説明

釣り用仕掛け収納ケース

【課題】より多くの仕掛けを収納することができ、かつ、仕掛け保持部に仕掛けを着脱する際に、省スペースを図ることができ、さらには、仕掛けを保持させた仕掛け保持部をケース部に収納する際に、釣糸が散乱せずに仕掛け保持部を容易にケース部に収納することができる釣り用仕掛け収納ケースを提供する。
【解決手段】釣り用仕掛け収納ケース5は、ケース部10と、ケース部10に回動可能に設けられた第1仕掛け保持部100と、第1仕掛け保持部100に回動可能に設けられた第2仕掛け保持部200とを有し、第1仕掛け保持部100(200)には、釣針保持部と、釣針保持部の先端側に設けられ、釣糸をターンさせるための屈曲板状部114(214)と、屈曲板状部114(214)の釣針保持部が設けられた側とは反対側に設けられた釣糸保持部140(240)と、釣糸保持部102a(202a)とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣り用の仕掛けを収納する釣り用仕掛け収納ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の釣り用仕掛け収納ケースとして、図5、図6に示すものが存在する。すなわち、従来の釣り用仕掛け収納ケース405は、ケース部410と、ケース部410に回動可能に取り付けられた仕掛け保持部500とを有している。ケース部410は、容器状の本体部420と、本体部420に対してヒンジ部を介して回動する容器状の蓋部430とを有している。また、仕掛け保持部500は、本体部420内の空間における本体部420のヒンジ部が設けられた側とは反対側の端部に回動可能に設けられ、全体に略長方形状の略板状を呈している。仕掛け保持部500は、合成樹脂により略板状に形成された本体部501と、本体部501の一方の面(仕掛け保持部500を本体部420に収納した状態で外側に露出する面)に設けられた細長の凹部に嵌合された複数の弾性部材502と、本体部501の弾性部材502よりも先端側に設けられた凹部に嵌合された釣糸保持部504と、本体部501の該一方の面とは反対側の他方の面の先端側に間隔を介して設けられた2つの凹部に嵌合された釣糸保持部506と釣糸保持部508とを有している。なお、釣糸保持部504、506、508は、略直方体を呈し、仕掛け保持部500の回転軸の方向Pと平行な方向に形成され、回転軸の方向Pと直角な方向に複数の切込みが形成され、該切込みに釣糸が保持できるようになっている。
【0003】
本体部501の回転中心側の端部の両側には、軸部が突出して設けられ、ケース部410の本体部420のヒンジ部が設けられた側とは反対側の端部の両側に該軸部を挿通する挿通穴を有する軸受部が設けられ、仕掛け保持部500は、該挿通穴の位置の回転軸を中心に本体部420に対して回動し、仕掛け保持部500の回動範囲は、仕掛け保持部500を本体部420に収納した状態(回動範囲の一方の端部)から鈍角の角度の範囲となっている。該鈍角の角度の位置が回動範囲の他方の端部となる。
【0004】
なお、出願人は、先行技術文献として、以下の特許文献1と特許文献2とを知得している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平6−60379号公報
【特許文献2】実開平6−60380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、釣り用仕掛け収納ケースにおいて、より多くの仕掛けを収納することができる収納ケースが要望されていた。すなわち、図5、図6に示す釣り用仕掛け収納ケースにおいては、収納できる仕掛けの数に限界があり、より多くの仕掛けを収納することができるものが望まれていた。
【0007】
また、図5、図6に示す釣り用仕掛け収納ケース405においては、仕掛け保持部500がケース部410の本体部420のヒンジ部と反対側の端部に設けられた回転軸を中心に回動するので、仕掛け保持部500に仕掛けを保持したり仕掛け保持部500から仕掛けを取り出したりする場合には、図6に示すように、蓋部430を本体部420に対して開状態とし、さらに、仕掛け保持部500を回動範囲の他方の端部にまで回動させることになるので、釣り用仕掛け収納ケース405が、蓋部430を本体部420に対して開けた状態で、蓋部430と本体部420を結ぶ方向に大きなスペースを必要としてしまい、仕掛け保持部500に仕掛けを保持したり取り出したりする際に省スペースを図ることができないという問題があった。
【0008】
また、図5、図6に示す釣り用仕掛け収納ケース405においては、仕掛け保持部500を本体部420に対して回動して立設させた際に、仕掛け保持部500の釣糸保持部506、508が設けられている面が常に露出するので、釣糸保持部506、508に保持された釣糸が散乱して、仕掛け保持部500をケース部410に収納するのが困難となるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、より多くの仕掛けを収納することができ、かつ、仕掛け保持部に仕掛けを着脱する(つまり、仕掛け保持部に仕掛けを保持したり仕掛け保持部から仕掛けを取り出したりする)際に、省スペースを図ることができ、さらには、仕掛けを保持させた仕掛け保持部をケース部に収納する際に、釣糸が散乱せずに仕掛け保持部を容易にケース部に収納することができる釣り用仕掛け収納ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、釣り用の仕掛けを収納するための釣り用仕掛け収納ケースであって、ケース部(10)と、第1仕掛け保持部(100)と、第2仕掛け保持部(200)とを有し、ケース部が、底面部(22a)と底面部の周囲から連設された側壁部(22b、22c、22d、22e)とを有するケース部本体部(20)と、ケース部本体部に対してヒンジ部からなる第1回動中心を中心に回動する蓋部で、上面部(32a)と上面部の周囲から連設された側壁部(32b、32c、32d、32e)とを有する蓋部(30)とを有し、第1仕掛け保持部が、第1仕掛け保持部本体部(101)と、第1釣針保持部(130)と、第1釣糸保持部(140)とを有し、第1仕掛け保持部本体部が、第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納した状態における第1仕掛け保持部本体部の第1回動中心側となる基端側の端部領域とケース部本体部の内部における第1回動中心側の端部領域とに設けられた第2回動中心で第1回動中心と平行な第2回動中心(「第1回動中心を通る中心線と平行な中心線が通る第2回動中心」としてもよい)を中心にケース部本体部に対して回動可能に軸支され、第1仕掛け保持部をケース部本体部内に収納した状態において底面部側となる一方の面側に設けられた第1釣針保持部収納部(101−1)と、第1釣針保持部収納部の該基端側とは反対側である先端側に形成され仕掛けにおける釣糸をターンさせるための案内面を有する第1先端部(114)と、第1仕掛け保持部本体部における他方の面側に形成された第2釣糸保持部(102a)とを有し、第1釣針保持部が、第1釣針保持部収納部に収納され、第1釣糸保持部が、第1仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第1先端部と第2釣糸保持部の間の位置に設けられ、第2仕掛け保持部が、第2仕掛け保持部本体部(201)と、第2釣針保持部(230)と、第3釣糸保持部(240)とを有し、第2仕掛け保持部本体部が、第1仕掛け保持部本体部の基端側の端部領域と第2仕掛け保持部と第1仕掛け保持部とを重ね合わせた状態における第2仕掛け保持部本体部における第1仕掛け保持部本体部の基端側の端部領域に対応する領域である基端側の端部領域とに設けられた第3回動中心で第1回動中心及び第2回動中心と平行な第3回動中心(「第1回動中心を通る中心線及び第2回動中心を通る中心線と平行な中心線が通る第3回動中心」としてもよい)を中心に第1仕掛け保持部本体部に対して回動可能に軸支され、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ねた合わせた場合に、第1仕掛け保持部側とは反対側の面である一方の面側に設けられた第2釣針保持部収納部(201−1)と、第2釣針保持部収納部の該基端側とは反対側である先端側に形成され仕掛けにおける釣糸をターンさせるための案内面を有する第2先端部(214)と、第2仕掛け保持部本体部における他方の面側に形成された第4釣糸保持部(202a)とを有し、第2釣針保持部が、第2釣針保持部収納部に収納され、第3釣糸保持部が、第2仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第2先端部と第4釣糸保持部の間の位置に設けられ、第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納し、第2仕掛け保持部を第1仕掛け保持部に重ね合わせた状態として、蓋部をケース部本体部に対して閉状態とすることにより、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とがケース部内に収納されることを特徴とする。
