説明

金利シミュレーション表示を提供する方法およびシステム

一態様では、本発明は、可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示する手段を備えるコンピュータシステムを含み、このチャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す。様々な実施形態では、(1)1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表し、(2)予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年5月18日に出願された米国特許仮出願第60/682,605号の利益を主張するものである。この特許仮出願の全内容が、参照により本明細書に組み込まれている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一実施形態では、本発明は、可能性のある将来のイールドカーブ(利回り曲線)(「YC」)パスの可視化を可能にするシミュレーション分析および表示を含む。イールドカーブデータの生成後、関連する金利を、発行者のポートフォリオにおける資産または債務に適用する。これにより、シミュレートされた金利、および発行者の資産および債務のポートフォリオの特定の特性に基づいて、将来の受入利息(interest income)および将来の支払利息(interest expense)の確率マップを生成することが可能になる。別の実施形態では、支払利息ではなく現在価値を使用する。
【0003】
一実施形態では、確率マップを生成した後、派生証券(derivative securities)を使用する、あるいは資産または債務のレベルに対する変更を使用する際に、ストラテジが将来の支払利息および将来の受入利息の可能性の様々な確率に対して及ぼす影響を評価するために、可能性のあるストラテジが階層化される。
【0004】
このデータは、様々なストラテジのリスクおよびリターンの主要素を抽出したグラフィカルな形態で提示されることが好ましく、これによって、クライアントは、様々なストラテジのメリットおよびリスクに関して、より多くの情報を得たうえで決断を下すことが可能である。このような提示は、よりよい理解と見通しをクライアントに与えるものであり、取締役会がリスク管理ストラテジを増強するためにすぐに実施できる計画を立案することの支援に用いられてきた。
【0005】
好ましい実施形態は、将来の金利について2つ以上の異なる仮定を用い、確率的な要素を扱うために、ヒストリカルなボラティリティ(volatilities)および相関を適用する。
【0006】
個々の企業の場合は、金利を稼ぐか支払う資産および債務の評価を用いることが可能である。少なくとも1つの実施形態は、満期バケット(maturity buckets)、平均クーポン、継続期間、および変動金利感度のような要約データを扱うことが可能であり、あるいは、クライアントのポートフォリオにおけるすべての資産または債務を用いて、広範囲にわたる分析を行うことが可能である。データをクライアントに提示するこの方法は、それらのクライアントがよりよい決断を行うための助けになる。
【0007】
一態様では、本発明は、可能性のある複数の将来の金利に基づいて予想会計的業績(projected accounting performance)のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示する手段を備えるコンピュータシステムを含み、このチャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す。
【0008】
様々な実施形態では、(1)95パーセンタイルラインおよび5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーン(cone)を形成し、(2)予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績であり、(3)予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づき、(4)少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含み、(5)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含み、(6)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む。
【0009】
別の態様では、本発明は、金利シミュレーションモデルの出力を計算する手段と、その出力を受け取り、その出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒(bar)を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示する手段と、を備えるコンピュータシステムを含み、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、中央ドットは、金利負担の予想水準を表す。
【0010】
様々な実施形態では、(1)1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表し、(2)予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含み、(3)1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応し、(4)金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含み、(5)チャートは、1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含み、(6)リスク管理製品シナリオは、スワップ(swap)、カラー(collar)、上限(caps)、下限(floors)、スワップション(swaption)、およびフォワード開始スワップ(forward starting swaps)のうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む。
【0011】
別の態様では、本発明は、可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示する段階を含む方法を含み、このチャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す。
【0012】
様々な実施形態では、(1)95パーセンタイルラインおよび5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーンを形成し、(2)予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績であり、(3)予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づき、(4)少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含み、(5)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含み、(6)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む。
