説明

防水包帯

【解決手段】整形外科用副木、パッドまたは医療器材を生体部位に対して保持するための防水軽圧迫および/または保持包帯は、24時間あたり500g/m以上の、包帯の内面から外面への湿気放散移動速度を有する合成糸で形成された編成織布を含んでいる、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[技術分野および本発明の背景]
本発明は、整形外科的利用のための軽圧迫および/または軽保持特性を有する弾性防水包帯を提供するものである。特にこの包帯は、副子(副木)(splint)、傷用包帯、パッドまたは医療器材を患者の体肢または生体部位に対してその場に保持するために使用される。編成された保持包帯は防水性であり、防水性とみなされる副木、パッド、または医療器材と組み合わされて、外傷部位を乾燥した快適な状態に維持することができる。本包帯は、しばしば体肢である体部に一定の圧迫を提供することもでき、外傷部位付近で血液循環を向上させることができる。
【背景技術】
【0002】
本発明の編成された弾性保持包帯は通気性が高く、24時間あたり1400g/m以上の湿気透過度を有する。本発明の弾性軽圧迫防水保持包帯の編成構造は、単モノフィラメント糸の新規な利用と新規な編手法が関与するため、包帯を防潤性として副木、パッドまたは医療器材をその場で動かないように固定し、副木、パッド、またはその他の医療器材にそれらの所望の医療効果を適切に達成させる。
【0003】
外傷部位を乾燥して清潔な状態に保つために使用されている従来の包帯は、皮膚から包帯表面に湿気を排出させる糸および繊維を利用する。この構造は余分な湿気を放散させるよう、自然熱を身体から放出させ空気を循環させることを意図している。しかしながら、実際にはこれらの従来の包帯は、特に湿気の移動速度が低下する高湿気状態および/または低温では、構造体内に逃がされる湿気によって機能不全となることがある。さらに多くの湿気を吸収させるように構造体の密度を増加させると、蒸気の大気への移動性がさらに減少する。概して従来技術はこの問題を解決するために逆効果の方向を指向していた。
【0004】
一方、本明細書で解説し特許請求された実施形態に従う包帯は、余分な水分を包帯から排出させ、包帯周囲の循環空気にさらされて皮膚を乾燥させ、包帯から周囲空気へ湿気を移動させる、非常に軽量で、目の粗い構造の非吸収材料で形成されている。これは、外傷部位および周囲領域を乾燥状態に保つのにずっと効果的であることがわかると共に、湿気が効果的には放散されない程度にまで外傷部位を濡らすことを心配せずに患者に入浴やシャワーを可能ならしめるものである。
【0005】
この新規な防水包帯は“延伸性包帯の弾性特性”に関する基準BS7505で試験されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】(特になし)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的の一つは、副木などの整形外科用包帯上での使用に適した保持包帯の提供である。
【0008】
本発明の別な目的は、副木などの整形外科用包帯上での使用に適した軽圧迫包帯の提供である。
【0009】
本発明の別な目的は、副木などの整形外科用包帯上での使用に適した軽圧迫および保持特性の両方を有する包帯の提供である。
【0010】
本発明の別な目的は、皮膚や整形外科用包帯から湿気を効率的に移動させる包帯の提供である。
【0011】
本発明の別な目的は、副木などの整形外科用包帯上でこの使用に適しており、軽量で通気性を有する開構造を有する包帯の提供である。
【0012】
本発明の別な目的は、副木などの整形外科用包帯上での使用に適しており、軽圧迫本体を含んで成り、十分な伸縮性を備えた軽量で熱放散可能な包帯の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記及びその他の本発明の利点は、身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持し、24時間あたり少なくとも500g/mである包帯の内面から包帯の外面への湿気放散移動速度を有する合成糸で形成された編成織布(knitted fabric)を含んだ長形包帯の提供によって達成される。
【0014】
