説明

長尺物収納装置

【課題】 ケーブル等の長尺物の収納作業が容易な長尺物収納装置を提供する。
【解決手段】 開口部51から繰り入れられる長尺物3を巻回状態で収納する収納部5と、収納部5を開口部51が上に向いた状態で回転可能に保持する収納部保持装置7とを備える。収納部保持装置7は、収納部5が載せられた状態で、設置面14に対して直交する方向に中心線が延びる回転中心RCを中心にして回転する回転体10と、回転体10を回転可能に支持するベース部材9と、回転体10に設けられて収納部5を保持する収納部保持構造13とを備える。収納部保持装置7は、長尺物3が開口部51を通して繰り入れられたときに、長尺物3に加わる力で回転中心RCを中心として回転体10が回転するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻回可能な長尺物を収納するための長尺物収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003−128348号公報には、長尺物(ケーブル)の繰り出しまたは巻き取りが可能なドラムを用いて長尺物を収納する装置が開示されている。また、実公平6−44245号公報の第1図及び第2図には、移動電源車の電源に使用する長尺物(ケーブル)を、移動電源車の荷台に搭載されたドラムに巻き取ることにより収納する構造が開示されている。さらに、実開平6−83600号公報の図1には、移動電源車に専用のケーブル収納部を設けてこのケーブル収納部にケーブルを収納する構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−128348号公報
【特許文献2】実公平6−44245号公報
【特許文献3】実開平6−83600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ドラムを用いた従来の長尺物収納装置では、ケーブル等の長尺物が径が太くて長い上に重量が重い場合には、ドラム等の巻き取り装置を用いた長尺物の巻回作業に多大な労力を要していた。また従来の装置では、長尺物を収納するためのドラムや専用の収納部を必要とするために、収納装置の価格が高くなる問題があった。さらに従来の装置では、ドラム等の専用部品を必要とするために、設置場所が限定されたり、大きな設置スペースを必要とする問題があった。
【0005】
本発明の目的は、ケーブル等の長尺物の収納が簡単で、しかも装置の価格が高くならない長尺物収納装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、わずかなスペースでも配置することができる長尺物収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の長尺物収納装置は、開口部を備えて長尺物を収納する収納部と、この収納部を保持する収納部保持装置とを具備する。長尺物は、収納部の開口部から繰り入れられて巻回状態で収納部の内部に収納される。長尺物としては、ケーブル、ワイヤ、ホース等の巻回可能な長尺物が含まれる。長尺物を収納部に繰り入れる作業は、長尺物の作業者が手作業で行っても良く、自動の繰り入れ装置を用いて自動的に行っても良い。収納部は、開口部が上に向いた状態で回転可能に収納部保持装置に保持されている。本発明の長尺物収納装置では、収納部が回転可能に収納部保持装置に保持されているため、収納部を回転させながら長尺物を収納部内に巻回することができ、長尺物の収納作業が容易になる。また長尺物が収納できるスペースにあわせて収納部の寸法を決めることができるため、ドラム等の巻き取り装置が配置できない狭小なスペースにも長尺物を収納することができる。
【0008】
収納部保持装置は、好ましくは回転体、支持機構および収納部保持構造を備えている。回転体は、収納部が収納部保持装置に載せられた状態で、収納部が設置される設置面に対して直交する方向に中心線が延びる回転中心を中心にして回転するように構成すればよい。支持機構は、回転体を回転可能に支持するように構成すればよい。収納部保持構造は、回転体に設けられて収納部を保持するように構成すればよい。そして、収納部保持装置は、長尺物が収納部の開口部を通して繰り入れられたときに、長尺物に加わる力で上述の回転中心を中心として回転体が回転するように構成するのが好ましい。このように長尺物に加わる力で回転体が回転するように収納部保持装置を構成すると、直径・長さ等の寸法が大きくかつ/または重量が重い長尺物でも容易に取り扱うことができる。言い換えれば、収納部保持装置をこのような構成にすることにより、長尺体の直径・長さ等の寸法が大きくかつ/または重量が重いために従来のドラム等の巻き取り装置では巻き取り作業が困難であった長尺物でも巻き取り作業が容易になる。
