難燃性シリコーンゲル組成物及びその硬化物
【目的】従来のシリコーンゲルの優れた特性を維持し、難燃性にも優れたシリコーンゲルを提供する。
【構成】(A) 特定のポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) 特定のポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) 特定のポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物。
【構成】(A) 特定のポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) 特定のポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) 特定のポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は難燃性シリコーンゲル組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】シリコーンゲルは、電気絶縁性、耐熱性、防湿性、電気特性、安定性、柔軟性など優れた性質を有するため、電気・電子分野、光学・オプトエレクトロニクス、センサーなどの分野でコーティング剤やポッティング剤などの用途に広く使用されている。さらには建築の分野ではフィルターのシール材などにも利用されてきた。中でも付加反応によって硬化するシリコールゲル組成物は、常温または適切な加熱より速やかに硬化する、硬化反応時に腐食性物質の放出がないなどの特性から特にこの分野における用途が大いに広がっている。より具体的に述べれば、シリコールゲルは、電気・電子分野では、部品のポッティング、封止用として、特にパワートランジスター、IC、コンデンサー等の制御用回路素子を被覆し、熱的及び機械的障害から保護するための被覆材料として使用されている。ところで、これらの部品は、近年、小型化、大容量化の一途をたどっている。これに伴い、これら電気・電子部品にかかる負荷も増大しており、過大な負荷がかかった場合に、大容量の通電により部品の発火、燃焼が起こりやすいという問題が生じてきた。また、建築の分野に用いられる場合にあっても、耐火・難燃の材料が望まれている。しかしながら、現状ではこのような問題に対応し得るゲル状シリコーン組成物は殆ど提供されていなかった。即ち、一般に、樹脂の難燃化を図るには、有機ハロゲン系の難燃剤を配合することが知られているが、これらは高温下においてハロゲンの有毒ガスを発生するという問題があるため、ゲル状シリコーン組成物の場合は適用し得なかった。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、従来のシリコーンゲルの優れた特性を維持し、難燃性にも優れたシリコーンゲルを提供することにある。
【0004】
【発明の構成】本発明者らは、このような組成物を得るべく検討を重ねた結果、シリコーンゲル組成物において、ある種の充填剤を特定量配合した特定のシリコーン組成物が、従来のシリコーンゲルの特徴を損なわず、且つ難燃性に優れることを見出し、ここに本発明をなすに到った。本発明は、すなわち(A) ケイ素原子に結合せるビニル基が1分子中に平均 0.1〜2.0 個存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、25℃における粘度が50〜100000cPであるポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) (R')2SiO単位を含み又は含まず、(R')3SiO0.5 単位とSiO2単位(式中R'は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基及びビニル基から選ばれた基を示す)よりなり、ケイ素原子の 2.5〜10モル%はケイ素原子に直結するビニル基を有し、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が 0.4:1〜1:1であるポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が置換または非置換の1価の炭化水素基であるポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して 0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物である。
【0005】以下に、本発明の各成分を説明する。(A) 成分のポリオルガノシロキサンは、ケイ素原子に結合せるビニル基を1分子中に平均 0.1〜2.0 個含有するものである。ビニル基の量が 0.1個より少ないと、架橋に与らないポリオルガノシロサキンが増加して、硬化して得られたゲル状物の物理的性質及び基材への粘着性が著しく低下する。またビニル基の量が 2.0個より多いとシリコーンゲルとしての柔らかさを発揮できなくなる。(A) のポリオルガノシロサキンのケイ素原子に結合せる上記ビニル基以外の残余の有機基は脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノ基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基、フェニル基のようなアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基のようなアラルキル基、及びクロロメチル基、シアノエチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基のような置換炭化水素基が例示されるが、合成の容易なこと、未硬化の状態で取り扱いやすいこと、並びにゲル状物の耐熱性や物理的性質から、メチル基であることが好ましい。