説明

金銭受付処理システム

【課題】募金等の金銭の受け付けを会員でなくても小額から簡単に且つ本人確認を行った上で処理することが可能な金銭受付処理システムを提供する。
【解決手段】利用者端末5を介して所定の団体が運営するウェブ画面上に設けられた受付ボタンを押下した場合に、利用者端末5から、少なくとも携帯電話端末7の携帯電話番号、指定金額、及び暗証番号を入力させ、これらの情報を受信した後に、受信した携帯電話番号に自動ダイヤリングして、携帯電話端末7から暗証番号を含む確認情報を入力させ、利用者端末5から入力された暗証番号と携帯電話端末7から入力された暗証番号とが一致していた場合に、決済依頼情報を生成して、携帯電話端末7の課金システム50にこの決済依頼情報を送信して指定金額の決済を依頼する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを利用して募金等の金銭を受け付けるための金銭受付処理システムに関し、とくに音声応答技術と携帯電話とを連携させて小額の金銭からの受付けを自動で行うことを可能とする金銭受付処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、募金を受け付けるシステムとして、種々のシステムが考えられており、例えば、ダイヤルQ2募金と呼ばれる電話を利用した募金システムや、ネットワークを利用したクリック募金、インターネットサービスプロバイダ(ISP)が登録会員に対して行う募金システム等が普及している。
【0003】
このうち、ダイヤルQ2募金は、募金者が所定の慈善団体の指定番号に電話をかけると、予め用意された吹き込みテープなどの音声が流れ、募金者に対して通話料のほかに募金となる所定額が課金され、電話会社が募金者から徴収した募金を所定の慈善団体に支払うものである。
【0004】
また、クリック募金は、ユーザ端末を用いて個人が行った募金の申し出を、企業が支援する形で肩代わりして支払う募金形態で、ネットワークに接続された閲覧者のユーザ端末に募金方法の説明を表示し、募金賛同の意思表示をした閲覧者のユーザ端末のディスプレイに寄付スポンサーを識別表示し、閲覧者がその識別表示をクリックすることで募金賛同の意思表示を示し、閲覧者の募金賛同意思表示の回数に応じて所定の金額を寄付スポンサーとしての企業から寄付先に寄付するものである。
【0005】
さらに、ISPが提供する募金システムは、登録会員が、支援したいNPO・NGO・ボランティア団体を選んで、壁紙等を購入したり、ポイントを利用して募金するものである。
【非特許文献1】“ダイヤルQ2で募金する” 、[online]、株式会社フジテレビジョン、[平成20年3月15日検索]、インターネット <http://www.fujitv.co.jp/charity/bokin/bokin2.html>
【特許文献1】特開2002−230239号公報
【特許文献2】特開2002−269300号公報
【非特許文献2】“インターネット募金” 、[online]、ヤフー株式会社、[平成20年3月15日検索]、インターネット <http://volunteer.yahoo.co.jp/donation/index.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ダイヤルQ2のサービスを使用して寄付を募る方法によれば、募金者が現金を直接渡したり、送金する必要が無いため手軽に利用できる利点はあるが、寄付金額は予め設定されているため、募金者の意図する寄付額を反映させることができないものであり、また、募金者の確認が行われないため他人の電話で募金を行うなどの悪用も可能であった。
【0007】
また、クリック募金のシステムにおいては、閲覧者は端末に表示された識別表示をクリックするだけで金銭的な負担が全くなく、実際に寄付金を支払うのは企業側であるので、寄付を行いたいと思っている閲覧者と実際に寄付する者との間に乖離が生じているという問題がある。
【0008】
さらに、インターネットサービスプロバイダが登録会員に対して行う募金システムにあっては、会員登録を行うことが予め必要となるので、募金者にとって募金手続きが煩わしくなり、募金を敬遠する要因ともなりかねない。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、任意の金額の募金等の金銭の受け付けを会員登録することなく簡単に且つ本人確認を行った上で処理することが可能な金銭受付処理システムを提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために、インターネット等のネットワークを介して利用者端末から申し込まれる金銭の受付処理を行うにあたり、昨今においては携帯電話が十分に普及していることから、この携帯電話と音声応答技術とを連携させることで、金銭の受け付け時において本人確認を行うことが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