説明

重連車両の統括制御装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の車両間で各種制御機器を統括制御する場合に用いて好適な重連車両の統括制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道軌道の保守用に用いられる2両連結の軌道モーターカー等においては、何れの車両の運転台によっても両車両の運転・制御を行うことができるようになっている。この時、係員は、選択した運転台のある車両(先頭車)と後尾車の動作状態をそれぞれ認識する必要がある。図2に、従来の除雪用軌道モーターカーに設けられた各種制御機器の制御系統を示す。
【0003】図2において、11Aは、車両(自車両)Aに設けられた指令用操作スイッチ群であり、車両の動作を制御するための各種スイッチやボタンからなる操作スイッチと異常検出用モニタとして使用される異常検出スイッチが配設されている。前記操作スイッチとしては、例えば、運転台を選択する運転台選択スイッチ、機関の始動を指示する機関始動押ボタン、非常停止を指示する非常停止スイッチ、油圧ポンプの制御圧をアナログ電圧信号で指示するポンプ制御スイッチ…等があり、係員により操作されるものである。一方、異常検出用スイッチとしては、機関の潤滑油圧が低下したことを示す機関油圧スイッチ、変速機の油温が上昇(100゜C以上)したことを示す変速機油温スイッチ…等があり、れらは、作動装置としての機関や変速機の各部に取り付けられた圧力センサ、温度センサ(状態検出センサ)からなっており、上記作動装置の油圧や温度等の状態に応じてオフ(正常)状態またはオン(異常)状態に切り換わり、その状態を示す信号(センサ信号)を出力するものである。
【0004】次に、12Aは機関コントローラ、13Aは変速コントローラであり、これらは機関各部または変速機各部の動作を制御する制御機器を構成し、複数の継電器や電磁弁がそれぞれ設けられている。また、14Aは運転台近辺に設けられたモニタ用表示灯群(表示部)であり、車両各部の現在の動作状態を示す複数のモニタ用ランプが設けられている。
【0005】そして、指令用操作スイッチ群11Aからの上記各操作スイッチに対応するスイッチ信号と、上記各状態検出センサからのセンサ信号がn種類あるとすると、図2に水平方向のラインで示すn本の制御線(引通シ線)L1〜Lnが配設される。これは、上述した各スイッチ信号とセンサ信号とを車両(他車両)Bに送信するためであり、車両間接続用コネクタ(電気連結器)CN1を介して車両B側のn本の制御線(引通シ線)と接続される。
【0006】一方、指令用操作スイッチ群11Aの、例えば機関始動押ボタンと機関コントローラ12Aの機関始動用継電器とは、上記引通シ線(図2においてはL2)から引き出された制御線により結合されており、機関始動押ボタンが押下されると機関始動用継電器が動作するようになっている。このように、指令用操作スイッチ群11Aの各スイッチ信号は、上記引通シ線から個別に引き出された制御線を介して機関コントローラ12A、変速コントローラ13Aの対応する継電器、電磁弁に、または、モニタ用表示灯群14Aの対応するランプ等に送信され、これらを動作させる。
【0007】車両Bの構成は車両Aと同一であり、すなわち、上記11A〜14Aと構成を同じくする指令用操作スイッチ群11B、機関コントローラ12B、変速コントローラ13B、モニタ用表示灯群14Bが設けられている。
【0008】このような構成であるから、例えば、係員が車両Aの運転台を選択し、指令用操作スイッチ群11Aの機関始動押ボタンを押下したとすると、その信号は対応する制御線を介して両車両の機関コントローラ12A,12Bにそれぞれ伝達され、各機関コントローラの機関始動用継電が動作し、両車両の機関が始動する。また、車両Bの機関の潤滑油圧が低下した場合、該機関に取り付けた状態検出センサとしての機関油圧スイッチがオン(異常)状態に切り換わり、この状態を示す信号によりモニタ用表示灯群14A,14Bの機関油圧表示灯がともに点灯されるので、係員は車両Aの運転台に着座したままで異常状態の発生を知ることができる。また、車両Bに係員がいた場合においても、異常状態の発生を知ることができる。以上の動作は、車両Bの運転台が選択された場合においても同様に行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、何れの車両において上述したような異常状態が発生したかについては、実際に機関等を点検しなければ知ることができない。また、上記構成においては油圧ポンプの制御圧等もアナログ信号のまま車両間を伝達されるので、ノイズに弱いという問題があった。
