針マガジン
複数のペン針アセンブリおよび複数のペン針ユニットを保管するための針マガジン(10、110)が開示される。各々のマガジンが、いくつかのペン針アセンブリをそれぞれ保持する第1の部位(11、111)および第2の部位(12、112)を備えている。第1の部位(11、111)および第2の部位(12、112)は、ユーザが容易に持ち運ぶことができるようにペン針マガジン(10、110)を折り畳むことができるよう、ヒンジ機構(13、113)によって枢動可能に連結されている。さらに針マガジン(10、110)は、使用済みのペン針アセンブリを廃棄するときに針マガジン(10、110)を廃棄物容器として使用できるよう、不可逆な係止機構(30、31、130)を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の針を個別に取り出すことができるように保持するための針マガジンに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病を患う人々は、インスリンを自身へと日常的に注射する必要がある。この目的のために、多数の様々なペンシステムが、ここ30年間において開発されてきている。典型的な糖尿病患者は、1日のうちに数回のインスリンの注射を必要とする。そのような注射を容易にするために、患者は、多数の注射針を必要とし、皮膚感染を防ぐために、新たな注射の度に新しい無菌の針を使用することが推奨される。
【0003】
インスリン用ペンシステムのための先行技術のペン針ユニットが、図1に開示されており、針カニューレをハブに取り付けて備えている。針カニューレは、注射の際に体に進入する注射部と、ペン針アセンブリがペンシステムへと接続されたときに注射ペンに収容されたカートリッジに進入するカートリッジ部とを有している。ペン針アセンブリは、通常は、細菌などを通さない保護シートによって封じられた開いた近位端を有している無菌の容器にて、すぐに使用できる状態でユーザへと届けられる。さらに、針カニューレの患者側の端部が、図示のとおりの内キャップによって覆われることが多い。ハブは、通常は、ペンシステムへの接続を可能にする接続手段を内側に有している。ペン注射器のための注射針は、さらにISO 11608に定められている。
【0004】
ペン注射器のための針ユニットは、通常は、100個のペン針ユニットを収容してなる紙箱にてもたらされ、それらのうちのいくつかが、ユーザによってポケット、ハンドバッグ、または書類かばんにて固定されずに携行される。固定されずに携行されるとき、無菌性を保つ剥離ホイルが損傷し、針アセンブリがもはや無菌でなくなる多大な恐れが存在する。長年にわたり、ペン針ユニットの保管および携行のための多数の様々なマガジンが開発されてきたが、それらの多くは、携行するにはかなり大きく、いくつかは剥離ホイルを損傷から守るためにかなり複雑な構造を有している。
【0005】
米国特許出願公開第2002/0014430号、2003/0015444号、および国際公開第2005/049114号が、多数のペン針ユニットを構造化されたやり方で携行することができるペン針のためのそのような針マガジンの例である。これらのマガジンは、ユーザによるペン針ユニットの補充が可能であり、ひとたびペン針アセンブリが使用されたならば、ユーザが使用済みのペン針ユニットを取り除き、新たな新品のペン針ユニットで置き換えることができる。このやり方で、同じ針マガジンを数回使用することができる。
【0006】
ペン針のための別の種類の針マガジンが、国際公開第02/11798号および米国特許第5,873,462号に開示されており、ここでは針マガジンが針の製造者によってあらかじめ満たされ、ひとたび各々のペン針アセンブリが使用されたならば、個々のペン針アセンブリが針マガジンの各区画へと戻される。すべてのペン針アセンブリが使用されたとき、ペン針マガジンの全体が廃棄される。ペン針アセンブリを保持する個々の無菌の区画は、マガジンの一体の一部分であり、ひとたび封止シートが取り除かれると、区画が無菌でなく、使用済みのペン針アセンブリが各区画に戻されると、その区画が汚染されるため、ユーザによる補充は不可能である。この形式の針マガジンにおいては、廃棄後に少なくとも1つのペン針アセンブリの少なくとも1つのカートリッジ部にアクセスが可能であり、使用後のペン針アセンブリが汚染されているがゆえに危険を呈することが不都合である。
【0007】
米国特許出願公開第2002/0063074号が、使用後の無菌でない針アセンブリを保持することができる標準的な注射針の廃棄のための針ホルダを開示している。しかしながら、使用まで、ユーザは、個々の針アセンブリを自身のポケット、ハンドバッグ、書類かばん、などにて、固定されていない状態で携行しなければならない。ひとたび注射が行なわれると、ユーザは、使用後の汚染された針アセンブリを、ホルダへともたらすことができる。
【0008】
個別の容器にそれぞれ収容されたいくつかの注射針を保持する針マガジンが、例えば国際公開第92/12743号および00/54691号から知られている。この形式のマガジンにおいては、針アセンブリが注射装置に取り付けられる前に、針ユニットがマガジンから取り出される。
【0009】
標準的な注射針を保持するための蓋を有する針マガジンが、日本国特許第6−321268号から知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、最適化された快適性および安全性をユーザに提供する針マガジンを提供することにある。
【0011】
特には、本発明の目的は、サイズが小さく、使用が容易であり、針アセンブリ(特には、剥離ホイル)を傷める恐れなく、大きな空間を占めずにユーザのポケットまたはハンドバックにて携行することができる針マガジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1
針マガジンが、第1の部位および第2の部位を、ユーザが持ち運びの際に針マガジンを折り畳むことを可能にするヒンジ機構によって一体に結合させて有している。第1および第2の部位の各々が、第1および第2の両方の部位に設けられたいくつかの空洞または区画にいくつかのペン針アセンブリを保持する。これにより、ユーザが、一度に1つのペン針アセンブリを取り出し、注射装置を使用して注射を実行し、使用済みのペン針アセンブリをペン針マガジンに戻すことができる。ペン針アセンブリは、好ましくは、針アセンブリを注射装置へと固定するためにきわめてわずかな針マガジンと注射装置との間の相対回転しか必要とせず、したがって針マガジンからの取り出しおよび使用済みのペン針アセンブリの針マガジンへの戻しの両方がユーザにとってきわめて容易になる欧州特許第1,536,854号に記載され、現時点においてNovotwist(登録商標)という商品名で提供されているバヨネット継手によって、注射装置へと取り付けられる。
【0013】
第1および第2の部位は、必ずしもではないが好ましくは、図面に開示されているように同一である。したがって、2つの部位に、好ましくは互いに直接向かい合うように位置する同数の空洞が設けられる。
【0014】
ヒンジが、針マガジンが折り畳まれたときに区画の開口が互いに当接するように設けられ、これによって剥離ホイルへのアクセスが反対側の部位によって防止されるため、ペン針マガジンの持ち運びをきわめて安全にする。折り畳まれたとき、ユーザが使用前および使用後のいずれにおいても針カニューレのカートリッジ部に触れることができない。このやり方で、意図せぬ針の突き刺しによる怪我が防止される。
【0015】
