説明

電力供給装置

【課題】電力供給装置において、一つの押圧部材を押しただけでは電源端子が出ないようにして、電源端子の短絡を防止する。
【解決手段】電子機器を装着する装着部10と、この装着部10に電子機器を装着すると突出する電源端子3とを備える電力供給装置であって、装着部10の一端側と他端側に電子機器の装着により押圧される押圧部材4・5をそれぞれ備えるとともに、一端側の押圧部材4の非押圧状態で他端側の押圧部材5の押圧動作を規制して電源端子3を没入状態に保持し、一端側の押圧部材4の押圧後にのみ他端側の押圧部材5の押圧動作を許容して電源端子3を突出させる突出動作機構を備える。具体的には、一端側の押圧部材4は側面から押圧されて、他端側の押圧部材5は上面から押圧される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器を装着すると電源端子が突出する電力供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器を横置きに装着することで押圧子を押して電源端子を飛び出させるようにした充電台が特許文献1に開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008‐283752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の充電台では、携帯電子機器の長手方向側面に充電電極が設けられているため、機器設置凹部の底面の電源端子出没孔から電源端子が出没するように設けられている。また、電源端子に誤って電流を缶などが置かれた場合は電源端子が短絡してしまうが、このような場合は過電流を検出して電流を即座に止める保護回路が設けられている。このように、携帯電子機器のセット方向と電源端子の出没方向とが同一方向であるため、押圧子を押して電源端子出没孔から飛び出した電源端子が手に触れてしまうことがあるが、この場合、手に対しては過電流とはならない程度に電流が流れて低温やけどの恐れがある。また、過電流とはならない程度に電流が流れるようなものが置かれた場合には発熱の恐れもあった。
また、特許文献1の充電台は、例えば携帯電子機器を装着したままで折り畳み式筐体を開放させるような場合を考慮しておらず、すなわち、筐体を開放して使用することはできなかった。
【0005】
本発明の課題は、電力供給装置において、一つの押圧部材を押しただけでは電源端子が出ないようにして、電源端子の短絡を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電子機器を装着する装着部と、この装着部に電子機器を装着すると突出する電源端子とを備える電力供給装置であって、前記装着部の一端側と他端側に電子機器の装着により押圧される押圧部材をそれぞれ備えるとともに、前記一端側の押圧部材の非押圧状態で前記他端側の押圧部材の押圧動作を規制して前記電源端子を没入状態に保持し、前記一端側の押圧部材の押圧後にのみ前記他端側の押圧部材の押圧動作を許容して前記電源端子を突出させる突出動作機構を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力供給装置であって、前記一端側の押圧部材は側面から押圧されて、前記他端側の押圧部材は上面から押圧されることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電力供給装置であって、前記装着部の一端側に前記電子機器が突き当たる突き当て壁を形成して、前記装着部の他端側までに前記電子機器の途中までを載置する載置面を形成し、その載置面から前記電子機器が突出する部分において、前記電子機器を構成する折り畳み式筐体の一方の筐体が回転できるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、前記突出動作機構は、前記電源端子を保持する可動部材と、前記一端側の押圧部材に一体化され、前記可動部材の前記電源端子を突出させる方向の動作を規制する規制部材と、前記他端側の押圧部材に一体化され、前記可動部材を前記電源端子の突出方向に動作させる動作部材と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、前記装着部に前記電子機器を装着状態に保持する保持部材を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、前記他端側の押圧部材に対する側方からの接触を困難とする突出部を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の電力供給装置であって、前記装着部に装着状態の前記電子機器の側面部に対する操作を可能とする切り欠き部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、一つの押圧部材を押しただけでは電源端子が出ないようにして、電源端子の短絡を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明を適用した電力供給装置の一実施形態の構成を示すもので、充電台に備えられる二つの押圧部材の非押圧状態を示した外観斜視図(a)と、その反対側から見た図(b)と、二つの押圧部材の押圧状態を示した図(c)である。
