説明

鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法

【課題】より厳密に資機材持込みと回収とを管理することができ、夜間に未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能な鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法を提供する。
【解決手段】鉄道工事現場からの退場時に、パッシブ型リーダ付PDA100aが遠距離モードにより、パッシブ型ICタグ200から、通信距離が長いUHF帯の電波によって資機材を識別するための情報を、夜間に遠隔の作業エリアにおいて未回収品となった資機材に関する情報を取得し、制御部104は、パッシブ型リーダ付PDA100aが取得した資機材を識別するための情報をデータ格納部102に記録された情報と照合して作業員及び資機材の退場を管理する。これにより、より厳密に資機材の持込みと回収とを管理でき、夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法に関し、特にRFID(Radio Frequency IDentification)を利用した鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ICタグとタグリーダからなるRFIDを利用することにより、人員の入退場管理や、場内に持込んだ所持品の管理や、遺失物の報知等を行う手法が提案されている。例えば、特許文献1には、発電所の作業区画に持ち込む工具にICタグを貼付することにより器具識別情報を付与し、作業者のヘルメット又は作業着に作業者用ICが貼り付けることにより作業者IDを付与する器具管理システムが開示されている。この器具管理システムでは、当該器具識別情報、作業者ID、工具の重量データ及び画像データを対応付けてコンピュータに保存しておき、工具を作業区画から持ち出す際には、タグリーダによりICタグから当該器具識別情報を読み取ると共に、計量機器で工具の重量を測定し、持込む際に測定した工具の重量データと照合することにより、作業区画に持込まれた器具を適切に管理して、作業区画内への器具の置き忘れを防止すると共に、置き忘れた器具を特定して迅速な探索を図る。
【特許文献1】特開2007−226488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、鉄道工事現場においても、作業員の入退場や資機材の持込みと回収とを管理する必要がある。しかしながら、鉄道工事においては一般の入退場管理と異なり、資機材の置忘れ等により鉄道の運行が滞った場合、社会的な影響は極めて大である。特に、鉄道工事現場においては、絶縁シールド管、発電機、ドリル、バケット、回転灯、LED灯、及び線閉表示板等の共通機器は、工事直後に回収せず期間を限定して現場に留置く物も存在する。そのため、上記の技術のように、単に作業員と持込む器具とにICタグを付与して管理するだけでは、入力ミス等により、資機材の持込みと回収との管理に漏れが生じる恐れがある。
【0004】
特に、鉄道工事は、鉄道路線が運行を中止している夜間の短時間に行われるため、鉄道の運行を妨げないためには、仮に資機材の置忘れ等により未回収品が生じたとしても、夜間の短時間に未回収品を発見して回収する必要がある。したがって、より厳密に資機材の持込みと回収とを管理することができ、さらに夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能な手法が望まれている。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より厳密に資機材の持込みと回収とを管理することができ、さらに夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能な鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、鉄道工事現場に入場する作業員が所持する作業員用ICタグに近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、作業員用ICタグから作業員を識別する作業員識別情報を取得する作業員識別情報取得手段と、作業員が鉄道工事現場に持込む資機材に取付けられた資機材用ICタグに対して第1の距離に近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、資機材用ICタグから資機材を識別する資機材識別情報を取得する資機材識別情報取得手段と、作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が取得した資機材識別情報とを関連付けて記録する記録手段と、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が作業員用ICタグから取得した作業員識別情報と、鉄道工事現場からの退場時に資機材識別情報取得手段が資機材用ICタグから第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に関連付けて記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理する管理手段とを備え、管理手段が照合した作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、資機材識別情報取得手段は、300MHz〜30GHzの電波信号により、第1の距離よりも長い第2の距離に位置する資機材用ICタグから資機材識別情報を取得し、管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が作業員用ICタグから取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が資機材用ICタグから第2の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理する鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置である。
【0007】
この構成によれば、記録手段が、作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が300MHz〜30GHzの電波信号により、資機材用ICタグから第1の距離で取得した資機材識別情報とを関連付けて記録し、管理手段が、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、鉄道工事現場からの退場時に資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に関連付けて記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するため、入退場時に作業員識別情報に資機材識別情報が関連付けられて、作業員と資機材とが管理されることになり、作業員の入退場や資機材の持込みと回収とを厳密に管理することができる。
【0008】
さらに、管理手段が照合した作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、資機材識別情報取得手段は、300MHz〜30GHzの電波信号により、第1の距離よりも長い第2の距離に位置する資機材用ICタグから、夜間に遠隔の作業エリアにおいて未回収品となった資機材の資機材識別情報をも取得し、管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が作業員用ICタグから取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が資機材用ICタグから第2の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するため、夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能となる。
