説明

防水カバー及び機器の防水保護方法

【課題】機器が水中に浸漬してしまわないように低コストで保護することができる防水カバー及び機器の防水保護方法を実現する。
【解決手段】防水カバー100を杭圧入機1に装着することにより、防水カバー100の被包部10と杭圧入機1との間に空気層50が形成されるので、その空気層50の空気圧によって被包部10の下部開口から増水した水が浸入することを抑え、防水カバー100内の杭圧入機1が水に浸漬してしまうことを防ぐことを可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水カバー及び機器の防水保護方法に係り、特に機器を覆う防水カバー及びその防水カバーで機器を保護する機器の防水保護方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、杭圧入作業を終えた杭圧入機を速やかに撤去するための運搬装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような運搬装置を用いれば、河川工事などにおいて急な増水が発生した場合に、短時間で杭圧入機などの建設機器を撤去することができ、機器が水没し故障してしまうことを防ぐことができる。
【特許文献1】特開平6−257151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の場合、運搬装置は高価な装置であるため、増水がいつ発生するかわからない状態で待機させてことは非効率的であるとともに、待機させておくことによって工費が増大してしまうという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、機器が水中に浸漬してしまわないように低コストで保護することができる防水カバー及び機器の防水保護方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
水に浮かない機器を内包する防水カバーであって、
前記機器の上部及び側部を覆う被包部と、
前記被包部を前記機器に固定する固定部と、を備え、
前記被包部と前記機器との間に空気層が形成されることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の防水カバーにおいて、
前記固定部は、前記空気層による浮力によって、当該防水カバーが浮き上がらないように、前記被包部を前記機器の周囲に拘束することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の防水カバーにおいて、
前記被包部内の前記空気層に対して、当該防水カバーの外部から空気を供給する空気供給手段を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の防水カバーにおいて、
当該防水カバーの外面に、前記被包部を防護する防護部材を着脱可能に備えることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の防水カバーを用いて、水没の恐れのある機器を保護する機器の防水保護方法であって、
前記被包部を前記機器の上方から被せてその機器の上部及び側部を覆い、更に前記固定部によって前記被包部を前記機器の周囲に拘束することで前記被包部と前記機器との間に空気を保持して空気層を形成し、その空気層によって前記被包部の下方からの水の浸入を防ぐことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機器を被包部で覆って固定部により固定し、その防水カバーを所定の機器に装着することによって、防水カバーの被包部と機器との間に空気層を形成することができるので、その空気層の空気圧によって被包部の下方からの水の浸入を防ぐことが可能になり、防水カバー内の機器が水に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
つまり、水害などの発生前に防水シートを機器に装着すれば、機器が濡れたり汚れたりすることを防ぐことができ、機器が故障してしまうことを防止することができる。
【0011】
また、防水カバーは、例えば、樹脂シートなどから成形することができる袋状のカバー部材であるので、従来技術における運搬装置などと比べて格段に安いコストで製造することができる。さらに、その防水カバーの機器への取り付けや取り外しは容易に行うことができる。
【0012】
従って、この防水カバー及び防水カバーを利用する機器の防水保護方法は、機器が水中に浸漬してしまわないように低コストで保護することができる技術であるといえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明に係る防水カバー及び機器の防水保護方法の実施形態について詳細に説明する。
なお、本実施形態における防水カバーは、急な増水が生じる水害時などに水没してしまいそうな建設機器や重機を覆うことで、その機器などが水中に浸漬してしまわないように保護するカバーである。具体的には、本発明の防水カバーで保護する対象となる機器は、水に浮かない機器であって、万一水没してしまった場合には、水底に沈むか、水底に設置されたままとなり、水上に浮かび上がったり水中を漂ったりしない機器である。
特に、本実施形態においては、水没の恐れのある機器として杭圧入機を覆って保護する防水カバーを例に説明する。
【0014】
防水カバー100は、図1(a)(b)(c)に示すように、杭圧入機1の周囲を覆う被包部10と、その被包部10を杭圧入機1に固定する固定部である複数のベルト20等を備えている。
【0015】
