説明

長円形のピボット・ホールを有するベルト・モジュール

モジュール式のコンベヤ・ベルト(20)は、ベルト・モジュール(23、26)の列が、横方向のピボット・ロッド(80)によってピボット連結されて形成されている。モジュール(23、26)は、頂部側の物品移送表面(44)、及び底部側のスプロケット駆動表面を有している。ベルト・モジュール(23、26)は、コンベヤ・ベルトの移動方向(35)に配置されている複数の第1の連結端部(32)及びそれと反対の向きに配置されている複数の第2の連結端部(38)を有している。連結端部(32、38)における横方向ホール(68、71)は、ピボット・ロッド(80)を収容するように位置合わせされている。連続する列のモジュール(23、26)の連結端部(32、38)が接続されると、ピボット・ロッド(80)は、連続的に連結された列の間のピン継手におけるヒンジ・ピンとしての機能を果たす。横方向ホール(68、71)は、ベルト・モジュール(23、26)の頂部表面(44)に対して角度(θ)をなして配置されているので、ベルト・モジュール(23、26)を連結してベルトを形成した場合に、隣接する連結端部(32、38)の横方向ホール(68、71)どうしは反対の角度(θ)をなして配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンベヤ・ベルト、特に横方向ピボット・ロッド(transverse pivot rods)によってピボット連結された(pivotally interlinked)プラスチック製のベルト・モジュールの列(rows)によって形成されるモジュール式プラスチック製コンベヤ・ベルト(modular plastic conveyor belts)に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック製のコンベヤ・ベルトは、金属製のコンベヤ・ベルトとは異なって、軽量であり、腐食せず、清浄化が容易であるため、広範に使用されており、特に食品の移送に使用されている。モジュール式プラスチック製コンベヤ・ベルトは、選択された幅の列を並べて配置することができる、成形されたプラスチック製のモジュール式連結部またはベルト・モジュールによって形成されている。モジュールのそれぞれの側から延びる、間隔をおいて配置された一連の連結端部(link ends)は、位置合わせされたアパーチャまたはホールを有しており、そこにピボット・ロッドが収容される。モジュールの列の1つの端部に沿った連結端部は、隣接する列の連結端部に相互連結されている。相互に並べられて(side-by-side)及び端部どうしで(end-to-end)接続されているモジュールの位置合わせされたアパーチャにジャーナル(journaled)されているピボット・ロッドは、隣接する列どうしの間でヒンジを形成している。ベルト・モジュールの列は一体に接続されて、ドライブ・スプロケットまわりで関節連結(articulating)することができるエンドレスのコンベヤ・ベルトを形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
移送される物品の一部、例えば食品の粒状物が、連結端部におけるアパーチャまたはホールの中に入ることまたはピボット・ロッドに接触することによって、非衛生的な状態がもたらされるので、そのようなことを防止するために、モジュール式のフラットな頂部のコンベヤ・ベルトは、一般に、それらが直線的である場合に、それらが全体として連続した平坦な移送表面を形成するように構成される。一般に、連結端部は狭く、組み立てられたコンベヤ・ベルトにおいて、相互接続された連結端部はその連結端部の中を通る部位において、ピボット・ロッドを完全に封止する。ピボット・ロッドの大部分は連結端部によって常に十分に封止されているので、移送ベルトを分解しない限り、ピボット・ロッド及びそれらのアパーチャまたはホールの両者を完全に清浄化することはできない。
【0004】
ベルトを分解することなく、ピボット・ロッド及び連結端部のアパーチャまたはホールを清浄化するように構成されたモジュールによって形成されたコンベヤ・ベルトは、本願の発明の譲受人であるHabasit社へ譲渡された米国特許第6,305,530号に開示されており、参照することによってこの明細書に含むものとする。
【0005】
米国特許第6,305,530号に開示されているベルト・モジュールは、清浄化流体にアクセスさせるために、ロッドの側方に開いたスペースが設けられており、この構成によって長円形のホールの上方の連結部厚さが減少している。この厚さの減少は、連結部を弱くし(連結部の強度を低下させ)て、従って可能な長円形のホールの長さを制限し得る。従って、連結部を著しく弱くすること(または連結部の強度を著しく低下させること)がない、ロッドの側方の開いたスペースを提供する構成が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の概要)
