説明

遊技演出役物装置

【課題】連続的に動かし続けさせるようにした遊技演出と一時的に動かした後に一時的に停止させるようにした遊技演出とを同時に奏するようにしつつ、これら遊技演出を行うためのコストダウンおよびコンパクト化を図る。
【解決手段】電動モータ33と第1演出機構50との間の回転駆動力を伝達する区間には出力ギヤ37が介在され、第1演出機構50の回転体51を連続的に回転させる遊技演出を奏する。これに対し、電動モータ33と第2演出機構60との間の回転駆動力を伝達する区間には、第1演出機構50と相違してトルクリミッタ41が介在されている。このトルクリミッタ41は、電動モータ33からの回転駆動力を第2演出機構60に伝達あるいは遮断することができて、第2演出機構60のスライド体61をスライドさせて停止させる遊技演出を奏する。ここで、駆動源は、電動モータ33のみとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機の遊技盤に対して設けられ該パチンコ遊技機による遊技を演出する遊技演出役物装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機にあっては、遊技領域が設定される遊技盤に向けて遊技球を発射して、遊技を興ずるように構成されている。このように遊技領域が設けられる遊技盤には、大当りを含む遊技演出に関連付けられて遊技の演出を行うために、一般に「役物」と称される遊技演出役物装置が設けられている(例えば、下記特許文献1参照)。このような遊技演出役物装置は、遊技の演出に関連付けられて動くことにより遊技の興趣を高めようになっている。この遊技演出役物装置は、駆動源となる電動モータを内蔵して構成され、この電動モータの駆動力により可動部分を動かし、遊技の演出を行うようになっている。なお、このような遊技演出役物装置による遊技の演出は、大当りおよび大当りに付随した遊技演出を行うにあたっての各種の装置の制御を行う制御装置にて制御されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−104264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した遊技演出役物装置にあっては、より遊技の興趣を高めるために、単純な遊技の演出から、複雑化した遊技の演出が求められつつある。すなわち、上記した遊技演出役物装置にあっては、上記した可動部分を複数種類で構成して、この複数種類の可動部分を互いに相違する2種類の可動にて構成したいとの要請がある。具体的には、第1の可動部分を連続的に動かし続けさせるようにした遊技演出と、第2の可動部分を一時的に動かした後に一時的に停止させるようにした遊技演出とを含むように、上記した遊技演出役物装置を構成して、これら2種類の可動構成による遊技演出を同時に奏するようにしたい、との要請がある。
【0005】
しかしながら、このような2種類の遊技演出を同時に奏するように遊技演出役物装置を構成しようとすると、上記した駆動源となる電動モータを複数設けることが必要となったり、上記した駆動源となる電動モータから出力される回転駆動力を制御することが必要となったりする。そうすると、上記した遊技演出役物装置の構成は複雑化してしまい、遊技演出役物装置のコストは高価なものとなってしまう。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、パチンコ遊技機の遊技盤に対して設けられ該パチンコ遊技機による遊技を演出する遊技演出役物装置において、第1の可動部分を連続的に動かし続けさせるようにした遊技演出と、第2の可動部分を一時的に動かした後に一時的に停止させるようにした遊技演出とを含むように、上記した遊技演出役物装置を構成し、これら2種類の可動構成による遊技演出を同時に奏するようにしつつ、これら遊技演出を行うためのコストダウンおよびコンパクト化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するにあたって本発明に係る遊技演出役物装置は、次の手段を採用する。
すなわち、本発明の第1の発明に係る遊技演出役物装置は、パチンコ遊技機の遊技盤に対して設けられ該パチンコ遊技機の遊技演出を奏する遊技演出役物装置であって、駆動源となる電動モータと、該電動モータからの回転駆動力を受けて回転部位を連続的に回転させる第1演出機構と、該電動モータからの回転駆動力を受けて可動部位を断続的に可動させる第2演出機構と、を備え、前記電動モータと前記第2演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には、該電動モータと前記第1演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間とは相違して、該電動モータからの回転駆動力を該第2演出機構に伝達あるいは遮断する伝達リミット機構が介在されており、前記伝達リミット機構は、前記可動部位が可動範囲内に存する場合には、該可動部位が該可動範囲の限界に到達するまで前記電動モータから前記第2演出機構に向けた回転駆動力を該第2演出機構に伝達するように構成され、前記可動部位が可動範囲の限界に到達して該可動部位の可動が規制されて前記電動モータから伝達される回転駆動力の伝達トルクが規定の伝達トルクを超えた場合には、該電動モータから前記第2演出機構に向けた回転駆動力の伝達を遮断するように構成されている、ことを特徴とする。なお、前記電動モータと前記第1演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には、該電動モータと前記第2演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間とは相違して、該電動モータからの回転駆動力を該第1演出機構に連続的に伝達する連続伝達機構が介在されるようになっている。ここで、前記電動モータと前記第2演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には、該電動モータと前記第1演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間との間に配設される回転駆動力を伝達する伝達部材が、両者の区間で共通に回転駆動力を伝達する部材(例えば回転駆動軸が同軸となるギヤ)として配設されるものであってもよい。
【0008】
この第1の発明に係る遊技演出役物装置によれば、次のように遊技演出することとなる。すなわち、第1演出機構においては、電動モータと第1演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には連続伝達機構が介在されているので、電動モータからの回転駆動力を第1演出機構に連続的に伝達する。また、第2演出機構においては、電動モータと第2演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には、第1演出機構と相違して、伝達リミット機構が介在されているので、電動モータからの回転駆動力を第2演出機構に伝達あるいは遮断することができる。つまり、伝達リミット機構は、可動部位が可動範囲内に存する場合には、可動部位が可動範囲の限界に到達するまで電動モータから第2演出機構に向けた回転駆動力を第2演出機構に伝達するようになっており、可動部位が可動範囲の限界に到達して可動部位の可動が規制されて電動モータから伝達される回転駆動力の伝達トルクが規定の伝達トルクを超えた場合には、電動モータから第2演出機構に向けた回転駆動力の伝達を遮断するようになっているので、1つの電動モータの回転駆動力により上記した第1演出機構および第2演出機構の機構作動を確保することができる。これによって、第1演出機構により可動部分となる回転部位を連続的に回転させる遊技演出と、第2演出機構により可動部分となる可動部位を一時的に動かして停止させる遊技演出との、2種類の遊技演出を1つの駆動源により同時に奏するようにして、遊技演出を行うためのコストダウンおよびコンパクト化を図ることができる。
【0009】
