説明

金融市場情報を管理するシステムおよび方法

金融市場情報を管理するためのシステムおよび方法が提供される。ある種の実施形態によれば、システムはメモリ、プロセッサおよびディスプレイを有するコンピュータを含む。プロセッサは金融市場情報のグラフィック描写をディスプレイ上に生成することができる。グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての幅広い市場情報の多次元表現を含む。グラフィック描写はディスプレイ上の単一の窓に存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概略的には金融市場情報システムに、より詳細には金融市場情報を提供し、操作し、閲覧し、これに作用するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子金融市場情報および取引システムが広範に受け容れられるにいたっている。たとえば、株、債券、通貨、先物またはその他の好適な金融手段といった金融手段の取引を容易にする電子取引システムが作成されている。これらの電子取引システムの多くはビッド/オファー〔買い注文/売り提示〕プロセスを利用する。ビッドおよびオファーは受動側によってシステムに提出され、次いで行動側がビッドをヒットする〔食いつく〕またはオファーをリフト(またはテイク)する〔受ける〕。たとえば、受動トレーダーはある特定の数の30年米国財務省証券をある所与の価格で買いたいと「ビッド」しうる。そのようなビッドに反応して、行動側当事者は、債券を第一の当事者に提示価格で売る意向を示すために「ヒット」を提出する。あるいはまた、受動側当事者がある特定の数のその債券をその提示価格で売るために「オファー」を提出し、次いで行動側当事者がそのオファーに反応してその受動側当事者から提示価格で債券を買う意向を示すために「リフト」(または「テイク」)を提出することもある。そのような取引システムにおいて、ビッド、オファー、ヒット、リフト(またはテイク)はまとめて「注文」として知られうる。よって、トレーダーがビッドを提出するとき、そのトレーダーは注文を提出していると言われる。
【0003】
一般に、金融市場情報システムは典型的には特定の金融市場に関係したさまざまな情報を表示する。それらの情報は通例モニタ上の別個のウィンドウまたは画面に表示される。比較情報は、それが提供される限りにおいてだが、一次元または二次元で示される。たとえば、金融情報システムは単一の金融手段の市場に関係する情報の二次元グラフを表示することが一般的である。さらに、システムのユーザーがその情報に基づいて電子取引を遂行したい場合、取引活動は典型的には、金融市場情報を提供するアプリケーションとは別個の取引アプリケーションにおいて開始される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は概略的には金融市場情報システムに、より詳細には金融市場情報を提供し、操作し、閲覧し、これに作用するシステムおよび方法に関する。諸実施形態は、市場情報および該市場情報に基づいてユーザーがトランザクションを行えるようにするオプションの表示のためのシステム、ソフトウェアおよび/またはグラフィカルユーザーインターフェースに関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
少なくとも一つの実施形態では、金融市場情報を表示するためのシステムが提供される。システムは、金融市場情報を受け取り、保存するためのメモリを有するコンピュータを含む。該コンピュータはまた、ディスプレイと、前記金融市場情報を処理して該金融市場情報のグラフィック描写を前記ディスプレイ上に生成するソフトウェアを実行するよう動作しうるプロセッサとを有する。グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の少なくとも三次元での多次元表現を有する。該グラフィック描写はディスプレイ上の単一のウィンドウ内にあり、表示された金融市場情報の少なくとも一部分はリアルタイムで動的に更新される。
【0006】
別の実施形態では、プロセッサによって実行可能で、ディスプレイ上に金融市場情報のグラフィック描写を生成するよう動作しうるソフトウェアが提供される。グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の少なくとも三次元での多次元表現を含む。該グラフィック描写はディスプレイ上の単一のウィンドウ内にあり、表示された金融市場情報の少なくとも一部分はリアルタイムで動的に更新される。
【0007】
別の実施形態では、プロセッサによって実行可能で、ディスプレイ上に金融市場情報のグラフィック描写を生成するよう動作しうるソフトウェアが提供される。グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の三次元表現を含む。該グラフィック描写はある次元方向にリアルタイムの動的な市場情報の第一の成分を、第二の次元方向に市場情報の第二の成分を含む。前記少なくとも二つの金融手段の表現は第三の次元に沿って配される。
【発明の効果】
【0008】
本発明はいくつかの重要な技術的効果を有する。本発明のさまざまな実施形態はこれらの利点のどれも有さないことも、一部を有することも、すべてを有することもある。とりわけ、本発明のある種の実施形態は金融手段(たとえば確定利付証券)についてのリアルタイム情報を、ディスプレイを見る者が、時々刻々に更新される価格、利回り、トランザクション種別および規模、ビッドおよびオファー価格、市場動向、買い意欲と売り意欲の広まり(prevalence)、価格動向ならびに主要な証券の関係および相互関係についての統合された、容易に理解されるビューを得るような仕方および呈示において提供する。見る者は、総合指標に集中する、およびその基礎になる個別的な数字要素を取得する機能が提供される。このことは、単一のディスプレイまたはウィンドウにおいて、該単一のディスプレイが通常なら数多くの連続した表示ウィンドウを必要とする幅広い情報の配列へのアクセスを与えうるようにして達成される。以前には利用可能でなかった追加情報が包括的なグラフィックフォーマットで提供される。これは同時に、証券のそれぞれを買うビッドを提出し、売るオファーを提出し、あるいはそのトランザクションを実行する機能を容易にする。本発明はまた、生の市場情報の表示を、同時的な数学計算、洗練された定量的解析研究および24時間世界中でのトランザクション機能とともにサポートする。本発明は、金融市場情報のユーザーへの提示を容易にし、ユーザーがその情報を理解するレベルおよびスピードを既知のシステムに比べて向上させることを可能にする。本発明はまた、金融市場情報を管理する効率とともに、該情報に関連している金融手段に関するトランザクション活動のスピードおよび効率を高める。
【0009】
包括的かつ対話的な視覚ディスプレイにおいて一群の金融手段のリアルタイム特性を閲覧することは、市場参加者が、数多くの変動する定量的な市場ダイナミクスを瞬間的かつ精密に理解することを許容する。これには、金融手段のうち単一のものについての市場内での関係、金融手段のいずれか二つまたはいくつかのものについての市場間での関係および包括的に金融手段全体のグループについての関係が含まれる。システムは市場参加者が、どの金融手段においてでも、市場情報を描写している同じディスプレイとの対話を通じてトランザクションをより効率的に実行することを可能にする。定量的情報の読み取りを容易にすることに加え、表示フォーマットおよびその他ツールが主要な市場ダイナミクスを要約して特徴付け、リアルタイムのマーケット特性および複雑さの著しく向上した把握のための単純化された枠組みを、各金融手段において電子的にトランザクションを実行する機能と同時に提供する。
【0010】