上記の目的は、独立請求項である請求項1のベルト・モジュール、及び独立請求項である請求項8のモジュール式ベルトによって達成される。好ましい態様は、従属請求項に規定している。
【0007】
この発明は、ベルト・モジュールの頂部表面によって規定される平面に対して所定の角度をなして配置される連結端部にピボット・ホールを有するプラスチックベルト・モジュールによって形成されるエンドレスのコンベヤ・ベルトを提供することによって、上述した要求を満たすものである。完全に丸いホールと比べて、角のある(angled)長円形の形状のピボット・ホールは、モジュールの頂部表面とピボット・ホールとの間でモジュールの厚さを減少させることがない。従って、本発明のピボット・ホールは、モジュールを著しく弱める(またはモジュールの強度を著しく低下させる)ことなく、清浄化のためにより大きな開口部を提供するように、縦方向に長くすることができる。
【0008】
モジュールは、第1のモジュール表面及び第2のモジュール表面、即ち、頂部側の物品移送表面及び底部側のスプロケット駆動表面を有している。中間の領域は、第1のモジュール表面と第2のモジュール表面との間で、ベルトの移動する方向に対して横断方向に各モジュールを横切って延びている。中間の領域は、1つの端部に複数の第1の連結端部を支持し、反対側の端部に複数の第2の連結端部を支持している。連結端部には、横方向に延びたホール(elongate transverse holes)が設けられており、ピボット・ロッドを収容するように位置合わせされている。並べられたモジュールの連続する列の連結端部が接続されると、ピボット・ロッドは連続的に連結された列の間のピン継手(hinged joint)におけるヒンジ・ピンとしての機能を果たす。
【0009】
ベルトは、この発明の属する技術分野において通常の知識を有する、いわゆる当業者に知られているように、スプロケットの歯と係合することによって駆動される。
【0010】
組み立てられたコンベヤ・ベルトにおいて、隣接するベルト・モジュールどうしは、隣接する連結端部の中の横方向ホールが反対の向きに角度をなすように、互いに位置合わせされている。結果として、ピボット・ロッドがいずれのホールの長手方向の全体に沿っても自由に動くことがなく、そしてそれぞれの長いホールの部分に位置規制されるように、ピボット・ロッドはそれぞれのホールのオーバーラップする領域に捕捉されている。隣接する角度形成されたホールが協同することによって、ピボット・ロッドの並進的動作(translatory motion)が防止され、清浄化のためのピボット・ロッドへ及び横方向ホールへのアクセスがもたらされる。従って、この発明の構成によって、より良好な清浄化及びより簡便なメンテナンスのために、ピボット・ロッドへ及び横方向ホールの内部へのより良好なアクセスが提供される。「遊び(play)」またはいずれかの望ましくない並進的動作がベルトに導入されることなく、そのような向上がもたらされる。
【0011】
以下、図面を参照して本発明について説明する。図面の全体について、同じまたは同様の部材には同じまたは同様の参照符号を付している。
【0012】
図1は、従来技術におけるモジュールを示している。図の一端に連結端部132の湾曲した部分147が示されており、図の他端に第2の連結端部138の端部における湾曲した表面150が示されている。第1及び第2の長い横方向ホール168、171も示されている。横方向ホール168、171はそれぞれ軸線(longitudinal axes)174及び177を有している。横方向ホール168、171は、長円形(または楕円形)の形状を有する長い孔(elongate and oval-shaped)であることが好ましい。横方向ホール168は、頂部表面144によって規定される水平軸に対して、10°〜80°の角度α(アルファ)で角度形成されている。好適な態様例では、約45°の角度αがもたらされている。モジュールの反対側の端部における横方向ホール171は、約90°の角度で回転されて配置されており、従って、頂部表面144に対して約100°〜170°の角度β(ベータ)で角度形成されて配置されている。第2のホール171について好適な実施例では、角度βは約135°である。図示するように、ホール168及び171の形状は、長くなっており、頂部表面144に対して45°の角度で延びている。従って、ホール168の頂部と頂部表面144との間の距離Dの減少がもたらされている。上述したように、この寸法が減少することは、モジュールを弱くする(またはモジュールの強度を低下させる)可能性がある。
【0013】
図2〜5の全体を参照する。最初に図5を参照すると、接続されたベルト・モジュール23及び26によって、本発明の頂部の平坦なモジュール式のベルト20が形成されている。2つのモジュール23、26によってベルト20を示しているが、ベルト20は、種々のモジュールを有することができ、それによって種々の幅を有するベルト20を提供することができる。また、各モジュールは必ずしも同じ幅である必要はなく、ベルトは、いわゆる当業者に知られているように、レンガ積みの様式(bricklayed fashion)で配置することができる。