第2の発明に係る遊技演出役物装置は、前記第1の発明に係る遊技演出役物装置において、前記第2演出機構の前記可動部位は、該可動部位と一体となるように配設されるラックと、該可動部位の可動を任意の方向に案内するガイド機構と、を備え、前記ラックは、前記伝達リミット機構を介して前記電動モータから伝達される回転駆動力を出力するピニオンと噛合して、該ピニオンから該回転駆動力を受けることにより前記可動部位を可動させ、前記ガイド機構には、前記可動部位が可動範囲の限界に到達した場合に、該可動部位の可動を規制するために該可動部位の一部と当たるストッパ部が設けられている、ことを特徴とする。
この第2の発明に係る遊技演出役物装置によれば、第2演出機構の可動部位は、可動部位と一体となるように配設されるラックと、可動部位の可動を任意の方向に案内するガイド機構と、を備える。ここで、ラックは、伝達リミット機構を介して電動モータから伝達される回転駆動力を出力するピニオンと噛合して、ピニオンから回転駆動力を受けることにより可動部位を可動させるので、可動部位を可動させる構成の簡単化を図ることができる。また、ガイド機構には、可動部位が可動範囲の限界に到達した場合に、可動部位の可動を規制するために可動部位の一部と当たるストッパ部が設けられているので、可動部位の可動を規制する構成の簡単化を図ることができる。これによって、遊技演出を行うための更なるコストダウンを図ることができる。
【0010】
第3の発明に係る遊技演出役物装置は、前記第1または前記第2の発明に係る遊技演出役物装置において、前記第1演出機構の前記回転部位を回転支持する支持部位には、該第1演出機構の該回転部位の回転位置を検出するための回転検出機構が設けられている、ことを特徴とする。
この第3の発明に係る遊技演出役物装置によれば、第1演出機構の回転部位を回転支持する支持部位には、第1演出機構の回転部位の回転位置を検出するための回転検出機構が設けられているので、この第1演出機構による遊技演出が終了するにあたって、所望の回転位置に設定して遊技演出を終了させることができる。これによって、第1演出機構による遊技演出に、更なる演出価値を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
第1の発明に係る遊技演出役物装置によれば、第1演出機構により回転部位を連続的に回転させる遊技演出と、第2演出機構により可動部位を一時的に動かして停止させる遊技演出との、2種類の遊技演出を1つの駆動源により同時に奏するようにして、遊技演出を行うためのコストダウンおよびコンパクト化を図ることができる。
第2の発明に係る遊技演出役物装置によれば、構成の簡単化を図ることができて、更なるコストダウンを図ることができる。
第3の発明に係る遊技演出役物装置によれば、第1演出機構による遊技演出に、更なる演出価値を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】パチンコ遊技機の全体外観を示す全体正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の遊技盤を抜き出して示す正面図である。
【図3】左側演出表示部が視認可能となっている遊技演出役物装置の外観を前面斜視および背面斜視にて示す外観斜視図である。
【図4】図3の遊技演出役物装置の外観を前面および背面にて示す平面図である。
【図5】右側演出表示部が視認可能となっている遊技演出役物装置の外観を前面斜視および背面斜視にて示す外観斜視図である。
【図6】図5の遊技演出役物装置の外観を前面および背面にて示す平面図である。
【図7】遊技演出役物装置の分解状態を前面斜視にて示す分解斜視図である。
【図8】遊技演出役物装置の分解状態を背面斜視にて示す分解斜視図である。
【図9】スライド体の正面および背面を示す平面図である。
【図10】スライド体の分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。
【図11】モータユニットの分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。
【図12】遊技演出役物装置の第2の実施の形態を示す作動図である。
【図13】図12のスライド体の正面および背面を示す平面図である。
【図14】図12のスライド体の分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。
【図15】遊技演出役物装置の第3の実施の形態を示す作動図である。
【図16】遊技演出役物装置の第4の実施の形態を示す作動図である。
【図17】図16に示す遊技演出役物装置のガイド機構を平面視で拡大して示す作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施の形態]
次に、本発明を実施するための実施の形態について図面を参照しながら説明する。まずは、本発明に係る遊技演出役物装置の第1の実施の形態について説明する。図1は、パチンコ遊技機10の全体外観を示す全体正面図である。パチンコ遊技機10は、最外部に配設される外枠11と、この外枠11にて支持される前枠12とを備える。前枠12は、ヒンジ構造を有した連結部材13により外枠11に連結され、外枠11に対して扉状に片側開閉される。この前枠12は、外枠11に対し前面側(遊技者側)に設置され、背面側(遊技機奥側)にて遊技盤20を支持する。また、前枠12の下部には、発射装置14、上皿15、下皿16が設置されている。発射装置14は、遊技盤20に具備される遊技領域21に向けて遊技球を発射する。図2は、このパチンコ遊技機10に具備される遊技盤20を抜き出して示す正面図である。この遊技盤20は、図2に示すように、遊技球が発射される遊技領域21を具備して構成される。この遊技領域21の中央部分には、遊技に関してメイン表示演出がなされる表示装置22が設けられている。この表示装置22は、液晶画面等により構成され、主として大当りを含む遊技演出に関する表示演出がなされる。
【0014】
また、遊技領域21のうち、表示装置22の下側には、大当り抽選を始動させる始動入賞口23が設けられている。また、この遊技領域21のうち、始動入賞口23の下側には、大当りした場合に開けられる大当り入賞口24が設けられている。また、図示符号25は、発射装置14から発射した遊技球を遊技領域21に向けてガイドするための発射ガイドレールである。また、図示符号26は普通入賞口であり、図示符号27は風車である。
このように構成されるパチンコ遊技機10は、上記した発射装置14から発射された遊技球が、発射ガイドレール25により遊技領域21に打ち込まれるようになっている。そして、この遊技領域21に打ち込まれた遊技球が上記した始動入賞口23に入って入賞することにより、不図示の制御装置により大当り抽選がされる。なお、この不図示の制御装置は、上記した表示装置22による表示演出の表示制御を行うとともに、次に説明する遊技演出役物装置30による遊技演出の役物駆動制御も行うものとなっている。
【0015】
ところで、上記した遊技盤20に具備される遊技領域21のうち、中央部分に設置される表示装置22の右側には、遊技演出役物装置30が設置されている。なお、図3〜図6では、遊技盤20に設置される遊技演出役物装置30を抜き出して図示している。
すなわち、図3は、左側演出表示部612Aが視認可能となっている遊技演出役物装置30の外観を斜視にて示すものである。図3(A)は、前面斜視にて示す外観斜視図であり、図3(B)は、背面斜視にて示す外観斜視図である。図4(A)は、図3の遊技演出役物装置30の前面平面図であり、図4(B)は、図3の遊技演出役物装置30の背面平面図である。また、図5は、右側演出表示部612Bが視認可能となっている遊技演出役物装置30の外観を斜視にて示すものである。図5(A)は、前面斜視にて示す外観斜視図であり、図5(B)は、背面斜視にて示す外観斜視図である。図6(A)は、図5の遊技演出役物装置30の前面平面図であり、図6(B)は、図5の遊技演出役物装置30の背面平面図である。また、図7は、遊技演出役物装置30の分解状態を前面斜視にて示す分解斜視図であり、図8は、遊技演出役物装置30の分解状態を背面斜視にて示す分解斜視図である。
