説明

閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システム及び方法

【課題】I.S.マシーンにおいて生じるイベントのサイクルを自動的に最適化する。
【解決手段】I.S.マシーン60により製造される高温ガラス容器64を製造直後にカメラ66、68により画像をモニタリングし、得られた容器の特性情報を用いて、制御装置70がI.S.マシーンにおいて起こるイベントのサイクルを自動的に最適化するように、必要なプロセス期間を設定する。また、サイクル・タイミング調整システムを具備して、該システムにより、所定のサイクル順序を保ち、機械的な干渉又は衝突を防ぎ、合計サイクル期間又は共通サイクル期間を保つように、制御装置70からのプロセス期間を、I.S.マシーンに適用されるマシーン・タイミング信号に変換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、I.S.マシーンにおいて生じるイベントのサイクルを最適化することに関し、より詳細には、I.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器をその製造直後にモニタリングすることによって得られた該高温ガラス容器の特性に関する情報を用いて、I.S.マシーンにおいて生じるイベントのサイクルを自動的に最適化するシステム及び方法に関する。
なお、本出願は、2011年3月3日に出願された「閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システム及び方法(Closed Loop Cycle Timing Optimizer Control System and Method)」と題する米国仮特許出願第61/448,718号の優先権を主張し、その全体を参考として本明細書に組み込んでいる。
【背景技術】
【0002】
I.S.マシーン(独立セクション型マシーン:individual section machine)は、複数の同一セクションを有する。各セクションはフレームを有し、該フレーム上に多数のセクション機構が搭載されている。これらの機構には、ブランク側及びブロー側のモールド開閉機構(それぞれブランク側のモールドの半部分及びブロー側のモールドの半部分を載置する)、反転及びネック・リング機構、バッフル機構、ブローヘッド機構、プランジャ機構、並びに、取り出し機構が含まれる。これらの機構には、例えば、冷却のためにプロセス・エアーが用いられる。セクション機構の各々及び種々の供給先へのプロセス・エアーの供給を制御するバルブを、360度のセクション・サイクルにおいて選択された時点で動作させなければならない。
【0003】
従来のI.S.マシーンでは、これら機構やプロセス・エアーを作動させるバルブ等のデバイスを、サイクル毎に正確な時間に機械的にオン及びオフに切り替えなければならず、しかも、タイミング・プロセスは、360度の機械的タイミング・ドラムによって制御されていた。この機械的タイミング・ドラムの360度にわたる回転は、マシーン又はセクションの1制御サイクル全体に等しく設定されており、したがって、当業者は、0度〜360度までを繰り返し巡回するラップ・サイクルにおけるマシーンのパフォーマンスを分析していた。機械式タイミング・ドラムが電子式タイミング・デバイスに置き換えられ、電子式マシーン・コントローラによって、ユーザは、種々のセクション機構のオン/オフ・スケジュール(角度)を電子的に調節することが可能となった。プロセスの見識を有する経験豊富な操作者は、マシーン・タイミングを効果的に調節し、I.S.マシーンの生産性を大きく変更することができる。
【0004】
所定のサイクル時間を有するマシーン・サイクルを設定するプログラム可能なシーケンサにより制御されるシステムは、本出願の発明者により開発され、米国特許第6,604,383号、6,604,384号、6,604,385号、6,604,386号、6,604,886号、6,705,119号、6,705,120号、6,711,916号、6,722,158号、及び7,489,983号に開示されている。これらのすべては、本出願の譲受人に譲渡されており、かつ、本明細書に参照により組み込まれる。これらの特許は、各変位における包装前ボトルの形成プロセスの時間、マシーン・サイクル時間、各機構の待避位置から前進位置への作業期間及び前進位置から待避位置への作業期間、並びに、干渉回路間の衝突ゾーンのインプットに基づき形成される、包装前ボトルの形成プロセスのネットワーク拘束図の数学的表現のコンピュータ化モデルを提供することについて開示している。
【0005】
上述のシステムは大きな前進を遂げたが、ガラス容器のホットエンド(ガラス容器が形成された直後で該ガラス容器がまだ熱い状態にあるときのガラス容器製造ラインの始端)又はコールドエンド(ガラス容器が完全に冷却された時点のガラス容器製造ラインの他端)を手動で調べ、問題を指摘し、プログラム可能なシーケンサのパラメータを調整するよう試みる必要があり、該システムにより製造されるガラス容器をモニタリングするだけで情報が得られるものではないという点において、該システムが閉ループ・システムでないことは当業者であればすぐに理解できるであろう。
【0006】
