説明

鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置

【課題】リバースと呼ぶレールレイアウト上で鉄道模型車両を同じ向きに自動走行させる運転操作からポイント切り換えのための手動スイッチ操作を削除する。
【解決手段】鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置と組み合わせ、鉄道模型車両が走行中の閉塞からギャップを通過して次の閉塞に進入するときに鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置が発する列車進入信号を検知し、列車進入信号を受け取るとリレー制御回路によりリレーを動作させ、軌道を構成する複数のポイントに対してそれぞれのポイントに組み込まれているポイント切り換え駆動用コイルに給電する電位のプラス・マイナス極性の向きを変えて給電し、あるものは本線側に切り換わり、あるものは側線側に切り換わるようにする手段により複数のリバースを含む形状にレイアウされた軌道上における鉄道模型車両の同じ向きでの自動走行を実現できる鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道模型車両走行用軌道におけるポイントの自動切換に関するものである。さらに詳細には、リバースと呼ぶレールのレイアウトを含む形状に設置してある鉄道模型車両走行用の軌道上を鉄道模型車両が同じ向きに走行を続けられるように、この軌道に組み込まれたポイントを鉄道模型車両の走行を検知して自動で切り換える装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、リバースと呼ぶレイアウトを含む形状に設置した鉄道模型車両走行用軌道上を鉄道模型車両が同じ向きに走行できるように電源のプラス・マイナス極性を自動的に切り換える電源システム装置としては、例えば特願2004−254975号の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置がある。従来の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置について、図5(a)を参照して説明する。図5(a)は、従来の、リバースと呼ぶレイアウトを含む形状に設置した鉄道模型車両走行用軌道上を鉄道模型車両が同じ向きに走行できるようにする運転システム装置としての鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93の実施例を示すものである。レールをそれぞれレールギャップ45と46、レールギャップ47と48、レールギャップ49と50、レールギャップ51と52とで電気的に絶縁し一点破線で示す閉塞の境界線71で囲まれるレールの区間をリバース側の閉塞72とし、一点破線で示す閉塞の境界線71で囲まれる以外のレールの区間をクロス側の閉塞73とする2つの閉塞を作り、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93の電源出力をフィーダー線96、およびフィーダー線97を介してリバース側の閉塞72を構成するレールおよびクロス側の閉塞73を構成するレールのそれぞれに接続する。鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93へは一般市販の鉄道模型車両運転用直流電源94がフィーダー線95を介して給電し、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93は、鉄道模型車両の走行を検知して鉄道模型車両が同じ向きに走行するようにリバース側の閉塞72を構成するレール、およびクロス側の閉塞73を構成するレールへ給電する電源のプラス・マイナス極性を自動的に切り換える。しかし従来技術では、このレイアウト上で鉄道模型車両を連続して同じ向きに走行させるためには運転操作をする者が鉄道模型車両の走行を目視し必要に応じて手動でSW1を操作してポイント41を切り換え、または手動でSW2を操作してポイント42を切り換え、または手動でSW3を操作してポイント43を切り換え、または手動でSW4を操作してポイント44を切り換える方法によらなければならない。ただし、従来技術においても、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93は、鉄道模型車両がいずれかのレールギャップを通過してリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73へ進入するときにはゼロ電位からプラス電位に転じる列車進入信号14を発し、いずれかのレールギャップを通過してクロス側の閉塞73からリバース側の閉塞72へ進入するときにはプラス電位からゼロ電位に転じる列車進入信号14を発することが可能な構造にしてある。図5(b)、(c)は、ポイント切り換えの向きと、ポイントに組み込まれているポイント切り換え駆動用コイルに流れる電流の向きとの関係を示す図面である。図5(b)、(c)を参照してポイント切り換えの従来技術について説明する。図5(b)に示すように、例えばポイント41の切り換え動作について説明すると、矢印74の向きで示すように鉄道模型車両が本線側を走行できるような状態にポイント41があるとき、ポイント41は本線側に切り換わっているという。また、図5(c)に示すように、矢印75の向きで示すように鉄道模型車両が側線側を走行できるような状態にポイント41があるとき、ポイント41は側線側に切り換わっているという。ポイント41には、ポイント切り換え駆動コイルL1が組み込まれており、コイルL1に通電し電流がその一方端2からその他方端3の向きに流れるとポイント41は本線側に切り換わり通電を遮断しても本線側に切り換わった状態を維持し、コイルL1に通電し電流がその他方端3からその一方端2の向きに流れるとポイント41は側線側に切り換わり通電を遮断しても側線側に切り換わった状態を維持する構造になっている。