ある種の実施形態は、使うのがより簡単でより効率的なユーザーインターフェースを提供する。ある種の実施形態は、単一のウィンドウ内で金融手段についての市場情報のグラフィックな多次元表現を呈示することによって、情報の迅速な選択および取得を容易にする。ある種の実施形態は、多次元表現によって表される金融手段に関連している情報をユーザーが実行できるようにするグラフィカルユーザーインターフェースを提供する。そのような実施形態は、新たな入力ツールを提供している。本発明のある種の実施形態は、ディスプレイまたはレポートの製造および/または生成に関係する。そのようなディスプレイまたはレポートは、二つ以上の金融手段についての市場情報のグラフィックな多次元表現を有するものである。レポートは印刷文書または電子文書でありうる生成物である。
【0011】
ある種の実施形態では、完了した取引活動を表示する第一の部分および現在の市場条件を表す第二の部分を含むグラフィック描写が提供される。そのようなグラフィック描写を単一のウィンドウに表示することによって、ユーザーは完了した市場条件および現在の市場条件の両方を同時に閲覧できる。これは、ユーザーがさらなる行動(さらなるウィンドウを開くなど)をとることなく達成される。このようにして、ユーザーに対する精神的および動作上の負担が軽減され、ユーザーは、必要な情報を見るために取る必要のあるステップが少なくなるので、より迅速に行動できる。
【0012】
ある種の実施形態では、本発明は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の多次元表現のディスプレイを提供する。そうすることによって、本発明は、従来技術に比べて技術的により信頼できるシステムを提供する。これは、ユーザーが必要とする問い合わせの数およびシステムによって供給されるその後の返答の数が減るからである。データが多次元表現として提供されるので、単一の表示においてユーザーに利用可能となるデータがより多くなり、ユーザーおよびシステムが必要なデータを得るために、あるいは注文を完了させるためにさらなる操作を実行する必要は少なくなる。必要とされる操作がより少ないということは、結果として、操作における失敗や遅延のリスクが小さいことにつながる。そのような失敗や遅延は、ネットワーク上のデータトラフィックのピークによって引き起こされうるものである。
【0013】
本発明のある実施形態は、現在価格、数量などといったユーザーの即座の質問すべてに答えるよう考えられた、諸ディスプレイのデフォルトの基本組み合わせを提供する。ユーザーの質問を先取りするそのようなデフォルトの提供はいくつもの技術的効果を有する。デフォルトは、GUI上で利用可能な表示スペース(いわゆるディスプレイの「不動産」)を効率的に使用する。最もありそうな質問への答えがすぐ利用可能なので、ユーザーは必要とする答えを得るためにシステムに問い合わせをしなければならない頻度が下がり、そのため利用可能な電気通信帯域幅の使用が減少する。
【0014】
本発明のその他の技術的効果は当業者には容易に明らかとなるであろう。
【0015】
本発明のより完全な理解のため、そしてさらなる特徴と利点のため、ここで付属の図面とともに提供される以下の記述を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
概略的には、本発明のある種の実施形態は金融市場情報を市場参加者に呈示することに向けられる。いくつかの実施形態によれば、本発明は、なかでも、生データ、付加価値を付けられた計算されたデータ、リアルタイムの解析値、グラフィックディスプレイおよびトランザクション機能の組み合わせをシームレスに統合し、市場参加者が必要とする迅速な把握および関連した意思決定、市場行動および決定支援を許容する電子ディスプレイを含む。システムが、最も現在のもので、利用可能な最良の生の市場データ、信頼できる付加価値を持つ計算ならびに解析的および統計的測定をさまざまな視覚表示技術を利用する枠組み内で閲覧する手段を提供し、それによりトレーダーまたはその他の市場参加者が買ったり、売ったり、あるいはポートフォリオに現在保有している証券を価値評価する目的で価格を割り当てたりすることに関心がありうる証券について現在の市場条件およびダイナミクスの呈示を提供する。いくつかの実施形態では、システムはさらにユーザーがそのような証券におけるトランザクションを直接かつ瞬時に市場情報を提供しているディスプレイとの対話性によって実行することを許容する。
【0017】
本発明のある種の実施形態は、とりわけ、市場参加者に、一つまたは複数の金融手段についての現在価格および利回りを描いた情報およびトランザクション・ディスプレイの組を提供するためのシステムを提供する。好ましくは、少なくとも二つの金融手段が表現されうる。金融手段(financial instruments)は取引されうるいかなる手段をも含む。ここに記載されるある種の実施形態は証券(securities)に触れているものの、本発明はそのように限定されるものではない。単なる例として、金融手段は証券、債券、通貨、確定利付資産または同様の市場条件に応じて変化する価値をもつ金融手段もしくは資産を含みうる。市場参加者は、トレーダー、マーケットメーカー、アナリスト、投資家または前記情報を閲覧する他のいかなるユーザーをも含みうる。本システムは、買い注文および売り注文の数量をも描く。これは、現在の最高ビッド価格および現在の最低のオファー価格(それぞれ最良ビッド価格および最良オファー価格と述べられる)で販売または購入するために現在提供されている証券の総量をなす個別に集計された買い注文および売り注文を含む。好ましくは、この情報は、複数の証券についての有効なビッドおよびオファーを集めており、そのような証券について最も現在のもので頻繁に更新される最良ビッド価格および最良オファー価格を現在のトランザクション価格とともに表示することを容易にする、安全な世界規模のリアルタイム電子トランザクションネットワークによって提供される。
【0018】
各証券についての短い識別情報が、当該表示内の位置の各生起例における証券を同定する。好ましくは、その証券について表示される情報のあらゆる生起例はリアルタイムで、同時で、ユーザーの対話的トランザクション問い合わせ、提出および実行ダイアログウィンドウとの対話を通じて行動可能である。
【0019】
集められた現行の最良ビッド注文および最良オファー注文はまとめてアクティブ・マーケット・スタック(Active Market StackTM)あるいは単に注文スタックと称される。注文スタックは、現行の有効市場あるいは最良価格において実行するためのスタックされた注文を示す。注文スタックをなす注文は好ましくは、コンピュータのモニタのような電子ディスプレイ上のウィンドウ内における多次元(好ましくは三次元)のグラフィック描写における諸層に陰影を付け、ハイライトすることによって明らかにされる。グラフィック描写はたとえば垂直バーの形でありうる。ここで述べるある種の実施形態はグラフィック表示の特定の種類および構成に触れるが、本発明はそれに限定されるものではない。対象となる金融市場情報を伝達するためにはいかなる好適な種類の表現を利用してもよい。そうした表現は、限定なしに、円グラフ図、棒グラフ図、グラフ、ボックス、色、中間階調、点、曲線、線あるいはその他のいかなる幾何学的、文字的あるいは図形的情報表現をも含む。さらに、ある種の実施形態はある種の市場情報を多次元(たとえば少なくとも二次元)で提供しうる一方、実施形態によっては三次元、四次元あるいはより多くの次元で市場情報を提供しうる。
【0020】
先に触れた垂直バーに関しては、累計高さがそのスタック内の諸層の大きさの総計を反映する。同様の複数の垂直のバーが好ましくは水平方向に配列され、現在の最良ビッド価格より低く現在の最良オファー価格より高い現在の買い注文および売り注文の総数量を特定の増分で表しうる。この集合は指し値注文帳(limit order book)と称されうる。個別的および集合的に、水平方向に配列された垂直バーは好ましくは、リアルタイムの継続的なベースで、現在の有効市場価格およびその周辺の両方における買い意欲および売り意欲の広まりの即時の印象を与える。
【0021】