【図2】図1の充電台の上ケースを取り外して内部機構及び下ケースを示すもので、二つの押圧部材の非押圧状態を示した斜視図(a)と、一つの押圧部材の押圧状態を示した図(b)である。
【図3】図1の充電台の下ケースを取り外して内部機構及び上ケースを示すもので、二つの押圧部材の非押圧状態を示した斜視図(a)と、一つの押圧部材の押圧状態を示した図(b)である。
【図4】図1(a)の充電台の要部断面図(a)と、電子機器の一例として携帯電話を装着して一つの押圧部材の押圧状態を示した要部断面図(b)と、続いて二つの押圧部材の押圧状態を示した図(c)である。
【図5】図1の充電台への携帯電話の装着の仕方を示した斜視図(a)と、その装着状態を示した図(b)と、その反対側から見た図(c)である。
【図6】図5の充電台に装着状態の携帯電話を縦方向に開いた状態を示した斜視図(a)と、その側面図(b)である。
【図7】図5の充電台に装着状態の携帯電話を横方向に開いた状態を示した斜視図(a)と、その電子機器の背面スピーカを示した斜視図(b)である。
【図8】図5の充電台に装着状態の携帯電話を縦方向に直角に開いたムービー状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
図1は本発明を適用した電力供給装置の一実施形態の構成として充電台を示すもので、1は上ケース、2はコネクタ、3は電源端子、4は側面押圧部材、5は上面押圧部材、6は端部保持爪、7は中間部保持爪である。
【0016】
図示のように、上ケース1には、側面にコネクタ2が設けられて、上面の装着部10に、一方の長辺部ほぼ中央の電源端子3、一方の短辺部ほぼ中央の側面押圧部材4、他方の長辺部で他方の短辺部側の上面押圧部材5、その反対側の端部保持爪6、対向する中間部保持爪7がそれぞれ設けられている。
【0017】
すなわち、装着部10の載置面上には、主に長手方向に沿ってリブ11が形成され、装着部10の一方の短辺部に沿って、側面押圧部材4が出没するスリットを有する突き当て壁14が形成されて、他端側の短辺部に沿って差し込み片12が形成されている。突き当て壁14の上端には左右一対の突片14aが形成されている。側面押圧部材4は、装着部10に形成されたスリットに沿ってスライド動作する。
【0018】
装着部10の一方の長辺部には、そのほぼ中央に、一対の電源端子3が出没するスリットを有する中間部突出壁13が形成されて、差し込み片12側の端部に、端部保持爪6が出没する開口を有する端部突出壁16が形成されている。
【0019】
装着部10の他方の長辺部には、そのほぼ中央から突き当て壁14側に沿って、中間部保持爪7が出没する開口を有する側壁17が形成されて、差し込み片12側の端部に沿って、上面押圧部材5を側方から覆うような突出部15が形成されている。突出部15の上面は、上面押圧部材5が高い傾斜面15aとなっている。上面押圧部材5は、装着部10に形成された開口において出没動作する。中間部保持爪7は、側壁17の中間部突出壁13と対向する端部に形成された開口において出没する。
【0020】
なお、中間部突出壁13と突き当て壁14と端部突出壁16と側壁17との間は切り欠き部となっている。そして、上ケース1の装着部10の外側で中間部突出壁13と突き当て壁14及び端部突出壁16との間の切り欠き部の上面は、ともに前下がりの傾斜面1aとなっている。また、装着部10の中間部突出壁13と端部突出壁16との間の切り欠き部に沿っては、リブ11が設けられていない。
【0021】
図2は充電台の上ケース1を取り外して内部機構及び下ケース8を示すもので、図3は充電台の下ケース8を取り外して内部機構及び上ケース1を示すものである。
【0022】
図示のように、一対の電源端子3の突出動作機構は、電源端子3をコイル状部30で保持する可動部材9と、この可動部材9を電源端子3の没入方向に付勢するねじりバネ99と、側面押圧部材4に一体で、可動部材9の電源端子3を突出させる方向の動作を規制する規制部材40と、上面押圧部材5に一体で、可動部材9を電源端子3の突出方向に動作させる動作部材50と、規制部材40を規制方向に付勢するねじりバネ49と、から構成されている。
【0023】
すなわち、可動部材9は、一対の電源端子3のコイル状部30を保持して電源端子3を突出させて備えるもので、一対の軸部91で、上ケース1内の軸受部92及び下ケース8内の軸受部93により回動自在に組み込まれている。また、可動部材9には平行部90が一体に形成されており、この平行部90も、前記軸部91と同一軸線上の一対の軸部94が、上ケース1内の軸受部95及び下ケース8内の軸受部96で回動自在に組み込まれている。さらに、平行部90の先端には延出片97が一体に形成されている。