高温ガラス容器を製造するI.S.マシーンから高温ガラス容器が流れ出てくる際に、ホットエンドにおいて高温ガラス容器をモニタリングするシステム及び方法は、2011年6月22日に出願された欧州特許出願第2336740号及び2011年6月16日に出願された米国特許出願公開第2011/0141264号(どちらも「ガラス容器形成プロセスをモニタリング及び制御する方法及びシステム(Method and System for Monitoring and Controlling a Glass Container Forming Process)」と題する)、並びに、2011年6月16日に出願された米国特許出願公開第2011/0141265号(「高温ガラス容器の品質を向上させ、形成プロセスを制御するために、高温ガラス容器をモニタリングするシステム及び方法(System and Method for Monitoring Hot Glass Containers to Enhance Their Quality and Control the Forming Process)」と題する)に開示されている。これらのすべては、本出願の譲受人に譲渡されており、かつ、本明細書に参照により組み込まれる。
【0007】
上述のシステム及び方法がI.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器の品質のモニタリングを可能にしつつ、I.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器の品質をさらに向上させるために、高温ガラス容器の特性に関して該システム及び方法から得られる多数の情報を利用することが有効である。この点で、製造される高温ガラス容器のプロセス・イールド及び品質を向上させるのと同時に、マシーンのタイミング及び動作を自動的に調整することによって、操作者の習熟度に対する依存度を減らすため、該システム及び方法から得られる高温ガラス容器の特性に関する情報の一部を利用して、I.S.マシーンのサイクル・タイミングを自動的に修正することが有効である。
【0008】
一般に、歩留まり及び品質を向上するために、高温ガラス容器の特性に関する情報に基づきI.S.マシーンのサイクル・タイミングを自動的に修正することは、従来実現されておらず、したがって、これは新しい進展といえる。
【0009】
なお、背景技術の項に記載の内容は、単に背景技術の項に記載されているという理由から、先行技術と見なされるものではない。同様に、背景技術の項に記載されている課題又は背景技術の項に記載の内容に関連する課題は、先行技術において以前から認識されていたものではない。背景技術の項に記載の内容は、異なるアプローチを示したに過ぎず、それ自体が発明である。
【発明の概要】
【0010】
上記で検討した背景技術の問題点及び制限が本発明によって解消される。本発明では、I.S.マシーンにおいて実行される熱形成プロセスの期間の調整は、I.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器の特性に関する情報を、該高温ガラス容器が製造された直後に取得し、これを用いることにより、自動的に最適化される。高温ガラス容器の特性に関する情報は、容器測定情報としてガラス容器測定システム(例えば、欧州特許出願第2336740号、米国特許出願公開第2011/0141264号、及び米国特許出願公開第2011/0141265号に開示されている。これらのすべては、本明細書に参照により組み込まれる。)から取得される。容器測定情報は、I.S.マシーンが製造する高温ガラス容器の特定の特性を示す。
【0011】
コントローラは、I.S.マシーンが所望の特性を有するガラス容器を製造するように、所望のターゲット・セットポイントと併せて容器測定情報を用いて、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定する。サイクル・タイミング調整システムは、所定のサイクル順序を保ち、機械的な干渉又は衝突を回避し、所定の合計サイクル期間又は共通サイクル期間を維持するため、条件を課すことにより、コントローラが設定する所望のプロセス期間を自動的にI.S.マシーンに適用するマシーン・タイミング信号に変換する。
【0012】
オプションとして、I.S.マシーンにおいて、1つ以上のプロセス値の測定を行う1つ以上のセンサを使用することができる。プロセス値の測定は、プロセス測定値としてコントローラに提供される。コントローラは、I.S.マシーンが所望の特性を有するガラス容器を製造するように、プロセス測定値及び容器測定情報の両方を用いて、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定する。
【0013】
代替の実施形態では、コントローラが設定する所望のプロセス期間は、閉ループ・サイクル・オプティマイザにより自動的にマシーン・タイミング信号に変換され、I.S.マシーンに適用される。条件により制限されるユーザの調整インターフェースは、操作者が、自己のI.S.マシーンの動作の観察に基づき、I.S.マシーンに適用するためにコントローラが提供するマシーン・タイミング信号のアクティブ制限を変更することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】高温ガラス容器の品質分析システムを簡略化した図であり、典型的なガラス容器製造ラインに設置される該システムの重要な構成要素を示している図である。
【図2】複数の高温ガラス容器のデジタル「フィルムストリップ」状の連続画像の概略図であり、「フィルムストリップ」状の画像から抽出される単一の高温ガラス容器の画像を示す図である。
【図3】図2に示す「フィルムストリップ」状の連続画像から抽出される単一の高温ガラス容器の画像から得られるデータの流れを示す概略図である。
【図4】本発明の閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システムの第1の実施形態を示す概略図である。
