺制御基板201と表示装置制御基板202との間では、それぞれの入出力インタフェースとの間で双方向に通信が行われる。
【0195】
一方、表示装置制御基板202には、演出表示装置4としての液晶表示器(LCD)が接続されており、表示装置制御基板202には、周辺制御基板201から送信されたコマンド信号を処理し、演出表示装置4に対して駆動信号を出力する。詳しく説明すると、表示装置制御基板202には、CPU208、RAM209、ROM210、VDP211及び画像ROM212が備えられている。
【0196】
CPU208は、周辺制御基板201から送られてきたコマンド信号を入出力インタフェースを介して受信するとともに、そのコマンドを基に演算処理を行って、VDP211の制御を行う。RAM209は、CPU208の作業領域を提供すると共に、表示コマンドに含まれる情報を一時的に記憶する。また、ROM210は、CPU208用(表示制御用)のプログラムを保持する。
【0197】
VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)211は、演出表示装置4に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する描画回路である。VDP211の内部には、レジスタが設けられており、VDP211の動作モードや各種表示機能の設定情報等を保持しておくことが可能となっている。そして、このレジスタに保持される各種情報をCPU208が書き換えることにより、演出表示装置4における表示態様を種々変化させることが可能となる。画像ROM212は、各種の画像データを記憶する不揮発性メモリであり、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データおよび背景画像用のJPEG形式画像データ等が記憶されている。
【0198】
また、周辺制御基板201には、ランプ駆動基板213および枠装飾中継端子板214が接続されている。ランプ駆動基板213の出力インタフェースには、遊技盤6の中央装飾体81を発光装飾させる中央装飾ランプ215、サイド装飾体82を発光装飾させるサイド装飾ランプ216、可変入賞口77を発光装飾させる可変入賞口装飾ランプ217、及びアタッカ装置80を発光装飾させるアタッカ装置装飾ランプ218が接続されている。これにより、ランプ駆動基板213は、これらの各ランプの点灯状態を切り替えることが可能となっている。
【0199】
また、周辺制御基板201に接続された枠装飾中継端子板214には、演出表示装置4の外周を装飾する上部発光装飾体15を発光装飾させる上部装飾ランプ219、前面扉部材7に配置された下部発光装飾体16を発光装飾させる下部装飾ランプ220、及びパチンコ機1の所定位置に配置されたスピーカ221等が接続されており、周辺制御基板201から、これらランプやスピーカに対して駆動信号が出力されるようになっている。
【0200】
[主基板及び周辺基板の機能的構成について] 図12に基づいて説明する。
図12は、主基板及び周辺基板による遊技内容に関する機能的な構成を概略的に示すブロック図である。
【0201】
本例のパチンコ機1は、主基板100や周辺基板200において、所定の遊技プログラムや演出プログラム等が実行されることで具現化される種々の機能により構成されており、具体的には、図12に示すように、主基板100には、始動センサ108によって始動口78への遊技球の受入れが検出されると、抽選手段の抽選として所定の乱数を発生する乱数発生手段300と、乱数発生手段300によって発生した乱数すなわち抽選結果に基づいて特別図柄表示器131の特別図柄を変動表示させると共に抽選された抽選結果(発生した乱数)を示唆する特別図柄に停止表示させる特別図柄変動制御手段301と、乱数発生手段300によって発生した乱数が所定の条件を充足するとアタッカ装置80のアタッカソレノイド123を駆動して大入賞口79が所定のパターンで開閉動作する有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段302と、乱数発生手段300によって発生した乱数すなわち抽選結果を制御情報コマンドとして周辺基板200へ送信するコマンド送信手段303とを備えている。
【0202】
一方、周辺基板200には、主基板100のコマンド送信手段303から送信された制御情報コマンドを受信するコマンド受信手段304と、コマンド受信手段304によって受信された制御コマンドに応じて演出表示装置4に所定の演出画像を表示させる演出表示制御手段305とを備えている。
【0203】
[遊技内容について]
本例のパチンコ機1は、遊技者の正面に演出表示装置4が配置されると共に、その下側に遊技領域5が配置されている。この演出表示装置4には、障害釘や始動口等が表示されていると共に、中央に複数(例えば、三つ)の図柄が表示された状態となっている。そして、まず上皿12に遊技球を投入した上で、操作ハンドル13を時計回りに回転させると、球発射装置23が作動して、遊技盤6における遊技領域5内上部へ遊技球が打ち込まれて、遊技領域5内で遊技球を流下させる遊技ができるようになっている。
【0204】