本発明の一好適実施態様によれば、この織布はその弛緩長の少なくとも30%縦方向へ伸張する伸縮性糸を含んでいる。
【0015】
本発明の別な好適実施態様によれば、編成織布の内面は、医療器材と患者の皮膚に接触する利用のために柔軟な糸を含んでおり、編成織布の外面は、包帯の内面から湿気を移動させるための疎水性糸を含んでいる。
【0016】
本発明の別な好適実施態様によれば、内面の柔軟な糸および外面の疎水性糸は共にモノフィラメント糸である。
【0017】
本発明の別な好適実施態様によれば、この織布は、弛緩状態で380/mから640/mの間である数の微小孔部を含んでおり、横糸方向の編目列の数は弛緩状態で5/cmから12/cmの間であり、織布の重量は弛緩状態で70+/−5g/mの間である。
【0018】
本発明の別な好適実施態様によれば、内面の糸はナイロン1/33dtex(デシテックス)であり、外面の糸は0.1ポリプロピレンである。
【0019】
本発明の別な好適実施態様によれば、この包帯は、覆われた状態またはむき出し状態のポリエステル、ポリウレタン、ナイロン、またはポリエーテルの伸縮性糸を含む。好適実施態様では伸縮性糸は、むき出し状態のポリウレタンである。
【0020】
本発明の別な好適実施態様によれば、長形包帯は身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持するために提供され、24時間あたり少なくとも500g/mである包帯の内面から外面への湿気放散移動速度を有する合成糸から形成された編成織布を含んでいる。編成織布の内面は、医療器材および患者の皮膚に接触する利用のための柔軟なモノフィラメント糸を含んでおり、編成織布の外面は、包帯の内面から湿気を移動させるためのモノフィラメント疎水性糸を含んでおり、微小孔部の数は弛緩状態で380/mから640/mの間であり、横糸方向への網目列の数は弛緩状態で5/cmから12/cmの間であり、織布の重量は弛緩状態で70+/−5g/mである。
【0021】
本発明の別な実施態様によれば、包帯は伸縮性糸を含んでおり、縦方向の伸張度が少なくとも30%である。
【0022】
本発明の別な実施態様によれば、伸縮性包帯は身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持するために提供され、24時間あたり少なくとも500g/mである包帯の内面から外面への湿気移動速度を有する縦編織布を含んでいる。この織布は、織布の厚み方向を通る湿気の移動を促進させるよう、織布の厚み方向を通過するループ状に形成されたナイロン糸を内面に含んでいる。
【0023】
本発明の別な好適実施態様によれば、湿気放散移動速度は、24時間あたり少なくとも1400g/mである。
【0024】
本発明の別な好適実施態様によれば、包帯は、患者の体表形状への密着性を向上させるよう、織布構造のストレッチ特性を向上させるべく縦目に編み込まれるか、並編されている複数の微細な伸縮性糸を含んでいる。
【0025】
本発明の別な好適実施例によれば、その伸縮性糸は織布に形成される鎖編状に編み込まれるか並編されている。伸縮性糸は破断伸び率470%以上にて弾性率90Cn以下を有する。
【0026】
本発明の別な好適実施態様によれば、防水軽圧迫保持包帯は、整形外科用副木、パッドまたは医療器材を身体部位に接触させて保持するために提供される。この包帯は、身体部位に接触するのに適した比較的柔軟な合成糸の内面と、疎水性モノフィラメント糸で構築される複数の縦目を含んだ外面と、織布の通気性と快適性とを身体部位およびその上の副木、パッドまたは医療器材に提供するための微小孔部を創出するように編成糸に挿入される複数の網目列とを含んでいる。複数の微細な伸縮性糸は、織布構造のストレッチ特性を向上させるため、および患者の生体部位への快適性を改善するため、縦目に編み込まれるか並編されている。
【0027】
本発明の目的の一部について前述した。本発明のその他の目的や利点は、添付図面を利用した本発明の説明によって明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、新規な軽圧迫保持包帯の一実施例を示す。
【図2】図2は、図1に示す軽圧迫保持包帯が巻かれることになるギブス包帯を示す。
【図3】図3は、軽圧迫保持包帯の適用(状況)を示す。
【図4】図4は、副木の上に軽圧迫保持包帯が巻かれた状態を示す。