【0016】
図3〜図6に示す遊技演出役物装置30は、上記したように不図示の制御装置により役物駆動制御がなされる、一般に役物と称される装置である。この遊技演出役物装置30は、図7および図8に示すように、駆動源となる1つの電動モータ33により駆動するように構成される。この駆動源となる1つの電動モータ33は、次に説明する2種類の遊技演出を同時に奏することができる回転駆動力を発生させる。なお、この電動モータ33は、電力を動力源として駆動する構成であればよいが、この実施の形態では、回転した場合の電動モータ33の出力軸の回転位置を検出するのに有利なステッピングモータ(ブラシレスモータ)にて構成されている。
このように電動モータ33を具備して構成される遊技演出役物装置30は、遊技演出を奏する第1演出機構50および第2演出機構60を具備する。第1演出機構50は、電動モータ33からの回転駆動力を受けて、可動部分となる回転部位を連続的に回転させる遊技演出を奏する。第2演出機構60は、電動モータ33からの回転駆動力を受けて、可動部分となる可動部位を一時的に動かして停止させるように断続的に遊技演出を奏する。このため、遊技演出役物装置30は、電動モータ33によって出力される回転駆動力を、これら第1演出機構50および第2演出機構60に対して同時に伝達できるように、後に詳述するモータユニット31として構成される。
【0017】
次に、遊技演出役物装置30をなすための各機構を図7〜図11を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、各図に記載のとおりで規定される方向を利用して説明する。なお、図示にて規定される方向は、上記したパチンコ遊技機10の設置条件で規定される、前面側(遊技者側)および背面側(遊技機奥側)に基づくものである。
すなわち、遊技演出役物装置30は、図7および図8に示すように、概略、電動モータ33を具備して構成されるモータユニット31と、回転体51を回転支持する支持部位としての回転支持ユニット45と、第1演出機構50と、第2演出機構60と、を備える。以下、モータユニット31からの回転駆動力を受けて駆動する第1演出機構50および第2演出機構60について説明する。
なお、この遊技演出役物装置30は、第1演出機構50および第2演出機構60を覆うように、箱形カバー体59が設置されている。この箱形カバー体59は、上記したガイド支持体65に対して螺子部材69により螺子止めされている。この箱形カバー体59の前面には、回転体51を見えるように開口された前面開口部591が設けられている。また、この箱形カバー体59の両側面には、スライド体61をスライドさせるために開口された側面開口部592,592が設けられている。
【0018】
第1演出機構50は、図7および図8に示すように、略円柱状の回転体51を具備して構成される。この回転体51は、遊技演出するために連続的に回転させる可動部分となる回転部位である。このため、回転体51の上部および下部には、軸受けされて回転支持されるための上側軸部52および下側軸部55が設けられている。これら上側軸部52および下側軸部55は、後に説明するモータユニット31および回転支持ユニット45により回転可能に軸受けされる。回転体51の上部に設けられる上側軸部52は、図7に示すように、軸受けされる小径の円筒部53が形成されている。この円筒部53は、後に説明するモータユニット31の軸受け部321に回転可能に嵌挿される。この円筒部53の外周面には、後に説明するモータユニット31からの回転駆動力を受ける回転体ギヤ54が形成されている。この回転体ギヤ54は、後にも詳述するが、電動モータ33からの回転駆動力が伝達される出力ギヤ37と噛合する。このように出力ギヤ37と噛合し、電動モータ33からの回転駆動力が伝達される回転体ギヤ54は、この回転駆動力を受けて回転体51を回転駆動させる。
【0019】
これに対し、回転体51の下部に設けられる下側軸部55は、図8に示すように、軸受けされるシャフト56が設けられている。このシャフト56は、後に説明する回転支持ユニット45の軸受け部47に回転可能に嵌挿される。このシャフト56の外周側には、被検出部57が設けられている。この被検出部57は、回転検出機構48の一部を構成するものであり、回転検出機構48の検出器49にて検出される部分として構成される。具体的には、回転検出機構48の検出器49が適宜のフォトセンサに構成されるため、この被検出部57は、この検出器49にて検出可能なフォトセンサ遮蔽形状を有して形成されている。また、略円柱状をなす回転体51の周面には、さまざまな模様形状58が形成されている。このように模様形状58は、回転体51が回転することにより興趣を高める形状が選択されている。このように構成される第1演出機構50の回転体51は、モータユニット31の軸受け部321と回転支持ユニット45の軸受け部47とにより回転可能に軸受けされて回転するようになっている。なお、これらの軸受け部321,47をそれぞれ具備するモータユニット31および回転支持ユニット45は、次に説明する第2演出機構60のガイド支持体65に対して支持される。
【0020】
なお、このガイド支持体65は、上記したように、モータユニット31と回転支持ユニット45とが螺子部材69により螺子止めされている。
このガイド支持体65には、図3〜図6に示すように、左右方向で延在するようにガイド溝67,67が上下一対で設けられている。このガイド溝67は、次に説明するスライド体61のガイドボス62がスライド可能に嵌挿される溝である。具体的には、ガイド溝67は、スライド体61を任意の方向となる左右方向にスライドさせることができるように、このガイド支持体65の左右方向に延びるように形成されている。このガイド溝67は、ガイドボス62が嵌挿されてガイド機構66をなす。
ガイド溝67に嵌挿されたガイドボス62は、背面側の突出し端に留具68が設けられている。この留具68は、ガイド溝67に嵌挿されたガイドボス62の、ガイド支持体65の背面側からの突出し端に、螺子部材69を介して設けられることにより、ガイド溝67に嵌挿されたガイドボス62のガイド溝67からの抜け防止するものとなっている。つまり、ガイド機構66は、このようにスライド体61のガイドボス62がガイド溝67に嵌挿された状態で留められておくことにより、遊技盤20に対してスライド体61をスライド可能に支持しつつ、このスライド体61のスライドを案内する機能を有するようになっている。なお、このスライド体61のスライド方向は、任意の方向となる左右方向に設定されている。
【0021】
ところで、このガイド溝67には、図3〜図6に示すように、上記したスライド体61がスライド可能範囲の限界に到達した場合に、このスライド体61のスライドを規制してストップさせる形状が設けられている。すなわち、このガイド溝67には、スライド体61のスライド方向の内端は、スライド体61がスライド可能範囲の限界に到達した場合にストッパ部671,672として形成されている。このストッパ部671,672は、スライド体61のガイドボス62が当たることとなり、スライド体61のそれ以上のスライドを規制する。なお、このスライド体61のガイドボス62は、スライド体61の一部をなすようにスライド体61と一体化して設けられる。このようにして、スライド体61がスライド可能範囲の限界に到達した場合には、ガイド溝67内のストッパ部671,672にガイドボス62が当たって、スライド体61のそれ以上のスライドを規制してスライド体61をストップさせる。
より具体的に説明すると、図3および図4に示すように、スライド体61が左側に突出しスライドする場合には、左側演出表示部612Aが箱形カバー体59から左側に突き出して遊技者に対して視認させることができるようになっている。また、図5および図6に示すように、スライド体61が右側に突出しスライドする場合には、右側演出表示部612Bが箱形カバー体59から右側に突き出して遊技者に対して視認させることができるようになっている。このため、左側ストッパ部671はガイド溝67の左側内側端にて形成されており、右側ストッパ部672はガイド溝67の右側内側端にて形成されている。このように形成されたストッパ部671,672は、次のように作用することとなる。