ポイント42、ポイント43、およびポイント44のそれぞれについても、同じ構造である。図5(a)を参照して説明する。ポイント41、ポイント42、ポイント43、およびポイント44には、それぞれにポイント切り換え駆動コイルL1、L2、L3、およびL4が組み込まれており、それぞれのポイントについて、駆動コイルL1にはポイント切り換え操作スイッチSW1を介して電源が接続され、駆動コイルL2にはポイント切り換え操作スイッチSW2を介して電源が接続され、駆動コイルL3にはポイント切り換え操作スイッチSW3を介して電源が接続され、駆動コイルL4にはポイント切り換え操作スイッチSW4を介して電源が接続されており、SW1を操作することでポイント41を、SW2を操作することでポイント42を、SW3を操作することでポイント43を、SW4を操作することでポイント44を切り換えることができるシステムになっている。ポイント41、ポイント42、ポイント43、およびポイント44のそれぞれについて、それぞれに組み込まれているコイルL1、L2、L3、およびL4にポイント切り換え操作スイッチSW1、SW2、SW3、SW4を操作して通電し、おのおののコイルに流れる電流の向きがそれらコイルの一方端からそれらコイル他方端に流れるときは、ポイント41、ポイント42、ポイント43、およびポイント44は本線側に切り換わり、おのおののコイルに流れる電流の向きがそれらコイルの他方端からそれらコイル一方端に流れるときは、ポイント41、ポイント42、ポイント43、およびポイント44は側線側に切り換わる。これまでの説明から従来技術では、リバースと呼ぶレイアウトを含む形状に設置した鉄道模型車両走行用軌道上で自動的に鉄道模型車両を同じ向きに走行させるような運転において、鉄道模型車両走行用の電源については自動化されているが、ポイント切り換えについては手動による切り換え操作を必要としているのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来技術においてリバース側の閉塞72、クロス側の閉塞73へ給電する鉄道模型走行用電源のプラス・マイナス極性は鉄道模型車両の走行を検知して自動的に切り換わるが、ポイントは手動で切り換えなければならずリバースと呼ぶレールのレイアウトを含む形状で設置してある全てのレールを通過する自動運転はできない。図4(a)、(b)を参照して説明する。本発明の課題は、図4(a)、(b)に示すように、例えば、矢印53を走行する鉄道模型車両が順次、ポイント44を通過し、矢印54の向きに走行し、ポイント41を通過し、矢印55の向きに走行し、ポイント42を通過し、矢印56の向きに走行し、ポイント43を通過し、矢印57の向きに走行し、ポイント41を通過し、矢印58の向きに走行し、ポイント44を通過し、矢印59の向きに走行し、ポイント43を通過し、矢印60の向きに走行し、ポイント42を通過し、矢印53の走行に戻り、引き続き矢印53から同じ経路の走行を繰り返す自動運転を実現するために車両の走行を検知しポイント41、42、43、44それぞれの自動切り換えをおこなう装置を提供することである。例えば、図4(b)に示すように、ポイント44が本線側に切り換わっている状態で鉄道模型車両が矢印53をポイント44に向かって走行すると鉄道模型車両はポイント44を通過できないので、鉄道模型車両がギャップ45、46を通過しリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73に進入するときにポイント44を図4(a)に示すように側線側に切り換え、同時にポイント43を側線側に切り換え、ポイント41、ポイント42を本線側に切り換えると鉄道模型車両はポイント44、ポイント41、ポイント42、ポイント43を経由して走行し矢印57の走行に達することができる。続けて鉄道模型車両がポイント41に向かって走行すると鉄道模型車両はポイント41が本線側に切り換わっていることからポイント41を通過できないが鉄道模型車両が矢印57の向きに走行しギャップ47、48を通過しリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73に進入するときに図4(b)に示すように、ポイント41を側線側に切り換え、同時にポイント42を側線側に切り換え、ポイント43、ポイント44を本線側に切り換えると鉄道模型車両はポイント41、ポイント44、ポイント43、ポイント42を経由して走行し矢印53の向きの走行に達することができる。本発明が解決しようとする課題は、鉄道模型車両がギャップを通過しリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73に進入するときに鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14を検知し前記ポイント切り換えを実現する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明では、左右2本一対のレールからなり、駆動用直流モータを内蔵し直流電源装置に接続されたレールから電源の供給を受けて走行する鉄道模型車両の走行用であって複数のリバースを含む形状にレイアウされた軌道を、この軌道上を走行する鉄道模型車両一編成の全長より長い寸法で切断してできる閉塞を複数作り、これらの閉塞を構成するレールを互いに電気的に絶縁するレールギャップを介して順次繋げ鉄道模型車両が連続する2つの閉塞を続けて走行できるような形状に設置してある軌道の全てを経由する鉄道模型車両の自動走行を実現するために、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93と組み合わせ、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14を検知し、鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73に進入するときにゼロ電位からプラス極性電位に転じ、鉄道模型車両がレールギャップを通過してクロス側の閉塞73からリバース側の閉塞72に進入するときにプラス極性電位からゼロ極性電位に転じる列車進入信号14に応答し、列車進入信号14を受け取ると軌道を構成する複数のポイントのうち、あるものは本線側に切り換わりあるものは側線側に切り換わるようにそれぞれのポイントに組み込まれているポイント切り換え駆動用コイルに対し給電電位のプラス・マイナス極性の向きを変えて給電する手段により複数のリバースを含む形状にレイアウトされた軌道上における鉄道模型車両の同じ向きでの自動走行を実現できる鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置を提供する。
