説明

釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材

【課題】完全後付けでき、しかも、ラインに傷つくことがなく、且つ釣具の組付け作業が楽で、また、一旦組み付けられれば釣具が脱落し難く、さらに釣糸の太さに関係なく汎用釣具を着脱自在に交換できる釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材を提供する。
【解決手段】軸状体にして、細くて長い軸状小径軸部2と、該小径軸部2から拡径部3を介して又はそのまま延設され、該小径軸部2の軸外径dよりも軸外径dが大きな大径部4と、を具備し、且つ少なくとも該大径部4が弾性変形材料で造られ、釣具6に設けられた通孔60の一端口60aへ前記小径軸部2側から挿入し、該通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、前記大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内に導くと共に弾性復元力で該大径部4を該通孔60の孔壁61に密着一体化させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウキやオモリ等の釣具を、固定ウキや固定オモリ等にするのに用いられる釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材に関する。
【背景技術】
【0002】
ウキには遊動ウキ(移動ウキともいう)と釣糸の所定位置に係止固定する固定ウキがある。一方、オモリは釣糸の所定位置に係止固定されるのが一般的である。オモリやウキ等の釣具を釣糸の所定位置に係止固定する場合、従来、例えば釣糸9の糸径よりも大きな通孔60を有する釣具6たるウキ6bに対し、図14のように樹脂製ヨウジpkを差し込んで係止固定する方法があった。ただ、この方法は釣糸9に負担をかけ、時に釣糸9を潰し、ライン(釣糸9の線)を傷つけやすい問題があった。また、釣糸9の径が太くなると係止固定するのが難しくなった。釣糸9の径が太くなると、樹脂製ヨウジpkのストッパ機能が落ち、釣具6が外れ落ち易かった。
こうしたことから、ラインに傷がつきにくい釣具の固定方法が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−166448号公報(実施形態2、図3、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、特許文献1の釣具は、請求の範囲に記載のごとく「金属製の棒状体からなり、その両端に、釣糸に挿通した筒状弾性体を着脱自在に嵌着できる軸部が形成されたことを特徴とする錘兼用ストッパ」であり、以下のような問題があった。ゴム管などの筒状弾性体rb二つを、図15のごとく予め釣糸9に挿通しておかねばならなかった。完全後付けできない難点があった。また、両端に設けたツノsmの両方にそれぞれ筒状弾性体rbを嵌入固定しなければならず、取付けセットが面倒であった。加えて、錘兼用ストッパたるオモリwtはその両サイドに、筒状弾性体を嵌着できる軸状ツノsmを設けなければならず、製造コストが上昇した。ツノsmを取付け固定した専用品としなければならず、汎用品と形状を異にした。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するもので、完全後付けでき、しかも、ラインに傷つくことがなく、且つ釣具の組付け作業が楽で、また、一旦組み付けられれば釣具が脱落し難く、さらに釣糸の太さに関係なく汎用釣具を着脱自在に交換できる釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、軸状体にして、細くて長い軸状小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設され、該小径軸部(2)の軸外径(d)よりも軸外径(d)が大きな大径部(4)と、を具備し、且つ少なくとも該大径部(4)が弾性変形材料で造られ、釣具(6)に設けられた通孔(60)の一端口(60a)へ前記小径軸部(2)側から挿入し、該通孔(60)の他端口(60b)から突き出す小径軸部(2)の先端部分(21)を引っ張ることにより、前記大径部(4)を弾性変形させその軸外径(d)を小さくして通孔(60)内に導くと共に弾性復元力で該大径部(4)を該通孔(60)の孔壁(61)に密着一体化させるようにしたことを特徴とする釣具用固定軸材にある。