説明

隙間密閉部材及び隙間密閉構造並びに扉密閉構造

【課題】煙による被害を有効に防止することができる隙間密閉部材及び隙間密閉構造及び扉密閉構造を提供する。
【解決手段】少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成されていることを特徴とする隙間密閉部材30、及びこの隙間密閉部材30を用いて隙間20を密閉した隙間密閉構造、並びに、この隙間密閉構造を扉10と扉枠12との隙間20に適用した扉密閉構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隙間を常時密閉するもので、優れた防煙性能を発揮する隙間密閉部材及び隙間密閉構造並びに扉密閉構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、玄関又は室内等の扉として木製防火扉が採用されている(例えば、特許文献1参照)。この木製防火扉においては、防火性能を高めるため、扉の端部に発泡材が埋設されており、扉燃焼時には、その発泡材が発泡して扉と扉枠の内壁と隙間を密閉するようになっている。
【0003】
しかしながら、このような木製防火扉においては、扉燃焼以前、例えば、発泡材が発泡しない程度の熱に曝される等の状況下では扉と扉枠の内壁との隙間が発泡材で密閉されていないため、例えば、煙等が通過してしまい、扉と扉枠の内壁との隙間を通過する煙による被害を防止することができないという問題がある。
【0004】
なお、このように発泡材が埋設された扉構造を採用すると、扉製造時において扉の端部に発泡材を埋め込むための溝加工等を施す必要があり、これが原因となって製造コストが高くなるため、余り好ましくない。
【0005】
【特許文献1】特開2000−310090号公報(第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述した事情に鑑み、煙による被害を有効に防止することができる隙間密閉部材及び隙間密閉構造並びに扉密閉構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成されていることを特徴とする隙間密閉部材にある。
【0008】
本発明の第2の態様は、連通する少なくとも2つの空間の連通部に取り付けられて前記2つの空間を区画する区画部材と前記連通部の内壁との隙間に設けられてその隙間を密閉すると共に、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された体積膨張部からなることを特徴とする隙間密閉部材にある。
【0009】
本発明の第3の態様は、前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が弾性変形する材料によって形成されていることを特徴とする第2の態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0010】
本発明の第4の態様は、前記体積膨張部が前記連通部の内壁に接合される部分であることを特徴とする第2又は3の態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0011】
本発明の第5の態様は、前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が熱劣化する温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって前記体積膨張部が形成されていることを特徴とする第2〜4の何れかの態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0012】
本発明の第6の態様は、前記体積膨張部が、所定温度以上の熱に反応して発泡する発泡材により形成されていることを特徴とする第1〜5の何れかの態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0013】
本発明の第7の態様は、前記発泡材が、グラファイト系発泡材であることを特徴とする第6の態様記載の隙間密閉部材にある。
【0014】
本発明の第8の態様は、前記隙間が、建具と該建具を取り付ける建具枠の内壁との隙間であることを特徴とする第1〜7の何れかの態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0015】
本発明の第9の態様は、前記隙間が、扉と該扉を取り付ける扉枠の内壁との隙間であることを特徴とする第1〜8の何れかの態様に記載の隙間密閉部材にある。
【0016】