【0009】
この場合、作業員識別情報には、作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報を含むことが好適である。
【0010】
この構成によれば、資機材識別情報に関連付けられた作業員識別情報に含まれる作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報を辿って未回収品となった資機材を探索することが可能であるため、夜間において未回収品となった資機材をさらに短時間で発見することが可能となる。
【0011】
この場合、管理手段が照合した作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、資機材識別情報取得手段は、作業員識別情報に含まれる作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報に基づいて、当該作業エリア内に位置する資機材用ICタグから資機材識別情報を取得することが好適である。
【0012】
この構成によれば、管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、鉄道工事現場からの退場時に資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に関連付けて記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致せず、未回収品が発生したときに、作業員識別情報に含まれる作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報に基づいて、第1の距離より長い第2の距離に存在する資機材用ICタグから、資機材識別情報取得手段によって、資機材識別情報を取得するため、未回収品である資機材が存在する可能性が高い当該作業員の作業エリアを資機材識別情報取得手段によって探索することになり、夜間において未回収品となった資機材をさらに短時間で効率良く発見することが可能となる。
【0013】
また、作業員識別情報には、作業員の鉄道工事現場に入場するための資格に関する情報を含むことが好適である。
【0014】
この構成によれば、作業員識別情報には、作業員の鉄道工事現場に入場するための資格に関する情報を含むため、当該作業員の入場資格を判断することが容易となる。
【0015】
さらに、資機材識別情報には、資機材の鉄道工事現場に持込むための基準に関する情報を含むことが好適である。
【0016】
この構成によれば、資機材の鉄道工事現場に持込むための基準に関する情報を含むため、当該資機材が鉄道工事現場に持込むための基準を満たしているか否かの判断が容易となる。
【0017】
加えて、資機材識別情報には、資機材の供給元に関する情報を含むことが好適である。
【0018】
この構成によれば、資機材識別情報には、資機材の供給元に関する情報を含むため、問題が生じた場合に、当該資機材に関する責任の所在が明確となる。
【0019】
一方、本発明は、作業員識別情報取得手段が、鉄道工事現場に入場する作業員が所持する作業員用ICタグに近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、作業員用ICタグから、作業員を識別する作業員識別情報を取得するステップと、資機材識別情報取得手段が、作業員が鉄道工事現場に持込む資機材に取付けられた資機材用ICタグに対して第1の距離に近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、資機材用ICタグから資機材を識別する資機材識別情報を取得するステップと、記録手段が、作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が取得した資機材識別情報とを関連付けて記録するステップと、管理手段が、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が作業員用ICタグから取得した作業員識別情報と、鉄道工事現場からの退場時に資機材識別情報取得手段が資機材用ICタグから第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に関連付けて記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するステップとを含み、管理手段が照合した作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、資機材識別情報取得手段は、300MHz〜30GHzの電波信号により、第1の距離よりも長い第2の距離に位置する資機材用ICタグから資機材識別情報を取得し、管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に作業員識別情報取得手段が作業員用ICタグから取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が資機材用ICタグから第2の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理する鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法である。
【0020】
この場合、作業員識別情報には、作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報を含むことが好適である。
【0021】
また、この場合、管理手段が照合した作業員識別情報取得手段が取得した作業員識別情報と、資機材識別情報取得手段が第1の距離で取得した資機材識別情報と、記録手段に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、資機材識別情報取得手段は、作業員識別情報に含まれる作業員の鉄道工事現場における作業エリアに関する情報に基づいて、当該作業エリア内に位置する資機材用ICタグから資機材識別情報を取得することが好適である。
【0022】
また、作業員識別情報には、作業員の鉄道工事現場に入場するための資格に関する情報を含むことが好適である。
【0023】
さらに、資機材識別情報には、資機材の鉄道工事現場に持込むための基準に関する情報を含むことが好適である。
【0024】
加えて、資機材識別情報には、資機材の供給元に関する情報を含むことが好適である。
【発明の効果】
【0025】
本発明の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法によれば、より厳密に資機材の持込みと回収とを管理することができ、さらに夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置並びに鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1は、実施形態に係る鉄道工事用作業員・資機材管理システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態のシステムは鉄道工事を請負う企業に設置され、パーソナルコンピュータ1aに、カメラ2、IDカード用プリンタ3、パッシブ型リーダ4及びクレードル5が接続されている。クレードル5は、パッシブ型リーダ付PDA100aを設置して、パーソナルコンピュータ1aとデータの交換が可能とされている。
【0028】
図2は、鉄道工事を請負う企業である「AA工業株式会社」と、資機材をリース等によって提供する企業である「BB工業」、「CCリース」とに設置された鉄道工事用作業員・資機材管理システムの構成を示す図である。図2に示すように、図1に示すものと同様のシステムが、「AA工業株式会社」、「BB工業」、及び「CCリース」に各々設置されている。各々のパーソナルコンピュータ1a〜1cは、ネットワーク回線10によって接続されており、各々のデータを共有することにより、鉄道工事における作業員及び資機材を一元管理することが可能となっている。なお、パーソナルコンピュータ1a〜1c内のデータは、必ずしもネットワーク回線10によって接続されている必要は無く、各々のデータを格納した記録媒体を互いに交換し合うことにより、各々のデータを共有するようにしても良い。
