説明

釣用ウキ

【課題】ミャク釣りに代わる仕掛けに適用できる釣用ウキで、ハゼ,カサゴ等の底物に適用でき、且つ根がかりを解消してオモリやラインを海に残すことがないだけでなく、魚の明確なアタリをとらえることのできる釣用ウキを提供する。
【解決手段】樹脂製又は木製の棒状体からなるウキ本体2と、該ウキ本体2の下部に配設固定されるか、又は該ウキ本体2の下端外面に固着一体化される錘3と、該ウキ本体2の上部に貫通形成される通し孔20と、を具備し、該錘3付きウキ本体2が棒状にして、海への投入により、該錘3側が下側になって、倒しても起き上がる起き上がり小法師状態で、海底に起立してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、堤防釣りなどで用いられる釣用ウキに関する。
【背景技術】
【0002】
堤防等から海底周辺を回遊する魚を釣る堤防釣りには、ウキ釣りやミャク釣りがある。ミャク釣りは、竿から仕掛けに弛みがでないように仕掛け先端にオモリを取着し、竿先で魚のアタリをとりながら釣る手法である。
ミャク釣りの代表例としてハゼ釣りが挙げられるが、堤防等からのミャク釣りでは、重量10g〜25g程度のオモリが用いられる。仮にオモリなしで、釣り針と餌だけだと、目的場所へ投入するのが困難になり、さらに、狙う魚のタナ(遊泳層)に仕掛けを落とすことができなくなる。また、オモリは、海流により所望の場所に仕掛けをとどめるために、アンカーとしての役割も担っている。
【0003】
ところで、底物といわれる魚(ハゼ,カサゴ等)は、魚自体が移動して餌を探す習性がなく、目の前を通り過ぎる餌を待ち、捕食する。したがって、釣り自体も投入した仕掛けを、魚を探して手前(自分の方)に仕掛けを巻き取りながら移動させ、捕食のタイミングを合わせ釣っている。
しかるに、斯かる釣り法の場合、海底に障害物が多く、仕掛け(特にオモリ)が引っ掛かってしまい、無理にラインを引っ張ってしまうことによりライン切れが起こすことが多い。仕掛け全体を失ってしまう事態に陥っている。
特に、ミャク釣りは手軽に始められる釣りであるがゆえに、その人口が非常に多く、数多くの仕掛けが海底に放棄されている。「秋口のハゼ釣り」や「春から初夏のキス釣り」などではたくさんのビギナーで賑わうが、ビギナーゆえに仕掛けのロストも増える傾向にある。
【0004】
とりわけ、堤防には捨て石と呼ばれる堤防を形成するための基礎石が多く配される。また魚を集めるための魚礁も多く投入されている。さらにいえば、近年、身近に立ち入ることのできる海岸線に大型廃棄物(例えば盗難自転車)等が不法投棄されるケースも発生している。
こうした障害物が根がかりの原因になっている。釣人はこれら障害物を回避しながら釣りを強要されることになるが、時には一日の釣りで数十個の仕掛けを失うこともある。これが仕掛けの海洋汚染につながっている。仕掛けを形成する鉛製オモリが引き起こす問題、また放置されたラインが水鳥に絡むといった問題等にまで発展している。さらに、放置された釣り針が海で仕事する漁師や海女等に刺さってしまう問題や、スクリューにラインが絡まってしまう問題まで引き起こしている。
そこで、これまで根がかり対策技術がいくつか提案されてきた(例えば特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−142627号公報
【特許文献2】実用新案登録第3141671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、特許文献1は、請求項1に記載のごとく「道糸の先端部に錘を連結するとともに、この錘に連結されたハリスの他端部を浮子付きの仕掛具本体に結着し、該仕掛具本体から垂下するハリスの先端部に取り付けた釣針が、海底から所定長離れた位置で浮遊することを特徴とする釣り用仕掛け。」にして、「海底から一定の高さに餌の位置を保ち、その餌を海中で浮遊させることによって回遊魚の釣果を高めた釣り用仕掛け」であって、ハゼ,カサゴ等の底物を狙うのにはあまり適さなかった。仮に、ハゼ,カサゴ等の底物に適用できたとしても、海底に着座する錘が依然として海底を這うため、ミャク釣り用根がかり対策として不十分であった。