【発明の効果】
【0005】
以上、詳細に説明したように、本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置は、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置と組み合わせて成るシステムにより、複数のリバースを含むレールレイアウト上での鉄道模型車両運転において、手動でスイッチなどを操作してポイント切り換えすることなしに鉄道模型車両がレイアウトされた全てのレールを通過する自動走行を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に係わる鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明装置の実施の形態を示すシステム図であり、本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1と、レールレイアウトと、レールレイアウトに含まれるポイントと、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93と、一般市販の鉄道模型車両運転用直流電源94とのそれぞれ相互間の接続を示すシステム図である。図2は本発明装置の実施の形態を示す回路図であり、本発明ポイント自動切換用電源制御装置1とポイント41の駆動コイルL1、ポイント42の駆動コイルL2、ポイント43の駆動コイルL3、ポイント44の駆動コイルL4、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14、および本発明装置駆動用直流電源15とのそれぞれ相互間の結線を示す。図3は本発明装置の動作を示すタイミング図であり、図4(a)、(b)は、本発明装置が制御するポイント41、ポイント42、ポイント43、およびポイント44それぞれの切り換え動作と鉄道模型車両走行の関係を示すレイアウト図である。
図1に示すように、本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1を使用するシステムでは、図5(a)に示すポイント切り換え操作スイッチSW1、SW2、SW3、SW4に代えて本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1を配置し、その入力端子に鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14を接続して成るシステムである。
本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1の動作を図2、図3、図4を参照して説明する。まず、本発明鉄道模型用ポイントの自動切換用電源制御装置1は、ポイントの自動切り換えを目的とした装置ではあるが、一つ一つのポイントを手動で切り換える機能も備える必要がある。図3に示すように、ポイント切り換えモード90については、図2に示すスイッチS1が開放であるときの自動切り換えモード91と、スイッチS1が閉成しているときの手動切り換えモード92とがあり、以下説明する鉄道模型車両走行に伴うポイントの自動切り換えはスイッチS1が開放であるときの自動切り換えモード91についての説明である。手動切り換えモード92についても別途説明する。
図2に示すIC1はフリップフロップとして作用するICであり、図3に示す、IC1の入力端子INに入力する信号の電位31とIC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32およびIC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位33の関係は次にようになっている。IC1の入力端子INに入力する信号の電位31がゼロ電位からプラス極性電位に転じるタイミング16、19では、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32はゼロ電位からプラス極性電位に転じると同時にIC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位33はプラス極性電位からゼロ電位に転じ、IC1の入力端子INに入力する信号の電位31がゼロ電位からプラス極性電位に転じるタイミング18、20ではその出力端子OUT1から出力する信号の電位32はプラス極性電位からゼロ電位に転じると同時にその出力端子OUT2から出力する信号の電位33はゼロ電位からプラス極性電位に転じ、その入力端子INに入力する信号の電位31がプラス極性電位からゼロ電位に転じるタイミング17では、その出力端子OUT1から出力する信号の電位32およびその出力端子
OUT2から出力する信号の電位33はともに変化しない特性である。
IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32と電源線12の電位34および電源線13の電位35との関係は、OUT1から出力する信号の電位32がプラス極性電位にあるときは電源線12の電位34は直流電源15のプラス電位と同電位であり、電源線13の電位35はアース電位であり、OUT1から出力する信号の電位32がアース電位にあるときは電源線12の電位34はアース電位であり、電源線13の電位35は直流電源15のプラス電位と同電位である。以下詳細に説明する。図2に示すように、トランジスタTR1のベースは抵抗R1を介してIC1の出力端子OUT1に接続され、出力端子OUT1から出力する信号の電位32がプラス極性電位になるとトランジスタTR1はオン状態になりリレーX1を励磁する。リレーX1と協動する常開接点X1−1a、リレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aはそれぞれ電源線12に接続されており、リレーX1が励磁されている状態ではリレーX1と協動する常開接点X1−1aが閉成し電源線12は直流電源15のプラス電位と同電位になり、リレーX1と協動する常開接点X1−2a、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aはそれぞれ電源線13に接続されており、リレーX1が励磁されている状態ではリレーX1と協動する常開接点X1−2aが閉成し電源線13はアース電位になる。
一方、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32がアース電位になるとトランジスタTR1はオフ状態になりリレーX1は減勢される。リレーX1と協動する常閉接点X1−1b、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aはそれぞれ電源線13に接続されており、リレーX1が減勢されている状態ではリレーX1と協動する常閉接点X1−1bが閉成しており電源線13は直流電源15のプラス電位と同電位になり、リレーX1と協動する常閉接点X1−2b、リレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aはそれぞれ電源線12に接続されており、リレーX1が減勢されている状態ではリレーX1と協動する常閉接点X1−2bが閉成しており電源線12はアース電位になる。
図2に示すIC1の出力端子OUT1はコンデンサC2、ダイオードD9、抵抗R2を介し、出力端子OUT2はコンデンサC3、ダイオードD10、抵抗R2を介してそれぞれトランジスタTR2のベースに接続しておりIC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32がゼロ電位からプラス極性電位に転じるときにはコンデンサC2に充電電流が流れコンデンサC2への充電が完了するまでトランジスタTR2のベースに電流が流れ、この間トランジスタTR2はオン状態になり、またIC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位33がゼロ電位からプラス極性電位に転じるときにもコンデンサC3に充電電流が流れコンデンサC3への充電が完了するまでトランジスタTR2のベースに電流が流れ、この間トランジスタTR2はオン状態になる。トランジスタTR2のベースに電流が流れトランジスタTR2のベース電位36の電位がプラス極性電位にある時間T1はトランジスタTR2がオン状態にある時間である。
鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の入力端子INに入力する信号31がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32がゼロ電位からプラス極性電位に転じるタイミング16、19において、トランジスタTR1がオン状態になりリレーX1が励磁される。リレーX1が励磁された状態では、リレーX1と協動する常開接点X1−1a、X1−2aは閉成されており、電源線12に接続されているリレーX1と協動する常開接点X1−1a、リレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aはそれぞれが直流電源15のプラス電位と同電位になり、電源線13に接続されているリレーX1と協動する常閉接点X1−2a、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aはそれぞれがアース電位になる。IC1の入力端子1Nに入力する信号31がゼロ電位からプラス極性電位に転じるタイミング16、19に同期して、トランジスタTR2がオン状態になる時間T1の間、リレーX2、X3、X4、X5はそれぞれ励磁されリレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aが閉成し、ポイント41の駆動コイルL1の一方端2、ポイント42の駆動コイルL2の一方端4、ポイント43の駆動コイルL3の他方端7、およびポイント44の駆動コイルL4の他方端9の電位はそれぞれ直流電源15のプラス電位と同電位になり、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aが閉成して、ポイント41の駆動コイルL1の他方端3、ポイント42の駆動コイルL2の他方端5、ポイント43の駆動コイルL3の一方端6、およびポイント44の駆動コイルL4の一方端8はそれぞれアース電位になることから、ポイント41の駆動コイルL1にはその一方端2からその他方端3に向かって電流が流れ、ポイント41を本線側に切り換え、ポイント42の駆動コイルL2にはその一方端4からその他方端5に向かって電流が流れ、ポイント42を本線側に切り換え、ポイント43の駆動コイルL3にはその他方端7からその一方端6に向かって電流が流れ、ポイント43を側線側に切り換え、ポイント44の駆動コイルL4にはその他方端9からその一方端8に向かって電流が流れ、ポイント44を側線側に切り換える。ポイント41の駆動コイルL1の一方端1の電位が直流電源15のプラス電位と同電位にある時間37ではポイント41の駆動コイルL1にその一方端2からその他方端3に向かって電流が流れポイント41が本線側に切り換わり、ポイント41の駆動コイルL1に電流が流れなくなった後もポイント41は本線側に切り換わったままの状態を維持し、ポイント43の駆動コイルL3の他方端7の電位が直流電源12のプラス電位と同電位にある時間38ではポイント43の駆動コイルL3にその他方端7からその一方端6に向かって電流が流れポイント43が側線側に切り換わり、ポイント43の駆動コイルL3に電流が流れなくなった後もポイント43は側線側に切り換わったままの状態を維持する。ポイント42の動作はポイント41の動作と同じであり、ポイント44の動作はポイント43の動作と同じである。