【図5】図5は、本願で説明した本発明の好適実施態様に従った軽圧迫保持包帯の一実施例の拡大写真である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[好適実施形態およびベストモードの説明]
図面を参照すると、本発明の好適実施形態に従った保持包帯が図1に参照番号10で示されている。
【0030】
包帯10の編成構造は、好適にはナイロン糸とポリプロピレンモノフィラメント糸との組合せと、少量の弾性糸を含んでいる。この編成構造は糸自体による厚みよりも太い厚みを織布に提供するので、三次元構造であると考えられる。この三次元の特徴は図1の包帯10の側面および切断面で示されており、包帯の主要な反対面たる外面12および内面14との間に距離を提供している。包帯10は典型的には、包装の容易性および損傷した体肢への包帯10の巻きつけを容易にするために図1に示すようなロール状である。
【0031】
ナイロンはそれら2種類の繊維のうちの軟らかい方であり、ナイロンが内面14上にくるように構造物に編み込まれて身体部位に接触し、ポリプロピレンの外面12は外側を向いており、皮膚には接触しない。ポリプロピレンはこれら繊維のうちで弾性のある方であり、本来的に疎水性である。それ故、ポリプロピレンは構造に増強された堅牢性を提供し、湿気のための排水材(排水媒体)として作用する。
【0032】
伸縮性糸は追加の弾性を提供するよう、好適には包帯10の織布構造に組み込まれる。弾性糸に適したものの一つはドルラスタン(Dorlastan)であり、セグメント化ポリエステルまたはポリエーテル/ポリウレタンのフィラメント繊維である。この繊維は比較的に少量で弾性、弾性回復および寸法安定性を提供する。
【0033】
包帯10の編成構造は、一般的に最大径が0.1mmである非常に微細なモノフィラメント糸を使用している。これは、織布の厚み方向を通してナイロン内面14からポリプロピレン外面12へ、そして大気中への迅速な湿気移動を提供する通気性の高い編成構造と非常に高い軽量性を提供する。
【0034】
包帯10の一実施例を以下に示す。
[実施例1]
4本のバーを備えた18ゲージシングルバー経編機
加工糸およびラン−イン
バー1及びバー2は全通編、PP 0.1 プラスチセルポリプロピレン
ラン−イン 1650mm/振編
バー3は全通編、ナイロン 1/33デシテックス、ラン‐イン2550mm/振編
バー4は最初と最後の編込による端部を有した半通編、
伸縮性ドルラスタン 1/80デシテックス
ラン−イン 550mm/振編 緒巻き引張50%
包帯の詳細
3インチ包帯のための73回編込み
4インチ包帯のための97回編込み
2インチ包帯のための49回編込み
織布の明細
メートルあたり700網目列(cpm)(編機上)
900から950cpm(ロールから排出)
70+/−5g/m 弛緩織布重量
弛緩状態厚 1.26mm
延伸状態の厚み(140%弛緩状態) 0.85mm
構造表示
1‐0/0‐1全セットポリプロピレンモノフィラメント
0‐0/4‐4全セットナイロン
1‐1/0‐0半セット弾性糸
【0035】
前述の包帯は、基準BS7505“延伸性包帯の弾性特性”で試験されている。この試験はインストロン引張試験機で実施され、第2リトラクション曲線から得られた情報を利用して弾性特性を測定することで包帯を特徴付けるために使用されている。この試験は実施例1の包帯10が軽圧迫の適用のためのタイプ2の特性基準を満たすことを示している。
【0036】
図2は、その上に包帯10が巻かれる一般的なタイプの前腕副木20を示している。副木20はプラスタ/ガーゼまたは合成キャスティングテープ(合成ギブステープ)を含むどのようなタイプまたは構造でもよい。
【0037】
図3に示すように、包帯10は、副木20を必要な位置および形状に維持する圧力で、腕と下側の副木20の周囲に巻かれている。図4に示すように、巻きつけが完了すると、包帯10は副木20を覆って副木20の反対側の皮膚に接触する。包帯10は、図示のように皮膚にはナイロンの内面14で接触する。ナイロン糸は包帯10の下の湿気を、包帯10を通して外面12のポリプロピレン糸に移動させる“チャンネル(経路)”効果を創出する。湿気の移動を促進するため、内面14のナイロンループは織布の厚み方向を通ってポリプロピレンの外面12に突出している。
【0038】