【0029】
図3は作業員用のIDカードの表面を示す図であり、図4はその裏面を示す図である。本実施形態の作業員用のIDカードは、鉄道工事を請負う企業において、各作業員に供与され、作業員の身分を証明するためのものである。図3に示すように、IDカード20の表面には、作業員の氏名、写真、作業員の所属する企業名、資格、血液型が記載されている。図4に示すように、IDカード20の裏面には、ICタグ内蔵シール21が貼付されている。ICタグ内蔵シール21のインレット22内には、パッシブ型ICタグ200aが内蔵されている。
【0030】
図5は、パッシブ型リーダ付PDA100a、及びパッシブ型ICタグ200aの回路構成を示す図である。図5に示すように、パッシブ型ICタグ200aは、電波を送受信するためのアンテナ(アンテナコイル)201、受信した電波を増幅するための増幅器202、受信した電波から信号を復調する復調器203、各部の動作を制御する制御器204、搬送波源205、搬送波源205が出力する搬送波を変調する変調器206、及び変調した出力信号を増幅する増幅器207を備えている。
【0031】
搬送波源205は、パッシブ型リーダ付PDA100aあるいはパッシブ型リーダ4からの電波のエネルギーによって搬送波を出力し、各部の動作電力を発生させる。パッシブ型ICタグ200aは、それぞれ固有の識別情報を有している。パッシブ型ICタグ200aにおいて、用いられる電波の周波数は300MHz〜3GHzのUHF帯の電波である。なお、パッシブ型ICタグ200aには、固有の識別情報のみならず、パッシブ型ICタグ200aが取り付けられる人等に関する情報を記憶させ、更新するための記憶手段が設けられていても良い。
【0032】
以下、作業員登録の手順について説明する。図6は、作業員登録の手順を示すフロー図である。図6に示すように、作業員登録を行う作業員は、図1に示した鉄道工事を請負う企業に設置されたパーソナルコンピュータ1aに、当該作業員の氏名、ID番号、所属、健康状態、作業現場への入場資格、資格の有効期限、作業現場での作業エリア等の情報を入力する(S61)。同時にカメラ2により、作業員の写真が撮像されて、当該画像データが記録される。
【0033】
IDカード用プリンタ3は、パーソナルコンピュータ1aが取得したデータに基づいて、図3に示したIDカード20を印刷する(S62)。IDカード20の裏面には、図4に示すように、ICタグ内蔵シール21が貼付される(S63)。さらに、パッシブ型ICタグ200aを内蔵するIDカード20を、パッシブ型リーダ4にかざすことにより、当該パッシブ型ICタグ200aの識別情報と、当該作業員の各情報とが関連付けられて(ひも付けられて)、パーソナルコンピュータ1aに記録されることにより、作業員登録は終了する(S64)。図7に示すように、IDカード20は、作業員の着用するヘルメット30に取付けられる。
【0034】
図8は資機材用のパッシブ型ICタグ200bを示す斜視図である。図8に示す資機材用のパッシブ型ICタグ200bは、図5に示したパッシブ型ICタグ200aと同様の回路構成を有する。パッシブ型ICタグ200bは、鉄道工事現場における衝撃等に耐え得るように、その外殻は金属製とされている。
【0035】
図9に示すように、資機材用のパッシブ型ICタグ200bは、作業現場に持込まれる回転灯40等の共通資材にそれぞれ取付けられる。あるいは、図10に示すように、資機材用のパッシブ型ICタグ200bは、作業現場に入場する軌陸車50等の作業車両に取付けられる。
【0036】
以下、資機材登録の手順について説明する。図11は、資機材登録の手順を示すフロー図である。図11に示すように、資機材登録を行われる資機材は、図2に示した資機材を提供する企業に設置されたパーソナルコンピュータ1b,1cに、当該資機材のID、資機材名、所属(提供元、リース元)、点検及び検査の記録、点検及び検査の有効期限、当該資機材が作業車両である場合はその認定番号等の各情報を入力される(S111)。
【0037】
次に、資機材にパッシブ型ICタグ200bが取付けられる(S112)。さらに、パッシブ型リーダ4、あるいはパッシブ型リーダ付PDA100aにより、パッシブ型ICタグ200bの識別情報が読み込まれることにより、当該パッシブ型ICタグ200bの識別情報と、当該資機材の各情報とが関連付けられて(ひも付けられて)、パーソナルコンピュータ1b,1cに記録されることにより、資機材登録は終了する(S113)。なお、資機材が作業車両のように大型である場合には、S112とS113の順序を入れ替えても良い。
【0038】
図12は、パッシブ型リーダ付PDA100aを示す斜視図である。図12に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aは、外部構造として、押しボタンスイッチ等の操作入力部101、液晶ディスプレイ等の表示部103及びパッシブ型ICタグ200a,200bの識別情報を読み取ることが可能なアンテナ108を備えている。
【0039】
図5に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aは、その内部構造として、操作入力部101、データ格納部102、表示部103、各部の動作を制御する制御部104、搬送波源105、搬送波源105からの搬送波を変調する変調器106、変調された出力信号を増幅する増幅器107、アンテナ108、受信した信号を増幅する増幅器109、受信した電波から信号を復調する復調器110、及び搬送波源105からの搬送波の出力を変動させる出力可変器111を備えている。これにより、パッシブ型リーダ付PDA100aは、その通信距離を0.01m以下の至近距離で通信を行う近距離モードから、数m以上の遠距離で通信を行うことが可能な遠距離モードに通信モード変更することが可能とされている。データ格納部102には、パーソナルコンピュータ1a〜1cにおいて、上述の作業員登録及び資機材登録で記録された各種情報がクレードル5を介して記録される。搬送波源は、300MHz〜3GHzのUHF帯の電波を発生する。
【0040】
以下、本実施形態に係る鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置の動作について説明する。以下の説明では、図2に示すように、鉄道工事を請負う企業である「AA工業株式会社」が作業員を鉄道工事現場60に派遣し、資機材を提供する企業である「BB工業」から資機材のリースを受けて鉄道工事を行なう場合を想定する。鉄道工事現場60は、線路沿いに複数の作業エリア70a,70b等が点在しているものとする。鉄道工事現場60には、鉄道工事における管理者が、上述した作業員登録及び資機材登録のデータをデータ格納部102に記録したパッシブ型リーダ付PDA100aを持ち込む。
【0041】
まず、鉄道工事開始時における作業員の入場確認及び持込み資機材の確認について説明する。図13は、作業員入場確認及び持込資機材確認の手順を示すフロー図である。図13に示すように、鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100aのアンテナ108を各々の作業員が着用するヘルメット30に取り付けられたIDカード20に近接させて作業員の入場確認を行なう(S131)。
【0042】
パッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102からは、IDカード20の識別情報に関連付けて記録された当該作業員のID、氏名、健康状態、作業現場への入場資格の有効期限、保護具の着用の義務、及び作業エリア等の情報が読み出される。これらの各々の情報は、図14に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示される。
【0043】
パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示された当該作業員に関する情報が、当該作業員が入場資格を有していないことを示す場合には(S132)、当該作業員の入場が禁止される(S133)。一方、パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示された当該作業員に関する情報が、当該作業員が入場資格を有していることを示す場合は、次の持込み資機材の確認のステップに移行する(S132)。
【0044】
なお、健康状態、作業現場への入場資格の有効期限等の作業員の入場資格に関する事項については、鉄道工事現場60への入場の前に予め「AA工業株式会社」のパーソナルコンピュータ1a上で確認しておき、鉄道工事現場60においては、パッシブ型リーダ付PDA100aは作業員のID、氏名を確認するだけで当該作業員の入退場を管理し、健康状態、作業現場への入場資格の有効期限等の情報の表示を行わないこととすることもできる。これにより、鉄道工事現場60においてパッシブ型リーダ付PDA100a上に表示される情報を少なくし、夜間における確認の作業を容易にすることができる。
【0045】
鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100aのアンテナ108を当該作業員が持込んだ各々の資機材に取り付けられたパッシブ型ICタグ201bに近接させて、持込み資機材の確認を行なう(S134)。パッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102からは、パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けて記録された当該資機材のID、機材名、検査・点検の有効期限、鉄道工事終了時に作業エリア内に留置きされるものであるか否かに関する情報、及びリース元等の情報が読み出される。これらの各々の情報は、図15に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示される。
【0046】
パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示された当該資機材に関する情報が、当該資機材が鉄道工事現場60に持込むための基準を有していないことを示す場合には(S135)、当該資機材の持込みが禁止される(S136)。一方、パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示された当該資機材に関する情報が、当該資機材が鉄道工事現場60に持込むための基準を有している場合には(S135)、図15に示すような、当該資機材を鉄道工事現場60に持込んだ作業員に関する情報と、当該資機材に関する情報とが関連付けられて(ひも付けられて)、パッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102に記録される(S137)。なお、当該資機材を鉄道工事現場60に持込んだ作業員に関する情報と、当該資機材に関する情報との関連付けは、当該作業員及び当該資機材の鉄道工事現場60への入場時のみならず、例えば、鉄道工事現場60への入場の前に、鉄道工事を請負う企業である「AA工業株式会社」のパーソナルコンピュータ1aと、資機材をリース等によって提供する企業である「BB工業」、「CCリース」のパーソナルコンピュータ1b,1cとの間でデータを共有することにより、予め当該資機材を鉄道工事現場60に持込む予定である作業員に関する情報と、当該資機材に関する情報とを関連付けておき、関連付けた作業員に関する情報と資機材に関する情報とをパッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102に記録するようにしても良い。
【0047】
ここで、当該資機材が鉄道工事終了時に作業エリア内に留置きされるものではない場合は(S138)、当該資機材は回収品として登録される(S139)。一方、当該資機材が鉄道工事終了時に作業エリア内に留置きされるものである場合は(S138)、当該資機材が、作業エリア内に留置くための期間等の条件を満たす場合には、当該資機材は留置き品として登録される(S140)。
【0048】
次に、鉄道工事開始時における作業員の退場確認及び持込み資機材の回収の確認について説明する。図16は、作業員退場確認、持込資機材回収確認及び作業エリア探索の手順を示すフロー図である。図16に示すように、鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100aのアンテナ108を各々の作業員が着用するヘルメット30に取り付けられたIDカード20に近接させて作業員の退場確認を行なう(S161)。
【0049】
パッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102からは、IDカード20の識別情報に関連付けて記録された当該作業員のID、氏名、健康状態、作業現場への入場資格の有効期限、保護具の着用の義務、及び作業エリア等の情報が再び読み出される。これらの各々の情報は、図17に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aの表示部103に表示される。制御部103は、入場時にデータ格納部102に記録された情報と、退場時にIDカード20の識別情報に関連付けて記録された情報とを照合し、もし、入場した作業員の情報と退場した作業員の情報とが一致しない場合には、当該作業員の退場は未完了であると判断されるため、当該作業員の捜索が行なわれることとなる(S162)。
【0050】
一方、入場した作業員の情報と退場した作業員の情報とが一致する場合は(S161)、図18に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100aのデータ格納部102からは、当該作業員の情報に関連付けられた当該作業員が持込んだ資機材に関する情報が読み出され、表示部103に表示される。ここで、当該資機材が留置き品であり回収品ではないと登録されている場合は(S163)、当該資機材が作業エリア内に留置くための期間等の条件を満たすときには、当該資機材に関するデータがそのまま更新される(S167)。一方、当該資機材が回収品あると登録されている場合は(S163)、鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100aのアンテナ108を当該作業員が持込んだ各々の資機材に取り付けられたパッシブ型ICタグ201bに近接させて、持込み資機材の回収の確認を行なう(S164)。
【0051】
ここで、制御部104が、データ格納部102に記録された当該作業員の情報に関連付けられた当該資機材に関する情報と、パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報とを照合し、これらが一致しないと判定した場合には、当該資機材の回収は未完了であると判断される(S164)。この場合、図18に示すように、データ格納部102に記録された当該資機材の情報に関連付けられた作業員の情報には、当該作業員の作業エリアに関する情報が含まれているため、出力可変部111は搬送波源105の搬送波の出力を増加させて、通信距離が長い遠距離モードに切り替えることにより、当該作業エリアにUHF帯の電波信号を発信して重点的に走査し、パッシブ型ICタグ201bから返信されたUHF帯の電波信号を受信する(S165)。パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0052】
さらに、パッシブ型リーダ付PDA100aは、遠距離モードにて各々の作業エリアを平均的に走査し、他の工事等で未回収品となった資機材に取り付けられたパッシブ型ICタグ201bからのUHF帯の電波信号を受信する(S166)。パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0053】