針マガジンを広げるとき、第1の部位および第2の部位が軸方向に関してずらされた位置へと移動し、すなわち第1の部位の中心軸と第2の部位の中心軸とがもはや同じでないように、2つの部位がお互いに対して或る角度に枢動させられる。好ましくは、針マガジンが広げられたとき、各々の区画の開口が同じ平面に位置することで、現時点において入手可能であるような標準的な注射ペンを使用して区画にアクセスすることがユーザにとってきわめて容易になる。同じ平面とは、第1および第2の部位の両方のすべての区画のすべての開口が平行な平面に整列することを意味し、すなわち枢動の角度が180度である。しかしながら、針アセンブリを、例えば2つの部位が90度の角度に枢動させられた状態など、第1の部位および第2の部位が平行とは異なる平面に位置した状態で、針マガジンから取り出すことも可能である。
【0016】
請求項2〜4
各々の空洞を封じるために二重層のシート材料を使用することは、ユーザがペン針マガジンのヒンジ機構から遠い方の側からシート材料を把持することができるよう、一方の層をペン針マガジンから離れる方向に折り曲げることができるという利点を有する。これは、シート材料を取り除く際にペン針マガジンが折り畳まれないよう、シート材料を引っ張るために使用される力を、ヒンジ機構から遠ざかるように案内することを保証する。さらに、シート材料は、利用可能な未使用のペン針アセンブリが存在しないかどうかをユーザがペン針マガジンを開くことなく検査できるよう、ペン針マガジンの外縁の外まで広げることができる。
【0017】
請求項5
針マガジンが、一例においては、使用後に2つの部位を一体に不可逆に固定する係止手段を備えることができる。この固定機構を、2つの部位の一方に設けられ、他方の部位に設けられた受け機構に係合するように移動させることができる1つ以上のアームなどとして形成することができる。係止機構に、好ましくは、部位が固定されたときに工具の使用または係止機構の破壊がなければ再び開くことが容易にはできないように、不可逆な係止手段が設けられる。2つの部位の一方に設けられるアームを、さらなる例においては、例えば成型による切り取り線や、例えばスポット溶接または接着によって形成される点接続など、アームを動作させるためにユーザが破壊しなければならない機構によって、部位へと固定することができる。
【0018】
注射針は、通常は多数の注射針が使用後に集められる特別な鋭利物の安全容器に廃棄される。次いで、鋭利物の安全容器が、薬局または医師のもとへと戻され、安全な破棄のための専用の施設へと送られる。しかしながら、針マガジンに不可逆な係止が設けられる場合、マガジンが鋭利物の容器であるための要件をすべて満たすため、鋭利物の安全容器の使用を不要にすることができる。
【0019】
請求項6
開示の実施形態において、弾性双安定要素を使用することができる。そのような双安定要素は、2つの異なる状態を有し、それらの状態間を移行することができる。針マガジンに組み合わせられるとき、2つの状態を、折り畳まれた状態または広げられた状態と考えることができる。ユーザがマガジンを折り畳み、あるいは広げるときに、双安定要素が、引き返し限界点に達したときに、ユーザによる折り畳みまたは展開を保持する。弾性双安定要素は、好ましくは、二連S字として形成され、針マガジンと一緒に1つの金型にて成型される。
【0020】
請求項7
また、針マガジンを、ペン針アセンブリを保持する区画が実際にはペン針ユニットの針容器である補充の可能な針マガジンとしてもたらすことも可能である。ペン針ユニットが、好ましくは、ペン針マガジンを注射装置に対して回転させることによってペン針アセンブリを注射装置へと取り付けることができるよう、回転を許さないやり方で区画へと固定される。バヨネット継手が使用される場合には、この回転は比較的わずかな程度でよい。
【0021】
定義:
「注射ペン」は、典型的には、筆記用のペンにやや似た長方形形状または細長い形状を有する注射装置である。そのようなペンは、通常は筒状の断面を有するが、三角形、矩形、または正方形、あるいはこれらの形状に近い任意の変種など、別の断面を容易に有することができる。
【0022】
本明細書において使用されるとき、用語「薬剤」は、液体、溶液、ゲル、または微細懸濁液など、制御された様相で中空針などの送出手段を通過させることができる薬剤含有の流動性を有する任意の医薬を包含する意味である。代表的な薬剤として、ペプチド、たんぱく質(例えば、インスリン、インスリン類似体、およびC−ペプチド)、およびホルモンなどの調合薬、生物学的に誘導された薬剤または生理活性物質、ホルモンおよび遺伝子ベースの物質、栄養調合物、ならびに固体(調剤された)または液体の両方の形状の他の物質が挙げられる。
【0023】
用語「針カニューレ」は、注射の際に皮膚の貫通を実行する実際の導管を描写するために使用される。針カニューレは、通常は金属材料で製作され、ハブへと接続されて注射針の完成品(「針アセンブリ」と称されることも多い)を形成する。しかしながら、針カニューレを、ポリマー材料またはガラス材料から製作することも可能である。ハブは、針アセンブリを注射装置へと接続するための接続手段をさらに有し、通常は適切な熱可塑性材料から成型される。「接続手段」は、例として、ルアー継手、バヨネット継手、ねじ接続、あるいはこれらの任意の組み合わせ(例えば、欧州特許第1,536,854号に記載の組み合わせ)であってよい。
【0024】
用語「針ユニット」は、図1に開示のように1つの針アセンブリを保持する容器を描写するために使用される。そのような容器は、通常は、閉じた遠位端と開いた近位端とを有しており、開いた近位端が取り外すことができるシールによって封じられる。そのような容器の内部は、通常は、針アセンブリをすぐに使用することができるように無菌である。ペン注射システムのために専用に設計された針ユニットが、ISO規格の第11608号に定められており、「ペン針」と称されることが多い。
【0025】
「カートリッジ」は、薬剤を収容している容器を描写するために使用される用語である。カートリッジは、通常はガラスから製作されるが、任意の適切なポリマーから成型することも可能である。カートリッジまたはアンプルは、好ましくは一端において穿刺可能な膜によって封じられ、そのような膜を、例えば針カニューレの患者側ではない方の端部によって貫くことができる。他端は、典型的には、ゴムまたは適切なポリマーから作られるプランジャまたはピストンによって閉じられる。プランジャまたはピストンは、カートリッジの内部を摺動によって移動することができる。穿刺可能な膜と可動のプランジャとの間の空間が薬剤を保持し、この薬剤が、薬剤を保持する空間の体積がプランジャによって減少させられるときに押し出される。しかしながら、剛体であっても、可撓であってもよい任意の種類の容器を、薬剤を収容するために使用することができる。
【0026】
用語「不可逆」は、本出願において使用される文脈において、いくつかの部品が互いに恒久的に係止され、これらの部品を通常の使用の条件下では再び分離させることができないことを意味するものと理解される。「不可逆に係止される」は、ユーザが自身の手を使用して部品を分離させることが不可能であることを意味すると考えられる。部品を分離すべき場合、ナイフまたはのこぎりなどの或る種の工具を使用する必要があり、分離後に部品が破壊され、部品がそれらの通常の機能を再び果たすことができなくなると考えられる。
【0027】
本明細書において言及される刊行物、特許出願、および特許を含むすべての参考資料は、その全体が、あたかも各々の参考資料の援用が個別かつ具体的に表示され、各々の参照資料の全体が本明細書に記載されているかのような程度まで、本明細書に援用される。
【0028】
すべての見出しおよび小見出しは、本明細書において、便宜上使用されているにすぎず、決して本発明を限定するものとして解釈されてはならない。
【0029】