【0011】
第1の構成においては、第1仕掛け保持部においては、第1釣針保持部に仕掛けにおける釣針を保持し、釣針に取り付けられた釣糸を第1先端部の案内面に案内して、その後、第1釣糸保持部に釣糸を保持し、さらに、第2釣糸保持部に釣糸を保持する。第2仕掛け保持部においても、同様に、第2釣針保持部に仕掛けにおける釣針を保持し、釣針に取り付けられた釣糸を第2先端部の案内面に案内して、その後、第3釣糸保持部に釣糸を保持し、さらに、第4釣糸保持部に釣糸を保持する。
【0012】
よって、ケース部に第1仕掛け保持部が第2回動中心を中心に回動可能に軸支され、さらに、第2仕掛け保持部が第1仕掛け保持部に第3回動中心を中心に回動自体に軸支されているので、多くの仕掛けを収納することができる。
【0013】
また、第1仕掛け保持部は、ケース部本体部の第1回動中心側に軸支され、第2仕掛け保持部は、第1仕掛け保持部の基端側に軸支されているので、ケース部を開いた状態で、第1仕掛け保持部や第2仕掛け保持部を回動させても、蓋部をケース部本体部に対して開いた状態において、蓋部とケース部本体部とを結ぶ方向に大きなスペースを必要とせず、仕掛け保持部に仕掛けを保持したり取り出したりする際に省スペースを図ることができる。
【0014】
また、釣糸を第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部の間に挟んだ状態で収納しておくことができるので、釣糸が仕掛け保持部の外側に散乱してしまうことがなく、仕掛けを保持した第1仕掛け保持部及び第2仕掛け保持部を容易にケース部に収納することができる。
【0015】
なお、上記第1の構成において、第1仕掛け保持部本体部が、第1仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第1先端部と第2釣糸保持部の間の位置に設けられた第1釣糸保持部収納部(101−2)を有し、第1釣糸保持部が、該第1釣糸保持部収納部に収納され、また、第2仕掛け保持部本体部が、第2仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第2先端部と第4釣糸保持部の間の位置に設けられた第2釣糸保持部収納部(201−2)を有し、第3釣糸保持部が、該第2釣糸保持部収納部に収納されているものとしてもよい。
【0016】
また、第2には、上記第1の構成において、第1仕掛け保持部本体部における基端側と略直角方向の一対の側(第3回動中心の方向の両側としてもよい)の端部領域には、他方の面側に向けて突出した第1爪部(118、119)が形成され、第2仕掛け保持部本体部における基端側と略直角方向の一対の側(第3回動中心の方向の両側としてもよい)の端部領域には、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ね合わせた状態で、該第1爪部と係合する開口部(218−1、219−1)が形成され、該開口部の縁部からは他方の面側に突出した第2爪部(218b、219b)が形成され、ケース部本体部の側壁部の内側の面には、第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納し、さらに、第2仕掛け保持部を第1仕掛け保持部に重ね合わせた場合に、第2爪部と係合する突状部(22d−1)が形成されていることを特徴とする。
【0017】
よって、第1爪部は開口部に係合するので、釣糸を第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部の間に挟んで収納した状態で第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを一体化することができるので、より釣糸が仕掛け保持部の外側に散乱するのを防止でき、また、第1爪部を開口部に係合させて第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを一体化できるので、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを一度の操作で回動させることができる。
【0018】
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、第1仕掛け保持部本体部の他方の面における第2釣糸保持部の形成領域の基端側と該基端側と略直角方向の一対の側が凸状に突出して形成され、第2仕掛け保持部本体部の他方の面における第4釣糸保持部の形成領域の基端側と該基端側と直角方向の一対の側とが凸状に突出して形成され、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ね合わせた場合に、第1仕掛け保持部本体部の該凸状に突出した部分と第2仕掛け保持部本体部の該凸状に突出した部分とが接することにより、第2釣糸保持部の形成領域と第4釣糸保持部の形成領域の間に釣糸を収納するための空間が形成されることを特徴とする。
【0019】
よって、該空間に第2釣糸保持部に保持された釣糸と第4釣糸保持部に保持された釣糸を収納することができ、釣糸が散乱するのを防止することができる。
【0020】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、ケース部本体部には、第2回動中心の位置に穴部が形成された一対の軸受部で穴部が形成された板状を呈し円弧状の端面と該円弧状の端面に連設された平面状の端面とを有する軸受部(28、29)が設けられ、第1仕掛け保持部本体部には、第2回転軸の位置に該軸受部の穴部に回転自在に挿入される軸部が設けられ、第2仕掛け保持部本体部の基端側と略直角方向の一対の側(第3回動中心の方向の両側としてもよい)の面には、突状部であって、蓋部をケース部本体部に対して開いた状態で、重ね合わせた状態の第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部を蓋部側に回動させた際に、該軸受部の平面状の端面に係止して第1仕掛け保持部及び第2仕掛け保持部の回動を停止させる突状部(204a、206a)が形成されていることを特徴とする。
【0021】
よって、蓋部をケース部本体部に対して開いた状態で、重ね合わせた状態の第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部を蓋部側に回動させても、第2仕掛け保持部に保持させた釣針が蓋部の側壁部の上端やヒンジ部に接触しないようにすることができる。
【0022】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、第1釣針保持部と第2釣針保持部は、釣り針を差し込んで保持可能な弾性部材により形成されており、第1釣糸保持部と第3釣糸保持部は、釣糸を配設可能な切込みが形成された弾性部材により形成され、第2釣糸保持部は、第1釣針保持部収納部の第1仕掛け保持部本体部における他方の面側の面に形成され、釣糸を係止するための係止片により構成され、第4釣糸保持部は、第2釣針保持部収納部の第2仕掛け保持部本体部における他方の面側の面に形成され、釣糸を係止するための係止片により構成されていることを特徴とする。
【0023】
なお、第6の構成として以下の構成としてもよい。すなわち、上記第1から第5までのいずれかの構成において、第2仕掛け保持部本体部における第3回動中心の位置に軸部(第3回動中心対応軸部)又は穴部(第3回動中心対応穴部)が形成され、第1仕掛け保持部本体部の第3回動中心の位置に該第3回動中心対応軸部が挿入する穴部(第2の第3回動中心対応穴部)又は該第3回動中心対応穴部に挿入する軸部(第2の第3回動中心対応軸部)が形成され、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部の一方が他方に対して第3回動中心を中心に回動することを特徴とするものとしてもよい。
【0024】
また、第7の構成として以下の構成としてもよい。すなわち、上記第1から第6までのいずれかの構成において、底面部と上面部とが、略長方形状の板状を呈し、第1回動中心を構成するヒンジ部は、底面部の短辺から連設された側壁部と上面部の短辺から連設された側壁部に設けられていることを特徴とするものとしてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明に基づく釣り用仕掛け収納ケースによれば、ケース部に第1仕掛け保持部が第2回動中心を中心に回動可能に軸支され、さらに、第2仕掛け保持部が第1仕掛け保持部に第3回動中心を中心に回動自体に軸支されているので、多くの仕掛けを収納することができる。
【0026】
また、第1仕掛け保持部は、ケース部本体部の第1回動中心側に軸支され、第2仕掛け保持部は、第1仕掛け保持部の基端側に軸支されているので、ケース部を開いた状態で、第1仕掛け保持部や第2仕掛け保持部を回動させても、蓋部をケース部本体部に対して開いた状態において、蓋部とケース部本体部とを結ぶ方向に大きなスペースを必要とせず、仕掛け保持部に仕掛けを保持したり取り出したりする際に省スペースを図ることができる。
