説明

錠前のこじ開け防止装置

【課題】外部からの強制的なこじ開けに対し、より一層の防護性を備えた錠前のこじ開け防止装置を提供する。
【解決手段】扉側のラッチ挿入開口部Pの上下側開口縁に引っ掛かるよう一端に係止部22を備え、他端に設けた支持部24によって進退方向に揺動可能としたカマレバー21と、扉側のラッチ挿入開口部Pの前後側開口縁に引っ掛かるよう先端に係止突起32を備え、他端に設けたスライドガイド溝33に沿って進退方向にスライド可能としたラッチ31とを有し、ラッチ31およびカマレバー21は共に、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバー16の操作軸44によって連繋するスライド操作部28、34を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコインロッカー等において所定枚数のコインで荷物の出し入れを可能としたキーシステムにおいて、扉の外部からの強制的なこじ開けを防止する錠前のこじ開け防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コインロッカーのキーシステムは、扉を開けてコインロッカー内に荷物を入れ、コイン投入口から所定枚数のコインを投入してから扉を閉め、予めキーシリンダーに挿入されているカスタムキーを施錠方向に回動してから引き抜き、利用者はこのカスタムキーを所持するものとしている。
【0003】
従来より、扉には、外部からの強制的なこじ開けに対して様々な防護手段が施されている。例えば特許文献1に開示されているロック構造は、キーの回動操作によりロック用舌片を扉本体に嵌入し、この扉本体の開閉を拘束するロック構造に、ロック用舌片の挿入側先端部に、上下方向の溝部を設けたものである。
【0004】
これにより、バール・ドライバー等の強制器具を用いて扉を強制的にこじ開けようとすると、ロック用舌片を扉本体に挿入させるための開口部が、当該溝部にはまり込むか、あるいは溝部に引っ掛かって、それ以上の扉の自由な動きを制限するため、扉のこじ開けが防止されるものとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−242493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来のロック構造では、ロック用舌片が十分な強度を付与すべく、且つ扉の端部パネルに引っ掛かり易い程度の十分な深さの溝部を形成するために、分厚くなり、これによって、強い外力を扉に加えた場合には、ロック用舌片により扉の端部パネルに過度の荷重が掛かることで当該端部パネルが破断し、扉が開けられてしまう可能性があった。
【0007】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、外部からの強制的なこじ開けに対し、より一層の防護性を備えた錠前のこじ開け防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の上下側開口縁に引っ掛かるよう一端に係止部を備え、他端に設けた支持部によって進退方向に揺動可能としたカマレバーを有し、
該カマレバーは、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする。
【0009】
施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の後側開口縁に引っ掛かるよう先端に係止突起を備え、他端に設けたスライドガイド溝に沿って進退方向にスライド可能としたラッチを有し、
該ラッチは、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする。
【0010】
施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の上下側開口縁に引っ掛かるよう一端に係止部を備え、他端に設けた支持部によって進退方向に揺動可能としたカマレバーと、
扉側のラッチ挿入開口部の後側開口縁に引っ掛かるよう先端に係止突起を備え、他端に設けたスライドガイド溝に沿って進退方向にスライド可能としたラッチとを有し、
ラッチおよびカマレバーは共に、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする。
【0011】
また、ラッチレバーのカスタムキーによる施錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って前進移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として前進方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、前進移動したラッチに対して上下外方向へ露出させるよう形成したことを特徴とする。
【0012】
さらに、ラッチレバーのカスタムキーによる解錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って後退移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として後退方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、後退移動するラッチに対して上下内方向に隠蔽させるよう形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、外部からの強制的なこじ開けに対し、より一層の防護性を備えた錠前のこじ開け防止装置を提供することができる。