明に係る金銭受付処理システムは、利用者が利用する利用者端末を介して所定の団体が運営するウェブ画面上に設けられた受付ボタンを押下することにより前記所定の団体に対する金銭の提供又は支払いを受付け処理するシステムであって、前記受付ボタンの押下により、前記利用者端末に対して、少なくとも前記利用者が使用する携帯電話端末の携帯電話番号、前記利用者が指定する指定金額、及び利用者が任意に設定する暗証番号の入力を要請する受付情報入力要請手段と、前記利用者端末を介して入力された前記携帯電話番号、指定金額、及び暗証番号を少なくとも受信する受付情報受信手段と、前記受付情報受信手段で受信した前記携帯電話番号に自動ダイヤリングし、通話状態が確立された後に少なくとも前記暗証番号を含む確認情報を要請する確認情報入力要請手段と、前記携帯電話端末を介して入力された前記確認情報を受信する確認情報受信手段と、前記受付情報受信手段で受信した前記利用者端末を介して入力された暗証番号と前記確認情報受信手段で受信した前記携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致するか否かを判定するマッチング判定手段と、前記マッチング判定手段により前記利用者端末を介して入力された暗証番号と前記携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致すると判定された場合に、前記携帯電話番号に基づく決済依頼情報を生成し、前記携帯電話端末の課金システムに前記決済依頼情報を送信して前記指定金額の決済を依頼する課金依頼手段とを具備することを特徴としている。
【0012】
したがって、利用者が所定の団体が運営するウェブ画面上に設けられた受付ボタンを押下して金銭の提供又は支払いの受付け処理を要請すると、金銭受付処理システムは、受付情報入力要請手段により、前記利用者端末に対して、少なくとも利用者が使用する携帯電話端末の携帯電話番号、利用者が指定する指定金額、及び利用者が任意に設定する暗証番号の入力を要請し、その後、受付情報受信手段により、利用者端末を介して入力された携帯電話番号、指定金額、及び暗証番号を受信すると、確認情報入力要請手段により、利用者端末から入力された携帯電話番号に対して自動ダイヤリングし、通話状態が確立された後に暗証番号を含む確認情報の入力を形態電話端末の利用者に対して要請する。
【0013】
そして、確認情報受信手段により、形態電話端末を介して入力された暗証番号を含む確認情報を受信すると、マッチング判定手段により、利用者端末から入力された暗証番号と携帯電話端末から入力された暗証番号とが一致するか否かが判定され、一致すると判定された場合に、課金依頼手段により、前記携帯電話番号に基づく決済依頼情報が生成され、この決済依頼情報が携帯電話端末の課金システムへ送信されて前記指定金額の決済が依頼される。
【0014】
したがって、利用者は、格別に会員登録をすることなく、小額の金銭から受付けを要請することが可能となり、また、本人確認をした上で金銭の自動受付を処理することが可能となる。
【0015】
ここで、利用者端末からの受付は24時間可能とするが、前記携帯電話番号への自動ダイヤリングは、利用者への確認しやすい所定の時間帯(例えば、9時〜21時)に限定するようにしてもよい。
【0016】
また、受付情報受信手段は、利用者が利用者端末を介して入力したメールアドレスの受信を含み、マッチング判定手段により利用者端末を介して入力された暗証番号と携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致すると判定された場合に、前記メールアドレスに対してお礼メールを送信するメール送信手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0017】
前記所定の団体は、予め登録しておき、前記受付情報入力要請手段は、登録されている所定の団体に対する金銭の提供又は支払いについてのみ実行されるようにしてもよい。
また、所定の団体からの金銭の受付状況の確認要請に対して金銭の受付状況の情報を前記所定の団体に送信する受付状況通知手段をさらに具備するようにしてもよい。
前記利用者端末は、自宅などに設置されたパーソナルコンピュータであっても、前記携帯電話端末その他の携帯端末であってもよい。