包帯の適切な実施態様は、内面、および疎水性の単モノフィラメント糸で構築される複数の縦目(経糸)を含んだ外面を形成する織布構造と、構造の通気性および快適性を提供する穴部または微小孔部を創出するように縦目糸に挿入される複数の網目列(横糸)とを含んでいる。包帯は、患者の生体部位への快適性を向上させるように織布構造のストレッチ特性を向上させるべく、複数の微細な伸縮性糸を縦目に編み込みまたは並編している。
【0039】
包帯10の一実施態様の織布の湿気放散移動速度は、24時間あたり500g/m以上である。包帯10のその他の実施態様の織布の湿気放散移動速度は、24時間あたり1400g/mを下回らない。包帯10は、包帯を患者に固定させるため、面ファスナーなどの着脱式留具をもって提供される。従来のフック材料のパッチは、自己適用を補助するよう、包帯10の両端または両端付近に固定される。剥離ライナーおよび接着面を備えた接着テープその他の固定具を使用することもできる。
【0040】
包帯10の編成伸縮性織布は、ワープステッチまたは鎖ステッチ方向に並編または編成された伸縮性糸を備えた、鎖編みで編成されたポリプロピレンモノフィラメント糸、並びに、鎖編み及び挿入編の両方で編成されたナイロンモノフィラメント糸をさらに含むことができる。
【0041】
包帯10の編成構造における穴部や微小孔部(窓部)の数は弛緩状態で380/mから640/mの間であり、横糸方向の糸または網目列の数は弛緩状態で5/cmから12/cmである。包帯10の典型的な長さは4.4mから5.1mの間である。
【0042】
包帯10の単位面積あたりの重量は好適には30グラム/mから90グラム/mであり、包帯10の縦方向(長手方向)への伸縮率は30%から75%の間である。包帯10の幅方向への伸縮率は弛緩状態で好適には25%から45%の間である。
【0043】
モノフィラメント糸の径は0.03mmから0.14mmであり、靭性は45から60センチニュートン/テックスであり、伸縮性繊維は40デシテックスから80デシテックスの間である。本発明の包帯の好適実施態様の厚み範囲は弛緩状態で1.1mmから2.6mmであり、40%の伸び状態で0.6mmから1.5mmである。
【0044】
好ましくは、伸縮性糸は鎖編に編成または並編されており、破断伸び率470%以上にて弾性率90Cn以下を有する。あるいは、伸縮性糸は合成ゴムまたは天然ゴムでもよい。
【0045】
包帯10の織布の拡大詳細写真を図5で示す。
【0046】
改良された医療用包帯について説明した。本発明の多様な詳細は本発明の範囲から逸脱することなく変更できる。さらに、前述の本発明の好適実施態様およびベストモードは説明のためにのみ提供されており、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲は「特許請求の範囲」によって定義されるものである。
【符号の説明】
【0047】
10 包帯
12 外面
14 内面
20 前腕副木

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持するための長形包帯であって、
合成糸で形成された編成織布を備え、その編成織布は、24時間あたり500g/m以上である本包帯の内面から外面への湿気放散移動速度を有している、ことを特徴とする長形包帯。
【請求項2】
前記編成織布は伸縮性糸を含んでおり、その弛緩長の少なくとも30%の縦方向への伸張度を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の長形包帯。
【請求項3】
前記編成織布の内面は、医療器材や患者の皮膚に当てるための柔軟な糸を含んでおり、前記編成織布の外面は、本包帯の内面から湿気を移動させるための疎水性糸を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の長形包帯。
【請求項4】
前記の内面の柔軟な糸および外面の疎水性糸は共にモノフィラメント糸であることを特徴とする請求項3に記載の長形包帯。
【請求項5】
弛緩状態での前記織布の微小孔部の数は380/mから640/mの間であり、
弛緩状態での横糸の編目列の数は5/cmから12/cmの間であり、
弛緩状態での前記織布の重量は70+/−5g/mである、ことを特徴とする請求項1に記載の長形包帯。
【請求項6】