ところで、遊技盤6には、図示は省略するが、遊技領域5内へ進入する遊技球を検出可能な球進入センサが備えられており、この球進入センサからの進入信号に基づいて、演出表示装置4には、画像として遊技球が表示され、演出表示装置4では画像として遊技領域を流下する遊技球が表示されるようになっている。これにより遊技者は、この演出表示装置4の表示を見ることで、下方に配置された遊技領域5を見なくても、実際に遊技球を打ち込んでいるのが擬似的に体感できるようになっている。
【0205】
そして、遊技領域5に打ち込まれた遊技球が、始動口78に受入れられると、主基板100において抽選が行われ、その抽選結果(乱数発生手段300によって発生させられた乱数)に応じた演出画像が演出表示装置4に表示される。具体的には、演出表示装置4に表示された複数の図柄列が変動表示を開始し、発生した乱数に基づく所定の変動時間が経過すると、各図柄が停止表示される演出画像が表示される。この停止表示された図柄の組合せによって、遊技者は抽選結果を認識できるようになっている。
【0206】
ところで、このパチンコ機1では、演出表示装置4が正面に配置され遊技領域5が下方に配置されているので、遊技者は、その関心が演出表示装置4に引きつけられるため、遊技領域5において始動口78に遊技球が受入れられても見落とし易く、始動入賞による期待感が低くなる恐れがあるが、本例では、始動口78に遊技球が受入れられると、演出表示装置4において、表示されている複数の図柄列を回転表示させる前に、画面上に表示された遊技球が画面上の始動口に受入れられる演出画像を表示させてから、複数の図柄列を回転表示させるようになっており、遊技領域5を見ていなくても、始動口78への入賞を認識させることができ、始動入賞にり高まる期待感が得られるようになっている。
【0207】
なお、始動口78へ遊技球が受入れられてから、複数の図柄列が回転表示されるまでの間、つまり、画面上で遊技球が始動入賞する演出画像が表示されている間、複数の図柄列が微振動するような表示が行われるようになっており、始動入賞による複数の図柄列の変動表示が開始された状態となっている。
【0208】
この複数の図柄列が変動表示する演出画像として、一つの変動する図柄列を残して停止表示された図柄の組合せが特定条件(リーチ)を充足するように表示された後に表示される演出画像(所謂、リーチ演出画像)を表示する際には、演出表示装置4の画面全体を用いて表示することで、より大画面で表示させることができ、臨場感溢れる演出画像によって大当りへの期待感を増させて、より興趣の高められる演出を行うことができる。
【0209】
そして、始動入賞による抽選の結果、停止表示された図柄の組合せが「大当り」を示唆する組合せで表示されると、大当り遊技(有利遊技状態)として、遊技領域5内のアタッカ装置80の大入賞口79が所定のパターンで開閉動作をするようになっている。
【0210】
なお、本例では、一般入賞口76、可変入賞口77、始動口78、及び大入賞口79に遊技球が受入れられる(入賞する)と、受入れられた入賞口に応じた数の遊技球が払出装置9によって払出されるようになっている。例えば、一般入賞76では10個、可変入賞口77では13個、始動口78では3個、そして、大入賞口79では13個の遊技球が夫々払出されるようになっている。
【0211】
このように、本実施形態のパチンコ機1によると、前面側の上半分が演出表示装置4とされ下半分が遊技領域5とされたこれまでにない斬新な外観(レイアウト)のパチンコ機1とすることができる共に、遊技盤6の横に球発射装置23を配置しており、球発射装置23から遊技領域5内の上部までの距離を可及的に近くすることができるので、操作ハンドル13を操作してから遊技領域5内へ遊技球が進入するまでの時間を可及的に短くしてタイムラグを少なくすることが可能となり、遊技球の打ち込み操作の応答性を向上させて、始動口78や大入賞口79等が作動中等の狙いたいタイミングで遊技球を打ち込むことができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0212】
また、遊技領域5内の始動口78に遊技球が受入れられると所定数の遊技球が払出されると共に所定の抽選結果(乱数発生手段300により発生させられた乱数)が抽選され、抽選された抽選結果(乱数)に応じた演出画像が演出表示装置4に表示され、演出表示装置4に大当り遊技(有利遊技状態)が発生することを示唆する演出画像が表示されるか否かでハラハラ・ドキドキさせて遊技者の期待感を高め、大当り遊技の発生する抽選結果が表示されると大入賞口79が所定のパターンで開閉する大当り遊技が発生し、その際に大入賞口79に遊技球が受入れられると所定数の遊技球が払出されるような遊技が可能なパチンコ機1とすることができる。そして、その際に、上述した通り、操作ハンドル13の打ち込み操作による応答性が高められており、入賞口を狙い易く、遊技者の興趣を高めることができると共に、パチンコ機1の上半分が演出表示装置4とされているので、演出表示装置4に表示された演出画像を大画面で見せて、演出画像が否が応でも遊技者の視界に入り、演出画像への関心を強く引き付けることができ、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0213】