【0010】また、この構成によれば、全てのスイッチ信号分の制御線(引通シ線)を車両間に配設する必要があり、制御内容によっても異なるが、従来の保守用軌道モーターカーにおいては30〜50本の制御線を配設する必要があった。このように多数本の制御線を配設するための車両間接続用コネクタは当然ながら大きくなり、取り付けスペースの確保が困難であった。また、その重量も相当大であるため、脱着作業も容易ではなかった。本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車両間の制御系統の接続が容易で、車両における異常発生の点検を容易に行うことができる重連車両の統括制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、相互に連結された一対の車両内の作動置の動作を制御する制御機器を、運転台選択スイッチによって選択された車両にて統括制御する重連車両の統括制御装置であって、該制御装置は、入力部、受信部、送信部、演算制御部、出力部から構成されるものであり、前記入力部は、前記運転台選択スイッチと、自車両の操作スイッチと、自車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサとからの制御線が接続されており、前記受信部は、他車両の操作スイッチからの信号と、他車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサからの信号が、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として受信されるものであり、前記送信部は、自車両の操作スイッチの信号と、自車両の作動装置の状態検出センサからの信号が、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として他車両へ送信されるものであり、前記演算制御部は、自車両の入力部と受信部とからの信号が入力され、該入力部からの信号をアドレス信号を伴ったデジタル信号として自車両の出力部へ出力すると共に、該入力部からの信号に運転台選択スイッチの信号が含まれているか否かに基づいて、状態検出センサからの信号が自他車両のいずれに属する信号であるかを区別して、該信号を操作スイッチからの信号と共にアドレス信号を伴ったデジタル信号として前記送信部へ出力し、且つ前記受信部からの信号を出力部へ送信するものであり、前記出力部は、自車両の制御機器と車両全体の動作状態の表示を行う表示部とが接続され、前記演算制御部からの信号を受けて、指定された制御機器並びに対応する表示部へ操作信号を出力するものであり、前記自車両の制御装置における送信部と他車両の制御装置における受信部とを接続する一対の信号線、および前記自車両の制御装置における受信部と他車両の制御装置における送信部とを接続する一対の信号線は、それぞれ車両間接続用コネクタにより結合されている、ことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成によれば、入力部が運転台選択スイッチと、自車両の操作スイッチと、自車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサからの信号を出力する。また、受信部が他車両の操作スイッチからの信号と、他車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサからの信号とを、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として、車両間接続用コネクタで結合された一対の信号線を介して受信する。そして、演算制御部が、入力部からの信号をアドレス信号を伴ったデジタル信号として自車両の出力部へ出力すると共に、入力部からの信号に運転台選択スイッチの信号が含まれているか否かに基づいて、状態検出センサからの信号が自他車両のいずれに属する信号であるかを区別して、操作スイッチからの信号と共にアドレス信号を伴ったデジタル信号として送信部へ出力し、且つ受信部からの信号を出力部へ送信する。出力部は、演算制御部からの信号を受けて、指定された制御機器並びに対応する表示部へ操作信号を出力する。