【図5】ダイナミック・リミットの調整を含む本発明の閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システムの第2の実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための好適な実施形態】
【0015】
閉ループガラス容器品質制御システムが直面する一般的な問題は、基本的なプロセスが連結し、制限されている状態に耐えつつ、ガラス容器の品質を向上させ、最適化することである。これは、本発明において、参照することにより組み込まれる米国特許出願公開第2011/0141264号、及び米国特許出願公開第2011/0141265号に記載される高温ガラス容器の品質分析システムを用いることにより対処されており、該システムは、高温ガラス容器の種々の特性の測定をアウトプットとして提供することができる。本発明について図4に基づき詳細な説明をする前に、上記の特許出願公開に記載されるシステムの背景について説明することが有益であろう。
【0016】
図1を参照すると、高温ガラス容器の種々の特性に関する測定を行う高温ガラス容器品質分析システムの主な構成要素が概略的に示されている。I.S.マシーン60が、そこから延びるコンベヤ62を有し、そのコンベヤ62上では、高温ガラス容器64の流れがI.S.マシーン60から離れる方に搬送される。2つのカメラモジュール66及び68が、高温ガラス容器64がコンベヤ62上で2つのカメラモジュール66及び68の近くを通過するときに該高温ガラス容器64をモニタリングするために、適宜の位置に配置される。好ましい実施形態では、カメラモジュール66及び68はそれぞれ、SWIR(短波赤外線:short wave infrared)画像取得装置を含み、これらのSWIR画像取得装置は、高温ガラス容器64がコンベヤ62上で近くを通過するときに該高温ガラス容器64の画像を取得するのに使用される垂直ラインを走査する。高温ガラス容器64が近くを通過するときに、高温ガラス容器64の電子画像を一緒に形成する多数の垂直ラインが走査される。
【0017】
第1のカメラモジュール66は、高温ガラス容器64がI.S.マシーン60を出た後にその上を移動するコンベヤ62の縦方向軸に対して軸が直交するように配置され、第1のカメラモジュール66が、コンベヤ62上で通過する高温ガラス容器64に向くように配向される。第2のカメラモジュール68は、軸がコンベヤ62の縦方向軸に対してあらかじめ定義された角度において、コンベヤ62の反対側に配置され、第2のカメラモジュール68が、やはりコンベヤ62上で通過する高温ガラス容器64に向くように配向される。カメラモジュール66及び68は、それぞれの軸が、コンベヤ62の中心線にあるコンベヤ62の横軸の中間のある点で交差するように配置されるのが好ましい。なお、そのように配置されない場合は、適切な数学的補償を行う。
【0018】
カメラモジュール66及び68は、制御装置70に接続されており、その制御装置70は、コンベヤ62に移動する高温ガラス容器64の実際の位置を示す測定済ガラス容器配置信号を計算し、提供するために用いられる。カメラモジュール66は接続部72を介して制御装置70に接続され、カメラモジュール68は接続部74を介して制御装置70に接続される。接続部70及び72は、TCPIPネットワーク接続などのネットワーク接続である。
【0019】
ユーザ・インターフェース・モジュール76は、TCPIPネットワーク接続などのネットワーク接続である接続部78を介して制御装置70に接続される。ユーザ・インターフェース・モジュール76は、高温ガラス容器の品質分析システムによって生成される情報を表示すること、並びに、高温ガラス容器の品質分析システムを設定することの両方のために使用される。さらに、高温ガラス容器の品質分析システムによって生成され、ユーザ・インターフェース・モジュール76上に表示される情報を使用して、ガラス容器の品質を向上し、最適化するために使用される測定済ガラス容器品質情報を提供することができる。
【0020】
高温ガラス容器の品質分析システムによって生成された情報に基づいて、高温ガラス容器の品質分析システムによって許容できない品質のものと判定される高温ガラス容器64は、不合格とされ、コンベヤ62上の高温ガラス容器64の流れから排除される。こうした機能を実行するガラス容器リジェクト機構80は、接続部82を介して制御装置70によって動作し、制御装置70からの信号は、24ボルトのパルスなど、単純なトリガ信号でよい。
【0021】
高温ガラス容器の品質分析システムには、接続部86を介してI.S.マシーン制御装置84によりタイミング・パルスが供給される。これらのタイミング・パルスを高温ガラス容器の品質分析システムによって使用して、コンベヤ62上の各高温ガラス容器64がどのセクション及び型から作られるかを識別にする。このようにして、高温ガラス容器の品質分析システムは、ユーザ・インターフェース・モジュール76(管理コンソール76)にアクセスしている操作者に、こうした情報を表示することができ、これをガラス容器の品質を向上し、最適化するためのフィードバックとして提供することができる。本発明は、自動的にガラス容器の品質を向上し最適化するために、接続部86を介したI.S.マシーン制御装置84によって、このシステムにより生成された情報を使用する。
【0022】
