除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セット
【課題】 車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮できる除雪ダンプ車輌取付け用具を提供すること。
【解決手段】 除雪ダンプ車輌取付け用具１は、側面視略鈎状に形成された上辺部２Ｈと側辺部２Ｖとからなる本体フレーム２と、本体フレーム２の上辺部２Ｈの端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部３と、本体フレーム２の側辺部２Ｖに設けられ、除雪ダンプＤの桿部Ｄ１を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部４とを備えてなることを主たる構成とする。
【解決手段】 除雪ダンプ車輌取付け用具１は、側面視略鈎状に形成された上辺部２Ｈと側辺部２Ｖとからなる本体フレーム２と、本体フレーム２の上辺部２Ｈの端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部３と、本体フレーム２の側辺部２Ｖに設けられ、除雪ダンプＤの桿部Ｄ１を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部４とを備えてなることを主たる構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットに係り、特に、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とすることのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットに関する。
【背景技術】
【０００２】
冬期間積雪の多い地域では、除雪装置、除雪用具、除雪技術は重要である。幹線道路や公共施設あるいは業務用施設などにおいては、大型の除雪車輌を用いての除廃雪作業が可能であるが、一般家庭や小規模事業所、生活道路における除雪作業、あるいはまた幹線道路等であっても大型機械による除雪作業後に必要な小規模な除雪作業は、従来人力による作業が中心である。
【０００３】
かかる状況下、人力を不要とした除雪作業を支援する技術が、従来提案されている。たとえば後掲特許文献１では、自動車車体前方に取付可能な取付部材を介して自動車の前方に固定される固定機構部と、その固定機構部に回動可能に連結された作動機構部と、作動機構部の前部に取付けられたスノープラウと、作動機構部に載設されたウインチとからなり、ウインチに巻き取られたロープの一端部を固定機構部の基台に固定してスノープラウを上下動可能に構成するとともに、水平方向設定角度の変更可能および前後方向への傾動可能に構成した技術が提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開２００３−３０１４３３号公報「除雪装置」。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、特許文献１に開示された技術は、その構成が複雑であるとともに、取付け作業も容易ではなく、また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いるには大がかり過ぎる。その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができず、汎用的ではなく、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いるには難点がある。
【０００６】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除き、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットを提供することである。
【０００７】
特に、構成が簡素であるとともに、取付け作業も容易かつその所要時間も短時間であり、また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いることができ、その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができ、汎用的かつ、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いることのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットを提供することである。
【０００８】
なお、本願発明の課題に関する先行技術の状況を下記条件により調査したところ、検索されたのは前掲の特許文献１のみであった。
使用データベース：特許電子図書館（特許庁）
使用検索メニュー：特許実用新案公報テキスト検索
検索条件：（発明の名称＝除雪）and（要約＋請求の範囲＝自動車and取付け）
対象公報：特許公開公報、特許公報、実用新案公開公報、実用新案公報
検索日：平成１６年１１月２３日
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本願発明者は上記課題について検討した結果、積雪地帯において広く用いられている人力除雪具である除雪ダンプを簡易に車輌に取り付けることのできる手段を構成することによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
【００１０】
（１） 除雪ダンプを車輌前部に取付けるための除雪ダンプ車輌取付け用具であって、該用具は、側面視略鈎状に形成された上辺部と側辺部とからなる本体フレームと、該本体フレームの上辺部の端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部と、該本体フレームの側辺部に設けられ、除雪ダンプの桿部を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部とを備えてなることを特徴とする、除雪ダンプ車輌取付け用具。
