説明

防火扉付搬送システム、防火扉付レール装置及び搬送システム

【課題】例えば工場や倉庫などの施設内に設けられる防火扉付搬送システムにおいて、搬送車の走行性能への悪影響を低減しつつ、施設内空間を防火扉によってレールを横切る方向に分断可能にする。
【解決手段】防火扉付搬送システム(100)は、レール(1)と、車輪(4)がレールの転動面上を転がる搬送車(3)と、前記施設内の空間を、レールに交わる方向に分断するための防火扉板(7)と、防火扉板を、搬送車が通過可能な開位置から前記空間を分断する閉位置に移動可能な扉板移動部(8)とを備える。レールには、転動面上で平面的に見て、レールの幅方向に対して斜めに第1の切込み(1a)が入れられており、防火扉板は、閉位置へ移動される際に、第1の切込みを通過可能である形状を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場や倉庫などの施設内で、各種物品を搬送する搬送車が、レール上を走行する搬送システムの技術分野に関し、特に防火扉が付けられている防火扉付搬送システムの技術分野に関する。本発明は更に、このような防火扉付搬送システムに含まれる防火扉付レール装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の搬送システムとしては、例えば工場等内の天井や床に敷かれたレール上を、所謂ビークル等の搬送車が走行するものがある。ここで、搬送車の車輪は、レールの転動面上を転がるので、レールに切れ目があると、走行中における荷の振動や揺れの原因、騒音の原因等となる。このため従来から、特許文献1や2では、車輪数を増やすことで、切れ目になっていない転動面上を転がる車輪数を増やすことで、レールの切れ目に車輪が落ち込むことによる悪影響を低減する技術が提案されている。特許文献3では、3個以上の電機子を有するリニアモータを用いることで、レールに沿って配列された磁石のピッチと整流子の電極パターンピッチとを合わせる技術が開示されている。
【0003】
特に工場等内では、搬送する物品の種類によっては火災の恐れがあるため、この種の搬送システムでは、レールが敷かれた施設内の空間を分断すべく、レール付近に防火扉が取り付けられている。防火扉は、普段は、搬送の邪魔とならない位置に、退避されており、必要に応じて施設内の空間を気密的に分断するように閉められるのが一般的である。
【0004】
【特許文献1】特開平1−166819号公報
【特許文献2】特開2003−160047号公報
【特許文献3】特開平8−70566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の背景技術によれば、車輪、電機子等の数量を増やすなど、搬送車の構造を基本から変更することが必要となり、装置構成及びその制御の複雑化を招くという技術的問題点がある。
【0006】
また特に、防火扉により、気密的に施設内の空間を分断するためには、レールを横切るように防火扉を閉めることが望ましい場合が多いものと推察される。しかしながら、防火扉が通過するような大きな切れ目をレールに設けたのでは、上述の背景技術で対応するのは、実践上極めて困難であるという技術的問題点がある。
【0007】
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、搬送車の走行性能への悪影響を低減しつつ、施設内の空間を防火扉によってレールを横切る方向に分断可能である防火扉付搬送システム、及びそのようなシステムに備えられる防火扉付レール装置、並びに、任意目的でレールに切れ目を入れつつも、それによる悪影響を抑えることを可能ならしめる搬送システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る防火扉付搬送システムは上記課題を解決するために、施設内に敷かれるレールと、車輪が前記レールの転動面上を転がるようにセットされる搬送車と、前記施設内の空間を、前記レールの所定箇所において、前記レールに交わる方向に分断するための防火扉板と、前記防火扉板を、前記搬送車が前記所定箇所を通過可能な開位置から前記空間を分断する閉位置に移動可能な扉板移動手段とを備え、前記レールには、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられており、前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みを通過可能である形状を有する。
【0009】
本発明の防火扉付搬送システムによれば、レールは、例えば工場や倉庫である施設内の天井や床に敷かれている。このレール上には、所謂ビークル等の搬送車がセットされている。火災のない正常時には、搬送車の車輪が、レールの転動面上を車輪が転がることで、搬送車はレール上を走行する。このような走行は、例えば、レールに沿って配列された永久磁石及び搬送車に備えられたリニアモータ間における電磁気的な推進力によって、行われる。或いは、他の電磁気的若しくは電気的又は機械的な推進力によって行われてもよい。この際、防火扉板は、搬送車が通過可能な開位置にあるので、搬送車の走行の妨げとなることはない。
【0010】