特許文献2も仕掛け及び錘が海底を這い、また、3個以上の突起部からなる星形の仕掛けは絡みやすい形状であり、根がかりから逃れるのが難しいと考えられる。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するもので、ミャク釣りに代わる仕掛けに適用できる釣用ウキで、ハゼ,カサゴ等の底物に適用でき、且つ根がかりを解消してオモリやラインを海に残すことがないだけでなく、魚の明確なアタリをとらえることのできる釣用ウキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、樹脂製又は木製の棒状体からなるウキ本体(2)と、該ウキ本体の下部に配設固定されるか、又は該ウキ本体の下端外面に固着一体化される錘(3)と、該ウキ本体の上部に貫通形成される通し孔(20)と、を具備し、該錘(3)付きウキ本体(2)が棒状にして、海への投入により、該錘側が下側になって、倒しても起き上がる起き上がり小法師状態で、海底に起立してなることを特徴とする釣用ウキにある。
ここで、「ウキ本体の下部」とは、海底に起立する釣用ウキの状態下で、ウキ本体に係る棒状体の下部をいう。「ウキ本体の下端外面」とは、海底に起立する釣用ウキの状態下で、ウキ本体に係る棒状体の下端外面をいう。「海への投入」や「海底に起立」の海,海底には汽水域の汽水,汽水底を含む。さらに一般河川の水,水底を含む。同様の作用効果が得られるからである。
請求項2の発明たる釣用ウキは、請求項1で、ウキ本体の上部に、さらに板片状の舌片体(5)が、その板面を水平姿態から前方に向け下降傾斜する姿態で、張り出すようにして固着一体化されてなることを特徴とする。
ここで、「その板面を水平姿態」の水平とは、海底に起立する釣用ウキの状態下で、水平横方向をいい、図2(イ)では紙面左右横方向をいう。
請求項3の発明たる釣用ウキは、請求項1又は2で、管中心を縦通する縦通孔が設けられた管状部材で、前記通し孔よりも外径が大きなゴム製又はエラストマー製の大径管部(61)へ、該通し孔よりも外径が小さな小径管部(62)が一体的につながり、該小径管部側を該通し孔に挿入することにより、該大径管部側がウキ本体の外周面から突き出す状態を残しながら、小径管部が通し孔を貫通しその先端部分がウキ本体よりも突出する別体のメインチューブ(6)を、さらに具備し、該ウキ本体よりも突出する小径管部の前記先端部分を掴んで、前記大径管部を弾性変形させて前記通し孔へ挿入し、該弾性変形の解除によって、通し孔へ挿入した該大径管部を、弾性復元力で該通し孔の孔壁に密着一体化できるようにしたことを特徴とする。請求項4の発明たる釣用ウキは、請求項1〜3で、ウキ本体の外周面から前記通し孔に達する割り溝(24)をさらに形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の釣用ウキは、根がかり問題を解決し、ハゼ,カサゴ等の底物に有効であるばかりか、魚の明確なアタリをとらえることができ、さらには投入時のハリスのカラミを防止し、短時間のウキ交換も可能になるなど多大な効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態1で、(イ)が釣用ウキの全体斜視図で、(ロ)が(イ)の釣用ウキの分解斜視図である。
【図2】(イ)が図1(イ)の正面図で、(ロ)がその平面図である。
【図3】舌片体がない図1の釣用ウキの使用説明図である。
【図4】図1の舌片体が付いた釣用ウキの使用説明図である。
【図5】図1〜図4と異なる他態様の釣用ウキの部分断面図で、(イ)がその分解説明図、(ロ)が正面図である。
【図6】実施形態2の釣用ウキで、(イ)が一部断面正面図、(ロ)が(イ)の部分拡大図である。
【図7】図1(イ)に対応する釣用ウキの一部破断斜視図である。
【図8】仕掛け投入時の対比説明図で、(イ)がメインチューブがない場合、(ロ)がメインチューブを有する場合である。
【図9】釣用ウキの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る釣用ウキについて詳述する。
(1)実施形態1
図1〜図5は本発明の釣用ウキの一形態で、図1は(イ)がその全体斜視図で、(ロ)が(イ)の釣用ウキの分解斜視図、図2は(イ)が図1(イ)の正面図で、(ロ)がその平面図、図3は舌片体がない図1の釣用ウキの使用説明図、図4は図1の舌片体を付けた釣用ウキの使用説明図、図5は図1〜図4と異なる他態様の釣用ウキの部分断面図で、(イ)がその分解説明図、(ロ)が正面図である。尚、図3,図4では、釣用ウキを判りやすく大きく描くべく海面Wを便宜上海底Tに近くにしている。
【0012】