【0013】
別の態様では、本発明は、金利シミュレーションモデルの出力を計算する段階と、その出力を受け取る段階と、その出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示する段階と、を含む方法を含み、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、中央ドットは、金利負担の予想水準を表す。
【0014】
様々な実施形態では、(1)1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表し、(2)予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含み、(3)1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応し、(4)金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含み、(5)チャートは、1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含み、(6)リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップのうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む。
【0015】
別の態様では、本発明は、可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示するように動作可能なコンピュータを備えるコンピュータシステムを含み、このチャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す。
【0016】
様々な実施形態では、(1)95パーセンタイルラインおよび5パーセンタイルラインは、予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーンを形成し、(2)予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績であり、(3)予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づき、(4)少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含み、(5)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含み、(6)会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む。
【0017】
別の態様では、本発明は、金利シミュレーションモデルの出力を計算し、その出力を受け取り、その出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示するように動作可能なソフトウェアに対して動作可能なプロセッサを備えるコンピュータシステムを含み、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、中央ドットは、金利負担の予想水準を表す。
【0018】
様々な実施形態では、(1)1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表し、(2)予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含み、(3)1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応し、(4)金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含み、(5)チャートは、1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含み、(6)リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップのうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
一実施形態では、本発明は、複数の将来金利パスを生成して、企業の、現行金利に敏感な資産ポートフォリオおよび債務ポートフォリオからそれぞれ発生する一連の受入利息レベルおよび支払利息レベルを計算する。
【0020】
本明細書の第1の例は、会社“XYZ”の好ましい扱い方を説明し、好ましい実施形態の例示的なデータ表示を図示する。
【0021】
受入/支払利息の結合予測を分析して、XYZ社の将来収益への影響を評価することにより、望ましくない将来収益レベルを達成する頻度を計算することが可能である。
【0022】
以下の仮定により、好ましい分析を進める(図1を参照)。
【0023】
資産/債務ポートフォリオに関する仮定: 継続期間、クーポン、満期、支払いスケジュールおよび借換えの仮定(債務の場合)、ならびに、資産について、再投資の仮定。
【0024】
金利予想に関する仮定: 予想将来レベル、将来レベルへの調整の速度、ならびに、金利のボラティリティおよび相関。
【0025】
分析期間に関する仮定: 10年.
【0026】
XYZの目的関数に関する仮定: 予想される純利ざや(「NIM」)の最大化、予想されるNIMのボラティリティの最小化、ならびに、NIMについて妥協しない、NIMのボラティリティの最小化。NIMは、受入利息と支払利息との差額(ドル)であって、平均運用資産比率として表される。
【0027】
リスク限度の決定に関する仮定: XYZが目的関数について妥協しない範囲でとりうる、変動金利の起こりうる損害の額、ならびに、XYZが進んでとるリスクの額。
【0028】
図2〜5は、様々な金利シナリオ仮定の場合の、時間に対するスワップレートを示す。XYZのNIMは、多様な金利シナリオを仮定して分析される。
【0029】
図2は、基本ケース(“フォワード”)を示しており、これは、フォワードレートが現在のフォワードカーブに追従すると仮定している。
【0030】
図3は、10年平均回帰ケースを示しており、ここでは、金利が5年間で10年ヒストリカル平均まで徐々に上昇すると予想されている。より大まかには、このシナリオは、X/Y平均回帰として特徴づけられることが可能である。ここで、Xは、金利が上昇(または下降)すると仮定される間の年数であり、Yは、ヒストリカル平均をとる間の年数である。
【0031】
図4は、1994〜1999年パターンケースを示しており、ここでは、予想レートは、1994〜1999年の金利変化の模倣である。一般的には、これは「5年パターン」仮定であり、さらに一般的にはZ年パターン仮定である(Zは指定の年数)。
【0032】
図5は、逆イールドカーブケースを示しており、ここでは、カーブの「ショートエンド」が25bps上昇し、カーブの「ロングエンド」が四半期当たり10bps上昇している。
【0033】
過去10年間にわたる金利の動きに基づき、将来金利は、図6および表1に示される金利のボラティリティおよび相関を用いて予想される値に動くと推定される。
【0034】
【表1】