以上の構成は、所定の団体が募金主催団体である場合には、前記指定金額を募金額としてもよく、また、所定の団体の会費等を徴収する場合等にも利用してもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上述べたように、本発明によれば、利用者が利用する利用者端末より金銭の提供又は支払の受付要請があった場合に、利用者が使用する携帯電話端末の携帯電話番号、利用者が指定する指定金額、及び暗証番号を入力させ、この入力された携帯電話番号に自動ダイヤリングして暗証番号を含む確認情報を入力させ、前記利用者端末から入力された暗証番号と携帯電話端末から入力された暗証番号とが一致した場合に、前記携帯電話番号に基づく決済依頼情報が生成され、課金システムに決済依頼情報を送信して前記指定金額の決済を依頼するようにしたので、金銭の受付を要請する利用者は、自己が意図する任意の金額を設定することが可能となり、また、利用者端末から入力された暗証番号と携帯電話から入力された暗証番号との一致を条件として決済が行われるので、利用者本人からの依頼であることを確認することが可能となり、会員登録をしなくても任意の金額を簡単にかつ本人確認を行った上で受付け処理することが可能となる。このため、悪用されにくい安全な金銭受付処理システムを構築することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る金銭受付処理システムの実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1において、本発明に係る金銭受付処理システムの構成図が示されている。
ここで示される金銭受付処理システムは、NPO法人等の募金主催団体への寄付金の受け付けを処理するシステムであり、利用者端末からの募金の受け付けを携帯電話端末及び音声応答技術を利用して募金者の確認をした上で処理する例として示されている。
【0021】
この金銭受付処理システムは、インターネット1に接続されたASP(アプリケーションサービスプロバイダ)としての運営会社2と、募金主催者団体が利用する募金主催者端末3と、募金主催者団体が運営するウェブサイトを管理するためのウェブサーバ(募金主催者側)4と、募金者が利用する利用者端末5とを備え、また、運営会社2に携帯電話網6を介して接続される携帯電話端末7を備えて構成されている。
【0022】
運営会社2は、募金の受け付けサービスを提供するウェブサーバ(ASP側)8と、募金主催団体に関する情報や寄付の受付に関する情報などを格納するデータベースサーバ9と、CTIサーバ10と、メールサーバ11と、携帯電話端末の課金システム50へ決済依頼情報を送信するゲートウェイ(GW)サーバ12と、募金の状況を集計する募金集計システム13とを有し、これらサーバ及びシステムは、情報処理装置として必要な機能(通信手段、記憶手段、制御部等)を備えており、インターネット1に接続するルータ15にLAN伝送路16を介して接続されている。
【0023】
データベースサーバ9は、募金主催団体の説明や募金の趣旨等が記録されたNPOデータベース21と、寄付の受付時に利用者端末から入力された携帯電話端末の携帯電話番号、携帯電話端末のメールアドレス、寄付金額、暗証番号、氏名又はニックネース等が記録された寄付受付データベース22と、後述する承認方法による承認された寄付の受付情報が記録された寄付受付承認データベース23とを備えている。
【0024】
CTIサーバ10は、携帯電話網6を介して、携帯電話端末と通信可能に接続されもので、携帯電話端末との間でオペレータを介さずに自動的に音声応答するIVR部25と、携帯電話端末から入力した暗証番号と前記利用者端末から入力した暗証番号の一致しているか否かを判定するマッチング判定部26とを備えている
【0025】
メールサーバ11は、利用者に対して募金に対するお礼メールを送信するものであって、CTIサーバ10から出力される文書テンプレートにデータベースサーバ9からの認証された募金に関する情報をテキスト形式で嵌め込むことによってメールを形成し、そのメールを受付時に入力されたメールアドレスに送信するものである。
【0026】
ゲートウェイサーバ12は、携帯電話端末の課金システム50と連携して受け付けた募金に関する課金処理に必要な決済依頼情報を課金システム50に送信する処理を行う。
【0027】
募金集計システム13は、いままでに受け付けた募金に関する情報を集計して募金の状況等のデータを管理するもので、外部からの募金状況の問い合わせに対して必要とするデータを抽出して送信する機能を有している。
【0028】
図2において、本発明に係る契約管理システムの動作処理例がフローチャートとして示され、以下、このフローチャートに基づき本システムの動作処理例を説明する。
【0029】
尚、ここで示される処理例は、サーバで読み取ることが可能な制御プログラムをROMチップやCD−ROM等の記憶媒体を介して供給することにより、或いは、ネットワークを介して配信すること等によって各サーバにインストールし、このインストールされた制御プログラムを実行させることで行なわれる。
【0030】
図2に示されるフローチャートは、利用者があるNPO法人のウェブサイトを見ていて、このウェブサイトに設けられた募金の申込ボタンを押下した場合の募金の受付処理を示したもので、まず、募金主催者は、自己の募金主催団体を募金の受付け処理を行う運営会社に登録するための手続きを事前に行っておく。
【0031】