【0022】
すなわち、スライド体61が左側スライド方向にスライドし、該スライド体61が該左側スライドの限界端に到達した場合には、上記したガイドボス62は左側ストッパ部671に当たることとなる。そうすると、このガイドボス62の左側ストッパ部671に対する当たりによって、スライド体61のそれ以上の左側スライドは規制され、その左側スライドの限界端の位置でスライド体61をストップさせる。これに対し、スライド体61が右側スライド方向にスライドし、該スライド体61が該右側スライドの限界端に到達した場合には、上記したガイドボス62は右側ストッパ部672に当たることとなる。そうすると、このガイドボス62の右側ストッパ部672に対する当たりによって、スライド体61のそれ以上の右側スライドは規制され、その右側スライドの限界端の位置でスライド体61をストップさせる。なお、このようにスライド体61のスライドが限界端の位置でストップすることとなると、本発明に係る伝達リミット機構としてのトルクリミッタが電動モータ33からの第2演出機構60に向けた回転駆動力の伝達を遮断することとなる。
【0023】
次にラックギヤ631を含むスライド体61について説明する。なお、図9(A)はスライド体61の正面平面図であり、図9(B)はスライド体61の背面平面図である。また、図10は、スライド体61の分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。すなわち、図9および図10に示すように、スライド体61は、概略、螺子部材69による螺子止めにて、装飾形成体611にラック部材63は一体化される。なお、この装飾形成体611の前面側には、スライドすることにより見え隠れする左側演出表示部612Aおよび右側演出表示部612Bが形成されている。
このスライド体61の左側演出表示部612Aは、単なる花柄模様の凹凸装飾形状にて形成されている。これに対してスライド体61の右側演出表示部612Bは、『EXCITE』という文字の凹凸装飾形状にて形成されている。これら左側演出表示部612Aおよび右側演出表示部612Bは、上記したように左側スライドや右側スライドすることにより、互い違いに見え隠れするようになっている。
【0024】
具体的には、スライド体61のガイドボス62が左側ストッパ部671に当接するまで左側スライドした場合には、左側演出表示部612Aは、箱形カバー体59の側面開口部592から外部に突き出て外部に露出される状態となる。この際、右側演出表示部612Bは、箱形カバー体59内に収容された見えない状態となる。これに対し、スライド体61のガイドボス62が右側ストッパ部672に当接するまで右側スライドした場合には、右側演出表示部612Bは、箱形カバー体59の側面開口部592から外部に突き出て外部に露出される状態となる。この際、左側演出表示部612Aは、箱形カバー体59内に収容された見えない状態となる。
つまり、スライド体61が左側スライドした場合には、遊技者は、右側演出表示部612Bを視認することができず、左側演出表示部612Aだけを視認することができる。これに対して、スライド体61が右側スライドした場合には、遊技者は、左側演出表示部612Aを視認することができず、右側演出表示部612Bだけを視認することができる。
【0025】
ところで図9および図10に示すように、スライド体61は、左側演出表示部612Aおよび右側演出表示部612Bが設けられる装飾形成体611の上側縁部分には、螺子部材69にて螺子止めされたラック部材63が取り付けられる。このように装飾形成体611に取り付けられたラック部材63は、スライド体61のスライド方向で延在するようにラックギヤ631が形成される。このラックギヤ631は、スライド体61の前面側に露出するように形成されており、後にも詳述するが、電動モータ33から伝達される回転駆動力を出力するピニオンギヤ421と噛合するギヤとなっている。なお、このピニオンギヤ421は、後に説明するが、伝達リミット機構としてのトルクリミッタ41を介して電動モータ33から伝達される回転駆動力を出力するものである。このため、このようにピニオンギヤ421と噛合するラックギヤ631は、電動モータ33からの回転駆動力を受けてスライド体61をスライド駆動させ、もって上記したスライド体61をスライドさせる。このスライド体61の背面側には、ガイド支持体65に向けて突き出すようにガイドボス62が設けられている。なお、このガイドボス62は、上記したようにガイド支持体65に設けられたガイド溝67に嵌挿される部分であり、このガイド溝67とともにガイド機構66をなすものである。
【0026】
次に、上記した第1演出機構50および第2演出機構60を駆動させるにあたってのモータユニット31について説明する。図11は、モータユニット31の分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。図11に示すように、モータユニット31は、概略、組付けベース32と、電動モータ33と、ギヤ構造35と、を備える。
組付けベース32は、次に説明する電動モータ33およびギヤ構造35を組み付けるためのベース部材として機能する。このため、組付けベース32は、これら電動モータ33およびギヤ構造35を組み付け可能に形成されている。さらに、この組付けベース32は、図7等に示すように、螺子部材69を介して螺子止めすることによりモータユニット31をガイド支持体65にて支持させる取付け部材としての機能も有する。このため、組付けベース32は、ガイド支持体65に対して螺子部材69を介して螺子止めするための適宜の構造を有して形成される。
【0027】
この組付けベース32の下面側には、図8に示すように、回転体51の上部に設けられる上側軸部52をなす円筒部53が嵌挿される軸受け部321が設けられている。この軸受け部321は、上記した回転体51の円筒部53が挿し嵌まる形状を有して形成されている。このようにして、回転体51の上側軸部52は、組付けベース32の軸受け部321により回転可能に軸支持されるものとなっている。また、この組付けベース32の上面側には、図11に示すように、出力ギヤ37等を支持する伝達軸支ピン38を軸支持するための軸支孔322が設けられている。この軸支孔322には、この伝達軸支ピン38を嵌挿させるにあたって摺動ブッシュ43を介在させている。この摺動ブッシュ43は、軸支孔322に対する伝達軸支ピン38の回転摺動を確保するためのものであり、滑らかに伝達軸支ピン38が回転摺動できる適宜の樹脂にて形成されている。なお、伝達軸支ピン38は、上側部分が組付けベース32の軸支孔322にて摺動ブッシュ43を介在させて軸支持されており、下側部分が出力ギヤ37を介してギヤカバー36の軸支孔362に軸支持されている。このようにして伝達軸支ピン38は、上下で軸受けされ、回転可能に支持されている。
【0028】
電動モータ33は、上記したように、この遊技演出役物装置30を駆動させるための駆動源となるものであり、適宜のステッピングモータ(ブラシレスモータ)にて構成されている。この電動モータ33は、適宜の螺子部材39により上記した組付けベース32に螺子止めされている。この電動モータ33は、図11では角度により見えないが、下方に向けて突き出す駆動軸を有する。この駆動軸(不図示)は、電動モータ33の回転駆動力を外部に出力するための出力軸となっている。この駆動軸(不図示)には、電動モータ33により発生させた回転駆動力を次に説明するギヤ構造35に向けて伝達するための駆動ギヤ34が取付けられている。この駆動ギヤ34は、次に説明するギヤ構造35の出力ギヤ37と噛合している。つまり、電動モータ33の駆動軸(不図示)からの回転駆動力を受けて回転する駆動ギヤ34は、この駆動ギヤ34と噛合する出力ギヤ37に回転駆動力を伝達することとなる。
【0029】