なお、杭圧入機1(図4、図5参照)は、既に圧入された杭Pの上端部を把持する複数のクランプ装置2を備えたサドルと、サドルに対して前後動自在なスライドベースと、スライドベース上で左右に旋回自在なリーダマストと、リーダマストの前面に昇降自在に取り付けられて杭Pを保持するチャック装置と、リーダマストに対してチャック装置を昇降駆動する油圧シリンダとを備える機器本体3と、機器本体3上に取り付けられたクレーン4等を備えている機器である。
そして、杭圧入機1は、杭Pを保持したチャック装置を下降させることと、杭Pを離してチャック装置を上昇させることを繰り返すことによって、1ストローク分ずつ杭Pを圧入することを繰り返して、杭Pを地盤に圧入するようになっている。また、杭圧入機1は順次杭を圧入する際に、新たに圧入した杭Pをチャック装置で保持した状態でクランプ装置2を備えるサドルを移動させるようにして、その杭Pに対して前進することができるようになっている。
この杭圧入機1の構成や動作は従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
【0016】
この防水カバー100の被包部10は、図1(a)〜(c)に示すように、杭圧入機1の機器本体3を覆う本体カバー11と、杭圧入機1のクレーン4を覆うブームカバー12と、を有している。
【0017】
本体カバー11は、図1(a)〜(c)に示すように、機器本体3の上面と前後左右の側面を覆う形状であって、下面側が開放された略直方体形状を呈している。
ブームカバー12は、図1(a)〜(c)に示すように、クレーン4の周囲を覆うように、略円柱形状を呈しており、本体カバー11の上面側に内部空間を連通するように一体に設けられている。
つまり、被包部10は、杭圧入機1の上部及び側部を覆い、下部側に開口を有している。
【0018】
被包部10は、例えば、非透液性かつ非通気性の樹脂シートからなる。
この被包部10は、幾つかの樹脂シートパーツが接合され、下部側に開口が形成された袋状のカバー部材であり、それら樹脂シートパーツの接合部分は熱圧着などによって融着されており、隙間や細孔がないように接合されている。なお、樹脂シートの接合部分や杭圧入機1の角に当たる部分の内面には、その部分の強度を上げる補強シートを貼付することが好ましい。
また、被包部10の本体カバー11における前面および後面には、水密ファスナー13が設けられており、被包部10の下部開口側を割き分けて、広げることが可能になっている。なお、この水密ファスナー13を閉じて封着した部分は密封されて水密性および気密性を有するので、水や空気が透過しないようになっている。
【0019】
ベルト20は、本体カバー11に7箇所、ブームカバー12に3箇所、ブームカバー12と本体カバー11の接合部分に1箇所の計11箇所に設けられている。
【0020】
本体カバー11には、杭圧入機1の前後方向に掛け渡される2本のベルト20と、杭圧入機1の左右方向に掛け渡される5本のベルト20が設けられている。この本体カバー11側のベルト20は、被包部10の下部開口側で締結するように設けられており、それらベルト20の一端部と他端部とを締結することによって、被包部10を杭圧入機1の周囲に拘束して、防水カバー100が杭圧入機1から外れてしまわないように固定することができる。
ブームカバー12側には、クレーン4の周囲に環状に掛け渡される4本のベルト20が設けられている。このブームカバー12側のベルト20の一端部と他端部とを締結することによって、被包部10を杭圧入機1の周囲により確実に拘束し固定することができる。
【0021】
そして、被包部10を杭圧入機1に被せてベルト20を締結して、杭圧入機1に防水カバー100を装着した際に、被包部10と杭圧入機1との間に空気が保持されてなる空気層50(図4、図5参照)が形成される。なお、被包部10は、非透液性および非通気性を有しているので、被包部10内に形成された空気層50は、被包部10から漏れることなく安定した状態で維持される。
【0022】
この杭圧入機1に装着された防水カバー100は、本体カバー11側の7本のベルト20が杭圧入機1の下方で締結されることによって、その姿勢が拘束されているので、被包部10の下部開口は常に下方を向いていることとなる。
つまり、被包部10内に形成された空気層50によって、被包部10内の内圧(空気圧)が高まることとなるので、被包部10の下部開口の位置より高い水位となる増水が発生しても、被包部10の下部開口から増水した水が浸入することを抑え、防水カバー100(被包部10)内での水位の上昇を防ぎ(図8参照)、杭圧入機1が水中に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
また、防水カバー100の被包部10は、ベルト20の締結により杭圧入機1の周囲に拘束されているので、空気層50の浮力によって防水カバー100が浮き上がり難くなっており、杭圧入機1から防水カバー100が外れてしまわないようになっている。
【0023】
また、その空気層50に対して、防水カバー100の外部から空気を供給する空気供給手段としてのエアコンプレッサ40が、この防水カバー100に備えられている(図9参照)。
エアコンプレッサ40によって、防水カバー100内の空気層50に空気を供給することにより、被包部10内の内圧(空気圧)を一層高めることができるので、増水した水の水位が高くその水圧が高い場合でも、被包部10の下部開口から水が浸入することを抑えて、防水カバー100(被包部10)内での水位の上昇を防ぐことが可能になる。
【0024】
さらに、被包部10には、後述する防護部材である防護ネット30を取り付けるための複数の被係止金具14が設けられている。