請求項2の発明たる釣具用固定軸材は、請求項1で、小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設される前記大径部(4)と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な弾性変形材料で造られてなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の要旨は、本体主部(6M)に通孔(60)を形成し、且つ該本体主部(6M)の外周面(63)から該通孔(60)に達する割り溝(62)が設けられた釣具(6)と、軸状体にして、前記通孔(60)の孔径(D)よりも外径(d)が小さく且つ該通孔(60)の孔長(L)よりも軸長(L)が長い細長の軸状小径軸部(2)を形成し、さらに該小径軸部(2)に該通孔(60)の孔径(D)よりも外径(d)が大きな大径部(4)が拡径部(3)を介して又はそのまま延設されてなる釣具用固定軸材(1)と、を具備し、且つ少なくとも該大径部(4)が弾性変形材料で造られ、前記通孔(60)の一端口(60a)へ前記小径軸部(2)側から挿入して該通孔(60)の他端口(60b)から突き出す小径軸部(2)の先端部分(21)を引っ張ることにより、前記大径部(4)を弾性変形させその軸外径(d)を小さくして通孔(60)内に導くと共に弾性復元力で該大径部(4)を該通孔(60)の孔壁(61)に密着一体化させることを特徴とする釣具付き釣具用固定軸材にある。請求項4の発明たる釣具付き釣具用固定軸材は、請求項3で、小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設される前記大径部(4)と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な弾性変形材料で造られてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材は、釣糸を全く傷つけることがなく、完全後付け可能であり、且つ短時間交換でき、また一旦組み付けられればその釣具が脱落し難い状態で固定され、さらに釣糸の太さに関係なく汎用釣具を着脱自在に交換できるなど多大な効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態1で、(イ)が釣具の斜視図で、(ロ)が釣具用固定軸の斜視図である。
【図2】(イ)が図1(イ)の釣具の平面図で、(ロ)が(イ)のII-II線矢視図である。
【図3】(イ)が図1(ロ)の釣具用固定軸材の正面図、(ロ)が(イ)の平面図、(ハ)が(イ)の底面図である。
【図4】(イ)が通孔の一端口から小径軸部を挿通し、拡径部で係止された説明断面図、(ロ)が(イ)の小径軸部先端部分を引っ張って大径部を通孔内に導いた説明断面図、(ハ)が(ロ)の引張りを解除して大径部を通孔の孔壁に密着一体化させた説明断面図である。
【図5】図4(ハ)の斜視図である。
【図6】図1に代わる他態様の釣具用固定軸材の斜視図である。
【図7】他態様のオモリにした釣具付き釣具用固定軸材の斜視図である。
【図8】他態様のオモリにした釣具付き釣具用固定軸材の斜視図である。
【図9】実施形態2の固定軸と釣糸を通した釣具の斜視図である。
【図10】(イ)が通孔の一端口へ小径軸部側から挿入し、拡径部がその一端口に係止された説明断面図、(ロ)が(イ)の小径軸部先端部分を引っ張って大径部を通孔内に導いた説明断面図、(ハ)が(ロ)の引張りを解除して大径部を通孔の孔壁に密着一体化させた説明断面図である。
【図11】ウキで割り溝を通る面での概略縦断面図である。
【図12】図11に代わる他態様のウキの縦断面図である。
【図13】図9のウキに代えて別態様のウキにした釣具付き固定軸材の斜視図である。
【図14】従来技術の説明斜視図である。
【図15】従来技術の説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る組合せ釣具について詳述する。
(1)実施形態1
図1〜図8は本発明の釣具用固定軸材及び釣具付き釣具用固定軸材の一形態で、図1は(イ)が釣具の斜視図で、(ロ)が釣具用固定軸の斜視図、図2は(イ)が図1(イ)の釣具の平面図で、(ロ)が(イ)のII-II線矢視図である。図3は(イ)が図1(ロ)の釣具用固定軸材の正面図、(ロ)が(イ)の平面図、(ハ)が(イ)の底面図、図4は(イ)が通孔の一端口から小径軸部を挿通し、拡径部で係止された説明断面図、(ロ)が(イ)の小径軸部先端部分を引っ張って大径部を通孔内に導いた説明断面図、(ハ)が(ロ)の引張りを解除して大径部を通孔の孔壁に密着一体化させた説明断面図、図5は図4(ハ)の斜視図、図6は図1に代わる他態様の釣具用固定軸材の斜視図、図7,図8は図5のオモリに代えて他態様のオモリにした釣具付き釣具用固定軸材の斜視図である。
【0010】
(1−1)釣具用固定軸材
釣具用固定軸材1(以下、単に「固定軸材」ともいう)は、軸状体にして、小径軸部2と大径部4とを具備する(図1のロ)。小径軸部2から拡径部3を介して又はそのまま延設され、該小径軸部2の軸外径dよりも軸外径dが大きな大径部4が設けられる。