一方、制御部104が、データ格納部102に記録された当該作業員の情報に関連付けられた当該資機材に関する情報と、パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報とが一致していると判定した場合は(S164)、パッシブ型リーダ付PDA100aは、遠距離モードにて各々の作業エリアを平均的に走査し、他の工事等で未回収品となった資機材に取り付けられたパッシブ型ICタグ201bからのUHF帯の電波信号を受信する(S166)。パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0054】
図19の例では、作業エリア内に、「CCリース」がリース元である回転灯が未回収であることが示されている。以上のS161〜S166の作業員の退場確認及び持込み資機材の回収の確認に関する情報は、データ格納部102に記録される(S167)。当該鉄道工事の管理者によって持ち帰られたパッシブ型リーダ付PDA100aは、図1に示すクレードル5に再度設置され、パーソナルコンピュータ1a〜1c内に記録されたデータが更新される。
【0055】
なお、図17〜19に示すパッシブ型リーダ付PDA100a上における作業員及び資機材の表示については、確認が終了した作業員及び資機材の表示を順次削除していき、確認が終了していない作業員及び資機材のみを表示するようにしても良い。これにより、鉄道工事現場60においてパッシブ型リーダ付PDA100a上に表示される情報を少なくし、夜間における確認の作業を容易にすることができる。
【0056】
本実施形態によれば、データ格納部102が、鉄道工事現場60への入場時にパッシブ型リーダであるアンテナ108が300MHz〜30GHzの電波信号により、取得した作業員に関する情報と、鉄道工事現場60への入場時に300MHz〜30GHzの電波信号により、アンテナ108が取得した資機材に関する情報とを関連付けて記録し、制御部104が、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が取得した作業員に関する情報と、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が近接距離で取得した資機材に関する情報と、データ格納部102に関連付けて記録された作業員及び資機材に関する情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するため、入退場時に作業員に関する情報に資機材に関する情報が関連付けられて、作業員と資機材とが管理されることになり、作業員の入退場や資機材の持込みと回収を厳密に管理することができる。特に、パッシブ型リーダにより、近接距離でICカード20及びパッシブ型ICタグ201bの識別情報を読取るため、迅速かつ確実に作業員の入退場及び資機材の回収を管理することができる。
【0057】
さらに、制御部104が照合したアンテナ108が取得した作業員識別情報と、アンテナ108が近接距離で取得した資機材識別情報と、データ格納部102に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致しないときは、アンテナ108及び出力可変器111は、300MHz〜30GHzの電波信号により、遠距離に位置するパッシブ型ICタグ201bから、夜間に遠隔の作業エリアにおいて未回収品となった資機材の資機材識別情報をも取得し、制御部104は、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108がICカード20から取得した作業員識別情報と、アンテナ108がパッシブ型ICタグ201bから遠距離で取得した資機材識別情報と、データ格納部102に記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するため、夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能となる。
【0058】
また、本実施形態では、資機材に関する情報に関連付けられた作業員に関する情報に含まれる作業員の鉄道工事現場60における作業エリアに関する情報を辿って未回収品となった資機材を探索することが可能であるため、夜間において未回収品となった資機材をさらに短時間で発見することが可能となる。
【0059】
さらに、制御部104は、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が取得した作業員識別情報と、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が近接距離で取得した資機材識別情報と、格納部102に関連付けて記録された作業員識別情報及び資機材識別情報とが一致せず、未回収品が発生したときに、作業員識別情報に含まれる作業員の鉄道工事現場60における作業エリアに関する情報に基づいて、遠距離に存在するパッシブ型ICタグ201bから、アンテナ108によって、資機材識別情報を取得するため、未回収品である資機材が存在する可能性が高い当該作業員の作業エリアをアンテナ108によって探索することになり、夜間において未回収品となった資機材をさらに短時間で効率良く発見することが可能となる。
【0060】
一方、本実施形態によれば、作業員に関する情報には、作業員の鉄道工事現場60に入場するための資格に関する情報を含むため、当該作業員の入場資格を判断することが容易となる。さらに、資機材に関する情報には、資機材の鉄道工事現場60に持込むための基準に関する情報を含むため、当該資機材が鉄道工事現場60に持込むための基準を満たしているか否かの判断が容易となる。加えて、資機材に関する情報には、資機材の供給元に関する情報を含むため、問題が生じた場合に、当該資機材に関する責任の所在が明確となる。
【0061】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、近距離通信用としてパッシブ型リーダ付PDA100b及びパッシブ型ICタグ200a,200bを用い、遠距離通信用としてアクティブ型リーダ300及びアクティブ型ICタグ400を用いる点が第1実施形態と異なる。
【0062】
図20は、第2実施形態に係る鉄道工事用作業員・資機材管理システムの構成を示す図である。図20に示すように、本実施形態のシステムは鉄道工事を請負う企業に設置され、パーソナルコンピュータ1aに、カメラ2、IDカード用プリンタ3、パッシブ型リーダ4及びクレードル5が接続されている。クレードル5には、パッシブ型リーダ付PDA100bを設置して、パーソナルコンピュータ1aとデータの交換が可能とされている。また、パッシブ型リーダ付PDA100bには、アクティブ型リーダ300を接続可能とされている。
【0063】
図21は、パッシブ型リーダ付PDA100b、パッシブ型ICタグ200a、アクティブ型リーダ300、及びアクティブ型ICタグ400の回路構成を示す図である。図21に示すように、パッシブ型ICタグ200aは、電波を送受信するためのアンテナ(アンテナコイル)201、受信した電波を増幅するための増幅器202、受信した電波から信号を復調する復調器203、各部の動作を制御する制御器204、搬送波源205、搬送波源205が出力する搬送波を変調する変調器206、及び変調した出力信号を増幅する増幅器207を備えている。
【0064】
搬送波源205は、電磁誘導方式により、パッシブ型ICタグ200aのアンテナ201とパッシブ型リーダ付PDA100bあるいはパッシブ型リーダ4のアンテナとを磁束結合させることにより、パッシブ型リーダ付PDA100bあるいはパッシブ型リーダ4からの電波によって搬送波を出力し、各部の動作電力を発生させる。パッシブ型ICタグ200aは、それぞれ固有の識別情報を有している。パッシブ型ICタグ200aにおいて、用いられる電波の周波数は135kHzあるいは13.56MHzである。作業員登録は第1実施形態と同様に行なわれる。
【0065】