釣用ウキ1はウキ本体2と錘3と発泡体4と舌片体5とを具備する。ウキ本体2は樹脂製又は木製の棒状体からなり、表面が滑面に仕上げられている。例えば、木製棒状体は中実でその表面を磨いて、また樹脂製ウキ本体2は中空棒状体にして、射出成形等によって成形された段階で、各パーツ表面がそのまま滑面に仕上がっている。
【0013】
本実施形態のウキ本体2は、有底筒状の樹脂製胴体2bと、該胴体2bの上面開口Sに蓋をする樹脂製キャップ2aとを備える。具体的にはポリプロピレン樹脂,ABS樹脂やポリカーボネート樹脂等の樹脂製胴体2b,キャップ2aとする。
胴体2bは図1のごとく主部となる縦長円筒部25に徐々に先細りとなる中空円錐部26が延設される。該中空円錐部26は円筒部25の筒孔径を中空円錐部26の先端部位で閉じ、やや尖った有底部を形成する。中空円錐部26を棒ウキ先端の尖った部分に似せた格好になっている。
キャップ2aは、てっぺんを丸くした中実円柱部の頭部21と、該頭部21の下縁部外周面から水平外方に張り出す外鍔と、該外鍔位置の頭部21の下面中央部分から下方へ突き出し、その直径が前記胴体2bの上面開口Sにほぼ等しい中実円柱形の膨出部23と、を備える。例えば、膨出部23に接着剤等を塗った後、該膨出部23を胴体2bの上面開口Sに嵌め、キャップ2aで蓋をしたウキ本体2とする。胴体2bの有底筒状の筒内空間が密封された中空室Sとなって、海面Wに浮かぶ浮力の大きなウキになる。ウキ本体2の外形から一回り小さくして出来た中空室Sがウキ本体2の浮力を大きくする。ここでのウキ本体2は、錘3が内蔵される中空円錐部26の先端側がウキ本体2の下方になり、胴体2bの上面開口S側、キャップ2a側がウキ本体2の上方側となる。符号231は膨出部23に形成する小突起で、通し孔20の口の真下に設けられる。
【0014】
錘3はウキ本体2の下部に配設固定されるか、又は該ウキ本体2の下端外面に固着一体化される比重の大きな金属製塊状品で、海面Wに浮く前記ウキ本体2に一体化して海水中に沈める役目を担う。そして、ウキ本体2が有する浮力に対し、錘3の重量バランスをとって、海への投入により海底Tで釣用ウキ1が起立するよう設定される。
本実施形態は、有底筒状胴体2bの上面開口Sを上向きにし、キャップ2aで蓋をする前に、該上面開口Sから接着剤を付けた錘3を、胴体2bの筒内に投入して、ウキ本体2の中空室Sの下部に錘3を配設固定する。錘3がウキ本体2の中空下部に内蔵される。尚、これに代えて、錘3はウキ本体2の成形時にインサートし、錘3をウキ本体2の下部に埋設一体化することもできる。
【0015】
また、前記ウキ本体2の上部には、通し孔20が貫通形成される。該通し孔20は釣糸9が通る孔となり、本釣用ウキ1は中通しウキになっている。本実施形態はキャップ2aの頭部21のほぼ中央に通し孔20が貫通形成される。通し孔20は、縦長の棒状ウキ本体2の縦方向に対し、直角方向に貫通する横孔になっている。
【0016】
さらに、本実施形態は発泡体4を具備する。発泡体4は、中空室Sの下部に配設固定された錘3よりも上方の中空室Sに配設される。発泡体4をなしにして、胴体2bの上面開口Sをキャップ2aで蓋をしてウキ本体2とすることもできる。ただ、錘3よりも上方の中空室Sに発泡体4を充填する方がより好ましい。発泡体4がないと、胴体2bとキャップ2aとのシール性に万一不具合が生じ、海水等が中空室Sに侵入すると海底Tで釣用ウキ1が起立しなくなるからである。こうした状況下でも、発泡体4が存在しておれば、発泡体4が有する浮力でもって、海底Tでの釣用ウキ1の起立が保てるようになる。
【0017】
発泡体4は発泡プラスチック,発泡ゴム,スポンジ等の多孔質体をいい、独立気泡性発泡体4がより好ましい。独立気泡はフォームセルを構成している気泡が気泡壁で囲まれており、その気泡内へは気体や液体が通らない。独立気泡性発泡体4は大部分が独立気泡で占められていることから、たとえ中空室S内に海水が侵入しても、発泡体4内への海水の侵入が困難となる。ウキ本体2の浮力維持が図られる。
ここでの発泡体4は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ABS,硬質ウレタン等の独立気泡フォームで造られる。中空室Sの全体容量から配設固定された錘3の分を引いた中空室Sの大きさで、中空室Sの横断面形状にほぼ等しい底円を有する円柱形発泡体4になっている(図1のロ)。
【0018】
また、本実施形態はウキ本体2の上部に板片状の舌片体5が固着一体化される。舌片体5は、その板面を水平状態から前方に向け下降傾斜する状態でウキ本体2の上部に固定される(図2)。
