説明

運動促進ロボット

【課題】運動習慣を形成するために運動への動機付けをユーザーに与える運動促進ロボットを提供する。
【解決手段】本発明は、運動への動機付けをユーザーに与える運動促進ロボットである。頭部11及び腕部12及び脚部13を有する本体1と、頭部11及び腕部12及び脚部13を駆動する駆動部2と、本体1に設けられたスピーカー15と、駆動部2及びスピーカー15を制御する制御部6とを備える。制御部6は、ユーザーの運動のメニューに対応した音声をその運動に合わせたタイミングで出力させる音声制御部64と、前記音声の出力に合わせて前記駆動部2を駆動させる駆動制御部65とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動への動機付けをユーザーに与えることができる運動促進ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザーとのコミュニケーション能力を持ったロボットが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載のロボットは、単にユーザーと会話ができるだけのロボットであり、会話に伴って脚部が駆動するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−155351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで一般的に、健康増進には、運動習慣を形成し、毎日継続して運動することが有用である。しかしながら、大多数の人は、運動習慣を形成しようとしても、最初の数日継続できるだけで、その後中断してしまい、結局、運動習慣を形成することができない。とりわけ、健康増進のための毎日の運動は、効果が出るまでは期間がかかるため、やる気を持ち続けにくいものである。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運動習慣を形成するために運動への動機付けをユーザーに与える運動促進ロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の運動促進ロボットは、運動への動機付けをユーザーに与える運動促進ロボットであって、頭部及び腕部及び脚部を有する本体と、前記本体の内部に設けられ頭部及び腕部及び脚部のうちのいずれか又は全部を駆動させる駆動部と、前記本体に設けられたスピーカーと、前記駆動部及びスピーカーを制御する制御部とを備え、前記制御部は、ユーザーの運動に対応した音声をその運動に合わせたタイミングで出力させる音声制御部と、前記音声の出力に合わせて前記駆動部を駆動させる駆動制御部とを有していることを特徴とする。
【0007】
またこの運動促進ロボットにおいて、前記制御部は、ユーザーが行なうべき運動を示唆する動作が複数記憶された動作記憶部と、前記動作記憶部に記憶された複数の動作のうちから一つの動作を選択する動作取得部とをさらに備え、前記駆動制御部は、前記情報取得部により選択した動作に基づいて前記駆動部を駆動させるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の運動促進ロボットによれば、運動への動機付けをユーザーに与えることができ、運動習慣を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態の運動促進ロボットの斜視図である。
【図2】本実施形態の運動促進ロボットの本体の前面側を省略した斜視図である。
【図3】本実施形態の運動促進ロボットの本体の後面側を省略した斜視図である。
【図4】本実施形態の運動促進ロボットであり(a)は背面図であり(b)は側面図である。
【図5】本実施形態の運動促進ロボットのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0011】
本実施形態の運動促進ロボット(以下、本実施形態のロボットという)は、ユーザーが運動習慣を形成するに当たって、運動への動機付けを与えるためのものである。本実施形態のロボットは、図1に示されるように、人が抱き抱えることができるような大きさの小型のロボットであり、例えば小型動物(例えばアライグマ)を模して、ユーザーに愛着が湧くような工夫がなされている。
【0012】
このロボットは、頭部11・腕部12・脚部13が胴体部14に連結された本体1と、この本体1に設けられた駆動部2と、駆動部2の動力を各部に伝達する駆動機構部3と、駆動部2の制御を行なう制御部6とを備えている。また本実施形態のロボットは、スピーカー15をさらに備えている。
【0013】
本体1は、図1に示されるように、胴体部14と、胴体部14の上端部に回動自在に連結された頭部11と、胴体部14の左右両側に回動自在に連結された腕部12と、胴体部14の下端部に設けられた脚部13とを備えている。