一方、列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の入力端子INに入力する信号31がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の出力OUT1から出力する信号の電位32がプラス極性電位からゼロ電位に転じるタイミング18、20では、トランジスタTR1はオフ状態になりリレーX1は減勢される。リレーX1が減勢された状態では、リレーX1と協動する常閉接点X1−1b、X1−2bは閉成されており、電源線13に接続されているリレーX1と協動する常閉接点X1−1b、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aはそれぞれが直流電源15のプラス電位と同電位であり、電源線12に接続されているリレーX1と協動する常閉接点X1−2b、リレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aはそれぞれがアース電位になる。IC1の出力OUT1から出力する信号の電位32がプラス極性電位からゼロ電位になるタイミング18,20に同期してOUT2から出力する信号の電位33はゼロ電位からプラス極性電位に転じ、前述したようにコンデンサC3に充電電流が流れコンデンサC3への充電が完了されるまでトランジスタTR2のベースに電流が流れることから、この間トランジスタTR2はオン状態になり、リレーX2、X3、X4、X5はそれぞれ励磁され、リレーX2と協動する常開接点X2−1a、リレーX3と協動する常開接点X3−1a、リレーX4と協動する常開接点X4−2a、リレーX5と協動する常開接点X5−2aが閉成し、ポイント41の駆動コイルL1の一方端2、ポイント42の駆動コイルL2の一方端4、ポイント43の駆動コイルL3の他方端7、およびポイント44の駆動コイルL4の他方端9の電位はそれぞれアース電位になり、リレーX2と協動する常開接点X2−2a、リレーX3と協動する常開接点X3−2a、リレーX4と協動する常開接点X4−1a、リレーX5と協動する常開接点X5−1aが閉成し、ポイント41の駆動コイルL1の他方端3、ポイント42の駆動コイルL2の他方端5、ポイント43の駆動コイルL3の一方端6、およびポイント44の駆動コイルL4の一方端8の電位はそれぞれ直流電源15のプラス電位と同電位になることから、ポイント41の駆動コイルL1にはその他方端3からその一方端2に向かって電流が流れ、ポイント41を側線側に切り換え、ポイント42の駆動コイルL2にはその他方端5からその一方端4に向かって電流が流れ、ポイント42を側線側に切り換え、ポイント43の駆動コイルL3にはその一方端6からその他方端7に向かって電流が流れ、ポイント43を本線側に切り換え、ポイント44の駆動コイルL4にはその一方端8からその他方端9に向かって電流が流れ、ポイント44を本線側に切り換える。
図3を参照すると、ポイント41の駆動コイルL1の他方端3の電位が直流電源15のプラス電位と同電位にある時間39ではポイント41の駆動コイルL1にその他方端3からその一方端2に向かって電流が流れポイント41が側線側に切り換わり、ポイント41の駆動コイルL1に電流が流れなくなった後もポイント41は側線側に切り換わったままの状態を維持し、ポイント43の駆動コイルL3の一方端6の電位が直流電源15のプラス電位と同電位にある時間40ではポイント43の駆動コイルL3にその一方端6からその他方端7に向かって電流が流れポイント43が本線側に切り換わり、ポイント43の駆動コイルL3に電流が流れなくなった後もポイント43は本線側に切り換わったままの状態を維持する。ポイント42の動作はポイント41の動作と同じであり、ポイント44の動作はポイント43の動作と同じである。
これまでの説明から、列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の入力端子INに入力される電位31がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位33がプラス極性電位からゼロ電位に転じるタイミング16、19では、ポイント41、42は本線側に、ポイント43、44は側線側に切り換わり、列車進入信号14がプラス極性電位からゼロ電位に転じ、IC1の入力端子INに入力される信号の電位31がプラス極性電位からゼロ電位に転じるタイミング17では、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32、および出力端子OUT2から出力する信号の電位33に変化はなく、ポイント41、42は本線側に、ポイント43、44は側線側に切り換わったままであり、次に列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の入力端子1Nに入力される信号の電位がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32がプラス極性電位からゼロ電位に転じ、IC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位33はゼロ電位からプラス極性電位に転じるタイミング18、20では、ポイント41、42は側線側に、ポイント43、44は本線側に切り換わり、次に列車進入信号14がプラス極性電位からゼロ電位に転じ、IC1の入力端子INに入力される信号の電位31がプラス極性電位からゼロ電位に転じるタイミング17では、IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位32、および出力端子OUT2から出力する信号の電位33に変化はなく、ポイント41、42は側線側に、ポイント43、44は本線側に切り換わったままである。