小径軸部2は細くて長く、その軸径dが釣具6に形成された通孔60の径Dよりも小さい。釣具6に形成された通孔60の一端口60aへ固定軸材1の小径軸部2側から挿入すると、通孔60の他端口60bから該小径軸部2の先端部分21が突き出す。そして、釣具6に設けられた通孔60の一端口60aから小径軸部2を遊挿し、通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させその外径dを小さくして通孔60内に導ける構成にある。さらに、通孔60内に導いた大径部4を弾性復元力で該通孔60の孔壁61に密着一体化できるようになっている。釣具用固定軸材は少なくとも該大径部4が弾性変形材料で造られる。該大径部4を弾性変形させて、その外径dを小さくして釣具6の通孔60内に導くと共に、弾性復元力で大径部4を通孔60の孔壁61に密着一体化させることができる。
本実施形態は、細長の軸状小径軸部2と、該小径軸部2からテーパ部からなる拡径部3を介して延設される大径部4と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な中実の弾性変形材料たるゴム材料で造られる固定軸材1とする。
【0011】
本発明でいう「弾性変形材料」とは、固定軸材1を長手方向に手などで引っ張ることにより弾性変形可能な材料をいい、外力を加えたときその強さに応じて変形が生じ、外力を除去すると元の状態に戻る性質を有する材料である。例えば、天然ゴム,イソプレン系ゴム,ブタジエン系ゴム,オレフィン系ゴム,フッ素系ゴム及びシリコーンゴム等のゴム材料や、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー,ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー,ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー,ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどが含まれる。さらに、ポリスチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル等の熱可塑性フォームや、ポリウレタン,アクリル樹脂,シリコーン等の熱硬化性フォームのプラスチックフォーム等からなる発泡体であってもよい。ただ、軟らかくて粘り強く、よく伸びる物質で、且つ弾性変形可能なゴム材料や熱可塑性エラストマーが好ましい。合成ゴム,天然ゴム等のゴム(加硫ゴム)や熱可塑性エラストマーが好適である。大径部4を弾性変形させて径を細くして通孔60内に導くと共に、弾性復元力で孔壁61に密着一体化させるには、ゴム又は熱可塑性エラストマーが優れ、ゴム(加硫ゴム)が断然優れる。ここでの固定軸材1はEPDM(エチレン-プロピレン−ジエンゴム)であるが、ゴムの有する弾性変形可能にして、軟らかくて粘り強く良く伸びる性質が固定軸材1に求められる品質,特性に適合する。粘り強く粘着性を有する性質が、通孔60の孔壁61に密着一体化させるのに有効に働く。さらにEPDM等の合成ゴムは耐候性,耐オゾン性を有し、高強度の製品が得られるなど固定軸材1に打ってつけの材料になっている。
【0012】
小径軸部2は横断面円形の細くて長い軸状部である。小径軸部2は軸外径dが釣具6の通孔60の孔径Dよりも小さくして、釣具6に設けた通孔60の一端口60aへ小径軸部2側から挿入したとき、固定軸材1の基端部位を残しながら、該通孔60の他端口60bから突き出す軸長Lを有する(図1,図3)。軸外径の細い小径軸部2が、大径部4から拡径部3を介して(又は大径部4から直接そのまま)動物のしっぽのように長く伸びる。
ここで、磯釣りに使用される釣具6で、通孔60を形成し、本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する割り溝62が設けられたオモリ6a(又はウキ6b)等の汎用釣具6にあっては、通孔60の孔長Lは高々1〜2cmである(図1,図10)。また、通孔60の孔径Dは円形で多くの場合、2mmφ前後である(図2,図8)。本実施形態の小径軸部2は2cmよりも長くした軸長Lで、且つ横断面円形(図3)で軸外径が1.5mmφ程度とする。したがって、固定軸材1の小径軸部2側から釣具6の通孔60へ挿入すれば、該固定軸材1が弾性変形を伴わずして、その基端部分22を通孔60の一端口60aに残しながら小径軸部2が通孔60を貫通し、通孔他端口60bから突き出す姿態が確保される。尚、小径軸部2の軸外径は、横断面形状が円形でなく変形している場合、その横断面形状の最大直径とする。小径軸部2が弾性変形なしに通孔60を挿通できるようにするためである。
【0013】
拡径部3は小径軸部2の基端部分22から小径軸部2よりも軸外径が大きな大径部4につなぐ接続部である(図1,図3)。本実施形態の拡径部3は小径部の軸外径から拡径部3の外径にまで徐々に径が大きくなる円錐台状のテーパ部とする。拡径部3はなくして、小径軸部2から直接大径部4に接続してもよい。ただ、拡径部3が在れば、小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させてその外径dを小さくする際、大径部4がスムーズに小さくなりより好ましくなる(図4のロ)。小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させて通孔60内に導き易くなる。