（２） 前記本体フレームの側辺部には、車輌前部と本体フレームとの間を離間させるための車体離間部が備えられていることを特徴とする、（１）に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（３） 前記車体離間部は、除雪ダンプが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレームと車輌前部との間を弾性的に離間するものであることを特徴とする、（２）に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（４） 前記本体フレームは前記上辺部と側辺部をそれぞれ二以上有してなり、前記ダンプ支持部は二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成されていることを特徴とする、（１）ないし（３）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【００１１】
（５） 前記ダンプ支持部は、前記本体フレームの前方に取着されるように該本体フレームとは別に設けられていることを特徴とする、（１）ないし（４）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（６） 前記屋根取着部は、車輌に装着されるルーフキャリアに対して取着されるものであることを特徴とする、（１）ないし（５）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（７） 車輌に取付けて除雪の用に供することのできる車輌取付け用除雪具セットであって、該セットは、（１）ないし（６）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなることを特徴とする、車輌取付け用除雪具セット。
（８） 前記除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに備えたことを特徴とする、（７）に記載の車輌取付け用除雪具セット。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットは上述のように構成されるため、これによれば、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することができる。
【００１３】
特に、構成が簡素であるため製造・組み立てやすく、取付け作業も容易であり、その所要時間も短時間で済む。また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いることができ、その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができ、汎用的である。さらに、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いることができ、冬季積雪地帯における重労働作業である除雪作業の負担を、大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図１は、本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具の基本構成例を示す側面図である。図に例示するように本除雪ダンプ車輌取付け用具１は、除雪ダンプを車輌前部に取付けるためのものであって、側面視略鈎状に形成された上辺部２Ｈと側辺部２Ｖとからなる本体フレーム２と、該本体フレーム２の上辺部２Ｈの端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部３と、該本体フレーム２の側辺部２Ｖに設けられ、除雪ダンプＤの桿部Ｄ１を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部４とを備えてなることを、主たる構成とする。
【００１５】
かかる構成により本除雪ダンプ車輌取付け用具１では、該屋根取着部３によって該本体フレーム２が車輌の屋根に取着される。図の例のように、本屋根取着部３はルーフキャリアに固定可能な構造とし、これを車輌の屋根に取り付けられているルーフキャリアに取着する方法でもよいが、本発明はこれに限定されず、該屋根取着部３それ自体がルーフキャリア構造を備えたものする等して、該屋根取着部３単体によって、車輌屋根に取り付けるように構成してもよい。
【００１６】
また、除雪ダンプＤはその桿部Ｄ１において、該ダンプ支持部４に少なくとも略上下方向２点以上で固定される。かかる固定方法によって、除雪ダンプＤを上下方向上において固定し、これが回動して車輌側に当接するようなことなく、また前方の雪を除雪ダンプＤが確実に捉えられるようにすることができる。除雪ダンプＤを該ダンプ支持部４に固定する構造は、ロープ状部材による締結、ボルト・ナット等を用いた締着、その他公知適宜の固定方法を用いて構成することができる。
【００１７】
本発明除雪ダンプ車輌取付け用具１を車輌に取付け、これに除雪ダンプＤを取付け、車輌を前方に対して適当な速度で走行させることにより、除雪ダンプＤ前方の雪を集め、除雪することができる。
【００１８】
図において、本除雪ダンプ車輌取付け用具１は、前記本体フレーム２の側辺部２Ｖに、車輌前部と本体フレーム２との間を離間させるための車体離間部５が備えられたものとすることができる。
【００１９】
かかる構成により、該車体離間部５によって車輌前部と該本体フレーム２との間は離間させられ、これにより車輌前部に本除雪ダンプ車輌取付け用具１の該本体フレーム２（側辺部２Ｖ）が直接接触して、車輌前部を損傷することを防止することができる。
【００２０】
該車体離間部５は、除雪ダンプＤが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレーム２と車輌前部との間を弾性的に離間する構造により構成するものとすることができる。たとえばゴム製のクッション等、前方から受ける雪の圧力による車体への衝撃を緩衝することのできる、適宜の衝撃緩衝材を用いることができる。
【００２１】
図２は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の構成例を示す斜視図である。図示するように本除雪ダンプ車輌取付け用具２１は、前記本体フレーム２２が前記上辺部２２Ｈと側辺部２２Ｖをそれぞれ二以上有してなる構造であり、また、前記ダンプ支持部２４が二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成するものとすることができる。上述のように、該車体離間部２５は、衝撃緩衝材を用いて構成することができる。