図4(a)、(b)を参照して、鉄道模型車両の走行とポイント41、ポイント42、ポイント43、ポイント44の切り換わりの関係を説明する。図4(b)に示すように、鉄道模型車両がリバース側の閉塞を矢印53からポイント44に向かって走行しているときには、ポイント41、42は側線側、ポイント43、44は本線側に切り換わっている。引き続き鉄道模型車両が矢印53の向きに走行し、レールギャップ45、46を通過しクロス側の閉塞に進入するタイミングは図3に示すタイミング16に相当し、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1の入力端子INに入力される信号の電位31がゼロ電位からプラス極性電位に転じるので図4(a)に示すように、ポイント43、44は側線側に、ポイント41、42は本線側に切り換わるので、鉄道模型車両はポイント44を通過し、矢印54の向きに走行し、ポイント41を通過し、矢印55の向きに走行し、ポイント42を通過し、矢印56の向きに走行し、ポイント43を通過して走行できる。さらに走行を続け、鉄道模型車両がレールギャップ49、50を通過しリバース側の閉塞に進入するタイミングは図3に示すタイミング17に相当し、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14がプラス極性電位からゼロ電位に転じ入力端子INに入力する信号の電位31もプラス極性電位からゼロ電位に転じるが、ポイント41、42、43、44は切り換わらない。さらに鉄道模型車両が矢印57の向きに走行し、レールギャップ47、48を通過しクロス側の閉塞に進入するタイミングは図3に示すタイミング18に相当し、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、入力端子INに入力する信号の電位31がゼロ電位からプラス極性電位に転じ、図4(b)に示すように、ポイント41、42は側線側に、ポイント43、44は本線側に切り換わるので、鉄道模型車両はポイント41を通過することができ、矢印58の向きに走行し、ポイント44を通過して、矢印59の向きに走行し、ポイント43を通過して、矢印60の向きに走行し、ポイント42を通過して走行する。さらに走行し、レールギャップ51、52を通過しリバース側の閉塞に進入するタイミングは図3に示すタイミング17に相当し、鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14がプラス極性電位からゼロ電位に転じ入力端子INに入力する信号の電位31もプラス極性電位からゼロ電位に転じるがこのときにはポイント41、42、43、44は切り換わらず鉄道模型車両は矢印53の走行に戻る。
従って、鉄道模型車両は矢印53の向きの走行から、矢印54、矢印55、矢印56、矢印57、矢印58、矢印59、矢印60の向きに走行し、矢印53に戻る走行を永続的に繰り返す運転を自動的に行うことができる。自動切り換えモード91においては、図3に示す、ポイント41の切り換わり向き80はポイント42についても同じであり、ポイント43の切り換わり向き81はポイント44についても同じである。本発明鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置1は、鉄道模型車両がレールギャップを通過するときに発する列車進入信号14を検知して上記ポイントの切り換えを行うためのポイント電源制御装置である。
次に、手動切り換えモード92について説明する。本発明鉄道模型用ポイントの自動切換用電源制御装置1は、自動切り換えを目的とした装置ではあるが、一つ一つのポイントを手動で切り換える機能も必要である。これに対しては、図2に示す、スイッチS2、スイッチS3、スイッチS4、スイッチS5を操作することで、それぞれポイント41、ポイント42、ポイント43、ポイント44を切り換えることができる構造になっている。スイッチS1を図3に示すタイミング21で操作し、スイッチS1を閉成させた手動切り換えモード92においては、IC1の出力OUT1、OUT2それぞれの出力の信号の電位32、33にかかわらずトランジスタTR2は常時オフ状態になり、リレーX2、X3、X4、X5は常時減勢されこれと協動するリレーX2、X3、X4、X5それぞれの常閉接点X2−1b、X2−2b、X3−1b、X3−2b、X4−1b、X4−2b、X5−1b、X5−2b、は全て閉成している。スイッチS2、スイッチS3、スイッチS4、スイッチS5は手動で操作するトグルスイッチであり、例えば、スイッチS2について説明すると、スイッチS2の操作レバーを操作しないときにはその中立接点10は常開接点S2−1a、常開接点S2−2aのいずれとも開放されており、同時にその中立接点11も常開接点S2−3a、常開接点S2−4aのいずれとも開放されているが、スイッチS2の操作レバーを一方に倒すと中立接点10は常開接点S2−1aと接続し、中立接点11は常開接点S2−3aと接続し、他方に倒すと中立接点10は常開接点S2−2aと接続し、同時に中立接点11は常開接点S2−4aと接続する構造になっている。従って、例えば、図3に示すスイッチ操作82に相当する操作として、スイッチS2のスイッチのレバーを操作して操作レバーを一方に倒し常開接点S2−1aと中立接点10、および常開接点S2−3aと中立接点11を短絡させると、中立接点11は直流電源15のプラス電位と同電位になりダイオードD1、および抵抗R3を介してコンデンサC4に充電電流が流れ、コンデンサC4への充電が完了されるまでの間トランジスタTR3のベースに電流が流れトランジスタTR3はオン状態になりスイッチS2の常開接点S2−1aをアース電位にし、リレーX2の常閉接点X2−1b、X2−2bは閉成されているのでポイント41の駆動コイルL1の一方端2の電位はアース電位になり、このときのポイント41の駆動コイルL1の他方端3の電位84は電源15のプラス電位と同電位になることから駆動コイルL1にはその他方端3からその一方端2に向かって電流が流れ、ポイント41を側線側に切り換える。
