説明

開閉蓋の開閉構造

【課題】コストダウン、小型化を図りつつ組み立て作業性を向上させる上で有利な開閉蓋の開閉構造を提供する。
【解決手段】監視カメラ12の下部ケース30に形成された開口38は、1つの第1の板面3802と、一対の第2の板面3804とを有し、各第2の板面3804の箇所にそれぞれ所定長さの支軸40が突設されている。開閉蓋44は開口38を閉塞する矩形の本体板部46を有している。本体板部46には、開口38を閉塞した状態で第1の板面3802に臨む第1の側面4602と、一対の第2の板面3804に臨む2つの第2の側面4604を備える。各第2の側面4604に、支軸40の第2の側面4604の延在方向に沿った移動を可能にする案内溝48が形成され、案内溝48の端部に、支軸40の案内溝48への出し入れを可能とする開放溝50が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は開閉蓋の開閉構造に関する。
【背景技術】
【0002】
板に形成された矩形の開口を開閉蓋で開閉する構造として、開口を構成する板部分に設けられた一対の支軸と、開閉蓋に形成され前記支軸が嵌合される軸受孔とで構成されたものがある。
このような構造として、例えば、板や開閉蓋を弾性変形可能な材料で構成しておき、板の支軸近傍部分、あるいは、開閉蓋の軸受孔部分に力を加えて弾性変形させることによって支軸と軸受孔とを嵌合させるものがある(特許文献1参照)。
あるいは、ばねなどを用いて支軸をその軸方向に突出する方向に付勢しておき、支軸を突出方向とは反対方向に後退させた状態で開口に開閉蓋を挿入し、次いで、開閉蓋の軸受孔に支軸を合致させた状態で支軸を突出方向に突出させて支軸を軸受け孔に嵌合させるものがある。
【特許文献1】特開平8−307074号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前者の従来技術では、板や開閉蓋に力を加えて弾性変形させるため、組み立て性が悪く、特に、開口および開閉蓋が小型化されるほど組立作業が困難となる不利がある。
また、後者の従来技術では、支軸を付勢するためにばねやばねを保持する構造が必要となることから、部品点数の増加、構造の複雑化を招き、コストダウンおよび小型化を図る上で不利がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、コストダウン、小型化を図りつつ組み立て作業性を向上させる上で有利な開閉蓋の開閉構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明は、板状の部分に形成された矩形の開口を開閉蓋で開閉する構造であって、前記開口は、少なくとも前記矩形の一辺をなす第1の板面と、前記板面の延在方向の両端から互いに平行して延在する一対の第2の板面とを有し、前記各第2の板面の箇所で前記第1の板面寄りの箇所にそれぞれ所定長さの支軸が突設され、前記開閉蓋は前記開口を閉塞する矩形の本体板部を有し、前記本体板部は前記開口を閉塞した状態で外部に臨む表面と内部に臨む裏面を有し、前記本体板部の表面と裏面を接続する4つの側面は、前記開口を閉塞した状態で前記第1の板面に臨む第1の側面と、前記一対の第2の板面に臨む2つの第2の側面と、残りの第3の側面であり、前記各第2の側面に、前記第2の側面の延在方向の中間部から前記第1の側面寄りの端部に延在し前記支軸の前記第2の側面の延在方向に沿った移動を可能にする案内溝が形成され、前記案内溝の前記第2の側面の延在方向の中間部側の端部に、前記案内溝に連通して前記案内溝を前記本体板部の裏面に開放し前記支軸の前記案内溝への出し入れを可能とする開放溝が形成され、前記本体板部の裏面を前記第1の板面に臨ませて前記支軸が前記案内溝に挿入され前記支軸が前記案内溝内で前記第1の側面寄りの端部に位置し前記本体板部が前記開口内で前記板状の部分に対して直交する方向に垂れ下がる垂下状態が形成され、前記垂下状態から前記支軸を支点として前記第3の側面を開口方向に揺動させると前記開口を閉塞する閉塞状態が形成され、前記開口の閉塞状態で前記開口を形成する板面と前記本体板部とにわたり互いに係脱可能に係合する係合部が設けられ、前記閉塞状態から前記第3の側面を上方に揺動させると前記支軸が前記案内溝内で前記第1の側面寄りの端部に位置し前記本体板部の表面が前記第1の板面に臨み前記本体板部が前記開口から起立して前記開口を開放する第1の開放状態が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、開口に設けた支軸を、開閉蓋に設けた開放溝を介して案内溝に挿入することで、開閉蓋を支軸を支点に回動可能に取り付けることができ、開閉蓋で開口を開閉することができるので、開閉蓋や板状の部分を弾性変形させることなく、開閉蓋の開口への組み付けを極めて容易に行うことができ、組み立て作業性の向上を図る上で有利となる。
