説明

金属蒸気放電ランプ、および当該金属蒸気放電ランプを有する照明装置

【課題】 可能な限り歩留まりを低下させず、かつ、コンパクト性を確保できる金属蒸気放電ランプ等を提供すること。
【解決手段】 一端部にピンチシール部50を有し、内部に発光管が収納されてなる筒状をした気密容器である内管14と、一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をし、前記気密容器に被せられた保護容器である外管と、内管14を前記ピンチシール部50で支持すると共に、前記外管を開口端部で支持する口金18とを有し、前記ピンチシール部50は、略一様な厚みの板状部74と板状部74からその幅方向に延出され、板状部74よりも大きな厚みを有する膨出部76とを有し、口金18は、膨出部76の厚みD2よりも小さな間隔D3で対向配置された第1および第2の支持部66,68を有していて、内管14は、前記両支持部66,68間に板状部74が嵌め込まれて支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属蒸気放電ランプ、および当該金属蒸気放電ランプを有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大光束、高効率、長寿命である金属蒸気放電ランプ、例えばメタルハライドランプは、従来、前記特徴から種々の場所で広く使用されている。最近ではコンパクトで演色性の良い、低消費電力のメタルハライドランプが開発され、店舗等のスポットライト用照明装置の光源として用いられている。スポットライト用に使用するには、特にコンパクト性が重視される。そのようなメタルハライドランプが特許文献1に開示されている。
【0003】
当該メタルハライドランプ200を図8(a)に示す。
メタルハライドランプ200は、内部に一対の電極(不図示)が配された発光管202を有する。発光管202からは、前記各電極に電気的に接続された導線204、206が導出され、導線206はさらに、導線208に接続されている。導線204,208の一端部は、それぞれ金属箔210,212に接続されている。また、メタルハライドランプ200は、発光管202をはじめとする上記した構成部材をすべて収納する外管214を有している。
【0004】
外管214における前記金属箔210,212の存する側の一端部部分は、いわゆるピンチシール法によって圧潰され当該金属箔210,212相当部分において気密封止されている。ここで、外管214において前記圧潰封止されてなる部分をピンチシール部216と称することとする。外管214の他端部部分の凸部218は、当該外管214内を真空引きする際に用いた排気管の残部であるチップオフ部218である。外管214内を真空にするのは、ランプ点灯時に高温にさらされる導線204,206,208等の金属部材の酸化を防止するためである。なお、図8(a)には現れないが、金属箔210,212の導線204,208接続側とは反対側の端部の各々には、リード線220,222(図8(b))が接続され各リード線220,222はそれぞれが、後述する口金226のピン232,234に接続されている。
【0005】
発光管202や外管214等からなり、上記のような構成を有する組立体224には、口金226が装着されている。当該口金226には、例えば、図8(a)に示すようなピンタイプが用いられる。
図8(b)に、口金226の斜視図と外管214のピンチシール部216を示す。
口金226は、全体的に円柱状をした絶縁部228を有する。絶縁部228は、溝部230を有する。前記組立体224は、そのピンチシール部216を、前記溝部230に挿入して支持された状態で、溝部230に無機接着剤(不図示)が充填されて固着される。なお、絶縁部228底部には、金属材料からなる中空のピン232,234が植設されている。ピンチシール部216を溝部230に挿入する際に、前記各リード線220,222が対応するピン232,234の貫通孔(不図示)に挿通される。
【0006】
上記の構成からなるメタルハライドランプ200は、発光管202が破損し、外管214が損傷した場合でも安全性が確保できるように、取り付けた状態で当該メタルハライドランプ200の周囲を覆う構造を有する照明器具に用いられる。因みに、当該照明器具において光を取り出す部分には、透光性を有するガラス部材(以下、「前面ガラス」と言う。)が用いられている。
【0007】
一方で、スポットライト用の照明器具には、前面ガラスを有しない下面開放型のものもあり、こうした下面開放型照明器具にメタルハライドランプを使用したいといった要請があるが、この場合にも、やはり安全性を確保する必要がある。このために、メタルハライドランプ200自身に、さらに、外管214を覆う第2外管を設けるといった構造とすることが考えられる。第2の外管を設ける場合でも、コンパクト性を重視する観点から、出来る限り第2の外管は、小さくすることが好ましい。すなわち、外管214の外径と第2の外管の内径とを近づけ、両者の間の間隙を可能な限り小さくすることが好ましい。
