説明

開口部装置、防火部材

【課題】室内外を連通する穴があっても防火性が高い開口部装置を提供することを課題とする。
【解決手段】建物開口部の縁に沿って配置される枠体(10)と、枠体の枠内に開閉可能に配置され、見込み方向に貫通する通路を有する戸体(20)と、戸体の表裏面を形成する片の間に配置される部材に固定され、箱状のケース部材(41)、及びケース部材に内包される熱膨張体(42)を備える防火部材(40)と、を有し、防火部材の熱膨張体は、その発泡時に通路を塞ぐ部位に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の開口部に備えられ、防火性が高められる開口部装置、及び該開口部装置に備えられる防火部材に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建物には、万が一の火災の際にも延焼等の被害を最小限に抑えることができるように高い防火性が要求される。建物の開口部には壁が存在しないので、防火性が壁に比べて低くなる傾向にある。そこで、当該開口部に配置される窓やドア等の開口部装置に高い防火性を持たせることにより開口部の防火性を高めることが可能となる。
【0003】
このような開口部装置において防火性が問題となるのは、室内外に連通する部位である。すなわち、室内側又は室外側の火炎が当該連通する部位から反対側へ侵入し、延焼を促進してしまう。当該連通する部位としては例えばドアの室内外のそれぞれに備えられた取っ手(ハンドル)を結ぶ軸が通される穴(以下、「ハンドル用穴」と記載することがある。)を挙げることができる。
【0004】
特許文献1には、ドア本体の表裏面に備えられたエスカッションプレート(ハンドルの台座)とドア本体との間に熱膨張体を備えた防火ドアの構造が開示されている。これによれば、ドアが火災等により加熱されると熱膨張体が膨張し、ハンドル用穴を塞ぐので、延焼を防止することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平2−121588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、実際の火災時にはドアは高熱にさらされる。すると、当該高熱により高熱に晒された側では、ハンドル周りのドア本体の片に穴が開いたり、片の一部が溶損してしまうことがある。このような場合には、当該ドア本体に生じた新たな穴がハンドル用穴に通じてしまい、特許文献1に記載の防火ドアの構造でも室内外の連通を防ぐことは困難であった。
【0007】
そこで本発明はかかる問題点に鑑み、室内外を連通する穴があっても防火性が高い開口部装置を提供することを課題とする。また、その際に開口部装置に具備される防火部材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0009】
請求項1に記載の発明は、建物開口部の縁に沿って配置される枠体(10)と、枠体の枠内に開閉可能に配置され、見込み方向に貫通する通路を有する戸体(20)と、戸体の表裏面を形成する片の間に配置される部材に固定され、箱状のケース部材(41)、及びケース部材に内包される熱膨張体(42)を備える防火部材(40)と、を有し、防火部材の熱膨張体は、その膨張時に通路を塞ぐ部位に配置されている、開口部装置(100)を提供することにより前記課題を解決する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開口部装置(100)において、戸体(20)は、板状の部材であるパネル(25)と、パネルの外周端部を囲むように取り付けられ、通路を具備する框(24)と、を有し、さらに、框に取り付けられ、該框の見込み方向一方と他方とのそれぞれにハンドル(34、35)を具備するとともに、框の通路を貫通して一方と他方とのハンドル同士を連結する棒状の連動軸(36)を備える開閉操作部材(30)が設けられ、防火部材(40)は、熱膨張体(42)がその膨張時に連動軸が貫通する框の穴を塞ぐように配置される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の開口部装置(100)において、框(24)が見込み方向に並ぶ複数の部材(24a、24b)が組み合わせられて構成されており、その少なくとも1つ(24b)が樹脂により形成され、防火部材(40)は複数の部材に挟まれる位置に配置されている。