【0014】
大径部4は、小径軸部2の軸外径dよりも軸外径dが大きな軸状部である(図1のロ)。本実施形態の大径部4は横断面円形の円柱部とする(図3)。前述のごとく、通孔60の孔径Dは多くの場合、2mmφ前後であることから、大径部4の外径を3mmφ程度とする。そうして、釣具6に設けられた通孔60の一端口60aから小径軸部2を遊挿し、通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させてその軸外径dを小さくして通孔60内に導き、その導かれた該大径部4を弾性復元力で通孔60の孔壁61に密着一体化できるようにしている。
尚、大径部4の軸外径dは、大径部4の横断面が円形でなく、変形している場合、その横断面形状の最大直径とする。
【0015】
(1−2)釣具付き釣具用固定軸材
釣具付き釣具用固定軸材は、釣具6と固定軸材1とを備える。
釣具6は魚を釣るための道具で、磯釣り等に用いられるオモリ6aやウキ6b等の公知品である。本実施形態の釣具6は図1(イ)のようなオモリ6aに適用し、中通しタイプの釣り用オモリとする。オモリ6aは、固定軸材1とは別体構成で、本体主部6Mに通孔60を形成し、且つ該本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する割り溝62を設ける。
【0016】
オモリ6aは、本体主部6Mに縦通する孔径Dで孔長Lの通孔60が形成された本体主部6Mの外周面63から、該通孔60に達する半径方向の割り溝62を設けた円筒状錘体である。オモリ6aは、ステンレス鋼,真鍮等からなる所定重量を有する金属加工品で、平面視形状を、図2(イ)のように割り溝62の部分を切り欠くC字状とする。全体形状が図1のごとくのほぼ厚肉円筒形のオモリ6aになる。割り溝62の幅は、釣糸9を孔径Dの通孔60へ誘導して、該釣糸9にオモリ6aを後付けするためのものであり、釣糸9が通過できる幅があれば足りる。図面は分かり易くすべく該幅を強調して大きく描く。釣りを行う際は、円筒形オモリ6aの筒長手方向長さを変化させて、重さが異なる数種類の重量のオモリ6aが、適宜用意される。図1〜図5は数種類のオモリ6aのうち、一のオモリ6aを図示したものである。各オモリ6aは、いずれも円筒形となる筒中央に筒穴たる通孔60が設けられ、さらに、円筒形外周面63の周方向一箇所に、外周面63より通孔60に至る縦割りの割り溝62が設けられる。符号68はオモリ外周面63に刻んだ滑り止め用環状溝を示す。
【0017】
固定軸材1は前記(1−1)の固定軸材1をそのまま使用する。オモリ6aに設けた通孔60の孔径Dよりも外径dが小さく且つ該通孔60の孔長Lよりも軸長Lが長い細長の軸状小径軸部2を形成する。さらに該小径軸部2に該通孔60の孔径Dよりも外径dが大きな大径部4が拡径部3を介して又はそのまま延設されてなる固定軸材1とする。少なくとも大径部4が弾性変形材料で造られるが、ここでは全てが中実の弾性変形材料(ゴム材料又は熱可塑性エラストマー)で造られる固定軸材1とする。
【0018】
そうして、通孔60の一端口60aへ小径軸部2側から挿入すれば通孔60の他端口60bから小径軸部2が突き出す。そして、該小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させてその外径dを小さくして通孔60内に導くと共に弾性復元力で該大径部4を該通孔60の孔壁61に密着一体化させることができる構成にある。
【0019】
ところで、固定軸材1は図1(ロ)の固定軸に限らず、例えば図6のような他態様品とすることもできる。図6(イ)の固定軸は、図1(ロ)の固定軸に、さらに大径部4の外周面63からその半径方向へV字状の切欠45を形成する。図3(ロ)のように見た平面視で、大径部4の外周面からV字状に切り欠かれた切欠45が設けられる。大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内に導き易くするためである。また、図6(ロ)は、図1(ロ)の固定軸に、さらに小径軸部2とつながる前記大径部4の接続側41とは反対側の該大径部4の基端側42からその軸外径よりもさらに軸外径を大きくしたストッパ部5が延設してなる固定軸とする。該ストッパ部5が、前記大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内に導く際のすっぽ抜けを防ぐ文字通りのストッパになる。
【0020】