ここで特に、後述のように防火扉板による施設内空間の分断を可能ならしめるレールに入れられた第1の切込みは、車輪が転がる転動面上で平面的に見て、レールの幅方向に対して斜めに入れられている。従って、切込みが幅方向に平行である場合と比較して、車輪が切込みの存在によるレールの切れ目に、落ち込む量を極めて効果的に低減できる。従って、かかる第1の切込みがあっても、走行中における搬送車の脱線或いは脱輪、荷の振動や揺れ、騒音等を低減できる。更にこれは、レールの切れ目に起因した塵の発生や故障を防止することにも繋がる。
【0011】
他方、火災時には、防火扉板は、例えば、電気式、電磁気式、機械式等で駆動するアクチュエータを備える、扉板移動手段によって、前述の開位置から、施設内空間を分断する閉位置に移動される。そして、レールに入れられた第1の切込みを、防火扉板は通過するので、防火扉板によって、施設内空間は、防火扉板が設置されたレールの所定箇所において、レールに交わる方向に分断される。即ち、防火扉板は、切込みに対して相補の形状を有しており、第1の切込みを通過可能であるので、閉位置にある防火扉板とレールとは干渉することがない。この結果、レールを横切る方向であっても防火扉板によって、施設内空間の気密的な分断も容易にして可能となる。
【0012】
以上のように、本発明の防火扉付搬送システムによれば、搬送車の走行性能への悪影響を低減しつつ、施設内の空間を防火扉によってレールを横切る方向に分断できる。
【0013】
本発明に係る防火扉付搬送システムの一態様では、前記レールに沿って離散的に配列された複数の磁石を更に備え、前記搬送車は、前記複数の磁石を利用して生じる推進力によって前記車輪が転がり、前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みに加えて前記複数の磁石間の間隙を通過可能である形状を有する。
【0014】
この態様によれば、通常時には、搬送車は、磁石を利用して、例えばリニアモータ方式で走行する。火災時には、防火扉板は、磁石の間隙を通過して、開位置から閉位置に移動される。このように、レールに磁石が配列されていても、防火扉板は、磁石の間隙に対して相補の形状であるため、防火扉を閉める際の支障とならない。
【0015】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記防火扉板は、前記転動面上で平面的に見て、前記第1の切込みに対応して斜めに形成されている第1板部と前記間隙に対応して形成されている第2板部とが一体的に連結されてなる。
【0016】
この様態によれば、防火扉板は、閉位置に移動される際には、第1板部が第1の切込みを通過し、第2板部が前記間隙を通過する。このように、防火扉板は、第1板部と第2板部とが一体となって、第1の切込み及び前記間隙に対して相補の形状に形成されているため、比較的簡単な構成を有する防火扉板によって、施設内の空間を防火扉によってレールを横切る方向に確実に分断できる。
【0017】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記レールは、一対のレール部から構成されており、前記一対のレール部には、前記第1の切込みとして、前記転動面上で平面的に見て、相互に逆方向に傾斜している切込みが夫々入れられている。
【0018】
この様態によれば、第1の切込みは、転動面上で平面的に見て、相互に逆方向に傾斜しているので、レールの転動面上で平面的に見てレールの中心線に対して線対称である或いは線対称に近い形状を持つ防火扉板によって、施設内の空間を防火扉によってレールを横切る方向に確実に分断できる。
【0019】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記レールは、一対のレール部から構成されており、前記一対のレール部には、前記第1の切込みとして、前記転動面上で平面的に見て、相互に同じ方向に傾斜している切込みが夫々入れられている。
【0020】
この様態によれば、第1の切込みは、レールの転動面上で平面的に見て相互に同じ方向に傾斜していることにより、レールの転動面上で平面的に見て直線状又は直線に近い形状を持つ防火扉板によって、即ち、より単純な平板又は平板に近い防火扉板によって、レールを横切る方向に確実に分断できる。
【0021】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記転動面は、前記レールを構成する溝内に配置されている。
【0022】
この様態によれば、レールは、例えば、レールの幅方向で切断した断面が、U型に形成されており、このU型の溝の底面には、磁石が搬送方向に沿って複数配列されている。この磁石両側の底面が転動面であって、車輪がこの転動面上を転がる。このようなレールを構成することにより、レールで、車輪及び車輪周り並びに磁石を囲い、一定の姿勢になるように保持するため、これらを囲わない場合と比較して、第1の切込みの上を走行する際の、荷の振動や揺れ、騒音等を低減できる。
【0023】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記第1の切込みが入れられている斜めの角度は、前記車輪の幅及び前記第1の切込みの幅に基づいて、設定されている。