また、垂直バーのそれぞれについてキャプションも提供され、垂直バーの各水平線について累積タグも提供される。これはリアルタイムデータを示す。視覚的に呈示される市場特性がすべて明確にラベル付けされ数値的に定義されるよう、現在の市場価格、トランザクション価格、利回りおよび数量ならびに指し値注文帳の各増分での基礎にある価格が提供されることが好ましい。
【0022】
また、水平方向に揃って提供されるものとして、現在市場水準についての継続的に更新されるコンテキストを提供するようにする所与の時間期間(好ましくは1取引日)についての価格履歴を表すチャートおよびそれぞれの金融手段における所定数のトランザクションについての価格動向を示す視覚表示がある。前記チャートおよび取引動向履歴は、ある実施形態では、段状テラス形式で呈示され、各証券についての情報を明確に分離するようにする。分離は区分(sector)によってでも満期によってでもよい。
【0023】
個別的な証券情報を呈示する対話的視覚表示はさらに、実行価格、計算された利回り、上と下のトランザクション価格の時刻および関連する利回りを含めた図表およびグラフによる表示要約ならびに利回り曲線の先行する日々の履歴に重ねられたグラフ形式でのリアルタイムの更新された表示に取り囲まれている。
【0024】
これらの表示のデフォルトの組み合わせが、現在価格、数量、買い意欲または売り意欲の広まり、所与の時間期間内のコンテキスト、各満期内でのおよび一つのグループとしての全証券にわたる現在の価格動向、価格動向ならびにこれからの短期市場動向についての市場参加者の即座の質問すべてに応えるよう考えられる。さらに、視覚表示要素のそれぞれはさらに、基礎になる値のための集合的な入れ物として構成され、そうした値はカーソルをその個別の要素の上に動かすことによって取得されることができる。カーソルをそのように動かすと、その個別要素の個々の特性が、成分だろうとその現在状態の要約だろうと、閲覧でき、その情報は動的に更新される。
【0025】
さらに、当該表示の各証券成分についての個別的表示が利用可能であり、それにより市場参加者はその特定の証券または満期区分のダイナミクスに集中することが許容される。これらの下位の個別証券の表示において、視覚要素は好ましくは同様にハイライトされて、詳細な数値または状態要約のいずれかの形でその基礎にある成分を明かす。
【0026】
好ましくは、表示のいかなる要素も、該要素をより詳細にハイライトするために拡大されうる。また、多次元要素の最適な見方を許容するよう表示全体を回転させることができる。いずれの時点においても、回転され、拡大された表示はもとのデフォルト位置にトグルにより戻すことができる。
【0027】
所与の証券について挙げられている価格、利回りまたは数量のいずれかの部分をクリックすることで、好ましくはトランザクションウィンドウが開かれ、そのトレーダーまたは他の資格のあるユーザーがその証券を買うビッドもしくは売るオファーを提出する、あるいは既存のビッドもしくはオファーの一つを受け容れることによって、あるいはそのトレーダーによって決まった収入トランザクションネットワークに提出されたビッドもしくはオファーを、金融トランザクションプラットフォームの他のトレーダーまたはその他の権限を与えられた有資格のユーザーの買いビッドもしくは売りオファーと電子的付け合わせをすることを通じて、当該証券におけるトランザクションを実行することが許容される。
【0028】
また、関連する安全な申し込みサービス、金融信用管理サービスおよびトランザクション管理サービスへのアクセスを取得および維持するために必要なセキュリティおよび権限付与ツールも提供される。
【0029】
一つの実施例が図1に示されている。これは、一つまたは複数のディスプレイ116を含む市場情報管理システム100を示すブロック図である。上位レベルでは、システム100は好ましくは少なくとも一つのクライアント102、サーバー104および一つもしくは複数のデータ提供器106を有するクライアント/サーバー環境として提供される。この構成が例として与えられてはいるが、所望の機能性を実行するいかなる好適な電子構成を利用してもよい。一般に、システム100は、クライアント102を使っている市場参加者に、一つまたは複数の金融手段についての金融市場情報118のグラフィックな描写を閲覧する機能を提供するシステムである。好ましくは、グラフィック描写はディスプレイ116の単一のウィンドウにおいて提供され、閲覧可能である。市場情報118は、データ提供器106から受け取られ、サーバー104上の中央貯蔵所110に保存されうる。
【0030】
たとえば、システム100は、米国財務省ベンチマークおよび非ベンチマーク金融手段データを蓄積し、自動的に蓄積された手段データをディスプレイ116を介してトレーダーに呈示し、市場情報118におけるいかなる適切な変化をも動的に処理する市場システムでありうる。ここでの用法では、「自動的に」の用語は一般的に、適切な処理が実質的に少なくともシステム100の一部によって実行されるということを意味する。「自動的に」がさらに、この開示の範囲から外れることなく、システム100とのいかなる好適なユーザー対話をも考えていることは理解しておくべきである。ここでの用法では、「動的に」の用語は、ある種の処理が、一つまたは複数の変数に基づいて、少なくとも部分的にランタイムにおいて決定されるということを意味している。
【0031】
サーバー104は、中央貯蔵所110を含み、少なくとも一つのクライアント102および/または一つのデータ提供器106に通信可能的に接続された任意のコンピュータである。たとえば、サーバー104は汎用パーソナルコンピュータ(PC)、マッキントッシュ、ワークステーション、UNIX(登録商標)ベースのコンピュータ、サーバーコンピュータまたは他の任意の好適な装置でありうる。図1は単に使用されうるコンピュータの一例を与えるにすぎない。たとえば、図1は一つのサーバー104を示しているが、システム100はサーバー以外のコンピュータを使っても、サーバープールを使っても実装できる。本開示は、汎用コンピュータ以外のコンピュータおよび従来式のオペレーティングシステムのないコンピュータも考えている。ここでの用法では、「コンピュータ」の用語は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータまたは他の任意の好適な処理装置を包含することが意図されている。コンピュータサーバー104は、該サーバー104がクライアント102と通信可能的に接続されたままである限り、UNIX(登録商標)、ウィンドウズ(登録商標)または他の任意の好適なオペレーティングシステムを含むいかなるオペレーティングシステムを実行するよう適応されていてもよい。ある実施形態によれば、サーバー104はリモートのウェブサーバーでありうる。要するに、サーバー104は、クライアント102に市場情報を呈示するために好適ないかなる組み合わせにおいてであれ、ソフトウェアおよび/またはハードウェアをもついかなるコンピュータであってもよい。
【0032】
中央貯蔵所110は一つまたは複数のデータ提供器106からの多様な市場情報118を含む。中央貯蔵所110は、外部で実装されたコードによって定義され、処理され、あるいは取得されるよう動作できるデータ記憶の任意の物理的または論理的記載を有する。たとえば、中央貯蔵所110は一つまたは複数の拡張可能マークアップ言語(XML)表または文書を有しうる。別の例では、中央貯蔵所110は、SQL文またはスクリプト、フラットファイル、Btrieveファイルまたはコンマ区切りの値(CSV)ファイルを用いて記述されるリレーショナルデータベースを有しうる。中央貯蔵所110は一つのサーバー104上に、あるいは複数のサーバー104にまたがって保存されている複数の表を有しうる。さらに、中央貯蔵所110は、本開示の範囲から外れることなく、ローカルであってもリモートであってもよい。要するに、中央貯蔵所110は、少なくとも一つのクライアントに通信可能的に接続された、市場データ118の少なくとも部分集合を有する任意のデータ記憶である。
【0033】
さらに、本発明は市場情報の前記記憶について任意の好適な構成を考えている。たとえば、図1は中央貯蔵所110を描いているが、市場情報118はクライアント102など任意の好適な位置に保存されていてよい。