【００２２】
かかる構成により、複数の除雪ダンプを並べて本除雪ダンプ車輌取付け用具２１に取付け、より効率的な除雪作業を可能とする。
【００２３】
図示するように前記ダンプ支持部２４は、前記本体フレーム２２の前方に取着されるように該本体フレーム２２とは別に設けられた構成とすることもできる。
【００２４】
本発明除雪ダンプ車輌取付け用具は、上述の各構成に加え、前記屋根取着部が特に、市販されているような車輌に装着されるルーフキャリアを用い、これに対して取着される構造のものとすることができる。
【００２５】
また本発明は、上述した本発明除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなる車輌取付け用除雪具セットとして、取り扱うこともできる。
【００２６】
さらに該車輌取付け用除雪具セットは、 該除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに加えたものとして、取り扱うこともできる。
【実施例】
【００２７】
以下、本発明の実施例を説明する。図３〜５は本実施例を示す写真図である。このうち、
図３は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の前方からの写真図、
図４は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の左斜方前方からの写真図、
図５は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の屋根取着部付近の写真図である。
車体離間部３５は、衝撃緩衝材を使用して構成した。
【００２８】
本実施例を用いて３０〜４０ｃｍ程度の積雪状態の地面にて除雪作業を試みたところ、効率的かつ円滑に作業を実施することができた。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットは上述のように構成されるため、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することができる。したがって、冬季積雪地帯における重労働作業である除雪作業の負担を、大幅に軽減することができ、産業上利用価値が高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具の基本構成例を示す側面図である。
【図２】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の構成例を示す斜視図である。
【図３】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の前方からの写真図である。
【図４】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の左斜方前方からの写真図である。
【図５】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の屋根取着部付近の写真図である。
【符号の説明】
【００３１】
１…除雪ダンプ車輌取付け用具
２…本体フレーム
２Ｈ…上辺部
２Ｖ…側辺部
３…屋根取着部
４…ダンプ支持部
５…車体離間部
２１…除雪ダンプ車輌取付け用具
２２…本体フレーム
２２Ｈ…上辺部
２２Ｖ…側辺部
２３…屋根取着部
２４…ダンプ支持部
２５…車体離間部
３１…除雪ダンプ車輌取付け用具
３２…本体フレーム
３２Ｈ…上辺部
３２Ｖ…側辺部
３３…屋根取着部
３４…ダンプ支持部
３５…車体離間部（衝撃緩衝材使用）
Ｃ…車輌
Ｄ…除雪ダンプＤの
Ｄ１…桿部
Ｒ…ルーフキャリア
【技術分野】
【０００１】
本発明は除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットに係り、特に、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とすることのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットに関する。
【背景技術】
【０００２】
冬期間積雪の多い地域では、除雪装置、除雪用具、除雪技術は重要である。幹線道路や公共施設あるいは業務用施設などにおいては、大型の除雪車輌を用いての除廃雪作業が可能であるが、一般家庭や小規模事業所、生活道路における除雪作業、あるいはまた幹線道路等であっても大型機械による除雪作業後に必要な小規模な除雪作業は、従来人力による作業が中心である。
【０００３】
かかる状況下、人力を不要とした除雪作業を支援する技術が、従来提案されている。たとえば後掲特許文献１では、自動車車体前方に取付可能な取付部材を介して自動車の前方に固定される固定機構部と、その固定機構部に回動可能に連結された作動機構部と、作動機構部の前部に取付けられたスノープラウと、作動機構部に載設されたウインチとからなり、ウインチに巻き取られたロープの一端部を固定機構部の基台に固定してスノープラウを上下動可能に構成するとともに、水平方向設定角度の変更可能および前後方向への傾動可能に構成した技術が提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開２００３−３０１４３３号公報「除雪装置」。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、特許文献１に開示された技術は、その構成が複雑であるとともに、取付け作業も容易ではなく、また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いるには大がかり過ぎる。その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができず、汎用的ではなく、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いるには難点がある。
【０００６】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を除き、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットを提供することである。