【0024】
この様態によれば、第1の切込みの角度は、車輪の幅及び第1の切込みの幅に対応しているため、車輪がレールの切れ目に落ち込む量を極めて効果的に低減できる。典型的には、車輪におけるその幅方向について全域が概ね、第1の切込みに同時に落ち込まないように、斜めの角度は、車輪の幅及び前記第1の切込みの幅に基づいて、設定されている。すると、レールを転動する車輪の個々について、そのレール上における高さは、切込みを通過する際にも殆ど変動することなく、滑らかな通過が可能となる。尚、車輪の幅及び第1の切込みの幅の他に、車輪の転動面に接する面積に基づいて設定してもかまわない。
【0025】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記角度は、前記車輪の前記幅方向における全域が、前記第1の切込みに同時に落ちないように設定されている。
【0026】
この様態によれば、第1の切込みの角度は、車輪の前記幅方向における全域が、第1の切込みに同時に落ちない設定とされているため、レールを転動する車輪の個々について、切込み通過時においても、車輪の接触面は、切込みの両側に跨ることとなる。よって、車輪のレール上における高さは、切込みを通過する際にも変動することがなく、極めて滑らかな通過が可能となる。
【0027】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記レールに沿って離散的に配列された複数の磁石を更に備え、前記車輪は、前記複数の磁石を利用して生じる推進力によって転がり、前記複数の磁石には、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第2の切込みが入れられており、前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みに加えて前記第2の切込みを通過可能である形状を有する。
【0028】
この様態によれば、施設内空間が分断される箇所に位置する磁石は、レールの幅方向に対して斜めに第2の切込みが入れられており、防火扉板は、閉位置に移動される際には、第1の切込みに加えて第2の切込みを通過する。従って、防火扉板を磁石の間隙を通過させる制約はなくなり、或いは、磁石の配置によらずに、防火扉板を移動させられるので、設計自由度が高まる。
【0029】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記第1の切込み及び前記第2の切込みは、前記転動面上で平面的に見て、一直線上に並んでおり、前記防火扉板は、前記第1の切込み及び前記第2の切込みを通過する部分が、一枚の平板から構成されている。
【0030】
この様態によれば、第1の切込み及び第2の切込みは、一直線上にあって、第1の切込み及び第2の切込みを通過する防火扉板は、一枚の平板である。これにより、防火扉板は、レールの側方から転動面上に平行な方向に沿って、又はレールの表側若しくは裏側から転動面の法線方向に沿って、上下左右の方向に移動できる。このため、開位置の防火扉板を、施設内空間に合わせて自由に配置できる。
【0031】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記複数の磁石は、所定ピッチで配列されており、前記複数の磁石のうち前記第2の切込みが入れられる磁石は、前記第2の切込みが入れられない磁石と比べて、単位体積当りの磁力が高められている。
【0032】
この様態によれば、第2の切込みが入れられている磁石は、単位体積当りの磁力が高められているため、第2の切込みにより、リニアモータによる電磁気的な推進力が低下することがなく、搬送車は、第2の切込みの上を、容易にして一定の搬送速度で走行できる。
【0033】
本発明に係る防火扉付搬送システムの他の態様では、前記扉板移動手段は、前記防火扉板を、前記レールの表側又は裏側から前記転動面の法線方向に沿って移動する。
【0034】
この様態によれば、防火扉板は、レールの表側又は裏側から転動面の法線方向に沿って移動されるため、レールの表側又は裏側に、開位置の防火扉板を配置するスペースを有する施設内空間では、余っているスペースを有効利用できる。この際特に、転動面で平面的に見て任意の形状の切込みを設けても、該形状に防火扉板の形状を対応させている限り、防火扉板の開閉が可能となる。
【0035】
上述した磁石に第2の切込みが入れられている態様では、前記扉板移動手段は、前記防火扉板を、前記レールの側方から前記転動面上に平行な方向に沿って移動するように構成してもよい。
【0036】
このように構成すれば、防火扉板は、レールの側方から転動面上に平行な方向に沿って移動されるため、夫々の搬送経路の側方に、開位置の防火扉板を配置可能なスペースを有する施設内空間では、余っているスペースを有効利用できる。この際特に、転動面の法線方向への移動に限られるという制約なく、防火扉板を移動させられるので、防火扉を設置する際の自由度が高まり、実践上極めて有利となる。
【0037】