具体的には、舌片体5は図1(ロ)のごとく靴篦のような形をした板片状体で、その基端部に、前記キャップ2aの膨出部23が嵌入する略円形開孔50が設けられる。開孔50には前記小突起231に対応する部位に、該小突起231に合わせた切欠部分501が形成される。該開孔50に嵌入させた後の膨出部23を胴体2bの上面開口S内に嵌め込んで、舌片体5が胴体2bとキャップ2aに挟着されてウキ本体2の上部に固定される(図1)。舌片体5は上面開口S周りの胴体上端面2bとキャップ2aの鍔部22とに挟まれる。舌片体5の板面が、図2(イ)のごとく正面視で、ウキ本体2の上部から前方に向け下降傾斜する姿態で、該舌片体5がウキ本体2に固着一体化される。舌片体5は、ウキ本体2に固定される状況下、開孔50周りの基端部5bが水平に配されるが、図2のようにウキ本体2から僅かに離れた箇所で屈折し、舌片主要部5aが前方に向けて下降傾斜する。
舌片体5は、基端部5bから靴篦でいえば踵に当てる部分に相当する舌片主要部が、ウキ本体2から前方下降傾斜し、且つ平面視扇状に広がる(図2のロ)。さらに、舌片主要部5aは、舌をすぼめるように、側面視中央部分55を湾状にやや窪ませた形状とする(図9参照)。符号51はその窪みを示す。
【0019】
斯かるウキ本体2,錘3,発泡体4,舌片体5を具備する本釣用ウキ1は、例えば、胴体2bの上面開口Sから投入した錘3を中空室Sの下部に配設固定した後、その上に発泡体4を充填する。次いで、舌片体5の開孔50を胴体2bの上面開口Sに合わせるようにして、該舌片体5を介在させてキャップ2aで該胴体2bの上面開口Sに蓋をして完成する。舌片体5の切欠部分501にキャップ2aの小突起231が嵌合して釣用ウキ1が完成することから、舌片体5の張り出し方向と通し孔20の孔方向とが一致する。こうして出来た釣用ウキ1は、舌片体5の張り出し側を竿側になるよう通し孔20に釣糸9を通して使用される(図4)。
【0020】
かくのごとくして、前記ウキ本体2,錘3,発泡体4,舌片体5を具備する釣用ウキ1は、錘3付きウキ本体2が棒状にして、海への投入により、錘3側が下側になって、海底Tに倒しても起き上がる起き上がり小法師状態で起立する棒状ウキになっている。
詳しくは、ウキ本体2,錘3,発泡体4,舌片体5を具備する釣用ウキ1は、中空室Sを有する樹脂製ウキ本体2の浮力が極めて大きい。一方、ウキ本体2の下部に錘3を配設固定させているため、海中に入れると錘3の在る方(中空円錐部26の方)を下にして沈み、海底Tに到達すると棒状の釣用ウキ1が倒れずに起立する(図4)。錘3は比重の高い真鍮,鉛等が使用される。ここで、投入後の沈下を速め、また浮き上がりを防ぐには錘3の重量を増やす方が好ましい。一方、錘3の重量の増加に伴い、重心が徐々に釣用ウキ1の上方へ移動し、海底Tで倒れ易くなったり起立できなくなったりする。そのため、本釣用ウキ1では限界重量の80%前後に設定した重量の錘3を採用する。ここでいう限界重量とは海底Tで釣用ウキ1を倒した状態から起き上がることができるかできないかの分岐点における錘3の重量とする。いいかえれば、限界重量は、海底Tで起き上がり小坊師状態にある釣用ウキ1の錘3を徐々に増やしていって、起立状態に在る釣用ウキ1を倒しても、起き上がってくるぎりぎりの錘3の最大重量である。この最大重量(限界重量)を超える錘3になると、釣用ウキ1を倒すと自力で起き上がることができなくなる。
【0021】
図5は他態様の釣用ウキ1で、(イ)が釣用ウキ1になる前のウキ本体2と錘3が別体になっている分解図、(ロ)が(イ)のウキ本体2と錘3とを一体化した後の一部断面正面図を示す。
このウキ本体2に係る胴体2bは、有底円筒状で、下端外面28たる円形底板部の外面に凸部281が突出する。そして円錐形状にした錘3が用意される。錘3はその円錐底面を円形底板部28に一致させ、且つ突起281に対応する位置に凹み30を形成する。円形底板部28又は錘3の円錐底面に接着剤を塗って、凸部281と凹み30とを合わせ胴体2bと錘3とを接着すると、外形が図1の胴体2bとほぼ同じ形状になる。胴体2bに別体の錘3を後から接着固定させて、有底筒状の錘3付きウキ本体2になる。錘3はウキ本体2の下端外面28に固着一体化される。他の構成は図1〜図4と同様で、その説明を省く。図5中、図1〜図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0022】
(効果)