被係止金具14は、本体カバー11の上面に1箇所、本体カバー11の左右の側面にそれぞれ2箇所ずつで4箇所、ブームカバー12に2箇所の計7箇所に設けられている。
【0025】
防護ネット30は、図2に示すように、略L字形状を呈するネット部31と、防護ネット30を防水カバー100に取り付けるための係止バンド32とを備えている。
ネット部31は、例えば、ザイロン(登録商標)などの高強度繊維によって編まれた樹脂性ネットや、金属ワイヤが編まれた金属性ネットからなる。
係止バンド32は、ネット部31に一端が連結されたゴムロープ32aと、ゴムロープ32aの他端に設けられた係止フック32bとからなる。
【0026】
この係止バンド32は、ネット部31の角端など計7箇所に設けられており、係止バンド32の係止フック32bを被包部10の被係止金具14に係着させることで、被包部10を防護する防護ネット30を防水カバー100に着脱可能に備えることができる。
そして、防水カバー100に取り付けられた防護ネット30は、被包部10が破損しないように、防水カバー100の外面側を被覆するようになっている。
【0027】
次に、本発明に係る、機器の防水保護方法であって、杭圧入機1に防水カバー100を装着する手順や、その防水カバー100によって杭圧入機1が水中に浸漬してしまわないようにする防水保護方法について説明する。
【0028】
例えば、河川工事などにおいて杭圧入機1を使用する杭Pの埋設作業が行われていた際に、集中豪雨などにより水嵩が増して作業現場が冠水する可能性が高まり、その杭圧入機1が水没してしまう恐れがあるものの、杭圧入機1を速やかに撤去できない場合に、この防水カバー100を用いて杭圧入機1が水中に浸漬してしまわないようにする防水保護を実行する。
【0029】
まず、図3に示すように、防水カバー100の水密ファスナー13を開き、被包部10の下部開口側を広げた状態で、その被包部10を杭圧入機1の上方から被せる。この際、ブームカバー12内にクレーン4を先端側から送り込むようにして、そのクレーン4をブームカバー12で覆い、さらに機器本体3を本体カバー11で覆う。
ブームカバー12内にクレーン4が収容され、本体カバー11の隅部と杭圧入機1(機器本体3)の縁部とが揃っていることを確認した後、水密ファスナー13を閉じて、その杭圧入機1の上部及び側部を被包部10で被覆する。
【0030】
次いで、本体カバー11に左右方向に掛け渡された5本のベルト20の一端部と他端部をそれぞれ被包部10の下部開口側であって、杭圧入機1の下方で締結する。また、本体カバー11の前後方向に掛け渡された2本のベルト20の一端部と他端部をそれぞれ被包部10の下部開口側であって、杭圧入機1の下方で締結する。この本体カバー11側の7本のベルト20を杭圧入機1の下方で締結することによって、防水カバー100が杭圧入機1から外れてしまわないように固定することができる。
更に、ブームカバー12側において、クレーン4の周囲に環状に掛け渡された4本のベルト20の一端部と他端部とを締結することによって、被包部10を杭圧入機1の周囲により確実に拘束し固定する。
【0031】
このように、杭圧入機1の上部及び側部を被包部10で覆うとともに、各ベルト20を締結してその被包部10を杭圧入機1の周囲に拘束し、防水カバー100を取り付けることによって、図4、図5に示すように、被包部10と杭圧入機1との間に空気が保持されてなる空気層50が形成される。
特に、樹脂シートからなる被包部10で杭圧入機1を覆い、水密ファスナー13やベルト20でカバーを機器に固定する防水カバー100の取り付け作業は、作業員一人ないし少人数で行うことのできる作業であるので、容易に防水カバー100を杭圧入機1に装着することができ、また取り外すことも容易に行うことができる。
【0032】
次いで、防護ネット30の7つの係止フック32bを、被包部10における7つの被係止金具14に係着させて、図6、図7に示すように、防護ネット30を防水カバー100に取り付ける。
この防護ネット30を防水カバー100に装着する場合、増水した水が流れて杭圧入機1に向かってくる方向に対して取り付ける。つまり、水の流れの上流側であり、その水流が杭圧入機1(防水カバー100)に当たる面に防護ネット30を取り付ける。
このように、水流が防水カバー100に当たる面に防護ネット30を取り付けることによって、流れてきたゴミや流木などが防水カバー100に接触することを防ぎ、防水カバー100が破れるなど破損してしまうことを低減することができる。
【0033】
また、増水の規模が大きいと予想される場合には、防水カバー100の外部から、防水カバー100内の空気層50に対して空気を供給するエアコンプレッサ40を取り付けることが好ましい。
このエアコンプレッサ40は、増水した水位の水面上となる地点に配置され、エアホース41を介して空気層50に空気を供給する(図9参照)。
【0034】
そして、洪水や高潮などによる増水が発生し、杭圧入機1の周辺の水位が上昇した場合でも、図8に示すように、杭圧入機1に本発明に係る防水カバー100が装着されていれば、空気層50の空気圧によって被包部10の下部開口から増水した水が浸入することを抑え、防水カバー100内での水位の上昇を防ぎ、杭圧入機1が水中に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
【0035】
また、増水した水位が高く、その水圧が高い場合には、図9に示すように、エアコンプレッサ40によって空気層50に空気を供給することにより、被包部10内の空気圧を一層高めることができるので、そのような場合でも、防水カバー100内での水位の上昇を防ぎ、杭圧入機1が水中に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