一方、オモリ6aは図1(イ)のオモリ6aに限らず、例えば図7のような他態様品とすることもできる。図7のオモリ6aは本体主部6Mの一部を構成する金属製芯管6Mに、球状の鉛製本体主部6Mを被着固定したものである。オモリ6aには、本体主部6M(ここでは芯管6M)に、小径軸部2の軸外径dよりも孔径Dを大きくし、且つ大径部4の軸外径dよりも孔径Dを小さくした通孔60が設けられる。さらにオモリ6aの外周面63から通孔60に達する割り溝62が設けられる。鉛製本体主部6M及び芯管6Mには、図7のごとく、オモリ6aの外周面63から通孔60に達する半径方向の割り溝62が切り込まれる。
また、オモリ6aは図8のようなオモリ6aとすることができる。図8のオモリ6aは厚肉円筒状のステンレス製本体主部6Mにして、その両端部を半球状に丸みをもたせている。オモリ6aの本体主部6Mに、小径軸部2の軸外径dよりも孔径Dを大きくし、且つ大径部4の軸外径dよりも孔径Dが小さな筒穴たる通孔60が設けられる。さらにオモリ6aの外周面63から通孔60に達する割り溝62が設けられる。
尚、本発明の固定軸材1は、オモリ6aに設けた通孔60の一端口60aへ、小径軸部2側から挿入し、該通孔60の他端口60bから小径軸部2の先端部分21が突き出せればよく、図7,図8の小径軸部2の軸長Lは図1〜図6の小径軸部2のものよりも若干短くしている。
【0021】
次に、図1の固定軸材1とオモリ6aを用いて、固定軸材及び釣具付き固定軸材の一使用法について説明する。
釣糸9に所望のオモリ6aを取付けたい場合、まずラインの所定位置で、釣糸9(道糸)を割り溝62から通孔60へと誘導し、釣糸9がオモリ6aの通孔60を縦通するようにする(図1のイ)。次いで、通孔60内の釣糸9を、図4(イ)のごとく割り溝62が在る位置と反対側の孔壁61へ寄せた状態下、竿側上方地点へ固定軸材1を持っていきその小径軸部2を下側にして、図示のごとくオモリ6aに係る通孔60の一端口60aへ小径軸部2側から挿入する。小径軸部2の軸外径dが通孔60の孔径Dよりも小さいので、通孔60内へ小径軸部2を難なく遊挿できる。固定軸材1は、通孔60の孔径よりも径が大きい拡径部3の地点で係止されるが、小径軸部2の挿通によって、通孔60の他端口60bから小径軸部2の先端部分21が突き出す。図1(イ)の鎖線図示の固定軸材1はこの状態の斜視図を示す。
【0022】
続いて、前記通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を掴んで、図4(ロ)の白抜き矢印のごとく引っ張る。固定軸材1が弾性変形材料からなるため、同図のごとく通孔60の一端口60aで係止される固定軸材1に係る拡径部3さらに大径部4の部分が、先端部分21の引っ張りによって、伸長すると同時にその外径を細くして通孔60内へと引き込まれる。通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4が弾性変形しその外径dが小さくなって通孔60内へと導かれる。
その後、オモリ6aの一端面64aから大径部4の一部しか顔を覗かせないところまで、小径軸部2を引っ張り、そこで、先端部分21の引張力を解除する。該引張力の解除により、固定軸材1が弾性復元力で元の形状に復元しようとし、大径部4は通孔60の孔壁61に密着一体化する(図4のハ)。
かくのごとくして、釣糸9の所定位置にオモリ6a及び固定軸材1が後付け固定される。
【0023】
(2)実施形態2
図9〜図13は実施形態2の釣具用固定軸材及び釣具付き固定軸材で、図9は固定軸と釣糸を通した釣具の斜視図、図10は(イ)が通孔の一端口へ小径軸部側から挿入し、拡径部がその一端口に係止された説明断面図、(ロ)が(イ)の小径軸部先端部分を引っ張って大径部を通孔内に導いた説明断面図、(ハ)が(ロ)の引張りを解除して大径部を通孔の孔壁に密着一体化させた説明断面図、図11は図9,図10のウキで割り溝を通る面での概略縦断面図、図12は図11に代わる他態様のウキの縦断面図、図13は図9のウキに代えて別態様のウキにした釣具付き固定軸材の斜視図である。尚、図10のウキは簡略図示する。
【0024】
固定軸材1は実施形態1のものと同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
釣具付き固定軸材に係る釣具6は、図9〜図11のようなウキ6bに適用する。ウキ6bには、本体主部6Mに通孔60を形成し、且つ該本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する割り溝62が設けられる。
【0025】