【０００７】
特に、構成が簡素であるとともに、取付け作業も容易かつその所要時間も短時間であり、また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いることができ、その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができ、汎用的かつ、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いることのできる、除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットを提供することである。
【０００８】
なお、本願発明の課題に関する先行技術の状況を下記条件により調査したところ、検索されたのは前掲の特許文献１のみであった。
使用データベース：特許電子図書館（特許庁）
使用検索メニュー：特許実用新案公報テキスト検索
検索条件：（発明の名称＝除雪）and（要約＋請求の範囲＝自動車and取付け）
対象公報：特許公開公報、特許公報、実用新案公開公報、実用新案公報
検索日：平成１６年１１月２３日
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本願発明者は上記課題について検討した結果、積雪地帯において広く用いられている人力除雪具である除雪ダンプを簡易に車輌に取り付けることのできる手段を構成することによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
【００１０】
（１） 除雪ダンプを車輌前部に取付けるための除雪ダンプ車輌取付け用具であって、該用具は、側面視略鈎状に形成された上辺部と側辺部とからなる本体フレームと、該本体フレームの上辺部の端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部と、該本体フレームの側辺部に設けられ、除雪ダンプの桿部を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部とを備えてなることを特徴とする、除雪ダンプ車輌取付け用具。
（２） 前記本体フレームの側辺部には、車輌前部と本体フレームとの間を離間させるための車体離間部が備えられていることを特徴とする、（１）に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（３） 前記車体離間部は、除雪ダンプが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレームと車輌前部との間を弾性的に離間するものであることを特徴とする、（２）に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（４） 前記本体フレームは前記上辺部と側辺部をそれぞれ二以上有してなり、前記ダンプ支持部は二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成されていることを特徴とする、（１）ないし（３）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【００１１】
（５） 前記ダンプ支持部は、前記本体フレームの前方に取着されるように該本体フレームとは別に設けられていることを特徴とする、（１）ないし（４）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（６） 前記屋根取着部は、車輌に装着されるルーフキャリアに対して取着されるものであることを特徴とする、（１）ないし（５）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
（７） 車輌に取付けて除雪の用に供することのできる車輌取付け用除雪具セットであって、該セットは、（１）ないし（６）のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなることを特徴とする、車輌取付け用除雪具セット。
（８） 前記除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに備えたことを特徴とする、（７）に記載の車輌取付け用除雪具セット。
【発明の効果】
【００１２】
本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットは上述のように構成されるため、これによれば、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することができる。
【００１３】
特に、構成が簡素であるため製造・組み立てやすく、取付け作業も容易であり、その所要時間も短時間で済む。また一般の乗用車等に簡易に取り付けて用いることができ、その上、従来広く提供されている部材等を用いて簡便に構成することができ、汎用的である。さらに、家庭用等の小規模除雪作業に機動的かつ手軽に用いることができ、冬季積雪地帯における重労働作業である除雪作業の負担を、大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１４】
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図１は、本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具の基本構成例を示す側面図である。図に例示するように本除雪ダンプ車輌取付け用具１は、除雪ダンプを車輌前部に取付けるためのものであって、側面視略鈎状に形成された上辺部２Ｈと側辺部２Ｖとからなる本体フレーム２と、該本体フレーム２の上辺部２Ｈの端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部３と、該本体フレーム２の側辺部２Ｖに設けられ、除雪ダンプＤの桿部Ｄ１を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部４とを備えてなることを、主たる構成とする。
【００１５】