【0035】
NIM予想
【0036】
図7〜10は、資産および債務のポートフォリオに対して実行された金利シミュレーションの結果を示す。図7は、様々なシナリオの下での予想されるNIMのレベルおよび「ボラティリティ」を示している。「予想」ラインは、50パーセンタイルライン(5本のラインのうちの真ん中のライン)である。他のラインは、時間に対する確率分布をさらに示している。たとえば、一番上のラインは95パーセンタイルラインであり、一番下のラインは5パーセンタイルラインである。すなわち、NIMがこれら2つのラインの間に収まる可能性は90%である。これらのラインによって形成される“コーン”は、予想されるNIMの“可能性のあるボラティリティ”をモデル化する。
【0037】
この例では、図に示されるように、ほとんどのシナリオでNIMは上昇する可能性が高いが、次の5年間に1994〜1999年シナリオ(レート下降)を繰り返すと、時間に対して利ざやの低下が起こる。
【0038】
NIM-2005年度末統計
【0039】
図11〜12は、様々なシナリオの場合の2005年NIMの、時間に対する分布を示す。表2は、2005年の要約統計量のリストである。
【0040】
【表2】

【0041】
図12は、中央値/高値/安値チャートを示す。そのようなチャートを事前に使用してリスク管理の概念を説明することは、知られていない。各縦棒の中央ドットが、支払利息の予想レベルであり、各縦棒は確率分布を表す。各縦棒の最高ドットは、95%最良ケースを表し、最低ドットは、95%最悪ケースを表す。これは、様々な金利シナリオの場合の、対応するリスク影響度および関連する予想支出を明確に示している。これは、各シナリオの、予想される利益、損失、およびリスクを、誰が見てもわかりやすいかたちで定量化したものである。
【0042】
したがって、図12は、1つまたは複数の金利シミュレーションモデルと併せて用いられることが好ましい、様々な金利環境に対する中央値/高値/安値チャートを示している。
【0043】
NIM-2006年度末統計
【0044】
図13〜14は、様々なシナリオの場合の2006年NIMの、時間に対する分布を示す。表3は、2006年の要約統計量のリストである。
【0045】
【表3】

【0046】
NIM-2007年度末統計
【0047】
図15〜16は、様々なシナリオの場合の2007年NIMの、時間に対する分布を示す。表4は、2007年の要約統計量のリストである。
【0048】
【表4】

【0049】
NIM-2008年度末統計
【0050】
図17〜18は、様々なシナリオの場合の2008年NIMの、時間に対する分布を示す。表5は、2008年の要約統計量のリストである。
【0051】
【表5】

【0052】
NIM-2009年度末統計
【0053】
図19〜20は、様々なシナリオの場合の2009年NIMの、時間に対する分布を示す。表6は、2009年の要約統計量のリストである。
【0054】
【表6】

【0055】
混合シナリオ
【0056】
図21〜26は、混合シナリオ(シナリオ1の33%+シナリオ2の33%+シナリオ3の17%+シナリオ4の17%)の結果を示す。表7は、要約統計量のリストである。
【0057】
【表7】

【0058】
NIMに対するデュアルスワップストラテジの影響
【0059】
シナリオの分析結果のほとんどにおいて、XYZのポートフォリオは、デュアルスワップストラテジの実行後に、NIM収益についての位置付けが向上している。図27〜30を参照されたい。
【0060】
「デュアルスワップストラテジ」と「何もしない」の比較-2005年度末
【0061】
図31〜34は、2005年についての、何もしない場合(“現行”)と“スワップ済み”の場合との結果の比較である。
【0062】
「デュアルスワップストラテジ」と「何もしない」の比較-2006年度末
【0063】
図35〜38は、2006年についての、何もしない場合(“現行”)と“スワップ済み”の場合との結果の比較である。
【0064】
「デュアルスワップストラテジ」と「何もしない」の比較-2007年度末
【0065】
図39〜42は、2007年についての、何もしない場合(“現行”)と“スワップ済み”の場合との結果の比較である。
【0066】
「デュアルスワップストラテジ」と「何もしない」の比較-2008年度末
【0067】
図43〜46は、2008年についての、何もしない場合(“現行”)と“スワップ済み”の場合との結果の比較である。
【0068】
「デュアルスワップストラテジ」と「何もしない」の比較-2009年度末
【0069】
図47〜50は、2009年についての、何もしない場合(“現行”)と“スワップ済み”の場合との結果の比較である。
【0070】
第2の例は、会社“ABC”の好ましい扱い方を説明し、“固定/変動意志決定フレームワーク”の好ましい運用を示す。
【0071】
この例では、IRSFは、複数の将来金利パスを生成して、ABCの、現行金利に敏感な債務ポートフォリオから発生する一連の支払利息レベルを計算する。
【0072】
以下の仮定により、分析を進める(図51を参照)。
【0073】
資産/債務ポートフォリオに関する仮定: 継続期間、クーポン、満期、支払いスケジュールおよび借換えの仮定(債務の場合)、ならびに、資産について、再投資の仮定。
【0074】
金利予想に関する仮定: 予想将来レベル、将来レベルへの調整の速度、ならびに、金利のボラティリティおよび相関。
【0075】
分析期間に関する仮定: 6年、7カ月。
【0076】
ABCの目的関数に関する仮定: 予想される支払利息(「IE」)の最大化、IEのボラティリティの最小化、ならびに、より低いIEについて妥協しない、IEのボラティリティの最小化。
【0077】
リスク限度の決定に関する仮定: ABCが目的関数について妥協しない範囲でとりうる、変動金利の起こりうる損害の額、ならびに、ABCが進んでとるリスクの額。
【0078】
図52〜55は、様々な金利シナリオ仮定の場合の、時間に対するスワップレートを示す。ABCのIEは、多様な金利シナリオを仮定して分析される。
【0079】
図52は、基本ケース(“フォワード”)を示し、図53は、10年平均回帰ケースを示し、図54は、1994〜1999年パターンケースを示し、図55は、逆イールドカーブケースを示す。
【0080】
過去10年間にわたる金利の動きに基づき、将来金利は、図56および表8に示される金利のボラティリティおよび相関を用いて予想される値に動くと推定される。
【0081】
【表8】