【0009】
なお、収納部は持ち運び可能な構造にしても良い。このような構造にすると、長尺物を収納部に収納した状態で容易に運搬することができる。また長尺物を収納しない状態で長尺物収納装置自体を容易に運搬することができる。持ち運び可能な構造としては、例えば、収納部に1以上の取っ手が装着された構造を採用することができる。
【0010】
上述のように持ち運び可能な構造を収納部に設けた上で、さらに収納部を取り外し可能に保持するように収納部保持構造を構成してもよい。このようにすると、長尺物を収納した収納部を、収納部保持装置から分離した状態で、運搬することができる。また、収納部と収納部保持装置とが着脱可能になるため、長尺物収納装置自体の収納・保管が容易になる。
【0011】
この場合は、収納部が、収納部保持装置上に置かれる底部と、この底部と対向する位置に開口部を有する筒状部と、筒状部の外周部に設けられた複数の被嵌合部とを備えるように構成するのが好ましい。また、収納部保持構造を、回転体の周方向に間隔をあけて設けられ、一端が回転体に固定され他端が回転体から上方に向かって延びる複数の支柱から構成することができる。そして、収納部の複数の被嵌合部に収納部保持構造を構成する複数の支柱の他端を嵌合するように構成するのが好ましい。このように収納部の内部を収納部の底部と筒状部とで囲まれた構造にすると、長尺物が開口部から繰り入れられる際に長尺物が筒状部の内周面に当接しながら、長尺物に加わる力で収納部が上述の回転中心を中心として回転する回転体と一緒に回転するため、長尺物を収納部の内部に確実に巻回することができる。また、収納部に設けられた複数の被嵌合部に収納部保持構造を構成する複数の支柱の各他端が嵌合することにより、収納部が収納部保持装置に保持されるため、収納部と収納部保持装置との着脱が容易で、しかも収納部を収納部保持装置に確実に装着することができる。
【0012】
なお、複数本の支柱の一端を、支柱を回転体の上面に向かって折りたたむことを可能にする構造の連結機構を介して回転体に固定してもよい。このようにすると、収納部を取り外した後、収納部保持装置をコンパクトに収納・保管することができる。
【0013】
収納部保持装置は、回転体と、回転体が回転可能に置かれるベース部材と、回転支持機構とから構成することができる。回転支持機構は、回転体とベース部材との間に設けられて、回転体をベース部材上に回転可能に支持する。この構成の収納部保持装置は、回転体が回転支持機構を介してベース部材上を回転するため、長尺物収納装置の設置場所の状況の如何にかかわらず、常に回転体をスムーズに回転させることができる。
【0014】
なお回転支持機構の構造は任意であるが、例えば、ベース部材に回転自在に固定されてベース部材上を回転する複数のローラ部材から回転支持機構を構成することができる。ローラ部材を回転体側に回転自在に固定してもよいのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態である長尺物収納装置の一例を示す図である。
【図2】(A)乃至(C)は、本発明の実施の形態である長尺物収納装置に長尺物を収納する態様を概略的に示す断面図である。
【図3】本例の長尺物収納装置において、収納部を収納部保持装置から取り外す態様を示す図である。
【図4】本例の長尺物収納装置で用いる収納部保持装置の構成を示す図である。
【図5】(A)は本例の収納部保持装置の支柱を立てた状態を示す斜視図であり、(B)は本例の収納部保持装置の支柱を収納した状態を示す平面図であり、(C)は(B)の正面図である。
