電動式シャープペンシル
【課題】芯3を適度の力で保持する芯ホルダー4を、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金14を収縮させて後退させる。また、通電を止めると通電通電駆動型形状記憶合金14が伸長するとともにスプリング7によって芯ホルダー4が前進させられ一定量芯3が繰り出される電動式シャープペンシルを提供する。
【解決手段】芯3の前進は許容するが後退は阻止するチャック9を設ける。更に、芯3を適度の力で保持する芯ホルダー4をスプリング7により長手方向前方に付勢する。この芯ホルダー4を通電駆動型形状記憶合金14の収縮により後退する。
【解決手段】芯3の前進は許容するが後退は阻止するチャック9を設ける。更に、芯3を適度の力で保持する芯ホルダー4をスプリング7により長手方向前方に付勢する。この芯ホルダー4を通電駆動型形状記憶合金14の収縮により後退する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通電することにより通電駆動型形状記憶合金が収縮して芯が繰り出される電動式シャープペンシルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、通電することにより形状記憶合金が収縮して芯を繰り出すシャープペンシルが知られている。(特許文献1及び2参照)
【特許文献1】特開2005−193583号公報
【特許文献2】特開2005−254602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
頭部に締リングを外嵌したチャックを形状記憶合金の収縮により前進させて芯を繰り出すものは、チャックを前進させるための押し力が強くなるとともに、チャックから締リングを外すためには移動距離が長くなり、乾電池の電圧を大きくしなければ作動できないものであった。また、消費電力も大きくなり、頻繁に乾電池を取り替えなければならないという課題が生じるものであった。
また、ボールチャックを利用した場合でも、チャックを拡開して次の芯を追従させるためにはやはりチャックの移動距離が長くなるとともにチャックを前進させるための押し力が大きくなり、消費電力が大きくなってしまうものであった。
本発明は、上記課題を解消する替芯ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより長手方向前方に付勢し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金によって芯ホルダーを後退させ、通電を止めるとスプリングにより芯ホルダーが前進して一定量芯が繰り出されることを第1の要旨とする。
【0005】
また、口金内に芯ガイドを摺動可能に内蔵し、この芯ガイド内に芯ホルダーを設けたことを第2の要旨とする。
【0006】
更に、芯ガイドに連結された中子に通電駆動型形状記憶合金を連結し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金が収縮し、芯ガイドを後退させることを第3の要旨とする。
【0007】
更にまた、軸筒等に設けたスイッチを手動によってONにすることにより、通電駆動型形状記憶合金に電流を流すことを第4の要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、スプリングにより前方に付勢された芯ホルダーをわずかな力でしかも短い距離を通電駆動型形状記憶合金で後退させるのみで一定量芯を繰り出すことができ、乾電池の消費が少ない効果が奏せられるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより前方に付勢し、この芯ホルダーを通電駆動型形状記憶合金により後退させて芯を一定量繰り出すので、構成が簡単でかつ作動が滑らかになるとともに消費電力が少ない電動式シャープペンシルを実現した。
【実施例1】
【0010】
以下、図1、図2、図3、図4、図5、図6及び図7により本発明の実施例1の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図1の左側を前方とし右側を後方とする。先ず、図1、図2及び図3において、口金1内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子5が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子5の棒状部5Aが連結具6の貫通孔6Aより連結具6内に挿入される。この口金1を連結具6に着脱可能に螺合し、中子5の内段5Bと連結具6の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、図3に示したように中子5の端部5Cと連結具6の前端の距離Lは適宜離間している。
【0011】
連結具6の凹溝6B内には締具8が長手方向に摺動可能に内蔵される。また、前部をスリ割り加工で半割したチャック9の頭部にそれぞれ凹部9Aを構成する。この凹部9Aに金属製のボール10をそれぞれ配置する。
【0012】
このチャック9を前記締具8内に挿入し、締具8の内段8Aとチャック9の外鍔9Bの間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック9の頭部に配置されたボール10が締具8のテーパー面8Bに押圧されてチャック9が閉じられ、チャック9により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。更に、締具8の後部筒8C内には芯タンク12の前部12Aが挿入され、芯タンク12の前部凹溝12Bに取り付けられたゴムリング13が締具8の後部筒8C内面に適度の力で摩擦接触する。
【0013】
前記中子5の棒状部5Aには通電駆動型形状記憶合金14の一端が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材15に固定される。この可動部材15と連結具6の内段6Cとの間には接点スプリング16が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材15は連結具6に取り付けられた固定部材17に接点スプリング16により押圧され、可動部材15に設けられた接点15Aと固定部材17に設けられた接点17Aが接触している。
【0014】
更に、固定部材17と芯タンク12の後部外段12Cとの間にはリターンスプリング18が500g程度の力で張架され、芯タンク12の前部段12Dが締具8の後部内鍔8Dに押圧される。この芯タンク12の後部には、カセット19が着脱可能に装着されている。このカセット19には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに消しゴム21を覆うノブ22が着脱可能に取り付けられている。
【0015】
前記連結具6には軸筒23が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒23の凹部23Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒23にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒23の後部凹部23Bに係合している。
【0016】
また、前記軸筒23には集光性を有した着色透明樹脂製のクリップ26が取り付けられ、このクリップ26の内側にランプ27が取り付けられている。このランプ27は通電駆動型形状記憶合金14と連動しており、スイッチ24がONとなった時に点灯し、クリップ26全体から光が発光される。