即ち、募金主催者が、募金主催者端末3から所定のURLを入力して運営会社2のウェブサーバ8にアクセスすると(S1)、ウェブサーバ8は、これを受けて募金主催者端末3のブラウザにメニュー画面を表示させる(S2)。募金主催者は、このメニュー画面の中から自己の募金主催団体を登録するために登録フォームを要求し(S3)、これを受けて、ウェブサーバ8は募金主催者端末3のブラウザに登録フォーム画面を表示させる(S4)。募金主催者がこのフォームを利用して登録情報を入力して送信すると(S5)、ウェブサーバ8は、この登録情報をNPOデータベース21に送信して格納し、募金主催者団体の登録処理を終える。
【0032】
その後、利用者は、利用者端末5からNPO法人のウェブサイトのURLを入力してNPO法人のウェブサーバ4にアクセスする(S6)。ウェブサーバ4は、これを受けて利用者端末5のブラウザにNPO法人が運営するサイトの画面を表示させる(S7)。このサイトの寄付金を募る説明箇所には、例えば、図3(a)に示されるように、寄付を受付けを実行する「寄付受付」ボタン31が設けられており、この寄付受付ボタン31を押下することにより、このボタンにリンクされた募金の受付け処理を行う運営会社2のウェブサーバ8にアクセスし(S8)、ウェブサーバ8はこれを受けて、寄付の受付け画面を利用者端末5のブラウザに表示させる(S9)。
【0033】
この受付け画面の表示は、募金しようとするNPO法人の説明がNPOデータベース21から抽出されて表示されると共に寄付受付システムの説明が表示される(図3(b)左)。
利用者端末においては、この受付画面を見て、次の段階へ進むために、画面上の「次へ」ボタン32を押下すると(S10)、ウェブサーバ8はこれを受けて募金の受付けに必要な所定の項目を入力させる画面(所定の入力フォームによる募金受付入力画面)を表示させる(S11)。この募金受付入力画面には、利用者の携帯電話番号、利用者が利用するメールアドレス、寄付金額、暗証番号(例えば、4桁の英数字)、氏名又はニックネームを入力できるようになっており(図3(b)右)、また携帯電話番号、メールアドレス、寄付金額、暗証番号が必須入力項目であることを利用者に示す。
【0034】
利用者は、この入力画面の指示に従って、所定箇所に対応する事項を入力して「登録」ボタン33を押下することにより(S12)、これらの入力項目がウェブサーバ8へ送信され、ウェブサーバ8はこれを受けて、入力された諸項目のデータを寄付受付データベース22へ送信格納する。
【0035】
そして、この処理の後に、ウェブサーバ8は、入力項目を利用者に確認させるために、例えば、図3(c)に示される募金受付確認画面を利用者端末5のブラウザに表示させ(S13)、利用者は、これを受けて、表示内容でよければ、同表示画面に表示された「OK」ボタン34を押下して、ウェブサーバ8に本人承認情報を送信し(S14)、表示内容が誤っているか、変更したい場合には、「戻る」ボタン35を押して、入力画面に戻ることを要請する。
【0036】
ウェブサーバ8は、本人承認情報を受信すると、承認された募金の受付情報がCTIサーバ10へ送信され(S15)、CTIサーバ10は、これを受けて受付画面によって入力された携帯電話番号にオートダイアリングする(S16)。そして、携帯電話端末7と通話可能な状態が形成されると(S17)、CTIサーバ10のIVR部25を介して図4に示されるような音声入力スクリプトが再生され、音声ガイダンスにより、受付内容が順次確認される(S18)。
【0037】
即ち、図4に示されるように、募金受付の取消しの有無を確認するためのメーセージ(「募金の受け付けを行いました。受付けを承認する場合には#1を、受付けを取り消す場合には#0を押してください。」)が流れ、これに対して、携帯電話端末7から指定されたボタンを押下することにより、入力された内容がIVR部25で判定され、入力された内容に応じた処理がなされる。入力された内容が#1であると認識されれば、次に、受付先を確認するためのメーセージ(「受付先はNPO法人******です。正しい場合には#1を、間違っている場合には#0を押してください。」)が流れ、これに対して、携帯電話端末7から指定されたボタンを押下することにより、入力された情報がIVR部25で判定され、入力された内容に応じた処理がなされる。入力された内容が#1であると認識されれば、次に、寄付金額を確認するためのメッセージ(「寄付金額は、□□□円です。正しい場合には#1を、間違っている場合には#0を押してください。」)が流れ、これに対して、携帯電話端末7から指定されたボタンを押下することにより、入力された内容がIVR部25で判定され、入力された内容に応じた処理がなされる。入力された内容が#1であると認識されれば、次に、暗証番号の入力要請を行なうメッセージ(「受付時に設定した暗証番号を入力してください。」)が流れ、これに対して、利用者は、利用者端末5から入力された受付時に設定した暗証番号を入力する。
尚、上述の音声ガイダンスによる内容確認において、#0が押された場合や、異なる暗証番号が押された場合には、以後の処理が中断され、募金の受付け処理を終了する。