本発明に係る防火扉付レール装置は上記課題を解決するために、施設内に敷かれると共に、搬送車の車輪が転動面上を転がるようにセットされるレールと、前記施設内の空間を、前記レールの所定箇所において、前記レールに交わる方向に分断するための防火扉板と、前記防火扉板を、前記搬送車が前記所定箇所を通過可能な開位置から前記空間を分断する閉位置に移動可能な扉板移動手段とを備え、前記レールには、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられており、前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みを通過可能である形状を有する。
【0038】
本発明に係る防火扉付レール装置によれば、搬送車をレールにセットすれば、上述した本発明に係る防火扉付搬送システムの場合と同様に、搬送車の走行性能への悪影響を低減しつつ、施設内の空間を防火扉によってレールを横切る方向に分断できる。
【0039】
尚、本発明の防火扉付レール装置においても、上述した本発明の防火扉付搬送システムにおける各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
【0040】
本発明に係る搬送システムは上記課題を解決するために、施設内に敷かれるレールと、車輪が前記レールの転動面上を転がるようにセットされる搬送車とを備え、前記レールには、前記レールの所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられている。
【0041】
本発明の搬送システムによれば、第1の切込みは、レール幅方向に対して斜めに入れられていることにより、上述した本発明の防火扉付搬送システムの場合と同様に、車輪がレールの切れ目に落ち込む量を極めて効果的に低減できる。ここに本発明の搬送システムに係る「第1の切込み」は、典型的には、防火扉板を通過させるための切込みであるが、これに限らず、何らかの板や部材を通過させることができる切込みであってよい。更に、切込みは、レールを構成する際の継ぎ目に設けられるものであってもよく、その幅は、狭くても或いは極めて狭くてもよい。究極的には、密着されていても或いは接着されていてもよい。いずれの場合にも、第1の切込みがあっても、斜めである故に、走行中における搬送車の脱線或いは脱輪、荷の振動や揺れ、騒音等を低減できる。
【0042】
尚、本発明の搬送システムにおいても、上述した本発明の防火扉付搬送システムにおける各種態様と同様の各種態様を適宜採ることが可能である。
【0043】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
先ず、本実施形態に係る防火扉付搬送システムの構成について図1及び図2から図4を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る防火扉付搬送システムのブロック図であり、図2から図4は夫々、防火扉付搬送システムのうち、切込み付近におけるレールの図式的な拡大平面図である。
【0045】
図1において、本実施形態に係る防火扉付搬送システム100は、主に、レール1と、ビークル3と、防火扉装置6とを備えている。
【0046】
図1に示すように、レール1は、例えば、走行方向(即ち、図1中で上下方向)に延びると共にビークル3の車輪4が転動する転動面を夫々有する一対のレールを有し、更に該一対のレールの間に走行方向に複数配列された永久磁石2を有する。永久磁石2は、本発明に係る「複数の磁石」の一例であり、リニアモータの二次側を形成する。レール1は、ビークル3側に設けられたリニアモータ5の一次側が、台車と一体となってその上を走行するための走行路であり、ビークル3が走行するための電源信号やその走行を制御するための各種信号がやりとりされる有線の制御線も一体に敷設される。レール1は、例えば工場や倉庫などの施設内に敷かれている。
【0047】
レール1には、所定箇所において、本発明に係る「第1の切込み」の一例としての切込み1aが入れられている。切込み1aは、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して斜めに交わるように、設けられている。
【0048】
ここで図2(a)に示すように、切込み1aの幅Wg及び角度θgは、車輪4の夫々における、その幅方向に細長く伸びる接触面4pの全域が、切込み1aに同時に落ち込まないように、車輪4の幅Whの値に基づいて決められている。即ち、切込み1aの幅Wg及び角度θgは、幅Whを有すると共に走行方向に僅かな長さしか持たない接触面4pで接触しながら転動する車輪4の夫々における幅方向の一部が任意の時点において切込1aにかからないように、車輪4の幅Whの値に基づいて決められている。すると、レールを転動する車輪4の個々について、そのレール4上における高さは、切込み1aを通過する際にも変動することなく、滑らかな通過が可能となる。仮に、切込みが斜めでないとすると、図2(b)に比較例として示したように、車輪4の幅方向の全域が切込み1bに落ちる瞬間が存在するので、切込み1bを通過する際に、車輪4に振動等が発生してしまうのである。
【0049】