本発明の高温ガラス容器の品質分析システムの制御装置70が別の接続部88を有しているが、その接続部88の遠位端が図1では示されていないことに留意されたい。この接続部88は、TCPIPネットワーク接続などのネットワーク接続でよく、追加のリモート制御装置(図1に示していない)を接続するために使用することができ、その追加のリモート制御装置は、システムをリモートでモニタリングし、顧客の位置でトラブル対応をするために、例えば、I.S.マシーン60が配置されたガラス容器製造所の制御室に、その製造所又は別の離れた位置にある設計事務所に、及び/又は、例えば、高温ガラス容器の品質分析システムの提供者の施設など、別の離れた位置に配置することができる。
【0023】
次に図2を参照すると、カメラからのライン走査入力は、画像抽出モジュールを有し、高温ガラス容器のデジタル「フィルムストリップ」状の画像100を作成する。これにより、各高温ガラス容器のフレーム、例えば、単一の高温ガラス容器画像104が位置している単一の高温ガラス容器画像フレーム102を提供する。単一の高温ガラス容器の画像104は、複数の赤外線カメラのうちの1つの垂直解像度及び走査周波数によってそれぞれ決定される、所定数の水平ライン及び所定数の垂直ラインからなる。単一の高温ガラス容器の画像104が各赤外線カメラから抽出されると、これを分析することができる。
【0024】
次に図3を参照する。図3は、赤外線カメラからの情報に基づくフォーマット・データの流れが示されている。第1のカメラ画像110からの画像は、高温ガラス容器64の画像を抽出する画像抽出モジュール112に提供される。それらの画像は、画像の幅の特徴(及び、ダウン製品(down ware:転倒製品)の場合は高さの特徴)に基づいてスタック製品(stuck ware:付着製品)及び/又はダウン製品を識別するスタック製品/ダウン製品モジュール114に提供される。それらの画像はまた、(図8に示す)コンベヤ62上の高温ガラス容器64の位置を識別する製品位置モジュール116にも提供される。コンベヤ62上の高温ガラス容器64に関する縦方向及び横方向の変位情報の両方を提供するために、製品位置モジュール116は、別のカメラから獲得した画像も有しなければならない。製品の位置に関するフォーマット画像データは、製品位置モジュール116からフォーマット画像データバス118に供給される。
【0025】
製品位置モジュール116からの画像情報は、ガラス容器の輪郭を識別するためにエッジ検出を使用する輪郭検出モジュール120にも提供される。こうしたデータは中心線判定モジュール122に提供され、その中心線判定モジュール122では、ガラス容器の輪郭に最も適合する中心線を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。傾斜判定モジュール124は、ガラス容器の輪郭の傾斜を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。
【0026】
水平分布判定モジュール126は、ガラス容器の輪郭の水平分布を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。垂直分布判定モジュール128は、ガラス容器の輪郭の垂直分布を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。直径判定モジュール130は、ガラス容器の輪郭の直径を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。温度計算モジュール132は、各高温ガラス容器64の温度を判定し、そのフォーマット画像データをフォーマット画像データバス118に提供する。フォーマット画像データバス118からのフォーマット画像データは、結合レポートデータ136を生成するために、他のカメラモジュール134からのレポートによるフォーマット画像データと併せて使用される。
【0027】
本発明は、図4に概略的に描かれており、フィードバック・コントロール・ループを実行する実施形態で示されている。ガラス容器形成マシーン140(例えば、図1に示す、上記のI.S.マシーン60)は、高温ガラス容器142を型で作る。ガラス容器形成マシーン140により製造される高温ガラス容器142の種々の特性は、ガラス容器測定システム144(例えば、図1−図3に示す高温ガラス容器の品質分析システム)により判定され、ガラス容器測定システム144は、容器測定信号146(図3に記載される結合レポートデータ136に含まれる一部又はすべての情報、又は結合レポートデータ136に関する上記の記載では言及されていないその他のデータを含む)をアウトプットとして提供する。
【0028】
ガラス容器測定システム144の例は、欧州特許出願第2336740号、米国特許出願第2011/0141264号、及び米国特許出願第2011/0141265号に、より詳細に記載されている。これらのすべては、本明細書に参照により組み込まれる。
【0029】
高温ガラス容器142の種々の特性の測定は、ガラス容器測定システム144により行われる。この測定は、例えば、E−M(電磁気:Electro-Magnetic)スペクトルの赤外部及び可視部において精度の高いエリア又はライン走査カメラを用いて行われる。こうした測定では、例えば、高温ガラス容器142の温度に関する測定を行うことができる。ガラス容器測定システム144により行われるその他の測定には、ガラス容器の輪郭、ガラス容器の中心線、ガラス容器の傾斜、ガラス容器のガラスの水平分布、ガラス容器のガラスの垂直分布、及び/又はガラス容器の直径の測定が含まれる。
【0030】
オプションとして、ガラス容器形成マシーン140におけるその他のプロセス値148を測定することが、種々のセンサ150により適宜行れ、これらのプロセス値148の測定は、プロセス測定値152として提供される。こうした測定には、ブロー・モールドの温度に関する測定などがある。