【0014】
すなわち、請求項1によれば、ラッチレバーのカスタムキーによる施錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って前進移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として前進方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、前進移動したラッチに対して上下方向へ露出させるので、コインロッカーの扉施錠後の扉を例えばドライバー等で強制的にこじ開ける際には、カマレバー先端の係止部がラッチ挿入開口部の例えば上方側開口縁に引っ掛かることで、扉は横方向に開かないものとなり、こじ開け防止のためのラッチ挿入開口部に対するロック機能が可能となるから、優れた防護性能を備えることができる。
【0015】
また、請求項2によれば、コインロッカーの扉施錠後の扉を例えばドライバー等で強制的にこじ開ける際には、ラッチ先端の係止突起が扉の開放側縁端部に形成されているラッチ挿入開口部の例えば後方側開口縁に引っ掛かることで、扉は横方向に開かないものとなり、こじ開け防止のためのラッチ挿入開口部に対するロック機能が可能となるから、これまた優れた防護性能を備えることができる。
【0016】
さらに、請求項3によれば、コインロッカーの扉施錠後の扉を例えばドライバー等で強制的にこじ開ける際には、ラッチ先端の係止突起が扉の開放側縁端部に形成されているラッチ挿入開口部の例えば後方側開口縁に引っ掛かり、これと同時にカマレバー先端の係止部がラッチ挿入開口部の例えば上方側開口縁に引っ掛かることで、扉は横方向に開かないものとなり、こじ開け防止のためのラッチ挿入開口部に対する二重ロック機能が可能となるから、より一層の防護性を備えることができる。例えば、扉の強制的こじ開けに際し、例えばドライバーやバール等の先端部分でラッチ挿入開口部周辺を押し退けて、ラッチの係止突起をラッチ挿入開口部から外そうとしても、カマレバー先端の係止部がラッチ挿入開口部の例えば上方側開口縁に引っ掛かっているので、扉は容易には開かないものとなる。
【0017】
さらにまた、請求項4、5によれば、ラッチレバーのカスタムキーによる解錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って後退移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として後退方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、後退移動するラッチに対して上下内方向に隠蔽させるので、コインロッカーの扉解錠に際し、ラッチと共にカマレバーを何等支障なく解錠位置まで後退させることができ、扉の開閉がスムーズに行える。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を実施するための一形態における錠前のこじ開け防止装置を備えたキーシステムの一例を示すもので、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図2】同じく錠前のこじ開け防止装置を構成するカマレバーの一例を示す正面図である。
【図3】同じく錠前のこじ開け防止装置を構成するラッチの一例を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【図4】(a)乃至(e)はキーシステムにおける錠前のこじ開け防止装置の組立工程の一例を示す説明図である。
【図5】錠前のこじ開け防止装置の動作を説明するもので、(a)は施錠前の一部切欠背面図、(b)は施錠後の一部切欠背面図、(c)は施錠後の平断面図である。
【図6】施錠状態のキーシステムに外部から強制的なこじ開けが行われている様子を示すもので、(a)は一部切欠背面図、(b)は平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は、本発明に係るこじ開け防止装置を備えたコインロッカーにおけるキーシステムのシステム本体であり、該システム本体1は、図1(a)、図1(b)に示すように、カスタムキー挿入シリンダー2、スライドフレーム3に連繋したマスターカム4を有するマスターキー挿入シリンダー5、コイン投入口6それぞれを備えた前面フレーム1Aと、コイン投入口6から通じる有料硬貨通路8、硬貨検知通路9それぞれを形成するためにコインメカフレーム10で隔てられた左側サイドフレーム1Bと、該左側サイドフレーム1Bに対向してサイドフレーム11を配した前面フレーム1A右側に形成され、コインロッカーの扉の取っ手側に対向するロッカー開口縁部に固定される右側サイドフレーム1Cとによって構成されている。
【0020】
尚、本発明に係るこじ開け防止装置は、このコインロッカーにおけるキーシステムの構成によって何等左右されるものではなく、他の様々なキーシステム構成に採用しても良いことは勿論である。
【0021】
コインメカフレーム10の表面上側には、両側支持部によって揺動可能とした通路切替えレバー12が傾斜して配され、該通路切替えレバー12の両端後側にそれぞれ突設した突起が、有料硬貨通路8、硬貨検知通路9それぞれに対応すべくコインメカフレーム10に穿設した孔部を介して、有料硬貨通路8、硬貨検知通路9それぞれに臨み込ませるようにしてある。そして、施錠状態にあるカスタムキー挿入シリンダー2からカスタムキーQを引き抜くことで、係脱ピン13が退避され、係脱プレート14を介して、枚数切替プレート15が自体のバネによる回動付勢によってコインメカフレーム10から開き、コインストップネジの先端部が孔部から離脱されて有料硬貨通路8および硬貨検知通路9内のコインを下方側にある不図示の集金ボックス内に落下させるようにしてある。