本明細書に提示されるあらゆるすべての例または例示の表現(例えば、「・・・など」)の使用は、あくまでも本発明をより分かり易くするためのものにすぎず、そのようでないと特許請求の範囲に記載されない限りは、本発明の技術的範囲を限定するものではない。明細書中のいかなる表現も、特許請求の範囲に記載されていない要素について、本発明の実施に不可欠である旨を示していると解釈してはならない。本明細書における特許文献の引用および援用は、あくまでも便宜上行なわれているにすぎず、そのような特許文献の有効性、特許性、および/または権利行使の可否についてのいかなる見方も反映していない。
【0030】
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載される主題について、適用可能な法律によって許されるすべての変形および均等物を包含する。
【0031】
好ましい実施形態により、以下で図面を参照して、本発明をさらに充分に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】インスリン用ペンシステムのためのペン針ユニットを示している。
【図2】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの斜視図を示している。
【図3】図2のあらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの断面図を示している。
【図4】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンについて、途中まで折り畳まれた状態の斜視図を示している。
【図5】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの別の実施形態の斜視図を示している。
【図6】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの他の実施形態の斜視図を示している。
【図7】再使用可能なペン針マガジンの例を示しており、針ユニットを有していない状態を示している。
【図8】再使用可能なペン針マガジンの例を示しており、針ユニットを有している状態を示している。
【図9A】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9B】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9C】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9D】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図10A】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【図10B】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【図10C】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【0033】
図面は概略図であり、分かり易くするために簡略化されており、本発明の理解に不可欠な詳細だけを示しており、他の詳細は省略されている。全体を通して、同一または対応する部分については、同じ参照番号が使用されている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下において、「上」および「下」、「右」および「左」、「水平」および「垂直」、「時計方向」および「反時計方向」、あるいは同様の相対的な表現が使用される場合、それらはあくまでも添付の図面を参照しているにすぎず、実際の使用の状況に言及しているわけではない。図示の図は、概略図であるため、種々の構造体の構成およびそれらの相対の寸法は、あくまでも説明の目的に役立つように意図されているにすぎない。
【0035】
そのような文脈において、注射針に関して、用語「遠位端」が、患者に進入する針カニューレの端部を指す意味である一方で、用語「近位端」が、使用の状況において患者から離れるように向く反対側の端部を指す意味であると定義することが、好都合かもしれない。添付の図面において、これらの用語は、マガジンに収容された針アセンブリと同様に、針マガジンにも使用される。
【0036】
図1が、ISO 11608から公知の先行技術のペン針ユニットを開示している。針カニューレ6がハブ3へと、例えば針カニューレ6とハブ3とを接着剤7を使用して一体に接着することによって固定されているが、他の接着手段も使用可能である。ペン針アセンブリ(針カニューレ6およびハブ3)は、開放端が剥離ホイル1で封じられた容器4にて、ユーザへと届けられる。針カニューレは、注射の際にユーザの皮膚へと進入する長さl1を有する注射部と、注射すべき薬剤を収容しているカートリッジに進入する長さl2を有する反対側のカートリッジ部とを有している。注射部は、通常は内キャップ5によって覆われ、容器4の内部は、通常は無菌である。
【0037】
あらかじめ中身が入れられる針マガジン10が、図2および図3に開示されている。マガジン10は、基本的に2つの部位を備えており、すなわち第1の部位11および第2の部位12をヒンジ機構13によって枢動可能に結合させて備えている。ヒンジ機構13は、図2および図3に示されるように、製造時に2つの部位11、12と同じ作業にて成型される単一膜ヒンジであってよく、あるいは任意の種類のより複雑なヒンジ構造であってよい。
【0038】
第1の部位11が、第1の上面15を有しており、第2の部位が、第2の上面16を有している。2つの部位11、12の各々が、それぞれが1つのペン針アセンブリを保持するように構成されたいくつかの空洞または区画14を備えている。区画14の各々が、閉じた遠位端21と、剥離ホイル25によって封じられる開いた近位端20を有しており、剥離ホイル25が取り除かれるまでペン針アセンブリが無菌の状態に保たれるよう、内部が通常は殺菌されている。一例においては、剥離ホイル25が、第1の層26および第2の層27を備えている。第1の層26が、マガジン10へと貼り付けられ、第2の層27が、第1の層26へと折り返されている。2つの層26、27は、ユーザが剥離ホイル25の第2の層27を把持し、剥離ホイル25をヒンジ機構13から遠ざかる方向にマガジン10から引き剥がすことができるよう、ヒンジ機構13の付近で(好ましくは、同じシートから製作されることによって)互いに接続されている。ユーザが、折り畳まれたペン針マガジン10を開くことなく、針マガジン10に未使用のペン針アセンブリが存在しないかどうかを点検できるよう、第2の層27を、針マガジン10の外縁よりも延ばすことができる。
【0039】
ユーザは、マガジン10をハンドバッグまたはポケットにて携行しようと望む場合、第1の上面15が第2の上面16に当接することで、剥離ホイル25がハンドバッグまたはポケットの中の他の物体から保護されるよう、単にマガジン10の2つの部位11、12を折り畳むだけでよい。針マガジン10は、2つの部位11、12を折り畳まれた状態に保持するための保持機構22、23をさらに備える。この保持機構22、23は、図2に示されるように、第1の部位11に配置されてマガジン10が折り畳まれたときに第2の部位12の穴23に進入する柔らかな栓22であってよく、あるいは解放のためにユーザによる操作が必要なより複雑な接続であってよい。
【0040】
さらにマガジン10は、図4に開示されるように、2つの部位11、12を不可逆なやり方で互いに恒久的に係合させるための手段を備えることができる。ひとたびすべてのペン針アセンブリが使用されると、ユーザは、アーム30を移動させて、突起31に係合させることができる。突起31に、アーム30の開口33を不可逆なやり方ではめ込むことができるエッジ32を設けることができる。
【0041】
針マガジンのさらなる実施形態が、図5および図6に示されている。
【0042】
図5が、2つの部位11、12が細長いマガジン10を形成するよう広がる実施形態を示しており、ヒンジ機構13が、先の実施形態よりも多少狭い。