【特許文献1】特開平11−96973号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の観点から第2の外管を設計すると、以下に記す理由から、当該第2の外管が外管214に嵌らなくなるといった事態が生じる。
すなわち、組立体224が、口金226に対して傾いて取り付けられる場合があり、この場合に、第2の外管に外管214が干渉してしまうからである。ピンチシール部216は、図8(b)のC−C断面図に示すように、その加工法上、全体的に厚みが一様ではなく、両端部分に膨出部236,238が発生する。膨出部236,238の厚みがばらつくので、溝部230の溝幅D4よりも膨出部の厚みD5が小さくなり過ぎた場合は、外管214(組立体224全体)が、ピンチシール部216の厚み方向に傾いてしまうのである。
【0009】
第2の外管が嵌らなくなるといった上記の問題を解消するため、当該第2の外管を大きく(内径を拡げる)ことが考えられるが、そうすると、コンパクト化の要請に反し、第2の外管の中で組立体224が傾いて見えるといった意匠的な不具合も生じる。
また、溝部230の溝幅D4を狭くすることも考えられるが、膨出部の厚みD5がそれ以上に大きくばらついてしまった場合には、組立体224が口金226に取付られなくなるものが発生し、製品としての歩留まりが低下してしまう。
【0010】
本発明は、上記した課題に鑑み、可能な限り歩留まりを低下させず、かつ、コンパクト性を確保できる金属蒸気放電ランプ、および当該金属蒸気放電ランプを有する照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明に係る金属蒸気放電ランプは、一端部にピンチシール部を有し、内部に発光管が収納されてなる筒状をした気密容器と、一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をし、前記気密容器に被せられた保護容器と、前記気密容器を前記ピンチシール部で支持すると共に、前記保護容器を開口端部で支持する口金とを有し、前記ピンチシール部は、略一様な厚みの板状部と当該板状部からその幅方向に延出され、前記板状部よりも大きな厚みを有する膨出部とを有し、前記口金は、前記膨出部の厚みよりも小さな間隔で対向配置された第1および第2の支持部を有していて、前記気密容器は、前記両支持部間に前記板状部が嵌め込まれて支持されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記ピンチシール部と前記両支持部とがその間隙に充填された無機接着剤で固着されていることを特徴とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る照明装置は、ソケットを有し、光射出方向前方が開放されてなる照明器具と、前記ソケットに前記口金が装着された上記金属蒸気放電ランプとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記構成からなる本発明に係る金属蒸気放電ランプによれば、ピンチシール部の比較的厚みの安定する板状部を、対向配置された第1および第2の支持部間に嵌め込んで、筒状をした気密容器を支持する関係上、できる限り第1の支持部と第2の支持部の対向間隔を板状部の厚みに近づけることができるので、気密容器の口金に対する傾きを可能な限り抑制することができる。その結果、同じく筒状をし、前記気密容器に被せられる保護容器の小型化が可能となり、ランプ全体をコンパクトにすることができる。また、厚みの安定する前記板状部を支持することとしたので、当該板状部が第1および第2支持部の支持部間に嵌らないといった事態を可能な限り回避でき、ランプ製造上の歩留まりの低下を抑制できる。
【0014】
また、本発明に係る照明装置によれば、上記金属蒸気放電ランプを有しているので、コンパクトな照明装置が実現できる。また、ランプ自身が保護容器を備えているので、前方開放型の照明器具にかかわらず、安全性を確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、高圧金属蒸気放電ランプの一例として示すメタルハライドランプ10の一部切欠正面図であり、図2は、同一部切欠右側面図である。メタルハライドランプ10の定格電力は70[W]である。
メタルハライドランプ10は、発光管12と当該発光管12を収納する気密容器である内管14と当該内管14に被せられた保護容器である外管16とを備える3重管構造を有し、前記内管14と前記外管16とが、E型の口金18に支持されてなるメタルハライドランプである。