【0014】
腕部12は、図2に示されるように、その上端に、胴体部14に回動自在に連結するための枢支部122が設けられている。腕部12は、上下方向の略中間部分の胴体部14に対向する部位に、後述の第2の機構部5の腕連結部52(53)に連結するための接続部121を有している。
【0015】
脚部13は、図2に示されるように、下端に設けられた足部131と、この足部131から上方に伸びた脚132とを備え、これらが左右に一対設けられている。本実施形態の脚部13は、左右一対の脚132は、一体となっている。脚部13は、胴体部14に対し、上下方向にスライド自在に設けられている。
【0016】
脚部13は、一対の脚132の上端に、第1のモータ21を収容するモータ収納部133が設けられている。また、脚部13内部には、各モータ21,22及び制御部6に電力を供給する電源部9が収容されている。本実施形態の電源部9は、電池90により構成されている。
【0017】
頭部11は、胴体部14に枢支連結されている。頭部11は、図3に示されるように、その内部に、胴体部14の上端に回動自在に連結される胴体連結部111を有している。また頭部11は、その内部に、第1のモータ21に連結された駆動機構部3に連結される機構部連結部42を有している。
【0018】
胴体部14は、本体1の外郭の大部分を占める部分である。胴体部14は、その内部に、第2のモータ22が固定されるモータ基台部141を有している。このモータ基台部141は、胴体部14の上端部に設けられており、第2のモータ22をその駆動軸が鉛直下方に臨むように固定する。
【0019】
このような構成の本体1は、合成樹脂により構成されている。本体1は、例えば射出成形や注型成形等により成形されている。なお本体1は、本実施形態とは異なり、ぬいぐるみのような肌触りのよい材質により構成されていてもよい。
【0020】
本体1は、内部に駆動部2と駆動機構部3とを有している。駆動部2は、2つのモータ(第1のモータ21と第2のモータ22)により構成されている。駆動部2は、本体1内に設けられた電源部9から電力の供給を受ける。
【0021】
第1のモータ21は、脚部13及び頭部11を駆動する。第1のモータ21は、脚部13の上端部に設けられたモータ収納部133内に取り付けられており、外部に露出しないよう配置されている。第1のモータ21は、図3に示されるように、後方に回転軸が臨むよう脚部13に固定されている。第1のモータ21の回転軸には連結片23が取り付けられている。この連結片23は、一方の端部がモータの回転軸に取り付けられ、この回転軸からラジアル方向に離れた位置に、嵌入突部231が設けられている。嵌入突部231は、本体1の胴体部14の内面に上下に対向するよう設けられた一対の対向片(図示せず)の間に配置されて、スライド自在に胴体部14に連結されている。これにより第1のモータ21が回転すると、連結片23が回転し、それに伴い、嵌入突部231が胴体部14に対して横方向にスライド移動すると共にこの嵌入突部231を支点として脚部13が上下方向に移動する。これにより脚部13は、胴体部14に対して進退するようスライド移動する。
【0022】
第2のモータ22は腕部12を駆動する。第2のモータ22は、図2に示されるように、胴体部14の内側面に、モータ基台部141を介して固定されている。第2のモータ22は、下方に回転軸が臨むよう固定されている。第2のモータ22は、胴体部14内に収容配置されており、外部に露出しないよう配置されている。
【0023】
駆動機構部3は、脚部13及び頭部11を連携して駆動する機構である第1の機構部4と、腕部12を駆動する機構である第2の機構部5とを備えている。第1の機構部4は、第1のモータ21を駆動源とする。また第2の機構部5は、第2のモータ22を駆動源とする。
【0024】
第1の機構部4は、図2に示されるように、脚部13に枢支連結された作動杆41と、上述の頭部11に設けられた機構部連結部42とを備えている。作動杆41は、第一端に、脚部13に枢支連結される第1の連結部411を有しており、第二端に、頭部11の機構部連結部42に連結される第2の連結部412を有している。作動杆41の第2の連結部412は、二股状のガイド部413と、ガイド部413の下端部に設けられた当接部414とを有している。ガイド部413は、上方ほど後方側に位置するよう傾斜している。
【0025】
頭部11に設けられた機構部連結部42は、作動片の当接部414に当接する第1の突起部421を有している。第1の突起部421は、当接部414により上方に付勢されると、頭部11を胴体連結部111を軸として回動させる。また機構部連結部42は、図3に示されるように、第1の突起部421の後方に隙間を介して設けられた第2の突起部422を有している。この第2の突起部422は、作動杆41が下降する際に当接する。第2の突起部422は、作動杆41の下降に追従して、頭部11を上記回動とは反対側に回動させる。