【0012】
請求項4に記載の発明は、箱状に形成されたケース部材(41)と、該ケース部材の内側に内包される熱膨張体(42)と、を備える、防火部材(40)である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、開口部装置に室内外を連通する通路があっても高い防火性を具備させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】1つの実施形態にかかる開口部装置の外観を概略的に示した図で、図1(a)は室内視、図1(b)は室外視によるものである。
【図2】図1にII−IIで示した線に沿った断面を概略的に示した図である。
【図3】図1にIII−IIIで示した線に沿った断面を概略的に示した図である。
【図4】防火部材の構造及びその取り付けの態様について説明した図である。
【図5】防火部材の構造を説明する図で、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
【図6】防火部材の作用を説明する図で、図6(a)が通常時、図6(b)は膨張時である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
【0016】
図1は1つの実施形態にかかる開口部装置100の外観を概略的に示した図である。図1(a)は室内視、図1(b)は室外視によるものである。図2は、図1(a)に示したII−II線に沿った断面(鉛直方向断面)を概略的に示した図である。図3は、図1(a)に示したIII−III線に沿った断面(水平方向断面)を概略的に示した図である。図2では、紙面左側が室外側、紙面右側が室内側である。また、図3では、紙面上側が室外側、紙面下側が室内側である。以下、図1〜図3及び適宜示す図を参照しつつ開口部装置100、及びここに備えられる防火部材40について説明する。
【0017】
開口部装置100は、建物開口部の縁に沿って備えられる枠体10を有し、該枠体10の枠内に戸体20が配置される。戸体20には戸先側端部(縦枠14側の端部)に開閉操作部材30が具備されており、戸体20は当該戸先側端部とは反対側の端部である吊元側端部(縦枠13側の端部)に備えられた不図示のピボットヒンジにより該ヒンジを軸としてスイング式に開閉可能とされている。さらに、戸体20の戸先側端部で、開閉操作部材30が配置される部位には防火部材40が設けられている。
【0018】
枠体10は、建物開口部の縁に沿って配置される枠状体であり、上枠11、下枠12、縦枠13、及び縦枠14が枠状に枠組みされて形成されている。枠体10の具体的な形状は特に限定されることなく公知のものを適用することができる。
【0019】
戸体20は、枠体10により区画される枠内に配置される戸体であり、その吊元側端部においてピボットヒンジにより枠体10に連結されている。したがって、戸体20は、ピボットヒンジを軸としてスイング式に開閉することができる。
【0020】
戸体20は、上框21、下框22、縦框23、24を方形に組み、その区画内にパネル(例えば、ガラスパネル)25を装着して構成されている。また戸先側の縦框24には、開閉操作部材30、及び防火部材40が具備されている。
【0021】
本実施形態では、パネル25として、2枚のガラス25a、25bの間にスペーサー26を挟持した複層ガラスパネルを例示している。ただしこれに限ることなく、単層ガラスパネルでも構わない。ただし、防火性向上の観点から、複層ガラスパネルの方が好ましい。
【0022】
また、パネル25の外周端部はグレージングチャンネル27を介して上框21、下框22、縦框23、24に挿入される。すなわち、上框21、下框22、縦框23、24が、パネル25の外周に沿ってパネル25の端部及び端面を覆うように配置される。
【0023】
上框21は、図2からわかるように、室外側に配置される室外側部材21aと室内側に配置される室内側部材21bとが見込み方向に組み合わされて構成されている。室外側部材21aはアルミニウム等の金属で形成されて戸体20の強度を確保する。一方、室内側部材21bは樹脂により形成され、戸体20の断熱性向上が図られている。