このように構成した釣用ウキ1は、錘3付きウキ本体2が棒状にして、海への投入により、該錘3側が下側になって、倒しても起き上がる起き上がり小法師状態で、海底Tに起立するので、魚を探して釣糸9を巻き取りながら仕掛けを手前(自分の方)に移動させても、障害物に引っ掛かる部分が少なく、ミャク釣りに代わる仕掛けとして重宝する。本釣用ウキ1を使用した場合、根がかりが起き難くなる(図3,図4)。
本釣用ウキ1は、一使用方法として、竿側から延びる道糸91を通し孔20に通し、その通した道糸91の先端とハリスの針糸92とをサルカンkを介して結束する(図4)。舌片体5の張り出す側が竿側に配される。例えば、堤防釣りでは堤防からこの仕掛けを海へ投入し、その後、リールで釣糸9を図3,図4の矢印ごとく巻きながら釣針thに付けた餌が海底T又は海底T近くに潜むハゼ等の魚の前を移動するようにして、餌を捕食した魚を釣り上げる。図3は図1,図2の本釣用ウキ1から舌片体5をなしにしたものを示す。
ここで、本釣用ウキ1を用いた場合、錘3等が海底Tを這う特許文献1,2等と違って、海底Tに点接触状態になる。釣用ウキ1が接触する部分は図3,図4のごとく棒状の釣用ウキ1の中空円錐部26の細く尖った先端部分だけとなる。したがって、海底Tを這うオモリ等が在るこれまでの仕掛けと違って、海底Tに在る障害物に引っ掛かる確率が極めて低くなる。リールで釣糸9を巻き取り、魚を探して仕掛けを手前(自分の方)に徐々に寄せても、図3,図4のように釣用ウキ1が立ったまま実線位置から白抜き矢印方向の鎖線位置へと移動するので、万一障害物に当たってもペン先のような尖った釣用ウキ1の先端部分しか触れず、障害物をかわしながら難なく移動できるようになる。さらにいえば、ウキ本体2の表面が滑面になっているので、障害物に当たっても滑るようにかわしていく。従来、障害物に仕掛け(特にオモリ)が引っ掛かってしまい、無理にラインを引っ張って、ライン切れさせてしまうことが多かったが、こうした事態を回避できる。根がかりを解消する釣用ウキ1であり、錘3やラインを海に残すことがない。環境にも優しい釣用ウキ1になる。これまでのように数多くの仕掛けが海底に放棄される事態も解消する。
【0023】
そして、樹脂製又は木製の棒状体からなるウキ本体2と、該ウキ本体2の下部に配設固定されるか、又はウキ本体2の下端外面28に固着一体化される錘3とを具備するので、錘3付きウキ本体2が棒状にして、海への投入により、錘3側が下側になって、倒しても起き上がる起き上がり小法師状態の本釣用ウキ1を簡単に作製できる。
また、ウキ本体2の上部に通し孔20が貫通形成され、この通し孔20に釣糸9を通す中通しウキにすることができるので、竿先で魚のアタリをとりながら釣るミャク釣りに打ってつけの釣用ウキ1になる。
【0024】
さらに、ウキ本体2の上部に、さらに板片状の舌片体5が、その板面を水平姿態から前方に向け下降傾斜する姿態で、張り出すようにして固着一体化される釣用ウキ1にすると、竿から仕掛けに弛みがでないようにするのが容易になる(図4)。
詳述すると、以下のごとくである。本釣用ウキ1は空中での重量が11.3g〜22.6gの小型ウキになる。しかし、汎用オモリと違って、海中での釣用ウキ1のオモリ負荷は3g〜5g程度になる。これは釣用ウキ1を海底Tに立たせるための浮力が必要で、且つ該釣用ウキ1を沈めなければならない。ウキ本体2の浮力と錘3の重量が相殺され、海中での釣用ウキ1の実質的なオモリ負荷は空中における釣用ウキ1の重量の20〜30%となる。すなわち、空中で、11.3g〜22.6gの釣用ウキ1であっても、海中での釣用ウキ1のオモリ負荷は3g〜5g程度になり、このオモリ負荷が小さいことが投入後の糸フケを取りづらくしている。糸フケとはライン(道糸91)が弛んでいる状態をいう。図3の鎖線矢印のごとく、糸フケを取るべく釣糸9を巻き取りながら仕掛けを手前(自分の方)に移動させると、時に、釣用ウキ1が海底Tから浮き上がってしまうことも考えられる。また、通常、海中でのオモリ負荷が10g程度であれば、糸フケが完了したかどうか素人でも判るが、本釣用ウキ1のようにオモリ負荷は3g〜5g程度になると判りづらくなる。