【0014】
図2を参照すると、ベルト・モジュール23は、軽量で、腐食しにくく、容易に清浄化することができるような、食品を取り扱うために好適なプラスチックまたはその他の材料によって形成することが好ましい。いわゆる当業者に知られているように、ベルト・モジュール23は、プラスチック樹脂原料から、熱成形(thermoformed)されることが好ましい。モジュール23は中間領域29を有しており、中間領域29は第1の組の連結端部32を支持しており、第1の組の連結端部32は矢印35によって示されるベルトの移動方向に配置されている。本発明のベルト20はいずれの方向にも駆動させることができるのであるが、ベルトの移動方向は参考のために示している。連結端部32は対向する側壁部33を有しており、これによって第1の横方向厚み部(transverse thickness)34が提供されている。横方向厚み部34は、近位側部分36で中間領域29に連絡しており、該中間領域29からベルトの移動方向に第1の遠位側部分41の方へ延びている。
【0015】
中間領域29は、第1の組の連結端部32とは反対の向きに配置される第2の組の連結端部38をも支持している。第2の連結端部38も、横方向厚み部49を規定する対向する側壁部43を有しており、近位側部分45から遠位側部分48の方へ延びている。連続して隣接する連結端部32どうし及び連結端部38どうしの間のスペース39は、(図5に最もよく示されているように)隣接するベルト・モジュールから延びる連結端部38、32をそれぞれが受け入れるような寸法に形成されている。連結端部32、38の部分40、42及び中間領域29はそれぞれ頂部表面44と同一表面となっており、従って、隣接するモジュール23、26どうしが接続された場合に、頂部表面44は実質的にフラット(平坦)になる。連結端部32、38の端部47、50は、中間領域29の縁部59の部分に沿って形成されている、(図4に最もよく示されているような)湾曲した領域53に嵌り合うように湾曲している。従って、以下に説明するように、ピボット・ロッドを用いてベルト20を組み立てると、頂部表面44は実質的にフラットになり、モジュールどうしの間に設けられるギャップであって、食品の部分がベルト20に入り込み得るギャップは最小になる。
【0016】
図3に示すように、ベルト・モジュール23の底部表面62は、モジュール23の中央部に沿って設けられた硬化ウェブ(stiffening web)65を有している。硬化ウェブ65は、モジュール23に構造的剛性を提供し、そして下方からベルト20を駆動させるスプロケット(図示せず)のための接触点(contact point)として用いることもできる。いわゆる当業者に知られているように、ドライブ・スプロケットは、ウェブ65または連結端部32、38と係合して、下方からベルト20を駆動させることができる。モジュール23、26は、図5に例示するように端部どうしで連結され、他のモジュールと連結されて、いわゆる当業者に知られているように、ドライブ・スプロケット及びアイドラー・スプロケット(図示せず)によって駆動され及び案内されるエンドレスのベルトが形成される。
【0017】
図3に示すように、中間領域29の湾曲した部分53は、連結端部32、38どうしの間のスペース39に隣接して配置され、連結端部32、38の湾曲した部分47、50を受け入れる。
【0018】
図4を参照すると、モジュール23は軸200に沿って設けられた頂部表面44を有している。連結端部32、38は、軸200に関して反対方向に延びている。硬化ウェブ65は、頂部表面44に対して下方に延びており、図の紙面に対して垂直に配置されているモジュール23の中央部の軸線に沿って配置されている。
【0019】
連結端部32には、図5に示すように、ピボット・ロッド80を受けることができるピボット・ホール68が設けられている。ピボット・ホール68は、軸206に沿って配置された上側壁部203を有している。上側壁部203は実質的にストレート(真っ直ぐ(straight))であって、頂部表面44と実質的に平行に配置されている。ピボット・ホール68は、上側壁部203に対して角度θ(シータ)にて設けられる軸212に沿って配置される実質的にストレートな壁部209をも有している。角度θ(シータ)は鋭角であって、図示する例では約30度である。壁部203及び209は、湾曲した部分215及び218によって対向する端部どうしで連絡している。2つの壁部203と209との間に角度が形成されているため、湾曲した部分215の長さは湾曲した部分218の長さよりも短くなっている。従って、壁部どうしの間に角度が形成されていることによって、ピボット・ホール68はコーン(円錐形状)に近い長円形の形状を有している。上側壁部203と頂部表面44との間の距離D2は、十分に丸い(または完全に丸い)ピボット・ホールを有する標準的なモジュールについての距離と同等(または同じ)である。