【0031】
例えば、上述のセンサ150には、ツーリング温度を測る熱電温度計又は赤外線センサ、冷却用空気の特性を測定する圧力センサ及び流量センサ、ガラスの温度を測定する高温計などが含まれる。プロセス測定結果152及び容器測定結果146は、最初に所望したターゲット・セットポイント156も提供される制御アルゴリズムに基づくコントローラ154にフィードバックされる。制御アルゴリズムに基づくコントローラ154は、測定された容器の特性及びプロセス値を可能な限り所望のターゲット・セットポイント156に近い状態に保つため、熱形成期間のプロセス158の調整を計算する。
【0032】
制御アルゴリズムに基づくコントローラ154は、種々の熱形成期間(例えば、モールド接触時間、伸縮時間、ブランク接触時間)に関して所望の熱形成期間値158を算出し、最終的にガラス容器形成マシーン140に適用する。実際に調整値を算出するために、多数の異なる制御アルゴリズムを用いることができる。1つの可能性は、多数の個別の比例積分微分(PID)制御ループを、特定の測定値及びセンサ値に関する特定のプロセス・インプットと併せて使用することである。また、多重入出力(MIMO)コントローラも変数間の結合を行うために使用することができる。この目的を達成するために適用可能なアルゴリズムとして、制御に関する文献において内部モデル制御(IMC)という名称で知られる、近似プロセス・モデルがプロセス調整の計算に使用されるものがある。もう1つの魅力的な可能性として、プロセス・モデル及びオンライン最適化手続きを用いてアウトプットを算出するモデル予測制御(MPC)がある。
【0033】
本発明の閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システムの特徴は、制御アルゴリズムに基づくコントローラ154からのプロセス指向の所望熱形成期間値158を、オン/オフ・サイクル・イベント時間(又はイベント角度)を示し、ガラス容器形成マシーン140に適用されるマシーン・タイミング信号162に変換する熱形成タイミング調整システム160を使用することにある。ガラス容器形成マシーン140を適切に動作させるためには、この変換を行うにあたって下記の条件を考慮しなければならない。
【0034】
第1に、イベントは、適切なサイクル順序に保たれていなくてはならない。例えば、バッフルは、プランジャがパリソンを押し付ける前に、ブランク・モールドの上に配置されている必要がある。この影響して、単一のプロセス期間を変更するためには、多数のイベント時間の変更が必要になる。例えば、(ブランク・モールド接触時間を延長するために)パリソンをブランク・モールドに長く接触させたい場合には、遅れて、バッフルが到来し、ブランク・モールドを開き、ネック・リング・アームを反転し、ネック・リングを開き、ブロー・モールドを閉める必要性などがある。したがって、1つのイベントのタイミングを変更することは、プロセス全体に影響を与え、その他の多数のイベントの変更も必要になる。
【0035】
第2に、機械的な干渉又は衝突を避けるため、特定のイベント間に十分な時間をつくる必要がある。例えば、取出しトング・ヘッドは、ブローヘッドが邪魔にならないところに移動するまで、ガラス容器をつかむことができない。その他の例としては、ネック・リング・アームによりブロー・モールドに運ばれたパリソンと、取出し機構によりブロー・モールドから取り出された完全な吹きガラス容器が衝突する可能性がある。
第3に、形成に関するすべてのアクティビティ及び動作は、有効な合計サイクル期間又は共通サイクル期間の範囲内にある必要がある。
【0036】
一般的に、上記のすべての条件に配慮しながら、一定の所望熱形成期間を得られない場合がある。特定の熱形成期間に関して所望の値を達成するには、その他の熱形成期間を短縮又は延長しなければならないことがある。例えば、ブロー・モールド接触時間を延長する場合、衝突を回避しつつ、有効なサイクル時間の範囲内において再加熱伸縮時間を短縮することが必要になる。
【0037】
従来、マシーン・タイミングは、マシーンの操作者/ボトルの製造者によって手動で調整されており、上記の条件を満たすため、問題の解決が試みられ、必要な妥協がされていた。こうした調整は手動で行うことができるが、その有効性は、各操作者の技術、経験及び意欲に大きく委ねられていた。一方、図4に示すコントロール・ループにより具現化される自動閉ループ調整が実行された場合、有効な一連のイベント時間を割り出すための自動プロセスが必要になる。
【0038】
上記において参照されている先行特許文献は、条件付き最適化技術を有効なマシーン・タイミングを自動的に算出することに適用する技術を記載している。このアプローチは、本明細書ではサイクル最適化と呼ぶ。これらの特許文献に記載される技術の適用によって、開ループ・システムがつくられ、技術のある操作者が所望の形成期間を入力し、所望の値に可能な限り近い状態のスケジュールを自動的に算出及び適用することを可能にし、操作者の助けとなった。一方、上記において図4を参照しながら説明した本発明の閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システムは、特に、高温ガラス容器の製造後に該高温ガラス容器から取得される容器測定結果146及びプロセス測定結果152を使用する閉ループ・システムにおける、イベント時間の自動算出に関する特定の問題に先行特許文献に記載の数学的アプローチを適用する。
【0039】
先行特許文献に記載される基本的アプローチは、閉ループにおけるイベント角度の算出に関する問題に適用することができるが、既存の技術に新しい進展が必要になる。特に、実際の条件限界値を設定する問題に対処しなければならない。この問題の解決方法については下記のとおりである。