更に図3(a)に示すように、永久磁石2を挟んで走行方向に対して直交する方向に相対向する、二つの車輪4については、同時に切込み1aを通過しないようにするのが発生する振動を抑える観点からは、より好ましい。即ち、一対のレールに入れられた切込み1aは、走行方向の位置が、相互に異なっているのが、より好ましい。仮に、切込みが一対のレール間で、走行方向位置が同一であるとすると、図3(b)に比較例として示したように、走行方向に直角に相対向する一対の車輪4が切込み1bを通過する瞬間が同時になる。このため、切込み1bを通過する際に発生する車輪4の振動等が大きくなってしまうのである。図1に示した例では、このような好ましい位置関係は明らかに満たされている。
【0050】
更に図4(a)に示すように、永久磁石2を挟んで走行方向に対して斜めの方向に相対向する、二つの車輪4についても、同時に切込み1aを通過しないようにするのが発生する振動を抑える観点からは、更に好ましい。即ち、一対のレールに入れられた切込み1aは、走行方向の位置が、相前後する二つの車輪4間の距離と異なっているのが、より好ましい。仮に、一対のレールに入れられた切込み1aの走行方向の位置が、相前後する二つの車輪4間の距離と同一であるとすると、図4(b)に比較例として示したように、斜めに相対向する車輪4が切込み1bを通過する瞬間が同時になる。このため、切込み1bを通過する際に発生する車輪4の振動等が大きくなってしまうのである。図1に示した例では、このような好ましい位置関係は明らかに満たされている。
【0051】
図2〜図4を参照して説明したように、好ましくは、車輪4の個々について、切込み1aの幅Wg及び角度θgは、走行方向に僅かな長さの接触面4pで接触しながら転動する車輪4の夫々における幅方向の一部が任意の時点において切込1aにかからないように(図2参照)車輪4の幅Whの値や、一対の車輪4の間隔に基づいて決められている。しかも、複数の車輪4について、同時に切込み1aにかからないように(図3及び図4参照)、複数の車輪4間の距離に基づいて決められている。
【0052】
再び図1において、永久磁石2には、所定箇所において、本発明に係る「第2の切込み」の一例としての切込み2aが入れられている。切込み2aは、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して斜めに交わるように、設けられている。切込み2aは、その切込み幅が、後述する防火扉装置6の板部の厚みに対応している。この永久磁石2の切込み2aと、レール1の切込み1aとは、転動面上で平面的に見て、一直線上に並んでいる。このように並べることで、板部7は、切込み1a及び2aに対して、レール1の転動面の法線方向からのみならず、図1に示した如き側方或いは左右方向等からも、切込み1a及び2aに対して勘合可能となる。但し、図1に示したように一直線上に並んでいなくても(例えば、後述の第2及び第3実施形態参照)、少なくともレールの転動面の法線方向(即ち図1において紙面に垂直な方向)に沿った移動は、可能である。
【0053】
永久磁石2は、切込み2aが入れられない箇所における単位体積当りの磁力が例えばmg1[A/m]である場合に、切込み2aが入れられている箇所における磁力がmg2[A/m]に設定されており、切込み2aが入れられないときと比べて、磁力が高められている(即ち、mg1[A/m]<mg2[A/m])。このように構成することで、切込み2aの存在による磁力低下を避けられる。理想的には、切込み2aの有無に拘わらず、磁力がレール1に沿って一定に保たれるように、切込み2aが入れられている箇所における磁力は、高められる。但し、切込み2aの存在による磁力低下が、ビークル3に係るリニアモータ駆動に支障がない程度に小さければ、このように磁力の異なる磁石を利用しなくてもよい。
【0054】
ビークル3は、本発明に係る「搬送車」の一例として、ホイスト機構やロボットアームなどで保持することによって、半導体装置製造における各種基板などの被搬送物を搬送する。ビークル3は、左右2個ずつ合計4個の車輪4がレール1の転動面上を転がるようにセットされ、リニアモータ5によりレール1に沿って走行する。ビークル3には、図示しないコントローラと、位置情報発信機19とが内蔵されている。コントローラは、走行及び保持に関する、ビークル自らの動作を制御する。位置情報発信機19は、施設内の位置情報を表す、位置信号を出力する。位置情報発信機19は、例えば、所定の信号に応答して、位置信号を発信する。
【0055】
防火扉装置6は、本発明に係る「防火扉板」の一例としての板部7と、例えば雨戸の収容部の要領で板部7を収容するハウジング部9と、本発明に係る「扉板移動手段」の一例としての扉板移動部8とを備えている。板部7は、一枚の平板であり、その厚さは、少なくとも切込み1a及び2aを、板部7の面に沿って移動する際に通過可能なように、これらの切込み1a及び2aのいずれの幅よりも、若干のマージンを加味して薄くなるように形成されている。板部7は、施設内空間を分断する際には、レール1の一対の切込み1aと、永久磁石2の切込み2aとに嵌合する。
【0056】