【0017】
前記口金1の外面には凹溝1Aが形成され、この凹溝1Aに取り付けられたOリング28が軸筒23の前部内面23Cに適度の力で摩擦接触する。この口金1は回動させることにより前進あるいは後退をし、中子5の端部5Cと連結具6の前端の距離Lが変化し、芯出量が調整される。つまり、通常はこの距離Lを1〜2mmに設定することが好ましいが、使用者の好みにより距離Lを0.5mmに設定すれば、芯ガイド2の後退距離が0.5mmになり芯3の繰り出し量となる。
【0018】
図1、図2及び図3の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を手動で押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子5が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。
【0019】
そして、中子5の端部5Cが連結具6の前端に当接され中子5及び芯ガイド2の後退が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出され図4の状態となる。そして、スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長し、芯ガイド2及び中子5がスプリング7に付勢されて前進する。この時、チャック9は芯3の前進は許容するが後退は阻止する構造となっているので、芯ガイド2に内蔵された芯ホルダー4とともに芯3もチャック9内を前進する。そして、図1及び図3の状態に復帰する。
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子5が後退されて中子5の端部5Cが連結具6の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング16が圧縮されて可動部材15が前進させられ、接点15Aと接点17Aが離間して通電が止められ図5の状態となる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0020】
そして、1本の芯3が消耗し次の芯3を繰り出す場合には、ノブ22を押圧することにより芯タンク12が前進し、芯タンク12とゴムリング13によって接続された締具8も前進する。そして、締具8の前端が連結具6の凹溝6Bの前縁6Dに当接すると締具8の前進は止められる。しかし、芯タンク12は更に前進させられ、芯タンク12の前端がチャック9の後端を押圧してチャック9を拡開し図6の状態となる。すると、次の芯3がチャック9内に落下する。この状態でノブ22の押圧を中止するとリターンスプリング18により芯タンク12が後退させられるが、ゴムリング13に接続された締具8もチャック9を拡開した状態で後退されるので、チャック9内に落下した次の芯3は後退させられる心配はない。このノブ22の押圧を数回繰り返すことにより短くなった芯3を芯ガイド2の先端から排出するとともに次の芯3を芯ホルダー4内に挿入し、芯ガイド2の先端より突出する。
【0021】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒23の前部凹部23Dに係合し図7の状態とする。
【0022】
芯タンク12に芯3を補充する場合には、芯タンク12からカセット19を外して補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、芯タンク12からカセット19を外して取り替える。
【0023】
消しゴム21を使用する場合には、芯タンク12に装着されたカセット19からノブ22のみを外して消しゴム21を使用する。
【実施例2】
【0024】
図8、図9、図10、図11及び図12により本発明の実施例2の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図8の左側を前方とし右側を後方とする。また、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、図8、図9及び図10において、口金101内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子105が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子105に互いに対向して設けられた棒状部105Aが連結具106の2つの貫通孔106Aより連結具106内に挿入される。この口金101を連結具106に着脱可能に螺合し、中子105の内段105Bと連結具106の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、中子105の端部105Cと連結具106の前端とは1mm〜2mm程度離間している。
【0025】
前部をスリ割り加工で半割したチャック109の頭部に凹部109Aを構成する。この凹部109Aに金属製のボール10を配置する。このチャック109を前記連結具106内に挿入し、チャック109の後部109Cに芯タンク112が圧入固着される。また、連結具106の前部内段106Eと芯タンク112の前端との間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック109の頭部に配置されたボール10が連結具106のテーパー面106Fに押圧されてチャック109が閉じられ、チャック109により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。
【0026】
前記中子105の2つの棒状部105Aには係合部材29が連結され、この係合部材29の後部29Aには内鍔29Bが形成されるとともに、この後部29Aは後端より長手方向前方に向かって複数の切溝29Cが形成され、後部29Aが撓み可能に構成されている。また、芯タンク112の前部112Aは連結具106の内孔106Gに挿入されるとともに、芯タンク112の筒部前部112Eはやや細径に形成されかつ外鍔112Fが形成されている。更に、中子105の棒状部105Aのどちらか一方に通電駆動型形状記憶合金14の一部が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材15に固定される。この可動部材15と連結具106の内段106Cとの間には接点スプリング16が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材15は連結具106に取り付けられた固定部材17に接点スプリング16により押圧され、可動部材15に設けられた接点15Aと固定部材17に設けられた接点17Aが接触している。
【0027】
前記連結具106には軸筒123が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒123の凹部123Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒123にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒123の後部凹部123Bに係合している。
【0028】
更に、軸筒123の後部にはカセット119が着脱可能に装着される。このカセット119には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに消しゴム21を覆うノブ122が着脱可能に取り付けられている。
【0029】