【0027】
また、釣糸を第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部の間に挟んだ状態で収納しておくことができるので、釣糸が仕掛け保持部の外側に散乱してしまうことがなく、仕掛けを保持した第1仕掛け保持部及び第2仕掛け保持部を容易にケース部に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】釣り用仕掛け収納ケースの斜視図である。
【図2】釣り用仕掛け収納ケースの蓋部を開けた状態の要部斜視図である。
【図3】釣り用仕掛け収納ケースの蓋部を開け、さらに、第2仕掛け保持部を蓋部側に回動させた状態の要部斜視図である。
【図4】釣り用仕掛け収納ケースの蓋部を開け、さらに、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部を蓋部側に回動させた状態の要部斜視図である。
【図5】従来の釣り用仕掛け収納ケースを示す斜視図であり、蓋部を開けた状態の斜視図である。
【図6】図5の従来の釣り用仕掛け収納ケースの仕掛け保持部を回動させた状態を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明においては、より多くの仕掛けを収納することができ、かつ、仕掛け保持部に仕掛けを着脱する(つまり、仕掛け保持部に仕掛けを保持したり仕掛け保持部から仕掛けを取り出したりする)際に、省スペースを図ることができ、さらには、仕掛けを保持させた仕掛け保持部をケース部に収納する際に、釣糸が散乱せずに仕掛け保持部を容易にケース部に収納することができる釣り用仕掛け収納ケースを提供するという目的を以下のようにして実現した。
【0030】
本実施例の釣り用仕掛け収納ケース5は、図1〜図4に示すように構成され、ケース部10と、ケース部10に回動可能に設けられた第1仕掛け保持部100と、第1仕掛け保持部100に回動可能に設けられた第2仕掛け保持部200とを有している。
【0031】
ケース部10は、図1〜図4に示すように構成され、本体部20と、本体部20に対して回動して開閉する蓋部30とを有している。本体部(ケース部本体部)20と蓋部30とは、それぞれ、合成樹脂により一体に形成されている。
【0032】
本体部20は、容器状の容器状部22と、容器状部22の長手方向の端部に容器状部22に対して回動可能に形成された係止部24と、容器状部22の係止部24が形成された側の端部とは反対側の端部に構成されたヒンジ構成部26とを有している。
【0033】
容器状部22は、容器状を呈し、略長方形状の板状の底面部22aと、底面部22aの周囲から立設した側壁部22b〜22eとを有している。側壁部22b、22dは底面部22aの長辺から立設し、側壁部22c、22eは底面部22aの短辺から立設して形成されている。なお、側壁部22b〜22eは、内周側の部分と該内周側の部分と隣接する外周側の部分とを有し、内周側の部分が外周側の部分よりも幅広に形成され上方に高く形成されている(つまり、底面部22a側とは反対側に高く形成されている)。
【0034】
なお、側壁部22dの内側の面のヒンジ構成部26形成側とは反対側の端部領域には、第2仕掛け保持部200の爪部219bが係止する突状部22d−1が側方に突出して形成され、突状部22d−1は、底面部22aの平面状の内底面と略平行の略棒状(具体的には、断面三角形状の棒状)に形成されている。また、側壁部22bの内側の面のヒンジ構成部26形成側とは反対側の端部領域で、突状部22d−1の形成位置と対称の位置には、第2仕掛け保持部200の爪部218bが係止する突状部(図示せず)が側方に突出して形成され、該突状部は、底面部22aの平面状の内底面と略平行の略棒状(具体的には、断面三角形状の棒状)に形成されている。
【0035】
また、側壁部22b〜22eの内周側の部分の外側で、外周側の部分の上面には、無端状の弾性部材23(例えば、ゴム材)が固定して設けられている。この弾性部材23は、蓋部30を本体部20に対して閉状態とした場合に、ケース部10内を密閉して、水などの液体が内部に侵入しないようにするために設けられている。
【0036】
係止部24は、側壁部22c(具体的には、側壁部22cの外周側の部分)に回動可能に形成され、蓋部30の側壁部32cの外側に設けられた突状部(図示せず)が挿通する開口部24aを有し、係止部24を回動させて該突状部を開口部24aに挿通させることにより係止部24が該突状部に係止する。
【0037】
ヒンジ構成部26は、側壁部22e(具体的には、側壁部22eの外周側の部分)の上面に突設され、間隔を介して形成された一対の略円筒状の部材により形成されている。
【0038】
また、側壁部22bの内側の面のヒンジ構成部26側には、板状の軸受部28が固定した状態で設けられ、該軸受部28の内側の面には、第1仕掛け保持部100の本体部101の突出部112に設けられた円柱状の軸部(図示せず)を挿入するための凹部(円柱形状の空間を有する凹部)が形成されている。
【0039】
また、側壁部22dの内側の面のヒンジ構成部26側で、軸受部28形成位置と対称の位置には、板状の軸受部29が固定した状態で設けられ、該軸受部29の内側の面には、第1仕掛け保持部100の本体部101の突出部113に設けられた円柱状の軸部(図示せず)を挿入するための凹部が形成されている。
【0040】
ここで、軸受部28、29は、長方形状の板状の短辺側に半円状の板状を連設した形状を呈し、全体として、板状を呈し円弧状の端面と該円弧状の端面に連設された平面状の端面とを有した形状となっている。これにより重ね合わせた第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200を回動させることにより、突状部204a(突状部204b)が軸受部28(軸受部29)の円弧状の端面から平面状の端面に差しかかった際に、平面状の端面に係止して回動が停止するように構成されている。
【0041】
また、蓋部30は、容器状の容器状部32と、容器状部32の長手方向の端部に形成された突状部と、容器状部32の突状部が形成された側の端部とは反対側の端部に構成されたヒンジ構成部36とを有している。
【0042】
容器状部32は、容器状を呈し、略長方形状の板状の上面部32aと、上面部32aの周囲から立設した側壁部32b〜32eとを有している。側壁部32b、32dは上面部32aの長辺から立設し、側壁部32c、32eは上面部32aの短辺から立設して形成されている。なお、側壁部32b〜32eは、内周側の部分と該内周側の部分と隣接する外周側の部分とを有し、外周側の部分が内周側の部分よりも幅広に形成され、蓋部30を本体部20に対して閉じた際に、容器状部32の外周側の部分における内周側の部分から突出した部分が、容器状部22の内周側の部分における外周側の部分から突出した部分の外側に位置する。
【0043】
側壁部32cの外側の面には、係止部24の開口部24aが係止するための略平板状の突状部が形成されている。
【0044】
また、ヒンジ構成部36は、側壁部32eの外側の面に突設され、略円筒状の部材により形成され、一対のヒンジ構成部26間の長さと略同一に形成され、ヒンジ構成部36を一対のヒンジ構成部26間に配置し、棒状の挿通部材40を挿通することによりヒンジが構成される。
【0045】
また、蓋部30は、透明部材により形成されており、蓋部30を本体部20に対して閉じた状態でも、蓋部30を介して、内部を視認することができる。なお、図1では、蓋部30は不透明部材のように描かれているが、実際には、透明部材により形成され、内部を視認できるようになっている。なお、蓋部30は、透明部材でなくても、半透明部材等透光性を有する部材としてもよい。
【0046】
なお、ヒンジ構成部26、36の中心軸、すなわち、本体部20と蓋部30の一方が他方に対して回動する回動中心が、第1回動中心(第1回動中心軸としてもよい)となる。
【0047】
また、第1仕掛け保持部100は、全体に略長方形状の略板状を呈し、合成樹脂により形成された本体部(第1仕掛け保持部本体部)101と、本体部101の一方の面(第1仕掛け保持部100を本体部20に収納した状態で本体部20の底面部22aと対向する面)に設けられた釣針保持部収納部(第1釣針保持部収納部)101−1に嵌合された釣針保持部(第1釣針保持部)130と、本体部101の該一方の面とは反対側の面である他方の面の先端側(回転中心側とは反対側の端部側)に設けられた釣糸保持部収納部101−2に嵌合された釣糸保持部(第1釣糸保持部)140とを有している。なお、第1仕掛け保持部100において、長手方向における回転中心側が基端側であり、該基端側とは反対側が先端側であるとする。
【0048】