また、耐寒性を要求されるときは全有機基中の8モル%まで、特に高い耐熱性、耐放射線性又は高い屈折率を要求されるときは全有機基中の50モル%までのフェニル基を導入することが推奨される。粘度は25℃において50〜100,000cP 、好ましくは 100〜5,000cP の範囲から選ばれる。ポッティングに用いられるときは、 100〜1,500cP の範囲が最も好ましい。50cPよりも低いと流れやすく、また反応後の物理的性質が悪い。また100,000cP を越えると作業性が悪くなる。(A) のポリオルガノシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状でもよく、また両者の混合物でもよいが、合成の容易さと、ゲル状物に適度の柔らかさを与えることから、実質的に直鎖状であることが好ましい。少量の環状ポリオルガノシロキサンが共存しても差し支えないが、ケイ素原子に結合せるビニル基を有していたとしても反応性が低く、粘着性を持ったゲル状物の形成には寄与しない。ポリオルガノシロキサン中のビニル基は、分子の途中のケイ素原子、末端のケイ素原子のいずれに結合していてもよいが、反応速度や反応によるゲル状物形成効果から、末端のケイ素原子に結合することが好ましい。このようなポリオルガノシロキサン(A) は、例えば両末端にケイ素原子に結合せるビニル基を有するビニル基含有ポリオルガノシロキサンと、ビニル基を含まぬ直鎖状ないし分岐状のポリオルガノシロキサンを、必要があればビニル基を含まぬポリジオルガノシロキサンと共に前述の粘度範囲を実現する平均分子量と該ビニル基の量を満足するように配合し、硫酸、塩酸、活性白土などの酸触媒、又は水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどのアルカリ触媒の存在下に、常法によりシロキサンの切断、平衡化を行うことによって合成される。この場合、原料の一部として環状ポリシロキサン、特にビニル基を含まぬ環状ポリシロキサンを併用してもよい。平衡化の後、常法により触媒を除去し、減圧で加熱することにより、副生した、ないし未反応の低分子ポリオルガノシロキサンを除去して精製される。
【0006】本発明における成分(B) のポリオルガノシロキサン共重合体は、補強性充填剤を含有しなくても組成物に十分な強度を与えるための成分で、脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基又はビニル基であるR'基を有し、R'基の少なくとも前述した割合がビニル基であるポリオルガノシロキサン共重合体である。ビニル基でないR'基は成分(A) のR 基と同じ範囲のもの及びその類似の基であり、その好ましい実施態様は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基の全てがメチル基の場合である。ビニル基は(R')3SiO0.5 基の一部として、または(R')2SiO基の一部として存在することができ、あるいはその両方に存在することもできる。共重合体成分(B) 中の各種のシロキサン単位は、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が0.4 :1〜1:1にあるように選択される。(R')3SiO0.5 単位の比が0.4未満では、成分(B) の安定性が悪くて制御よく合成することが困難であり、1を越えると硬化物に良好な機械的強度を与えることができない。(R')2SiO単位は共重合体中のシロキサン単位の全数を基準にして0ないし10モル%に等しい量で存在する。ケイ素結合ビニル基が共重合体中に位置している場所には無関係に、ケイ素結合ビニル基は共重合体成分(B) の2.5 ないし10.0モル%に等しい量で存在しているべきである。共重合体成分(B) は固体の樹脂状材料であり、多くの場合はキシレン又はトルエンのごとき溶媒中の溶媒として、かつ一般には30〜75重量%溶液として製造さる。組成物の取り扱いを容易にするため、共重合体成分(B) のこの溶液は通常ビニル鎖端ポリシロキサン成分(A) の一部又は全部中に溶解し、得られた溶液より溶媒を留去して成分(A) と共重合体成分(B) の混合物を造ってもよいし、予め溶媒を除いた成分(B) を用いても構わない。成分(B) の量は、成分(A)100重量部に対して0〜200 重量部、好ましくは10〜80重量部である。
【0007】本発明における(C) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、架橋剤として作用する。すなわち、(C) 成分のケイ素原子に結合せる水素原子が(D) 成分の触媒の存在下、(A),(B) 成分のビニル基に付加反応し、ゲル状物を形成する。(C) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、網状構造を形成するため、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在しなければならない。(C) 成分におけるこのような水素原子は分子末端分子の途中のいずれのケイ素原子に結合しても差し支えない。(C) 成分のケイ素原子に結合せる有機基は、(A),(B) のケイ素原子に結合せる有機基のうちビニル基以外のものとして挙げられたものとして挙げられたものと同様のものが例示されるが、合成の容易なことと耐熱性や物理的特性からメチル基が好ましい。シロキサン骨格は直鎖状でも分岐状、環状、網目状でもよい。(C) 成分の粘度は特に制限されるものではないが、作業性及び合成の容易さから10000cp 以下が好ましい。(C) 成分の配合量は、(A),(B) 成分のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して(C) 成分中のケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が 0.1〜5.0 個、好ましくは 0.1〜2.0 個となる量である。