図8、図9及び図10の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子105が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。同時に、係合部材29の後部に形成された内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fを乗り越えて係合される。
【0030】
そして、中子105の端部105Cが連結具106の前端に当接され中子105及び芯ガイド2が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出され図11の状態となる。スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長し、芯ガイド2及び中子105がスプリング7に付勢されて前進する。しかも、係合部材29の内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fに係合しているので、中子105及び芯ガイド2とともに芯タンク112及びチャック109も芯3を伴って前進する。この時、チャック109が前進することによってボール10は連結具106のテーパー面106Fから離間し、チャック109は拡開し図12の状態となる。つまり、1本の芯3が消耗して短くなった場合には、次の芯3がチャック109内を落下して短くなった芯3の後端に当接される。従って、短くなった芯3は次の芯3に当接されながら筆記が行えるので、芯ホルダー4から外れるまでは筆記することができる。つまり、残芯として排出される芯3はほとんどなく非常に経済的であるとともに、環境に対しても好影響を与えるものである。
【0031】
そして、連結具106の係止段106Hに芯タンク112の前端が当接され、チャック109及び芯タンク112の前進は停止される。しかし、芯ガイド2及び中子105はスプリング7により更に前進させられ、係合部材29の内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fより外れる。すると、チャックスプリング11によりチャック109及び芯タンク112が後退し図8、図9及び図10の状態となり、筆記が可能となる。
【0032】
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子105が後退されて中子105の端部105Cが連結具106の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング16が圧縮されて可動部材15が前進させられ、接点15Aと接点17Aが離間して通電が止められる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0033】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒123の前部凹部123Dに係合させる。芯タンク112に芯3を補充する場合には、軸筒123からカセット119を外して芯タンク112内に芯3を補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、軸筒123からカセット119を取り外して取り替える。
【0034】
消しゴム21を使用する場合には、軸筒123に装着されたカセット119からノブ122のみを外して消しゴム21を使用する。
【実施例3】
【0035】
図13、図14、図15及び図16により本発明の実施例3の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図13の左側を前方とし右側を後方とする。また、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、図13及び図14において、口金1内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子5が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子5に設けられた棒状部5Aが連結具206の貫通孔206Aより連結具206内に挿入される。この口金1を連結具206に着脱可能に螺合し、中子5の内段5Bと連結具206の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、中子5の端部5Cと連結具206の前端とは1mm〜2mm程度離間している。
【0036】
前部をスリ割り加工で半割したチャック209の頭部に凹部209Aを構成する。この凹部209Aに金属製のボール10を配置する。このチャック209を前記連結具206内に挿入し、連結具206の前部内段206Eとチャック209の外鍔209Bとの間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック209の頭部に配置されたボール10が連結具206のテーパー面206Fに押圧されてチャック209が閉じられ、チャック209により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。また、連結具206の内孔206Gにはゴム等で形成された弾性体30が設けられ、この弾性体30にチャック209の外鍔209Bが摩擦接触可能に構成される。尚、チャック209の外鍔209Bと弾性体30は通常は適宜離間して構成されている。更に、連結具206内にはチャック209と適宜離間した芯タンク212が遊嵌されて内蔵される。
【0037】
前記中子5の棒状部5Aには通電駆動型形状記憶合金14の一端が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材115に固定される。この可動部材115と芯タンク212の外段212Gとの間には接点スプリング116が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材115は芯タンク212に取り付けられた固定部材117に接点スプリング116により押圧され、可動部材115に設けられた接点115Aと固定部材117に設けられた接点117Aが接触している。
【0038】
前記連結具206には軸筒123が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒123の凹部123Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒123にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒123の後部凹部123Bに係合している。
【0039】
更に、軸筒123の後部にはカセット119が着脱可能に装着される。このカセット119には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに、消しゴム21を覆うノブ122が着脱可能に取り付けられている。
【0040】
また、前記軸筒123には集光性を有した着色透明樹脂製のクリップ26が取り付けられ、このクリップ26の内側にランプ27が取り付けられている。このランプ27は通電駆動型形状記憶合金14と連動しており、スイッチ24がONとなった時に点灯し、クリップ26全体から光が発光される。
【0041】
次に、図13及び図14の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子5が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。
【0042】