図22は資機材用のアクティブ型ICタグ400を示す斜視図である。図22に示す資機材用のアクティブ型ICタグ400は、図21に示すように、電波を送受信するためのアンテナ401、受信した電波を増幅するための増幅器402、受信した電波から信号を復調する復調器403、各部の動作を制御する制御器404、搬送波源405、搬送波源405が出力する搬送波を変調する変調器406、及び変調した出力信号を増幅する増幅器407を備えている。
【0066】
搬送波源405は、電波方式により、アクティブ型ICタグ400に内蔵されたコイン型の電池により、自ら300MHz〜3GHzのUHF帯の電波を発生させることが可能とされている。アクティブ型ICタグ400は、それぞれ固有の識別情報を有している。アクティブ型ICタグ400は、鉄道工事現場60における衝撃等に耐え得るように、その外殻は金属製とされている。
【0067】
なお、資機材用のパッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400は、互いに一体化された構造の1枚のICタグとしても良い。
【0068】
図23に示すように、資機材用のパッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400は、鉄道工事現場60に入場する軌陸車50等の作業車両にそれぞれ取付けられる。回転灯等の共通機器についても同様に、資機材用のパッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400がそれぞれ取り付けられる。
【0069】
以下、資機材登録の手順について説明する。図24は、資機材登録の手順を示すフロー図である。図12に示すように、資機材登録を行われる資機材は、図2に示した資機材を提供する企業に設置されたパーソナルコンピュータ1b,1cに、当該資機材のID、資機材名、所属(提供元、リース元)、点検及び検査の記録、点検及び検査の有効期限、当該資機材が作業車両である場合はその認定番号等の各情報を入力される(S241)。
【0070】
次に、資機材にパッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400が取付けられる(S242)。さらに、パッシブ型リーダ4、パッシブ型リーダ付PDA100bあるいはアクティブ型リーダ300により、パッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400の識別情報が読み込まれることにより、当該パッシブ型ICタグ200b及びアクティブ型ICタグ400の識別情報と、当該資機材の各情報とが関連付けられて(ひも付けられて)、パーソナルコンピュータ1b,1cに記録されることにより、資機材登録は終了する(S243)。なお、資機材が作業車両のように大型である場合には、S242とS243の順序を入れ替えても良い。
【0071】
図25は、パッシブ型リーダ付PDA100b及びアクティブ型リーダ300を示す斜視図である。図25に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100bは、外部構造として、押しボタンスイッチ等の操作入力部101、液晶ディスプレイ等の表示部103及びパッシブ型ICタグ200a,200bの識別情報を読み取ることが可能なアンテナ(コイル)108を備えている。
【0072】
図21に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100bは、その内部構造として、操作入力部101、データ格納部102、表示部103、各部の動作を制御する制御部104、搬送波源105、搬送波源105からの搬送波を変調する変調器106、変調された出力信号を増幅する増幅器107、アンテナ108、受信した信号を増幅する増幅器109、及び受信した電波から信号を復調する復調器110を備えている。データ格納部102には、パーソナルコンピュータ1a〜1cにおいて、上述の作業員登録及び資機材登録で記録された各種情報がクレードル5を介して記録される。搬送波源は、135kHzあるいは13.56MHzの搬送波を出力する。
【0073】
図25に示すように、アクティブ型リーダ300は、外部構造として、300MHz〜3GHzのUHF帯の電波を360°の指向性で受信し、複数のICタグの識別情報を同時に識別することが可能なアンテナ301を有している。
【0074】
図21に示すように、アクティブ型リーダ300は、その内部構造として、アンテナ301、受信した信号を増幅する増幅器302、受信した電波から信号を復調する復調器303、各部の動作を制御する制御部304、搬送波源305、搬送波源305からの搬送波を変調する変調器306、及び変調された出力信号を増幅する増幅器307を備えている。搬送波源305は、300MHz〜3GHzのUHF帯の電波を発生する。
【0075】
パッシブ型リーダ付PDA100bとアクティブ型リーダ300とは、ケーブル500により接続され、データの交換を行うことができるようにされている。なお、パッシブ型リーダ付PDA100bとアクティブ型リーダ300とは、無線通信により、データの交換を行うことができるようになっていても良い。あるいは、パッシブ型リーダ付PDA100bとアクティブ型リーダ300とは、互いに一体型の構造を有していても良い。
【0076】
以下、本実施形態に係る鉄道工事用作業員・資機材管理装置の動作について説明する。上記第1実施形態と同様に、作業員入場確認及び持込資機材確認が行われる。なお、本実施形態では、作業員及び資機材に関する各種の情報は、アクティブ型ICタグ400からアクティブ型リーダ300によって読取るようにしても良い。
【0077】
次に、鉄道工事開始時における作業員の退場確認及び持込み資機材の回収の確認について説明する。図26は、作業員退場確認、持込資機材回収確認及び作業エリア探索の手順を示すフロー図である。図26に示すように、鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100bのアンテナ108を各々の作業員が着用するヘルメット30に取り付けられたIDカード20に近接させて作業員の退場確認を行なう(S261)。
【0078】
パッシブ型リーダ付PDA100bのデータ格納部102からは、IDカード20の識別情報に関連付けて記録された当該作業員のID、氏名、健康状態、作業現場への入場資格の有効期限、保護具の着用の義務、及び作業エリア等の情報が再び読み出される。これらの各々の情報は、図17に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100bの表示部103に表示される。制御部103は、入場時にデータ格納部102に記録された情報と、退場時にIDカード20の識別情報に関連付けて記録された情報とを照合し、もし、入場した作業員の情報と退場した作業員の情報とが一致しない場合には、当該作業員の退場は未完了であると判断されるため、当該作業員の捜索が行なわれることとなる(S262)。
【0079】
一方、入場した作業員の情報と退場した作業員の情報とが一致する場合は(S261)、図18に示すように、パッシブ型リーダ付PDA100bのデータ格納部102からは、当該作業員の情報に関連付けられた当該作業員が持込んだ資機材に関する情報が読み出され、表示部103に表示される。ここで、当該資機材が留置き品であり回収品ではないと登録されている場合は(S263)、当該資機材が作業エリア内に留置くための期間等の条件を満たすときには、当該資機材に関するデータがそのまま更新される(S267)。一方、当該資機材が回収品あると登録されている場合は(S263)、鉄道工事の管理者は、パッシブ型リーダ付PDA100bのアンテナ108を当該作業員が持込んだ各々の資機材に取り付けられたパッシブ型ICタグ201bに近接させて、持込み資機材の回収の確認を行なう(S264)。
【0080】