【0043】
図6は、ヒンジ機構13が仕切り19によって隔てられた2つの膜ヒンジ17、18を備えている実施形態を開示している。この実施形態においては、剥離ホイル25が、先行技術(図1に示されているような)と同様の1層構成として形成されている。仕切り19を、仕切り19の全体がヒンジ機構を形成するようにいくぶん柔らかい材料から製作することもできる。代案の仕切り19が、図9A〜図9Dに開示されている。
【0044】
補充可能な針マガジン110が、図7および図8に開示されている。針マガジン110は、基本的には、ヒンジ機構113によって枢動可能に結合させられた2つの部位111、112を備えている。各々の部位111、112が、いくつかの区画114を有しており、この区画114へと、ユーザが図1から公知の種類のペン針ユニットを装填することができる。
【0045】
各々の区画114は、その開いた近位端120に、ペン針ユニットを動かぬように保持するとともに、ペン針ユニットの空のペン針容器104を空になったときに交換できるにするためのいくつかの保持手段108を有している。図8に示されているとおりのすぐに使用することができる状態にあるとき、各々の区画114が、各々が1つのペン針アセンブリを収容しており、各々の開放端が剥離ホイル101によって封じられている新品のペン針容器104を保持している。針ユニットの容器104をペン針マガジン110の内側において回転させなくてもペン針アセンブリを容易に取り出すことができるよう、ペン針マガジン110を、その遠位端121において、針ユニットの容器104を回転不能に保持するやり方で形成することができる。遠位端を、例えば容器104を突き出させることができる開口121を有するように形成することができ、この開口を、容器104を回転に関して固定するように形作ることができる。
【0046】
さらに、ペン針マガジン110は、ユーザがマガジンを安全なやり方で廃棄することを望む場合に針マガジンを不可逆に係止するために受け機構(図示されていない)へとはめ込むことができるアーム130を備えている。アーム130を非使用時には、スナップ係止部134によって固定することができる。このやり方で、再使用可能な針マガジンを、図2〜図6に開示した装てん済みのペン針マガジンと同じやり方で廃棄物入れとして使用することができる。2つの部位111、112を持ち運びの際に一時的に一体に保持するために、いくつかのタップ115が、2つの部位111、112のうちの一方に設けられ、同様の数の受け突起116が、他方の部位111、112に設けられる。
【0047】
第1の部位11および第2の部位12は、図10A〜図10Cに開示されているさらなる実施形態においては、好ましくは2つの異なる位置だけを選択的にとることができるような双安定の弾性要素40を備えている。図10Aが、4個の針アセンブリを保持することができるそのような針マガジンを示している。図10Bには、針マガジン10が、第1の上面15が第2の上面16に当接する折り曲げられた状態にて開示されている。ここで、好ましくは成型によって第1の部位11および第2の部位12へと取り付けられる弾性双安定要素40が、2つの位置のうちの一方に開示されている。マガジン10を開くとき、弾性要素40が、引き返し限界点に達すると第2の位置へと切り換わり、図10Cに開示されている状態への針マガジン10の展開を補助する。折り曲げ時には、弾性要素40が反対向きに働き、針マガジン10の折り曲げを補助する。双安定のばね要素40が、図10Bおよび図10Cにおいては、図10Aに開示のとおりの針マガジン10の断面図にて開示されているが、本明細書に開示のすべての実施形態においても容易に実現可能である。
【0048】
図9A〜図9Dに示されるとおり、各々の区画の遠位端の外側を、把持を向上させるように形成することができる。遠位端に2つの平行な面を有するように外面を形成することによって、ユーザが、針マガジンの各々の区画を親指と人差し指との間に把持し、マガジンをねじることが可能である。これは、360度未満のねじり(回転)だけしか必要としないバヨネット継手を介して針アセンブリが注射ペンへと取り付けられる場合に、特に好都合である。
【0049】
以上、いくつかの好ましい実施形態を示したが、本発明がそれらの実施形態に限られず、以下の特許請求の範囲に定められる主題の範囲内で他のやり方でも具現化可能であることを、強調しておかなければならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の針を個別に取り出すことができるように保持するための針マガジンに関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病を患う人々は、インスリンを自身へと日常的に注射する必要がある。この目的のために、多数の様々なペンシステムが、ここ30年間において開発されてきている。典型的な糖尿病患者は、1日のうちに数回のインスリンの注射を必要とする。そのような注射を容易にするために、患者は、多数の注射針を必要とし、皮膚感染を防ぐために、新たな注射の度に新しい無菌の針を使用することが推奨される。
【0003】
インスリン用ペンシステムのための先行技術のペン針ユニットが、図1に開示されており、針カニューレをハブに取り付けて備えている。針カニューレは、注射の際に体に進入する注射部と、ペン針アセンブリがペンシステムへと接続されたときに注射ペンに収容されたカートリッジに進入するカートリッジ部とを有している。ペン針アセンブリは、通常は、細菌などを通さない保護シートによって封じられた開いた近位端を有している無菌の容器にて、すぐに使用できる状態でユーザへと届けられる。さらに、針カニューレの患者側の端部が、図示のとおりの内キャップによって覆われることが多い。ハブは、通常は、ペンシステムへの接続を可能にする接続手段を内側に有している。ペン注射器のための注射針は、さらにISO 11608に定められている。
【0004】
ペン注射器のための針ユニットは、通常は、100個のペン針ユニットを収容してなる紙箱にてもたらされ、それらのうちのいくつかが、ユーザによってポケット、ハンドバッグ、または書類かばんにて固定されずに携行される。固定されずに携行されるとき、無菌性を保つ剥離ホイルが損傷し、針アセンブリがもはや無菌でなくなる多大な恐れが存在する。長年にわたり、ペン針ユニットの保管および携行のための多数の様々なマガジンが開発されてきたが、それらの多くは、携行するにはかなり大きく、いくつかは剥離ホイルを損傷から守るためにかなり複雑な構造を有している。
【0005】
米国特許出願公開第2002/0014430号、2003/0015444号、および国際公開第2005/049114号が、多数のペン針ユニットを構造化されたやり方で携行することができるペン針のためのそのような針マガジンの例である。これらのマガジンは、ユーザによるペン針ユニットの補充が可能であり、ひとたびペン針アセンブリが使用されたならば、ユーザが使用済みのペン針ユニットを取り除き、新たな新品のペン針ユニットで置き換えることができる。このやり方で、同じ針マガジンを数回使用することができる。
【0006】
ペン針のための別の種類の針マガジンが、国際公開第02/11798号および米国特許第5,873,462号に開示されており、ここでは針マガジンが針の製造者によってあらかじめ満たされ、ひとたび各々のペン針アセンブリが使用されたならば、個々のペン針アセンブリが針マガジンの各区画へと戻される。すべてのペン針アセンブリが使用されたとき、ペン針マガジンの全体が廃棄される。ペン針アセンブリを保持する個々の無菌の区画は、マガジンの一体の一部分であり、ひとたび封止シートが取り除かれると、区画が無菌でなく、使用済みのペン針アセンブリが各区画に戻されると、その区画が汚染されるため、ユーザによる補充は不可能である。この形式の針マガジンにおいては、廃棄後に少なくとも1つのペン針アセンブリの少なくとも1つのカートリッジ部にアクセスが可能であり、使用後のペン針アセンブリが汚染されているがゆえに危険を呈することが不都合である。