【0016】
発光管12は、本管部20と当該本管部20の管軸方向両側に形成された細管部22,24とからなる外囲器26を有している。本管部20および細管部22,24は、例えば、透光性セラミックで形成されている。透光性セラミックには、例えば、アルミナセラミックを用いることができる。図1、図2に示す例では、外囲器26は、本管部20と細管部22,24とをそれぞれ別個に成形した後、両者を焼きばめによって一体化したものを用いているが、これに限らず、例えば、外囲器には、本管部と2つの細管部とを一体成形によって形成されたものを用いても構わない。
【0017】
本管部20は、気密封止された放電室(不図示)を有し、当該放電室には、一対の電極(不図示)が対向して配置されている。また、放電室には、金属ハロゲン化物、希ガス、および水銀がそれぞれ所定量封入されている。金属ハロゲン化物としては、ヨウ化ナトリウムやヨウ化ジスプロシウム等が用いられる。
細管部22,24の各々には、先端部に前記各電極が接合された給電体28,30が挿入されている。給電体28,30は、それぞれの細管部22,24における、本管部20とは反対側の端部部分に流し込まれたフリットからなるシール材32,34によって封着されている。なお、図1、図2に現れているシール材32,34部分は、細管部22,24端部からはみ出た部分である。
【0018】
給電体28の電極とは反対側の端部は電力供給線36に電気的に接続されており、同じく、給電体30の電極とは反対側の端部が電力供給線38に電気的に接続されている。
電力供給線36,38はそれぞれ、金属箔40,42を介して、外部リード線44,46に電気的に接続されている。なお、一方の電力供給線36において、少なくとも他方の電力供給線38やこれに接続された給電体30と対向する部分は、例えば石英ガラスからなるスリーブ48で被覆されている。
【0019】
外部リード線44は口金18の後述するシェル部60に、外部リード線46は口金18の後述するアイレット部62にそれぞれ電気的に接続されている。
上記した発光管12等は、図1、図2に示すように、筒状、例えば円筒状をした内管14内に収納されている。内管14は、例えば石英ガラスからなり、前記金属箔40,42の存する側の一端部部分は、いわゆるピンチシール法によって圧潰され当該金属箔40,42相当部分において気密封止されている。したがって、内管14は、片封止型の気密容器であるといえる。ここで、内管14において前記圧潰封止されてなる部分をピンチシール部50と称することとする。なお、ピンチシール部50の詳細については後述する。
【0020】
内管14の他端部部分の凸部52は、当該内管14内を真空引きする際に用いた排気管の残部であるチップオフ部52である。内管14内を真空にするのは、ランプ点灯時に高温にさらされる前記給電体28,30、電力供給線36,38等の金属部材の酸化を防止するためである。酸化防止の観点から、内管14の内部(であって、発光管12の外部)は、真空にするのではなく、不活性ガスを充満させることとしても構わない。
【0021】
なお、前記ピンチシール部50が口金18に支持され、両者は無機接着剤54によって固着されているのであるが、その支持構造等については後述する。無機接着剤54は、シリカおよびアルミナを主成分とするものであり、1000℃の耐熱温度を有する。
内管14には、図1、図2に示すように有底筒状をした(すなわち、一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をした)外管16が被せられている。外管16は、例えば硬質ガラスからなり、保護管として機能する。すなわち、発光管12が破損し、内管14が損傷した場合であってもそれ以上の破片等の拡散を防ぐ役割を果たす。また、この外管16は、ランプのコンパクト性を確保するために内管14と同じ筒状、例えば円筒状であり、組立工程において外管16を内管14に被せる際のクリアランスを確保するために、内管14との間の隙間が平均で1mm〜2mmある。外管16は、その開口端部56が口金18に支持され、両者は無機接着剤54によって固着されているのであるが、その支持構造等については後述する。
【0022】
図3に、口金18の斜視図と内管14のピンチシール部50とを示す。また、図4(a)に口金18の平面図を、図4(b)に図1におけるA−A線断面図を示す。なお、煩雑さを避けるため、図4(b)では、無機接着剤54の図示を省略している。
口金18は、全体的に絶縁材料であるステアタイトからなる絶縁部58で形成されており、当該絶縁部58に対し、図3に示すように、導電材料からなり、前記外部リード線44,46を接続するためのシェル部60、アイレット部62が設けられた構成を有している。
【0023】