【0082】
モンテカルロシミュレーション
【0083】
図57に示されるモンテカルロシミュレーションは、フォワードカーブおよびヒストリカルボラティリティに基づいて、次の5年間の3カ月LIBOR(リボレート)について、可能性のある1000個のパスを表現する。これらの分布の平均は、予想される結果(このケースでは、フォワードカーブシナリオ)を表す。
【0084】
現在のIEの予想-5%変動
【0085】
平均では、ABCは、4つのシナリオのすべてにわたって、年当たりのIEが4億8600〜5億100万ドルになると予想される(図58〜61を参照されたい)。
【0086】
観察結果
【0087】
金利上昇は、主に、毎年発行される5億ドルの新しい固定レート債務と、現行ポートフォリオ(「CP」)バランスの年間15%の増加とによる、見積ベースのレバレッジの上昇によって説明される。4つのシナリオのすべてにわたって支払利息の中央値の結果とVaRの結果とがよく似ていることは、(a)分析範囲にわたる固定レート再値付けに対するパーセンテージが比較的小さいこと(2011年度末までのABCの固定レート債務再値付けの29%)、ならびに、(b)分析範囲にわたる、資本構成における変動レート債務の量が最小限であること(見積仮定が、資本構成に追加される固定レート債務のほうを、CPに対して、より多く反映するため、変動レートのパーセンテージは時間とともに減少する)と、によって説明される。
【0088】
レートシナリオ間では支払利息のリスク分布に差があるが、その金額は、ABCの支払利息全体のコンテキストにおいては重要ではない。
【0089】
金利シミュレーション結果: スワップシナリオ
【0090】
図62は、基本的には、表9にリストされたデータと同じデータを示している。しかし、図62の表示におけるデータの提示のしかたは、複数のスワップシナリオ(現行、23%変動、その他)および金利シナリオ(フォワード、平均回帰、その他)に対する種々の確率分布のすべてを、一目でわかるように示している点で、格段に有利である。同じ表示を、他の製品(たとえば、上限またはカラー)に用いて、その製品がリスクプロファイルにどう影響するかを示すことも可能である。
【0091】
たとえば、逆イールドカーブシナリオは、ABCに最大の金融リスクをもたらすこと、および、27%変動の場合、ABCは、4つのシナリオのうちの3つにおいて、バリューアットリスク(“VaR”)をあまり増やさないことが、その表示から容易にわかる。さらに、通年支払利息の予想される減少が容易にわかり、この予想される減少と、VaRリスクの予想される増加とを、視覚的に比較することが可能である。
【0092】
大まかに言えば、図62に示されたチャートは、各金利シナリオごとに、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含むことが可能であり、リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップ、ならびに他のリスク管理製品のうちの1つまたは複数についてのものであることが可能である。
【0093】
【表9】