特に、開口および開閉蓋が小型化されていても、開閉蓋の開口への組み付けが容易に行え、組み立て作業性の向上を図る上で有利である。
また、開閉蓋の開閉機構を構成する部品は開閉蓋の1点で済み、ばねなどを要さないため、部品点数を削減できるとともに、構成を簡素化でき、コストダウンおよび小型化を図る上で有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態では、本発明の開閉蓋の開閉構造が監視カメラに適用された場合について説明する。
図1は監視カメラ12の斜視図、図2は監視カメラ12の後面図である。
監視カメラ12は、カメラ本体18と、カメラ本体18の底部を除く箇所を覆う合成樹脂製のケース20とを有している。
【0007】
図1に示すように、カメラ本体18は、下部に位置する基部24と、基部24の互いに対向する箇所から突設する2つの脚部26と、それら2つの脚部26の上端で回転可能に支持されたカメラ部28とを含んで構成されている。
2つの脚部26は、基部24を通る第1の仮想軸L1の回りに回転可能に支持され、カメラ部28は第1の仮想軸L1と直交する平面上を延在する第2の仮想軸L2の回りに回転可能に支持され、2つの脚部26は基部24に配設された不図示のモータにより回転され、カメラ部28は2つの脚部26のうちの一方の脚部26に配設された不図示のモータにより回転される。
監視カメラ12は上下を逆にして天井14に設置され、したがって、第1の仮想軸L1は鉛直方向に延在し、第2の仮想軸L2は水平方向に延在する。
基部24には、カメラ部28の撮像制御や第1の仮想軸L1回りに2つの脚部26を回転させるモータの制御、第2の仮想軸L2回りにカメラ部28を回転させるモータの制御、カメラ部28の撮影光学系の撮影倍率を変化させるズームモータの制御、監視カメラ12の外部に設けられたホスト装置との間での通信制御などを行なう制御部が設けられている。
前記制御部は、ホスト装置から送信されるコマンドに基づいて前記の撮像制御、モータの制御などを行なう。
図2に示すように、基部24はフレーム2402を有し、フレーム2402が後方に臨む後面2402A箇所には、前記制御部に電気的に接続される複数のコネクタが設けられている。それらコネクタは、ホスト装置とケーブルを介して接続される通信用のコネクタ2410、2412、映像信号出力用のコネクタ2414、電源供給用のコネクタ2416などである。
【0008】
ケース20は、合成樹脂製の下部ケース30と上部ケース32とカメラ部収容ケース34とケーブル収容ケース36との4つのケースを備えている。
下部ケース30は、ケース20の下部に位置し基部24を収容している。
上部ケース32は、下部ケース30の上に位置し2つの脚部26を収容している。
カメラ部収容ケース34は、カメラ部28を収容している。
ケーブル収容ケース36は、下部ケース30の後部から後方に突出しケーブルを収容している。
【0009】
図3、図4は下部ケース30の斜視図である。
下部ケース30は、後部が欠損した円弧状に延在する円弧部3002と、円弧部3002の後部から互いに平行して延在する一対の側壁3004と、一対の側壁3004の上端を接続する上壁3006とを有し、一対の側壁3004と上壁3006により下方が開放された開口部3008が形成されている。
上記のコネクタ2410、2412、2414、2416はこの開口部3008内に臨んでいる。
【0010】
図3、図4に示すように、上壁3006の左右両端には、後方に開放された矩形の開口38が形成されている。
開口38は、矩形の一辺をなす1つの第1の板面3802と、板面3802の延在方向の両端から互いに平行して延在する一対の第2の板面3804とを有している。
各第2の板面3804の箇所で第1の板面3802寄りの箇所にそれぞれ所定長さの支軸40が突設されている。