【0008】又、(C) 成分として、上記ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在するポリオルガノハイドロジェンシロキサン(以下、(C-1) と言う)に加え、更に直接網状構造の形成にあずからないようにケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均 0.1〜2個に制御されたポリオルガノハイドロジェンシロキサン(以下、(C-2) と言う)を併用してもよい。重合度の比較的小さい(A) 成分を用いる場合には、(C-2) を併用することにより、シリコーンゲルの柔軟性を維持させることができる。ここで、(C-2) を併用する場合であっても、(C-1) との合計の量が上記範囲を満足する必要がある。
【0009】本発明で用いられる(D) 成分の触媒は、(A),(B) 成分のビニル基と(C) 成分のヒドロシリル基との間の付加反応を促進するためのもので、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、白金とケトン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの錯体などで例示される白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物などで例示されるパラジウム系触媒、あるいはロジウム系触媒が使用できるが、触媒効果と取り扱いの容易さから、白金系触媒が好ましい。(D) 成分の配合量は、(A) と(B) と(C) の合計量に対し、触媒金属元素の量として0.01〜100ppmの範囲となる量であり、好ましくは1〜30ppm である。
【0010】本発明における(E) 成分の無機充填剤は、(A) 〜(D) から成るシリコーンゲル組成物に難燃性を付与するものである。このようなものとしては、粉砕石英、炭酸亜鉛、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、アセチレブラック、ファーネストブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックが選択的に挙げられる。また、その添加量も重要で、粉砕石英は1〜200 重量部、金属炭酸塩は0.1 〜200 重量部、カーボンブラックは 0.1〜50重量部使用される。下限量より少ないと難燃性を付与できず、上限量を越えるとゲルの特性に悪影響を及ぼす。好ましい添加量範囲は、粉砕石英では10〜200 重量部、特に20〜150 重量部、金属炭酸塩では1〜100 重量部であり、さらに粉砕石英の場合はカーボンブラックを併用することにより更に難燃性が向上する。また、金属炭酸塩としては炭酸亜鉛が特に好ましい。
【0011】本発明の組成物には、その他に煙霧質シリカ、沈澱シリカ、シリカエアロゲル、焼成シリカ、煙霧質酸化チタンのような補強性充填剤、ケイ藻土、アルミノケイ酸、アスベスト、微粉マイカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄のような非補強性充填剤を配合してもよく、またアセチレン系化合物、アミン化合物、マレイン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、ニトリル化合物又は有機過酸化物のような反応抑制剤の共存や室温で低活性の白金系触媒を使用することにより単一容器内に保存してもよく、また(C) 成分と(D) 成分を含む成分を別個に保存しておき、使用直前に両成分を、均一に混合してもよい。
【0012】
【発明の効果】上述した本発明の難燃性シリコーンゲル組成物によれば、難燃性に優れたゲル硬化物が得られる。従って、本発明の難燃ゲル硬化物を電気、電子部品や半導体素子等の表面に形成することにより、またフィルター等のシール剤等に形成することにより、万一発火したときにも燃焼しずらい部品が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。尚、実施例中、部とあるのは全て重量部を表わし、また、粘度とあるのは25℃における粘度を表わす。また、記号Me、Viはそれぞれ、メチル基、ビニル基を表わす。
実施例1〜7、比較例1〜2以下に記すような材料を表1の配合により均一に混合して実施例1〜7及び比較例1〜2の各組成物を調製し、針入度及び難燃性を評価した。針入度の測定は、ASTM D 1403 1/4 コーン稠度計を用いて行った。難燃性の測定はシリコーンゲル組成物を加熱硬化させて得られたシリコーンゲル成形品(20mmφ、厚さ2mm)を試験片とし、これを無風下に垂直に固定し、その試験片の下端がブンゼンバーナの青色の炎(内炎9.5mm 、高さ19mm)の内炎上部にわずかに接する位置で10秒間炎をあてて着火し、次いでブンゼンバーナーを遠ざけ、消炎するまでの時間(秒)を測定した。ここで、試験片5枚について各2回の接炎試験を行い、合計10回の総和(秒)をもって難燃性のデータとした。
(A) 成分としてポリシロキサンI 平均式
【0014】
【化1】
【0015】で表されるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度400cP(A) 成分としてポリシロキサンII 平均式
【0016】
【化2】