かかる構成により本除雪ダンプ車輌取付け用具１では、該屋根取着部３によって該本体フレーム２が車輌の屋根に取着される。図の例のように、本屋根取着部３はルーフキャリアに固定可能な構造とし、これを車輌の屋根に取り付けられているルーフキャリアに取着する方法でもよいが、本発明はこれに限定されず、該屋根取着部３それ自体がルーフキャリア構造を備えたものする等して、該屋根取着部３単体によって、車輌屋根に取り付けるように構成してもよい。
【００１６】
また、除雪ダンプＤはその桿部Ｄ１において、該ダンプ支持部４に少なくとも略上下方向２点以上で固定される。かかる固定方法によって、除雪ダンプＤを上下方向上において固定し、これが回動して車輌側に当接するようなことなく、また前方の雪を除雪ダンプＤが確実に捉えられるようにすることができる。除雪ダンプＤを該ダンプ支持部４に固定する構造は、ロープ状部材による締結、ボルト・ナット等を用いた締着、その他公知適宜の固定方法を用いて構成することができる。
【００１７】
本発明除雪ダンプ車輌取付け用具１を車輌に取付け、これに除雪ダンプＤを取付け、車輌を前方に対して適当な速度で走行させることにより、除雪ダンプＤ前方の雪を集め、除雪することができる。
【００１８】
図において、本除雪ダンプ車輌取付け用具１は、前記本体フレーム２の側辺部２Ｖに、車輌前部と本体フレーム２との間を離間させるための車体離間部５が備えられたものとすることができる。
【００１９】
かかる構成により、該車体離間部５によって車輌前部と該本体フレーム２との間は離間させられ、これにより車輌前部に本除雪ダンプ車輌取付け用具１の該本体フレーム２（側辺部２Ｖ）が直接接触して、車輌前部を損傷することを防止することができる。
【００２０】
該車体離間部５は、除雪ダンプＤが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレーム２と車輌前部との間を弾性的に離間する構造により構成するものとすることができる。たとえばゴム製のクッション等、前方から受ける雪の圧力による車体への衝撃を緩衝することのできる、適宜の衝撃緩衝材を用いることができる。
【００２１】
図２は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の構成例を示す斜視図である。図示するように本除雪ダンプ車輌取付け用具２１は、前記本体フレーム２２が前記上辺部２２Ｈと側辺部２２Ｖをそれぞれ二以上有してなる構造であり、また、前記ダンプ支持部２４が二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成するものとすることができる。上述のように、該車体離間部２５は、衝撃緩衝材を用いて構成することができる。
【００２２】
かかる構成により、複数の除雪ダンプを並べて本除雪ダンプ車輌取付け用具２１に取付け、より効率的な除雪作業を可能とする。
【００２３】
図示するように前記ダンプ支持部２４は、前記本体フレーム２２の前方に取着されるように該本体フレーム２２とは別に設けられた構成とすることもできる。
【００２４】
本発明除雪ダンプ車輌取付け用具は、上述の各構成に加え、前記屋根取着部が特に、市販されているような車輌に装着されるルーフキャリアを用い、これに対して取着される構造のものとすることができる。
【００２５】
また本発明は、上述した本発明除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなる車輌取付け用除雪具セットとして、取り扱うこともできる。
【００２６】
さらに該車輌取付け用除雪具セットは、 該除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに加えたものとして、取り扱うこともできる。
【実施例】
【００２７】
以下、本発明の実施例を説明する。図３〜５は本実施例を示す写真図である。このうち、
図３は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の前方からの写真図、
図４は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の左斜方前方からの写真図、
図５は、本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の屋根取着部付近の写真図である。
車体離間部３５は、衝撃緩衝材を使用して構成した。
【００２８】
本実施例を用いて３０〜４０ｃｍ程度の積雪状態の地面にて除雪作業を試みたところ、効率的かつ円滑に作業を実施することができた。
【産業上の利用可能性】
【００２９】
本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具および車輌取付け用除雪具セットは上述のように構成されるため、車輌に装着して車輌の運転により除雪を行うことができ、人力を不要とし、除雪作業の所要時間を大幅に短縮することができる。したがって、冬季積雪地帯における重労働作業である除雪作業の負担を、大幅に軽減することができ、産業上利用価値が高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】本発明の除雪ダンプ車輌取付け用具の基本構成例を示す側面図である。
【図２】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の構成例を示す斜視図である。
【図３】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の前方からの写真図である。
【図４】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の左斜方前方からの写真図である。
【図５】本発明除雪ダンプ車輌取付け用具の実施例を車輌に取付けた状態の屋根取着部付近の写真図である。
【符号の説明】
【００３１】
１…除雪ダンプ車輌取付け用具
２…本体フレーム
２Ｈ…上辺部
２Ｖ…側辺部
３…屋根取着部
４…ダンプ支持部
５…車体離間部
２１…除雪ダンプ車輌取付け用具
２２…本体フレーム
２２Ｈ…上辺部
２２Ｖ…側辺部
２３…屋根取着部
２４…ダンプ支持部
２５…車体離間部
３１…除雪ダンプ車輌取付け用具
３２…本体フレーム
３２Ｈ…上辺部
３２Ｖ…側辺部
３３…屋根取着部
３４…ダンプ支持部
３５…車体離間部（衝撃緩衝材使用）
Ｃ…車輌
Ｄ…除雪ダンプＤの
Ｄ１…桿部
Ｒ…ルーフキャリア