【0022】
カスタムキー挿入シリンダー2のラッチレバー16は、扉が閉まった際の扉チェッカープレート17(前面フレーム1Aの表面に突出する)が押し込まれた状態で、ラッチレバー16の係止が外れて、カスタムキー挿入シリンダー2に挿入されたカスタムキーQによってラッチ31が突出する施錠方向またはラッチ31が退避する解錠方向のいずれか側に回動可能となっている。
【0023】
ラッチレバー16の先端には、一回転方向に回動付勢させたコインチェッカー18を備え、コインチェッカー18の先端側は、硬貨検知通路9内にコインが停留している時には硬貨検知通路9から退避され、ラッチレバー16のカスタムキーQによる施錠方向への回転が許容され、硬貨検知通路9内にコインが停留していない時には、コインチェッカー18を係止させてカスタムキーQによるラッチレバー16の回転を阻止するものとしてある。
【0024】
本発明に係るこじ開け防止装置は、略L字状もしくは略くの字状に折曲されたカマレバー21と、係止突起を備えた略矩形平板状のラッチ31との2枚の薄肉・厚板部材の重合配置によって構成されている。このとき、カマレバー21とラッチ31とによる2枚重ねのこじ開け防止装置は、図5および図6に示すように扉の開放側縁部におけるL字形折り返し部分の側面に形成されているラッチ挿入開口部Pの位置に対応させてある。
【0025】
すなわち、カマレバー21は、図2に示すように、端部に上方に向けて略三角山形状もしくはクサビ状の係止部22を備えた幅広な横アーム23と、端部に円形溝状の支持部24を備え、外側には係止凹部25を備えた縦アーム26とが中央の屈曲部27を介して略二股状に延設されて成り、屈曲部27の外側やや横アーム23側には、角部が切欠された略縦向円弧孔状のスライド操作部28が穿設され、屈曲部27の内側には、略横向円弧溝状のスライドガイド溝29がそれぞれ形成されている。
【0026】
ラッチ31は、図3(a)乃至図3(c)に示すように、その一端縁側(先端)に例えば円形突起状の3つのボスによる係止突起32が縦向き等間隔に配置されており、他端(後端)上側には横長のスライドガイド溝33が内側に向けて穿設され、他端(後端)下側には角部が切欠された略L字形開口状のスライド操作部34が穿設されている。
【0027】
尚、ラッチ31の係止突起32は図示したようにボス形状とは限らず、線状の突起であっても良い。また、ラッチ31のスライド操作部34は略L字形開口状に限らず、円弧開口状もしくは直線開口状等のスライド操作部34であっても良い。
【0028】
前面フレーム1Aの背面には、上側の第1支持軸41および下側の第2支持軸42を備え、スライドフレーム3には係止軸43が形成され、ラッチレバー16の一端には操作軸44が回動自在に取り付けられている。このうち第1支持軸41にはカマレバー21の縦アーム26端部にある円形溝状の支持部24が係合されて左右方向に揺動自在となっている。さらに、スライドフレーム3の係止軸43は、後退移動したカマレバー21の縦アーム26にある係止凹部25に係止されるようになっている。これら第1支持軸41と係止軸43とには弦巻状の錠交換フレーム用バネ51を係架させてある。
【0029】
第2支持軸42はラッチ31のスライドガイド溝33にスライド自在に係合され、ラッチ31のスライド操作部34はカマレバー21のスライド操作部28と共にラッチレバー16の操作軸44に装着されている。さらに、第2支持軸42と操作軸44とには、弦巻状の復帰規制バネ52を係架させてある。
【0030】
次に、以上のように構成されたコインロッカーにおけるキーシステムのシステム本体1に対し、本発明に係るこじ開け防止装置を組み付ける手順、および動作の一例について説明すると、図4(a)に示すように、先ず、カマレバー21の支持部24を上側の第1支持軸41に嵌め込み、スライドフレーム3の係止軸43に、後退移動したカマレバー21の縦アーム26に設けられた係止凹部25を係止させておく。このとき、横アーム23先端上部にある係止部22はシステム本体1の左側サイドフレーム1Bより内側に後退している。
【0031】
図4(b)に示すように、第1支持軸41と係止軸43との間に錠交換フレーム用バネ51を係架させる。これによって、カマレバー21自体は後退方向に常時移動付勢される。
【0032】
図4(c)に示すように、ラッチ31を左側サイドフレーム1Bからシステム本体1内側に挿入し、ラッチ31のスライドガイド溝33に第2支持軸42をスライド自在に係合させる。このとき、ラッチ31を左側サイドフレーム1Bより内奥側まで後退させ、スライド操作部34がカマレバー21のスライド操作部28と合致する位置まで挿入される。また、ラッチ31先端の係止突起32が位置する部分だけは左側サイドフレーム1Bより外側に僅かに露出している。
【0033】
図4(d)に示すように、ラッチレバー16の操作軸44に、ラッチ31のスライド操作部34をカマレバー21のスライド操作部28と共に装着し、さらに第2支持軸42と操作軸44との間に復帰規制バネ52を係架する。
【0034】