【0094】
表10は、ABCについてのレートシナリオおよび重要な得られた知見のまとめである。
【0095】
【表10】

【0096】
図63〜66は、43%変動の金利予想に基づくIEを示す。中央値のIEのレンジは、27%変動のケースと比較して、2000万ドルから3600万ドルへとほぼ倍増し、4億6500万〜5億100万ドルのレンジが形成される。
【0097】
図67〜70は、現行に対して43%の場合を示す。年間IEの標準偏差の増加は、2600万〜3800万ドルであり、27%のシナリオでの増加の倍である。
【0098】
図71〜74は、60%変動の金利予想に基づくIEを示す。中央値のIEのレンジは、43%のケースと比較して、4億5500万〜5億100万ドルにおいて、比較的不変である。
【0099】
図75〜78は、現行に対して60%の場合を示す。中央値のIEのレンジは43%のケースから比較的不変であるが、標準偏差は、全シナリオにわたって約30%増えている。
【0100】
フォワードカーブ
【0101】
暗示(implied)LIBORフォワードレートは、実際の将来LIBOR設定の正確な予測変数ではない。図79は、1990年までさかのぼる様々な時点におけるヒストリカル暗示LIBORフォワードカーブを示す。ヒストリカルには、フォワードは、レートの実際の行く先を過剰予測する傾向がある。フォワードカーブは、ヒストリカルには、金利を上げたり下げたりする支配的なFedバイアスに関係なく、平坦から右上がりになる傾向がある。しかし、フォワードカーブは、3mL(3カ月LIBOR)の3年後の行く先を、平均して250ベーシスポイント以上過剰予測している(表11を参照)。
【0102】
【表11】