絶縁部58は、有底円筒部64を有する。また、絶縁部58は、有底円筒部64の底部から立設された柱体をした第1支持部66、第2支持部68を有している。第1支持部66と第2支持部68は、図4(a)に示すように、対向配置されており、対向する部分の側壁66a、68aは、平行な平面に形成されている。また、側壁66a、68aと反対側の側壁66b、68bは、円柱外周の一部を成すような面に形成されている。なお、図4(a)において、符号70が指すのは、外部リード線44をシェル部60へ導出するための貫通孔であり、符号72が指すのは、外部リード線46をアイレット部62へ導出するための貫通孔である。
【0024】
ピンチシール(圧潰封止)は、加熱軟化させた封止予定部を、一対のピンチャー(押型)により両側から機械的に圧潰する加工法である。一対のピンチャーの平行な2平面間で圧潰するため、当該2平面間に存する部分は、略一様な安定した(加工される部材間でばらつきの少ない)厚みを有する板状となる。図3のB−B線断面図において、符号74で示す領域がこの板状となった部分である(以下、この部分を「板状部74」と称する。)。ピンチャーの前記2平面間からはみ出し、前記板状部74の幅方向に延出される部分は、当該2平面の最終間隔(板状部74の厚み)よりも大きな厚みに膨出する。B−B線断面図に、符号76で示す領域がこの膨出した部分である(以下、この部分を「膨出部76」と称する。)。膨出部76は、ピンチャーの押圧面(前記2平面以外の押圧面)に比較的拘束されずに形成される部分なので、その形状は不安定で、厚みもばらつく。
【0025】
従来は、膨出部236,238を専ら支持するようにしているので(図8(a)、(b))、既述したように、外管214が口金226に対して傾いて取り付けられる事態が発生するのである。
本実施の形態では、図4(b)に示すように、第1支持部66および第2支持部68で、安定した一様な厚みの板状部74を専ら支持することとした。すなわち、第1支持部66と第2支持部68の間に板状部74を嵌め込んで支持することとした。こうすることにより、板状部74が嵌め込まれた状態での、当該板状部74と第1、第2支持部66,68との間の間隙をできるだけ少なくすることができ、その結果、口金18に対し内管14をピンチシール部50の厚み方向に可能な限り傾かせることなく支持することができるのである。板状部74の厚みD1(図3)は、例えば、2.1±0.1mmの加工精度で仕上がるのに対し、膨出部76の厚みD2(図3)は、例えば、3.5±0.5mmといった具合にばらつく。この場合に、第1支持部66と第2支持部68の対向配置間隔D3(図3)は、D2よりも小さな、例えば、2.5mmとすることができる。
【0026】
また、第1支持部66、第2支持部68は、外管16もその開口端部56(図1)で支持している。すなわち、図4(a)、(b)に示すように、外管16は、側壁66bおよび側壁68bにガイドされて外挿され、当該第1支持部66、第2支持部68に支持される。
次に、口金の変形例について、図5(a)、(b)を参照しながら説明する。図5(a)、(b)は、変形例に係る口金の平面図である。図5において、外管16と内管14のピンチシール部50とは、一点鎖線で表している。
(変形例1)
変形例1に係る口金80では、第1支持部82と第2支持部84とをそれぞれ、複数(本例では2個)の支持部材で構成することとした。すなわち、第1支持部82は、第1ピンチシール部支持部材86と第1外管支持部材88とで構成し、第2支持部84は、第2ピンチシール部支持部材90と第2外管支持部材92とで構成することとした。
(変形例2)
変形例2に係る口金では、各支持部をさらに多くの支持部材で構成することとした。具体的には、第1支持部98を、円柱状をした5個の支持部材100で構成することとし、その内、2個の支持部材100をピンチシール部50の支持に割り当て、残り3個の支持部材を外管16の支持に割り当てることとした。第2支持部98も、5個の支持部材102で構成することとし、当該5個の支持部材102を、第1支持部96と同様に割り当てた。
【0027】
続いて、メタルハライドランプ10を光源に有するスポットライト用の照明装置を図6、図7を参照しながら説明する。
図6に示すように、当該照明装置110は、照明器具112と当該照明器具112に装着されるメタルハライドランプ10とで構成される。当該照明器具112は、スポットライト用であると共に、メタルハライドランプ10からの光射出方向に前面ガラスを有しない、前方開放型の照明器具である。照明器具112は、例えば、天井に取り付けられる。このように天井等に取り付けられると、光射出方向は下方となる。したがって、この場合、照明器具は下面開放型となる。また、メタルハライドランプ10を点灯させるための安定器(不図示)は、天井内に埋め込まれる等して当該天井に設けられる。