【0017】で表わされるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度300cP(A) 成分としてポリシロキサンIII 平均式
【0018】
【化3】
【0019】で表わされるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度800cP(B) 成分として 60mol%のSiO2単位、 37.2mol%のMe3SiO0.5 単位及び2.8mol%のMeViSiO2単位からなる共重合体(C) 成分としてケイ素原子に結合せる水素原子が一分子中に8個存在するポリメチルハイドロジェンシロキサン 粘度30cP併用する(C) 成分として
【0020】
【化4】
【0021】で表されるポリメチルハイドロジェンシロキサン 粘度18cP(D) 成分として白金−1:塩化白金酸とテトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンを加熱して得られたもの。
【0022】白金含有量:白金として2.0 重量%(E) 成分として粉砕石英(粒径1.5 μm)、炭酸亜鉛、アセチレンブラック(粒径0.3 μm 、比表面積8m2/g)
【0023】
【表1】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は難燃性シリコーンゲル組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】シリコーンゲルは、電気絶縁性、耐熱性、防湿性、電気特性、安定性、柔軟性など優れた性質を有するため、電気・電子分野、光学・オプトエレクトロニクス、センサーなどの分野でコーティング剤やポッティング剤などの用途に広く使用されている。さらには建築の分野ではフィルターのシール材などにも利用されてきた。中でも付加反応によって硬化するシリコールゲル組成物は、常温または適切な加熱より速やかに硬化する、硬化反応時に腐食性物質の放出がないなどの特性から特にこの分野における用途が大いに広がっている。より具体的に述べれば、シリコールゲルは、電気・電子分野では、部品のポッティング、封止用として、特にパワートランジスター、IC、コンデンサー等の制御用回路素子を被覆し、熱的及び機械的障害から保護するための被覆材料として使用されている。ところで、これらの部品は、近年、小型化、大容量化の一途をたどっている。これに伴い、これら電気・電子部品にかかる負荷も増大しており、過大な負荷がかかった場合に、大容量の通電により部品の発火、燃焼が起こりやすいという問題が生じてきた。また、建築の分野に用いられる場合にあっても、耐火・難燃の材料が望まれている。しかしながら、現状ではこのような問題に対応し得るゲル状シリコーン組成物は殆ど提供されていなかった。即ち、一般に、樹脂の難燃化を図るには、有機ハロゲン系の難燃剤を配合することが知られているが、これらは高温下においてハロゲンの有毒ガスを発生するという問題があるため、ゲル状シリコーン組成物の場合は適用し得なかった。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、従来のシリコーンゲルの優れた特性を維持し、難燃性にも優れたシリコーンゲルを提供することにある。
【0004】
【発明の構成】本発明者らは、このような組成物を得るべく検討を重ねた結果、シリコーンゲル組成物において、ある種の充填剤を特定量配合した特定のシリコーン組成物が、従来のシリコーンゲルの特徴を損なわず、且つ難燃性に優れることを見出し、ここに本発明をなすに到った。本発明は、すなわち(A) ケイ素原子に結合せるビニル基が1分子中に平均 0.1〜2.0 個存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、25℃における粘度が50〜100000cPであるポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) (R')2SiO単位を含み又は含まず、(R')3SiO0.5 単位とSiO2単位(式中R'は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基及びビニル基から選ばれた基を示す)よりなり、ケイ素原子の 2.5〜10モル%はケイ素原子に直結するビニル基を有し、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が 0.4:1〜1:1であるポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が置換または非置換の1価の炭化水素基であるポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して 0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物である。