【特許請求の範囲】
【請求項１】
除雪ダンプを車輌前部に取付けるための除雪ダンプ車輌取付け用具であって、該用具は、側面視略鈎状に形成された上辺部と側辺部とからなる本体フレームと、該本体フレームの上辺部の端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部と、該本体フレームの側辺部に設けられ、除雪ダンプの桿部を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部とを備えてなることを特徴とする、除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項２】
前記本体フレームの側辺部には、車輌前部と本体フレームとの間を離間させるための車体離間部が備えられていることを特徴とする、請求項１に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項３】
前記車体離間部は、除雪ダンプが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレームと車輌前部との間を弾性的に離間するものであることを特徴とする、請求項２に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項４】
前記本体フレームは前記上辺部と側辺部をそれぞれ二以上有してなり、前記ダンプ支持部は二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成されていることを特徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項５】
前記ダンプ支持部は、前記本体フレームの前方に取着されるように該本体フレームとは別に設けられていることを特徴とする、請求項１ないし４のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項６】
前記屋根取着部は、車輌に装着されるルーフキャリアに対して取着されるものであることを特徴とする、請求項１ないし５のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項７】
車輌に取付けて除雪の用に供することのできる車輌取付け用除雪具セットであって、該セットは、請求項１ないし６のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなることを特徴とする、車輌取付け用除雪具セット。
【請求項８】
前記除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに備えたことを特徴とする、請求項７に記載の車輌取付け用除雪具セット。
【請求項１】
除雪ダンプを車輌前部に取付けるための除雪ダンプ車輌取付け用具であって、該用具は、側面視略鈎状に形成された上辺部と側辺部とからなる本体フレームと、該本体フレームの上辺部の端部に設けられて車輌の屋根に取着されるための屋根取着部と、該本体フレームの側辺部に設けられ、除雪ダンプの桿部を少なくとも略上下方向において２点以上で固定することのできるダンプ支持部とを備えてなることを特徴とする、除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項２】
前記本体フレームの側辺部には、車輌前部と本体フレームとの間を離間させるための車体離間部が備えられていることを特徴とする、請求項１に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項３】
前記車体離間部は、除雪ダンプが前方から受ける雪の圧力による車輌の損傷防止のために、前記本体フレームと車輌前部との間を弾性的に離間するものであることを特徴とする、請求項２に記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項４】
前記本体フレームは前記上辺部と側辺部をそれぞれ二以上有してなり、前記ダンプ支持部は二以上の除雪ダンプを並べて取着できるように形成されていることを特徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項５】
前記ダンプ支持部は、前記本体フレームの前方に取着されるように該本体フレームとは別に設けられていることを特徴とする、請求項１ないし４のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項６】
前記屋根取着部は、車輌に装着されるルーフキャリアに対して取着されるものであることを特徴とする、請求項１ないし５のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具。
【請求項７】
車輌に取付けて除雪の用に供することのできる車輌取付け用除雪具セットであって、該セットは、請求項１ないし６のいずれかに記載の除雪ダンプ車輌取付け用具と、これに取着することのできる除雪ダンプとからなることを特徴とする、車輌取付け用除雪具セット。
【請求項８】
前記除雪ダンプ車輌取付け用具を構成する屋根取着部を取着することのできるルーフキャリアをさらに備えたことを特徴とする、請求項７に記載の車輌取付け用除雪具セット。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００６−１６１３０８（Ｐ２００６−１６１３０８Ａ）
【公開日】平成１８年６月２２日（２００６．６．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３５０７９２（Ｐ２００４−３５０７９２）
【出願日】平成１６年１２月３日（２００４．１２．３）
【出願人】（５０３２２８６１９）有限会社君乃家食品 (3)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年６月２２日（２００６．６．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１２月３日（２００４．１２．３）
【出願人】（５０３２２８６１９）有限会社君乃家食品 (3)
【Ｆターム（参考）】
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