ここで、本体部101は、略長方形状の板状部102と、板状部102の一方の長辺に板状部102に対して直角に連設された帯状(略細長長方形状としてもよい)の板状部104と、板状部102の他方の長辺に板状部102に対して直角に連設された帯状(略細長長方形状としてもよい)の板状部106と、板状部102の一方の短辺(基端側の短辺)に板状部102に対して直角に連設された帯状(細長長方形状としてもよい)の板状部108と、板状部102の他方の短辺(先端側の短辺)に板状部102に対して直角に連設された帯状(細長長方形状としてもよい)の板状部110と、板状部104の外側の面の基端側から突出した板状の突出部112と、板状部106の外側の面の基端側から突出した板状の突出部113と、板状部110の本体部101における一方の面側の端部から先端側に板状部110と直角(略直角としてもよい)に連設されるとともに、板状部104及び板状部106の連設された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部(第1先端部)114と、屈曲板状部114の本体板部114aから本体部101の他方の面側に板状に突出して形成され板状部110と略平行に形成された突状部116と、板状部104の本体部101の他方の面側の端部における先端側から突出して形成された爪部(第1爪部)118と、板状部106の本体部101の他方の面側の端部における先端側から突出して形成された爪部(第1爪部)119と、屈曲板状部114の本体板部114aの回動軸の方向Pの方向の一方の端部側における先端側から本体板部114aに立設して形成された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部120と、屈曲板状部114の本体板部114aの回動軸の方向Pにおける他方の端部側における先端側(つまり、屈曲板状部120の形成位置と対称の位置)から本体板部114aに立設して形成された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部121とを有している。
【0049】
回動軸の方向Pは、第1仕掛け保持部100が本体部20に対して回動する回動軸(第1仕掛け保持部100の一対の軸部で軸受部28、29に挿通する軸部を結ぶ軸線、この回動軸が第2回動中心を通る)の方向であり、また、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に対して回動する回動軸(第2仕掛け保持部200の一対の軸部で突出部112、113に設けられた穴部に挿通する軸部を結ぶ軸線、この回動軸が第3回動中心を通る)の方向でもある。つまり、第1仕掛け保持部100が本体部20に対して回動する回動軸と、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に対して回動する回動軸とは平行となっている。
【0050】
板状部104、106、108、110は、板状部102に対して本体部101の一方の面側に突出するとともに、板状部104、106、108は、板状部102に対して本体部101の他方の面側にも突出している。板状部104、106、108において、他方の面側に突出する長さは、一方の面側に突出する長さよりも小さく形成されている。板状部104、106、108、110における板状部102から本体部101の一方の面側への突出長さは、互いに同一(略同一としてもよい)に形成され(特に、板状部104の屈曲板状部120が連設されてない部分と、板状部106の屈曲板状部121が連設されてない部分と、板状部108とにおける本体部101の一方の面側の面は、面一に形成されている)、板状部104、106、108における板状部102から本体部101の他方の面側への突出長さは、互いに同一(略同一としてもよい)に形成され、板状部104の板状部108との連結する個所よりも先端側の部分と、板状部106の板状部108との連結する個所よりも先端側の部分と、板状部108の本体部101の他方の面側の面は、面一に形成されている。
【0051】
なお、板状部104、106、108が板状部102から本体部101の他方の面側に突出して、本体部101の他方の面における釣糸保持部102aの形成領域の基端側と該基端側と略直角方向の一対の側が凸状に突出して形成されているのは、釣糸保持部102aが板状部102の本体部101の他方の面側の面から突出して形成されているので、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせた際に、板状部104と板状部204とが接し、板状部106と板状部206とが接するためであり、また、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせた際に、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200の間に釣糸を収納する空間を確保するためである。
【0052】
板状部102は、本体部101の他方の面側に複数(図においては、6つ)の釣糸保持部(第2釣糸保持部)102aを有し、釣糸保持部102aは、細長長方形状の短辺に半円形状をつなげた形状を呈し、U字状の開口部102bと、U字状の開口部102bの一対の直線部から連設された一対の切込み102cにより形成されている。6つの釣糸保持部102aは、本体部101の先端側と基端側間の方向において、3個所に異なる個所に2つずつ配設されている。板状部104側の3つの釣糸保持部102aと板状部106側の3つの釣糸保持部102aとは対称に設けられている。また、6つの釣糸保持部102aにおいて、開口部102bと切込み102cとが接する位置は、回動軸の方向Pにおいて、異なる位置に形成されている。
【0053】
板状部104、106は、略細長長方形状に形成され、全体に同幅(略同幅としてもよい)に形成されているが、基端側は、図3に示すように、板状部102から本体部101の他方の面側に突出していないので、やや幅狭に形成されている。
【0054】
突出部112、113には、円柱状の軸部(図示せず)が外側に突出して形成されている。該軸部は、軸受部28の凹部と軸受部29の凹部に挿入して設けられ、これにより、第1仕掛け保持部100が軸受部28、29に対して回動する。つまり、第1仕掛け保持部100が、第1仕掛け保持部100を本体部20に収納した状態における本体部101の基端側の端部領域と本体部20の内部におけるヒンジ部側の端部領域とに設けられた回動中心(第2回動中心)を中心に、本体部20に対して回動可能となっている。
【0055】
なお、軸受部28、29の凹部に挿入された軸部の中心軸と軸受部28、29における該軸部が挿入された軸部の中心軸、すなわち、ケース部10の本体部20と第1仕掛け保持部100の一方が他方に対して回動する回動中心が、第2回動中心(第2回動中心軸としてもよい)となる。
【0056】
また、突出部112は、板状部104の本体部101の他の面側に突出して形成され、該突出した部分には、第2仕掛け保持部200の本体部201の板状部204から外側に突出して形成された軸部が挿通する穴部が112aが形成されている。なお、穴部112aは、突出部112を貫通する構成であるが、突出部112の内側に設けられた凹状の穴部としてもよい。同様に、突出部113は、板状部106の本体部101の他の面側に突出して形成され、該突出した部分には、第2仕掛け保持部200の本体部201の板状部206から外側に突出して形成された軸部が挿通する円形の穴部(穴部112aと同様の構成の穴部)が形成されている。
【0057】
屈曲板状部(第1先端部)114は、本体板部114aと本体板部114aの先端側の端部から連設された突状部114bとから構成され、本体板部114aは、板状部110の本体部101の一方の面側の端部と、板状部104の先端側の本体部101の一方の面側の端部と、板状部106の先端側の本体部101の一方の面側の端部とから連設され、略板状を呈している。また、突状部114bは、本体板部114aの先端側の端部から本体部101の他方の面側に略直角に突出している。突状部114bと突状部116の本体部101の他方の面側の高さは同一(略同一としてもよい)に形成されている。つまり、突状部114bが本体板部114aから突出する長さと突状部116が本体板部114aから突出する長さは同一(略同一としてもよい)に形成されている。つまり、屈曲板状部114は、釣針保持部収納部101−1(後述)よりも先端側に形成されている。
【0058】
なお、屈曲板状部114の本体部101の一方の面側の面から先端側の面にかけて、つまり、本体板部114aにおける本体部101の一方の面側の面と、突状部114bにおける先端側の面には、複数の溝部Mが形成されている。これらの溝部Mは、釣針保持部130に形成されている切込みの数と同じ数が間隔を介して設けられている。これらの溝部Mは、釣針保持部130に保持された釣針に連結された釣糸を反対側の面に案内する際に、釣糸を溝部M内に位置させる。なお、屈曲板状部114における溝部Mが形成された面が、釣糸をターンさせるための案内面となる。
【0059】