一方、送信部は、自車両の操作スイッチの信号と、自車両の作動装置の状態検出センサからの信号を、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として車両間接続用コネクタで結合された一対の信号線を介して他車両へ送信する。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例について説明する。図1は、除雪用軌道モーターカーに設けられた、本実施例による重連車両の統括制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、図2における各部と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。図1において、10A,10Bは、それぞれ車両A,Bに設けられた制御装置である。以下、制御装置10Aについて説明するが、制御装置10Bについてもこれと同様である。
【0014】まず、3Aは、指令用操作スイッチ群11Aにおける操作スイッチと状態検出センサからの信号がすべて入力される入力部である。入力部3Aと指令用操作スイッチ群11Aとはn本の制御線を介して接続されており、各入力端にはそれぞれ入力番号N1〜Nn が割り当てられている。そして、入力された信号をデジタル信号に変換して出力する。
【0015】次に、1AはCPU(演算制御部)であり、該CPU1Aは、入力部3Aの出力信号に対し、メモリ2Aにあらかじめ記憶された制御用プログラムSEQに従って演算を施してデジタル制御信号を作成し、該制御信号をその出力先を示すアドレス信号とともに出力部4Aに供給する。また、上記制御信号およびアドレス信号を同様にリモート送信機(送信部)5Aに供給するとともに、後述するリモート受信機(受信部)6Aから供給される制御信号およびアドレス信号を出力部4Aに供給する。
【0016】出力部4Aは、CPU1Aから供給される制御信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換し、アドレス信号により指定される出力先へ出力する。この出力先とは、上述した制御機器としての機関コントローラ12A、変速機コントローラ13A、またはモニタ用表示灯群(表示部)14Aであり、これらと出力部4Aとは、それぞれ対応する信号数分の制御線を介して接続されている。
【0017】リモート送信機5Aは、CPU1Aから供給されたアドレス信号を伴ったデジタル信号を所定の通信インタフェース、ここではRS−485インタフェースにより車両(他車両)Bの制御装置10Bに伝送する。このRS−485インタフェースは2本の信号線S1,S2を介してデジタル通信を行うものであり、悪条件の環境下でのデータ通信が可能な方式として知られている。この信号線S1,S2は、車両間接続用コネクタCN2を介して車両(他車両)Bのリモート受信機(受信部)6Bに接続されている。リモート受信機6Bは、上記RS−485インタフェースに基づいて信号(制御信号およびアドレス信号)を受信し、CPU(演算制御部)1Bに供給する。また、車両Bのリモート送信機(送信部)5Bも、信号線S3,S4を介して、同様の通信方式で車両Aのリモート受信機6Aに信号を伝送することが可能となっている。
【0018】次に、この実施例の動作を説明する。今、車両Aに設けられた指令用操作スイッチ群の中の運転台選択スイッチの操作により、車両Aの運転台が選択され、軌道モーターカーが走行中である時に、車両(自車両)Aの機関の潤滑油圧が低下したとする。これにより、指令用操作スイッチ群11Aにおける機関油圧スイッチからなる状態検出センサがオフ(正常)状態からオン(異常)状態に切り換わる。このオン状態に切り換わったセンサ信号は入力部3Aの入力番号Nk の入力端に供給され、入力部3Aにおいてデジタル信号に変換されてCPU1Aに供給される。
【0019】CPU1Aは、入力部3Aに新たな信号入力があったことを知り、入力番号Nk を参照して制御用プログラムSEQの当該部分を実行し、出力先であるアドレス番号と制御信号とを設定する。ここでは、制御信号は”1”信号に設定されたとする。これらは、指令用操作スイッチ群11Aにおける操作スイッチのスイッチ信号に基づくアドレス番号および制御信号と共に出力部4Aに供給され、上記アドレス番号で指示される制御線に”1”信号に対応したオン信号が供給される。ここで、この制御線はモニタ用表示灯群14Aの機関油圧表示灯に接続されており、よって、この表示灯が点灯する。