扉板移動部8は、本発明に係る「扉板移動手段」の一例として、アクチュエータ10と、コントローラ11とを備え、アクチュエータ10の駆動によって、板部7を、ビークル3がレール1の切込み1aを通過可能な開位置(開位置の板部7'を、図1に実線で示す)から、施設内空間を分断する閉位置(閉位置の板部7を、図1に破線で示す)に移動させる。より具体的には、扉板移動部8は、板部7を、レール1の側方から、転動面上に平行な方向に沿ってハウジング部9内を移動させる。また、火災等の緊急事態が解除された際に、閉位置から開位置へと移動させることが好ましいが、この閉位置から開位置への移動動作については、例えば手動など、アクチュエータ10以外の動力を用いて行われてもよい。板部7は、閉位置において、切込み1a及び2aに嵌合する。また、防火扉装置6の、ハウジング部を含む本体が、施設の一部である分断壁12に当接するように設けられており、板部7が閉位置にくると、防火扉装置6本体によって、レール1が敷かれている施設内空間が気密的に分断される。
【0057】
火災感知部16は、例えば、煙を感知可能なセンサを備え、防火扉付搬送システム100における火災を感知し、火災信号を出力する。
【0058】
制御コンピュータ17は、本実施形態の防火扉付搬送システム100の各部を制御する。制御コンピュータ17は、火災感知部16からの火災信号を受け取ると、板部7が閉位置に移動するように、扉板移動部8のコントローラ11を制御する。
【0059】
また、制御コンピュータ17は、送受信器18を備え、ビークル3の位置情報発信機19からの情報を受信する。制御コンピュータ17は、施設内空間を分断する際には、この位置信号に基づいて、ビークル3が、切込み1aの上に位置しないように、且つ板部7が閉位置に移動された後には板部7に衝突しないように、リニアモータ5を駆動制御し、ビークル3の位置を調整する。
【0060】
次に、本実施形態に係る防火扉付搬送システムについて、図1に加えて、図5を参照して説明する。ここに図5は、本実施形態に係る防火扉付搬送システムの動作処理を示すフローチャートである。
【0061】
具体的には、図5において、初期状態として、火災等はなく、従って板部7は、開位置に保持されているものとする。この状態で、制御コンピュータ17によって、火災感知部16から火災信号が出力されたか否かが判定される(ステップS11)。ここで、火災信号が出力されていないと判定される限り(ステップS11:NO)、板部7は、開位置に維持される(ステップS16)。或いは、火災で板部7が閉位置に置かれた後に、火災信号の出力が終了された場合には、制御コンピュータ17による制御下で、板部7は、開位置に移動される。
【0062】
一方、ステップS11の判定において、火災信号が出力されたと判定された場合には(ステップS11:YES)、リニアモータ5の駆動が停止され、ビークル3の走行が停止される(ステップS12)。次に、ビークル3に搭載された位置情報発信機19からの位置信号に基づいて、分断エリア20にビークル3があるか否かが判定される(ステップS13)。ここで、分断エリア20内にビークル3があると判定された場合には(ステップS13:YES)、リニアモータ5が駆動され、分断エリア20に存在しないようにビークル3の位置が調整される(ステップS14)。一方、分断エリア20にビークル3がないと判定された場合には(ステップS13:NO)、ビークル3の位置調整は行われない。ビークル3の位置調整の後に、扉板移動部8のアクチュエータ10が駆動され、板部7が閉位置に移動される(ステップS15)。この際に、板部7が、レール1の側方から転動面上に平行な方向に沿って移動され、切込み1a及び2aを通過する。板部7が完全に閉位置に配置されることにより、施設内空間が分断される。
【0063】
尚、このように板部7が閉位置とされた後には、ビークル3の走行は停止されたままである。
【0064】
このように、第1実施形態の防火扉付搬送システムは、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して斜めの切込み1aを設けたから、切込みが幅方向に平行である場合と比較して、車輪4がレール1の切込み1aに落ち込む量を低減でき、これにより切込み1aを通過する際にビークル3が発生する振動等を低減できる。しかも、このような振動を低減しつつ、切込み1aを利用して、防火扉装置6の板部7で、施設内空間を適切に分断できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る防火扉付搬送システムについて、図6及び図7を参照して説明する。ここに、図6は、第1実施形態における図1と同趣旨の模式図であり、図7は、防火扉装置の図式的断面図である。尚、図6及び図7において、図1に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
【0065】
図6において、本実施形態に係る防火扉付搬送システムは、上述したレール1及び永久磁石2の切込み1a,2aの状態、並びに板部7の形状において、上述した第1実施形態の防火扉付搬送システムと異なる。その他の構成については、第1実施形態の場合と概ね同様である。
【0066】
レール1において、切込み1aは、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して、相互に逆方向に傾斜している。
【0067】