【0007】
米国特許出願公開第2002/0063074号が、使用後の無菌でない針アセンブリを保持することができる標準的な注射針の廃棄のための針ホルダを開示している。しかしながら、使用まで、ユーザは、個々の針アセンブリを自身のポケット、ハンドバッグ、書類かばん、などにて、固定されていない状態で携行しなければならない。ひとたび注射が行なわれると、ユーザは、使用後の汚染された針アセンブリを、ホルダへともたらすことができる。
【0008】
個別の容器にそれぞれ収容されたいくつかの注射針を保持する針マガジンが、例えば国際公開第92/12743号および00/54691号から知られている。この形式のマガジンにおいては、針アセンブリが注射装置に取り付けられる前に、針ユニットがマガジンから取り出される。
【0009】
標準的な注射針を保持するための蓋を有する針マガジンが、日本国特許第6−321268号から知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、最適化された快適性および安全性をユーザに提供する針マガジンを提供することにある。
【0011】
特には、本発明の目的は、サイズが小さく、使用が容易であり、針アセンブリ(特には、剥離ホイル)を傷める恐れなく、大きな空間を占めずにユーザのポケットまたはハンドバックにて携行することができる針マガジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1
針マガジンが、第1の部位および第2の部位を、ユーザが持ち運びの際に針マガジンを折り畳むことを可能にするヒンジ機構によって一体に結合させて有している。第1および第2の部位の各々が、第1および第2の両方の部位に設けられたいくつかの空洞または区画にいくつかのペン針アセンブリを保持する。これにより、ユーザが、一度に1つのペン針アセンブリを取り出し、注射装置を使用して注射を実行し、使用済みのペン針アセンブリをペン針マガジンに戻すことができる。ペン針アセンブリは、好ましくは、針アセンブリを注射装置へと固定するためにきわめてわずかな針マガジンと注射装置との間の相対回転しか必要とせず、したがって針マガジンからの取り出しおよび使用済みのペン針アセンブリの針マガジンへの戻しの両方がユーザにとってきわめて容易になる欧州特許第1,536,854号に記載され、現時点においてNovotwist(登録商標)という商品名で提供されているバヨネット継手によって、注射装置へと取り付けられる。
【0013】
第1および第2の部位は、必ずしもではないが好ましくは、図面に開示されているように同一である。したがって、2つの部位に、好ましくは互いに直接向かい合うように位置する同数の空洞が設けられる。
【0014】
ヒンジが、針マガジンが折り畳まれたときに区画の開口が互いに当接するように設けられ、これによって剥離ホイルへのアクセスが反対側の部位によって防止されるため、ペン針マガジンの持ち運びをきわめて安全にする。折り畳まれたとき、ユーザが使用前および使用後のいずれにおいても針カニューレのカートリッジ部に触れることができない。このやり方で、意図せぬ針の突き刺しによる怪我が防止される。
【0015】
針マガジンを広げるとき、第1の部位および第2の部位が軸方向に関してずらされた位置へと移動し、すなわち第1の部位の中心軸と第2の部位の中心軸とがもはや同じでないように、2つの部位がお互いに対して或る角度に枢動させられる。好ましくは、針マガジンが広げられたとき、各々の区画の開口が同じ平面に位置することで、現時点において入手可能であるような標準的な注射ペンを使用して区画にアクセスすることがユーザにとってきわめて容易になる。同じ平面とは、第1および第2の部位の両方のすべての区画のすべての開口が平行な平面に整列することを意味し、すなわち枢動の角度が180度である。しかしながら、針アセンブリを、例えば2つの部位が90度の角度に枢動させられた状態など、第1の部位および第2の部位が平行とは異なる平面に位置した状態で、針マガジンから取り出すことも可能である。
【0016】
請求項2〜4
各々の空洞を封じるために二重層のシート材料を使用することは、ユーザがペン針マガジンのヒンジ機構から遠い方の側からシート材料を把持することができるよう、一方の層をペン針マガジンから離れる方向に折り曲げることができるという利点を有する。これは、シート材料を取り除く際にペン針マガジンが折り畳まれないよう、シート材料を引っ張るために使用される力を、ヒンジ機構から遠ざかるように案内することを保証する。さらに、シート材料は、利用可能な未使用のペン針アセンブリが存在しないかどうかをユーザがペン針マガジンを開くことなく検査できるよう、ペン針マガジンの外縁の外まで広げることができる。
【0017】
請求項5
針マガジンが、一例においては、使用後に2つの部位を一体に不可逆に固定する係止手段を備えることができる。この固定機構を、2つの部位の一方に設けられ、他方の部位に設けられた受け機構に係合するように移動させることができる1つ以上のアームなどとして形成することができる。係止機構に、好ましくは、部位が固定されたときに工具の使用または係止機構の破壊がなければ再び開くことが容易にはできないように、不可逆な係止手段が設けられる。2つの部位の一方に設けられるアームを、さらなる例においては、例えば成型による切り取り線や、例えばスポット溶接または接着によって形成される点接続など、アームを動作させるためにユーザが破壊しなければならない機構によって、部位へと固定することができる。
【0018】
注射針は、通常は多数の注射針が使用後に集められる特別な鋭利物の安全容器に廃棄される。次いで、鋭利物の安全容器が、薬局または医師のもとへと戻され、安全な破棄のための専用の施設へと送られる。しかしながら、針マガジンに不可逆な係止が設けられる場合、マガジンが鋭利物の容器であるための要件をすべて満たすため、鋭利物の安全容器の使用を不要にすることができる。
【0019】
請求項6
開示の実施形態において、弾性双安定要素を使用することができる。そのような双安定要素は、2つの異なる状態を有し、それらの状態間を移行することができる。針マガジンに組み合わせられるとき、2つの状態を、折り畳まれた状態または広げられた状態と考えることができる。ユーザがマガジンを折り畳み、あるいは広げるときに、双安定要素が、引き返し限界点に達したときに、ユーザによる折り畳みまたは展開を保持する。弾性双安定要素は、好ましくは、二連S字として形成され、針マガジンと一緒に1つの金型にて成型される。
【0020】
請求項7
また、針マガジンを、ペン針アセンブリを保持する区画が実際にはペン針ユニットの針容器である補充の可能な針マガジンとしてもたらすことも可能である。ペン針ユニットが、好ましくは、ペン針マガジンを注射装置に対して回転させることによってペン針アセンブリを注射装置へと取り付けることができるよう、回転を許さないやり方で区画へと固定される。バヨネット継手が使用される場合には、この回転は比較的わずかな程度でよい。
【0021】
定義:
「注射ペン」は、典型的には、筆記用のペンにやや似た長方形形状または細長い形状を有する注射装置である。そのようなペンは、通常は筒状の断面を有するが、三角形、矩形、または正方形、あるいはこれらの形状に近い任意の変種など、別の断面を容易に有することができる。
【0022】
本明細書において使用されるとき、用語「薬剤」は、液体、溶液、ゲル、または微細懸濁液など、制御された様相で中空針などの送出手段を通過させることができる薬剤含有の流動性を有する任意の医薬を包含する意味である。代表的な薬剤として、ペプチド、たんぱく質(例えば、インスリン、インスリン類似体、およびC−ペプチド)、およびホルモンなどの調合薬、生物学的に誘導された薬剤または生理活性物質、ホルモンおよび遺伝子ベースの物質、栄養調合物、ならびに固体(調剤された)または液体の両方の形状の他の物質が挙げられる。