【0034】
各クライアント102は好ましくは、市場参加者にグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を通じてディスプレイ116を呈示するよう動作しうる取引ワークステーションまたはデバイスである。上位のレベルでは、図示されたクライアント102はGUI112、メモリ120およびプロセッサ125を含んでおり、システム100に関連する任意の適切なデータを受信し、送信し、処理し、保存するよう動作できる電子コンピューティング装置である。クライアント102aおよび102bで示されたようなサーバー104に結合されたクライアント102はいくつあってもよいことは理解されるであろう。ここでの用法では、クライアント102とは、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、キオスク、無線データポート、携帯情報端末(PDA)、これらのもしくはその他の装置内にある一つまたは複数のプロセッサ、または他の任意の好適な処理装置を包含することが意図されている。たとえば、クライアント102は、キーパッド、タッチスクリーン、マウスまたは情報を受け付けることのできるその他の装置といった入力装置ならびにサーバー104またはクライアント102の動作に関連した、デジタルデータ、視覚情報もしくはディスプレイ116を含む情報を伝達する出力装置を有しうる。さらに、クライアント102は、ディスプレイ116に適合するようカスタマイズされたキーボードを有しうる。カスタマイズにより、各キーはディスプレイ116の特定の成分、ビューまたは機能性に割り当てられる。入力装置および出力装置の両方は、たとえばGUIによってディスプレイ116を通じて、クライアント102のユーザーから入力を受け取ることと出力を提供することの両方のための磁気コンピュータディスク、CD-ROMまたはその他の好適な媒体といった固定またはリムーバブル記憶媒体を含みうる。
【0035】
GUIは、データ提供器106から市場情報の一つまたは複数の集合を受け取るためのシステム100とのインターフェースをもつことをクライアント102のユーザーに許容するよう動作しうるグラフィカルユーザーインターフェース(graphical user interface)であってよい。一般的に、GUIはクライアント102のユーザーに、システム100によって提供されるデータの効率的にしてユーザーフレンドリーな呈示を提供する。GUIは、ユーザーによって操作される対話フィールド、プルダウンリストおよびボタンをもつ複数のフレームまたはビューを有しうる。ある実施形態では、GUIは、単一のウィンドウ内で、さまざまな市場情報118のグラフィックな描写を呈示し、クライアント102のユーザーから入力装置の一つを介してコマンドを受信する。図2Aでより詳細に示し、下記にて大いに詳細に記載されるように、ある種の実施形態によれば、ディスプレイ116は指し値注文帳の系列および複数の金融手段についての完了した取引情報のグラフィックな描写を含む。
【0036】
ディスプレイ116は、さまざまな動的に構成設定可能または選択可能なオプションおよびパラメータを保存するよう動作できる、構成設定ファイル、モジュールまたは動的リンクライブラリ(DLL)に関連付けられていてもよい。この構成設定成分は管理者(アドミニストレーター)または管理人(マネージャー)によって管理される分散ファイルであってもよく、それなら複数の市場参加者について中央集中的な一貫した構成設定が提供される。ここでの用法では「管理者」はディスプレイ116についてのオプションを動的に構成設定するパーミッションまたは権利をもつ任意のユーザーである。換言すれば、この開示の範囲から外れることなく、各市場参加者は管理者でもあることができる。これらのパラメータは、変化する取引、規制またはその他の産業条件へのすばやい応答が許容されるよう、ランタイムの間に構成設定されうる。要するに、ディスプレイ(display)116は、汎用ウェブブラウザーのような、システム100内で情報を処理し、その情報をユーザーに呈示する任意のグラフィカルユーザーインターフェースを考えている。サーバー104はネットワーク108を使って、クライアント102からウェブブラウザー(たとえば、マイクロソフト・インターネット・エクスプローラーまたはネットスケープ・ナビゲーター)を介してデータを受け付け、適切なHTMLまたはXMLの応答を返すことができる。
【0037】
ネットワーク108はコンピュータサーバー104と他の任意のコンピュータとの間の有線または無線の通信を容易にする。ネットワーク108は、たとえばインターネット・プロトコル(IP)パケット、フレーム・リレーのフレーム、非同期転送モード(ATM)のセル、音声、ビデオ、データおよびその他のネットワークアドレス間の公的な情報などを伝達しうる。ネットワーク108は一つまたは複数の構内ネットワーク(LAN)、無線アクセスネットワーク(RAN)、都市圏ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネットとして知られる地球規模のコンピュータネットワークの全体もしくは一部分および/または一つまたは複数の位置における一つまたは複数の他の任意の通信システムを含みうる。クライアント102は、サーバー104のような他のコンピュータシステムと、クライアント‐サーバーまたはその他の分散環境においてネットワーク108を通じて通信する。ある種の実施形態では、クライアント102はメモリ120での記憶のためにネットワーク108から市場情報118を受け取る。一般に、インターフェース112は、好適な組み合わせのソフトウェアおよび/またはハードウェアにおいてエンコードされ、リンク114を介してネットワーク108と通信するよう動作しうる論理を有する。より具体的には、インターフェース112は、通信ネットワーク108に関連した一つもしくは複数の通信プロトコルをサポートするソフトウェアまたは物理的な信号を伝達するよう動作しうるハードウェアを有しうる。
【0038】
メモリ120は、いかなるメモリまたはデータベースモジュールを含んでいてもよく、揮発性メモリの形であっても不揮発性メモリの形であってもよい。それには、限定なしに、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、リムーバブルメディアまたは他の任意の好適なローカルもしくはリモートのメモリ構成要素が含まれる。図示した実施形態では、メモリ120は少なくとも、市場情報管理アプリケーション130、ローカル市場データ132およびトランザクションアプリケーション134を含んでいるが、ディスプレイ116およびアプリケーション130、134による使用のための構成設定ファイルなど、他の任意の適切なアプリケーションおよびデータも含んでいてもよい。
【0039】
アプリケーション130、134は、市場情報118を受け取って処理し、それをディスプレイ116を通じて市場参加者に呈示し、ユーザーがディスプレイ116上に呈示された情報によって表される金融手段に関連したトランザクションを実行できるようにするよう動作しうるいかなるハードウェア、ソフトウェアまたはその組み合わせをも含みうる。ディスプレイ116のロードまたは構成設定をするとき、たとえばアプリケーション130はまず、ローカルだろうとリモートだろうと構成設定ファイルを処理し、ディスプレイ116上に呈示されるグラフィック描写の初期またはデフォルトパラメータを決定することができる。さらに、アプリケーション130は、ディスプレイ116を介してクライアント102を使っている市場参加者からの要求を受け取って、処理しうる。トレードアプリケーション130は、構成設定ファイルに基づいて、ある種の要求に対しては拒否、無視あるいはエラーの伝達をしうる。アプリケーション130、134は単一のマルチタスクモジュールとして示されるが、これらのアプリケーションによって実行される特徴および機能性は、たとえばデータ取得モジュールおよび呈示エンジンといった複数モジュールによって実行されてもよい。さらに、アプリケーション130、134は、本開示の範囲から外れることなく、別のソフトウェアモジュールの子モジュールまたはサブモジュールであってもよい。要するに、アプリケーション130、134は、ここに記載するような市場情報118を呈示し、操作し、これに作用するための任意の適切な処理を提供するよう動作しうる一つまたは複数のソフトウェアモジュールを有するものである。