【0020】
ピボット・ホール68、71は、図中、破線によって示されるロッド受け部(rod receiving portion)72を有している。ロッド受け部は、湾曲した部分218に隣接して配置されている。隣接するモジュールどうしが接続された場合に、モジュールが並進的動作を行うことができないように、ロッド受け部72から、湾曲した壁部215が設けられている対向する端部の方へ向かって、ホール68、71はより狭くなっている。
【0021】
図4の右側部分を参照すると、ピボット・ホール71は、ピボット・ホール68の鏡像の関係となっている。図5に示すようにモジュール23及び26を連結すると、隣接するモジュールのホール68及び71はオーバーラップして、ピボット・ロッド80を受ける実質的に丸い部分を形成する。ピボット・ホール68及び71の残りの部分は、清浄化のためにピボット・ロッド80へのアクセス部を提供する。
【0022】
図5を参照すると、モジュール23、26を連結した場合に、ピボット・ロッド80は、隣接するホール68、71のオーバーラップ領域にて捕捉されており、延びたホール68、71の長手方向に沿って移動することはできない。このようにして、そして角度形成されたホール68、71が延びている(または長さを有する)場合であっても、連結端部32、38は相互に固定されており、相互に対して並進的動作をすることができない。連結端部32、38は、相互に対してピボット・ロッド80まわりで回転することができるだけである。従って、ベルトの移動方向35または反対方向における「遊び」は、存在するとしても、非常に小さく、モジュール23、26が相互に対して並進的動作を行うことが防止される。
【0023】
従って、角度付けされた横方向ホール68、71は、ピボット・ロッド80(の寸法)に対して、大きく及び長く(oversized and elongate)設けられているので、従来の横方向ホールに比べると、横方向ホール68、71へ及びピボット・ロッド80へのより豊富なアクセス(greater access)が可能となっている。従って、本発明のベルト20は、ベルトを分解することなく、容易に清浄化することができる。連結端部32、38は、モジュールの底部側からピボット・ロッド80を露出させてギャップを提供するが、モジュールの頂部側では全体として閉じた状態を保持する。清浄化操作の間に、加圧された清浄化流体、例えば水のスプレーは、モジュールの底部からギャップへ容易に入ることができ、そして拡がったホール68、71を通って露出しているピボット・ロッド80に達することができる。さらに、横方向ホール68、71は、流体が連結部の側面から入り、ホール68、71の内部でピボット・ロッドにアクセスすることを許容する。
【0024】
本発明を特定の好適な態様例について説明したが、本発明の範囲がその特定の態様例に限定されることは意図するものではない。反対に、本発明は、特許請求の範囲の記載によって規定される発明の範囲に含まれる別態様、変更及び同等(または均等)の発明をも含むことを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、従来技術におけるベルト・モジュールの側面図を示している。
【図2】図2は、本発明のベルト・モジュールの1つの態様例における平面図を示している。
【図3】図3は、図2のベルト・モジュールの底面図を示している。
【図4】図4は、本発明のベルト・モジュールの1つの態様例における側面図を示している。
【図5】図5は、2つのベルト・モジュールが連結端部によって連結された状態を示す本発明のベルトの1つの態様例についての側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)頂部表面(44)を有する中間領域(29);
(b)前記中間領域(29)に第1の近位側部分(36)で連絡しており、該中間領域(29)からベルトの移動方向(35)に第1の遠位側部分(41)の方へ延びる複数の第1の連結端部(32)であって、各第1の連結端部(32)は第1の横方向厚み部(34)を有する第1の連結端部(32)を提供する対向する側壁(33)をそれぞれ有しており、前記対向する側壁(33)どうしの間及び該側壁に前記横方向厚み部(34)を通る第1のピボット・ホール(68)をそれぞれ有している複数の第1の連結端部(32);並びに
(c)前記中間領域(29)に第2の近位側部分(45)で連絡しており、該中間領域(29)から第1の連結端部(32)とは反対方向に第2の遠位側部分(48)の方へ延びる複数の第2の連結端部(38)であって、各第2の連結端部(38)は第2の横方向厚み部(49)を有する第2の連結端部(38)を提供する対向する側壁(43)をそれぞれ有しており、前記対向する側壁(43)どうしの間及び該側壁に前記横方向厚み部(49)を通る第2のピボット・ホール(71)をそれぞれ有している複数の第2の連結端部(38);を有してなり、前記第2の連結端部(38)は第1の連結端部(32)と相補的に配置(offset)されて、1つのベルト・モジュール(26)における各第1の連結端部(32)どうしが、隣接するベルト・モジュール(23)における各第2の連結端部(38)どうしの間に規定されるスペースの中に嵌り合うことによって、隣接して配置されるベルト・モジュール(23、26)どうしを連結することができるベルト・モジュール(23、26)であって、