図5は第2の板面3804の斜視図、図6は開口38を後方から見た図である。
図3乃至図6に示すように、各第2の板面3804の箇所で第1の板面3802とは反対側の端部の箇所にそれぞれ係合突起42(特許請求の範囲の係合に相当)が突設されている。
なお、上述のように下部ケース30は合成樹脂製であり、開口38、支軸40、係合突起42は上壁3006に一体成形されている。
【0011】
図1に示すように、ケーブル収容ケース36は、下部ケース30の側壁3004および上壁3006と連続して延在するように基部24に取着されている。
図7(A)はケーブル収容ケース36の斜視図、(B)はケーブル収容ケース36の上下を反転した斜視図、図8は、下部ケース30とケーブル収容ケース36の接続部分の断面図である。
図7に示すように、ケーブル収容ケース36は、矩形状の上壁3602と、上壁3602の4辺のうち下部ケース30に接続される1辺を除く3辺からそれぞれ垂設された3つの側壁3604とを有している。
上壁3602のうち、下部ケース30に接続される1辺の延在方向の両側には取り付け片3610が上壁3602と平行にそれぞれ突設され、各取り付け片3610にはねじ挿通孔3610Aが形成されている。
図8に示すように、取り付け片3610は、ケーブル収容ケース36の上壁3602の前端と下部ケース30の上壁3006の後端とを合わせ、ケーブル収容ケース36の側壁3604の前端と下部ケース30の側壁3004の後端とを合わせたときに、開口38の下方に臨むように設けられている。
また、図7(A)、(B)に示すように、ケーブル収容ケース36は、3つの側壁3604のうち、互いに対向する2つの側壁3604が下部ケース30に接続される縁部の下方寄りの箇所に、係合爪3612が側壁3604と平行にそれぞれ突設されている。
また、図7(B)に示すように、取り付け片3610の基部近傍の上壁3006の表面には指掛け用凹部3620が形成されている。
【0012】
下部ケース30とケーブル収容ケース36の結合は次のようになされている。
図8に示すように、フレーム2402が開口38に臨む箇所にはねじ孔2420が形成されている。
ケーブル収容ケース36の上壁3602の前端と3つの側壁3604の前端が下部ケース30の上壁3006の後端と側壁3004の後端にそれぞれ突き合わされた状態で、ケーブル収容ケース36の各取り付け片3610のねじ挿通孔3610Aに挿通されたねじ37が基部24のねじ孔2420に螺合することで、ケーブル収容ケース36が基部24に取着される。
なお、ケーブル収容ケース36の各係合爪3612は、下部ケース30の下部内側に設けられた不図示の係合凹部に係合されている。
図3、図8に示すように、開口38には開閉蓋44が開閉可能に取着され、開閉蓋44で開口38が閉塞されることにより、ねじ37の頭部、ケーブル収容ケース36の各取り付け片3610、フレーム2402の部分が隠されており、この開閉蓋44と下部ケース30に本発明の開閉蓋の開閉構造が適用されている。
【0013】
次に、開閉蓋44の開閉構造について説明する。
なお、開閉蓋44は、下部ケース30とケーブル収容ケース36とを結合する前に、下部ケース30に組み付けるものである。
また、下部ケース30とケーブル収容ケース36とが組み付けられると、開口38は後端が開放状であったが、図3に示すように、ケーブル収容ケース36の上壁3606の板面により矩形状となる。
【0014】
図9(A)は開閉蓋44の斜視図、(B)は開閉蓋44の上下を反転した見た斜視図である。図10(A)は開閉蓋44の平面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)は(A)のC矢視図、(D)は(A)のD矢視図、(E)は(A)のE矢視図、図11は図10(C)のF矢視図である。
開閉蓋44は開口38を閉塞する矩形の本体板部46を有している。
本体板部46は開口38を閉塞した状態で外部に臨む表面46Aと内部に臨む裏面46Bを有している。
本体板部46の表面46Aと裏面46Bを接続する4つの側面は、開口38を閉塞した状態で第1の板面3802に臨む第1の側面4602と、一対の第2の板面3804に臨む2つの第2の側面4604と、ケーブル収容ケース36の上壁3602の板面に臨む第3の側面4606である。