ここで、制御部104が、データ格納部102に記録された当該作業員の情報に関連付けられた当該資機材に関する情報と、パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報とを照合し、これらが一致しないと判定した場合には、当該資機材の回収は未完了であると判断される(S264)。この場合、図18に示すように、データ格納部102に記録された当該資機材の情報に関連付けられた作業員の情報には、当該作業員の作業エリアに関する情報が含まれているため、アクティブ型リーダ300は、当該作業エリアを重点的に走査し、当該資機材に取り付けられたアクティブ型ICタグ400からのUHF帯の電波信号を受信する(S265)。アクティブ型ICタグ400の識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0081】
さらに、アクティブ型リーダ300は、各々の作業エリアを平均的に走査し、他の工事等で未回収品となった資機材に取り付けられたアクティブ型ICタグ400からのUHF帯の電波信号を受信する(S266)。アクティブ型ICタグ400の識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0082】
一方、制御部104が、データ格納部102に記録された当該作業員の情報に関連付けられた当該資機材に関する情報と、パッシブ型ICタグ201bの識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報とが一致していると判定した場合は(S264)、アクティブ型リーダ300は、各々の作業エリアを平均的に走査し、他の工事等で未回収品となった資機材に取り付けられたアクティブ型ICタグ400からのUHF帯の電波信号を受信する(S266)。アクティブ型ICタグ400の識別情報に関連付けられた当該資機材に関する情報は、データ格納部102から読み出され、表示部103に表示される。
【0083】
以上のS261〜S266の作業員の退場確認及び持込み資機材の回収の確認に関する情報は、データ格納部102に記録される(S267)。当該鉄道工事の管理者によって持ち帰られたパッシブ型リーダ付PDA100bは、図1に示すクレードル5に再度設置され、パーソナルコンピュータ1a〜1c内に記録されたデータが更新される。
【0084】
本実施形態によれば、データ格納部102が、鉄道工事現場60への入場時にパッシブ型リーダであるアンテナ108が取得した作業員に関する情報と、鉄道工事現場60への入場時にアンテナ108が取得した資機材に関する情報とを関連付けて記録し、制御部104が、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が取得した作業員に関する情報と、鉄道工事現場60からの退場時にアンテナ108が取得した資機材に関する情報と、データ格納部102に関連付けて記録された作業員及び資機材に関する情報とを照合することにより、作業員及び資機材の退場を管理するため、入退場時に作業員に関する情報に資機材に関する情報が関連付けられて、作業員と資機材とが管理されることになり、作業員の入退場や資機材の持込みと回収を厳密に管理することができる。特に、パッシブ型リーダにより、ICカード20及びパッシブ型ICタグ201bの識別情報を読取るため、迅速かつ確実に作業員及び資機材の入退場を管理することができる。
【0085】
さらに、アクティブ型リーダ300が、鉄道工事現場60からの退場時に、作業員が鉄道工事現場60に持込む資機材に取付けられ、通信距離が長い300MHz〜3GHzの電波により資機材を識別するための情報を発信可能なアクティブ型ICタグ400から、夜間に遠隔の作業エリアにおいて未回収品となった資機材の資機材識別情報をも取得し、制御部104は、アクティブ型リーダ300が取得した資機材を識別するための情報をもデータ格納部102に記録された情報と照合して作業員及び資機材の退場を管理するため、より厳密に資機材の持込みと回収とを管理することができ、夜間において未回収品となった資機材をより短時間で発見することが可能となる。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、鉄道工事現場60に持込んだ資機材にのみ、遠距離モードで通信を行ったが、作業員のIDカードについても遠距離モードで、工事の終了時に作業員の退場確認及び捜索を行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】第1実施形態に係る鉄道工事用の作業員及び資機材の管理システムの構成を示す図である。
【図2】鉄道工事を請負う企業と資機材を提供する企業とに設置された鉄道工事用の作業員及び資機材の管理システムの構成を示す図である。
【図3】作業員用のIDカードの表面を示す図である。
【図4】作業員用のIDカードの裏面を示す図である。
【図5】パッシブ型リーダ付PDA及びパッシブ型ICタグの回路構成を示す図である。
【図6】作業員登録の手順を示すフロー図である。
【図7】ヘルメットに取り付けられた作業員用のIDカードを示す斜視図である。
【図8】資機材用のパッシブ型ICタグを示す斜視図である。
【図9】パッシブ型ICタグを取り付けられた回転灯を示す斜視図である。
【図10】パッシブ型ICタグを取り付けられた軌陸車を示す斜視図である。
【図11】資機材登録の手順を示すフロー図である。
【図12】パッシブ型リーダ付PDAを示す斜視図である。
【図13】作業員入場確認及び持込資機材確認の手順を示すフロー図である。
【図14】作業員入場確認時におけるパッシブ型リーダ付PDAの表示を示す図である。
【図15】持込資機材確認時におけるパッシブ型リーダ付PDAの表示を示す図である。
【図16】作業員退場確認、持込資機材回収確認及び作業エリア探索の手順を示すフロー図である。
【図17】作業員退場確認時におけるパッシブ型リーダ付PDAの表示を示す図である。
【図18】持込資機材回収確認時におけるパッシブ型リーダ付PDAの表示を示す図である。
【図19】作業エリア探索時におけるパッシブ型リーダ付PDAの表示を示す図である。
【図20】第2実施形態に係る鉄道工事用の作業員及び資機材の管理システムの構成を示す図である。
【図21】パッシブ型リーダ付PDA、パッシブ型ICタグ、アクティブ型リーダ、及びアクティブ型ICタグの回路構成を示す図である。
【図22】資機材用のアクティブ型ICタグを示す斜視図である。
【図23】パッシブ型ICタグ及びアクティブ型ICタグを取り付けられた軌陸車を示す斜視図である。
【図24】資機材登録の手順を示すフロー図である。
【図25】パッシブ型リーダ付PDA及びアクティブ型リーダを示す斜視図である。
【図26】作業員退場確認、持込資機材回収確認及び作業エリア探索の手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0088】
1a,1b,1c…パーソナルコンピュータ、2…カメラ、3…IDカード用プリンタ、4…パッシブ型リーダ、5…クレードル、10…ネットワーク回線、20…IDカード、21…ICタグ内蔵シール、22…インレット、30…ヘルメット、40…回転灯、50…軌陸車、60…鉄道工事現場、70a,70b…作業現場、100a,100b…パッシブ型リーダ付PDA、101…操作入力部、102…データ格納部、103…表示部、104…制御部、105…搬送波源、106…変調器、107…増幅器、108…アンテナ、109…増幅器、110…復調器、111…出力可変器、200a,200b…パッシブ型ICタグ、201…アンテナ、202…増幅器、203…復調器、204…制御器、205…搬送波源、206…変調器、207…増幅器、300…アクティブ型リーダ、301…アンテナ、302…増幅器、303…復調器、304…制御器、305…搬送波源、306…変調器、307…増幅器、400…アクティブ型ICタグ、401…アンテナ、402…増幅器、403…復調器、404…制御部、405…搬送波源、406…変調器、407…増幅器、500…ケーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道工事現場に入場する作業員が所持する作業員用ICタグに近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記作業員用ICタグから前記作業員を識別する作業員識別情報を取得する作業員識別情報取得手段と、