【0023】
用語「針カニューレ」は、注射の際に皮膚の貫通を実行する実際の導管を描写するために使用される。針カニューレは、通常は金属材料で製作され、ハブへと接続されて注射針の完成品(「針アセンブリ」と称されることも多い)を形成する。しかしながら、針カニューレを、ポリマー材料またはガラス材料から製作することも可能である。ハブは、針アセンブリを注射装置へと接続するための接続手段をさらに有し、通常は適切な熱可塑性材料から成型される。「接続手段」は、例として、ルアー継手、バヨネット継手、ねじ接続、あるいはこれらの任意の組み合わせ(例えば、欧州特許第1,536,854号に記載の組み合わせ)であってよい。
【0024】
用語「針ユニット」は、図1に開示のように1つの針アセンブリを保持する容器を描写するために使用される。そのような容器は、通常は、閉じた遠位端と開いた近位端とを有しており、開いた近位端が取り外すことができるシールによって封じられる。そのような容器の内部は、通常は、針アセンブリをすぐに使用することができるように無菌である。ペン注射システムのために専用に設計された針ユニットが、ISO規格の第11608号に定められており、「ペン針」と称されることが多い。
【0025】
「カートリッジ」は、薬剤を収容している容器を描写するために使用される用語である。カートリッジは、通常はガラスから製作されるが、任意の適切なポリマーから成型することも可能である。カートリッジまたはアンプルは、好ましくは一端において穿刺可能な膜によって封じられ、そのような膜を、例えば針カニューレの患者側ではない方の端部によって貫くことができる。他端は、典型的には、ゴムまたは適切なポリマーから作られるプランジャまたはピストンによって閉じられる。プランジャまたはピストンは、カートリッジの内部を摺動によって移動することができる。穿刺可能な膜と可動のプランジャとの間の空間が薬剤を保持し、この薬剤が、薬剤を保持する空間の体積がプランジャによって減少させられるときに押し出される。しかしながら、剛体であっても、可撓であってもよい任意の種類の容器を、薬剤を収容するために使用することができる。
【0026】
用語「不可逆」は、本出願において使用される文脈において、いくつかの部品が互いに恒久的に係止され、これらの部品を通常の使用の条件下では再び分離させることができないことを意味するものと理解される。「不可逆に係止される」は、ユーザが自身の手を使用して部品を分離させることが不可能であることを意味すると考えられる。部品を分離すべき場合、ナイフまたはのこぎりなどの或る種の工具を使用する必要があり、分離後に部品が破壊され、部品がそれらの通常の機能を再び果たすことができなくなると考えられる。
【0027】
本明細書において言及される刊行物、特許出願、および特許を含むすべての参考資料は、その全体が、あたかも各々の参考資料の援用が個別かつ具体的に表示され、各々の参照資料の全体が本明細書に記載されているかのような程度まで、本明細書に援用される。
【0028】
すべての見出しおよび小見出しは、本明細書において、便宜上使用されているにすぎず、決して本発明を限定するものとして解釈されてはならない。
【0029】
本明細書に提示されるあらゆるすべての例または例示の表現(例えば、「・・・など」)の使用は、あくまでも本発明をより分かり易くするためのものにすぎず、そのようでないと特許請求の範囲に記載されない限りは、本発明の技術的範囲を限定するものではない。明細書中のいかなる表現も、特許請求の範囲に記載されていない要素について、本発明の実施に不可欠である旨を示していると解釈してはならない。本明細書における特許文献の引用および援用は、あくまでも便宜上行なわれているにすぎず、そのような特許文献の有効性、特許性、および/または権利行使の可否についてのいかなる見方も反映していない。
【0030】
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載される主題について、適用可能な法律によって許されるすべての変形および均等物を包含する。
【0031】
好ましい実施形態により、以下で図面を参照して、本発明をさらに充分に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】インスリン用ペンシステムのためのペン針ユニットを示している。
【図2】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの斜視図を示している。
【図3】図2のあらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの断面図を示している。
【図4】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンについて、途中まで折り畳まれた状態の斜視図を示している。
【図5】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの別の実施形態の斜視図を示している。
【図6】あらかじめ中身が入れられるペン針マガジンの他の実施形態の斜視図を示している。
【図7】再使用可能なペン針マガジンの例を示しており、針ユニットを有していない状態を示している。
【図8】再使用可能なペン針マガジンの例を示しており、針ユニットを有している状態を示している。
【図9A】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9B】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9C】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図9D】別の仕切りを備える針マガジンを示している。
【図10A】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【図10B】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【図10C】双安定のばね要素を有する針マガジンを示している。
【0033】
図面は概略図であり、分かり易くするために簡略化されており、本発明の理解に不可欠な詳細だけを示しており、他の詳細は省略されている。全体を通して、同一または対応する部分については、同じ参照番号が使用されている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下において、「上」および「下」、「右」および「左」、「水平」および「垂直」、「時計方向」および「反時計方向」、あるいは同様の相対的な表現が使用される場合、それらはあくまでも添付の図面を参照しているにすぎず、実際の使用の状況に言及しているわけではない。図示の図は、概略図であるため、種々の構造体の構成およびそれらの相対の寸法は、あくまでも説明の目的に役立つように意図されているにすぎない。
【0035】
そのような文脈において、注射針に関して、用語「遠位端」が、患者に進入する針カニューレの端部を指す意味である一方で、用語「近位端」が、使用の状況において患者から離れるように向く反対側の端部を指す意味であると定義することが、好都合かもしれない。添付の図面において、これらの用語は、マガジンに収容された針アセンブリと同様に、針マガジンにも使用される。
【0036】