こうした問題を舌片体5が解決する。ウキ本体2の上部に、舌片体5が、その板面を水平姿態から前方に向け下降傾斜する姿態で、張り出すように設けられていると、釣糸9の巻き取りで、該舌片体5が海水の抵抗を受けるので、糸フケ完了が容易に判るようになる。また、リールで釣糸9を巻いても、舌片体5がウキ本体2の上部で、その板面を水平姿態から前方に向け下降傾斜する姿態で取り付けられているので、舌片体5の板面が海底T側に前傾し、ラインの図4に係る黒矢印方向への引っ張りが、舌片体5に前方下降傾斜方向の力を与え、抵抗力を生む。その結果、竿から仕掛け間の釣糸9の弛みを簡単に取ることができる。こうして、釣人は魚の明確なアタリをとらえることができる。と同時に、釣用ウキ1は、ウキ本体2の下端を海底Tに付けて起立したまま白抜き矢印方向に移動し(図4の鎖線の釣用ウキ1)、浮き上がり難くなる。極めて理にかなった釣用ウキ1になっている。
【0025】
(2)実施形態2
本実施形態は図6〜図9ごとくの釣用ウキ1で、図6は(イ)が一部断面正面図、(ロ)が(イ)の部分拡大図、図7は図1(イ)に対応する釣用ウキ1の一部破断斜視図、図8は仕掛け投入時の対比説明図、図9は釣用ウキ1の側面図を示す。尚、図8のメインチューブ6は簡略図示する。
【0026】
本釣用ウキ1は、図1,図2の釣用ウキ1に、さらにウキ本体2の外周面から通し孔20に達する割り溝24を設ける。加えて、別体のメインチューブ6を備える釣用ウキ1になっている。
割り溝24は、図9のごとく起立した釣用ウキ1の状態で、キャップ2aの頭部21外面から水平横方向に切り込み、通し孔20の孔壁を破って該通し孔20に到達する。メインチューブ6を予め釣糸9に通しておけば、該割り溝24を利用して、後付けで釣糸9に釣用ウキ1を取付けることができる構成にある。割り溝24の溝幅は道糸91を通し孔20へ誘導するためのものであり、道糸91が通過できる幅があれば足りる。通し孔20を設けた釣用ウキ1の上部で、その外周面から通し孔20に至る割り溝24が設けられる。図面は分かり易くすべく該溝幅を強調して大きく描く。
本実施形態の通し孔20の孔径は、割り溝24の溝幅に比べると大きい。さらに、通し孔20の孔径は該通し孔20へのメインチューブ6の取付け易さ等を鑑み、実施形態1よりは若干大きめとする。
【0027】
メインチューブ6は、管中心を縦通する縦通孔60が設けられ、前記通し孔20よりも外径が大きなゴム製又はエラストマー製の大径管部61へ、該通し孔20よりも外径が小さな小径管部62が一体的につながる管状部材である。そして、小径管部62側を通し孔20に挿入することにより、大径管部61側がウキ本体2の外周面から突き出す状態を残しながら、小径管部62が通し孔20を貫通しその先端部分621がウキ本体2よりも突出するメインチューブ6になっている。ウキ本体2よりも突出する小径管部62の先端部分621を掴んで、大径管部61を弾性変形させて通し孔20へ挿入し、該弾性変形の解除によって、通し孔20へ挿入した大径管部61を、弾性復元力で通し孔20の孔壁に密着一体化できるようにしている(図7)。
本実施形態は、大径管部61の先端側へ、漏斗状テーパ部63を介して小径管部62が一体的につながり、且つ大径管部61の基端側に該大径管部61よりもさらに外径の大きなストッパ部64を設けたメインチューブ6とする。本メインチューブ6は、ストッパ部64がメインチューブ6の基端部分65となり、小径管部62の先端部分621が文字通りメインチューブ6の先端部分となる。
【0028】
メインチューブ6は、大径管部61だけをゴム製又はエラストマー製の弾性材料で形成するのでも足りるが、ここでは、メインチューブ6全体を合成ゴムからなる弾性材料で形成する。ゴム製又はエラストマー製の材料は、外力を加えたときその強さに応じて変形が生じ、外力を除去すると元の状態に戻る性質を有する材料である。例えば、天然ゴム,イソプレン系ゴム,ブタジエン系ゴム,オレフィン系ゴム,フッ素系ゴム及びシリコーンゴム等のゴム材料や、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー,ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー,ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー,ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーなどが含まれる。軟らかくて粘り強く、よく伸びる物質で、且つ弾性変形可能なゴム材料がより好ましい。
【0029】