前記作業員が前記鉄道工事現場に持込む資機材に取付けられた資機材用ICタグに対して第1の距離に近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記資機材用ICタグから前記資機材を識別する資機材識別情報を取得する資機材識別情報取得手段と、
前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が取得した前記資機材識別情報とを関連付けて記録する記録手段と、
前記鉄道工事現場からの退場時に前記作業員識別情報取得手段が前記作業員用ICタグから取得した前記作業員識別情報と、前記鉄道工事現場からの退場時に前記資機材識別情報取得手段が前記資機材用ICタグから前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に関連付けて記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とを照合することにより、前記作業員及び前記資機材の退場を管理する管理手段と
を備え、
前記管理手段が照合した前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とが一致しないときは、
前記資機材識別情報取得手段は、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記第1の距離よりも長い第2の距離に位置する前記資機材用ICタグから前記資機材識別情報を取得し、
前記管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に前記作業員識別情報取得手段が前記作業員用ICタグから取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記資機材用ICタグから前記第2の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とを照合することにより、前記作業員及び前記資機材の退場を管理する鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項2】
前記作業員識別情報には、前記作業員の前記鉄道工事現場における作業エリアに関する情報を含む、請求項1に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項3】
前記管理手段が照合した前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とが一致しないときは、
前記資機材識別情報取得手段は、前記作業員識別情報に含まれる前記作業員の前記鉄道工事現場における前記作業エリアに関する情報に基づいて、当該作業エリア内に位置する前記資機材用ICタグから前記資機材識別情報を取得する、請求項2に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項4】
前記作業員識別情報には、前記作業員の前記鉄道工事現場に入場するための資格に関する情報を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項5】
前記資機材識別情報には、前記資機材の前記鉄道工事現場に持込むための基準に関する情報を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項6】
前記資機材識別情報には、前記資機材の供給元に関する情報を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理装置。
【請求項7】
作業員識別情報取得手段が、前記鉄道工事現場に入場する作業員が所持する作業員用ICタグに近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記作業員用ICタグから、前記作業員を識別する作業員識別情報を取得するステップと、
資機材識別情報取得手段が、前記作業員が前記鉄道工事現場に持込む資機材に取付けられた資機材用ICタグに対して第1の距離に近接させられ、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記資機材用ICタグから前記資機材を識別する資機材識別情報を取得するステップと、
記録手段が、前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が取得した前記資機材識別情報とを関連付けて記録するステップと、
管理手段が、前記鉄道工事現場からの退場時に前記作業員識別情報取得手段が前記作業員用ICタグから取得した前記作業員識別情報と、前記鉄道工事現場からの退場時に前記資機材識別情報取得手段が前記資機材用ICタグから前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に関連付けて記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とを照合することにより、前記作業員及び前記資機材の退場を管理するステップと
を含み、
前記管理手段が照合した前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とが一致しないときは、
前記資機材識別情報取得手段は、300MHz〜30GHzの電波信号により、前記第1の距離よりも長い第2の距離に位置する前記資機材用ICタグから前記資機材識別情報を取得し、
前記管理手段は、鉄道工事現場からの退場時に前記作業員識別情報取得手段が前記作業員用ICタグから取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記資機材用ICタグから前記第2の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とを照合することにより、前記作業員及び前記資機材の退場を管理する鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。
【請求項8】
前記作業員識別情報には、前記作業員の前記鉄道工事現場における作業エリアに関する情報を含む、請求項7に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。
【請求項9】
前記管理手段が照合した前記作業員識別情報取得手段が取得した前記作業員識別情報と、前記資機材識別情報取得手段が前記第1の距離で取得した前記資機材識別情報と、前記記録手段に記録された前記作業員識別情報及び前記資機材識別情報とが一致しないときは、
前記資機材識別情報取得手段は、前記作業員識別情報に含まれる前記作業員の前記鉄道工事現場における前記作業エリアに関する情報に基づいて、当該作業エリア内に位置する前記資機材用ICタグから前記資機材識別情報を取得する、請求項8に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。
【請求項10】
前記作業員識別情報には、前記作業員の前記鉄道工事現場に入場するための資格に関する情報を含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。
【請求項11】
前記資機材識別情報には、前記資機材の前記鉄道工事現場に持込むための基準に関する情報を含む、請求項7〜10のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。
【請求項12】
前記資機材識別情報には、前記資機材の供給元に関する情報を含む、請求項7〜11のいずれか1項に記載の鉄道工事用の作業員及び資機材の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−20413(P2010−20413A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−178204(P2008−178204)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(591075641)東鉄工業株式会社 (36)