【0040】
イベント角度の自動算出は、下記の適切な条件付き最適化の数式を作成し、解くことによって達成される。
≦g(t)≦bとなるように、費用関数f(t)の最小化 (1)
なお、tは、イベント時間のベクトルを示し、f(t)は、条件を満たすためにどれだけ熱形成期間を調整するのかを示す定量的測定を提供する「費用関数」を示し、g(t)は、それぞれ下位境界b及び上位境界bの間に保持されるべき条件値のベクトル値関数を示している。
【0041】
例えば、f(t)は、所望の熱形成期間と達成可能な熱形成期間の平方誤差の合計であり、g(t)は、例えば、衝突を避け、サイクル期間を保つため、上位境界及び下位境界において保たれる特定の一連のブランチ期間を算出するものである。
上記の式では、境界を「解放」(bを減らす又はbを増やす)ことにより、通常、より良い調整を行うことができ、f(t)はより小さい値となる。したがって、境界を可能な限り開いておくことが重要であるが、今のところこうした問題(例えば、衝突)が起こることはない。
【0042】
閉ループ制御に上記の式を適用する際に対処が必要となる問題の1つは、少なくとも、達成可能な調整を現在制限しているアクティブ条件の限界値を可能な限りその最高範囲に近い状態に保つことである。一部の限界値に関しては、適切な限界値が明白である。例えば、シーケンス・タイプ条件では、先行イベントと後行イベントの間の期間が0よりも大きいということのみが求められる。
【0043】
ガラス容器形成マシーン140の機械的部分間の衝突に関するその他の条件は、その配置及び動作に基づき分析的に割り出される。しかし、その他の限界値は、物理的に観察することにより確定する必要がある。例えば、ブロー・モールドから取り除かれた高温ガラス容器と、ダウンした際に揺れながら入ってくるパリソンとの接触を回避するために必要な衝突マージン(例えば、ダウンの最後から取り出しの開始まで)は、ガラスの正確な熱状態に依存している。
【0044】
ここで、図5を参照しながら、閉ループ制御設定における条件の適切な値を動的に保つためのアプローチを説明する。ガラス容器形成マシーン140、制御アルゴリズムに基づくコントローラ154、所望のターゲット・セットポイント156及び所望の熱形成期間値158は、図4に示すものと同様である。また、図5に示す2つのフィードバック・ループ(第1のフィードバック・ループには高温ガラス容器142、ガラス容器測定システム144及び容器測定結果146が含まれ、第2のフィードバック・ループにはプロセス値148、センサ150及びプロセス測定結果152が含まれる。)も図4に示すものと同様である。
【0045】
図5に示す第2の実施形態は、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172を有し、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172は、制御アルゴリズムに基づくコントローラ154からのプロセス指向の所望の熱形成期間158を最適化マシーン・タイミング信号174に変換する。最適化マシーン・タイミング信号174は、オン/オフ・サイクル・イベント時間(又はイベント角度)を示し、ガラス容器形成マシーン140に適用される。また、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172は、アクティブ制限176のリストを、条件により制限されるユーザの調整インターフェース178に提供する。
【0046】
アクティブ制限176は、所望の熱形成期間の実現をさらに強化することを妨げる一連の制限である。アクティブ下位境界を減らし、又はアクティブ上位境界を増やすことにより、実際の熱形成期間が所望の値に近いものとなる。アクティブ制限176は、操作者182が見ることのできるアクティブ制限ディスプレイ180を有する条件により制限されるユーザの調整インターフェース178に提供される。そして、操作者182は、限界値制御184を用いて、1つ以上の限界値を緩めることができる。限界値制御184は、条件により制限されるユーザの調整インターフェース178が閉ループ・サイクル・オプティマイザ172に更新済限界値インプット186を提供するようにする。その後、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172は、修正された制限により影響を受ける値をさらに自由に変更することができる。閉ループ・サイクル・オプティマイザ172は、任意にサイクル期間も修正することができる(例えば、プロセス期間に対応するためにサイクル期間を長くする)。
【0047】
操作者182は、ガラス容器形成マシーン140が高温ガラス容器142の製造に関して修正されたプロセスを行っている間、ガラス容器形成マシーン140の観察188を行い、アクティブ制限が厳しすぎるか否かを判断する。操作者182が1つ以上の制限を修正することができると判断した場合、操作者182は、限界値制御184を用いて、条件により制限されるユーザの調整インターフェース178に変更を入力する。これにより、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172に新しい限界値インプット186が提供される。更新された値は、閉ループ・サイクル・オプティマイザ172により行われる次の最適化に使用される。結果としてもたらされた最適化マシーン・タイミング信号174の新しい値は、ガラス容器形成マシーン140に送信される。操作者182は、条件を緩和した効果を見ることができ、さらに、適宜制限の修正を行う。解決方法がなく、一貫性のない(実行不可能な)一連の条件が課される可能性を回避するために、利用方法を指導する追加の機能を実行することもできる。