逆に、図3に示すスイッチ操作83に相当する操作として、スイッチS2のスイッチのレバーを操作して操作レバーを他方に倒し中立接点10と常開接点S2−2a、および中立接点11と常開接点S2−4aを短絡させると、中立接点10は直流電源15のプラス電位と同電位になりダイオードD2、抵抗R3を介してコンデンサC4に充電電流が流れ、コンデンサC4への充電が完了されるまでの間トランジスタTR3のベースに電流が流れトランジスタTR3はオン状態になりスイッチS2の端子S2−4aをアース電位にし、リレーX2の常閉接点X2−1b、X2−2bは閉成されているので駆動コイルL1の一方端2の電位85は直流電源15のプラス電位と同電位になり、駆動コイルL1の他方端3の電位はアース電位になることから駆動コイルL1には、その一方端2からその他方端3に向かって電流が流れ、ポイント41を本線側に切り換える。同様に、スイッチS3の操作レバーを一方に倒すとポイント42を側線側に切り換え、スイッチS3の操作レバーを操作して操作レバーを他方に倒すと、ポイント42を本線側に切り換える。スイッチS4の操作レバーを一方に倒すとポイント43を側線側に切り換え、スイッチS4の操作レバーを操作して操作レバーを他方に倒すと、ポイント43を本線側に切り換える。スイッチS5についても同様に、スイッチS5の操作レバーを一方に倒すとポイント44を側線側に切り換え、スイッチS5の操作レバーを操作して操作レバーを他方に倒すと、ポイント44を本線側に切り換える。
スイッチS6は、本装置の自動切り換え動作を手動で確認するためのトグルスイッチであり、操作レバーを操作して常開接点S6−aを閉成することでコンデンサC1に充電電流が流れコンデンサC1への充電が完了されるまでの間ダイオードD11を介してIC1の入力INにプラス極性電位の入力をあたえることから、列車進入信号14に相当する信号を手動で入力することができる。
以上説明した実施例に示すように、鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置は、左右2本一対のレールからなり駆動用直流モータを内蔵し直流電源装置に接続されたレールから電源の供給を受けて走行する鉄道模型車両の走行用であって複数のリバースを含む形状にレイアウされた軌道を、この軌道上を走行する鉄道模型車両一編成の全長より長い寸法で切断してできる閉塞を複数作り、これらの閉塞を構成するレールを互いに電気的に絶縁するレールギャップを介して順次繋げ鉄道模型車両が連続する2つの閉塞を続けて走行できるような形状に設置してある軌道において、鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにゼロ電位からプラス極性電位に転じ鉄道模型車両がレールギャップを通過してクロス側の閉塞からリバース側の閉塞に進入するときにプラス極性電位からゼロ極性電位に転じる列車進入信号に応答し、列車進入信号を受け取ると軌道を構成する複数のポイントのうち、あるものは本線側に切り換わりあるものは側線側に切り換わるようにそれぞれのポイントのポイント切り換え駆動コイルに対し給電電位のプラス・マイナス極性の向きを設定できる機能を持つことを特徴とする装置であることから、鉄道模型車両がギャップを通過しリバース側の閉塞72からクロス側の閉塞73に進入するときに鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置93が発する列車進入信号14を検知し前記ポイント切り換えを実現する装置を提供する課題を解決した装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明装置実施の形態を示すシステム図である。
【図2】本発明装置実施の形態を示す回路図である。
【図3】本発明装置の動作を示すタイミング図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明装置が制御するポイントの切り換え動作と鉄道模型車両走行の関係を示すレイアウト図である。
【図5】(a)は従来のリバースを含むレールレイアウト上における鉄道模型車両運転に係わるポイント切り換え操作を示すシステム図であり、(b)、(c)はそれぞれポイント切り換え動作の説明図である。
【符号の説明】
【0008】
1 本発明装置(鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置)
2 ポイント切り換え駆動コイルL1の一方端
3 ポイント切り換え駆動コイルL1の他方端
4 ポイント切り換え駆動コイルL2の一方端
5 ポイント切り換え駆動コイルL2の他方端
6 ポイント切り換え駆動コイルL3の一方端
7 ポイント切り換え駆動コイルL3の他方端
8 ポイント切り換え駆動コイルL4の一方端
9 ポイント切り換え駆動コイルL4の他方端
10、11 スイッチS2の中立接点
12、13 電源線
14 列車進入信号
15 本発明装置駆動用直流電源
16、17、18、19、20 IC1の入力端子INに入力する信号電位が変化するタイミング
21 ポイント切り換えモードの変更タイミング
31 IC1の入力端子INに入力する信号の電位