【0040】
ローカル市場データ132は、ベンチマークおよび非ベンチマーク金融手段のような、リモート市場データ118の一つまたは複数の部分集合を保存している。ローカル市場データ132は、インターフェース112を通じて、あるいはクライアント102上で走っている別のプロセスから、市場データ118のコピーを適宜受け取りうる。適宜、ローカル市場データ132は自動的に、動的に、あるいは手動で中央貯蔵所110から任意の適切な時刻に市場データ118を取得または受領しうる。たとえば、管理アプリケーション130は、初期実行に際して中央貯蔵所110内の市場データ118のコピーを自動的に取得しうる。さらに、ローカルな市場データ132は、XML文書、フラットファイル、コンマ区切りの値(CSV)ファイル、SQL表、リレーショナルデータベースの表および市場データ118の少なくとも一つの部分集合を保存するよう機能しうるその他の任意の形式を含むいかなる好適な形式であってもよい。ローカル市場データ132は、ディスプレイ116とともに使えて、アプリケーション130、134によって処理されうる限り、中央貯蔵所110内のデータや伝達される市場データ118とは異なる形式であってもよいことは理解されるであろう。
【0041】
ディスプレイ116は、市場情報をユーザーに呈示するための適宜単数または複数のウィンドウを含む。ある実施形態では、市場情報はユーザーに対して単一のウィンドウにおいて表示されるグラフィック描写において呈示される。別の実施形態では、ユーザーは市場情報と同じウィンドウ内に表示された要素またはオブジェクトと対話することによって描かれた金融手段におけるトランザクションを実行しうる。前記対話には、前記情報のグラフィック描写の成分との対話が含まれる。しかしながら、本発明はそれに限定されるものではなく、市場情報を表示し、および/または該情報に対応するか基づくかするトランザクションを実行するための複数のウィンドウの使用をも考えている。
【0042】
クライアント102はまた、プロセッサ125も含んでいる。プロセッサ125は、たとえば中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)または現場プログラム可能なゲートアレイ(FPGA)といったクライアント102の動作を実行するために、命令を実行し、データを操作する。図1はクライアント102中に単一のプロセッサ125を示しているが、具体的な必要に応じてマルチプロセッサ125を使ってもよく、プロセッサ125への言及は、適切な場合にはマルチプロセッサ125をも含むことが意図される。ある種の実施形態では、プロセッサ125は、アプリケーション130、134に関連した一つまたは複数のプロセスを実行して、中央貯蔵所110からデータ提供器106を介して伝達された市場データ118を呈示し、ユーザーが市場データ118によって表される金融手段におけるトランザクションを遂行することを可能にする。
【0043】
データ提供器106は典型的には、市場データ118の少なくとも一部分を中央貯蔵所110における記憶のために伝達するよう動作しうる機械上に存在する、サードパーティーのウェブサーバーまたは企業エージェントである。データ提供器106がリモートでもローカルでもよいことは理解されるであろう。さらに、データ提供器106は、本開示の範囲から外れることなく、サーバー104またはクライアント102の上で走っている別個のプロセスを表していてもよい。一般に、データ提供器106は、任意の適切な市場データ118の少なくとも部分集合をシステム100に提供するよう動作しうる任意のハードウェア、ソフトウェアまたは論理である。システム100は、データ提供器106aおよび106bによって示されるような、いくつのデータ提供器106からなっていてもよい。たとえば、複数のデータ提供器106がマスター提供器106からデージーチェーン式に通信可能的につながれていてもよい。マスターデータ提供器106は市場データ118の実質的にすべてを集め、検証し、その集められた市場データ118を要求に応じて、あるいは計画された時刻にサーバー104に伝達することができる。
【0044】
動作のある側面では、アプリケーション130、134が実行され、初期化されるのは、クライアント102に動力投入されたときのように自動的に、あるいはユーザーからのコマンドに応じて行われる。アプリケーション130、134はディスプレイ116のためのデフォルトの構成設定およびレイアウトを決定し、ベンチマークおよび非ベンチマーク手段のための適切な市場データを中央貯蔵所110および/またはローカル市場データ132から取得し、デフォルトの構成設定及び取得されたデータに基づいてディスプレイ116内に呈示されるグラフィック描写を生成する。アプリケーション130、134はディスプレイ116に呈示される情報および/またはユーザーによって開始される行動を適宜処理する。
【実施例1】
【0045】
図2にあくまでも例として示されるように、本発明のある実施例は、市場情報呈示200をクライアント102のユーザーに提供する。呈示200の構成要素は好ましくはディスプレイ116上の単一のウィンドウ内に表示される。しかしながら、呈示200の構成要素は、本開示の範囲から外れることなく、複数ウィンドウに表示されたり、あるいはまた複数ディスプレイに表示されたりしてもよい。
【0046】
より具体的には、市場呈示200は好ましくは、第一の部分210および第二の部分220を有するグラフィック描写201を含む。第一の部分210は完了したトランザクション、ビッド、オファーまたは表されている市場に関連する他の任意の活動に関する情報を表す。図2に示されるように、第一の部分210は一日内の取引活動を表す。第二の部分220は現在の市場条件および利用可能な取引機会など潜在的な市場活動を表す。まとめて、第一および第二の部分210および220は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の多次元表現を呈示する。好ましくは、グラフィック描写201全体は電子ディスプレイの単一のウィンドウ内にある(すなわち単一のウィンドウ内で見ることができる)。好ましくは、少なくとも一つの第一および第二の領域210および220が単一のウィンドウ内にある。より好ましくは、第一および第二の部分210および220の両方が単一のウィンドウ内で見ることができる。単一ウィンドウ表示が好ましくはあるが、本開示は、グラフィック描写200のある種の諸部分を複数の異なるウィンドウに呈示するなど、他のいかなる好適な構成をも考えている。
【0047】
第一の部分210は完了した一日内の取引活動を表す多次元オブジェクトを含んでいる。第一の部分210はテラス式あるいは段状の三次元オブジェクトとして呈示されている。各段211は異なる金融手段を表している。図2に示した例では、5つの異なる米国ベンチマーク財務省証券を表す5つの段211があり、それぞれ2年物、3年物、5年物、10年物および30年物財務省証券を含んでいる。先に述べたように、描写201(およびたとえば段211)は、いかなる金融手段あるいは電子交換所において取引されうる他のいかなる資産もしくは品目を表していてもよいことを注意しておくべきであろう。各段211は水平セクション212および垂直セクション213を含んでいる。好ましくは、水平セクション212はx方向およびz方向の広がりをもつ水平面である。好ましくは、垂直セクション213はx方向およびy方向に広がりをもつ垂直面である。さまざまな異なる金融手段はz方向への諸段211の進行によって表される。換言すれば、異なる金融手段はz方向に沿って配列されている。
【0048】