下框22は、図2からわかるように、室外側に配置される室外側部材22aと室内側に配置される室内側部材22bとが見込み方向に組み合わされて構成されている。室外側部材22aはアルミニウム等の金属で形成されて戸体20の強度を確保する。一方、室内側部材22bは、樹脂により形成され、戸体20の断熱性向上が図られている。
【0024】
吊元側に配置される縦框23は、図3からわかるように、室外側に配置される室外側部材23aと室内側に配置される室内側部材23bとが見込み方向に組み合わされて構成されている。室外側部材23aはアルミニウム等の金属で形成されて戸体20の強度を確保する。一方、室内側部材23bは、樹脂により形成され、戸体20の断熱性向上が図られている。
【0025】
戸先側に配置される縦框24は、図3からわかるように、室外側に配置される室外側部材24aと室内側に配置される室内側部材24bとが見込み方向に組み合わされて構成されている。室外側部材24aはアルミニウム等の金属で形成されて戸体20の強度を確保する。一方、室内側部材24bは、樹脂により形成され、戸体20の断熱性向上が図られている。
縦框24は、図3からわかるように開閉操作部材30が配置される部位において、室外側に面する片24c、室内側に面する片24dが形成され、さらに、片24cと片24dとの間に配置される部材としての片24eを備える。すなわち、室外側から室内側に向けて片24c、片24e、片24dが見込み方向に並ぶように配置されている。
【0026】
ただし、上框21、下框22、及び縦框23、24の具体的な断面形状は本実施形態に限定されることなく、公知のものを適用することができる。ただし、戸先側の框のうち、少なくとも開閉操作部材が配置される部位では、室外側片と室内側片との間に少なくとも1つの部材又は部材としての片が備えられている。
【0027】
開閉操作部材30は、戸体20を開閉操作する時に用いられる部材であり、図1、図3からわかるように、ラッチ機構31、室外側台座32、室内側台座33、室外側ハンドル34、室内側ハンドル35、及び連動軸36を備えている。
【0028】
ラッチ機構31は、室外側ハンドル34、及び室内側ハンドル35の回動に連動して作動するラッチ機構を箱状の部材の内側に内包し、当該作動に対応して戸体の端面から突没するラッチ31aを具備している。ラッチ機構31は公知のものを適用することができ、特に限定されるものではない。
当該ラッチ機構31のうち上記した箱状の部材は縦框24の片24cと片24eとの間に配置される。
【0029】
室外側台座32は縦框24の室外側に面する片24cの室外側面に接するように配置される板状の部材で、室外側ハンドル34の台座となる。
室内側台座33は縦框24の室内側に面する片24dの室外側面に接するように配置される板状の部材で、室内側ハンドル35の台座となる。
室外側台座32と室内側台座33とは不図示のネジにより互いに引き寄せるように連結されている。すなわち、室外側台座32と室内側台座33とは縦框24を室外側及び室内側から挟むように構成されている。
このような室外側台座32及び室内側台座33は公知の開閉操作部材にもそなえられており、ここでも公知のものを適用することができる。
【0030】
室外側ハンドル34は室外側台座32の室外側面に接するように配置され、室外側に延びる部材で、操作の際に掴んで操作に供される部材である。
室内側ハンドル35は室内側台座33の室内側面に接するように配置され、室内側に延びる部材で、操作の際に掴んで操作に供される部材である。
【0031】
連動軸36は、軸状の部材であり、縦框24及びラッチ機構31を貫通して室外側ハンドル34と室内側ハンドル35とを連結する。すなわち当該連動軸36が通される穴として縦框24にハンドル用穴が形成され、これにより見込方向に貫通する通路が形成される(当該通路の一部を形成する穴として図4の穴24fを挙げることができる。)。また連動軸36は、ラッチ機構31を貫通する部位において、当該ラッチ機構31と連動するように構成されている。すなわち、室外側ハンドル34、室内側ハンドル35のいずれかを回動させると、連動軸36を通じて他方側も回動するととも、ラッチ機構31も作動する。