また、遊技盤6の横に球発射装置23を配置しており、球発射装置23から遊技領域5内の上部までの距離を短くすることができるので、球発射装置23の発射強さを従来のものよりも弱くすることができ、球発射装置23や案内レール71等の強度を従来のものと同等若しくは低下させることができ、球発射装置23等にかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0214】
更に、操作ハンドル13の操作状況(回転操作)を機械的に打撃強度変更手段55に伝達させるようにしているので、操作状況を検知するセンサ、及び打撃強度を変化させるためのモータやソレノイドとそれらを制御する制御装置等の電気部品を用いる必要が無く、遊技球の発射にかかるコストが増加するのを抑制することができる。また、前面扉部材7が開状態の時は、操作状況が伝達されないようになっている。つまり、開閉により位置が変化する操作ハンドル13に対して、操作状況を常時伝達させるような構造とする必要が無く、操作ハンドル13の操作状況を伝達させるハンドルカム57、第一伝達部材58、クランク部材59、第二伝達部材61、及びスライド部材64等の伝達機構の構成を簡略化させてコストが増加するのを防止することができる。
【0215】
また、遊技盤6の左側に球発射装置23が配置されると共に、その反対側に操作ハンドル13が配置されるので、一般的な遊技者の利き手である右手で操作ハンドル13を操作することができる。また、球発射装置23に対して前面側から遊技球を供給するための上皿12が遊技盤6の左側に配置されることとなるので、右手で操作ハンドル13を操作しつつ左手で遊技球を扱うことが可能となり、従来のパチンコ機と同様の感覚で遊技することができ、遊技者に違和感を与えて興趣を低下させてしまうのを防止することができる。
【0216】
また、演出表示装置4の下側に配置された遊技盤6の前面を覆う前面扉部材7に操作ハンドル13が配置されているので、遊技盤6をパチンコ機1の下半分に配置しても操作ハンドル13の位置が従来と比較して大きく変化するのを防止することができ、遊技者に対して違和感を与えるのを抑制して、興趣が低下するのを防止することができる。
【0217】
更に、遊技盤6の前面側を覆う前面扉部材7を従来よりも小型のものとしており、前面扉部材7を開閉させるヒンジ機構18の距離を従来のパチンコ機よりも短くすることができるので、ヒンジ機構18の間を撓み難くすることができ、喩えヒンジ機構18の間に所定の工具を差込んで抉られても、隙間を形成され難くすることができ、遊技領域5内に対して不正行為が行われるのを防止することができる。
【0218】
また、遊技盤6及び前面扉部材7を従来のパチンコ機よりも小さくしているので、遊技盤6や前面扉部材7に必要な材料をより少なくすることができると共に、既存の生産ラインに流すことができ新たな生産ラインを作る必要がないので、総じてコストが増加するのを抑制することができる。また、遊技盤6前面扉部材7が小さくなることで、軽量化して取り回しがし易くなるので、遊技盤6前面扉部材7の組立作業やパチンコ機1への取付作業等が楽になり、作業性を向上させることができる。
【0219】
また、略全域で遊技球が流下する遊技領域5を有した遊技盤6としており、これにより、遊技盤6の小型化によって遊技領域5が小さくなっても、その全域で遊技球が流下することができるので、遊技球の遊技領域5内での滞在時間を可及的に長くすることができると共に、遊技球の動きを可及的に大きくすることができ、遊技球の動きを楽しませて興趣が低下するのを防止することができる。
【0220】
また、演出表示装置4の下側に遊技領域5を有した遊技盤6が配置されているので、演出画像の表示中に遊技球を遊技領域5内に打ち込んでも、演出画像が遊技球によって邪魔されることが無く、演出画像に専念させて興趣が低下するのを防止することができる。また、遊技領域5内に遊技球を打ち込んでも、演出表示装置4の演出画像が見辛くなることがないので、演出画像の表示中でも継続して遊技球の打ち込み操作をさせることができ、遊技者により止め打ちされるのを回避させることができる。
【0221】
更に、パチンコ機1全体の略半分の大きさの演出画像を表示させることができるので、大画面により表示される演出画像の迫力を更に増大させることができ、演出画像をより楽しませることができると共に、遊技者の関心をより強く引き付けることができ、演出画像へ専念させて遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。また、従来のパチンコ機では遊技球が流下する遊技領域が配置された位置に、大画面の演出表示装置4のみが配置されたパチンコ機1としているので、従来のパチンコ機とは全く異なるインパクトの高い外観のパチンコ機1となり、遠くからでも一見して本パチンコ機1を識別することができ、遊技者の関心を強く引き付けることが可能なパチンコ機1とすることができる。更に、大画面の演出表示装置4により遊技者の関心をより強く引き付けることができるので、遊技領域5内を特に意識して見なければ、遊技領域5内の遊技球に気付き難く、抽選結果に応じた演出画像の表示中に遊技領域5内の遊技球によって気が散らされるのを防止することができ、興趣が低下するのを抑制することができる。