各水平セクション212は、格子215に重ねられたグラフ214の形で表示されたさまざまな情報を有する。格子215はz方向でトランザクション価格を表し、x方向で時間を表している。グラフ214は、ある時間期間にわたって格子上でデータ点をつないだものの描写である。図1の例は時間期間として取引日の一部分を使っている。たとえば、図1は午前9:00前から午後3:00を少し過ぎたころまでの時間期間を描いているが、分、時間、日、年などを含むいかなる時間期間を表してもよい。また、複数の時間期間が表されてもよい。ある日の一部分と別の日の一部分などである。どの所与の水平セクション212にも二つ以上のグラフが含められてもよい(明示的に図示してはいない)。各グラフは異なる時間期間を表していてもよいし、あるいは市場参加者に呈示することが望ましいことがありうる他のいかなる好適な情報を表していてもよい。グラフ214もまたは他のいかなる二次元グラフィックの表現も、さらにより多くの情報(グラフ214の場合、規模または数量など)を表示するために三次元(あるいはより多くの次元)にしてもよい。
【0049】
各垂直セクション213も完了した取引情報も表している。図1では、各垂直セクション213は値動き帯(tick strip)216を含んでいる。これは所定数の取引についての価格動向の指示で、個別取引のそれぞれについての価格動向はインジケーター217によって表される。図示した値動き帯は10の取引について価格動向を表示しているが、いかなる好適な取引数を使ってもよい。好ましくは、値動き帯によって表される取引数は5ないし15の範囲である。この場合、見ている値動き帯に対応するある特定の証券を売り買いする判断に最近の価格動向がどのように影響するかについて結論を引き出すために市場参加者に提供されるこれまでの価格動向の数が、扱いうる有用な数となる。より好ましくは、インジケーターすなわち値動き(tick)の数は8ないし12の範囲である。価格動向は各インジケーター217について異なる色の使用によって指示される。図2には明示的に示されていないが、色は「変化なし」として黄色、「上向き」の価格動向として緑色、「下向き」の価格動向として赤を含みうる。しかし、いかなるグラフィック表現を使ってもよい。たとえば、価格動向は上向きおよび下向きの矢印ならびに「変化なし」については水平棒によって示されてもよい。もう一つの例としては、価格動向は色ではなく、中間階調によって指示されてもよい。あるいはまた、価格動向情報は文字または数字情報によって表現されてもよい。
【0050】
したがって、図示したように、グラフ214はある第一の時間期間にわたっての完了した取引情報を表し、値動き帯216はある第二の時間期間にわたっての完了した取引情報を表す。第二の時間期間は第一の時間期間より短く、第一の時間期間の部分集合である。また、すでに論じたように、グラフ214は価格の値の情報を表現し、値動き帯216は価格の動向の情報を表現する。よって、グラフと値動き帯は異なる時間期間にわたっての異なる情報を表している。
【0051】
第二の部分220は、前記5つのベンチマーク財務省証券についての現在の市場全体を表す複数の多次元オブジェクトを含んでいる。第二の部分220は複数の手段スラブ221を有している。各スラブ221は金融手段を表す。図1で示したように、5つのベンチマーク財務省証券を表す5つのスラブ221がある。好ましくは、各スラブ221は段211に対応する。すなわち、ある段211および対応するスラブ221はいずれも同じ金融手段を表すのである。
【0052】
各スラブ221はその上に3Dの垂直バー222が配置されている。垂直バーのそれぞれはスタックとして知られる。スタックはある所与の価格での(売りまたは買いのどちらのためのものも)証券注文の数量を表している。所与のスラブに沿っての一連のスタックは、その特定の証券についての指し値注文帳として知られる。各スラブは中心点223を有する。中心点の一方の側ですぐ隣にあるスタック(たとえばスタック224)は最良ビッド価格、すなわち諸ユーザーがその証券について支払う容易がある最良価格を表す。中心点223の他方の側ですぐ隣にあるスタック(たとえばスタック225)は最良のアスク価格〔売り指し値〕、すなわち諸ユーザーがその証券を売る容易のある最良価格を表す。したがって、中心点は最良ビッド/アスク、すなわちBBA点として知られてもよい。BBA点をまたぐ一対のスタックはBBAスタックとして知られてもよい。好ましくは、BBAスタックは層の形で追加的な情報を示す。諸層はそれぞれ最良のビッド/アスク価格での待ち行列内の種々の注文数量を示す。ただし、どの垂直バー222もこのようにして構成されてもよい。
【0053】
このように、第二の部分220は複数のスラブ221を含み、そのそれぞれは所与の次元方向に沿って配列された複数の垂直バーすなわちスタック222を有している。図2では、所与のスラブ221についてのスタック222はx方向に沿って配列されている。第一の部分210と同様、さまざまな異なる金融手段はz方向へのスラブ221の進行によって表現される。異なる金融手段はz方向に沿って配列されているのである。スタック222によって表されるように、価格情報はx方向に与えられ、数量情報はy方向に与えられる。図2に示したように、各スタック222についての価格情報はそれぞれのスラブ221に重ねられて、それぞれのスタック222の下に数値的に提供される。
【0054】
市場呈示201はある種の付随情報をも含みうる。図2に示したように、呈示201は、利回り曲線インジケーター202、取引状態インジケーター203および相場掲示板204を含む。利回り曲線インジケーター202は複数の金融手段についての利回り曲線情報を示す。図1に示したように、利回り曲線情報は5つのベンチマーク財務省証券について示されている。一つの曲線しか示していないが、インジケーター202は複数の時間期間を表す複数の曲線を示してもよい。
【0055】
取引状態インジケーターは取引状態インジケーター205およびBBA手段相場206を含む。取引状態インジケーター205はその特定の証券が取引状態にあるときに表示される。取引状態インジケーターは価格情報、数量情報およびヒット/テイク情報といった情報を提供する。ヒット/テイク情報は、その取引がヒット(hit)であったかテイク(take)であったか(すなわち、それぞれ最良オファー価格での売りか最良ビッド価格での買いか)を示す。
【0056】
相場掲示板204は現在の市場相場情報を表示する。換言すれば、掲示板204は手段種別情報(2年物[2Y]あるいは3年物[3Y]財務省証券など)、最終価格情報(ヒット/テイクの指示を含む)、価格変化情報、利回り情報、高値/利回り/時刻情報および安値/利回り/時刻情報を表示する。
【実施例2】
【0057】
図3A,Bおよび図4は本発明のさまざまな実施形態によって考えられるグラフィック描写の追加的な側面を図解している。たとえば、図3A,Bおよび図4に示されるように、グラフィック描写301内に埋め込まれた隠し情報がある。その情報は好ましくは、カーソルをあるオブジェクトの上に動かしてダイアログボックスが呈示されるようにすることによって見ることができる。たとえば、図3Aに示されているように、カーソル(明示的に示していない)をあるスタックの上に動かすことで、ボックス302が表示されるようにできる。ボックス302は手段種別、ビッド価格、利回りおよび数量といった情報を含む。ボックス302の情報は、好ましくは最良ビッド/アスクスタックでないスタックについて利用可能となる種類の情報である。同様の情報がアスクのスタック(すなわち、買いのためにオファーされている証券を表すスタック)について利用可能となるが、ただしビッド価格の代わりにアスク価格が与えられる。
【0058】
カーソルを最良ビッド/アスクスタックの上に動かすと、ボックス303のようなボックスが現れる。ボックス303は手段種別、オファー価格、利回り、総数量および諸増分数量といった情報を含む。増分数量とは、スタックの待ち行列内におけるある単一の価格についての各注文の個別の数量を表す。たとえば、ボックス303において、増分数量はそれぞれ10,8,5,5,2である。総数量は増分数量の合計である。たとえば、ボックス303において、総数量は30である。同様の情報は最良ビッドスタックに対応するボックスにも表示される。ただし、オファーまたはアスクの代わりにビッド価格が表示されることになる。