32 IC1の出力端子OUT1から出力する信号の電位
33 IC1の出力端子OUT2から出力する信号の電位
34、35 電源線の電位
36 トランジスタTR2のベース電位
37 ポイント切り換え駆動コイルL1の一方端電位
38 ポイント切り換え駆動コイルL3の他方端電位
39 ポイント切り換え駆動コイルL1の他方端電位
40 ポイント切り換え駆動コイルL3の一方端電位
41、42、43、44 ポイント
45、46、47、48、49、50、51、52 レールギャップ
53、54、55、56、57、58、59、60 矢印(鉄道模型車両走行位置、向きを示す)
71 閉塞の境界線(一点破線で示す)
72 リバース側の閉塞
73 クロス側の閉塞
80 ポイント41の切り換わり向き
81 ポイント43の切り換わり向き
82、83 スイッチ操作
84 駆動コイルL1の他方端電位
85 駆動コイルL1の一方端電位
90 ポイント切り換えモード
91 自動切り換えモード
92 手動切り換えモード
93 鉄道模型車画走行用直流電源出力極性自動切換装置
94 鉄道模型車両運転用直流電源
95、96、97 フィーダー線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右2本一対のレールからなり駆動用直流モータを内蔵し直流電源装置に接続されたレールから電源の供給を受けて走行する鉄道模型車両の走行用であって複数のリバースを含む形状にレイアウされた軌道を、この軌道上を走行する鉄道模型車両一編成の全長より長い寸法で切断してできる閉塞を複数作り、これらの閉塞を構成するレールを互いに電気的に絶縁するレールギャップを介して順次繋げ鉄道模型車両が連続する2つの閉塞を続けて走行できるような形状に設置してある軌道において、鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにゼロ電位からプラス極性電位に転じ鉄道模型車両がレールギャップを通過してクロス側の閉塞からリバース側の閉塞に進入するときにプラス極性電位からゼロ極性電位に転じる列車進入信号に応答し、列車進入信号を受け取ると軌道を構成する複数のポイントのうち、あるものは本線側に切り換わり、あるものは側線側に切り換わるようにそれぞれのポイントのポイント切り換え駆動コイルに対し給電電位のプラス・マイナス極性の向きを設定できる機能を持つことを特徴とする鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。
【請求項2】
鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにゼロ電位からプラス極性電位に転じる列車進入信号に応答し、この列車進入信号を受け取ると軌道を構成する複数のポイントのうち、あるものは本線側に切り換わりあるものは側線側に切り換わるが、この列車進入信号を受け取って本線側に切り換わったポイントについては次にこの列車進入信号を受け取ったときには側線側に切り換わり、この列車進入信号を受け取って側線側に切り換わったポイントにつては次にこの列車進入信号を受け取ったときには本線側に切り換わるように、それぞれのポイントのポイント駆動用コイルに対して給電する電位のプラス・マイナス極性の向きを換えることができるようになっている請求項1に記載の鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。
【請求項3】
鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにプラス極性電位からゼロ電位に転じる列車進入信号に応答し、この列車進入信号を受け取ると軌道を構成する複数のポイントのうち、あるものは本線側に切り換わりあるものは側線側に切り換わるが、この列車進入信号を受け取って本線側に切り換わったポイントについては次にこの列車進入信号を受け取ったときには側線側に切り換わり、この列車進入信号を受け取って側線側に切り換わったポイントにつては次にこの列車進入信号を受け取ったときには本線側に切り換わるように、それぞれのポイントのポイント駆動用コイルに対して給電する電位のプラス・マイナス極性の向きを換えることができるようになっている請求項1または2に記載の鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。
【請求項4】
ポイント切り換えを列車進入信号に同期し自動で行う自動切り換えモードと、ポイント切り換えを手動でスイッチを操作して切り換える手動切り換えモードを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。
【請求項5】
ポイント切り換えのためポイントのポイント駆動用コイルに対する給電を一定時間で遮断する装置を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。
【請求項6】
鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにゼロ電位からプラス極性電位に転じ、鉄道模型車両がレールギャップを通過してリバース側の閉塞からクロス側の閉塞に進入するときにプラス極性電位からゼロ極性電位に転じる列車進入信号に相当する信号を、自ら作り出す装置を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鉄道模型ポイント自動切換用電源制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−87887(P2006−87887A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−310202(P2004−310202)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(504332986)株式会社技研 (2)
【Fターム(参考)】