本発明の第10の態様は、連通する少なくとも2つの空間の連通部と、前記連通部に取り付けられて前記2つの空間を区画する区画部材と、前記区画部材と前記連通部の内壁との隙間に設けられてその隙間を密閉すると共に少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された体積膨張部からなる隙間密閉部材とを有することを特徴とする隙間密閉構造にある。
【0017】
本発明の第11の態様は、前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が弾性変形する材料によって形成されていることを特徴とする第10の態様記載の隙間密閉構造にある。
【0018】
本発明の第12の態様は、前記体積膨張部が前記連通部の内壁に接合される部分であることを特徴とする第10又は11の態様記載の隙間密閉構造にある。
【0019】
本発明の第13の態様は、前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が熱劣化する温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって前記体積膨張部が形成されていることを特徴とする第10〜12の何れかの態様に記載の隙間密閉構造にある。
【0020】
本発明の第14の態様は、前記体積膨張部が、所定温度以上の熱に反応して発泡する発泡材により形成されていることを特徴とする第10〜13の何れかの態様に記載の隙間密閉構造にある。
【0021】
本発明の第15の態様は、前記発泡材が、グラファイト系発泡材であることを特徴とする第14の態様記載の隙間密閉構造にある。
【0022】
本発明の第16の態様は、前記隙間が、建具と該建具を取り付ける建具枠の内壁との隙間であることを特徴とする第10〜15の何れかの態様に記載の隙間密閉構造にある。
【0023】
本発明の第17の態様は、前記隙間が、扉と該扉を取り付ける扉枠の内壁との隙間であることを特徴とする第10〜16の何れかの態様に記載の隙間密閉構造にある。
【0024】
本発明の第18の態様は、前記扉枠の内周面には、内方に向かって突出する扉当接部が設けられ、前記隙間密閉部材は、前記扉当接部の前記扉に対向する部分に接合されていることを特徴とする第17の態様記載の隙間密閉構造にある。
【0025】
本発明の第19の態様は、扉枠の開口に扉を設置すると共に前記扉枠と前記扉との隙間に少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された隙間密閉部材を設置したことを特徴とする扉密閉構造にある。
【発明の効果】
【0026】
かかる本発明は、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成されていることを特徴とする隙間密閉部材を隙間に設置することで、隙間が常時密閉され、優れた防煙機能を発揮するという効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された隙間密閉部材を隙間に設置することで、例えば、通常の状態では、隙間密閉部材全体で隙間を密閉し、火災発生時には、隙間密閉部材の体積が実質的に膨張した状態となって隙間を密閉するので、隙間が常時密閉され、優れた防煙機能を発揮するという効果を奏する。
【0028】
具体的には、本発明は、連通する少なくとも2つの空間の連通部に取り付けられてその2つの空間を区画する区画部材と連通部の内壁との隙間に設けられ、その隙間を常時密閉する隙間密閉部材、及びこの隙間密閉部材が区画部材と連通部の内壁との隙間に設けられた隙間密閉構造を対象としたものである。特に、本発明は、連通部となる扉枠の開口に、区画部材となる扉を設置すると共に、扉枠と扉との隙間に上記隙間密閉部材を設置した扉密閉構造とするのが好ましい。
【0029】
ここで、本発明の隙間密閉構造において隙間密閉部材が設けられる「隙間」、具体的には、区画部材と連通部の内壁との隙間とは、例えば、建具とこの建具を取り付ける建具枠の内壁との隙間、木製防火扉や木製扉等の扉とこの扉を取り付ける扉枠の内壁との隙間等を含むものである。勿論これに限定されず、防煙対策が必要な隙間であれば本発明を適用することができる。
【0030】
また、本発明の隙間密閉部材は、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された体積膨張部からなる。詳細には、隙間密閉部材の一部を体積膨張部で構成する場合、その他の部分が熱劣化する温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって体積膨張部を形成するのが好ましい。これは、火災発生時に熱によって体積膨張部以外の部分が劣化した場合でも、体積膨張部の体積膨張によって隙間を確実に密閉することができるからである。
【0031】
ここで、体積膨張部を形成する材料、すなわち、所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料としては、例えば、樹脂材料に発泡剤を添加した発泡材等が挙げられ、本発明では、このような発泡材でも特に、発泡によって体積が約30倍となるものが好ましく、また、発泡後はその発泡した状態を比較的高温、例えば、約800〜1000℃以上に加熱されても維持できるものであるのが好ましく、具体的には、グラファイト系発泡材を用いるのが好ましい。
【0032】
ここで、本発明でいう上記の「所定温度」とは、体積膨張部が体積膨張を開始する温度のことであり、体積膨張部を形成する材料を適宜選択することで設定することができる。例えば、グラファイト系発泡材を用いた場合では、約250℃の熱に反応して発泡が開始されるように設定することができる。
【0033】
また、このようなグラファイト系発泡材は、発泡した後、約1000℃以上の熱に曝されてもその発泡した状態を維持しているという特異な性質を有している。このため、このようなグラファイト系発泡材によって体積膨張部を形成することにより、例えば、火災発生時等においては、約800〜1000℃以上に加熱されるが、このような状況下でも、発泡体によって区画部材と連通部の内壁との隙間を確実に密閉することができる。これにより、例えば、区画部材として木製防火扉等とその扉枠の内壁との隙間に本発明の隙間密閉部材を介在させておくことで、優れた防火性能を有する隙間密閉構造を実現することができる。
【0034】
なお、本発明はこれに限定されず、体積膨張部が体積膨張を開始する温度については、例えば、火災発生時等に生じる煙の温度、区画部材の燃焼温度等を考慮して適宜決定すればよいことは言うまでもない。
【0035】
また、本発明においては、隙間密閉部材の全体部分が体積膨張部によって形成されていてもよいが、少なくとも一部、例えば、隙間密閉部材の表面又はその内部等が体積膨張部によって形成されていてもよい。但し、体積膨張部以外の部分が熱劣化で隙間から脱落するような場合には、体積膨張部は、隙間密閉部材の端部、より詳細には、体積膨張部が連通部の内壁に接合されているのが好ましい。これにより、体積膨張部以外の部分が仮に熱劣化で隙間から脱落した場合でも、隙間には体積膨張部が残ると共に熱によって体積膨張部が膨張するため、隙間は体積膨張部によって確実に密閉されることになる。
【0036】
また、隙間密閉部材を連通部の内壁(内周面)に亘って連続的に設けた場合において、体積膨張部を連通部の内壁に沿って連続的に形成してもよいし、体積膨張部を連通部の内壁に沿って部分的、具体的には、不連続(間欠的)に形成してもよい。但し、隙間密閉部材の一部を体積膨張部で形成する場合、その体積膨張部以外の部分は、体積膨張部が体積膨張を開始する温度まで加熱されても、その形状を維持するだけの耐熱性を有する材料で形成するのが望ましい。
【0037】
何れにしても、本発明の隙間密閉部材は、隙間を常時密閉し、特に、隙間密閉部材及びその周辺が所定温度以上に加熱された際には、生じた熱に反応して体積が膨張した隙間密閉部材によって、区画部材と連通部の内壁との隙間が確実に密閉されるようになっていればよい。
【0038】
以上説明したように、本発明に係る隙間密閉部材及びこの隙間密閉部材を用いた隙間密閉構造においては、例えば、区画部材で区画された1つの空間で生じた煙等の温度が比較的低温、すなわち、所定温度より低い温度である場合には、密閉部が区画部材と連通部の内壁との隙間を密閉し、煙等の温度が比較的高温、すなわち、所定温度以上の温度である場合には、隙間密閉部材の少なくとも一部(体積膨張部)が体積膨張して区画部材と連通部の内壁との隙間を確実に密閉することになる。特に、本発明は、扉枠の開口に扉を設置すると共に扉枠と扉との隙間に隙間密閉部材を設置した扉密閉構造において、隙間密閉部材の扉と接触する部分を弾性変形する材料により形成するのが好ましく、隙間密閉部材の扉枠と接合する部分を体積膨張部とするのが好ましい。これにより、常温では、所定形状の隙間密閉部材全体で隙間を密閉しつつ、火災発生時には、仮に、隙間密閉部材の扉と接触する部分が熱劣化で脱落しても、体積膨張部が脱落することがないので、体積膨張部が確実に膨張し、隙間は完全に密閉されることになる。すなわち、隙間密閉部材によって常時隙間を密閉することとなり、優れた防煙性能を得ることができる。
【0039】
以下、本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0040】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る隙間密閉部材及び隙間密閉構造の概略構成を示す平面図であり、図2は、図1のA−A′断面図である。図1及び図2に示すように、本実施形態の隙間密閉構造は、扉10と、この扉10が蝶番11を介して取り付けられる扉枠12と、扉10及び扉枠12の隙間20を密閉する隙間密閉部材30を有する。また、扉枠12には、扉枠12の内方に向かって所定量突出する扉当接部13が設けられている。この扉当接部13は、扉枠12の内周面に沿って連続的に設けられている。
【0041】
さらに、このような扉枠12の一方の開口側、本実施形態では、図2に示すように、扉枠12の幅方向略中央部に設けられた扉当接部13の一方側(図中右側)に扉10が取り付けられる。そして、このような扉10の端部近傍の縁部と、扉当接部13の基端側の角部とで形成される隙間20には、隙間密閉部材30が図示しない接着剤を介して固着されている。また、この隙間密閉部材30は、本実施形態では、扉枠12の内周に沿って連続的に設けられている。
【0042】
ここで、本実施形態の隙間密閉部材30は、図2に示すように、断面が略矩形形状を有し且つ弾性変形する材料からなるゴムチューブ31と、このゴムチューブ31の一端面の全面に設けられた体積膨張部である発泡材層32とからなる。この発泡材層32は、本実施形態では、約250℃に加熱されると約30倍の体積に発泡するグラファイト系発泡材によって形成した。また、ゴムチューブ31の発泡材層32側とは反対側、すなわち、扉10側の縁部には、扉10に向かって突出する突起部33が一体的に設けられている。このゴムチューブ31の突起部33は、扉10の縁部に当接した状態において、扉10と扉枠12(扉当接部13)の内壁との隙間20を完全に密閉するようになっている。
【0043】
そして、このような隙間密閉部材30は、扉当接部13の基端側の角部に固着された状態において、ゴムチューブ31の発泡材層32とは反対側の端面の一部と突起部33とが、扉10の縁部に当接すると共に、突起部33を含むゴムチューブ31全体が弾性変形することによって、扉10と扉枠12の内壁との隙間20を完全に密閉する。
【0044】
したがって、このような本実施形態の隙間密閉構造においては、扉10の一方面側の空間で生じる煙は上述した隙間密閉部材30によって遮断され、隙間密閉部材30及びその周辺、隙間20に侵入する煙等の温度が比較的低温、例えば、約250℃より低い場合においては、隙間密閉部材30を構成するゴムチューブ31によって煙が扉の他方面側の空間に通過できないようになっている。
【0045】
一方、煙等の温度が比較的高温、例えば、約250℃以上の場合には、仮にゴムチューブ31が液状化して変形(熱劣化)したとしても、これと略同時に、発泡材層32がその煙の熱に反応して発泡し、これによって扉10と扉枠12の内壁との隙間20が完全に密閉される。すなわち、煙の温度が比較的高温である場合においても、隙間密閉部材30の発泡材層32が発泡して形成された発泡体により、煙が扉10の他方面側の空間に通過することはない。
【0046】
したがって、本実施形態に係る隙間密閉部材30及びこの隙間密閉部材30を用いた隙間密閉構造においては、扉10と扉枠12の内壁との隙間20が隙間密閉部材30によって常時密閉されるので、優れた防煙性能を得ることができる。特に、本実施形態の隙間密閉構造においては、扉枠12に設けられた扉当接部13の扉10に対向する部分に隙間密閉部材30を固着している。このため、扉10が開閉時に隙間密閉部材30を押圧する力を利用することで隙間密閉部材30の少なくとも一部が弾性変形し、これによって、扉10と扉枠12(扉当接部13)の内壁との隙間20を良好に密閉することができる。
【0047】
また、本実施形態の隙間密閉部材30は、扉10等の構造を変更しなくても、既設された扉10とその扉枠12の内壁との隙間20に設けることで、優れた防煙性能を低コストで実現することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態1に係る隙間密閉部材及び隙間密閉構造の概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す隙間密閉部材及び隙間密閉構造のA−A′断面図である。
【符号の説明】
【0049】
10 扉
11 蝶番
12 扉枠
13 扉当接部
20 隙間
30 隙間密閉部材
31 ゴムチューブ
32 発泡材層
33 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成されていることを特徴とする隙間密閉部材。
【請求項2】
連通する少なくとも2つの空間の連通部に取り付けられて前記2つの空間を区画する区画部材と前記連通部の内壁との隙間に設けられてその隙間を密閉すると共に、少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された体積膨張部からなることを特徴とする隙間密閉部材。
【請求項3】
前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が弾性変形する材料によって形成されていることを特徴とする請求項2記載の隙間密閉部材。
【請求項4】
前記体積膨張部が前記連通部の内壁に接合される部分であることを特徴とする請求項2又は3記載の隙間密閉部材。
【請求項5】
前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が熱劣化する温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって前記体積膨張部が形成されていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の隙間密閉部材。
【請求項6】
前記体積膨張部が、所定温度以上の熱に反応して発泡する発泡材により形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の隙間密閉部材。
【請求項7】
前記発泡材が、グラファイト系発泡材であることを特徴とする請求項6記載の隙間密閉部材。
【請求項8】
前記隙間が、建具と該建具を取り付ける建具枠の内壁との隙間であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の隙間密閉部材。
【請求項9】
前記隙間が、扉と該扉を取り付ける扉枠の内壁との隙間であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の隙間密閉部材。
【請求項10】
連通する少なくとも2つの空間の連通部と、前記連通部に取り付けられて前記2つの空間を区画する区画部材と、前記区画部材と前記連通部の内壁との隙間に設けられてその隙間を密閉すると共に少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された体積膨張部からなる隙間密閉部材とを有することを特徴とする隙間密閉構造。
【請求項11】
前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が弾性変形する材料によって形成されていることを特徴とする請求項10記載の隙間密閉構造。
【請求項12】
前記体積膨張部が前記連通部の内壁に接合される部分であることを特徴とする請求項10又は11記載の隙間密閉構造。
【請求項13】
前記体積膨張部によって一部が構成されると共に前記体積膨張部以外の部分が熱劣化する温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって前記体積膨張部が形成されていることを特徴とする請求項10〜12の何れかに記載の隙間密閉構造。
【請求項14】
前記体積膨張部が、所定温度以上の熱に反応して発泡する発泡材により形成されていることを特徴とする請求項10〜13の何れかに記載の隙間密閉構造。
【請求項15】
前記発泡材が、グラファイト系発泡材であることを特徴とする請求項14記載の隙間密閉構造。
【請求項16】
前記隙間が、建具と該建具を取り付ける建具枠の内壁との隙間であることを特徴とする請求項10〜15の何れかに記載の隙間密閉構造。
【請求項17】
前記隙間が、扉と該扉を取り付ける扉枠の内壁との隙間であることを特徴とする請求項10〜16の何れかに記載の隙間密閉構造。
【請求項18】
前記扉枠の内周面には、内方に向かって突出する扉当接部が設けられ、前記隙間密閉部材は、前記扉当接部の前記扉に対向する部分に接合されていることを特徴とする請求項17記載の隙間密閉構造。
【請求項19】
扉枠の開口に扉を設置すると共に前記扉枠と前記扉との隙間に少なくとも一部が所定温度以上の熱に反応して体積が膨張する材料によって形成された隙間密閉部材を設置したことを特徴とする扉密閉構造。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−207366(P2006−207366A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362334(P2005−362334)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2004年(平成16年)11月11日 「サッシタイムス 第816号」に発表
【出願人】(504426090)有限会社クロイワ建材研究所 (3)
【Fターム(参考)】