【0059】
情報ボックスのもう一つの例はボックス304である。これは当該手段が取引状態にある間のスタックに対応する。ボックス304は手段種別、ヒット/テイク、価格、利回り、数量および価格動向といった情報を表示する。同様の情報はボックス305に表示されるが、ただし、ボックス305に対応する取引状態スタックは、ビッド注文ではなく、個別の指し値注文帳のオファー注文のうちにあるので、ヒット/テイク指示は「TAKE」である。
【0060】
隠し情報は所望されるさまざまなレベルで提供されうることを注意しておくべきであろう。複数の層が、次々のより詳細な層に「深く潜ること」によってアクセスされてもよい。隠し情報が見られる図示したボックスのような構成はいくつあってもよい。他の可能な構成としては、ポップアップウィンドウ、スクロールバー(たとえば画面の下部にある)および音声ファイルといったものが含まれる。隠し情報はひとたびアクセスされれば、肯定的に改めて隠されるまで画面上に残っていてもよいし、所定の時間期間の間残ってもよいし、あるいはカーソルがその隠し情報に関連付けられたオブジェクトを離れると隠し状態に戻ってもよい。本開示は、隠し情報が見られるようにするために少なくとも初期にアクセスされる任意のルーチンと、情報が隠し状態に戻る任意のルーチンとを考えている。
【0061】
図4では、基本グラフィック表現(グラフィック描写201または301のような)から「切り出され」うるある種の情報の例が示されている。たとえば、スラブ421およびそれに対応する指し値注文帳が切り出されて図4に表示されている。図4に示されている市場呈示400も利回り曲線402、相場掲示板404、手段相場406および取引指標412を含んでいる。指標412は、グラフィック描写の第一の部分の段のうちの一つの水平セクション(たとえば水平セクション212)を上から見た図に対応する。
【0062】
市場呈示において示されるグラフィック描写および付随情報のいずれの部分も、ズームしたり、拡大したり、切り出したり、回転させたり、その他の仕方で操作したりして、その個別の市場呈示において図示されているさまざまな情報の種々のビューをユーザーに提供しうる。
【0063】
ある種の側面によれば、金融手段におけるトランザクションが可能にされる。トランザクションは、図1に示されたトランザクションアプリケーション134を実行するための単数または複数の適切なステップを取ることによって達成される。トランザクションアプリケーションを作動させるトリガーは、アイコンをクリックする、テキストのコマンドを入力する、所定のキーもしくは複数のキーの列もしくは組み合わせを押す、およびシステム100に声によるコマンドを発するといった、いかなる好適なトリガーであってもよい。少なくとも一つの実施形態では、市場呈示またはグラフィック描写(たとえば市場呈示200または描写201)は対話的なトランザクション機能を提供する。それによれば、ユーザーは市場呈示の表示ウィンドウから直接的にトランザクションを実行しうる。これはたとえば、カーソルを最良ビッド/アスクスタックの上に動かしてマウスをクリックすることによって達成されうる。次いでアプリケーション134は、ユーザーがそのトランザクションに関係する追加的情報を完成させるよう、トランザクションダイアログボックスを呈示する。ユーザーにそのヒットまたはテイクを確認する機会を与えるよう、確認ウィンドウが設けられてもよい。別の側面によれば、アプリケーション134および対話的表示ウィンドウは協力して、ユーザーがビッドまたはアスク注文を出すことを許容する。
【0064】
本発明の諸実施形態およびその利点について詳細に述べているが、当業者は付属の請求項によって定義される本発明の精神および範囲から外れることなくさまざまな変更、追加および省略をなすことができる。

【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明のある実施形態に基づく金融市場情報を管理するシステムを描いたブロック図である。
【図2】本発明のある実施形態に基づく、金融市場情報を表示するための市場呈示および関連するグラフィック描写の例を示す図である。
【図3A】本発明のある実施形態に基づく、錦秋市場情報を表示するための市場呈示および関連するグラフィック描写の例を示す図である。
【図3B】本発明のある実施形態に基づく、錦秋市場情報を表示するための市場呈示および関連するグラフィック描写の例を示す図である。
【図4】本発明のある実施形態に基づく、錦秋市場情報を表示するための市場呈示および関連するグラフィック描写の例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融市場情報を表示するためのシステムであって:
金融市場情報を受け取り、保存するためのメモリと、
ディスプレイと、
前記金融市場情報を処理して該金融市場情報のグラフィック描写を前記ディスプレイ上に生成するよう動作しうるプロセッサ、
とを有するコンピュータを有しており、
前記グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の少なくとも三次元での多次元表現を有し、該グラフィック描写はディスプレイ上の単一のウィンドウ内にあり、表示された金融市場情報の少なくとも一部分はリアルタイムで動的に更新されることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記グラフィック描写が複数の多次元表現を含むことを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記金融手段がそれぞれ関連する指し値注文帳を有しており、それぞれの指し値注文帳はある第一の次元方向に沿って配されており、該指し値注文帳の任意の一つに関連する諸注文はある第二の次元方向に沿って配されていることを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記金融手段が米国財務省証券であることを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記米国財務省証券が少なくとも二つの異なる満期を有する財務省証券を含んでいることを特徴とする、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記グラフィック描写が値動き帯を有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記グラフィック描写がアクティブ・マーケット・スタックを有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記グラフィック描写が指し値注文帳を有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記グラフィック描写が市場動向インジケーターを有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記グラフィック描写が実行済み取引の指標を有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記グラフィック描写がある金融手段に関連するある第一の数の取引の第一の指標と、該金融手段のある第二の数の取引の第二の指標とを有しており、前記第二の数が前記第一の数より大きく、前記第一の数に対応する取引期間よりも長い取引期間に対応することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記第一の数はある所定の数であり、前記第二の数はある所定の時間期間の長さによって決定されることを特徴とする、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記第一の数が5ないし15の範囲の数であることを特徴とする、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記第二の指標が一日内の取引活動の表現を有することを特徴とする、請求項11記載のシステム。