なお、本実施の形態では、図9(A)、(B)に示すように、表面46Aは矩形で薄肉の上壁4680で形成され、この上壁4680の四辺からそれぞれ壁部4682が突設され、それら壁部4682の壁面により第1の側面4602と2つの第2の側面4604と第3の側面4606とが形成され、また、それら壁部4682の下端面により裏面46Bが形成されている。
【0015】
図9乃至図11に示すように、各第2の側面4604に、第2の側面4604の延在方向の中間部から第1の側面4602寄りの端部に延在し支軸40の第2の側面4604の延在方向に沿った移動を可能にする案内溝48が形成されている。
案内溝48は第2の側面4604の延在方向に平行して延在しており、また、表面46Aおよび裏面46Bに平行して延在している。
案内溝48の第2の側面4604の延在方向の中間部側の端部に、案内溝48に連通して案内溝48を本体板部46の裏面46Bに開放し支軸40の案内溝48への出し入れを可能とする開放溝50が形成されている。
開放溝50は案内溝48と直交している。
第2の側面4604の箇所で第3の側面4606寄りの端部に、開閉蓋44で開口38を閉塞した状態で係合突起42に係脱可能に係合する係合凹部52(特許請求の範囲の係合部に相当)が設けられている。
さらに、図6に示すように、係合突起42と係合凹部52とが円滑に係合されやすいように、表面46Aと裏面46Bの箇所で第3の側面4606寄りの端部の左右両側にそれぞれ傾斜面4610、4612が形成されている。
第3の側面には、図9に示すように、下方に開放された円弧状の指掛け用切り欠き4620が形成されている。
開閉蓋44は合成樹脂製で、案内溝48、開放溝50、係合凹部52、傾斜面4610、4612、指掛け用切り欠き4620は本体板部46に一体成形されている。
【0016】
図12乃至図17は開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
開閉蓋44の開口38への組み付けは次のようになされる。
図12、図13に示すように、本体板部46が開口38内で起立した状態で本体板部46の裏面46Bを第1の板面3802に臨ませ、かつ、支軸40に開放溝50を臨ませて本体板部46を第1の板面3802に近接し、支軸40を開放溝50から案内溝48に挿入させる。
次に、図14に示すように、本体板部46を起立した状態で本体板部46を開口38内に没入させ、支軸40を案内溝48内で第1の側面4602寄りの端部に位置させる。
この状態で、本体板部46が開口38内で上壁3006、3602に対して直交する方向に垂れ下がる垂下状態が形成される。
【0017】
図15、図16、図17に示すように、垂下状態から支軸40を支点として第3の側面4606を開口38方向に揺動させると、開閉蓋44で開口38を閉塞する閉塞状態が形成され、この閉塞状態で係合突起42と係合凹部52が係合し、閉塞状態が保持される。
【0018】
図18乃至図21は閉塞状態にある開閉蓋44を開放する際の説明図である。
図18、図19に示すように、指掛け用凹部から指掛け用切り欠きに指を掛け、閉塞状態から支軸40を支点として第3の側面4606を上方に揺動させていくと、図20に示すように、支軸40が案内溝48内で第1の側面4602寄りの端部に位置し、本体板部46の表面46Aが第1の板面3802に臨み、本体板部46が開口38から起立して開口38を開放する第1の開放状態が形成される。
なお、本実施の形態のように、監視カメラ12の上下を逆にして天井14に設置した場合には、開閉蓋44を閉塞状態から開放すると、開閉蓋44はその自重により支軸40から垂れ下がり、図20に示す第1の開放状態となる。
【0019】
第1の開放状態から本体板部46の起立した状態を維持しつつ本体板部46の半部を開口38内に没入させると、支軸40が案内溝48の第2の側面4604の延在方向の中間部側の端部に位置し、図21に示すように、本体板部46の半部が開口38内に没入した状態で開口38を開放する第2の開放状態が形成される。
この第2の開放状態は、例えば、監視カメラ12の下部を下にして設置した場合、開閉蓋44はその自重によりその半部が開口38内に没入するため、開口38の開放状態で開閉蓋44が邪魔にならないという利点がある。
【0020】
開閉蓋44は、図17乃至図21に示すように、閉塞状態と第1の開放状態との間で揺動させることで、あるいは、閉塞状態と第2の開放状態との間で揺動させることで、開口38を開閉するように用いられる。