【0024】
そして、電源端子3を突出方向に付勢するねじりバネ99が上ケース1内部との間に設けられている。このねじりバネ99は、図示例において、一対のねじりバネが平行部90を跨いだ一体物となっている。
【0025】
規制部材40は、側面押圧部材4と反対側端部に、可動部材9の先端部を載せる規制部41を一体に有するもので、上ケース1内の案内部42及び下ケース8内の案内部43のスリット内に沿ってスライド動作自在に組み込まれている。そして、側面押圧部材4が突出する方向に規制部材40を付勢するねじりバネ49が、上ケース1内部との間に設けられている。
【0026】
動作部材50は、一対の軸部51で、上ケース1内の軸受部52及び下ケース8内の軸受部53により回動自在に組み込まれている。また、動作部材50には平行部54が一体に形成されており、この平行部54も、前記軸部51と同一軸線上の軸部55が、上ケース1内の軸受部56及び下ケース8内の軸受部57で回動自在に組み込まれている。さらに、動作部材50の上面押圧部材5を挟んで軸部51と反対側に横長部58が一体に形成されており、この横長部58の先端には直角方向の延出片59が一体に形成されている。この延出部59が、可動部材9の延出部97の上に載せられている。
【0027】
なお、一対の電源端子3は、コイル状部30の延長部端において、コネクタ2の基板21に電気的接続した配線22が電気的接続されている。
【0028】
また、端部保持爪6は、一対の軸部61で、上ケース1内の軸受部62及び下ケース8内の軸受部63により回動自在に組み込まれている。そして、端部保持爪6を端部突出壁16の開口から突出方向に付勢するねじりバネ69が上ケース1内部との間に設けられている。
【0029】
同様に、中間部保持爪7は、一対の軸部71で、上ケース1内の軸受部72及び下ケース8内の軸受部73により回動自在に組み込まれている。そして、中間部保持爪7を側壁17の開口から突出方向に付勢するねじりバネ79が上ケース1内部との間に設けられている。
【0030】
以上の充電台は、図示しない電源コードをコネクタ2にコネクタ接続することで、充電に用いられる。
【0031】
次に、図4(a)は以上の充電台の要部を断面で示したもので、図4(b)は電子機器の一例として携帯電話を装着して側面押圧部材4の押圧状態を示し、図4(c)は続いて上面押圧部材5の押圧状態を示している。
【0032】
図5は充電台への携帯電話の装着の仕方を示したもので、携帯電話は、図示のように、第1筐体101と第2筐体102とヒンジケース103は図略の2軸ヒンジユニットを介して結合されている。図6に示すように、第1筐体101には操作部104が設けられ、第2筐体102には表示部105及びアンテナ106が設けられ、ヒンジケース103にはムービー撮影用の撮影部107が設けられている。
【0033】
充電台に携帯電話を装着する場合、先ず、図5(a)に示すように、第2筐体102を折り畳んで重ねた状態の第1筐体101のヒンジケース103と反対側端部を、装着部10の載置面のリブ11に沿って移動させて突き当て壁14に突き当てる。これにより、側面押圧部材4が第1筐体101端部で押されるとともに、突き当て壁14上端の左右一対の突片14aが第1筐体101端部の上面に重なる。
【0034】
側面押圧部材4の後退動作により、図2(a)から(b)、図3(a)から(b)、及び図4(b)に示すように、側面押圧部材4に一体の規制部材40先端部の規制部41上から可動部材9の先端部が外れた状態になる。
【0035】
そして、図5(b)及び(c)に示すように、第2筐体102を上から押し下げて第1筐体101を装着部10に装着する。このとき、端部突出壁16内の端部保持爪6が第1筐体101側面の小穴116に係合すると同時に、反対側の側壁17内の端部保持爪7が第1筐体101側面の小穴(不図示)に係合して保持状態となる。また、差し込み片12が第1筐体101とヒンジケース103との隙間に差し込まれる。
【0036】
以上の装着により、上面押圧部材5が第1筐体101下面で押されて、上面押圧部材5に一体の動作部材50が軸部51を支点に回動し、図4(c)に示すように、動作部材50先端部の延出片59が可動部材9の延出片97をねじりバネ99の付勢に抗して押し下げる。これにより、可動部材9が軸部91・94を支点に回動して、可動部材9にコイル状部30で保持された一対の電源端子3が中間部突出壁13内のスリットから突出して、第1筐体101側面の一対の充電電極113に接続状態となる。
【0037】
以上、実施形態の充電台によれば、装着部10の一端側と他端側に携帯電話の装着により押圧される側面押圧部材4及び上面押圧部材5と、一端側の側面押圧部材4の非押圧状態で他端側の上面押圧部材5の押圧動作を規制して電源端子3を没入状態に保持し、一端側の側面押圧部材4の押圧後にのみ他端側の上面押圧部材5の押圧動作を許容して電源端子3を突出させる突出動作機構を備えるので、一つの押圧部材を押しただけでは電源端子3が出ないようにして、電源端子3の短絡を防止することができる。