【0020】また、出力部4Aに信号が供給されるのと同時に、上記アドレス番号と制御信号(”1”信号)とは、上記スイッチ信号に基づく上記アドレス番号および制御信号と共に、リモート送信機5Aに出力され、さら信号線S1,S2を介して車両Bのリモート受信機6Bに伝送される。そして、CPU1Bは、リモート受信機6Bから上記各アドレス信号および各制御信号を受け取り、出力部4Bに供給する。出力部4Bは、該各アドレス番号で指示される制御線に同様にそれぞれオン信号を供給する。しかし、車両Bのモニタ用表示灯群14Bの機関油圧表示灯は、車両Bの運転台に係員がいないので点灯しない。
【0021】また、車両Aの運転台が選択されている時に、車両(自車両)Aではなく車両(他車両)Bの機関の潤滑油圧が低下したとする。この場合も同様の処理過程を経て、各出力部4A,4Bにアドレス信号および制御信号が供給される。ただし、この場合、CPU1Bは、現時点において車両Aの運転台が選択されていることを、その運転台が選択された段階で、車両Bの運転台選択スイッチからの信号のないことにより検知しているため、機関油圧表示灯を点灯ではなく点滅させて、車両Aに属する状態検出信号に基づく信号と区別して制御信号を作成する。これにより、車両Aの運転台の機関油圧表示灯が点滅する。
【0022】そして、係員の処置により、例えば車両Aの潤滑油圧が正常な状態に復帰したとすると、機関油圧スイッチがオン状態からオフ状態に復帰する。このオフ(正常)状態に切り換わったことを示すセンサ信号は同様に入力部3Aに供給され、CPU1Aは制御信号として”0”信号を設定する。そして、この信号が、同様に出力部4A、および、リモート送信機5A→…→出力部4Bに供給され、両出力部から当該制御線にオフ信号が供給され、車両Aの機関油圧表示灯が消灯する。
【0023】なお、両車両A,Bの異常が発生している場合は、選択されている側の運転台の表示灯が点灯するようになっているので、車両Aの異常の時と同様に点検してその異常を正常に復帰させると、表示灯は点滅に変わる。これにより車両Bの異常を点検し、それを正常に復帰させると表示灯は消灯する。このように、係員は、異常発生と同時にいずれの車両において異常が発生したかを知り、当該車両の点検を行うことができる。上記は、車両Aの運転台が選択されている場合について示したが、車両Bの運転台が選択されている時も上記と同様に動作することができる。
【0024】また、上述したポンプ制御スイッチからは、係員の運転操作により油圧ポンプに対する制御圧を示す「0〜5」ボルトのアナログ信号が出力されるが、この実施例においてはこのアナログ信号がデジタル信号に変換されて後尾車両に伝送されるので、ノイズにより後尾車両に異なる制御圧が伝達されてしまう心配がない。また、上述したように、車両間の制御信号の伝達は合計4本の信号線により行われるので、車両間接続用コネクタは従来に比べて相当小型で済み、取付および脱着作業が容易に行われる。
【0025】このように、この実施例によれば、入力部3A,3Bに入力された指令用操作スイッチ群における操作スイッチからのスイッチ信号と状態検出センサからのセンサ信号の状態に基づいて、あらかじめ設定されたプログラムに従ってデジタル制御信号が作成され、該デジタル制御信号がその出力先を指示するアドレス信号とともに両車両の出力部に供給される。従って、指令用操作スイッチ群の操作スイッチと状態検出センサから発生される信号から、各車両の制御機器やモニタ表示灯群に対応する多様な形態の制御信号を作成して、該制御信号を各車両に確実に供給することができる。この実施例においては、異常状態を示すセンサ信号がいずれの車両に属するものであるかの区別を付与する手段として、異常検知用表示灯の動作状態を運転台の選択状況によって、点灯と点滅の2態様に変化させた例(点灯/点滅)を示したが、この他に、所定時間になると制御信号を出力したり(タイマ機能)、複数の指令用スイッチ信号に対して優先順位を設けて制御したり等、多様な制御を行うことが可能である。
【0026】また、将来指令用操作スイッチや制御内容が増加した場合においても、各入力部および出力部における入力端/出力端を増設し、制御プログラムの内容を書き加えるだけで容易に対応することができる。