爪部118、119は、板状部104、106における本体部101の他方の面側(つまり、本体部101における基端側と直角方向(略直角方向としてもよい)の一対の側の端部領域)から突出し、それらの略断面三角形状の爪部本体は、外側に突出して形成されている。爪部118は、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが重なった状態では、第2仕掛け保持部200における開口部218−1を挿通し、略コ字状の突出部218aに係止し、爪部119は、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが重なった状態では、第2仕掛け保持部200における開口部219−1を挿通し、略コ字状の突出部219aに係止する。
【0060】
屈曲板状部120は、本体板部114aから本体板部114aに対して略直角に突出し、先端側と基端側とを結ぶ方向に伸びた板状部120aと、該板状部120aの先端から外側に板状部120aに直角に伸びた板状部120bとから構成されている。また、屈曲板状部121は、屈曲板状部120と対称に形成され、本体板部114aから本体板部114aに対して略直角に突出し、先端側と基端側とを結ぶ方向に伸びた板状部121aと、該板状部121aの先端から外側に板状部121aに直角に伸びた板状部121bとから構成されている。これらの屈曲板状部120、121は、第1仕掛け保持部100を本体部20内に収納した際に、底面部22aに接し、釣針保持部130に保持された釣針のための空間を確保するものである。
【0061】
また、釣針保持部(第1釣針保持部)130は、板状部102と板状部104と板状部106と板状部108と板状部110とで囲まれた空間内に嵌合して設けられ、直方体形状(略直方体形状としてもよい)の弾性部材(例えば、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、発泡ゴム等の発泡合成樹脂)により形成されている。釣針保持部130には、複数の切込み130aが互いに平行に形成され、切込み130aに、釣り用の仕掛けにおける釣り針(具体的には、チラシ針)が保持される。これらの切込み130aは、釣針保持部130の長手方向の先端側の端部と間隔を介した位置から後端側の端部と間隔を介した位置まで直線状に形成され、一方の面側から他方の面側に貫通して形成されている。なお、切込み130aを一方の面側から他方の面側まで貫通させず、釣針を保持できる程度の深さに形成してもよい。各切込み130aは、それぞれ、屈曲板状部114に形成された各溝部Mの延長線上に形成されている。
【0062】
なお、本体部101における釣針保持部130を収納する部分、すなわち、板状部102における板状部104、106、108、110で囲まれた領域と、板状部104、106、108、110における該領域から本体部101の一方の面側に突出した部分とが、釣針保持部収納部101−1となる。
【0063】
また、釣糸保持部(第1釣糸保持部)140は、屈曲板状部114の本体板部114aと突状部114bと突状部116とで囲まれた空間内に嵌合して設けられ、突状部114b、116から突出して形成されている。釣糸保持部140は、回動軸の方向Pと平行(略平行としてもよい)な方向を長手辺とした略直方体の弾性部材(例えば、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、発泡ゴム等の発泡合成樹脂)により形成され、突状部114b、116からの突出部分には、複数の切込み140aが互いに平行(略平行としてもよい)に形成されている。切込み140aは、一方の面(露出側の面)から他方の面まで貫通させず形成され、少なくとも釣糸保持部140が露出した部分に切込み140aが形成されている。なお、隣接する切込み140aの間隔は、隣接する溝部Mの間隔や隣接する切込み130aの間隔と同一(略同一としてもよい)に形成されている。
【0064】
なお、本体部101における釣糸保持部140を収納する部分、すなわち、突状部116と、屈曲板状部114における突状部116よりも先端側の部分と、板状部104、106の先端側の部分とが、釣糸保持部収納部101−2となる。
【0065】
また、第2仕掛け保持部200は、全体に略長方形状の略板状を呈し、合成樹脂により形成された本体部(第2仕掛け保持部本体部)201と、本体部201の一方の面(第2仕掛け保持部200を第1仕掛け保持部100に重ねた状態で、第1仕掛け保持部100側とは反対側の面)に設けられた釣針保持部収納部201−1に嵌合された釣針保持部(第2釣針保持部)230と、本体部201の該一方の面とは反対側の面である他方の面の先端側(回転中心側とは反対側の端部側)に設けられた釣糸保持部収納部201−2に嵌合された釣糸保持部(第3釣糸保持部)240とを有している。なお、第2仕掛け保持部200において、長手方向における回転中心側が基端側であり、該基端側とは反対側が先端側であるとする。
【0066】
ここで、本体部201は、略長方形状の板状部202と、板状部202の一方の長辺に板状部202に対して直角に連設された帯状(略細長長方形状としてもよい)の板状部204と、板状部202の他方の長辺に板状部202に対して直角に連設された帯状(略細長長方形状としてもよい)の板状部206と、板状部202の一方の短辺(基端側の短辺)に板状部202に対して直角に連設された帯状(細長長方形状としてもよい)の板状部208と、板状部202の他方の短辺(先端側の短辺)に板状部202に対して直角に連設された帯状(細長長方形状としてもよい)の板状部210と、板状部204の外側の面の基端側から突出した円柱状の軸部(図示せず)と、板状部206の外側の面の基端側から突出した円柱状の軸部(図示せず)と、板状部210の本体部201における一方の面側の端部から先端側に板状部210と直角(略直角としてもよい)に連設されるとともに、板状部204及び板状部206の連設された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部214と、屈曲板状部214の本体板部214aから本体部201の他方の面側に板状に突出して形成され板状部210と略平行に形成された突出部(図示せず)と、板状部204の先端側における外側の面に突出して略コ字状に形成され、板状部204との間で開口部218−1を形成する突出部218aと、板状部206の先端側における外側の面に突出して略コ字状に形成され、板状部206との間で開口部219−1を形成する突出部219aと、突出部218aの本体部201の他方の面側の端部(つまり、開口部218−1の縁部)から突出して形成された爪部(第2爪部)218bと、突状部219bの本体部201の他方の面側の端部(つまり、開口部219−1の縁部)から突出して形成された爪部(第2爪部)219bと、屈曲板状部214の本体板部214aの回動軸の方向Pにおける一方の端部側における先端側から本体板部214aに立設して形成された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部220と、屈曲板状部214の本体板部214aの回動軸の方向Pにおける他方の端部側における先端側(つまり、屈曲板状部220の形成位置と対称の位置)から本体板部214aに立設して形成された断面略L字状に屈曲した屈曲板状部221とを有している。
【0067】
板状部204、206、208、210は、板状部202に対して本体部201の一方の面側に突出するとともに、板状部204、206、208は、板状部202に対して本体部201の他方の面側にも突出している。板状部204、206、208において、他方の面側に突出する長さは、一方の面側に突出する長さよりも小さく形成されている。板状部204、206、208、210における板状部102から本体部101の一方の面側への突出長さは、互いに同一(略同一としてもよい)に形成され(特に、板状部204の屈曲板状部220が連設されてない部分と、板状部206の屈曲板状部221が連設されてない部分と、板状部208とにおける本体部201の一方の面側の面は、面一に形成されている)、板状部204、206、208における板状部202から本体部201の他方の面側への突出長さは、互いに同一(略同一としてもよい)に形成され、板状部204の板状部208との連結する個所よりも先端側の部分と、板状部206の板状部208との連結する個所よりも先端側の部分と、板状部208の本体部201の他方の面側の面は、面一に形成されている。
【0068】
なお、板状部204、206、208が板状部202から本体部201の他方の面側に突出して、本体部201の他方の面における釣糸保持部202aの形成領域の基端側と該基端側と略直角方向の一対の側が凸状に突出して形成されているのは、釣糸保持部(第4釣糸保持部)202aが板状部202の本体部201の他方の面側の面から突出して形成されているので、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせた際に、板状部104と板状部204とが接し、板状部106と板状部206とが接するためであり、また、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせた際に、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200の間に釣糸を収納する空間を確保するためである。
【0069】