本実施形態のメインチューブ6は、管中心を縦通する縦通孔60が設けられた加硫ゴムの成形加工品である。既述のごとく大径管部61の先端にテーパ部63を延設し、さらに該テーパ部63の先に小径管部62を延設する一方、大径管部61の基端に該大径管部61よりも外径が大きな短筒状ストッパ部64を延設するメインチューブ6になっている。ストッパ部64は表面に凹凸を施す。縦通孔60の孔径は、小径管部62の孔径よりも大径管部61の孔径が大きくなっているが、両孔径を等しくしてもよい。
小径管部62の外径は通し孔20の孔径よりも若干小さくして、図6のごとく小径管部62側から通し孔20に円滑挿入できる状態にある。一方、大径管部61の外径は通し孔20の孔径よりも大きくして、小径管部62側から通し孔20に挿入すると、大径管部61の手前のテーパ部63でつかえる状態にある。しかるに、大径管部61は、ウキ本体2よりも突出する小径管部62の先端部分を掴んで、又はこれと大径管部61(又はストッパ部64)とを掴んで、メインチューブ6が伸びるよう引っ張ると弾性変形で伸び、大径管部61の当初外径が小さくなって、大径管部61が通し孔20に挿入可能になる。後は、引っ張りを弛めれば、弾性復元力で通し孔20の孔壁に密着一体化し、メインチューブ6に釣用ウキ1を固定できるようになっている(図7)。
【0030】
大径管部61の長さは通し孔20の長さがあればよい。割り溝24付き釣用ウキ1を取付けられるからである。小径管部62の長さは、小径管部62側からメインチューブ6を通し孔20に挿入した時、特にメインチューブ6に弾性変形を加えずとも、通し孔20の出口側から該小径管部62の先端部分621が突出する長さがある。さもないと、通し孔20に小径管部62を挿通状態にして、その先端部分621を掴み、メインチューブ6の大径管部61を弾性変形で伸長させて、通し孔20へ大径管部61を導くことが困難になるからである。
【0031】
テーパ部63の長さは、大径管部61と小径管部62とを円滑連結できる長さがあれば足りる。テーパ部63はなしでもよいが、本実施形態のようにテーパ部63を設ける方がより好ましい。ゴム成形のし易さや、例えばメインチューブ6の両端を持って引っ張った時に、大径管部61が弾性変形で円滑伸長しその径が細くなり易いからである。
基端部分65たるストッパ部64の長さは、小径管部62側から通し孔20に挿入し挿通状態にして、ストッパ部64と、通し孔20に通した出口側小径管部62の先端部分621と、を掴んで引っ張る際に、掴む長さがあればよい。ストッパ部64をなしにして、大径管部61の基端部分(テーパ部63につながる先端部分と反対側)を文字通りメインチューブ6の基端部分65にすることができる。ただ、メインチューブ6の基端部分65に本実施形態のようなストッパ部64を設ける方がより好ましい。釣り時の遠投で極めて大きな遠心力が万一働いても、釣用ウキ1の抜け落ち防止が確実に図られるからである。
【0032】
(効果)
このように構成した釣用ウキ1は、実施形態1の効果に加え、釣用ウキ1に割り溝24とメインチューブ6とを有するので、釣りを行う際、形状,大きさの異なった数種類の釣用ウキ1を用意すれば、海況に応じた釣用ウキ1の交換が円滑に進む。予め道糸91にメインチューブ6を通しておけば、所望の釣用ウキ1を後付けで割り溝24を利用して着脱自在に取付けられる。道糸91を切ることなく、刻一刻と変わる海の状況に素早く順応でき、実施形態1の釣用ウキ1よりも一段と優れものになる。
予め道糸91を縦通孔60に通したメインチューブ6への釣用ウキ1の取付けも、いたって簡単である。メインチューブ6の小径管部62側近くの釣糸9を、割り溝24を利用して通し孔20内に導く。次いで、小径管部62を通し孔20に差し込んで、小径管部62の先端部分621が通し孔20をウキ本体2よりも突出する図6の状態とする。後は、ウキ本体2よりも突出する小径管部62の該先端部分621を掴んで、大径管部61を弾性変形させて通し孔20へ挿入し、該弾性変形の解除によって、通し孔20へ挿入した大径管部61を弾性復元力で通し孔20の孔壁に密着一体化させるだけである。
海の状況は刻一刻と変化する。これまでの汎用海底ウキは、その都度、釣糸9を切って時間,手間をかけて交換しなければならなかった。釣糸9もその都度捨てられていく。一方、本釣用ウキ1は、海の状況変化を見て、上述のごとく迅速にウキ交換が可能である。釣糸9を切ることがないので、環境にも優しい釣用ウキ1となる。切られた釣糸で海を汚すこともなくなる。
【0033】
さらに、図8のような釣糸9に予め通したメインチューブ6に釣用ウキ1を取付ければ、堤防等からの投入時にハリスのからみを解消できる。