【0103】
対変動金利スワップ(Swap to Floating)分析
【0104】
図80〜81は、5年および7年対変動金利スワップによる年間NPV節減額を示す。
【0105】
観察結果: (1)1988年以来、発行者は、5年間の変動金利に対するスワップにより平均1.69%のNPV年間節減額を達成した。5年対変動金利スワップにより、1988年以来、NPVベースで92%の確率で支払利息が減少した。(2)1988年以来、発行者は、7年間の変動金利に対するスワップにより平均1.85%のNPV年間節減額を達成した。7年対変動金利スワップにより、1988年以来、NPVベースで97%の確率で支払利息が減少した。
【0106】
図82〜83は、ABCの“有効フロンティア”を示す。点線は、変動レートパーセンテージの増加に対する有効フロンティアを示している。
【0107】
リスク管理ストラテジの例を、図84〜86に示す。図84の場合の有効上限ストラテジは、参加スワップである。図85の場合の有効上限ストラテジは、リスク/リターンに対する嗜好に応じた、参加スワップとヘッジなしとの組合せである。図86の場合の有効上限ストラテジは、リスク/リターンに対する嗜好に応じた、バニラスワップ(vanilla swap)とヘッジなしとの組合せである。
【0108】
本明細書は、主として、リスク分布と、支払利息または純利ざやとに言及している。しかし、前述のように、本発明は、現在価値(“PV”)の観点でのリスクを特徴づけるチャート、表示、および方法も包含する。使用される表示は似ているが、変数は、支払利息ではなくPVである。当業者であれば、必要に応じて本発明を他の変数の表示にも適用できることを理解されよう。
【0109】
さらに、本明細書では“会計的業績”という用語を使用しているが、当業者であれば、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、経済的業績データで置き換えることが可能であることを理解されよう。
【0110】
本発明の実施形態は、当業者には自明と考えられるコンピュータコンポーネントおよびコンピュータに実装される段階を含む。説明を容易にするために、本明細書では、本発明のすべての段階または要素をコンピュータシステムの一部として説明しているわけではないが、当業者であれば、各段階または各要素が、対応するコンピュータシステムまたはソフトウェアコンポーネントを有することが可能であることを理解されよう。したがって、そのようなコンピュータシステムおよび/またはソフトウェアコンポーネントは、それらに対応する段階または要素(すなわち、それらの機能性)を記述することによって有効化され、本発明の範囲に含まれる。
【0111】
たとえば、すべての計算が、1つまたは複数のコンピュータによって実行されることが好ましい。さらに、法によって許される範囲で、すべての通知および他の通信、ならびにすべてのデータ転送が、コンピュータネットワークを介して電子的に伝送されることが好ましい。さらに、すべてのデータが、1つまたは複数の電子的データベースに保存されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】好ましい実施形態で用いられる仮定を示す図である。
【図2】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図3】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図4】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図5】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図6】通年換算された金利ボラティリティを示す図である。
【図7】資産および債務のポートフォリオに対して、様々な確率レベルで実施された金利シミュレーションの結果の好ましい表示を示す図である。
【図8】資産および債務のポートフォリオに対して、様々な確率レベルで実施された金利シミュレーションの結果の好ましい表示を示す図である。
【図9】資産および債務のポートフォリオに対して、様々な確率レベルで実施された金利シミュレーションの結果の好ましい表示を示す図である。
【図10】資産および債務のポートフォリオに対して、様々な確率レベルで実施された金利シミュレーションの結果の好ましい表示を示す図である。
【図11】様々なシナリオの場合の純利ざや(NIM)の、時間に対する分布を示す図である。
【図12】95%の信頼度での様々な金利環境の中央値/高値/安値チャートを示す図である。
【図13】様々なシナリオの場合の2006年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図14】様々なシナリオの場合の2006年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図15】様々なシナリオの場合の2007年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図16】様々なシナリオの場合の2007年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図17】様々なシナリオの場合の2008年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図18】様々なシナリオの場合の2008年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図19】様々なシナリオの場合の2009年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図20】様々なシナリオの場合の2009年NIMの、時間に対する分布を示す図である。
【図21】混合シナリオの結果を示す図である。
【図22】混合シナリオの結果を示す図である。
【図23】混合シナリオの結果を示す図である。
【図24】混合シナリオの結果を示す図である。
【図25】混合シナリオの結果を示す図である。
【図26】混合シナリオの結果を示す図である。
【図27】様々なシナリオの場合の四半期当たりのNIMの影響を示す図である。
【図28】様々なシナリオの場合の四半期当たりのNIMの影響を示す図である。
【図29】様々なシナリオの場合の四半期当たりのNIMの影響を示す図である。
【図30】様々なシナリオの場合の四半期当たりのNIMの影響を示す図である。
【図31】2005年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図32】2005年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図33】2005年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図34】2005年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図35】2006年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図36】2006年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図37】2006年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図38】2006年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図39】2007年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図40】2007年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図41】2007年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図42】2007年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図43】2008年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図44】2008年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図45】2008年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図46】2008年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図47】2009年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図48】2009年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図49】2009年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図50】2009年についての、何もしない場合(「現行」)と「スワップ済み」の場合との結果の比較を示す図である。
【図51】好ましい実施形態で用いられる仮定を示す図である。
【図52】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図53】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図54】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図55】様々な金利シナリオの場合の、時間に対するスワップレートを示す図である。
【図56】通年換算された金利ボラティリティを示す図である。
【図57】フォワードカーブおよびヒストリカルボラティリティに基づく、次の5年間の3カ月LIBOR(リボレート)についての、可能性のある1000個のパスのモンテカルロシミュレーションの結果を示す図である。
【図58】様々なシナリオの場合の四半期当たりの支払利息の表示を示す図である。
【図59】様々なシナリオの場合の四半期当たりの支払利息の表示を示す図である。
【図60】様々なシナリオの場合の四半期当たりの支払利息の表示を示す図である。
【図61】様々なシナリオの場合の四半期当たりの支払利息の表示を示す図である。
【図62】様々なスワップシナリオの場合の様々な確率分布の表示を示す図である。
【図63】43%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図64】43%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図65】43%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図66】43%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図67】現行に対して43%の場合を示す図である。
【図68】現行に対して43%の場合を示す図である。
【図69】現行に対して43%の場合を示す図である。
【図70】現行に対して43%の場合を示す図である。
【図71】60%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図72】60%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図73】60%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図74】60%変動の金利予想に基づくIEを示す図である。
【図75】現行に対して60%の場合を示す図である。
【図76】現行に対して60%の場合を示す図である。
【図77】現行に対して60%の場合を示す図である。
【図78】現行に対して60%の場合を示す図である。
【図79】1990年までさかのぼる様々な時点におけるヒストリカルインプライドLIBORフォワードカーブを示す図である。
【図80】5年対変動金利スワップによる年間NPV節減額を示す図である。
【図81】7年対変動金利スワップによる年間NPV節減額を示す図である。
【図82】ABCの「有効フロンティア」を示す図である。
【図83】ABCの「有効フロンティア」を示す図である。
【図84】リスク管理ストラテジの例を示す図である。
【図85】リスク管理ストラテジの例を示す図である。
【図86】リスク管理ストラテジの例を示す図である。
【符号の説明】
【0113】
資産/債務ポートフォリオ
金利予想
分析期間
目的関数
リスク限度の決定