板状部202は、本体部201の他方の面側に複数(図においては、6つ)の釣糸保持部202aを有し、釣糸保持部202aは、細長長方形状の短辺に半円形状をつなげた形状を呈し、U字状の開口部202bと、U字状の開口部202bの一対の直線部から連設された一対の切込み202cにより形成されている。釣糸保持部202aは、釣糸保持部102aと同一の構成である。また、釣糸保持部102aと同様に、6つの釣糸保持部202aは、本体部201の先端側と基端側間の方向において、3個所に異なる個所に2つずつ配設されている。板状部204側の3つの釣糸保持部202aと板状部206側の3つの釣糸保持部202aとは対称に設けられている。また、6つの釣糸保持部202aにおいて、開口部202bと切込み202cとが接する位置は、回動軸の方向Pにおいて、異なる位置に形成されている。
【0070】
板状部204、206は、略細長長方形状に形成され、全体に同幅(略同幅としてもよい)に形成されている。なお、板状部204における略コ字状の突出部218aの個所には凹部が形成され、板状部204の先端部分の内側には、切欠部が形成されている。同様に、板状部206における略コ字状の突出部219aの個所には凹部が形成され、板状部206の先端部分の内側には、切欠部が形成されている。
【0071】
板状部204の基端側には、円柱状の軸部205が外側(回動軸Pの方向の外側)に突出して形成されている。該軸部205は、突出部112に設けられた穴部112aに挿通して設けられている。また、板状部206の基端側には、円柱状の軸部(軸部205と同様の構成の軸部)が外側(回動軸Pの方向の外側)に突出して形成されている。該軸部は、突出部113に設けられた穴部(穴部112aと同様の構成の穴部)に挿通して設けられている。これにより、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に対して回動する。つまり、第2仕掛け保持部200が、本体部101の基端側の端部領域と第2仕掛け保持部200と第1仕掛け保持部100とを重ね合わせた状態における本体部201における本体部101の基端側の端部領域に対応する領域である基端側の端部領域とに設けられた回動中心(第3回動中心)を中心に、第1仕掛け保持部100に対して回動可能となっている。
【0072】
突出部112、113の穴部に挿入された軸部の中心軸と突出部112、113の該穴部が挿入された軸部の中心軸、すなわち、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200の一方が他方に対して回動する回動中心が、第3回動中心(第3回動中心軸としてもよい)となる。なお、第1回動中心と第2回動中心と第3回動中心とは、互いに平行となっている。つまり、第1回動中心を通る中心線と第2回動中心を通る中心線と第3回動中心を通る中心線とは、互いに平行となっている。
【0073】
なお、板状部204、206に穴部を設けて、突出部112、113に該穴部に挿通する軸部を内側に突出して設けてもよい。
【0074】
また、板状部204の外側(回動軸Pの方向の外側)で該軸部形成位置より先端側の位置には、突状部204aが外側に突出して設けられ、該突状部204aは、板状部204の外側の面と平行な面における断面形状が台形形状(本体部201の他方の面側の辺部が一方の面側の辺部よりも短い台形形状)に形成され、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせた状態で蓋部30側に回動させた場合に、該突状部204aが軸受部28に接触して、重ね合わせた状態の第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200を本体部20に対して所定の角度の位置で回動を停止させるストッパの機能を果たしている。つまり、突状部204aが軸受部28の平面状の端面に係止し、突状部204bが軸受部29の平面状の端面に係止して、蓋部30を本体部20に対して開いた状態で、第2仕掛け保持部200に保持させた釣針が側壁部22eの上端や側壁部32eの上端やヒンジ部に接触しないように、重なった状態の第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200を所定の角度で停止させる。
【0075】
また、板状部206の外側(回動軸Pの方向の外側)で該軸部形成位置より先端側の位置には、突状部206aが外側に突出して設けられている。この突状部206aの構成や作用は、突状部204aと同様であり、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ねた状態で蓋部30側に回動させた場合に、該突状部206aが軸受部29に接触して、重なった状態の第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200を本体部20に対して所定の角度の位置で回動を停止させるストッパの機能を果たしている。
【0076】
なお、板状部204の外側の面と板状部206の外側の面の間の長さは、板状部104の外側の面と板状部106の外側の面の間の長さと同一(略同一としてもよい)に形成されている。以上のように、突状部204a、206aが、本体部201の基端側と直角方向(略直角方向としてもよい)の一対の側(第3回動中心の方向の両側としてもよい)の面に突出して設けられている。
【0077】
屈曲板状部(第2先端部)214は、本体板部214aと本体板部214aの先端側の端部から連設された突状部214bとから構成され、本体板部214aは、板状部210の本体部201の一方の面側の端部と、板状部204の先端側の本体部201の一方の面側の端部と、板状部206の先端側の本体部201の一方の面側の端部とから連設され、略板状を呈している。また、本体板部214aの回動軸の方向Pにおける両側には、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ねた際に、爪部118、119を位置させるための切欠部が形成されている。また、突状部214bは、本体板部214aの先端側の端部から本体部201の他方の面側に略直角に突出している。突状部214bと突出部(突状部116と同様の構成の突状部214bと平行に形成された突出部、以下「平行突出部」とする)の本体部201の他方の面側の高さは略同一に形成されている。つまり、突状部214bが本体板部214aから突出する長さと平行突出部が本体板部214aから突出する長さは同一(略同一としてもよい)に形成されている。つまり、屈曲板状部214は、釣針保持部収納部201−1(後述)よりも先端側に形成されている。
【0078】
なお、屈曲板状部214の本体部201の一方の面側の面から先端側の面にかけて、つまり、本体部214aにおける本体部201の一方の面側の面と、突状部214bにおける先端側の面には、複数の溝部Nが形成されている。これらの溝部Nは、釣針保持部230に形成されている切込みの数と同じ数が間隔を介して設けられている。これらの溝部Nは、釣針保持部230に保持された釣針に連結された釣糸を反対側の面に案内する際に、釣糸を溝部N内に位置させる。なお、屈曲板状部214における溝部Nが形成された面が、釣糸をターンさせるための案内面となる。
【0079】
爪部218b、219bは、板状部204、206における本体部201の他方の面側から突出し、それらの略断面三角形状の爪部本体は、外側に突出して形成されている。
【0080】
屈曲板状部220は、本体板部214aから本体板部214aに対して直角に突出し、先端側と基端側とを結ぶ方向に伸びた板状部220aと、該板状部220aの先端から外側に板状部220aに直角に伸びた板状部220bとから構成されている。また、屈曲板状部221は、屈曲板状部220と対称に形成され、本体板部214aから本体板部214aに対して直角に突出し、先端側と基端側とを結ぶ方向に伸びた板状部221aと、該板状部221aの先端から外側に板状部221aに直角に伸びた板状部221bとから構成されている。これらの屈曲板状部220、221は、第1仕掛け保持部100を本体部20内に収納し、さらに、第2仕掛け保持部200と第1仕掛け保持部100に重ね合わせ、さらに、蓋部30を閉じた際に、上面部32aに接し、釣針保持部230に保持された釣針のための空間を確保するものである。
【0081】
また、釣針保持部230は、板状部202と板状部204と板状部206と板状部208と板状部210とで囲まれた空間内に嵌合して設けられ、釣針保持部130と同様の構成となっている。すなわち、釣針保持部230は、直方体形状(略直方体形状としてもよい)の弾性部材(例えば、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、発泡ゴム等の発泡合成樹脂)により形成され、釣針保持部230には、複数の切込み230aが互いに平行に形成され、切込み230aに、釣り用の仕掛けにおける釣り針(具体的には、チラシ針)が保持される。これらの切込み230aは、釣針保持部230の長手方向の先端側の端部と間隔を介した位置から後端側の端部と間隔を介した位置まで直線状に形成され、一方の面側から他方の面側に貫通して形成されている。なお、切込み230aを一方の面側から他方の面側まで貫通させず、釣針を保持できる程度の深さに形成してもよい。各切込み230aは、それぞれ、屈曲板状部214に形成された各溝部Nの延長線上に形成されている。