【0026】
第1のモータ21が回転すると、脚部13が上方に移動し、これに伴い、作動杆41が上方に移動する。すると、脚部13の上方への移動開始からやや遅れて、作動杆41の当接部414が機構部連結部42の第1の突起部421に当接し、これにより頭部11が回動駆動する。
【0027】
第1のモータ21が逆回転すると、脚部13が下方に移動し、これに伴い、作動杆41が下方に移動する。すると、作動杆41に第2の突起部422が当接し、これにより頭部11が上記とは逆方向に回動駆動する。
【0028】
第2の機構部5は、図2に示されるように、第2のモータ22に連結された円盤部51と、円盤部51に回動自在に連結された第1の腕連結部52及び第2の腕連結部53とを備えている。第1の腕連結部52及び第2の腕連結部53は、第一端に円盤部51に回動自在に連結される円盤取付部54と、第二端に腕部12の接続部121に連結される作動部55とを有している。第1の腕連結部52の円盤取付部54と第2の腕連結部53の円盤取付部54とは、円盤部51の中心に対して、互いに反対側に位置するよう取り付けられている。
【0029】
第2のモータ22が回転すると、円盤部51が回転し、それに追従して第1の腕連結部52と第2の腕連結部53とが互いに離れる方向に移動する。これにより、第1の腕連結部52の作動部55と、第2の腕連結部53の作動部55とは、第2のモータ22の中心軸から離れる方向に移動する。また第2のモータ22が逆回転すると、円盤部51が逆回転し、それに追従して第1の腕連結部52と第2の腕連結部53とが近付く方向に移動する。これにより、第1の腕連結部52の作動部55と、第2の腕連結部53の作動部55とは、第2のモータ22の中心軸に近付く方向に移動する。
【0030】
このような構成の本実施形態のロボットは、第1のモータ21が回転すると、脚部13が胴体部14内に進入し始める。その後、やや遅れたタイミングで頭部11が回動する。これにより、頭部11が頷くように駆動する。
【0031】
この状態から第1のモータ21が逆回転すると、脚部13が下方に駆動し始める。すると頭部11が反対側に回動する。これにより頭部11が元の角度に復元する。
【0032】
また本実施形態のロボットは、第2のモータ22が回転すると、胴体部14に回動自在に連結された腕部12が、内側から外側に向けて押圧され、これにより腕部12が開放する。第2のモータ22が逆回転すると、腕部12が外側から内側に向けて引き込まれ、これにより腕部12が閉じる。
【0033】
本実施形態のロボットは、第1のモータ21及び第2のモータ22をそれぞれ制御する制御部6を備えている。本実施形態の制御部6は、第1のモータ21と第2のモータ22とをそれぞれ駆動制御することで、本体1の頭部11及び脚部13及び腕部12のうちのいずれか又は全部を駆動させる。
【0034】
また本実施形態のロボットは、スピーカー15を備えている。スピーカー15は、図4に示されるように、頭部11内に収容配置されている。スピーカー15は、制御部6に電気的に接続されており、当該制御部6により制御される。
【0035】
本実施形態のロボットは、駆動を開始するスタートスイッチ8を有している。本実施形態のスタートスイッチ8は、頭部11の中央に設けられている。
【0036】
制御部6は、マイクロプロセッサを主構成要素とする制御回路により構成される。制御部6は、頭部11内に収容されている。制御部6は、図5に示されるように、運動選択部61と、動作取得部62と、動作記憶部63と、駆動制御部65と、音声制御部64とを備えている。
【0037】
動作記憶部63は、メモリ装置により構成されている。動作記憶部63は、第1のモータ21と第2のモータ22との回転・逆回転の組み合わせや駆動時間の組み合わせからなる動作パターンを複数記憶している。言い換えると、動作記憶部63は、駆動部2の複数の動作パターンを記憶している。動作記憶部63は、動作パターンに対応した音声を関連付けた状態で記憶している。つまり動作記憶部63は、第1の動作パターンと第1の音声パターンとが関連付けて記憶され、第2の動作パターンと第2の音声パターンとが関連付けて記憶され、以下同様にして、多数記憶している。
【0038】
動作パターンとしては、例えば、腕部12を広げる動作に合わせて「ワン、ツー、スリー」等とカウントしてリズムを取るものや、脚部13を胴体部14内に進退する動作に合わせて「屈伸して」等と音声を発する動作パターン等がある。また、頭部11を上下に頷く動作に合わせて、首の運動を促す音声を発する動作パターンでもよい。さらに、手を広げたり閉じたりしながら、ユーザーを応援するような音声を発するようなものでもよい。