ギヤ構造35は、次に詳述する出力ギヤ37等の各種の部材を内装した状態で、ギヤカバー36を組付けベース32に取り付けることにより構成される。このギヤカバー36は、螺子部材39を介して上記した組付けベース32に螺子止めしている。このギヤカバー36は、上記した組付けベース32とともに、これら出力ギヤ37等の各種の部材を、回転可能に軸支持する機能を有する。すなわち、ギヤカバー36には、螺子部材39により組付けベース32に螺子止めする適宜の螺子孔361が設けられている。また、ギヤカバー36には、次に説明する出力ギヤ37の回転を回転可能に軸支持するための軸支孔362が設けられている。このように組付けベース32に螺子止めされるギヤカバー36は、ギヤカバー36との間に出力ギヤ37等の各種の部材を内装するためのスペースが形成される。このように形成されたスペースには、次に説明する出力ギヤ37等の各種の部材が内装される。
【0030】
出力ギヤ37は、上記した電動モータ33の駆動ギヤ34が噛合するギヤとなっている上、回転体51の回転体ギヤ54と噛合するギヤとなっている。このため、この出力ギヤ37は、電動モータ33からの回転駆動力を駆動ギヤ34を介して受けて、このように受けた回転駆動力を回転体51の回転体ギヤ54に伝達する。このようにして、駆動ギヤ34を介して出力ギヤ37を回転駆動させ、上記した第1演出機構50の回転体51を回転させることとなる。なお、この出力ギヤ37の下側部分は、上記したギヤカバー36の軸支孔362に回転可能に嵌挿される下側軸支部371として、略円筒形状にて形成されている。また、この出力ギヤ37の回転軸部分には、次に説明する伝達軸支ピン38を嵌合するための嵌合孔372が設けられている。つまり、この嵌合孔372は、伝達軸支ピン38と一体回転するように伝達軸支ピン38が嵌合可能な形状を有して形成される。なお、この伝達軸支ピン38は、上部が摺動ブッシュ43を介して軸支孔322に嵌挿されているため、ギヤカバー36の軸支孔362に回転可能に嵌挿される出力ギヤ37の下側軸支部371とともに、この出力ギヤ37の回転は軸支持されるものとなっている。このように出力ギヤ37は、この電動モータ33と回転体51(第1演出機構50)との間の回転駆動力を伝達する区間に配設されるものであり、電動モータ33からの回転駆動力を回転体51(第1演出機構50)に連続的に伝達するための連続伝達機構として機能するものである。
【0031】
このように下側部分が出力ギヤ37の嵌合孔372に嵌合される伝達軸支ピン38は、上側部分がトルクリミッタ41に嵌入されるものとなっている。ここで伝達軸支ピン38には、伝達軸支ピン38の周面から回転径方向外側に突き出すように係合ピン40が配設されている。具体的には、係合ピン40は、伝達軸支ピン38の回転径方向に伝達軸支ピン38に突き刺すように配設されている。このようにして係合ピン40の一部が伝達軸支ピン38の周面から回転径方向外側に突き出すようになっており、このように突出した部分が次に説明するトルクリミッタ41の内輪側に係合する。このようにして出力ギヤ37と一体回転する伝達軸支ピン38は、トルクリミッタ41の内輪側も係合ピン40により一体回転させるようになっている。なお、この伝達軸支ピン38の上部は、次に説明するトルクリミッタ41およびピニオン42の内部を貫いて、これらトルクリミッタ41およびピニオン42の上側から突き出すようになっており、上記したように摺動ブッシュ43を介して軸支孔322に嵌挿される。
【0032】
トルクリミッタ41は、本発明に係る伝達リミット機構に相当する部材である。つまり、このトルクリミッタ41は、電動モータ33と第2演出機構60との間の回転駆動力を伝達する区間に配設されるものであり、この電動モータ33からの回転駆動力をラック部材63(第2演出機構60)に伝達あるいは遮断する機能を有する。つまり、このトルクリミッタ41は、上記したスライド体61がスライド範囲内に存する場合に、スライド体61がスライド範囲の限界に到達するまで電動モータ33からラック部材63(第2演出機構60)に向けた回転駆動力をラック部材63(第2演出機構60)に伝達するように構成される。また、このトルクリミッタ41は、上記したスライド体61がスライド範囲の限界に到達してスライド体61のスライドが規制されて電動モータ33から伝達される回転駆動力の伝達トルクが規定の伝達トルクを超えた場合には、電動モータ33からラック部材63(第2演出機構60)に向けた回転駆動力の伝達を遮断するように構成されている。
【0033】
具体的には、トルクリミッタ41は、特に符号を付して無いが、一般的に汎用されるトルクリミッタと同様、上記した伝達軸支ピン38と一体回転するように伝達軸支ピン38と係合する内輪側と、後に説明するピニオン42と一体回転するようにピニオン42と係合する外輪側と、を有して形成されている。ここで、トルクリミッタ41は、この伝達軸支ピン38と一体回転する内輪側からピニオン42と一体回転する外輪側に向けて、回転駆動力を伝達するように構成される。ここで、ピニオン42と一体回転する外輪側の回転が規制されて停止して、この外輪側の回転が内輪側の回転に追従できなくなった場合には、この内輪側から外輪側に伝達される回転駆動力の伝達トルクは規定の伝達トルクを超える。そうすると、トルクリミッタ41は、内輪側から外輪側に向けて回転駆動力を伝達しない、回転駆動力の伝達を遮断した状態となる。なお、トルクリミッタ41の外輪側と一体回転するピニオン42の回転は、上記したスライド体61と一体化してスライドするガイドボス62が、左側ストッパ部671や右側ストッパ部672に当たって、その限界端の位置でストップすることによるものとなっている。
【0034】
ピニオン42は、上記したラック部材63のラックギヤ631が噛合するピニオンギヤ421を具備する。このピニオン42は、上記したように、トルクリミッタ41の外輪側と一体回転するように係合している。つまり、上記した伝達軸支ピン38からの回転駆動力は、トルクリミッタ41の内輪側および外輪側を経てピニオン42に伝達されることとなる。このように伝達されたピニオン42の回転駆動力は、ピニオンギヤ421と噛合するラックギヤ631にてラック部材63へと伝達され、もってスライド体61はスライド駆動することとなっている。
回転支持ユニット45は、上記したように、回転体51の下部に設けられる下側軸部55を支持する。この回転支持ユニット45は、図7および図8に示すように、下側軸部55のシャフト56を軸受けするための軸受け部47が設けられている。また、この軸受け部の外周側には、回転検出機構48の検出器49が設けられている。この検出器49は、適宜のフォトセンサにて構成され、回転体51に設けられる被検出部57の遮蔽形状により回転体51の回転位置を検出することができるようになっている。具体的には、回転検出機構48の検出器49により、回転体51が回転をカウントする等して電動モータ33の回転駆動制御に基づいて回転体51の向きを検出することができるようになっている。
【0035】
以上説明した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30によれば、次のような作用効果を奏することができる。
すなわち、上記した遊技演出役物装置30によれば、次のように遊技演出することとなる。すなわち、第1演出機構50においては、電動モータ33と第1演出機構50との間の回転駆動力を伝達する区間には出力ギヤ37(連続伝達機構)が介在されているので、電動モータ33からの回転駆動力を第1演出機構50に連続的に伝達することができる。つまり、この遊技演出役物装置30によれば、第1演出機構50の回転体51を連続的に回転させる遊技演出を奏することができる。また、上記した遊技演出役物装置30によれば、第2演出機構60においては、電動モータ33と第2演出機構60との間の回転駆動力を伝達する区間には、第1演出機構50と相違して、トルクリミッタ41(伝達リミット機構)が介在されているので、電動モータ33からの回転駆動力を第2演出機構60に伝達あるいは遮断することができる。つまり、トルクリミッタ41は、スライド体61がスライド範囲内に存する場合には、スライド体61がスライド範囲の限界に到達するまで電動モータ33から第2演出機構60に向けた回転駆動力を第2演出機構60に伝達するようになっている。
【0036】