防火扉装置13の板部14は、第1板部14a,14cと、第2板部14bとから構成され、一体的に連結されている。第1板部14a,14cは、レール1の切込み1aに対応して、相互に逆方向に傾斜するように形成されている。第2板部14bは、永久磁石2間の間隙に対応して、レール1の幅方向に沿って真直ぐに形成されている。板部7は、閉位置において、第1板部14a,14cが切込み1aに、第二板部14bが前記間隙に嵌合する。永久磁石2において、どの永久磁石2も第2板部14bと交わらないために、切込みは形成されない。即ち、第1実施形態の如くに永久磁石2に切込みを入れる手間を省くことが出来ると共に、永久磁石2に切込みを入れることによるリニアモータ動作への悪影響を無くすことができる。尚、本実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、側方からではなく、レール1の転動面に垂直な方向(即ち、図6において、紙面に垂直な方向)に、板部7は、移動される。
【0068】
図7に示すように、本実施形態に係る防火扉付搬送システムは、上述した板部7の移動方向についても、上述した第1実施形態の防火扉付搬送システムと異なる。ここで、図7は、上半分が、開位置にある防火扉13を示し、下半分が、施設内空間が分断されていない、レール1の切れ目及びビークル3を、搬送方向から視た断面を示す。
【0069】
尚、図7において、レール1は、レールの幅方向で切断した断面が、例えばU型に形成されている。扉板移動部8は、板部14を、例えば、レール1の表側から転動面の法線方向に沿って移動する。この際、板部14を、表側からでなく、裏側から転動面の法線方向に沿って移動してもかまわない。
【0070】
このように、第2実施形態の防火扉付搬送システムは、第1実施形態の防火扉付搬送システムの場合と同様に、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して斜めの切込み1aを設けたから、切込みが幅方向に平行である場合と比較して、車輪4がレール1の切込み1aに落ち込む量を低減でき、これにより切込み1aを通過する際にビークル3が発生する振動等を低減できる。しかも、このような振動を低減しつつ、切込み1aを利用して、防火扉装置6の板部14で、施設内空間を適切に分断できる。
【0071】
尚、第2実施形態の変形形態として、レール1の切込みの状態、及びこれに対応する板部14の形状は、図8に示すように、転動面上で平面的に見て、レール1の幅方向に対して、相互に同じ方向に傾斜していてもかまわない。
【0072】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う防火扉付搬送システム、防火扉付レール装置及び搬送システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1実施形態に係る防火扉付搬送システムの模式図である。
【図2】第1実施形態に係るレールの切込みに対する一つの車輪の接触を示す模式図(a)、及び、該切込みの比較例に対する一つの車輪の接触を示す模式図(b)である。
【図3】第1実施形態に係るレールの切込みに対する一対の車輪の接触を示す模式図(a)、及び、該切込みの比較例に対する一対の車輪の接触を示す模式図(b)である。
【図4】第1実施形態に係るレールの切込みに対する四つの車輪の接触を示す模式図(a)、及び、該切込みの比較例に対する四つの車輪の接触を示す模式図(b)である。
【図5】第1実施形態に係る防火扉付搬送システムの動作処理を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態に係る防火扉板の模式図である。
【図7】第2実施形態に係る防火扉板の開状態を示す模式図である。
【図8】第2実施形態の変形形態に係る防火扉板の他の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0074】
1…レール、3…ビークル、4…車輪、6…防火扉装置、7…板部、8…扉板移動部、100…防火扉付搬送システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内に敷かれるレールと、
車輪が前記レールの転動面上を転がるようにセットされる搬送車と、
前記施設内の空間を、前記レールの所定箇所において、前記レールに交わる方向に分断するための防火扉板と、
前記防火扉板を、前記搬送車が前記所定箇所を通過可能な開位置から前記空間を分断する閉位置に移動可能な扉板移動手段と
を備え、
前記レールには、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられており、
前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みを通過可能である形状を有する
ことを特徴とする防火扉付搬送システム。
【請求項2】
前記レールに沿って離散的に配列された複数の磁石を更に備え、
前記搬送車は、前記複数の磁石を利用して生じる推進力によって前記車輪が転がり、
前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みに加えて前記複数の磁石間の間隙を通過可能である形状を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項3】