この場合、閉塞状態と第2の開放状態との間では、第1の側面4602が第1の板面3802に臨みまたは表面46Aが第1の板面3802に臨むため、開放溝50から支軸40が外れる方向に本体板部46が移動しようとしても、それら第1の側面4602と第1の板面3802とが当接し、または、表面46Aと第1の板面3802とが当接するため、支軸40が開放溝50から外れる方向への本体板部46の移動が阻止され、開閉蓋44が支軸40から外れることはない。
【0021】
開閉蓋44の取り外しは、図16、図15に示すように、閉塞状態から開閉蓋44の第3の側面4606箇所を開口38内に押し込み、図14に示す垂下状態とし、裏面46Bを第1の板面3802に臨ませる。次に、図13に示すように、本体板部46を引き上げて支軸40を、案内溝48の第2の側面4604の延在方向の中間部側の端部に位置させる。
次に、図12に示すように、裏面46Bが第1の板面3802から離れる方向に本体板部46を移動させ、支軸40を開放溝50を通して案内溝48から取り外す。
【0022】
以上説明したように、本実施の形態によれば、開口38に設けた支軸40を、開閉蓋44に設けた開放溝50を介して案内溝48に挿入することで、開閉蓋44を支軸40を支点に回動可能に取り付けることができ、開閉蓋44や下部ケース30、ケーブル収容ケース36の部分を何ら弾性変形させる必要がないので、開閉蓋44の開口38への組み付けを極めて容易に行うことができ、組み立て作業性の向上を図る上で有利となる。
特に、開口38および開閉蓋44が小型化されていても、開閉蓋44の開口38への組み付けが容易に行え、組み立て作業性の向上を図る上で有利である。
また、開閉蓋44に開放溝50と案内溝48とが一体成形されており、ケースの開口38に支軸40が一体成形されているので、開閉蓋の開閉機構を構成する部品は開閉蓋44の1点で済み、部品点数を削減できるとともに、構成を簡素化でき、コストダウンおよび小型化を図る上で有利となる。
【0023】
なお、本実施の形態では、下部ケース30および開閉蓋44が合成樹脂製である場合について説明したが、本発明では何ら弾性変形させることなく開閉蓋44を開口38に組み付けることができるので、下部ケース30および開閉蓋44は金属製であってもよい。
また、開閉蓋44の用途や開閉蓋44が適用される機器は実施の形態に限定されず、各種設備や装置の、各種用途の開口を開閉する際に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】監視カメラ12の斜視図である。
【図2】監視カメラ12の後面図である。
【図3】下部ケース30の斜視図である。
【図4】下部ケース30の斜視図である。
【図5】第2の板面3804の斜視図である。
【図6】開口38を後方から見た図である。
【図7】(A)はケーブル収容ケース36の斜視図、(B)はケーブル収容ケース36の上下を反転した斜視図である。
【図8】下部ケース30とケーブル収容ケース36の接続部分の断面図である。
【図9】(A)は開閉蓋44の斜視図、(B)は開閉蓋44の上下を反転した見た斜視図である。
【図10】(A)は開閉蓋44の平面図、(B)は(A)のB矢視図、(C)は(A)のC矢視図、(D)は(A)のD矢視図、(E)は(A)のE矢視図である。
【図11】図10(C)のF矢視図である。
【図12】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図13】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図14】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図15】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図16】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図17】開閉蓋44の開口38への組み付けの説明図である。
【図18】閉塞状態にある開閉蓋44を開放する際の説明図である。
【図19】閉塞状態にある開閉蓋44を開放する際の説明図である。
【図20】閉塞状態にある開閉蓋44を開放する際の説明図である。
【図21】閉塞状態にある開閉蓋44を開放する際の説明図である。
【符号の説明】