第1のピボット・ホール(68)は、頂部表面(44)に対して実質的に平行に配置された第1の壁部(203)及び前記第1の壁部(203)に対して第1の鋭角(θ)をなして配置された第2の壁部(209)を有して形成され、前記第1の壁部(203)及び第2の壁部(209)は前記第1のピボット・ホール(68)の対向する端部どうしの間に配置された第1及び第2の湾曲した壁部(215、218)によって互いに連絡されていること、
第2のピボット・ホール(71)は頂部表面(44)に対して実質的に平行に配置された第3の壁部及び前記第3の壁部に対して第2の鋭角(θ)をなして配置された第4の壁部を有して形成され、前記第3の壁部及び第4の壁部は前記第2のピボット・ホール(71)の対向する端部どうしの間に配置された第3及び第4の湾曲した壁部によって互いに連絡されており、前記第1の鋭角(θ)及び第2の鋭角(θ)は鏡映的(reflective)であること、
前記第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は第2の湾曲した壁部(218)に隣接して配置されるロッド受け部(72)を有しており、前記第1及び第2のピボット・ホール(68、71)はロッド受け部(72)から第1の湾曲した壁部(215)の方へロッド受け部(72)から遠ざかる向きに狭くなることを特徴とするベルト・モジュール(23、26)。
【請求項2】
中間領域(29)には硬化ウェブ(65)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項3】
ベルト・モジュール(23、26)において、頂部表面(44)とは反対の側に硬化ウェブ(65)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項4】
第1及び第2の鋭角(θ)は約30°である請求項1〜3のいずれかに記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項5】
第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は頂部表面(44)に対して鋭角に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項6】
第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は円錐形状に近い長円形の形状を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項7】
第1のピボット・ホール(68)と第2のピボット・ホール(71)とはオーバーラップしており、隣接するモジュール(23、26)どうしを連結させた場合に、第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)のそれぞれの実質的に丸い部分(72)が互いに位置合わせされて配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のベルト・モジュール(23、26)。
【請求項8】
(a)頂部表面(44)を有する中間領域(29)、前記中間領域(29)に第1の近位側部分(36)で連絡しており、該中間領域(29)から第1の遠位側部分(41)の方へベルトの移動方向(35)に延びる複数の第1の連結端部(32)であって、各第1の連結端部(32)は第1の横方向厚み部(34)を有する第1の連結端部(32)を提供する対向する側壁(33)をそれぞれ有しており、前記対向する側壁(33)どうしの間及び該側壁に前記横方向厚み部(34)を通る第1のピボット・ホール(68)をそれぞれ有している複数の第1の連結端部(32);及び前記中間領域(29)に第2の近位側部分(45)で連絡しており、該中間領域(29)から第2の遠位側部分(48)の方へ第1の連結端部(32)とは反対方向に延びる複数の第2の連結端部(38)であって、各第2の連結端部(38)は第2の横方向厚み部(49)を有する第2の連結端部(38)を提供する対向する側壁(43)をそれぞれ有しており、前記対向する側壁(43)どうしの間及び該側壁に前記横方向厚み部(49)を通る第2のピボット・ホール(71)をそれぞれ有している複数の第2の連結端部(38)を有してなり;前記第2の連結端部(38)は第1の連結端部(32)と相補的に配置(offset)されて、1つのベルト・モジュール(26)における各第1の連結端部(32)どうしが、隣接するベルト・モジュール(23)における各第2の連結端部(38)どうしの間に規定されるスペースの中に嵌り合うことによって、隣接して配置されるベルト・モジュール(23、26)どうしを連結することができる複数のベルト・モジュール(23、26);並びに