前記防火扉板は、前記転動面上で平面的に見て、前記第1の切込みに対応して斜めに形成されている第1板部と前記間隙に対応して形成されている第2板部とが一体的に連結されてなることを特徴とする請求項2に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項4】
前記レールは、一対のレール部から構成されており、
前記一対のレール部には、前記第1の切込みとして、前記転動面上で平面的に見て、相互に逆方向に傾斜している切込みが夫々入れられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項5】
前記レールは、一対のレール部から構成されており、
前記一対のレール部には、前記第1の切込みとして、前記転動面上で平面的に見て、相互に同じ方向に傾斜している切込みが夫々入れられている
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項6】
前記転動面は、前記レールを構成する溝内に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項7】
前記第1の切込みが入れられている斜めの角度は、前記車輪の幅及び前記第1の切込みの幅に基づいて、設定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項8】
前記角度は、前記車輪の前記幅方向における全域が、前記第1の切込みに同時に落ちないように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項9】
前記レールに沿って離散的に配列された複数の磁石を更に備え、
前記車輪は、前記複数の磁石を利用して生じる推進力によって転がり、
前記複数の磁石には、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第2の切込みが入れられており、
前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みに加えて前記第2の切込みを通過可能である形状を有する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項10】
前記第1の切込み及び前記第2の切込みは、前記転動面上で平面的に見て、一直線上に並んでおり、
前記防火扉板は、前記第1の切込み及び前記第2の切込みを通過する部分が、一枚の平板から構成されている
ことを特徴とする請求項9に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項11】
前記複数の磁石は、所定ピッチで配列されており、
前記複数の磁石のうち前記第2の切込みが入れられる磁石は、前記第2の切込みが入れられない磁石と比べて、単位体積当りの磁力が高められている
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項12】
前記扉板移動手段は、前記防火扉板を、前記レールの表側又は裏側から前記転動面の法線方向に沿って移動することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項13】
前記扉板移動手段は、前記防火扉板を、前記レールの側方から前記転動面上に平行な方向に沿って移動することを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の防火扉付搬送システム。
【請求項14】
施設内に敷かれると共に、搬送車の車輪が転動面上を転がるようにセットされるレールと、
前記施設内の空間を、前記レールの所定箇所において、前記レールに交わる方向に分断するための防火扉板と、
前記防火扉板を、前記搬送車が前記所定箇所を通過可能な開位置から前記空間を分断する閉位置に移動可能な扉板移動手段と
を備え、
前記レールには、前記所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられており、
前記防火扉板は、前記閉位置へ移動される際に、前記第1の切込みを通過可能である形状を有する
ことを特徴とする防火扉付レール装置。
【請求項15】
施設内に敷かれるレールと、
車輪が前記レールの転動面上を転がるようにセットされる搬送車と、
を備え、
前記レールには、前記レールの所定箇所において、前記転動面上で平面的に見て、前記レールの幅方向に対して斜めに第1の切込みが入れられている
ことを特徴とする搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−237728(P2008−237728A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85340(P2007−85340)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(302059274)アシスト テクノロジーズ ジャパン株式会社 (146)