【0039】
運動選択部61は、複数の運動メニューの中から一つの運動メニューを選択する。運動メニューは、例えば、ラジオ体操や、安眠体操や、楽ひざ体操と言われる運動メニュー等が挙げられる。この複数の運動メニューに従って動作記憶部63に所定の動作が記憶されている。この運動メニューの選択は、ランダムに行なってもよいし、選択ボタンによりユーザーに選択させるものであってもよい。
【0040】
運動選択部61は、運動選択部61により選択された情報を動作取得部62に出力する。
【0041】
動作取得部62は、運動選択部61から入力された情報に基づいて、動作記憶部63に記憶された運動パターンを取得する。動作取得部62は、動作記憶部63から取得した動作パターンのデータを、音声制御部64及び駆動制御部65に出力する。
【0042】
音声制御部64は、動作取得部62から動作パターンのデータが入力されると、この動作パターンに関連付けられた音声情報に基づいてスピーカー15を制御する。音声制御部64は、スピーカー15の制御信号を駆動制御部65にも出力する。
【0043】
駆動制御部65は、動作取得部62から動作パターンのデータが入力されると、これに基づいて、第1のモータ21と第2のモータ22とを制御する。駆動制御部65は、音声制御部64の制御信号を受け取りながら、その音声に合わせるようにして駆動部2の制御を行なう。
【0044】
なお駆動制御部65は、駆動部2の制御信号を音声制御部64に出力するものであってもよい。そしてその駆動信号に基づいて、音声制御部64がタイミングを合わせるようスピーカー15を制御するよう構成されていてもよい。
【0045】
このような構成の本実施形態のロボットは、ユーザーによりスタートスイッチ8が押圧されると、スタートスイッチ8のスイッチング素子は、電気的な信号を運動選択部61に出力する。運動選択部61は、スタートスイッチ8からの信号が入力されると、複数の運動メニューから一の運動メニューが選択された否かを検知する。運動選択部61は、一の運動メニューが選択されると、その選択された運動メニューの情報を動作取得部62に出力する。
【0046】
動作取得部62は、その運動メニューの情報に基づいて、動作記憶部63に記憶された複数の運動パターンのうちから一の運動パターンを選択して取得する。動作取得部62は、取得した運動パターンのデータを駆動制御部65及び音声制御部64に出力する。
【0047】
駆動制御部65は、動作選択部からデータが入力されると、それに基づいて駆動部2を制御する。また音声制御部64は、動作選択部からデータが入力されると、それに基づいてスピーカー15を制御する。
【0048】
このように本実施形態の運動促進ロボットは、ユーザーの運動のメニューに対応した音声を、所定のタイミング(言い換えると、運動に合わせたタイミング)で出力させるため、ユーザーの運動に対する気持ちに訴えかけることができる。特に本実施形態の運動促進ロボットは、音声だけで運動を促すのではなく、この音声に合わせた動作で運動を促すことができるため、ユーザーに対し、ロボットと一緒に運動したいという動機を提供することができる。
【0049】
ここで健康増進のためには、運動習慣を形成することが好ましいことが知られている。ところが、運動習慣を形成するには、数日間中断することなく継続する必要があるが、強い動機付けがないとなかなか継続できないのが現状である。そこで本発明者らは、本実施形態の運動促進ロボットを発明する過程で、ロボットと一緒に運動することと、運動の継続性との関連性を研究した。
【0050】
この結果、ロボットとコミュニケーションを図りながら、一緒に運動することにより、ユーザーに一定の動機を提供できることが確認された。そこで本発明者らは、コストダウンを図るべく、モータの数を2つに絞り、しかもロボットの動きを、運動への動機付けを促すことができる程度にして、本実施形態の運動促進ロボットを開発した。
【0051】
このように本実施形態の運動促進ロボットは、ユーザーの動機を促すような動きと、音声とを、運動に合わせて制御するため、ユーザーは動機に従って運動を継続することができるようになり、この結果、運動習慣を形成することができる。
【0052】
しかも本実施形態の運動促進ロボットは、ぬいぐるみのような外観となっており、ユーザーに愛着を持たせることができるような姿に形成されているため、ユーザーの動機付けを一層強めることができる。
【0053】
さらに本実施形態の運動促進ロボットは、駆動部2と機構部とが簡略化された構造になっているため、コスト的に有利であり、ユーザーが購入しやすいメリットがある。
【0054】
ところで、予めユーザーが教育を受けた運動メニュー(例えばラジオ体操など)に従って運動を行なわせる場合、運動促進ロボットにその運動を示唆する動作をさせることで、ユーザーに対し次に行なう運動を簡単に想起させることができることが判明した。