ここで、図3および図4に示すように、スライド体61が左側スライドし、ガイドボス62が左側ストッパ部671に当たると、スライド体61のそれ以上の左側スライドは規制されて、その左側スライドの限界端の位置でスライド体61をストップさせる。そうすると、ピニオン42の回転が停止して、ピニオン42と一体回転する外輪側の回転が停止し、外輪側の回転が内輪側の回転に追従できなくなる。そうすると、内輪側から外輪側に伝達される回転駆動力の伝達トルクは規定の伝達トルクを超えて、伝達軸支ピン38と一体回転する内輪側は空転状態となって、トルクリミッタ41は、内輪側から外輪側に向けて回転駆動力を伝達しない、回転駆動力の伝達を遮断した状態となる。
これに対して、図5および図6に示すように、スライド体61が右側スライドし、ガイドボス62が右側ストッパ部672に当たると、スライド体61のそれ以上の右側スライドは規制されて、その右側スライドの限界端の位置でスライド体61をストップさせる。そうすると、上記したスライド体61の右側スライドと同様、ピニオン42の回転が停止して、ピニオン42と一体回転する外輪側の回転が停止し、外輪側の回転が内輪側の回転に追従できなくなる。そうすると、内輪側から外輪側に伝達される回転駆動力の伝達トルクは規定の伝達トルクを超えて、伝達軸支ピン38と一体回転する内輪側は空転状態となって、トルクリミッタ41は、内輪側から外輪側に向けて回転駆動力を伝達しない、回転駆動力の伝達を遮断した状態となる。
【0037】
このようにして、1つの電動モータ33の回転駆動力により、第1演出機構50の回転体51は回転させたまま、第2演出機構60のスライド体61をスライドさせて停止させることができる。つまり、第1演出機構50により回転体51を連続的に回転させる遊技演出と、第2演出機構60によりスライド体61を一時的に動かして停止させる遊技演出との、2種類の遊技演出を1つの駆動源となる電動モータ33により同時に奏するようにして、遊技演出を行うためのコストダウンおよびコンパクト化を図ることができる。
また、上記した遊技演出役物装置30によれば、第2演出機構60のスライド体61は、スライド体61と一体となるように配設されるラック部材63と、スライド体61のスライドを任意の左右方向に案内するガイド機構66と、を備える。ここで、ラック部材63は、トルクリミッタ41を介して電動モータ33から伝達される回転駆動力を出力するピニオン42と噛合して、ピニオン42から回転駆動力を受けることによりスライド体61をスライドさせるので、スライド体61をスライドさせる構成の簡単化を図ることができる。また、ガイド機構66のガイド溝67には、スライド体61がスライド範囲の限界に到達した場合に、スライド体61のスライドを規制するためにスライド体61の一部と当たるストッパ部671,672が設けられているので、スライド体61のスライドを規制する構成の簡単化を図ることができる。これによって、遊技演出を行うための更なるコストダウンを図ることができる。
また、上記した遊技演出役物装置30によれば、第1演出機構50の回転体51を回転支持する回転支持ユニット45には、第1演出機構50の回転体51の回転位置を検出するための回転検出機構48が設けられているので、この第1演出機構50による遊技演出が終了するにあたって、所望の回転位置に設定して遊技演出を終了させることができる。これによって、第1演出機構50による遊技演出に、更なる演出価値を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0038】
[第2の実施の形態]
次に、上記した第1の実施の形態の変形例となる第2の実施の形態について、図12〜図14を参照しながら説明する。すなわち、図12は、第2の実施の形態の遊技演出役物装置30Aを示す作動図である。詳しくは、図12(A)は、遊技演出役物装置30Aの収容状態を示す作動図である。図12(B)は、遊技演出役物装置30Aの突出し状態を示す作動図である。図13(A)はスライド体61の正面平面図であり、図13(B)はスライド体61の背面平面図である。また、図14は、スライド体61の分解状態を斜視にて示す分解斜視図である。
この第2の実施の形態の遊技演出役物装置30Aは、図12に示すように、上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30のうち、第2演出機構60および箱形カバー体59の構成について相違するものとなっている。このため、この遊技演出役物装置30Aのうち、上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30と同一に構成される部分については図示同一符号を付して説明を省略する。なお、後に説明する第3の実施の形態および第4の実施の形態にあっても、これと同様に、上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30と同一に構成される部分については図示同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30の第2演出機構60にあっては、スライド体61の突出しは、遊技盤20に対して左右両側に設定されていた。これに対して第2の実施の形態の遊技演出役物装置30Aの第2演出機構60Aにあっては、スライド体61Aの突出しは、遊技盤20に対して左側のみに設定される。このため、スライド体61Aの装飾形成体611は、上記したスライド体61の装飾形成体611に比して、左側部分のみに突出しスライドできるように左側部分のみに設定されている。つまり、スライド体61Aには、左側部分のみに演出表示部612が形成されており、この演出表示部612は、『CHANCE』という文字の凹凸装飾形状にて形成されている。このため、図13および図14に示すように、スライド体61Aに形成される演出表示部612は、スライド体61Aの片側部分のみに設定されている。また、これに応じて、箱形カバー体59Aは、前面開口部591Aと左側面開口部592Aとを連ならせるようにして開口させて形成される。
【0040】
この第2の実施の形態の遊技演出役物装置30Aによれば、次のような作用効果を奏することができる。すなわち、この遊技演出役物装置30Aによれば、図12(A)から図12(B)に切り替わるようにスライド体61Aが左側スライドする場合には、回転体51に隠れていた演出表示部612を左側に突き出して、遊技者に対して視認可能な状態となる。また、この遊技演出役物装置30Aによれば、図12(B)から図12(A)に切り替わるようにスライド体61Aが右側スライドする場合には、見えていた演出表示部612を回転体51に隠れるように収容し、遊技者に対して見えない状態となる。このため、図示していないが、第2の実施の形態のガイド機構(不図示)のガイド溝(不図示)は、上記した第1の実施の形態のガイド機構66のガイド溝67に比して短い長さに設定されている。この第2の実施の形態の遊技演出役物装置30Aによれば、上記した第2演出機構60Aのスライド体61Aを、第1演出機構50の回転体51に隠すことができて、遊技の興趣を更に高めることができる。
【0041】
[第3の実施の形態]
次に、上記した第1の実施の形態の変形例となる第3の実施の形態について、図15を参照しながら説明する。図15は、第3の実施の形態の遊技演出役物装置30Bを示す作動図である。詳しくは、図15(A)は、遊技演出役物装置30Bの左側突出しスライドを示す作動図である。図15(B)は、遊技演出役物装置30Bの中間スライド位置を示す作動図である。図15(C)は、遊技演出役物装置30Bの右側突出しスライドを示す作動図である。
この第3の実施の形態の遊技演出役物装置30Bの第2演出機構60Bにあっては、図15(A)および図15(C)に示すように、上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30と同様に、スライド体61Bの突出しが遊技盤20に対して左右両側に設定されている。ただ、この第2演出機構60Bのスライド体61Bにあっては、図15(B)に示すように、中間スライド位置で停止させることができるように構成されている。なお、この第3の実施の形態の遊技演出役物装置30Bにあっては、スライド体61の左側演出表示部612Cは、『CHANCE』という文字の凹凸装飾形状にて形成されている。これに対してスライド体61Bの右側演出表示部612Dは、『EXCITE』という文字の凹凸装飾形状にて形成されている。これら左側演出表示部612Cおよび右側演出表示部612Dは、上記したように左側スライドや右側スライドすることにより、互い違いに見え隠れするようになっている。