【0038】
具体的には、突出動作機構を、電源端子3を保持する可動部材9と、この可動部材9を電源端子3の没入方向に付勢するねじりバネ99と、一端側の側面押圧部材4と一体で、可動部材9の電源端子3を突出させる方向の動作を規制する規制部材40と、この規制部材40を規制方向に付勢するねじりバネ49と、他端側の上面押圧部材5と一体で、可動部材9を電源端子3の突出方向に動作させる動作部材50と、からなる構成とすることで、以上の効果を達成できる。
【0039】
そして、装着部10の一側部と他側部に携帯電話を装着状態に保持する端部保持爪6と中間部保持爪7を備えているので、装着部10に携帯電話を装着状態に保持することができる。
【0040】
また、上面押圧部材5を側方から覆うような突出部15を備えているので、上面押圧部材5に対する側方からの接触を困難なものにすることができ、しかも、その突出部15の上面が上面押圧部材5側を高くした傾斜面15aとなっていることからも、上面押圧部材5に対する側方からの接触をより困難にすることができる。
【0041】
次に、図6は充電台に装着状態の携帯電話を縦方向に開いた状態を示したもので、装着部10から第1筐体101が突出する端部において、第1筐体101に対し第2筐体102をヒンジケース103と一体に、2軸ヒンジユニットの第1ヒンジ軸を介して回転させて縦方向に開放している。
【0042】
このように、装着部10の一端側に携帯電話が突き当たる突き当て壁14を形成して、装着部10の他端側までに携帯電話の途中までを載置する載置面を形成したことで、その載置面から第1筐体101が突出する部分において、第2筐体102をヒンジケース103と一体に回転させることができる。
【0043】
そして、装着部10の一側部で中間部突出壁13と突き当て壁14及び端部突出壁16との間が切り欠き部となっているので、装着部10に装着状態の第1筐体101の一側面部において、中間部突出壁13と端部突出壁16との間の切り欠き部から、予めカードスロット蓋121を開けておいたカードスロットにマイクロカードを差し込んだり、中間部突出壁13と突き当て壁14との間の切り欠き部から、操作ボタン122・123・124を押したりする操作を行うことができる。
しかも、その切り欠き部の上面が前下がりの傾斜面1aとなっていることから、マイクロカードを差し込んだり、操作ボタン122・123・124を押したりする操作をよりし易くすることができる。
【0044】
次に、図7(a)は充電台に装着状態の携帯電話を横方向に開いた状態を示したもので、ヒンジケース103の一側面のリリーススイッチ131をスライド操作し、第2筐体102とヒンジケース103とのロック状態を解除して、第1筐体101及びヒンジケース103に対し第2筐体102を、2軸ヒンジユニット第2ヒンジ軸を介して回転させて横方向に開放している。
【0045】
このように、いわゆるブックスタイル状態において、中間部突出壁13と端部突出壁16との間の切り欠き部から、背面スピーカの音を手前側に導くことができる。すなわち、図7(b)に示すように、携帯電話の第1筐体101の背面には、ヒンジケース103側端部に凹部141が形成されて、この凹部141に背面スピーカの放音穴142が開口している。
【0046】
そして、図1に示したように、装着部10の中間部突出壁13と端部突出壁16との間の切り欠き部に沿っては、リブ11が設けられていない。
従って、図7(a)に示すように、ブックスタイル状態において、中間部突出壁13と端部突出壁16との間の切り欠き部から、背面スピーカの音を手前側に導くことができる。
【0047】
次に、図8は充電台に装着状態の携帯電話を縦方向に直角に開いたムービー状態を示したもので、装着部10から第1筐体101が突出する端部において、第1筐体101に対し第2筐体102をヒンジケース103と一体に、2軸ヒンジユニットの第1ヒンジ軸を介して90度回転させたムービースタイルとしている。
【0048】
このように、装着部10の他側部で側壁17の両側方が切り欠き部となっているので、装着部10に装着状態の第1筐体101の他側面部においても、側壁17の右側方の切り欠き部から、コネクタ蓋125を開けてコネクタに通信ケーブルをコネクタ接続したり、ズームキー126やシャッターキー127を押したりする操作を行うことができる。
【0049】
また、側壁17と左側の突き当て壁14との間の隅部の切り欠き部には、第1筐体101の隅部に形成したストラップ通し穴128が位置しているので、このストラップ通し穴に通した携帯ストラップをそのまま使用することができる。
【0050】
(変形例)