【0082】
なお、本体部201における釣針保持部230を収納する部分、すなわち、板状部202における板状部204、206、208、210で囲まれた領域と、板状部204、206、208、210における該領域から本体部201の一方の面側に突出した部分とが、釣針保持部収納部(第2釣針保持部収納部)201−1に当たる。
【0083】
また、釣糸保持部240は、屈曲板状部214の本体板部214aと突状部214bと平行突状部(突状部116と同様の構成の突状部)とで囲まれた空間内に嵌合して設けられ、突状部214b及び平行突状部から突出して形成されている。釣糸保持部240は、釣糸保持部140と同様の構成であり、回動軸の方向Pと平行(略平行としてもよい)な方向を長手辺とした略直方体の弾性部材(例えば、発泡ポリエチレン、発泡ウレタン、発泡ゴム等の発泡合成樹脂)により形成され、突状部214b及び平行突状部からの突出部分には、複数の切込み240aが互いに平行(略平行としてもよい)に形成されている。切込み240aは、一方の面(露出側の面)から他方の面まで貫通させず形成され、少なくとも釣糸保持部240が露出した部分に切込み240aが形成されている。なお、隣接する切込み240aの間隔は、隣接する溝部Nの間隔や隣接する切込み230aの間隔と同一(略同一としてもよい)に形成されている。
【0084】
なお、本体部201における釣糸保持部240を収納する部分、すなわち、突状部216と、屈曲板状部214における平行突状部よりも先端側の部分と、板状部204、206の先端側の部分とが、釣糸保持部収納部201−2となる。
【0085】
上記構成の釣り用仕掛け収納ケース5の使用状態について説明する。まず、釣り用仕掛け収納ケース5が閉状態の場合には、第1仕掛け保持部100が本体部20内に収納され、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に重ね合った状態で、さらに、蓋部30が本体部20に対して閉じた状態であり、係止部24が蓋部30に設けられた突状部に係止した状態となっている。
【0086】
仕掛けを釣り用仕掛け収納ケース5に収納するには、ケース部10の蓋部30を本体部20に対して図2に示すように開けた状態とする。なお、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが重なった状態で、第1仕掛け保持部100が本体部20に収納された状態では、爪部219bが本体部20の側壁部22dの内側に設けられた突状部22d−1に係止し、爪部218bが本体部20の側壁部22bの内側に設けられた突状部に係止していて、図2の状態から逆さまにしても、第1仕掛け保持部100や第2仕掛け保持部200が本体部20から脱落することがない。なお、第2仕掛け保持部200を本体部20から引き出すことにより、爪部218b、219bの係止を解除することができる。
【0087】
ここで、第2仕掛け保持部200に仕掛けを保持するには、図2に示すように、第1仕掛け保持部100が本体部20内に収納され、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に重ね合った状態で、釣針保持部230の切込み230aに仕掛け300(仕掛け300は、魚釣り用の仕掛けであり、釣針302に釣糸304を取り付けた構成となっている)における釣針302(例えば、チラシ針)を差し込んで釣針保持部230に保持させる。
【0088】
その後、第2仕掛け保持部200を第1仕掛け保持部100に対して回動させて、第2仕掛け保持部200の先端側と第1仕掛け保持部100の先端側とが離間した状態とする。なお、第2仕掛け保持部200の先端側と第1仕掛け保持部100の先端側とが離間した状態とするには、爪部118の外側と爪部119の外側とを内側に押さえながら、第2仕掛け保持部200を第1仕掛け保持部100に対して引き出すことにより、第2仕掛け保持部200のみを回動させて、第2仕掛け保持部200の先端側と第1仕掛け保持部100の先端側とを離間させることができる。
【0089】
第2仕掛け保持部200の先端側と第1仕掛け保持部100の先端側とが離間した状態としたら、仕掛け300における釣糸304を第2仕掛け保持部200の先端側に案内して釣針302を差し込んだ切込み230aの位置に対応した溝部Nに沿って該溝部Nに配置し、釣糸304を突状部214bにおいて反転させて、釣糸保持部240における切込み240aに差し込み(釣糸304を配置した溝部Nの位置に対応した切込み240aに差し込むのが好ましい)、さらに、釣糸を釣糸保持部202aに係止することにより、仕掛け300を保持させて、図3に示す状態とする。
【0090】
また、第1仕掛け保持部100に仕掛けを保持するには、第1仕掛け保持部100を本体部20に対して回動させて、図4に示すように、第1仕掛け保持部100の釣針保持部130が露出した状態とし、上記の第2仕掛け保持部200への保持の方法と同様の方法で仕掛けを保持させる。すなわち、釣針保持部130の切込み130aに仕掛け300における釣針302(例えば、チラシ針)を差し込んで釣針保持部130に保持させ、その後、第1仕掛け保持部100を第2仕掛け保持部200に対して回動させて、第1仕掛け保持部200の先端側と第2仕掛け保持部200の先端側とが離間した状態とし、仕掛け300における釣糸304を第1仕掛け保持部100の先端側に案内して釣針302を差し込んだ切込み130aの位置に対応した溝部Mに沿って該溝部Mに配置し、釣糸304を突状部114bにおいて反転させて、釣糸保持部140における切込み140aに差し込み(釣糸304を配置した溝部Mの位置に対応した切込み140aに差し込むのが好ましい)、さらに、釣糸を釣糸保持部102aに係止することにより、仕掛け300を保持させる。
【0091】
なお、図4のように、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが重なった状態で蓋部30側に回動した状態では、ストッパとしての突状部204a、206aが、軸受部28、29に係止するので、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが所定の位置で停止した状態となる。
【0092】
仕掛け300を保持させたら、図4に示すように、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ねた状態とし(第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とが重なった状態では、爪部118が開口部218−1に挿通して、略コ字状の突出部218aに係止するとともに、爪部119が開口部219−1に挿通して、略コ字状の突出部219aに係止する)、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200を本体部20側に回動させて、第1仕掛け保持部100を本体部20に収納し、さらに、蓋部30を本体部20に対して回動させて、蓋部30を閉状態とする。
【0093】
なお、第1仕掛け保持部100の本体部101の他方の面側において、板状部104、106、108が突出して、釣糸保持部102aが形成された領域の先端側以外の周囲が囲まれていて、また、第2仕掛け保持部200の本体部201の他方の面側において、板状部204、206、208が突出して、釣糸保持部202aが形成された領域における先端側以外の周囲が囲まれているので、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを重ね合わせて、板状部104と板状部204とが重なり、板状部106と板状部206とが重なり、板状部108と板状部208とが重なった状態では、本体部101と本体部202の間に釣糸を収納する空間が形成される。
【0094】
以上のように、本実施例における釣り用仕掛け収納ケース5によれば、ケース部10に第1仕掛け保持部100が回動自在に軸支され、さらに、第2仕掛け保持部200が第1仕掛け保持部100に回動自在に軸支されているので、多くの仕掛けを収納することができる。
【0095】
また、第1仕掛け保持部100は、本体部20のヒンジ部側に軸支され、第2仕掛け保持部200は、第1仕掛け保持部100の基端側に軸支されているので、ケース部10を開いた状態で、第1仕掛け保持部100や第2仕掛け保持部200を回動させても、釣り用仕掛け収納ケース5が長手方向に大きなスペースを必要とせず、仕掛け保持部400に仕掛けを保持したり取り出したりする際に省スペースを図ることができる。
【0096】