【0028】
図7は、メタルハライドランプ10の口金18が装着された状態で、照明器具112のソケット114の断面を示す図である。図7に示すように、ソケット114は、本体部116と、当該本体部116内に設けられた第1端子118、および第2端子120を有する。第1端子118は、シェル部60と螺合する雌ねじ形状に形成されていて、シェル部60を当該第1端子118にねじ込むことによって、シェル部60と第1端子118とが電気的に接続されると共に、口金18(メタルハライドランプ10)がソケット114(照明器具112)に取付られることとなる。ねじ込み完了状態において、断面「コ」字状をし、弾性片からなる第2端子120の一端部部分にアイレット部62が当接し、第2端子120が弾性変形して(撓んで)、第2端子120とアイレット部62とが電気的に接続されることとなる。
【0029】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下のような形態としても構わない。
(1)上記実施の形態のメタルハライドランプでは、口金にE型(エジソンベース)のものを用いたが、本発明は、ピンタイプやスワン式の口金にも適用可能である。
(2)上記実施の形態のメタルハライドランプは定格電力が70[W]であったが、本発明は、定格電力20[W]〜150[W]のものに適用可能である。
(3)上記実施の形態では、本発明をメタルハライドランプに適用した例を示したが、本発明は、他の種類の高圧金属蒸気放電ランプ、例えば、高圧水銀灯、高圧ナトリウム灯等にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明に係る金属蒸気放電ランプは、例えば、コンパクト性が要求されると共に、前方開放型の照明器具に装着しても安全性が確保できるランプとして好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施の形態に係るメタルハライドランプの一部切欠正面図である。
【図2】上記メタルハライドランプの一部切欠側面図である。
【図3】上記メタルハライドランプが備える口金の斜視図および内管のピンチシール部を示す図である。
【図4】(a)は上記口金の平面図であり、(b)は図1におけるA−A線断面図である。
【図5】(a)、(b)共に、上記口金の一変形例を示す平面図である。
【図6】実施の形態に係る照明装置を示す図である。
【図7】上記照明装置を構成するメタルハライドランプおよび照明器具のソケット部分の断面を示す図である。
【図8】(a)は、従来のメタルハライドランプの正面図であり、(b)は、当該メタルハライドランプの備える口金の斜視図およびピンチシール部を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
12 発光管
14 内管
16 外管
18,80,94 口金
50 ピンチシール部
74 板状部
76 膨出部
66,82,96 第1支持部
68,84,98 第2支持部
110 照明装置
112 照明器具
114 ソケット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部にピンチシール部を有し、内部に発光管が収納されてなる筒状をした気密容器と、
一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をし、前記気密容器に被せられた保護容器と、
前記気密容器を前記ピンチシール部で支持すると共に、前記保護容器を開口端部で支持する口金とを有し、
前記ピンチシール部は、略一様な厚みの板状部と当該板状部からその幅方向に延出され、前記板状部よりも大きな厚みを有する膨出部とを有し、前記口金は、前記膨出部の厚みよりも小さな間隔で対向配置された第1および第2の支持部を有していて、
前記気密容器は、前記両支持部間に前記板状部が嵌め込まれて支持されていることを特徴とする金属蒸気放電ランプ。
【請求項2】
前記ピンチシール部と前記両支持部とがその間隙に充填された無機接着剤で固着されていることを特徴とする請求項1記載の金属蒸気放電ランプ。
【請求項3】
ソケットを有し、光射出方向前方が開放されてなる照明器具と、
前記ソケットに前記口金が装着された請求項1または2記載の金属蒸気放電ランプとを有することを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−59149(P2007−59149A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241588(P2005−241588)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】