【0005】以下に、本発明の各成分を説明する。(A) 成分のポリオルガノシロキサンは、ケイ素原子に結合せるビニル基を1分子中に平均 0.1〜2.0 個含有するものである。ビニル基の量が 0.1個より少ないと、架橋に与らないポリオルガノシロサキンが増加して、硬化して得られたゲル状物の物理的性質及び基材への粘着性が著しく低下する。またビニル基の量が 2.0個より多いとシリコーンゲルとしての柔らかさを発揮できなくなる。(A) のポリオルガノシロサキンのケイ素原子に結合せる上記ビニル基以外の残余の有機基は脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノ基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基、フェニル基のようなアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基のようなアラルキル基、及びクロロメチル基、シアノエチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基のような置換炭化水素基が例示されるが、合成の容易なこと、未硬化の状態で取り扱いやすいこと、並びにゲル状物の耐熱性や物理的性質から、メチル基であることが好ましい。また、耐寒性を要求されるときは全有機基中の8モル%まで、特に高い耐熱性、耐放射線性又は高い屈折率を要求されるときは全有機基中の50モル%までのフェニル基を導入することが推奨される。粘度は25℃において50〜100,000cP 、好ましくは 100〜5,000cP の範囲から選ばれる。ポッティングに用いられるときは、 100〜1,500cP の範囲が最も好ましい。50cPよりも低いと流れやすく、また反応後の物理的性質が悪い。また100,000cP を越えると作業性が悪くなる。(A) のポリオルガノシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状でも分岐状でもよく、また両者の混合物でもよいが、合成の容易さと、ゲル状物に適度の柔らかさを与えることから、実質的に直鎖状であることが好ましい。少量の環状ポリオルガノシロキサンが共存しても差し支えないが、ケイ素原子に結合せるビニル基を有していたとしても反応性が低く、粘着性を持ったゲル状物の形成には寄与しない。ポリオルガノシロキサン中のビニル基は、分子の途中のケイ素原子、末端のケイ素原子のいずれに結合していてもよいが、反応速度や反応によるゲル状物形成効果から、末端のケイ素原子に結合することが好ましい。このようなポリオルガノシロキサン(A) は、例えば両末端にケイ素原子に結合せるビニル基を有するビニル基含有ポリオルガノシロキサンと、ビニル基を含まぬ直鎖状ないし分岐状のポリオルガノシロキサンを、必要があればビニル基を含まぬポリジオルガノシロキサンと共に前述の粘度範囲を実現する平均分子量と該ビニル基の量を満足するように配合し、硫酸、塩酸、活性白土などの酸触媒、又は水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどのアルカリ触媒の存在下に、常法によりシロキサンの切断、平衡化を行うことによって合成される。この場合、原料の一部として環状ポリシロキサン、特にビニル基を含まぬ環状ポリシロキサンを併用してもよい。平衡化の後、常法により触媒を除去し、減圧で加熱することにより、副生した、ないし未反応の低分子ポリオルガノシロキサンを除去して精製される。
【0006】本発明における成分(B) のポリオルガノシロキサン共重合体は、補強性充填剤を含有しなくても組成物に十分な強度を与えるための成分で、脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基又はビニル基であるR'基を有し、R'基の少なくとも前述した割合がビニル基であるポリオルガノシロキサン共重合体である。ビニル基でないR'基は成分(A) のR 基と同じ範囲のもの及びその類似の基であり、その好ましい実施態様は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基の全てがメチル基の場合である。ビニル基は(R')3SiO0.5 基の一部として、または(R')2SiO基の一部として存在することができ、あるいはその両方に存在することもできる。共重合体成分(B) 中の各種のシロキサン単位は、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が0.4 :1〜1:1にあるように選択される。(R')3SiO0.5 単位の比が0.4未満では、成分(B) の安定性が悪くて制御よく合成することが困難であり、1を越えると硬化物に良好な機械的強度を与えることができない。(R')2SiO単位は共重合体中のシロキサン単位の全数を基準にして0ないし10モル%に等しい量で存在する。ケイ素結合ビニル基が共重合体中に位置している場所には無関係に、ケイ素結合ビニル基は共重合体成分(B) の2.5 ないし10.0モル%に等しい量で存在しているべきである。共重合体成分(B) は固体の樹脂状材料であり、多くの場合はキシレン又はトルエンのごとき溶媒中の溶媒として、かつ一般には30〜75重量%溶液として製造さる。組成物の取り扱いを容易にするため、共重合体成分(B) のこの溶液は通常ビニル鎖端ポリシロキサン成分(A) の一部又は全部中に溶解し、得られた溶液より溶媒を留去して成分(A) と共重合体成分(B) の混合物を造ってもよいし、予め溶媒を除いた成分(B) を用いても構わない。成分(B) の量は、成分(A)100重量部に対して0〜200 重量部、好ましくは10〜80重量部である。
【0007】本発明における(C) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、架橋剤として作用する。すなわち、(C) 成分のケイ素原子に結合せる水素原子が(D) 成分の触媒の存在下、(A),(B) 成分のビニル基に付加反応し、ゲル状物を形成する。(C) 成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、網状構造を形成するため、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在しなければならない。(C) 成分におけるこのような水素原子は分子末端分子の途中のいずれのケイ素原子に結合しても差し支えない。(C) 成分のケイ素原子に結合せる有機基は、(A),(B) のケイ素原子に結合せる有機基のうちビニル基以外のものとして挙げられたものとして挙げられたものと同様のものが例示されるが、合成の容易なことと耐熱性や物理的特性からメチル基が好ましい。シロキサン骨格は直鎖状でも分岐状、環状、網目状でもよい。(C) 成分の粘度は特に制限されるものではないが、作業性及び合成の容易さから10000cp 以下が好ましい。(C) 成分の配合量は、(A),(B) 成分のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して(C) 成分中のケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が 0.1〜5.0 個、好ましくは 0.1〜2.0 個となる量である。