(b)隣接するベルト・モジュール(23、26)における第1及び第2の連結端部(32、38)の第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)を通って配置されるピボット・ロッド(80)
を有してなるモジュール式ベルト(20)であって、
第1のピボット・ホール(68)は、頂部表面(44)に対して実質的に平行に配置された第1の壁部(203)及び前記第1の壁部(203)に対して第1の鋭角(θ)をなして配置された第2の壁部(209)を有して形成され、前記第1の壁部(203)及び第2の壁部(209)は前記第1のピボット・ホール(68)の対向する端部どうしの間に配置された第1及び第2の湾曲した壁部(215、218)によって互いに連絡されていること、
第2のピボット・ホール(71)は頂部表面(44)に対して実質的に平行に配置された第3の壁部及び前記第3の壁部に対して第2の鋭角(θ)をなして配置された第4の壁部を有して形成され、前記第3の壁部及び第4の壁部は前記第2のピボット・ホール(71)の対向する端部どうしの間に配置された第3及び第4の湾曲した壁部によって互いに連絡されており、前記第1の鋭角(θ)及び第2の鋭角(θ)は鏡映的(reflective)であること、
前記第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は第2の湾曲した壁部(218)に隣接して配置されるロッド受け部(72)を有しており、前記第1及び第2のピボット・ホール(68、71)はロッド受け部(72)から第1の湾曲した壁部(215)の方へロッド受け部(72)から遠ざかる向きに狭くなること
を特徴とするモジュール式ベルト(20)。
【請求項9】
中間領域(29)には硬化ウェブ(65)が設けられていることを特徴とする請求項8に記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項10】
ベルト・モジュール(23、26)において、頂部表面(44)とは反対の側に硬化ウェブ(65)が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項11】
第1及び第2の鋭角(θ)は約30°である請求項8〜10のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項12】
第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は長く設けられている請求項8〜11のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項13】
第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は頂部表面(44)に対して鋭角に設けられていることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項14】
第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)は円錐形状に近い長円形の形状を有することを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項15】
第1のピボット・ホール(68)と第2のピボット・ホール(71)とはオーバーラップしており、隣接するモジュール(23、26)どうしを連結させた場合に、第1のピボット・ホール(68)及び第2のピボット・ホール(71)のそれぞれの実質的に丸い部分(72)が互いに位置合わせされて配置されることを特徴とする請求項8〜14のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。
【請求項16】
複数のモジュール(23、26)がレンガ積みの様式で配置されることを特徴とする請求項8〜15のいずれかに記載のモジュール式ベルト(20)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−510670(P2008−510670A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−528553(P2007−528553)
【出願日】平成17年8月15日(2005.8.15)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000472
【国際公開番号】WO2006/021111
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(591270796)ハバシット アクチエンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】