これにより、図5(a)に示すように、ラッチレバー16のカスタムキーQによる解錠方向への回転で、ラッチ31のスライド操作部34およびカマレバー21のスライド操作部28を介して、ラッチ31およびカマレバー21が各々のスライドガイド溝33、29に沿って後退移動する。このとき、カマレバー21の係止部22は後退移動するラッチ31に対して上下内方向に隠蔽させられる。この移動後においては、ラッチレバー16の操作軸44はスライド操作部34のL字開口上端側に移動して係止されている(図4(d)参照)。
【0035】
一方、図4(e)および図5(b)、図5(c)に示すように、ラッチレバー16のカスタムキーQによる施錠方向への回転で、ラッチ31のスライド操作部34およびカマレバー21のスライド操作部28を介して、ラッチ31がスライドガイド溝33に沿って前進移動する。これに連動してカマレバー21が支持部24を回転軸として前進方向に向けて揺動するため、横アーム23先端上側の係止部22はラッチ31の先端側上方へ向けて露出させられる。このとき、ラッチレバー16の操作軸44はスライド操作部34のL字開口下端側に移動して係止されている。
【0036】
図6(a)、図6(b)に示すように、コインロッカーの施錠後の扉を例えばドライバーD等で強制的にこじ開ける際には、ラッチ31先端の係止突起32が扉の開放側縁端部に形成されているラッチ挿入開口部Pの後方側開口縁に引っ掛かり、これと同時にカマレバー21先端の係止部22がラッチ挿入開口部Pの上方側開口縁に引っ掛かることから、扉は横方向に開かないものとなる。すなわち、こじ開け防止のためのラッチ挿入開口部Pに対する二重ロック機能が可能となる。
【0037】
尚、カマレバー21先端の係止部22をラッチ挿入開口部Pの下方側開口縁に引っ掛かるように下向きに突設しても良い。
【符号の説明】
【0038】
D ドライバー
P ラッチ挿入開口部
Q カスタムキー
1 システム本体
1A 前面フレーム
1B 左側サイドフレーム
1C 右側サイドフレーム
2 カスタムキー挿入シリンダー
3 スライドフレーム
4 マスターカム
5 マスターキー挿入シリンダー
6 コイン投入口
8 有料硬貨通路
9 硬貨検知通路
10 コインメカフレーム
11 サイドフレーム
12 通路切替えレバー
13 係脱ピン
14 係脱プレート
15 枚数切替プレート
16 ラッチレバー
17 扉チェッカープレート
18 コインチェッカー
21 カマレバー
22 係止部
23 横アーム
24 支持部
25 係止凹部
26 縦アーム
27 屈曲部
28 スライド操作部
29 スライドガイド溝
31 ラッチ
32 係止突起
33 スライドガイド溝
34 スライド操作部
41 第1支持軸
42 第2支持軸
43 係止軸
44 操作軸
51 錠交換フレーム用バネ
52 復帰規制バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の上下側開口縁に引っ掛かるよう一端に係止部を備え、他端に設けた支持部によって進退方向に揺動可能としたカマレバーを有し、
該カマレバーは、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする錠前のこじ開け防止装置。
【請求項2】
施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の後側開口縁に引っ掛かるよう先端に係止突起を備え、他端に設けたスライドガイド溝に沿って進退方向にスライド可能としたラッチを有し、
該ラッチは、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする錠前のこじ開け防止装置。
【請求項3】
施錠後の扉を強制的にこじ開けるのを防止する錠前のこじ開け防止装置において、
扉側のラッチ挿入開口部の上下側開口縁に引っ掛かるよう一端に係止部を備え、他端に設けた支持部によって進退方向に揺動可能としたカマレバーと、
扉側のラッチ挿入開口部の後側開口縁に引っ掛かるよう先端に係止突起を備え、他端に設けたスライドガイド溝に沿って進退方向にスライド可能としたラッチとを有し、
ラッチおよびカマレバーは共に、施錠・解錠方向に回転可能なラッチレバーの操作軸によって連繋されて連動可能としたスライド操作部を有して成ることを特徴とする錠前のこじ開け防止装置。
【請求項4】
ラッチレバーのカスタムキーによる施錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って前進移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として前進方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、前進移動したラッチに対して上下方向へ露出させるよう形成したことを特徴とする請求項1または3記載の錠前のこじ開け防止装置。
【請求項5】
ラッチレバーのカスタムキーによる解錠方向への回転で、操作軸に連繋されたスライド操作部を介して、ラッチがスライドガイド溝に沿って後退移動するのに連動してカマレバーが支持部を回転軸として後退方向に向けて揺動し、カマレバーの係止部を、後退移動するラッチに対して上下内方向に隠蔽させるよう形成したことを特徴とする請求項1または3記載の錠前のこじ開け防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−102495(P2011−102495A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258017(P2009−258017)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(591225109)ジーエスケー販売株式会社 (14)