【0048】
上記の条件付き最適化の方法論の適応性や特性のすべてを提供することはできないが、代替としてより単純なアプローチは可能であり、これも考慮されるべきである。このアプローチでは、それぞれの所望の熱形成期間(各コントローラ・アウトプット)に関して、対応する一連のイベントを事前に把握しておく。こうした一連のイベントは、これを修正し、また、次のイベントが適切な順になるように、まとまって動作しなければならない。
【0049】
本発明の閉ループ・サイクル・タイミング・オプティマイザの制御システムに関して、上記の記載では特定の実施形態及び適用方法を参考に説明したが、これは、説明を行うことを目的としたもので、それが余すことないすべてであることも、それ自体に本発明を限定することも意図していない。当業者には明らかなように、本発明の技術的思想及び範囲を逸脱しない限りは、本明細書に記載されるように、本発明に変更、修正又は代替を行うことができる。特定の実施形態及び適用方法は、本発明の原理及びその実用上の用途を最も良く説明することにより、当業者が本発明の種々の実施形態を最大限利用し、想定する個々の使用に合わせて種々の変更ができるように、選択され、記載されている。このような変更、修正又は代替のすべては、上記の特許請求の範囲を公正に、法的にかつ衡平的に認められる範囲に従い解釈したときに定められるこの発明の範囲内のものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
I.S.マシーンの動作におけるイベント・タイミングを自動的に最適化するシステムであって、
I.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器の特定の特性を示す容器測定情報を提供するガラス容器測定システムと、
I.S.マシーンが所望の特性を有するガラス容器を製造するように、該容器測定情報を用いて、該I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定するコントローラと、
所定のサイクル順序を保ち、機械的な干渉又は衝突を防ぎ、所定の合計サイクル期間又は共通サイクル期間を保つために、条件を課すことによって、自動的に該コントローラからの所望のプロセス期間を該I.S.マシーンに適用されるマシーン・タイミング信号に変換するサイクル・タイミング調整システムと
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、高温ガラス容器の特定の特性は、高温ガラス容器の温度、ガラス容器の輪郭、ガラス容器の中心線、ガラス容器の傾斜、ガラス容器のガラスの水平分布、ガラス容器のガラスの垂直分布、及びガラス容器の直径を含むグループの少なくとも1つを含むことを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、該システムはさらに、
I.S.マシーンにおける1つ以上のプロセス値の測定結果を提供する少なくとも1つのセンサ
を備え、該プロセス値の測定結果はコントローラに提供され、I.S.マシーンが所望の特性を有するガラス容器を製造するように、コントローラが、プロセス測定値及び容器測定情報の両方を用いて、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定するよう構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムにおいて、少なくとも1つのセンサは、ツーリング温度を測る熱電温度計又は赤外線センサ、冷却用空気の特性を測定する圧力センサ又は流量センサ、ガラスの温度を測定する高温計を含むグループの少なくとも1つであることを特徴とするシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のシステムにおいて、プロセス値の測定結果は、ブロー・モールドの温度に関する測定結果を含むことを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項3に記載のシステムにおいて、該システムは、初期の所望のターゲット・セットポイントが提供され、コントローラは、容器測定情報及びプロセス測定値を可能な限り該所望のターゲット・セットポイントに近い状態に保つとうに、所望のプロセス期間を設定するよう構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムにおいて、サイクル・タイミング調整システムは、コントローラからの所望のプロセス期間を自動的に前記I.S.マシーンに適用されるマシーン・タイミング信号に変換する閉ループ・サイクル・オプティマイザを備え、該閉ループ・サイクル・オプティマイザは、I.S.マシーンに適用するために閉ループ・サイクル・オプティマイザが提供する該マシーン・タイミング信号にアクティブ制限を課すよう構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、該システムはさらに、操作者が、閉ループ・サイクル・オプティマイザにより提供される、I.S.