【0038】
以上の処理が完了すると、次にCTIサーバ10は、利用者端末5から入力された暗証番号と、携帯電話端末7から入力された暗証番号とのマッチング判定を行い(S19)、一致していないと判定された場合には、募金の受付けは取り消され(S20)、一致していると判定された場合には、募金者本人の確認がとれた場合であるので、承認された寄付受付情報を寄付受付承認データベース23に登録する(S21)。
【0039】
また、承認された寄付受付情報が寄付受付承認データベース23に登録された後に、その登録情報に基づきゲートウェイサーバ12から課金処理に必要な携帯電話番号に基づく決済依頼情報を生成し、この決済依頼情報を携帯電話端末の課金システム50へ送信する(S22)。
【0040】
尚、課金システム30においては、募金額として設定された額を、例えば携帯電話端末の利用料やISPの利用料とともに所定の期間毎(例えば1ヶ月毎)に合算し、利用者の口座等から決済する。この決済された募金額は、例えば、携帯電話会社(キャリア )が手数料として所定割合の額を引いた後に残金を一旦運営会社(ASP)の口座(ASP口座)51に振り込み、そこからASPの利用代として所定割合の額を更に引いた後に残金をNPO法人の銀行口座52に振り込むようにしてもよい。
【0041】
また、CTIサーバ10により、利用者端末5から入力された暗証番号と、携帯電話端末7から入力された暗証番号とが一致していると判定された場合には、前述した課金処理と同時に、メールサーバ11が、CTIサーバ10から出力される文書テンプレートにデータベースサーバ9からの募金の受付完了情報をテキスト形式で嵌め込むことによってお礼メールを作成し(S23)、そのお礼メールを受付時に入力されたメールアドレスへ送信する(S24)。
【0042】
以上の処理を経て受け付けられた寄付受付承認データベース23のデータは、募金集計システム13に送信され、この募金集計システム13で集計管理される。募金主催団体は、募金主催者端末3から所定のURLを入力してウェブサーバ8にアクセスすると(S30)、ウェブサーバ8は、募金主催者端末3にメニュー画面を表示させ(S31)、これを受けて募金主催者が募金主催者端末3から指定されたNPOへの募金状況を確認要求すると(S32)、ウェブサーバ8は、募金集計システム13に対して、指定されたNPOへの募金状況の情報を要求する(S33)。募金集計システム13は、これを受けて、募金状況の情報をウェブサーバ8へ送信し(S34)、ウェブサーバ8は、この募金状況を募金主催者端末3のブラウザに表示させる(S35)。これにより、募金者は、現在の募金状況を確認することが可能となる。
【0043】
したがって、以上のシステムによれば、利用者が利用者端末5からNPO法人が運営するウェブ画面上に設けられた寄付金の受付ボタン31を押下して寄付金の受付け処理を要請すると、利用者端末5に対して、少なくとも利用者が使用する携帯電話端末の携帯電話番号、利用者が指定する指定金額、及び利用者が任意に設定する暗証番号の入力が要請され、その後、利用者がそれらの情報を入力して返信し、入力内容の確認が済むと、所定の時間帯において利用者が使用する携帯電話端末7に運営会社2から自動でダイヤリングされ、利用者との間で通話状態が確立された後に自動音声応答機能により受付けの確認(寄付の意思確認、寄付内容の確認)及び暗証番号の入力が要請される。そして、利用者がこれらの要請に対して要求された回答を返信すると、利用者端末5で入力された暗証番号と携帯電話端末7から入力された暗証番号との一致が判定され、一致しなければ、募金の受付は取り消され、一致した場合にのみ課金処理へ移行して指定された募金額の決済処理が行われる。このため、募金の受付を要請する利用者は、自己が意図する任意の募金額を設定できると共に、利用者端末5から入力された暗証番号と携帯電話端末7から入力された暗証番号との一致を確認することから、利用者本人からの依頼であることを確認することも可能となり、会員でなくても小額から本人確認をしつつ簡易かつ安全に募金の受付処理を行うことが可能となる。
【0044】
尚、以上の構成においては、募金主催団体としてNPO法人とし、受け付ける金銭として募金(寄付金)とした場合の例を示したが、これに限定されるものではなく、金銭の受け付け処理を行う色々な態様、例えば、会費の徴収を行う場合等にも利用可能である。
【0045】
また、上述の構成においては、利用者端末として、利用者が所有するパーソナルコンピュータを利用した場合の例を示したが、利用者が使用する携帯電話端末やその他の携帯端末を利用者端末として利用するようにしてもよい。
【0046】
さらに、上述の構成においては、CTIサーバの音声自動応答機能を利用して音声ガイダンスに合わせて携帯電話端末7のボタン操作により対応する例を示したが、音声認識処理を実行する音声認識エンジン27と、音声認識の際に使用する単語辞書28とを備えた音声認識サーバ29をCTIサーバ10に接続しておき、利用者の音声による返答を自動解析して暗証番号等の確認情報を得るようにしてもよい。