【0036】
以上のように、本発明に係る防水カバー100を杭圧入機1に装着すれば、防水カバー100の被包部10と杭圧入機1との間に空気層50が形成されるので、その空気層50の空気圧によって被包部10の下部開口から増水した水が浸入することを抑えることができ、防水カバー100内の杭圧入機1が水に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
特に、エアコンプレッサ40によって空気層50に空気を供給することにより、その空気層50の空気圧を一層高めることができるので、より確実に被包部10内への水の浸入を抑えることができ、増水の規模が大きくその水位や水圧が高いような場合でも、防水カバー100内での水位の上昇を防ぎ、杭圧入機1が水に浸漬してしまうことを防ぐことができる。
【0037】
そして、水位が下がった際に、防水カバー100を杭圧入機1から取り外せば、杭圧入機1は濡れておらず、泥や砂の付着もないので、速やかに復旧させることが可能となり、杭の埋設作業を継続することができる。つまり、機器の修理費用の発生を抑え、作業日程の延長に伴う工費の増大などを抑えることができるメリットがある。
【0038】
また、本発明に係る防水カバー100は、樹脂シートなどからなる袋状のカバー部材であるので、従来技術における運搬装置などと比べて格段に安いコストで製造することができるものであるので、この防水カバー100及び防水カバー100を利用する機器の防水保護方法は、各種機器が水中に浸漬してしまわないように低コストで保護することができる技術であるといえる。
【0039】
なお、以上の実施の形態においては、杭圧入機1用の防水カバー100を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、防水カバーで覆う機器は、その他の任意の機器であってよく、その機器の大きさや形状に応じた防水カバーとするようにすればよい。
また、防水カバーで保護する対象は、機器であることに限らず、水没させたくない設備や建築物など任意の物体であってもよい。
【0040】
また、以上の実施の形態においては、防護ネット30は、杭圧入機1(防水カバー100)の前面側を覆う形状として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、杭圧入機1(防水カバー100)全体を被覆するなど、他の形状を有する防護ネットであってもよい。
【0041】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る防水カバーを示す説明図であり、上面図(a)と、矢印b方向からの測面図(b)と、矢印c方向からの正面図(c)である。
【図2】防水カバーの防護ネットを示す平面図である。
【図3】防水カバーの水密ファスナーを開いた状態を示す正面図である。
【図4】杭圧入機に装着された防水カバーを示す側面図である。
【図5】杭圧入機に装着された防水カバーを示す正面図である。
【図6】杭圧入機に装着された防水カバー及び防護ネットを示す側面図である。
【図7】杭圧入機に装着された防水カバー及び防護ネットを示す正面図である。
【図8】水位上昇時において防水カバーが装着された杭圧入機を示す説明図である。
【図9】より高い水位上昇時において防水カバーが装着された杭圧入機を示す説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1 杭圧入機(機器)
2 クランプ装置
3 機器本体
4 クレーン
10 被包部
11 本体カバー
12 ブームカバー
13 水密ファスナー
14 被係止金具
20 ベルト(固定部)
30 防護ネット(防護部材)
31 ネット部
32 係止バンド
32a ゴムロープ
32b 係止フック
40 エアコンプレッサ(空気供給手段)
50 空気層
100 防水カバー
P 杭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水に浮かない機器を内包する防水カバーであって、
前記機器の上部及び側部を覆う被包部と、
前記被包部を前記機器に固定する固定部と、を備え、
前記被包部と前記機器との間に空気層が形成されることを特徴とする防水カバー。
【請求項2】
前記固定部は、前記空気層による浮力によって、当該防水カバーが浮き上がらないように、前記被包部を前記機器の周囲に拘束することを特徴とする請求項1に記載の防水カバー。
【請求項3】
前記被包部内の前記空気層に対して、当該防水カバーの外部から空気を供給する空気供給手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水カバー。
【請求項4】
当該防水カバーの外面に、前記被包部を防護する防護部材を着脱可能に備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の防水カバー。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の防水カバーを用いて、水没の恐れのある機器を保護する機器の防水保護方法であって、
前記被包部を前記機器の上方から被せてその機器の上部及び側部を覆い、更に前記固定部によって前記被包部を前記機器の周囲に拘束することで前記被包部と前記機器との間に空気を保持して空気層を形成し、その空気層によって前記被包部の下方からの水の浸入を防ぐことを特徴とする機器の防水保護方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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