なお、以上の実施形態においては、携帯電話の充電装置としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、PDA、ノートパソコン、ウェアラブルパソコン、電卓、電子辞書など、各種電子機器を充電する装置の全てに用いることができる。
また、充電する装置以外に、携帯電子機器に電力を供給する装置、例えばAC電源アダプターのようなもの等であってもよい。
さらに、押圧部材の形状や突出動作機構の構成等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
例えば、規制部材で動作部材を直接規制する構造としたり、動作部材に可動部材を重ねる構造としたり、あるいは、上面押圧部材を押しただけでは電源端子を没入状態に保持するロック機構を設けてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 上ケース
2 コネクタ
3 電源端子
4 側面押圧部材
5 上面押圧部材
6 端部保持部材
7 中間部保持部材
8 下ケース
9 可動部材
10 装着部
11 リブ
12 差し込み片
13 中間部突出壁
14 突き当て壁
15 突出部
16 端部突出壁
17 側壁
21 基板
22 配線
40 規制部材
41 規制部
42 案内部
43 案内部
49 バネ部材
50 動作部材
51 軸部
52 軸受部
53 軸受部
54 平行部
55 軸部
57 軸受部
58 軸受部
59 延出片
61 軸部
62 軸受部
63 軸受部
69 バネ部材
71 軸部
72 軸受部
73 軸受部
79 バネ部材
90 平行部
91 軸部
92 軸受部
93 軸受部
94 軸部
95 軸受部
96 軸受部
97 延出片
99 バネ部材
101 第1筐体
102 第2筐体
103 ヒンジケース
104 操作部
105 表示部
106 アンテナ
107 ムービー撮影部
113 充電電極
116 小穴
121 カードスロット蓋
122 操作ボタン
123 操作ボタン
124 操作ボタン
125 コネクタ蓋
126 ズームキー
127 シャッターキー
128 ストラップ通し穴
131 リリーススイッチ
141 凹面
142 放音穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器を装着する装着部と、この装着部に電子機器を装着すると突出する電源端子とを備える電力供給装置であって、
前記装着部の一端側と他端側に電子機器の装着により押圧される押圧部材をそれぞれ備えるとともに、
前記一端側の押圧部材の非押圧状態で前記他端側の押圧部材の押圧動作を規制して前記電源端子を没入状態に保持し、前記一端側の押圧部材の押圧後にのみ前記他端側の押圧部材の押圧動作を許容して前記電源端子を突出させる突出動作機構を備えることを特徴とする電力供給装置。
【請求項2】
前記一端側の押圧部材は側面から押圧されて、前記他端側の押圧部材は上面から押圧されることを特徴とする請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記装着部の一端側に前記電子機器が突き当たる突き当て壁を形成して、前記装着部の他端側までに前記電子機器の途中までを載置する載置面を形成し、その載置面から前記電子機器が突出する部分において、前記電子機器を構成する折り畳み式筐体の一方の筐体が回転できるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記突出動作機構は、前記電源端子を保持する可動部材と、前記一端側の押圧部材に一体化され、前記可動部材の前記電源端子を突出させる方向の動作を規制する規制部材と、前記他端側の押圧部材に一体化され、前記可動部材を前記電源端子の突出方向に動作させる動作部材と、を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電力供給装置。
【請求項5】
前記装着部に前記電子機器を装着状態に保持する保持部材を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電力供給装置。
【請求項6】
前記他端側の押圧部材に対する側方からの接触を困難とする突出部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電力供給装置。
【請求項7】
前記装着部に装着状態の前記電子機器の側面部に対する操作を可能とする切り欠き部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電力供給装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−19340(P2011−19340A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162294(P2009−162294)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】