前記内面の糸はナイロン1/33デシテックスであり、前記外面の糸は0.1ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1に記載の長形包帯。
【請求項7】
セグメント化ポリエステルまたはポリエーテル/ポリウレタンを備えた伸縮性糸を含んでいることを特徴とする請求項6に記載の長形包帯。
【請求項8】
身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持するための長形包帯であって、
合成糸で形成された編成織布を備え、その編成織布は、24時間あたり500g/m以上である本包帯の内面から外面への湿気放散移動速度を有しており、
前記編成織布の内面は、医療器材や患者の皮膚に当てるための柔軟なモノフィラメントの合成糸を含んでおり、前記編成織布の外面は、本包帯の前記内面から湿気を移動させるためのモノフィラメント疎水性糸を含んでおり、
前記織布には、弛緩状態で380/mから640/mの間である複数の微小孔部が設けられており、弛緩状態での横糸の編目列の数は5/cmから12/cmの間であり、弛緩状態での前記織布の重量は70+/−5g/mの間である、ことを特徴とする長形包帯。
【請求項9】
本包帯は伸縮性糸を含んでおり、縦方向の伸張度が少なくとも30%であり、弛緩状態での厚みが1.1mmから2.6mmの間であることを特徴とする請求項8に記載の長形包帯。
【請求項10】
前記内面の糸はナイロン1/33デシテックスであり、前記外面の糸は0.1ポリプロピレンであることを特徴とする請求項8に記載の長形包帯。
【請求項11】
セグメント化ポリエステルまたはポリエーテル/ポリウレタンを備えた伸縮性糸を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の長形包帯。
【請求項12】
身体部位に固定された下側の医療器材を覆って保持するための長形包帯であって、
24時間あたり500g/m以上である本包帯の内面から本包帯の外面への湿気移動速度を有する縦編織布を備えており、
前記織布は、当該織布の厚み方向を通る湿気移動を促進させるよう、当該織布の厚み方向を通って前記外面へ突出するところの前記内面上のループに形成されるナイロン糸を含んでいる、ことを特徴とする長形包帯。
【請求項13】
前記湿気移動速度は24時間あたり1400g/m以上であることを特徴とする請求項12に記載の長形包帯。
【請求項14】
織布構造のストレッチ特性を改善して患者の人体への快適性を改善すべく、縦目に編み込まれるか又は並編されている複数の微細な伸縮性糸を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の長形包帯。
【請求項15】
前記伸縮性糸は前記織布に形成される鎖編状に編み込まれるか又は並編されており、前記伸縮性糸は破断伸び率470%以上にて弾性率90Cn以下を有している、ことを特徴とする請求項14に記載の長形包帯。
【請求項16】
整形外科用副木、パッドまたは医療器材を身体部位に保持するための防水軽圧迫保持包帯であって、
a)身体部位に接触するのに適した比較的柔軟な合成糸の内面と、疎水性モノフィラメント糸で構築される複数の縦目を含んだ外面とを形成する織布構造と、
b)織布の通気性と快適性とを身体部位およびその上の副木、パッドまたは医療器材に提供するための微小孔部を創出するように編成糸に挿入された複数の編目列と、
c)織布構造のストレッチ特性を向上させ、且つ、患者の人体への快適性を改善するため、縦目に編み込まれるか又は並編された複数の微細な伸縮性糸と、
を備えてなることを特徴とする防水軽圧迫保持包帯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−515609(P2012−515609A)
【公表日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−547904(P2011−547904)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/034838
【国際公開番号】WO2010/085263
【国際公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(501356226)ビーエスエヌ メディカル,インク. (17)