【0042】
つまり、この第3の実施の形態の第2演出機構60Bにあっては、図示していないが、図15(B)に示す中間スライド位置でスライド体61Bを停止させることができるように、適宜の機構が設けられている。この適宜の機構としては、例えば、スライド体61Bが中間スライド位置で停止するように、上記したガイドボス62を当接させるストッパ部材が突出駆動するように構成されるものであってよい。なお、このストッパ部材の突出駆動は、上記した不図示の制御装置にて制御されるものであればよく、スライド体61Bを中間スライド位置で停止させる場合に、適宜の駆動機構により突出駆動させるように構成されるものであればよい。つまり、スライド体61Bを中間スライド位置で停止させない場合には、ストッパ部材は、突出駆動せずにガイドボス62に当接しないように収納された状態となる。なお、図15(B)に示す中間スライド位置での停止は、このような機構によるものに限定されることなく、適宜の電気制御によりなされるものであってもよい。
この第3の実施の形態の遊技演出役物装置30Bによれば、上記した第1の実施の形態の遊技演出役物装置30に比して、スライド体61Bのスライドを多様化させたスライドとすることができて、遊技の興趣を更に高めることができる。
【0043】
[第4の実施の形態]
次に、上記した第1の実施の形態の変形例となる第4の実施の形態について、図16および図17を参照しながら説明する。図16は、第4の実施の形態の遊技演出役物装置30Cを示す作動図である。詳しくは、図16(A)は、遊技演出役物装置30Cの第1演出表示部612Eが視認できる状態を示す作動図である。図16(B)は、遊技演出役物装置30Cの第1演出表示部612Eおよび第2演出表示部612Fが視認できない回転中間位置に位置するのを示す作動図である。図16(C)は、遊技演出役物装置30Cの第2演出表示部612Fが視認できる状態を示す作動図である。また、図17は、図16に示す遊技演出役物装置30Cのガイド機構66Cを平面視で拡大して示す作動図である。なお、この図17にて示す(A),(B),(C)は、図16にて示す(A),(B),(C)の作動状態に対応した図面となっている。
ところで、第4の実施の形態の遊技演出役物装置30Cは、図16に示すように、上記した第1〜第3の実施の形態の遊技演出役物装置30,30A,30Bのうち、第2演出機構60,60A,60Bの構成について相違する。
【0044】
すなわち、上記した第1〜第3の実施の形態の遊技演出役物装置30,30A,30Bの第2演出機構60,60A,60Bが奏する遊技演出は、スライド体61をスライドさせて停止させるものであった。これに対して、第4の実施の形態の遊技演出役物装置30Cの第2演出機構60Cは、スライド体61,61A,61Bを、回転停止体61Cに代替して構成されている。この回転停止体61Cは、回転させて停止させることにより、表裏両側面に設けられた装飾形成体611を遊技者に対して視認させることができるようにして遊技演出を奏する。具体的には、図17にも示すように、回転停止体61Cは、回転が軸支されるように回転支持軸64を有して構成される。なお、この回転停止体61Cは、上記したモータユニット31から伝達される回転駆動力を受けて回転駆動するようになっている。詳しく言えば、回転停止体61Cは、図11に示して上記した電動モータ33から伝達される回転駆動力を出力する、ピニオンギヤ421と噛合する適宜のギヤを有して構成される。なお、このピニオンギヤ421を具備するピニオン42にあっても、上記した実施の形態と同様、伝達リミット機構としてのトルクリミッタ41を介して電動モータ33から伝達される回転駆動力を出力するものである。なお、このようなピニオン42からの回転駆動力の伝達は、ギヤの噛合によるものに限定されることなく、プーリと該プーリに巻回されるベルトとのベルト伝達による構成としてもよい。
【0045】
ところで、図17にも示すように、この回転停止体61Cの下部には、この回転停止体61Cの回転をガイドするガイド機構66Cが設けられている。この第4の実施の形態のガイド機構66Cも、上記した実施の形態のガイド機構66と同様、ガイド溝67Cと、ガイドボス62Cとを具備して構成される。ただ、この第4の実施の形態の第2演出機構60Cは、上記した実施の形態の第2演出機構60とは可動方向が回転方向となっているため、このガイド機構66Cのガイド形状は、この回転方向に沿ったものに設定されている。具体的には、ガイド機構66Cのガイド溝67Cの溝形状は、回転停止体61Cの回転方向に沿って半円の円弧を描く溝形状にて形成されている。このように形成されたガイド溝67Cには、ガイドボス62Cが嵌挿される。このガイドボス62Cは、回転停止体61Cの下部から下側に向けて突出して形成されている。また、このガイド溝67Cには、上記した実施の形態のガイド溝67と同様に、内端部分がストッパ部671C,672Cとして形成されている。このようにして、この第4の実施の形態のガイド溝67Cにあっても、上記した実施の形態と同様に、ガイド溝67C内のストッパ部671C,672Cにガイドボス62Cを当てさせて、回転停止体61Cのそれ以上の回転を規制して回転停止体61Cの回転をストップさせる。
【0046】
この回転停止体61Cの表側面の装飾形成体611には、第1演出表示部612Eとして単なる花柄模様の装飾形状が形成されている。これに対して回転停止体61Cの裏側面の装飾形成体611には、第2演出表示部612Fとして『激アツ』という文字の凹凸形状の装飾形状が形成されている。これら第1演出表示部612Eおよび第2演出表示部612Fは、回転停止体61Cが回転することにより見え隠れするようになっている。つまり、回転停止体61Cが左回転して図17(A)に示すようにガイド溝67Cの第1ストッパ部671Cにガイドボス62Cを当てさせた場合には、図16(A)に示すように回転停止体61Cの第1演出表示部612Eは前面側に向くようになる。これに対して回転停止体61Cが右回転して図17(B)を経由して図17(C)に示すようにガイド溝67Cの第2ストッパ部672Cにガイドボス62Cを当てさせた場合には、図16(C)に示すように回転停止体61Cの第2演出表示部612Fは前面側に向くようになる。
【0047】
なお、この回転停止体61Cが図16(B)に示す回転中間位置に位置している場合には、第1演出表示部612Eおよび第2演出表示部612Fは、図示するように遊技者に見えないように側方に向くようになる。なお、このような回転停止体61Cの回転停止を含む遊技演出は、上記した電動モータ33の駆動制御によりなされるものであってもよい。なお、図16(B)および図17(B)に示すように回転停止体61Cを位置させた場合には、遊技者は、第1演出表示部612Eおよび第2演出表示部612Fを視認することができなくなる。
この第4の実施の形態の遊技演出役物装置30Cによれば、上記した第1〜第3の実施の形態の遊技演出役物装置30,30A,30Bの第2演出機構60,60A,60Bとは相違して、回転停止体61Cを回転させて停止させることにより、表裏両側面に設けられた装飾形成体611を遊技者に対して視認させることができるようにして、上記した第1〜第3の実施の形態の遊技演出役物装置30,30A,30Bとは相違する遊技演出を奏することができる。
【0048】
なお、本発明に係る遊技演出役物装置にあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、次のように適宜個所を変更して構成するようにしてもよい。