【0025】
12……監視カメラ、30……下部ケース、3006……上壁、38……開口、3802……第1の板面、3804……第2の板面、40……支軸、44……開閉蓋、46……本体板部、46A……表面、46B……裏面、4602……第1の側面、4604……第2の側面、4606……第3の側面、48……案内溝、50……開放溝。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の部分に形成された矩形の開口を開閉蓋で開閉する構造であって、
前記開口は、少なくとも前記矩形の一辺をなす第1の板面と、前記板面の延在方向の両端から互いに平行して延在する一対の第2の板面とを有し、
前記各第2の板面の箇所で前記第1の板面寄りの箇所にそれぞれ所定長さの支軸が突設され、
前記開閉蓋は前記開口を閉塞する矩形の本体板部を有し、
前記本体板部は前記開口を閉塞した状態で外部に臨む表面と内部に臨む裏面を有し、
前記本体板部の表面と裏面を接続する4つの側面は、前記開口を閉塞した状態で前記第1の板面に臨む第1の側面と、前記一対の第2の板面に臨む2つの第2の側面と、残りの第3の側面であり、
前記各第2の側面に、前記第2の側面の延在方向の中間部から前記第1の側面寄りの端部に延在し前記支軸の前記第2の側面の延在方向に沿った移動を可能にする案内溝が形成され、
前記案内溝の前記第2の側面の延在方向の中間部側の端部に、前記案内溝に連通して前記案内溝を前記本体板部の裏面に開放し前記支軸の前記案内溝への出し入れを可能とする開放溝が形成され、
前記本体板部の裏面を前記第1の板面に臨ませて前記支軸が前記案内溝に挿入され前記支軸が前記案内溝内で前記第1の側面寄りの端部に位置し前記本体板部が前記開口内で前記板状の部分に対して直交する方向に垂れ下がる垂下状態が形成され、
前記垂下状態から前記支軸を支点として前記第3の側面を開口方向に揺動させると前記開口を閉塞する閉塞状態が形成され、
前記開口の閉塞状態で前記開口を形成する板面と前記本体板部とにわたり互いに係脱可能に係合する係合部が設けられ、
前記閉塞状態から前記第3の側面を上方に揺動させると前記支軸が前記案内溝内で前記第1の側面寄りの端部に位置し前記本体板部の表面が前記第1の板面に臨み前記本体板部が前記開口から起立して前記開口を開放する第1の開放状態が形成される、
ことを特徴とする開閉蓋の開閉構造。
【請求項2】
前記第1の開放状態から前記起立した状態を維持しつつ前記本体板部の半部が前記開口内に没入し支軸が前記案内溝の前記第2の側面の延在方向の中間部側の端部に位置して前記開口を開放する第2の開放状態が形成されることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。
【請求項3】
前記開閉蓋は合成樹脂製であり、前記案内溝、前記開放溝、前記係合部が前記本体板部に一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。
【請求項4】
前記開閉蓋は合成樹脂製であり、前記案内溝、前記開放溝、前記係合部が前記本体板部に一体に形成され、前記板状の部分は合成樹脂製であり、前記開口および前記支軸および前記係合部が前記板状の部分に一体成形されていることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。
【請求項5】
前記第3の側面には、指掛け用の欠部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。
【請求項6】
前記案内溝は前記本体板部の表面と平行して延在していることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。
【請求項7】
前記開放溝は前記案内溝と直交していることを特徴とする請求項1記載の開閉蓋の開閉構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−165637(P2007−165637A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−360690(P2005−360690)
【出願日】平成17年12月14日(2005.12.14)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】