【0008】又、(C) 成分として、上記ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在するポリオルガノハイドロジェンシロキサン(以下、(C-1) と言う)に加え、更に直接網状構造の形成にあずからないようにケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均 0.1〜2個に制御されたポリオルガノハイドロジェンシロキサン(以下、(C-2) と言う)を併用してもよい。重合度の比較的小さい(A) 成分を用いる場合には、(C-2) を併用することにより、シリコーンゲルの柔軟性を維持させることができる。ここで、(C-2) を併用する場合であっても、(C-1) との合計の量が上記範囲を満足する必要がある。
【0009】本発明で用いられる(D) 成分の触媒は、(A),(B) 成分のビニル基と(C) 成分のヒドロシリル基との間の付加反応を促進するためのもので、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、白金とケトン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの錯体などで例示される白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物などで例示されるパラジウム系触媒、あるいはロジウム系触媒が使用できるが、触媒効果と取り扱いの容易さから、白金系触媒が好ましい。(D) 成分の配合量は、(A) と(B) と(C) の合計量に対し、触媒金属元素の量として0.01〜100ppmの範囲となる量であり、好ましくは1〜30ppm である。
【0010】本発明における(E) 成分の無機充填剤は、(A) 〜(D) から成るシリコーンゲル組成物に難燃性を付与するものである。このようなものとしては、粉砕石英、炭酸亜鉛、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、アセチレブラック、ファーネストブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックが選択的に挙げられる。また、その添加量も重要で、粉砕石英は1〜200 重量部、金属炭酸塩は0.1 〜200 重量部、カーボンブラックは 0.1〜50重量部使用される。下限量より少ないと難燃性を付与できず、上限量を越えるとゲルの特性に悪影響を及ぼす。好ましい添加量範囲は、粉砕石英では10〜200 重量部、特に20〜150 重量部、金属炭酸塩では1〜100 重量部であり、さらに粉砕石英の場合はカーボンブラックを併用することにより更に難燃性が向上する。また、金属炭酸塩としては炭酸亜鉛が特に好ましい。
【0011】本発明の組成物には、その他に煙霧質シリカ、沈澱シリカ、シリカエアロゲル、焼成シリカ、煙霧質酸化チタンのような補強性充填剤、ケイ藻土、アルミノケイ酸、アスベスト、微粉マイカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化鉄のような非補強性充填剤を配合してもよく、またアセチレン系化合物、アミン化合物、マレイン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、ニトリル化合物又は有機過酸化物のような反応抑制剤の共存や室温で低活性の白金系触媒を使用することにより単一容器内に保存してもよく、また(C) 成分と(D) 成分を含む成分を別個に保存しておき、使用直前に両成分を、均一に混合してもよい。
【0012】
【発明の効果】上述した本発明の難燃性シリコーンゲル組成物によれば、難燃性に優れたゲル硬化物が得られる。従って、本発明の難燃ゲル硬化物を電気、電子部品や半導体素子等の表面に形成することにより、またフィルター等のシール剤等に形成することにより、万一発火したときにも燃焼しずらい部品が得られる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。尚、実施例中、部とあるのは全て重量部を表わし、また、粘度とあるのは25℃における粘度を表わす。また、記号Me、Viはそれぞれ、メチル基、ビニル基を表わす。
実施例1〜7、比較例1〜2以下に記すような材料を表1の配合により均一に混合して実施例1〜7及び比較例1〜2の各組成物を調製し、針入度及び難燃性を評価した。針入度の測定は、ASTM D 1403 1/4 コーン稠度計を用いて行った。難燃性の測定はシリコーンゲル組成物を加熱硬化させて得られたシリコーンゲル成形品(20mmφ、厚さ2mm)を試験片とし、これを無風下に垂直に固定し、その試験片の下端がブンゼンバーナの青色の炎(内炎9.5mm 、高さ19mm)の内炎上部にわずかに接する位置で10秒間炎をあてて着火し、次いでブンゼンバーナーを遠ざけ、消炎するまでの時間(秒)を測定した。ここで、試験片5枚について各2回の接炎試験を行い、合計10回の総和(秒)をもって難燃性のデータとした。
(A) 成分としてポリシロキサンI 平均式
【0014】
【化1】
【0015】で表されるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度400cP(A) 成分としてポリシロキサンII 平均式
【0016】
【化2】
【0017】で表わされるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度300cP(A) 成分としてポリシロキサンIII 平均式
【0018】
【化3】
【0019】で表わされるビニル基を含有するポリジメチルシロキサン 粘度800cP(B) 成分として 60mol%のSiO2単位、 37.2mol%のMe3SiO0.5 単位及び2.8mol%のMeViSiO2単位からなる共重合体(C) 成分としてケイ素原子に結合せる水素原子が一分子中に8個存在するポリメチルハイドロジェンシロキサン 粘度30cP併用する(C) 成分として
【0020】
【化4】
【0021】で表されるポリメチルハイドロジェンシロキサン 粘度18cP(D) 成分として白金−1:塩化白金酸とテトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンを加熱して得られたもの。
【0022】白金含有量:白金として2.0 重量%(E) 成分として粉砕石英(粒径1.5 μm)、炭酸亜鉛、アセチレンブラック(粒径0.3 μm 、比表面積8m2/g)
【0023】
【表1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】(A) ケイ素原子に結合せるビニル基が1分子中に平均 0.1〜2.0 個存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、25℃における粘度が50〜100000cPであるポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) (R')2SiO単位を含み又は含まず、(R')3SiO0.5 単位とSiO2単位(式中R'は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基及びビニル基から選ばれた基を示す)よりなり、ケイ素原子の 2.5〜10モル%はケイ素原子に直結するビニル基を有し、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が 0.4:1〜1:1であるポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が置換または非置換の1価の炭化水素基であるポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して 0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物。
【請求項2】請求項1記載の難燃性シリコーンゲル組成物を硬化させてなる硬化物。
【請求項1】(A) ケイ素原子に結合せるビニル基が1分子中に平均 0.1〜2.0 個存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が脂肪族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価の炭化水素基であり、25℃における粘度が50〜100000cPであるポリオルガノシロキサン、100 重量部(B) (R')2SiO単位を含み又は含まず、(R')3SiO0.5 単位とSiO2単位(式中R'は脂肪族不飽和結合を含有しない1価の炭化水素基及びビニル基から選ばれた基を示す)よりなり、ケイ素原子の 2.5〜10モル%はケイ素原子に直結するビニル基を有し、(R')3SiO0.5 単位:SiO2単位の比が 0.4:1〜1:1であるポリオルガノシロキサン共重合体、0〜200 重量部(C) ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均2個を越える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有機基が置換または非置換の1価の炭化水素基であるポリオルガノハイドロジェンシロキサン、ケイ素原子に結合せる水素原子の数の和が (A)、(B) のケイ素原子に結合せるビニル基1個に対して 0.1〜5.0 個となる量(D) 白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒からなる群より選ばれる触媒、(A) 、(B) 、(C) の合計量に対して触媒金属元素の量として0.01〜100ppmとなる量(E) 粉砕石英1〜200 重量部、金属炭酸塩0.1 〜200 重量部及びカーボンブラック 0.1〜50重量部から選ばれた1種以上の無機充填剤を含有する難燃性シリコーンゲル組成物。
【請求項2】請求項1記載の難燃性シリコーンゲル組成物を硬化させてなる硬化物。
【公開番号】特開平6−16937
【公開日】平成6年(1994)1月25日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−173292
【出願日】平成4年(1992)6月30日
【出願人】(000221111)東芝シリコーン株式会社 (257)
【公開日】平成6年(1994)1月25日
【国際特許分類】
【出願日】平成4年(1992)6月30日
【出願人】(000221111)東芝シリコーン株式会社 (257)
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