【0032】
防火部材40は、縦框24のうち片24eの室内側面に接するように、片24eと片24dとの間に配置される。図4には防火部材40の構造、及び縦框24への取り付けの態様を説明する図を示した。また図5には、防火部材40のうちのカバー部材41の正面図(図5(a))、及び一部を破断して示した側面図(図5(b))を表した。
【0033】
防火部材40は、図4からわかるように、カバー部材41、熱膨張体42、及び固定部材43、44を備えている。
【0034】
カバー部材41は、図4、図5からわかるように、1つの面が開放され、片41bを底片41bとする箱状の収納部41a、及び該収納部41aから延びる板状の取り付け部41c、41dを備えている。本実施形態では1つの板状の部材の外周部を立ち上げるように折り曲げることにより収納部41aが箱状に形成され、取り付け部41c、41dも折り曲げることにより形成されている。
【0035】
また、底片41bには、該底片41bの厚さ方向に貫通する穴41e、41f、41gが設けられている。穴41eは上記した連動軸36が貫通する穴である。また穴41f、41gは、上記した室外側台座32と室内側台座33とを連結する不図示のネジが貫通する穴である。
【0036】
さらに、取り付け部41c、41dには、固定部材43、44が貫通する穴41h、41iが設けられている。
【0037】
熱膨張体42は、通常時において図3、図4からわかるように、板状に形成され、収納部41aの箱状である内側に配置される。熱膨張体42は、難燃性であるとともに、所定の温度にまで加熱されると膨張して体積が増加するように構成されている。具体的な膨張開始温度は特に限定されることはないが、建築基準法及び同施工令の加熱曲線に合せ、150℃程度であることが好ましい。
また、膨張倍率も特に限定されることはないが、10倍〜40倍であることが好ましい。
熱膨張体42の具体的な材料はこのような性能を有するものであれば特に限定されることはなく、公知のものを用いることができる。これには例えば黒鉛や炭素繊維等の熱膨張体を含有した材料であり、基材としては、エポキシ系、塩化ビニル、ブチル等を使用したものを挙げることができる。
【0038】
また、図4からわかるように、熱膨張体42にはカバー部材41の底片41bに設けられた穴41e、41f、41gに対応する穴が設けられている。
【0039】
固定部材43、44は、カバー部材41を縦框24に固定するための部材であり、例えばネジ等を挙げることができる。
【0040】
このような防火部材40は例えば次のように縦框24に取り付けられている。すなわち、縦框24の片24eには、予め連動軸36、及び室外側台座32と室内側台座33とを連結する不図示のネジが貫通するハンドル用穴としての穴24fが設けられている。そして穴24fに室内側から覆いかぶせるように熱膨張体42が配置される。さらに熱膨張体42を室内側から覆って収納部41aの内側に内包するようにカバー部材41を配置し、カバー部材41の取り付け部41c、41dの穴41h、41iを貫通させた固定部材43、44が縦框24の穴24g、24hに固定される。
このとき熱膨張体42は、その膨張時に通路、すなわち本実施形態では縦枠24の穴24fを塞ぐことができる位置に配置される。
【0041】
以上の構成を有する開口部装置100によれば、火災時等においても適切に防火性能を発揮することができる。図6に説明のための図を示した。図6は、図3のうち防火部材40が配置された周辺に注目した視点の図である。図6(a)は通常時を示し、図6(b)は火災等により熱膨張体42が膨張した場面を示している。
【0042】
すなわち、火災等により熱膨張体42が所定の温度に達すると、該熱膨張体42がカバー部材41の収納部41aの内側で膨張し、連動軸36が貫通する穴24f(図4参照)を塞ぐ。これにより見込方向室内外の連通が遮断され、延焼を防止することができる。
ここで防火部材40は、室内外側最表面を形成する片24c、片24dには配置されず、その間に設けられる部材としての片24eに取り付けらている。火災等が生じた場合、最表面を形成する片のうち火元に近い側の片は熱により穴が開いたり、溶損したりしてしまう虞がある。そうするとここに熱膨張体を配置しても必ずしも穴を塞ぐことができるとは限らない。これに対して本実施形態では、火災時にも穴開きや溶損し難い内部の部材に防火部材40が配置されているので、確実に穴を塞ぐことができる。