ウキ6bは、図9,図10のごとく本体主部6Mに縦通する通孔60を形成し、孔長Lを有する本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する平面視半径方向の割り溝62が設けられた卵形ウキ6bである。図11のような中空卵形樹脂成形品の内部に浮力調整用錘を内蔵したウキ6bである。詳しくは、図11のごとく卵形した本体主部6Mに、その縦軸中央を縦通する通孔60が設けられる。本体主部6Mの周方向の一箇所に外周面63から通孔60に至る縦割り状の割り溝62がスリット状に形成される。浮き本体は半球状の上碗部65aと下碗部65bと調整錘66とからなる。上碗部65a,下碗部65bは樹脂成形品(例えばABS樹脂成形品)で、両者の結合で、軸中心に通孔60が設けられる中空卵状となる。上碗部65aと下碗部65bは半球状碗部であるが、それぞれ中心部に通孔用孔壁61をつくる管状部67が起立し、且つスリット状の割り溝62が入っている。両者の接合部分を超音波溶着等で結合させて密封空間の中空部Sが在るウキ6bとする。図11のごとく、上碗部65aの下縁接合部分は下碗部65bのものより小さくして嵌合一体化を図る。調整錘66は、平面視C字状の金属製柱状体で、C字状の切欠部66aが割り溝62を跨ぐようにして下碗部65bに接着固定され、上碗部65aと下碗部65bの結合に先立って中空部S内に収納される。
【0026】
さらに、ウキ6bの孔径Dは通常、図10に示すように通孔60の全域で同じ寸法になるが、本実施形態のウキ6bには、通孔60を形成する管状孔壁61に段部が設けられる。ウキ6bの竿側の一端面64a側、さらに釣針側の他端面64b側に段部を設け、通孔60の中央部の孔径Dよりも大きな孔径D,Dを有する開口部とする(図11)。本体主部6Mを縦通する通孔60は、中央部の孔径Dよりも、一端面64a側の孔径Dや他端面64b側の孔径Dが大きくなっており、中央部の孔径が最小孔径Dとなる。ただ、孔径Dや孔径Dが通孔60中央部の孔径Dよりも僅かに大きいだけにとどまる。孔径D,Dは大径部4の軸外径dよりも小さい。通孔60の一端口60aから前記小径軸部2を挿入して通孔他端口60bから小径軸部2の先端部分21突き出す状態を見れば、実施形態1と同様、図9,図10(イ)のごとく通孔60の孔長Lよりも軸長Lが長い細長の軸状小径軸部2の形成を必要とする。孔長Lは孔径Dの孔長と孔径D,孔径Dの孔長との和になる。通孔60の孔長Lは図11のごとく卵形ウキ6bの全長になる。ウキ6bの孔径Dが通孔60の全域で同じになる場合も、当然、通孔60の孔長Lは卵形ウキ6bの全長になる。
【0027】
一方、図12のように他端面64b側の孔径Dが、通孔60中央部の孔径Dよりも大きく、さらに大径部4の軸外径dよりも大きい場合、通孔60の孔長Lは卵形ウキ6bで一端口60aから他端口60bの孔径Dが広がる地点までの長さになる。通孔60の孔長Lは、図12で孔径Dの孔長を除いた孔径Dと孔径Dの両孔長を足した長さになる。孔径Dが大径部4の軸外径dよりも大きければ、大きな孔径Dを有する開口部に指等を突っ込み、通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることができるからである。
また、図示を省略するが、さらに孔径Dが大径部4の軸外径dよりも大きくなれば、通孔60の孔長Lは、図12で孔径Dがつくる孔長だけの長さになる。通孔60の一端口60aから小径軸部2を挿通すると、大径部4が孔径Dを通過し、該大径部4が通孔60中央部の孔径Dの部位で係止されるからである。
【0028】
ところで、オモリ6aの場合と同様、ウキ6bも図9〜図12のウキ6bに限らず、例えば図13のような他態様品とすることができる。図13のウキ6bは半球状上碗部65aの開口碗面を平板部65aで塞ぐ中空半球状体で、該平板部の中心部に通孔用孔壁61をつくる管状部(図示せず)が起立し、且つ半球状上碗部65aの外周面63から通孔60に達する割り溝62が形成される。すなわち、本体主部6Mに通孔60を形成し、且つ該本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する割り溝62が設けられる。
【0029】
次に、図1の固定軸材1とウキ6bを用いて、固定軸材及び釣具付き固定軸材の一使用法について説明する。
釣糸9に所望のウキ6bを取付けたい場合、実施形態1と同様、まずラインの所定位置で、釣糸9を割り溝62から通孔60へと誘導し、釣糸9がウキ6bの通孔60を縦通するようにする(図9のイ)。次いで、通孔60内の釣糸9を、割り溝62が在る位置と反対側の孔壁61へ寄せた状態下、竿側上方地点へ固定軸材1を持っていきその小径軸部2を下側にして、図示のごとくウキ6bに係る通孔60の一端口60aへ小径軸部2側からを挿入する。固定軸材1は、通孔60の孔径よりも径が大きい拡径部3の地点で係止されるが、小径軸部2が孔径よりも細く且つその軸長が通孔60の孔長よりも長いため、その挿入によって、通孔60の他端口60bから小径軸部2の先端部分21が突き出す(図10のイ)。
【0030】
続いて、図10のロの白抜き矢印のごとく、前記通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を掴んで引っ張る。該先端部分21の引っ張りによって、拡径部3,大径部4が伸長すると同時にこれらの外径を細くして通孔60内へと引き込まれる(図10のロ)。通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4が弾性変形してその外径dが小さくなって通孔60内へと導かれる。