【図6】(A)は図5(C)の収納部保持装置を構成する回転体の正面図であり、(B)は図5(C)の収納部保持装置を構成するベース部材の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態である長尺物収納装置の一例を示す図である。図2は、本発明の実施の形態である長尺物収納装置に長尺物を収納する態様を示す概略断面図である。図3は、本例の長尺物収納装置において、収納部を収納部保持装置から取り外す態様を示す図である。これらの図において、長尺物収納装置1は、長尺物3を収納する収納部5を備えている。収納部5は、長尺物3を収納部5の開口部51から繰り入れて巻回状態で収納部5の内部52に収納できるように構成されている。具体的には、収納部5は、収納部保持装置7上に置かれる底部53と、底部53と対向する位置に開口部51を有する筒状部54と、筒状部54の外周部54aに設けられた複数の被嵌合部17とを備えている。本例では、収納部5が、ナイロン製の袋で構成されている。そのため、収納部5を安価に製造することができる。また収納時に長尺物3が収納部5の筒状部54の内周面55と擦れ合っても、長尺物3の外面が傷つくことがない。なお、収納部5の材質は、本例の材質に限定されるものではなく、その他の布地で構成された袋でもよく、また合成樹脂製の一体成形品でもよく、さらに金属製の筒体であってもよい。
【0017】
また本実施の形態で用いる袋状の収納部5は、後述するように、収納部5を収納保持装置7から取り外した後に、収納部5自体をコンパクトに畳んで保管することが可能である。長尺物3を収納する作業者は、手作業で長尺物3(電源用のケーブル)を収納部5に繰り入れることができる。
【0018】
収納部5は、収納部保持装置7に保持されている。具体的には、収納部5は、開口部51が上に向いた状態で回転可能に収納部保持装置7に保持されている。本例では収納部保持装置7は、ベース部材9と、回転体10と、回転体10をベース部材9の上に回転可能に支持する回転支持機構11と、収納部保持構造13とを備えている(なお、図1及び図3では、収納部保持装置7の内部構造の理解を容易にするため、回転体10の図示を省略してある)。
【0019】
ベース部材9は、円環状の上板部9aと、上板部9aに囲まれた円形状の空間の中央を横切るように設けられた補強板9bと、上板部9a外周縁部の外側に設けられた円環状の底板部9cと、底板部9cの外周縁部から上方に向かって立ち上がる筒状の外側筒部9dと、底板部9cの内周縁部から上方に向かって立ち上がり且つ上板部9aの外周縁部に接続する筒状の内側筒部9e[図4及び図6(B)参照]とから構成されている。ベース部材9の内側筒部9eには、複数のローラ部材12が周方向に間隔をあけて回転自在にボルトで固定されている。ローラ部材12は、市販の樹脂で構成されている。本実施の形態では、これら複数のローラ部材12が、回転支持機構11を構成している。なお、底板部9cには、収納部保持装置7が安定して配置できるように滑り止め9fが設けられている。
【0020】
回転体10は、収納部5が載せられる円形状の円板部10aと、この円板部10aの外周縁部からベース部材9側に延びる筒状部10bとを備えている。筒状部10bの内周壁部上には、上述の複数のローラ部材12が当接する。すなわち、回転体10が回転すると、筒状部10bの内周壁部上に当接する複数のローラ部材12も同時に回転するようになっており、複数のローラ部材12が回転体10の回転を妨げない構造になっている。
【0021】
なお、図6(A)及び(B)に示すように、ベース部材9の上板部9aと回転体10の円板部10aとの間には、回転体10とベース部材9とを回転可能に係止する係止構造25が配置されている。この係止構造25は、ベース部材9の補強板9bの中央(上述の上板部9aに囲まれた円形状の空間の中央に位置する部分)を貫通する円筒形の貫通孔9gに、回転体10の円板部10aの中央に形成されてベース部材9側に突出する円筒形の突起10cが回転可能に係合することにより構成されている。貫通孔9gと突起10cとは、ベース部材9と回転体10とが外れないように図示しないボルトで固定されている。その結果、回転体10を上に持ち上げても回転体10がベース部材9から外れないようになっている。
【0022】
図1及び図3に示すように、収納部5が収納部保持装置7に載せられた状態で、収納部5が設置される設置面14に対して直交する方向に中心線が延びる回転中心RCを中心にして回転する。ベース部材9は、回転支持機構11を介して回転体10を回転可能に支持する。収納部保持構造13は、回転体10に設けられて収納部5を保持する。このように構成された収納部保持装置7では、長尺物3が収納部5の開口部51を通して繰り入れられたときに、長尺物3に加わる力で回転中心RCを中心として回転体10が回転する。また長尺物3を繰り出す際にも、長尺物3に加わる引き抜き力で回転中心RCを中心として回転体10が回転する。
【0023】
収納部保持構造13は、図3に示すように収納部5を取り外し可能に保持するように構成されている。具体的には、回転体10の周方向に間隔をあけて設けられた2本の支柱15で構成されている。これらの支柱15は、一端15aが回転体10に固定され他端15bが回転体10から上方に向かって延びるように構成されている。そして、図1に示すように、収納部5の複数の被嵌合部17に複数の支柱15の他端15bが嵌合することにより、収納部5が収納部保持装置7の回転体10の上面に周方向に回動しないように搭載される。収納部5は、収納部保持装置7の回転体10と一緒に回転する。このとき、上述のベース部材9に固定された複数のローラ部材12が、回転体10の円板部10aの裏面に当接しながら回転する。その結果、回転体10とともに収納部5が回転すると、収納部保持装置7の回転体10がローラ部材12を介してベース部材9上をスムーズに回転することができる。
【0024】
ここで、長尺物収納装置1に長尺物3を収納する態様を図2を用いて簡単に説明する。図2において長尺物3に付された番号は、巻回されていく長尺物3(断面)の順番を示している。この図に示すように、まず収納部5の円筒部54の内周面55に沿って円を描くように底部51に長尺物3を1周巻回する[図2(A)の断面1参照]。そして巻回した長尺物3の上方に順次重なるように内周面55に沿って螺旋状に長尺物3を巻回する[図2(A)断面1〜断面7参照]。巻回した長尺物3が開口部51よりも上方に飛び出る前に長尺物3の未巻回部分を底部51に押し入れて、巻回済みの長尺物3[図2(B)断面1〜断面7参照]の内側ISに沿って円を描くように1周巻回する[図2(B)の断面8参照]。そして、巻回した長尺物3(断面8)の上方に順次重なるように巻回済みの長尺物3の内側ISに沿って長尺物3の未巻回部分を螺旋状に巻回する[図2(A)断面8〜断面10参照]。
【0025】
本実施の形態の長尺物収納装置1では、収納部5が回転可能に収納部保持装置7に保持されているため、収納部5を回転させながら長尺物3を収納部5の内部52に巻回状態で配置することができる。そのため、長尺物の収納作業が容易になる。また収納部5から長尺物3を繰り出す場合も、長尺物3の繰り出しに伴って収納部5が回転するので、長尺物3の繰り出し作業が容易になる。特に本例では、長尺物3に加わる力で回転体10が回転するように収納部保持装置7が構成されているため、長尺物3の直径・長さ等の寸法が大きくかつ/または重量が重い場合でも、長尺物3を容易に取り扱うことができる。
【0026】
なお、本例の長尺物収納装置1では、収納部5の内部空間52が収納部5の底部53と筒状部54とで囲まれた構造になっているため、長尺物3が収納部5の開口部5から繰り入れられる際に長尺物3が収納部5の筒状部54の内周面55に当接しながら、長尺物3に加わる力で収納部5が回転中心RCを中心として回転する回転体10と一緒に回転する。そのため、長尺物3を収納部5の内部52に確実に巻回した状態で収納することができる。また、本実施の形態では、収納部5に設けられた複数の被嵌合部17に収納部保持構造13を構成する複数の支柱15の各他端15bが嵌合することにより、収納部5が回転体10に対して周方向に回転しないように保持されるだけでなく、収納部5の収納部保持装置7への着脱が容易になる。さらに収納部5と収納部保持装置7とが脱着可能になっているため、収納部5と収納部保持装置7とを別個に収納・保管することができるので、長尺物収納装置1自体の収納・保管が容易になる。
【0027】
本例では、図1に示すように、収納部5に2つの取っ手19を取り付けて、収納部5の持ち運びを容易なものとしている。その結果、長尺物3を収納した状態で収納部5を、収納部保持装置から分離して運搬することができる。
【0028】
なお、本例では、取っ手19と連結された補強布部材21が、収納部5の底部53の裏面53a及び筒状部54の外周部54a(被嵌合部17が設けられていない部分)に縫合により接合されている。このような補強布部材21を設けると、収納部5の強度を補強することができる。なお、補強部材21の構成及び取付方法は任意であり、取っ手19と別個に構成しても良い。
【0029】
さらに、本実施の形態の長尺物収納装置1では、図4〜図6に示すように、複数本の支柱15の一端15aが、連結機構23を介して回転体10に取り付けられている。連結機構23は、支柱15を回転体10の上に向かって折りたたむことを可能にする構造を有している。このような折り畳み構造を採用すると、収納部5を取り外した状態で、支柱15を折り畳んでおけば、収納部保持装置7をコンパクトな寸法にして保管することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、ケーブル等の長尺物の収納が簡単で、しかも装置の価格が高くならない長尺物収納装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 長尺物収納装置
3 長尺物
5 収納部
51 開口部
53 底部
54 筒状部
54a 外周部
7 収納部保持装置
9 ベース部材
10 回転体
11 回転支持機構
12 ローラ部材
14 設置面
15 支柱(収納部保持構造)
17 被嵌合部
19 取っ手
21 補強部材
23 連結機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部から繰り入れられる長尺物を巻回状態で収納する収納部と、
前記収納部を前記開口部が上に向いた状態で回転可能に保持する収納部保持装置とを具備し、
前記収納部保持装置は、前記収納部が載せられた状態で、設置面に対して直交する方向に中心線が延びる回転中心を中心にして回転する回転体と、前記回転体を回転可能に支持する支持機構と、前記回転体に設けられて収納部を保持する収納部保持構造とを備え、
前記収納部保持装置は、前記長尺物が前記開口部を通して繰り入れられたときに、前記長尺物に加わる力で前記回転中心を中心として前記回転体が回転するように構成されていることを特徴とする長尺物収納装置。
【請求項2】
開口部から繰り入れられる長尺物を巻回状態で収納する収納部と、
前記収納部を前記開口部が上に向いた状態で回転可能に保持する収納部保持装置とを具備してなる長尺物収納装置。
【請求項3】
前記収納部保持装置は、前記収納部が載せられた状態で、設置面に対して直交する方向に中心線が延びる回転中心を中心にして回転する回転体と、前記回転体を回転可能に支持する支持機構と、前記回転体に設けられて収納部を保持する収納部保持構造とを備え、
前記収納部保持装置は、前記長尺物が前記開口部を通して繰り入れられたときに、前記長尺物に加わる力で前記回転中心を中心として前記回転体が回転するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の長尺物収納装置。
【請求項4】
前記収納部は持ち運び可能な構造を有しており、
前記収納部保持構造は、前記収納部を取り外し可能に保持するように構成されている請求項1または3に記載の長尺物収納装置。
【請求項5】
前記収納部は、前記収納部保持装置上に置かれる底部と、前記底部と対向する位置に前記開口部を有する筒状部と、前記筒状部の外周部に設けられた複数の被嵌合部とを備え、
前記収納部保持構造は、前記回転体の周方向に間隔をあけて設けられ、一端が前記回転体に固定され他端が前記回転体から上方に向かって延びる複数の支柱からなり、
前記収納部の前記複数の被嵌合部に前記複数の支柱の前記他端が嵌合されていることを特徴とする請求項4に記載の長尺物収納装置。
【請求項6】
前記複数本の支柱の前記一端は、前記支柱を前記回転体の上面に向かって折りたたむことを可能にする構造の連結機構を介して前記回転体に固定されている請求項5に記載の長尺物収納装置。
【請求項7】
前記収納部には、1以上の取っ手が装着されている請求項1または2に記載の長尺物収納装置。
【請求項8】
前記収納部保持装置は、前記回転体と前記回転体が回転可能に置かれるベース部材とからなり、
前記回転体と前記ベース部材との間には、前記回転体を前記ベース部材上に回転可能に支持する回転支持機構が配置されている請求項3に記載の長尺物収納装置。
【請求項9】
前記回転支持機構は、前記ベース部材に回転自在に固定されて前記ベース部材上を回転する複数のローラ部材から構成されている請求項8に記載の長尺物収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−269898(P2010−269898A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123502(P2009−123502)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【出願人】(000180025)山洋電気株式会社 (170)
【Fターム(参考)】