例えば、上記した実施の形態におけるパチンコ遊技機10の遊技演出役物装置30にあっては、第1演出機構50は電動モータ33からの回転駆動力を受けて回転体51を連続的に回転させるように構成しており、第2演出機構60は電動モータ33からの回転駆動力を受けてスライド体61を断続的にスライドさせるように構成するものであった。しかしながら、本発明に係る第2演出機構は、上記した例に限定されることなく、電動モータからの回転駆動力を受けて可動部位を断続的に可動させる構成であれば、適宜の構成を採用することができる。すなわち、本発明に係る可動部位にあっては、上記した第4の実施の形態で説明した回転停止体61Cのように、回転させて停止させるような可動にて構成されるものであってもよい。つまり、本発明に係る第2演出機構の構成としては、可動させるための構成については適宜に選択可能であり、さらに複合的(2以上)に可動させるための構成についても適宜に選択可能である。
また、上記した実施の形態におけるパチンコ遊技機10の遊技演出役物装置30にあっては、ストッパ部についてはガイド機構に対して設けられるものであった。しかしながら、本発明に係るストッパ部は、このような例に限定されることなく、可動部位が可動範囲の限界に到達した場合に、この可動部位の可動を規制するために可動部位の一部と当たるように構成されればよいものである。
また、電動モータ33の回転駆動制御にあっても、上記した実施の形態に限定されることなく、上記した回転検出機構48による検出に基づいて適宜に電動モータ33の回転駆動を制御するものであってもよい。
さらに言えば、上記した実施の形態にあっては、箱形カバー体59,59Aが設置される例について説明したが、本発明に係る遊技演出役物装置を構成するにあたって、上記した箱形カバー体59,59Aが設置されていなくても良いものである。
【0049】
また、上記した実施の形態のスライド体61,61Aの演出表示部612,612A,612Bにあっては、凹凸形状の装飾形状にて形成されるものであった。しかしながら、本発明に係る演出表示部の構成としては、これに限定されることなく、例えば、上記した表示装置22のように、液晶画面や、ドットマトリクス画面や、7セグメント画面で構成されるものであってもよい。このような画面で演出表示部を構成した場合には、遊技演出を多彩にすることができる。
さらに、上記した実施の形態の第2演出機構60,60Aにあっては、電動モータ33からの回転駆動力を受けてスライド体61を断続的にスライドさせる方向は、遊技盤20に対して左右方向に設定されるものであった。しかしながら、本発明に係る第2演出機構のスライド方向としては、これに限定されることなく、例えば遊技盤に対して前後方向に設定されるものや、遊技盤に対して上下方向に設定されるものであってもよい。
また、上記した実施の形態の第2演出機構60,60Aのスライド体61,61Aのスライドは、回転体51の回転始動と同時になされるものとして説明していた。しかしながら、本発明に係る第2演出機構のスライド体のスライドは、このような回転体の回転始動と同時になされるもの限定されることなく、例えば回転体の回転動作の切替えに応じてスライドが開始するものであってもよい。例えば、スライド体をスライドさせずに回転体だけを一定方向に回転させておき、この回転体の回転動作が反転方向で切り替わった際に、スライド体のスライドが開始するように構成されるものであってもよい。つまり、回転体が一定方向に回転している場合には、上記した伝達リミット機構(トルクリミッタ)により、内輪側から外輪側に伝達される回転駆動力の伝達トルクは規定の伝達トルクを超えて、内輪側から外輪側に向けて回転駆動力を伝達しない、回転駆動力の伝達を遮断した状態となっている。
【符号の説明】
【0050】
10 パチンコ遊技機
11 外枠
12 前枠
13 連結部材
14 発射装置
15 上皿
16 下皿
20 遊技盤
21 遊技領域
22 表示装置
23 始動入賞口
24 大当り入賞口
25 発射ガイドレール
26 普通入賞口
27 風車
30,30A,30B,30C 遊技演出役物装置
31 モータユニット
32 ベース
321 軸受け部
322 軸支孔
33 電動モータ
34 駆動ギヤ
35 ギヤ構造
36 ギヤカバー
361 螺子孔
362 軸支孔
37 出力ギヤ
371 下側軸支部
372 嵌合孔
38 伝達軸支ピン
39 螺子部材
40 係合ピン
41 トルクリミッタ(伝達リミット機構)
42 ピニオン
421 ピニオンギヤ
43 摺動ブッシュ
45 回転支持ユニット
46 組付けベース
47 軸受け部
48 回転検出機構
49 検出器
50 第1演出機構
51 回転体(回転部位)
52 上側軸部
53 円筒部
54 回転体ギヤ
55 下側軸部
56 シャフト
57 被検出部
58 模様形状
59,59A 箱形カバー体
591,591A 前面開口部
592,592A 側面開口部
60,60A,60B,60C 第2演出機構
61,61A,61B スライド体(可動部位)
61C 回転停止体(可動部位)
611 装飾形成体
612 演出表示部
612A,612C 左側演出表示部
612B,612D 右側演出表示部
612E 第1演出表示部
612F 第2演出表示部
62,62C ガイドボス
63 ラック部材
631 ラックギヤ
64 回転支持軸
65 ガイド支持体
66,66C ガイド機構
67,67C ガイド溝
671 左側ストッパ部
672 右側ストッパ部
671C,672C ストッパ部
68 留具
69 螺子部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ遊技機の遊技盤に対して設けられ該パチンコ遊技機の遊技演出を奏する遊技演出役物装置であって、
駆動源となる電動モータと、該電動モータからの回転駆動力を受けて回転部位を連続的に回転させる第1演出機構と、該電動モータからの回転駆動力を受けて可動部位を断続的に可動させる第2演出機構と、を備え、
前記電動モータと前記第2演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間には、該電動モータと前記第1演出機構との間の回転駆動力を伝達する区間とは相違して、該電動モータからの回転駆動力を該第2演出機構に伝達あるいは遮断する伝達リミット機構が介在されており、
前記伝達リミット機構は、前記可動部位が可動範囲内に存する場合には、該可動部位が該可動範囲の限界に到達するまで前記電動モータから前記第2演出機構に向けた回転駆動力を該第2演出機構に伝達するように構成され、前記可動部位が可動範囲の限界に到達して該可動部位の可動が規制されて前記電動モータから伝達される回転駆動力の伝達トルクが規定の伝達トルクを超えた場合には、該電動モータから前記第2演出機構に向けた回転駆動力の伝達を遮断するように構成されている、ことを特徴とする遊技演出役物装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技演出役物装置において、
前記第2演出機構の前記可動部位は、該可動部位と一体となるように配設されるラックと、該可動部位の可動を任意の方向に案内するガイド機構と、を備え、
前記ラックは、前記伝達リミット機構を介して前記電動モータから伝達される回転駆動力を出力するピニオンと噛合して、該ピニオンから該回転駆動力を受けることにより前記可動部位を可動させ、
前記ガイド機構には、前記可動部位が可動範囲の限界に到達した場合に、該可動部位の可動を規制するために該可動部位の一部と当たるストッパ部が設けられている、ことを特徴とする遊技演出役物装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の遊技演出役物装置において、
前記第1演出機構の前記回転部位を回転支持する支持部位には、該第1演出機構の該回転部位の回転位置を検出するための回転検出機構が設けられている、ことを特徴とする遊技演出役物装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−102864(P2013−102864A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247611(P2011−247611)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(390005120)株式会社森創 (89)
【Fターム(参考)】