【0027】なお、この実施例においては、本発明を2両連結の保守用軌道モーターカーに適用した例を示したが、これに限るものではなく、電車、気動車等、複数車両の統括制御を行う場合に適用して効果がある。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、複数の操作スイッチ群または状態検出センサ群からランダムに発生される信号に基づいてデジタル制御信号を作成して自車両内の制御機器と表示部に供給するとともに、他車両内の対応する出力先の制御機器と表示部を指示するアドレス信号を作成して該デジタル制御信号とともに他車両に送信することが可能となり、また車両間で送受信される上記信号が各一対の信号線により行われ、これらの信号線が車両間接続用コネクタで結合されているので、車両間において異常発生と同時にいずれの車両において異常が発生したかを知り、当該車両の点検を行うことが可能になる。また、アナログ信号がデジタル信号に変換されて他車両に伝送されるので、ノイズにより他車両に異なる制御結果が伝達されてしまうことを防止できる。さらに、車両間接続用コネクタは従来に比べて相当小型で済み、取付および脱着作業が容易に行えるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による重連車両の統括制御装置の構成を示す図である。
【図2】従来の重連車両の統括制御装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1A,1B CPU(演算制御部
3A,3B 入力部
4A,4B 出力部
5A,5B リモート送信機(送信部
6A,6B リモート受信機(受信部
10A,10B 制御装置
11A,11B 指令用操作スイッチ群
14A,14B モニタ用表示灯群(表示部)
A 車両(自車両)
B 車両(他車両)
CN2 車両間接続用コネクタ
S1〜S4 信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】 相互に連結された一対の車両内の作動装置の動作を制御する制御機器を、運転台選択スイッチによって選択された車両にて統括制御する重連車両の統括制御装置であって、該制御装置は、入力部、受信部、送信部、演算制御部、出力部から構成されるものであり、前記入力部は、前記運転台選択スイッチと、自車両の操作スイッチと、自車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサとからの制御線が接続されており、前記受信部は、他車両の操作スイッチからの信号と、他車両の作動装置に取り付けられた状態検出センサからの信号が、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として受信されるものであり、前記送信部は、自車両の操作スイッチの信号と、自車両の作動装置の状態検出センサからの信号が、機器を特定するアドレス信号を伴ったデジタル信号として他車両へ送信されるものであり、前記演算制御部は、自車両の入力部と受信部とからの信号が入力され、該入力部からの信号をアドレス信号を伴ったデジタル信号として自車両の出力部へ出力すると共に、該入力部からの信号に運転台選択スイッチの信号が含まれているか否かに基づいて、状態検出センサからの信号が自他車両のいずれに属する信号であるかを区別して、該信号を操作スイッチからの信号と共にアドレス信号を伴ったデジタル信号として前記送信部へ出力し、且つ前記受信部からの信号を出力部へ送信するものであり、前記出力部は、自車両の制御機器と車両全体の動作状態の表示を行う表示部とが接続され、前記演算制御部からの信号を受けて、指定された制御機器並びに対応する表示部へ操作信号を出力するものであり、前記自車両の制御装置における送信部と他車両の制御装置における受信部とを接続する一対の信号線、および前記自車両の制御装置における受信部と他車両の制御装置における送信部とを接続する一対の信号線は、それぞれ車両間接続用コネクタにより結合されている、ことを特徴とする重連車両の統括制御装置。

【図1】
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【図2】
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【特許番号】第2842168号
【登録日】平成10年(1998)10月23日
【発行日】平成10年(1998)12月24日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平5−258753
【出願日】平成5年(1993)10月15日
【公開番号】特開平7−115712
【公開日】平成7年(1995)5月2日
【審査請求日】平成7年(1995)4月28日
【出願人】(000003931)株式会社新潟鉄工所 (6)
【参考文献】
【文献】特開 平2−230842(JP,A)
【文献】特開 平1−274602(JP,A)