【請求項15】
前記第二の指標がグラフの形で提供されることを特徴とする、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記グラフィック描写が、完了した取引活動を示す第一の部分と、現在の有効市場を示す第二の部分とを有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項17】
前記第一および第二の部分のうちの少なくとも一つが、ある第一の次元方向の金融市場情報の第一の成分およびある第二の次元方向の金融市場情報の第二の成分を描くことを特徴とする、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記第一および第二の部分のうちの少なくとも一つが、ある第三の次元方向に少なくとも二つの金融手段についての市場活動を描くことを特徴とする、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記第一の部分および第二の部分の両方が、少なくとも二つの金融手段についての市場活動を描き、前記第一の部分に関連付けられた金融手段が前記第二の部分に関連付けられた金融手段に対応することを特徴とする、請求項18記載のシステム。
【請求項20】
前記第二の部分が、前記第一の次元方向に注文の質を、前記第二の次元方向に注文の数量を描くことを特徴とする、請求項17記載のシステム。
【請求項21】
前記市場情報が生データ、付加価値を付けられた計算されたデータおよびリアルタイムの解析値を含むことを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項22】
追加的な隠し市場情報が、カーソルを当該グラフィック描写のある部分の上に動かすことによって見ることができることを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項23】
追加的詳細が、注文に関連した手段種別情報、価格情報および数量情報のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
追加的情報が、完了した取引活動については、手段種別情報、時刻情報、価格情報および利回り情報のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項22記載のシステム。
【請求項25】
追加的情報が、最良ビッド/アスク注文については、手段種別情報、価格情報、利回り情報、総数量情報および増分数量情報のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項22記載のシステム。
【請求項26】
追加的情報が、取引状態のビッド/アスクスタックについては、手段種別情報、ヒット/テイク情報、価格情報、利回り情報、数量情報および価格動向情報のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする、請求項22記載のシステム。
【請求項27】
前記コンピュータに電子的に結合された、前記金融市場情報を保存する貯蔵所をさらに有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項28】
市場参加者が前記金融市場情報に基づいてトランザクションを遂行できるようにするよう動作しうるトランザクションアプリケーションをさらに有することを特徴とする、請求項1記載のシステム。
【請求項29】
前記トランザクションアプリケーションが前記金融市場情報を表示するコンピュータとは別個のコンピュータ上に存在することを特徴とする、請求項28記載のシステム。
【請求項30】
前記トランザクションアプリケーションが前記コンピュータからアクセス可能であることを特徴とする、請求項28記載のシステム。
【請求項31】
前記トランザクションアプリケーションが前記ウィンドウからアクセス可能であることを特徴とする、請求項28記載のシステム。
【請求項32】
前記トランザクションアプリケーションが、市場参加者が、前記ウィンドウ上に表示されたオブジェクトとの対話性によってトランザクションを実行することを許容するよう動作しうることを特徴とする、請求項31記載のシステム。
【請求項33】
前記トランザクションアプリケーションが取引を実行するためのポイントアンドクリック環境を提供するよう動作しうることを特徴とする、請求項32記載のシステム。
【請求項34】
プロセッサによって実行可能で、ディスプレイ上に金融市場情報のグラフィック描写を生成するよう動作しうるソフトウェアであって、前記グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の少なくとも三次元での多次元表現を含み、該グラフィック描写はディスプレイ上の単一のウィンドウ内にあり、表示された金融市場情報の少なくとも一部分はリアルタイムで動的に更新されることを特徴とするソフトウェア。
【請求項35】
前記グラフィック描写が複数の多次元表現を含むことを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項36】
前記グラフィック描写が、完了した取引活動を示す第一の部分と、現在の有効市場を示す第二の部分とを有することを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項37】
前記第一および第二の部分のうちの少なくとも一つが、ある第一の次元方向の金融市場情報の第一の成分およびある第二の次元方向の金融市場情報の第二の成分を描くことを特徴とする、請求項36記載のソフトウェア。
【請求項38】
前記第一および第二の部分のうちの少なくとも一つが、ある第三の次元方向に少なくとも二つの金融手段についての市場活動を描くことを特徴とする、請求項37記載のソフトウェア。
【請求項39】
隠し情報を維持し、トリガーの生起に反応してその隠し情報をディスプレイ上で見えるようにするようさらに動作しうることを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項40】
前記トリガーがカーソルをグラフィック描写のある部分の上に動かすことであることを特徴とする、請求項39記載のソフトウェア。
【請求項41】
貯蔵所から市場情報を受け取るようさらに動作しうることを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項42】
ユーザーが前記金融手段に関連するトランザクションを実行できるようにするようさらに動作しうることを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項43】
前記市場情報が複数の向きで見ることができうることを特徴とする、請求項34記載のソフトウェア。
【請求項44】
プロセッサによって実行可能で、ディスプレイ上に金融市場情報のグラフィック描写を生成するよう動作しうるソフトウェアであって、前記グラフィック描写は少なくとも二つの金融手段についての市場情報の三次元表現を含み、該グラフィック描写はある次元方向にリアルタイムの動的な市場情報の第一の成分を、第二の次元方向に市場情報の第二の成分を含み、前記少なくとも二つの金融手段の表現がある第三の次元方向に沿って配されることを特徴とするソフトウェア。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2008−502081(P2008−502081A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527642(P2007−527642)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/019935
【国際公開番号】WO2005/122047
【国際公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)