【0222】
また、演出表示装置4の表示領域よりも広さが狭い遊技領域5、つまり、遊技領域5よりも広い演出画像が表示されるので、遊技者の関心を遊技領域5よりも演出表示装置4の演出画像に強く向けさせることができ、たとえ遊技領域5内の遊技球が視界に入っても、その遊技球が気になるのを抑制することができ、表示される演出画像に専念させて、遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0223】
更に、遊技盤6の大きさをパチンコ機1前面の半分以下の大きさとしており、遊技領域5内へ遊技球を供給する供給位置から、始動口78や大入賞口79等の入賞口までの距離が従来の遊技盤よりも相対的に近くなるので、遊技者に対して、「入賞口を狙い易い遊技盤である」と思わせることができ、本パチンコ機1に対する期待感を高めることができると共に、数あるパチンコ機の中から本パチンコ機1を選択させて本パチンコ機1で遊技させることができる。
【0224】
また、始動口78や大入賞口79等に遊技球が受入れられると所定数の遊技球が払出されて遊技者に利益が付与されるので、大入賞口79が受入可能となる大当り遊技の発生中では、遊技者の関心が必然的に遊技領域5内の大入賞口79へと移ることとなり、演出表示装置4と比較して相対的に見辛い位置に遊技領域5が配置されていても遊技者の興趣が低下することは無く、問題なく遊技を継続させることができると共に、大当り遊技の発生前すなわち抽選にかかる演出画像の表示中では見易い位置に配置された演出表示装置4による表示に専念させて演出画像をより楽しませて遊技者の興趣が低下するのを防止することができる。
【0225】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0226】
すなわち、上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、パチンコ機以外の遊技機、例えば、スロットマシーンや、パチンコ機とスロットマシーンとを融合させてなる遊技機等であっても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0227】
1 パチンコ機
2 外枠(支持部材)
3 本体枠(支持部材)
4 演出表示装置(演出表示手段)
5 遊技領域
6 遊技盤
7 前面扉部材
9 払出装置(払出手段)
10 主制御基板ボックス
11 表示基板ボックス
12 上皿
13 操作ハンドル(操作手段)
14 下皿
17 ヒンジ機構
18 ヒンジ機構
19 窓部
20 前面ガラス
23 球発射装置(遊技媒体発射手段)
33 発射モータ
34 回転カム
35 カム面
36 揺動プレート
37 槌部
38 槌アーム
39 付勢部材
44 発射レール
55 打撃強度変更手段(発射強さ調整手段)
56 カム面
57 ハンドルカム(操作伝達手段)
58 第一伝達部材(操作伝達手段)
59 クランク部材(操作伝達手段)
60 連結片
61 第二伝達部材(操作伝達手段)
62 連結凹部
63 突起
64 スライド部材(操作伝達手段)
65 前面扉側伝達ベース部材
71 案内レール
72 外レール
73 内レール
76 一般入賞口
77 可変入賞口
78 始動口
79 大入賞口
80 アタッカ装置
84 可動片
85 蓋部
86 アウト口
87 ゲート
100 主基板
101 主制御基板
102 払出制御基板
200 周辺基板
201 周辺制御基板
202 表示装置制御基板
300 乱数発生手段(抽選手段)
301 特別図柄変動制御手段
302 有利遊技状態発生手段
305 演出表示制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外形が矩形状とされた支持部材と、
該支持部材に着脱可能に支持され、遊技者の操作によって遊技媒体が打ち込まれる遊技領域を有した遊技盤と、
該遊技盤の左右何れか一方に配置されると共に前記支持部材に支持され、前記遊技領域内の上部へ遊技媒体を打ち込むための遊技媒体発射手段と、
該遊技媒体発射手段及び前記遊技盤の前面を覆うと共に前記遊技領域が前方から視認可能とされ、前記支持部材に開閉可能に支持された前面扉部材と、
該前面扉部材の前面側に支持され遊技者が操作することで前記遊技媒体発射手段を作動させる操作手段と
を具備することを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−228620(P2012−228620A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−190489(P2012−190489)
【出願日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【分割の表示】特願2006−312280(P2006−312280)の分割
【原出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【出願人】(000148922)株式会社大一商会 (3,262)
【Fターム(参考)】