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示する手段を備えるコンピュータシステムであって、
前記チャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、
前記50パーセンタイルライン、前記95パーセンタイルライン、および前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す、コンピュータシステム。
【請求項2】
前記95パーセンタイルラインおよび前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーンを形成する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績である、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づく、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含む、請求項4に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
金利シミュレーションモデルの出力を計算する手段と、
前記出力を受け取り、前記出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示する手段と、を備えるコンピュータシステムであって、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、
前記中央ドットは、金利負担の予想水準を表す、コンピュータシステム。
【請求項9】
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、前記最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、前記最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表す、請求項8に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含む、請求項9に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応する、請求項8に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記チャートは、前記1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含む、請求項11に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップのうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む、請求項13に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示する段階を含む方法であって、
前記チャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、
前記50パーセンタイルライン、前記95パーセンタイルライン、および前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す、方法。
【請求項16】
前記95パーセンタイルラインおよび前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーンを形成する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績である、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
金利シミュレーションモデルの出力を計算する段階と、
前記出力を受け取る段階と、
前記出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示する段階と、を含む方法であって、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、
前記中央ドットは、金利負担の予想水準を表す、方法。
【請求項23】
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、前記最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、前記最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表す、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項27】
前記チャートは、前記1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップのうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
可能性のある複数の将来金利に基づいて予想会計的業績のレベルおよびボラティリティを示すチャートを、コンピュータ画面に表示するように動作可能なコンピュータを備えるコンピュータシステムであって、
前記チャートは、50パーセンタイルライン、95パーセンタイルライン、および5パーセンタイルラインを含み、
前記50パーセンタイルライン、前記95パーセンタイルライン、および前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、時間に対する確率分布を表す、コンピュータシステム。
【請求項30】
前記95パーセンタイルラインおよび前記5パーセンタイルラインは、前記予想会計的業績の、可能性のあるボラティリティをモデル化するコーンを形成する、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項31】
前記予想会計的業績は、四半期当たりの予想会計的業績である、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項32】
前記予想会計的業績は、少なくとも1つの金利シナリオに基づく、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項33】
前記少なくとも1つの金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの1つまたは複数を含む、請求項32に記載のコンピュータシステム。
【請求項34】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの少なくとも1つを含む、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項35】
前記会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの2つ以上の組合せを含む、請求項29に記載のコンピュータシステム。
【請求項36】
金利シミュレーションモデルの出力を計算し、
前記出力を受け取り、
前記出力に基づいて、1つまたは複数の縦棒を含む中央値/高値/安値チャートをコンピュータ画面に表示するように動作可能なソフトウェアに対して動作可能なプロセッサを備えるコンピュータシステムであって、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、確率分布を表し、
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれは、中央ドット、最高ドット、および最低ドットを含み、
前記中央ドットは、金利負担の予想水準を表す、コンピュータシステム。
【請求項37】
前記1つまたは複数の縦棒のそれぞれにおいて、前記最高ドットは、予想会計的業績の95%最良ケースを表し、前記最低ドットは、予想会計的業績の95%最悪ケースを表す、請求項36に記載のコンピュータシステム。
【請求項38】
前記予想会計的業績は、純利ざや、支払利息、受入利息、および現在価値のうちの1つまたは複数を含む、請求項37に記載のコンピュータシステム。
【請求項39】
前記1つまたは複数の縦棒のうちの少なくとも1つが金利シナリオに対応する、請求項36に記載のコンピュータシステム。
【請求項40】
前記金利シナリオは、フォワードシナリオ、X/Y平均回帰シナリオ、Z年パターン仮定シナリオ、および逆イールドカーブシナリオのうちの少なくとも1つを含む、請求項39に記載のコンピュータシステム。
【請求項41】
前記チャートは、前記1つまたは複数の縦棒のうちの、金利シナリオに対応する少なくとも1つに対して、リスク管理製品シナリオに対応する1つまたは複数の縦棒を含む、請求項39に記載のコンピュータシステム。
【請求項42】
前記リスク管理製品シナリオは、スワップ、カラー、上限、下限、スワップション、およびフォワード開始スワップのうちの1つまたは複数についてのシナリオを含む、請求項41に記載のコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【公表番号】特表2008−541315(P2008−541315A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−512602(P2008−512602)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/019809
【国際公開番号】WO2006/125223
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(506400797)リーマン・ブラザーズ・インコーポレーテッド (31)