図1が、ISO 11608から公知の先行技術のペン針ユニットを開示している。針カニューレ6がハブ3へと、例えば針カニューレ6とハブ3とを接着剤7を使用して一体に接着することによって固定されているが、他の接着手段も使用可能である。ペン針アセンブリ(針カニューレ6およびハブ3)は、開放端が剥離ホイル1で封じられた容器4にて、ユーザへと届けられる。針カニューレは、注射の際にユーザの皮膚へと進入する長さl1を有する注射部と、注射すべき薬剤を収容しているカートリッジに進入する長さl2を有する反対側のカートリッジ部とを有している。注射部は、通常は内キャップ5によって覆われ、容器4の内部は、通常は無菌である。
【0037】
あらかじめ中身が入れられる針マガジン10が、図2および図3に開示されている。マガジン10は、基本的に2つの部位を備えており、すなわち第1の部位11および第2の部位12をヒンジ機構13によって枢動可能に結合させて備えている。ヒンジ機構13は、図2および図3に示されるように、製造時に2つの部位11、12と同じ作業にて成型される単一膜ヒンジであってよく、あるいは任意の種類のより複雑なヒンジ構造であってよい。
【0038】
第1の部位11が、第1の上面15を有しており、第2の部位が、第2の上面16を有している。2つの部位11、12の各々が、それぞれが1つのペン針アセンブリを保持するように構成されたいくつかの空洞または区画14を備えている。区画14の各々が、閉じた遠位端21と、剥離ホイル25によって封じられる開いた近位端20を有しており、剥離ホイル25が取り除かれるまでペン針アセンブリが無菌の状態に保たれるよう、内部が通常は殺菌されている。一例においては、剥離ホイル25が、第1の層26および第2の層27を備えている。第1の層26が、マガジン10へと貼り付けられ、第2の層27が、第1の層26へと折り返されている。2つの層26、27は、ユーザが剥離ホイル25の第2の層27を把持し、剥離ホイル25をヒンジ機構13から遠ざかる方向にマガジン10から引き剥がすことができるよう、ヒンジ機構13の付近で(好ましくは、同じシートから製作されることによって)互いに接続されている。ユーザが、折り畳まれたペン針マガジン10を開くことなく、針マガジン10に未使用のペン針アセンブリが存在しないかどうかを点検できるよう、第2の層27を、針マガジン10の外縁よりも延ばすことができる。
【0039】
ユーザは、マガジン10をハンドバッグまたはポケットにて携行しようと望む場合、第1の上面15が第2の上面16に当接することで、剥離ホイル25がハンドバッグまたはポケットの中の他の物体から保護されるよう、単にマガジン10の2つの部位11、12を折り畳むだけでよい。針マガジン10は、2つの部位11、12を折り畳まれた状態に保持するための保持機構22、23をさらに備える。この保持機構22、23は、図2に示されるように、第1の部位11に配置されてマガジン10が折り畳まれたときに第2の部位12の穴23に進入する柔らかな栓22であってよく、あるいは解放のためにユーザによる操作が必要なより複雑な接続であってよい。
【0040】
さらにマガジン10は、図4に開示されるように、2つの部位11、12を不可逆なやり方で互いに恒久的に係合させるための手段を備えることができる。ひとたびすべてのペン針アセンブリが使用されると、ユーザは、アーム30を移動させて、突起31に係合させることができる。突起31に、アーム30の開口33を不可逆なやり方ではめ込むことができるエッジ32を設けることができる。
【0041】
針マガジンのさらなる実施形態が、図5および図6に示されている。
【0042】
図5が、2つの部位11、12が細長いマガジン10を形成するよう広がる実施形態を示しており、ヒンジ機構13が、先の実施形態よりも多少狭い。
【0043】
図6は、ヒンジ機構13が仕切り19によって隔てられた2つの膜ヒンジ17、18を備えている実施形態を開示している。この実施形態においては、剥離ホイル25が、先行技術(図1に示されているような)と同様の1層構成として形成されている。仕切り19を、仕切り19の全体がヒンジ機構を形成するようにいくぶん柔らかい材料から製作することもできる。代案の仕切り19が、図9A〜図9Dに開示されている。
【0044】
補充可能な針マガジン110が、図7および図8に開示されている。針マガジン110は、基本的には、ヒンジ機構113によって枢動可能に結合させられた2つの部位111、112を備えている。各々の部位111、112が、いくつかの区画114を有しており、この区画114へと、ユーザが図1から公知の種類のペン針ユニットを装填することができる。
【0045】
各々の区画114は、その開いた近位端120に、ペン針ユニットを動かぬように保持するとともに、ペン針ユニットの空のペン針容器104を空になったときに交換できるにするためのいくつかの保持手段108を有している。図8に示されているとおりのすぐに使用することができる状態にあるとき、各々の区画114が、各々が1つのペン針アセンブリを収容しており、各々の開放端が剥離ホイル101によって封じられている新品のペン針容器104を保持している。針ユニットの容器104をペン針マガジン110の内側において回転させなくてもペン針アセンブリを容易に取り出すことができるよう、ペン針マガジン110を、その遠位端121において、針ユニットの容器104を回転不能に保持するやり方で形成することができる。遠位端を、例えば容器104を突き出させることができる開口121を有するように形成することができ、この開口を、容器104を回転に関して固定するように形作ることができる。
【0046】
さらに、ペン針マガジン110は、ユーザがマガジンを安全なやり方で廃棄することを望む場合に針マガジンを不可逆に係止するために受け機構(図示されていない)へとはめ込むことができるアーム130を備えている。アーム130を非使用時には、スナップ係止部134によって固定することができる。このやり方で、再使用可能な針マガジンを、図2〜図6に開示した装てん済みのペン針マガジンと同じやり方で廃棄物入れとして使用することができる。2つの部位111、112を持ち運びの際に一時的に一体に保持するために、いくつかのタップ115が、2つの部位111、112のうちの一方に設けられ、同様の数の受け突起116が、他方の部位111、112に設けられる。
【0047】
第1の部位11および第2の部位12は、図10A〜図10Cに開示されているさらなる実施形態においては、好ましくは2つの異なる位置だけを選択的にとることができるような双安定の弾性要素40を備えている。図10Aが、4個の針アセンブリを保持することができるそのような針マガジンを示している。図10Bには、針マガジン10が、第1の上面15が第2の上面16に当接する折り曲げられた状態にて開示されている。ここで、好ましくは成型によって第1の部位11および第2の部位12へと取り付けられる弾性双安定要素40が、2つの位置のうちの一方に開示されている。マガジン10を開くとき、弾性要素40が、引き返し限界点に達すると第2の位置へと切り換わり、図10Cに開示されている状態への針マガジン10の展開を補助する。折り曲げ時には、弾性要素40が反対向きに働き、針マガジン10の折り曲げを補助する。双安定のばね要素40が、図10Bおよび図10Cにおいては、図10Aに開示のとおりの針マガジン10の断面図にて開示されているが、本明細書に開示のすべての実施形態においても容易に実現可能である。
【0048】
図9A〜図9Dに示されるとおり、各々の区画の遠位端の外側を、把持を向上させるように形成することができる。遠位端に2つの平行な面を有するように外面を形成することによって、ユーザが、針マガジンの各々の区画を親指と人差し指との間に把持し、マガジンをねじることが可能である。これは、360度未満のねじり(回転)だけしか必要としないバヨネット継手を介して針アセンブリが注射ペンへと取り付けられる場合に、特に好都合である。
【0049】
以上、いくつかの好ましい実施形態を示したが、本発明がそれらの実施形態に限られず、以下の特許請求の範囲に定められる主題の範囲内で他のやり方でも具現化可能であることを、強調しておかなければならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のペン針アセンブリを保管し、且つ個々のペン針アセンブリを選択的に取り出すことができるようにする針マガジン(10、110)であって、