釣りにはハリスがウキやオモリ、さらに道糸91にからむ問題があり、実施形態1の釣用ウキ1でも、図8(イ)のごとく堤防からのハリス投入時に道糸91にからむ虞がある。通常、からみの確率を下げるべく金属製テンピン等が用いられている。しかるに、このテンビンをウキ本体2の上部に取り付けると釣用ウキ1が倒れてしまう。金属製に代えて樹脂製にすることも考えられるが、樹脂製にすると岩等に当たると衝撃で割れる問題がある。
本実施形態は、メインチューブ6をウキ本体2に取着する釣用ウキ1にすることによって、釣用ウキ1の海底Tでの起立状態を保つことができ、且つ堤防からのハリス投入時の飛行姿勢が図8(ロ)のようになり、ハリスのからみ防止にも役立つ。起立するウキ本体2に対し、弾性復元力の大きいゴム製(又はエラストマー製)の大径管部61を横方向に通すことによってテンビン効果が生まれ、からみが軽減する。ゴムの比重は約1.1で、重心移動は殆どなく、また岩にあたってもゴム製メインチューブ6であることから壊れる心配がない。むしろ、岩にあたった際、メインチューブ6が弾性変形してクッション効果を発揮し、衝撃を緩和する。
加えて、図7の鎖線図示のごとく塩ビ等の樹脂製パイプ7をメインチューブ6の一端側へ差し込んだ釣用ウキ1とすると、からみ止め防止効果が一段とアップする。ここで、樹脂製パイプ7を使用するが、メインチューブ6と一緒に用いているので、該パイプが岩等に当たっても、まず先に、メインチューブ6に係る大径管部61等のゴム製(又はエラストマー製)部分が弾性変形で屈曲して衝撃を吸収してしまう。メインチューブ6が樹脂製パイプの破損を回避する。図7中、符号71は樹脂製パイプの主要部、符号72は保護部を示す。
【0034】
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。釣用ウキ1,ウキ本体2,錘3,発泡体4,舌片体5,メインチューブ6等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。
【符号の説明】
【0035】
1 釣用ウキ
2 ウキ本体
20 通し孔
24 割り溝
28 下端外面
3 錘
5 舌片体
6 メインチューブ
60 縦通孔
61 大径管部
62 小径管部
621 先端部分
T 海底

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製又は木製の棒状体からなるウキ本体(2)と、該ウキ本体の下部に配設固定されるか、又は該ウキ本体の下端外面に固着一体化される錘(3)と、該ウキ本体の上部に貫通形成される通し孔(20)と、を具備し、該錘(3)付きウキ本体(2)が棒状にして、海への投入により、該錘側が下側になって、倒しても起き上がる起き上がり小法師状態で、海底に起立してなることを特徴とする釣用ウキ。
【請求項2】
前記ウキ本体の上部に、さらに板片状の舌片体(5)が、その板面を水平姿態から前方に向け下降傾斜する姿態で、張り出すようにして固着一体化されてなる請求項1記載の釣用ウキ。
【請求項3】
管中心を縦通する縦通孔が設けられた管状部材で、前記通し孔よりも外径が大きなゴム製又はエラストマー製の大径管部(61)へ、該通し孔よりも外径が小さな小径管部(62)が一体的につながり、該小径管部側を該通し孔に挿入することにより、該大径管部側がウキ本体の外周面から突き出す状態を残しながら、小径管部が通し孔を貫通しその先端部分がウキ本体よりも突出する別体のメインチューブ(6)を、さらに具備し、該ウキ本体よりも突出する小径管部の前記先端部分を掴んで、前記大径管部を弾性変形させて前記通し孔へ挿入し、該弾性変形の解除によって、通し孔へ挿入した該大径管部を、弾性復元力で該通し孔の孔壁に密着一体化できるようにした請求項1又は2記載の釣用ウキ。
【請求項4】
前記ウキ本体の外周面から前記通し孔に達する割り溝(24)をさらに形成した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の釣用ウキ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−70706(P2012−70706A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−219609(P2010−219609)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(593102389)株式会社ミツル製作所 (6)
【Fターム(参考)】