マシーンに適用するマシーン・タイミング信号のアクティブ制限を変更することを可能にする、条件に制限されるユーザの調整インターフェースを備えるシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、閉ループ・サイクル・オプティマイザは、サイクル期間の長さをプロセス期間に対応させるため、該サイクル期間の長さを長くする修正を行えるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、ガラス容器測定システムは、高温ガラス容器が形成された後、冷却される前に、I.S.マシーンから離れるようにして運搬されるときに、該高温ガラス容器から放出される放射線をモニタリングするように配置及び構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、ガラス容器測定システムは、高温ガラス容器が形成された後にI.S.マシーンから離れるようにして運搬されるときに、該高温ガラス容器から放出される放射線をモニタリングする少なくとも1つの撮像装置を備えることを特徴とするシステム。
【請求項12】
I.S.マシーンの動作におけるイベント・タイミングを自動的に最適化するシステムであって、
I.S.マシーンにより高温ガラス容器が形成された後、冷却される前に、該I.S.マシーンから離れるようにして運搬されるときに、高温ガラス容器から放出される放射線をモニタリングするように配置及び構成され、高温ガラス容器の特定の特性を示す容器測定情報を提供するガラス容器測定システムと、
I.S.マシーンにおける1つ以上のプロセス値の測定結果をプロセス測定値として提供する少なくとも1つのセンサと、
I.S.マシーンが所望の特性を有するガラス容器を製造するように、該プロセス測定値及び該容器測定情報を用いて、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定するコントローラと、
所定のサイクル順序を保ち、機械的な干渉又は衝突を防ぎ、所定の合計サイクル期間又は共通サイクル期間を保つために、条件を課すことによって、自動的に該コントローラからの所望のプロセス期間をI.S.マシーンに適用されるマシーン・タイミング信号に変換するサイクル・タイミング調整システムと
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項13】
I.S.マシーンの動作におけるイベント・タイミングを自動的に最適化する方法であって、
I.S.マシーンにより製造される高温ガラス容器の特定の特性を示す容器測定情報を提供するステップと、
I.S.マシーンにより所望の特性を有するガラス容器を製造するために、容器測定情報を用いて、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定するステップと、
所定のサイクル順序を保ち、機械的な干渉又は衝突を防ぎ、所定の合計サイクル期間又は共通サイクル期間を保つために、条件を課すことによって、自動的にコントローラからの所望のプロセス期間をI.S.マシーンに適用されるマシーン・タイミング信号に変換するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、高温ガラス容器の特定の特性は、高温ガラス容器の温度、ガラス容器の輪郭、ガラス容器の中心線、ガラス容器の傾斜、ガラス容器のガラスの水平分布、ガラス容器のガラスの垂直分布、及びガラス容器の直径を含むグループの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、該方法はさらに、
I.S.マシーンにおける1つ以上のプロセス値の測定結果を提供するステップ
を含み、該プロセス値の測定結果は、I.S.マシーンにより所望の特性を有するガラス容器を製造するために、I.S.マシーンを動作させるのに必要な所望のプロセス期間を設定するときに、容器測定情報と併せて使用されることを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、プロセス値の測定結果は、ブロー・モールドの温度に関する測定結果を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、I.S.マシーンに適用するために閉ループ・サイクル・オプティマイザが提供するマシーン・タイミング信号にアクティブ制限が課せられることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、該方法はさらに、I.S.マシーンに適用するために提供されるマシーン・タイミング信号のアクティブ制限を操作者が変更することを可能にするステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法において、該方法はさらに、サイクル期間の長さをプロセス期間に対応させるため、該サイクル期間の長さを長くする修正を行うステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項13に記載の方法において、容器測定情報を提供するステップは、少なくとも1つの撮像装置により高温ガラス容器から放出される放射線をモニタリングするステップを含むことを特徴とする方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図1】
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【公開番号】特開2012−184160(P2012−184160A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−47751(P2012−47751)
【出願日】平成24年3月5日(2012.3.5)
【出願人】(598152242)エムハート・グラス・ソシエテ・アノニム (49)