第1の部位(11)および第2の部位(12)を備えており、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)は、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)の両方に設けられたいくつかの区画(14)にいくつかのペン針アセンブリを保持するように構成され、各々のペン針アセンブリは、取り除くことができるシート(25)によって個別に封じられた各々の区画(14)に無菌の状態で収容され、前記第1の部位(11)が、少なくとも1つの開口(20)が設けられた第1の上面(15)を有し、前記第2の部位(12)が、やはり少なくとも1つの開口(20)が設けられた第2の上面(16)を有しており、前記開口(20)によってペン針アセンブリを取り出すことができ、且つ
(i)前記開口(20)へのアクセスが防止されるように、前記第1の上面(15)が前記第2の上面(16)に当接するように折り畳まれた位置と、
(ii)各々の開口(20)へとアクセスできるように開かれた位置と
の間で前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)を移動可能にするヒンジ(13)によって、前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が枢動可能に連結されている針マガジン。
【請求項2】
各々の区画(14)の前記開口(20)を個別に封じる前記シート材料(25)が、二重の層とされている請求項1に記載の針マガジン。
【請求項3】
前記二重の層とされたシート材料(25)が、前記第1の上面(15)または前記第2の上面(16)へと封止された第1の層(26)と、該第1の層(26)に近接して位置する第2の層(27)とを有している請求項2に記載の針マガジン。
【請求項4】
前記第2の層(27)が、当該針マガジン(10)が折り畳まれた状態にあるときに該第2の層(27)を視認することができるよう、当該針マガジン(10)の外縁を過ぎて広がっている請求項3に記載の針マガジン。
【請求項5】
前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)を一緒に前記区画(14)のいずれの開口(20)にもアクセスできない前記折り畳まれた状態に不可逆に係止する係止機構(30、31)を備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の針マガジン。
【請求項6】
前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が、2つの異なる位置だけの間を切り換わる双安定の弾性要素(40)を備えている請求項1〜5のいずれか一項に記載の針マガジン。
【請求項7】
各々の区画(14)が、前記第1の部位(111)および前記第2の部位(112)へと固定された複数の交換可能な針容器(4、104)の内側によって形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の針マガジン。
【請求項1】
複数のペン針アセンブリを保管し、且つ個々のペン針アセンブリを選択的に取り出すことができるようにする針マガジン(10、110)であって、
第1の部位(11)および第2の部位(12)を備えており、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)は、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)の両方に設けられたいくつかの区画(14)にいくつかのペン針アセンブリを保持するように構成され、各々のペン針アセンブリは、取り除くことができるシート(25)によって個別に封じられた各々の区画(14)に無菌の状態で収容され、前記第1の部位(11)が、少なくとも1つの開口(20)が設けられた第1の上面(15)を有し、前記第2の部位(12)が、やはり少なくとも1つの開口(20)が設けられた第2の上面(16)を有しており、前記開口(20)によってペン針アセンブリを取り出すことができ、且つ
(i)前記開口(20)へのアクセスが防止されるように、前記第1の上面(15)が前記第2の上面(16)に当接するように折り畳まれた位置と、
(ii)各々の開口(20)へとアクセスできるように開かれた位置と
の間で前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)を移動可能にするヒンジ(13)によって、前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が枢動可能に連結されている針マガジン。
【請求項2】
各々の区画(14)の前記開口(20)を個別に封じる前記シート材料(25)が、二重の層とされている請求項1に記載の針マガジン。
【請求項3】
前記二重の層とされたシート材料(25)が、前記第1の上面(15)または前記第2の上面(16)へと封止された第1の層(26)と、該第1の層(26)に近接して位置する第2の層(27)とを有している請求項2に記載の針マガジン。
【請求項4】
前記第2の層(27)が、当該針マガジン(10)が折り畳まれた状態にあるときに該第2の層(27)を視認することができるよう、当該針マガジン(10)の外縁を過ぎて広がっている請求項3に記載の針マガジン。
【請求項5】
前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が、該第1の部位(11)および該第2の部位(12)を一緒に前記区画(14)のいずれの開口(20)にもアクセスできない前記折り畳まれた状態に不可逆に係止する係止機構(30、31)を備えている請求項1〜4のいずれか一項に記載の針マガジン。
【請求項6】
前記第1の部位(11)および前記第2の部位(12)が、2つの異なる位置だけの間を切り換わる双安定の弾性要素(40)を備えている請求項1〜5のいずれか一項に記載の針マガジン。
【請求項7】
各々の区画(14)が、前記第1の部位(111)および前記第2の部位(112)へと固定された複数の交換可能な針容器(4、104)の内側によって形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の針マガジン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公表番号】特表2013−521028(P2013−521028A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555348(P2012−555348)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051858
【国際公開番号】WO2011/107330
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(596113096)ノボ・ノルデイスク・エー/エス (241)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051858
【国際公開番号】WO2011/107330
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(596113096)ノボ・ノルデイスク・エー/エス (241)
【Fターム(参考)】
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