その後、ウキ6bの一端面64aから大径部4の一部しか顔を出さないところまで、小径軸部2を引っ張り、そこで、先端部分21への引張力を解除する。該引張力の解除により、固定軸材1が弾性復元力で元の形状に復元しようとし、その大径部4が通孔60の孔壁61に密着一体化する。
かくのごとくして、釣糸9の所定位置にウキ6b及び固定軸材1が後付け固定される。他の構成は、実施形態1と同様でその説明を省く。同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0031】
(3)効果
このように構成した固定軸材及び釣具付き固定軸材は、大径部4と細くて長い軸状小径軸部2とを備え、且つ大径部4が弾性変形材料で造られる軸状体にして、釣具6に設けられた通孔60の一端口60aへ小径軸部2側から挿入し、該通孔60の他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内に導くと共に弾性復元力で大径部4を通孔60の孔壁61に密着一体化させることができるので、固定軸材1と、公知の図1のオモリ6aや図9のウキ6b等の割り溝62付き釣具6とを、釣糸9へ完全後付けできる。
【0032】
図15のように予め筒状弾性体rbを釣糸9に挿通しなければならない煩わしさがない。両サイドにツノsmを設ける特注釣具6が要求されることもない。また、図14の樹脂製ヨウジpk等はラインを傷つける問題があるが、本固定軸材1は小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内に導かれる大径部4の弾性復元力で通孔60の孔壁61に密着一体化するので、ラインを傷つけることが全くない。
ここで、樹脂製ヨウジpkをゴム材料のような弾性変形材料に変更することも考えられる。しかし、そのようなヨウジpkを図14の矢印のように通孔60へ差し込んでも、通孔60の孔径に一致するヨウジpkの軸径部分で詰まってしまう。引っ張る場合と反対の押し込む場合は、弾性材料のヨウジpkが孔壁61に当接すると、そこでストップして後方の大きな軸径部位が押し込む力に押し潰されて逆に軸径が益々大きくなって詰まってしまい、ストッパ機能を発揮しえない。一方、本固定軸材1は通孔60一端口60a側から小径軸部2側を遊挿し、通孔他端口60bから突き出す小径軸部2の先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくさせるので、通孔60内に円滑に導くことができる。大径部4を難なく通孔60内に入り込ませることができる。そうして、大径部4の必要長さ分が通孔60内に入った後、引っ張る力を解除すると、大径部4は弾性復元力でもって孔壁61に密着する。大径部4の軸径は通孔60の孔径よりも元々大きいので、完全弾性復元出来ずに残留応力が発生し、通孔60壁への大径部4の密着力を高める。極めて合理的で理にかなった固定軸材1になっている。
【0033】
さらに、小径軸部2と、該小径軸部2から拡径部3を介して又はそのまま延設される前記大径部4と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な弾性変形材料で造られれば、低コストに製造でき、また前述の大径部4を弾性変形させその軸外径を容易に小さくできる。弾性変形材料がゴム材料であれば、ゴムの有する粘り強く粘着性を有するその特徴が、大径部4を該通孔60の孔壁61に密着一体化させるのにより活かされ優れた固定軸材1になる。加えて、大径部4が実施形態のごとく横断面円形の円柱部であると、割り溝62の区域を除いた通孔60の孔壁61の全てに大径部4が当接するので、密着一体化の威力が増す。
【0034】
また、釣具付き固定軸材に係る釣具6が、本体主部6Mに通孔60を形成し、且つ該本体主部6Mの外周面63から該通孔60に達する割り溝62が設けられる一方、固定軸材1が通孔60の孔径Dよりも外径dが小さく且つ該通孔60の孔長Lよりも軸長Lが長い細長の軸状小径軸部2を形成すると、通孔60の一端口60a側から小径軸部2側を遊挿して通孔60の他端口60bから小径軸部2の先端部分21を難なく突き出させることができる。そして、その先端部分21を引っ張ることにより、大径部4を弾性変形させその軸外径dを小さくして通孔60内へ簡単に導くことができる。通孔60内へと導いた大径部4は、その後、前記引っ張りの解除によって弾性復元力で該通孔60の孔壁61に速やかに密着一体化することとなる。
【0035】