【0055】
すなわち、例えば、手を広げる運動がユーザーが次に行なうべき運動である場合に、ユーザーが次の運動を忘れてしまったとしても、本実施形態のロボットが僅かに手を広げる動作をするだけで、ユーザーは次に行なうべき運動を思い出すことができる。
【0056】
本実施形態の運動促進ロボットは、ユーザーが次に行なうべき運動を示唆する動作をすることで、ユーザーに次の運動を分からせるようにできる運動メニューが運動選択部61により選択できるようになっている。具体的に本実施形態の運動促進ロボットは、首を振る運動を想起させるために、首部を上下に頷かせる動作をさせたり、ひざの屈伸をさせる運動を想起させるために、脚部13を胴体に対して進退させる動作をさせたりするよう構成されている。
【0057】
本実施形態の運動促進ロボットの動作記憶部63は、ユーザーが行なうべき運動を示唆する動作を複数記憶している。運動促進ロボットは、運動を示唆する運動メニューが選択されると、動作取得部62は、動作記憶部63に記憶されたユーザーが行なうべき運動を示唆する動作のうちから一つの動作を取得する。駆動制御部65は、前記動作取得部62により取得された動作に基づいて前記駆動部2を駆動させる。
【0058】
このように、本実施形態の運動促進ロボットは、次にユーザーが行なうべき運動を示唆する動作を行なうことができるため、ユーザーは、簡単に次の運動を把握でき、健康増進を図ることができるようになる。
【0059】
なお、本実施形態の運動促進ロボットは、脚部13と頭部11とが連携した構成となっていたが、本発明の運動促進ロボットは、各部に対応するモータが設けられてもよい。すなわち、頭部11と脚部13と腕部12とは、各個独立して駆動するものであってもよい。
【0060】
また本実施形態の運動促進ロボットは、制御部6が運動選択部61を備えていたが、一つの運動メニューを行なうよう予めプログラムされていればよく、本発明においては運動選択部61はなくてもよい。
【0061】
また本実施形態の運動促進ロボットに、人感センサーを取り付けることもできる。人感センサーにより、人の存在を検知し、その検知信号に基づいて運動促進ロボットの電源をONにして、所定の時間にスタートスイッチをONすることも可能である。なお、人感センサーとしては、例えば、CdSセルや、焦電センサー等用いることができる。
【0062】
また本実施形態の運動促進ロボットの顔部の頬の辺りにLEDを埋設し、運動の経過時間に応じてLEDを発光させるようにしてもよい。
【0063】
またスピーカー15から発する音声として、ユーザーが録音した音声を用いてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 本体
11 頭部
12 腕部
13 脚部
14 胴体部
15 スピーカー
2 駆動部
3 駆動機構部
4 第1の機構部
5 第2の機構部
6 制御部
61 運動選択部
62 動作取得部
63 動作記憶部
64 音声制御部
65 駆動制御部
8 スタートスイッチ
9 電源部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動への動機付けをユーザーに与える運動促進ロボットであって、
頭部及び腕部及び脚部を有する本体と、
前記本体の内部に設けられ頭部及び腕部及び脚部のうちのいずれか又は全部を駆動させる駆動部と、
前記本体に設けられたスピーカーと、
前記駆動部及びスピーカーを制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
ユーザーの運動のメニューに対応した音声をその運動に合わせたタイミングで出力させる音声制御部と、
前記音声の出力に合わせて前記駆動部を駆動させる駆動制御部と
を有している
ことを特徴とする運動促進ロボット。
【請求項2】
前記制御部は、ユーザーが行なうべき運動を示唆する動作が複数記憶された動作記憶部と、
前記動作記憶部に記憶された複数の動作のうちから一つの動作を取得する動作取得部と
をさらに備え、
前記駆動制御部は、前記動作取得部により取得された動作に基づいて前記駆動部を駆動させるものである
ことを特徴とする請求項1記載の運動促進ロボット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−90758(P2013−90758A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234317(P2011−234317)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(500433373)ヴイストン株式会社 (2)
【Fターム(参考)】