【0047】
さらにまた、受け付け時の募金受付入力画面(入力フォーム)に必須入力項目とは別に、性別や居住エリア等のアンケート情報の入力を可能としておき、募金の傾向を同時に調査できるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、本発明に係る金銭受付処理システムを利用した募金受付システムの構成例を示す模式図である。
【図2】図2は、図1の構成に基づく、受付処理例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、利用者端末の受付処理を行う際の画面表示例である。
【図4】図4は、CTIサーバの音声自動応答機能による音声スクリプト例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 インターネット
2 運営会社
5 利用者端末
7 携帯電話端末




【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用する利用者端末を介して所定の団体が運営するウェブ画面上に設けられた受付ボタンを押下することにより前記所定の団体に対する金銭の提供又は支払いを受付け処理する金銭受付処理システムであって、
前記受付ボタンの押下により、前記利用者端末に対して、少なくとも前記利用者が使用する携帯電話端末の携帯電話番号、前記利用者が指定する指定金額、及び利用者が任意に設定する暗証番号の入力を要請する受付情報入力要請手段と、
前記利用者端末を介して入力された前記携帯電話番号、指定金額、及び暗証番号を少なくとも受信する受付情報受信手段と、
前記受付情報受信手段で受信した前記携帯電話番号に自動ダイヤリングし、通話状態が確立された後に少なくとも前記暗証番号を含む確認情報を要請する確認情報入力要請手段と、
前記携帯電話端末を介して入力された前記確認情報を受信する確認情報受信手段と、
前記受付情報受信手段で受信した前記利用者端末を介して入力された暗証番号と前記確認情報受信手段で受信した前記携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致するか否かを判定するマッチング判定手段と、
前記マッチング判定手段により前記利用者端末を介して入力された暗証番号と前記携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致すると判定された場合に、前記携帯電話番号に基づく決済依頼情報を生成し、前記携帯電話端末の課金システムに前記決済依頼情報を送信して前記指定金額の決済を依頼する課金依頼手段と
を具備することを特徴とする金銭受付処理システム
【請求項2】
前記携帯電話番号への自動ダイヤリングは、所定の時間帯に限定されることを特徴とする請求項1記載の金銭受付処理システム。
【請求項3】
前記受付情報受信手段は、利用者が利用者端末を介して入力したメールアドレスの受信を含み、
前記マッチング判定手段により前記利用者端末を介して入力された暗証番号と前記携帯電話端末を介して入力された暗証番号とが一致すると判定された場合に、前記メールアドレスに対してお礼メールを送信するメール送信手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の金銭受付処理システム。
【請求項4】
前記所定の団体を予め登録する手段を備え、前記受付情報入力要請手段は、登録されている前記所定の団体に対する金銭の提供又は支払いについてのみ実行されることを特徴とする請求項1記載の金銭受付処理システム。
【請求項5】
前記所定の団体からの金銭の受付状況の確認要請に対して前記金銭の受付状況の情報を前記所定の団体に送信する受付状況通知手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の金銭受付処理システム、
【請求項6】
前記利用者端末は前記携帯電話端末その他の携帯端末であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金銭受付処理システム。
【請求項7】
前記所定の団体は募金主催団体であり、前記指定金額は募金額であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金銭受付処理システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−253502(P2009−253502A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−96952(P2008−96952)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(595134906)株式会社テレフォニー (1)
【Fターム(参考)】