割り溝62を利用して図1や図9のごとく釣具6に釣糸9を通してから、釣具6へ上述の如く固定軸材1を密着一体化すれば、釣具6へ完全後付けで釣具6,固定軸材1を取付けることができる。上述のごとく釣具6への組付け作業はいたって簡単である。しかも、釣糸9に釣具6,固定軸材1が組み付けられれば、脱落するようなことは起こらない。釣具6に固定軸材1が一旦組み付けられれば、元の大径部4の軸径は通孔60の孔径よりも大きいので、弾性復元力に残留応力が発生し、通孔60の孔壁61への大径部4の密着一体化を強力なものとする。図14のような摩擦による一体化では海水に濡れると、摩擦抵抗が落ち脱落し易くなるが、専ら残留応力によって釣具6と固定軸材1との一体化を図っているのでそうした不具合は起こらない。
【0036】
その一方で、取外しも、例えば図4(ハ)の状態から小径軸部2と大径部4の基端側42とをそれぞれ両手に持って引っ張れば、大径部4の軸径が小さくなるので、釣具6を容易に固定軸材1から外すことができる。ストッパ部5を設ければ、更に容易になる。所望の釣具6との交換も円滑になし得る。短時間交換できる。
加えて、図14の樹脂製ヨウジpkでは釣糸9の太さに制限があって、太くなると係止固定が難しくなっていたが、本発明の固定軸材1は釣糸9の太さに制限がなく適用範囲が広い。小径軸部2を引っ張ることにより軸外径dを細くして大径部4を通孔60内へ導き、その後、引っ張りを止めることで大径部4の軸外径が元に戻ろうとする復元力で、固定軸材1が釣具6に一体化するので、太い釣糸9でも同じように一体化できる。
かくのごとく、固定軸材及び釣具付き固定軸材は、適用範囲が広く、且つ上述した数々の優れた効果を発揮し、実用的でこれまでにない画期的な発明品になっている。
【0037】
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。固定軸材1,小径軸部2,拡径部3,大径部4,ストッパ部5,釣具6,通孔60,孔壁61,割り溝62等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。実施形態の釣具6はオモリ6aとウキ6bについて説明したが、これにとどまらず種々の釣具6に適用できる。
【符号の説明】
【0038】
1 釣具用固定軸材(固定軸材)
2 小径軸部
21 先端部分
3 拡径部
4 大径部
6 釣具
6M 本体主部
60 通孔
60a 一端口
60b 他端口
61 孔壁
62 割り溝
63 外周面
、d 軸外径
D 通孔の孔径(径)
、L 軸長
孔長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸状体にして、細くて長い軸状小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設され、該小径軸部(2)の軸外径(d)よりも軸外径(d)が大きな大径部(4)と、を具備し、且つ少なくとも該大径部(4)が弾性変形材料で造られ、
釣具(6)に設けられた通孔(60)の一端口(60a)へ前記小径軸部(2)側から挿入し、該通孔(60)の他端口(60b)から突き出す小径軸部(2)の先端部分(21)を引っ張ることにより、前記大径部(4)を弾性変形させその軸外径(d)を小さくして通孔(60)内に導くと共に弾性復元力で該大径部(4)を該通孔(60)の孔壁(61)に密着一体化させるようにしたことを特徴とする釣具用固定軸材。
【請求項2】
前記小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設される前記大径部(4)と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な弾性変形材料で造られてなる請求項1記載の釣具用固定軸材。
【請求項3】
本体主部(6M)に通孔(60)を形成し、且つ該本体主部(6M)の外周面(63)から該通孔(60)に達する割り溝(62)が設けられた釣具(6)と、
軸状体にして、前記通孔(60)の孔径(D)よりも外径(d)が小さく且つ該通孔(60)の孔長(L)よりも軸長(L)が長い細長の軸状小径軸部(2)を形成し、さらに該小径軸部(2)に該通孔(60)の孔径(D)よりも外径(d)が大きな大径部(4)が拡径部(3)を介して又はそのまま延設されてなる釣具用固定軸材(1)と、を具備し、且つ少なくとも該大径部(4)が弾性変形材料で造られ、
前記通孔(60)の一端口(60a)へ前記小径軸部(2)側から挿入して該通孔(60)の他端口(60b)から突き出す小径軸部(2)の先端部分(21)を引っ張ることにより、前記大径部(4)を弾性変形させその軸外径(d)を小さくして通孔(60)内に導くと共に弾性復元力で該大径部(4)を該通孔(60)の孔壁(61)に密着一体化させることを特徴とする釣具付き釣具用固定軸材。
【請求項4】
前記小径軸部(2)と、該小径軸部(2)から拡径部(3)を介して又はそのまま延設される前記大径部(4)と、を具備し、且つこれらが全て一の均質な弾性変形材料で造られてなる請求項3記載の釣具付き釣具用固定軸材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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