また、仕掛けにおける釣糸は、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200の間に挟んだ状態で収納できるので、釣糸が仕掛け保持部の外側に散乱してしまうことがなく、特に、爪部118は突出部218aにより形成された開口部218−1に係合し、爪部119は突出部219aにより形成された開口部219−1に係合するので、釣糸を第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200の間に収納した状態で、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを一体化できるので、釣糸が仕掛け保持部の外側に散乱してしまうことがなく、仕掛けを保持した第1仕掛け保持部100及び第2仕掛け保持部200を容易にケース部10に収納することができる。また、爪部118、119を開口部218−1、219−1に係合させて第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを一体化できるので、第1仕掛け保持部100と第2仕掛け保持部200とを一度の操作で回動させることができる。
【符号の説明】
【0097】
5 釣り用仕掛け収納ケース
10 ケース部
20、101、201 本体部
22a 底面部
22b、22c、22d、22e、32b、32c、32d、32e 側壁部
22d−1、204a、206a 突状部
28、29 軸受部
30 蓋部
32a 上面部
100 第1仕掛け保持部
101−1、201−1 釣針保持部収納部
101−2、201−2 釣糸保持部収納部
112、113 突出部
118、119、218b、219b 爪部
114、120、121、214、220、221 屈曲板状部
130、230 釣針保持部
102a、140、202a、240 釣糸保持部
200 第2仕掛け保持部
205 軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣り用の仕掛けを収納するための釣り用仕掛け収納ケースであって、
ケース部(10)と、第1仕掛け保持部(100)と、第2仕掛け保持部(200)とを有し、
ケース部が、底面部(22a)と底面部の周囲から連設された側壁部(22b、22c、22d、22e)とを有するケース部本体部(20)と、ケース部本体部に対してヒンジ部からなる第1回動中心を中心に回動する蓋部で、上面部(32a)と上面部の周囲から連設された側壁部(32b、32c、32d、32e)とを有する蓋部(30)とを有し、
第1仕掛け保持部が、第1仕掛け保持部本体部(101)と、第1釣針保持部(130)と、第1釣糸保持部(140)とを有し、
第1仕掛け保持部本体部が、第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納した状態における第1仕掛け保持部本体部の第1回動中心側となる基端側の端部領域とケース部本体部の内部における第1回動中心側の端部領域とに設けられた第2回動中心で第1回動中心と平行な第2回動中心を中心にケース部本体部に対して回動可能に軸支され、第1仕掛け保持部をケース部本体部内に収納した状態において底面部側となる一方の面側に設けられた第1釣針保持部収納部(101−1)と、第1釣針保持部収納部の該基端側とは反対側である先端側に形成され仕掛けにおける釣糸をターンさせるための案内面を有する第1先端部(114)と、第1仕掛け保持部本体部における他方の面側に形成された第2釣糸保持部(102a)とを有し、
第1釣針保持部が、第1釣針保持部収納部に収納され、
第1釣糸保持部が、第1仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第1先端部と第2釣糸保持部の間の位置に設けられ、
第2仕掛け保持部が、第2仕掛け保持部本体部(201)と、第2釣針保持部(230)と、第3釣糸保持部(240)とを有し、
第2仕掛け保持部本体部が、第1仕掛け保持部本体部の基端側の端部領域と第2仕掛け保持部と第1仕掛け保持部とを重ね合わせた状態における第2仕掛け保持部本体部における第1仕掛け保持部本体部の基端側の端部領域に対応する領域である基端側の端部領域とに設けられた第3回動中心で第1回動中心及び第2回動中心と平行な第3回動中心を中心に第1仕掛け保持部本体部に対して回動可能に軸支され、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ねた合わせた場合に、第1仕掛け保持部側とは反対側の面である一方の面側に設けられた第2釣針保持部収納部(201−1)と、第2釣針保持部収納部の該基端側とは反対側である先端側に形成され仕掛けにおける釣糸をターンさせるための案内面を有する第2先端部(214)と、第2仕掛け保持部本体部における他方の面側に形成された第4釣糸保持部(202a)とを有し、
第2釣針保持部が、第2釣針保持部収納部に収納され、
第3釣糸保持部が、第2仕掛け保持部本体部の他方の面側で、釣糸の案内経路における第2先端部と第4釣糸保持部の間の位置に設けられ、
第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納し、第2仕掛け保持部を第1仕掛け保持部に重ね合わせた状態として、蓋部をケース部本体部に対して閉状態とすることにより、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とがケース部内に収納されることを特徴とする釣り用仕掛け収納ケース。
【請求項2】
第1仕掛け保持部本体部における基端側と略直角方向の一対の側の端部領域には、他方の面側に向けて突出した第1爪部(118、119)が形成され、第2仕掛け保持部本体部における基端側と略直角方向の一対の側の端部領域には、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ね合わせた状態で、該第1爪部と係合する開口部(218−1、219−1)が形成され、該開口部の縁部からは他方の面側に突出した第2爪部(218b、219b)が形成され、ケース部本体部の側壁部の内側の面には、第1仕掛け保持部をケース部本体部に収納し、さらに、第2仕掛け保持部を第1仕掛け保持部に重ね合わせた場合に、第2爪部と係合する突状部(22d−1)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の釣り用仕掛け収納ケース。
【請求項3】
第1仕掛け保持部本体部の他方の面における第2釣糸保持部の形成領域の基端側と該基端側と略直角方向の一対の側が凸状に突出して形成され、第2仕掛け保持部本体部の他方の面における第4釣糸保持部の形成領域の基端側と該基端側と直角方向の一対の側とが凸状に突出して形成され、第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部とを重ね合わせた場合に、第1仕掛け保持部本体部の該凸状に突出した部分と第2仕掛け保持部本体部の該凸状に突出した部分とが接することにより、第2釣糸保持部の形成領域と第4釣糸保持部の形成領域の間に釣糸を収納するための空間が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の釣り用仕掛け収納ケース。
【請求項4】
ケース部本体部には、第2回動中心の位置に穴部が形成された一対の軸受部で穴部が形成された板状を呈し円弧状の端面と該円弧状の端面に連設された平面状の端面とを有する軸受部(28、29)が設けられ、第1仕掛け保持部本体部には、第2回転軸の位置に該軸受部の穴部に回転自在に挿入される軸部が設けられ、第2仕掛け保持部本体部の基端側と略直角方向の一対の側の面には、突状部であって、蓋部をケース部本体部に対して開いた状態で、重ね合わせた状態の第1仕掛け保持部と第2仕掛け保持部を蓋部側に回動させた際に、該軸受部の平面状の端面に係止して第1仕掛け保持部及び第2仕掛け保持部の回動を停止させる突状部(204a、206a)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の釣り用仕掛け収納ケース。
【請求項5】
第1釣針保持部と第2釣針保持部は、釣り針を差し込んで保持可能な弾性部材により形成されており、第1釣糸保持部と第3釣糸保持部は、釣糸を配設可能な切込みが形成された弾性部材により形成され、第2釣糸保持部は、第1釣針保持部収納部の第1仕掛け保持部本体部における他方の面側の面に形成され、釣糸を係止するための係止片により構成され、第4釣糸保持部は、第2釣針保持部収納部の第2仕掛け保持部本体部における他方の面側の面に形成され、釣糸を係止するための係止片により構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の釣り用仕掛け収納ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−152165(P2012−152165A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15410(P2011−15410)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(594020536)有限会社ヤマワ産業 (8)
【Fターム(参考)】