【0043】
また、防火部材40によれば、熱膨張体42をカバー部材41で覆って配置しているので、熱膨張体42は穴を塞ぐ方向に膨張し、効率よく穴を塞ぐことが可能である。このような防火部材40は、見込み方向に連通する通路を形成する穴に対して取り付ければよい。非常に簡易な構成であるとともに、その取り付けも容易であり、効率よく防火構造を構成することができる。
【0044】
以上、実施形態により説明したが、本発明は必ずしも当該実施形態に限定されることなく、その趣旨に反しない範囲で変形することもできる。例えば次のような事項を挙げることができる。
【0045】
上記実施形態では、縦框24のうち、その内部に形成される1つの片24eの室内側に防火部材40を配置した。これは、当該片24eが火災等によっても穴開き等が少ない部位であることに基づく。すなわち、防火部材40は、火災時等において目的とする穴を塞ぐことができ、かつ、火災等に起因して穴開き等が起こりにくい部材であれば特に限定させることなく取り付けることができる。
【0046】
また、熱膨張体はより安定して配置するために、いずれかの部材に貼り付けてもよい。本実施形態でいえば、熱膨張体42を縦框24の片24eに貼り付けてもよいし、カバー部材41の底片41bに貼り付けてもよい。
【0047】
さらに、本実施形態では見込方向室内外に通じる通路を形成する貫通する穴として、開閉操作部材30の連動軸36が貫通する穴を例に説明した。しかしながら必ずしもこれに限定されることはなく、開口部装置に形成され、通路を形成する他の穴を対象に防火部材が配置されてもよい。これには例えばシリンダー、錠箱、及びサムターンを備える錠装置が配置される部位を挙げることができる。
【0048】
なお、上記した防火構造が適用されるに際し、開口部装置の他の部位においても各部位に適した防火構造が採用されることが好ましいことはいうまでもなく、このような他の部位には公知の防火構造を適用すればよい。
【0049】
また、本実施形態では、スイング式に開閉する開口部装置について説明したが、これに限定されることなく、他の開閉形態の開口部装置についても同様である。
【符号の説明】
【0050】
10 枠体
20 戸体
21 上框(框)
22 下框(框)
23 縦框(框)
24 縦框(框)
25 パネル
26 スペーサー
27 グレージングチャンネル
30 開閉操作部材
34 室外側ハンドル
35 室内側ハンドル
36 連動軸
40 防火部材
41 カバー部材
41a 収納部
42 熱膨張体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物開口部の縁に沿って配置される枠体と、
前記枠体の枠内に開閉可能に配置され、見込み方向に貫通する通路を有する戸体と、
前記戸体の表裏面を形成する片の間に配置される部材に固定され、箱状のケース部材、及び前記ケース部材に内包される熱膨張体を備える防火部材と、を有し、
前記防火部材の前記熱膨張体は、その膨張時に前記通路を塞ぐ部位に配置されている、
開口部装置。
【請求項2】
前記戸体は、板状の部材であるパネルと、前記パネルの外周端部を囲むように取り付けられ、前記通路を具備する框と、を有し、
さらに、前記框に取り付けられ、該框の見込み方向一方と他方とのそれぞれにハンドルを具備するとともに、前記框の前記通路を貫通して前記一方と他方とのハンドル同士を連結する棒状の連動軸を備える開閉操作部材が設けられ、
前記防火部材は、前記熱膨張体がその膨張時に前記連動軸が貫通する前記框の穴を塞ぐように配置される、請求項1に記載の開口部装置。
【請求項3】
前記框が見込み方向に並ぶ複数の部材が組み合わせられて構成されており、その少なくとも1つが樹脂により形成され、前記防火部材は前記複数の部材に挟まれる位置に配置されている、請求項2に記載の開口部装置。
【請求項4】
箱状に形成されたケース部材と、
該ケース部材の内側に内包される熱膨張体と、を備える、
防火部材。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate