説明

集積ホルダー

【課題】ポンプ付収納物を確実に集積包装することができる集積ホルダーを提供する。
【解決手段】罫線を介して固着片1、側面板2a、前面板3、側面板2bおよび後面板4を連設したホルダー本体Aの、前記後面板の下辺に罫線10を介して保持具Bを設けた集積ホルダーであって、前記保持具は、貼着片20の左右に罫線を介して、下端に係止凹部21a、21bを有する係止片22a,22bさらに、前記係止片の外辺に罫線を介して貼着舌片23a,23b、および上辺に罫線を介して保持片24a,24bが設けられたブランク板を用いることにより解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー、リンス、洗浄剤等を充填しているノズルを有するポンプ機構を備えた容器の集積ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシャンプー、リンス、洗浄剤等を充填しているノズルを有するポンプ機構を備えた容器の集積包装体は、容器の首部を係止する穴の形状が異なる舌片を2枚重ね合わせ、容器を一定方向に揃え、保持することができる把持部材、およびこの把持部材と窓部を有する包装部材を組み合わせた集積包装体が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−312725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の包装体は、首部を把持部材により係止し、容器全体を露出した形態、または首部を把持部材により係止し、さらに容器全体を包装する形態であり、前者は、容器全体を露出した形態であるので、広告等の表示ができず、また、後者は、容器全体を包装する形態であるので、包装のため多くの資材を必要とするものであった。
本発明の目的は、多くの資材を用いることなく、広告等の表示が可能で、確実にポンプ機構を備えた容器を集積包装することができる集積ホルダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る発明は、罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の下辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーであって、前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、下端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および上辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられたブランク板を、前記貼着片(20)を罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着し、また、前記前記係止片(22a)(22b)を前記貼着片(20)側に折り曲げ、かつ、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着したことを特徴とする集積ホルダーである。
【0006】
本発明の請求項2に係る発明は、罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の上辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーであって、前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、上端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および下辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられたブランク板を、罫線を介して折り曲げ、前記固着片(1)を前記後面板(4)に固着すると共に、前記貼着片(20)を罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着し、また、前記係止片(22a)(22b)を前記貼着片(20)側に折り曲げ、かつ、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着したことを特徴とする集積ホルダーである。
【発明の効果】
【0007】
前記のように、集積ホルダーは、組み立てた時に、ホルダー本体の内部に、係止凹部を上方に向いた状態で係止片が形成されるので、ポンプ機構を備えた容器の、前記ポンプ機構のノズル部分を、前記係止凹部係止することにより、一定方向に揃った状態で確実に保持することができる。
また、ポンプ機構を備えた容器全体を覆うことなく、前記ポンプ機構のノズル部分を係止凹部に係止することで集積保持できるので、容器のポンプ機構の上部を覆う、表示可能な集積保持することができる。
また、前記係止片に罫線を介して保持片が設けられているので、収納される容器の肩部を抑えた状態となるので、容器が安定した状態で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の集積ホルダーの組み立て前のブランク板の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1のブランク板の保持具の組み立て状態を示す説明図である。
【図3】図1のブランク板を組み立てた状態を示す説明図である。
【図4】本発明の集積ホルダーの組み立て前のブランク板の他の実施例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の集積ホルダーを、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
【0010】
集積ホルダーを形成するブランク板は、図1に示すように、紙シート、プラスチックシート、または紙とプラスチックの積層シートを所定の外形に打ち抜いたもので、罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の下辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーである。
また、前記側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)の上辺には罫線を介して、舌片(40a)、先端に差込片(41)を有する上蓋板(42)、舌片(40b)、および前記差込片(41)が差し込こまれる差込穴(43)を有する下蓋板(44)設けられた蓋部(C)が設けられている。
前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、下端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および上辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられている。
【0011】
ここで、前記側面板(2a)(2b)と係止片(22a)(22b)の幅は同じである。
また、前記貼着片(20)の幅は、後面板(4)の幅より短く、かつ、前記貼着片(20)は、前記貼着片(20)の中心が、前記後面板(4)の中心からずらした位置に設けることが好ましい。
【0012】
図2に示すように、図1に示したブランク板の、前記貼着片(20)を、罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着する。そして、前記貼着片(20)の両側に設けた係止片(22a)(22b)を、前記貼着片(20)側に折り曲げ、起立させる。
【0013】
そして図3に示すように、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着することにより集積ホルダーが形成される。
【0014】
ここで、前述の説明において、保持具(B)を後面板(4)の下辺に設ける構成について説明したが、前記保持具(B)は、前記前面板(3)の下辺に設けた構成としてもよい。
【0015】
また、図4に示すように、罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の上辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーであって、前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、下端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および上辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられたブランク板を用いた構造としてもよい。
【0016】
ここで、前記図1と同様に、前記側面板(2a)(2b)と係止片(22a)(22b)の幅は同じである。
また、前記貼着片(20)の幅は、後面板(4)の幅より短く、かつ、前記貼着片(20)は、前記貼着片(20)の中心が、前記後面板(4)の中心からずらした位置に設けることが好ましい。
【0017】
図4のブランク板を、罫線を介して折り曲げ、前記固着片(1)を前記後面板(4)に固着する。そして、前記貼着片(20)を罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着し、また、前記前記係止片(22a)(22b)を前記貼着片(20)側に折り曲げて起立させ、かつ、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着することにより集積ホルダーが形成される。
【0018】
このように、前記集積ホルダーは、組み立てた時に、ホルダー本体の内部に、係止凹部(21a)(21b)を上方に向いた状態で係止片(22a)(22b)が形成されるので、ポンプ機構を備えた容器の、前記ポンプ機構のノズル部分を、前記係止凹部(21a)(21b)に係止することにより、一定方向に揃った状態で確実に保持することができる。
また、ポンプ機構を備えた容器全体を覆うことなく、前記ポンプ機構のノズル部分を係止凹部(21a)(21b)に係止することで集積保持できるので、容器のポンプ機構の上部を覆う、表示可能な集積保持をすることができる。
また、前記係止片に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられているので、収納される容器の肩部を抑えた状態となるので、容器が安定した状態で保持することができる。
【0019】
また、前記貼着片(20)の幅を、後面板(4)の幅より短く、かつ、前記貼着片(20)は、前記貼着片(20)の中心が、前記後面板(4)の中心からずらした位置に設けられていることにより、前記ブランク板を組み立てた時に、前記係止片(22a)(22b)と、側面板との間隔が異なるようになり、ノズルを有するポンプ機構を具備した容器であっても、一定方向に揃えて保持することができる。
【符号の説明】
【0020】
A…ホルダー本体 B…係止具
1…固着片 2a、2b…側面板
3…前面板 4…後面板
20…貼着片 21a、21b…係止凹部
22a、22b…係止片 23a、23b…貼着舌片
24a、24b…保持片
10…罫線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の下辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーであって、前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、下端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および上辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられたブランク板を、罫線を介して折り曲げ、前記固着片(1)を前記後面板(4)に固着すると共に、前記貼着片(20)を罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着し、また、前記前記係止片(22a)(22b)を前記貼着片(20)側に折り曲げ、かつ、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着したことを特徴とする集積ホルダー。
【請求項2】
罫線を介して固着片(1)、側面板(2a)、前面板(3)、側面板(2b)および後面板(4)を連設したホルダー本体(A)の、前記後面板(4)の上辺に罫線(10)を介して保持具(B)を設けた集積ホルダーであって、前記係止具(B)は、貼着片(20)の左右に罫線を介して、上端に係止凹部(21a)(21b)を有する係止片(22a)(22b)、さらに、前記係止片(22a)(22b)の外辺に罫線を介して貼着舌片(23a)(23b)、および下辺に罫線を介して保持片(24a)(24b)が設けられたブランク板を、罫線を介して折り曲げ、前記固着片(1)を前記後面板(4)に固着すると共に、前記貼着片(20)を罫線(10)から内方に折り返し、前記後面板(4)の内面に固着し、また、前記前記係止片(22a)(22b)を前記貼着片(20)側に折り曲げ、かつ、前記貼着舌片(23a)(23b)を対向する前記前面板(3)の内面に固着したことを特徴とする集積ホルダー。
【請求項3】
前記貼着片(20)は、貼着片(20)中心が、前記後面板(4)の中心から外れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の集積ホルダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−6077(P2011−6077A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−148517(P2009−148517)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】