そして、中子5の端部5Cが連結具206の前端に当接され中子5及び芯ガイド2の後退が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出される。更に、通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると可動部材115及び固定部材117とともに芯タンク212が前方に引っ張られて前進する。すると、芯タンク212の前端がチャック209の後端に当接し、チャック209を前進させる。チャック209が前進させられると、チャック209は拡開するとともにチャック209の外鍔209Bが連結具206に設けられた弾性体30に挿入され、チャック209の外鍔209Bが弾性体30と摩擦接触し図15及び図16の状態となる。従って、使用中の芯3が消耗して短くなった場合には、次の芯3がチャック209内に落下する。
【0043】
次に、スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長する。この通電駆動型形状記憶合金14の伸長に伴って、芯ガイド2及び中子5がスプリング7に付勢されて前進する。この時、チャック209は外鍔209Bが弾性体30に摩擦接触しているので拡開した状態を維持している。従って、芯ホルダー4によって保持された芯3も芯ホルダー4とともに前進する。また、使用中の芯3が短くなった場合には次の芯3が使用中の芯3の後端に当接した状態で追従する。そして、中子5及び芯ガイド2が口金1に当接されると、芯ガイド2の前進は止められる。更に、通電駆動型形状記憶合金14が伸長すると、チャック209がチャックスプリング11に付勢されて後退し、チャック209の外鍔209Bが弾性体30から離間する。すると、チャック209の頭部に設けられたボール10が連結具206のテーパー面206Fに押圧され、チャック209が閉じられて再び芯3を保持する。従って、短くなった芯3は次の芯3に当接されながら筆記を行えるので、芯ホルダー4から外れるまでは筆記することができる。つまり、残芯として排出される芯3はほとんどなく、非常に経済的であるとともに環境に対しても好影響を与えるものである。
【0044】
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子5が後退されて中子5の端部5Cが連結具206の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング116が圧縮されて可動部材115が前進させられ、接点115Aと接点117Aが離間して通電が止められる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0045】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒123の前部凹部123Dに係合する。
【0046】
芯タンク212に芯3を補充する場合には、軸筒123からカセット119を外して芯タンク212内に芯3を補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、軸筒123からカセット119を外して取り替える。
【0047】
消しゴム21を使用する場合には、軸筒123に装着されたカセット119からノブ122のみを外して消しゴム21を使用する。
【0048】
尚、上記実施例はいずれもチャックが、前部をスリ割り加工で半割したもので説明したが、本発明におけるチャックは、射出成形で形成した合成樹脂製の2つの片を互いに合わせてチャックを構成しても良いし、ダイキャストで形成した金属製の2つの片を互いに合わせてチャックを構成しても良い。
【0049】
また、通電駆動型形状記憶合金としては、Ti−Ni系またはTi−Ni−Cu系の形状記憶合金が考えられ、バイオメタルBMF75、BMF100、BMF125、BMF150(トキ・コーポレーション株式会社製)が好ましい。
【0050】
更に、通電駆動型形状記憶合金が接触する可能性のある部材は金属又は耐熱性樹脂を用いることが好ましい。
【0051】
更にまた、上記実施例ではいずれもスイッチを軸筒に設けているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、スイッチは口金やカセットあるいはノックする部材等に設けることも可能である。また、カバーはスライドするもの以外に回動させたり反転させるものが考えられる。
【0052】
更にまた、上記実施例ではいずれも電源として乾電池を用いたが、本発明は乾電池に限定されるものではなく、充電式の電池を用いることも可能である。
【0053】
更にまた、上記実施例ではいずれも芯ホルダーが芯ガイドに内蔵されているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、芯ガイドを口金に一体あるいは別体で取り付け、芯ガイドと分離した芯ホルダーを通電駆動型形状記憶合金の伸縮によって後退させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
通電駆動型形状記憶合金の収縮が少なく、しかも弱い引っ張り力で芯を一定量繰り出すことができ、乾電池の消耗を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例1のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例1)
【図2】図1のA−A線を示す拡大断面図である。(実施例1)
【図3】実施例1の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図4】スイッチをONにして芯ガイドを後退させた状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図5】過度の熱が通電駆動型形状記憶合金に加わり、接点15Aと接点17Aが離間した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図6】ノブを押圧してチャックを拡開した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図7】携帯するためにスイッチをカバーで覆った状態を示す断面図である。(実施例1)
【図8】本発明の実施例2のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例2)
【図9】図8のA−A線を示す拡大断面図である。(実施例2)
【図10】図8の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図11】スイッチをONにし芯ガイドを後退させた状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図12】芯ガイドとともにチャックが前進して拡開した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図13】本発明の実施例3のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例3)
【図14】図13の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例3)
【図15】スイッチをONにし芯ガイドを後退させるとともにチャックを前進させて拡開した状態を示す断面図である。(実施例3)
【図16】図15の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0056】
1 口金
2 芯ガイド
3 芯
4 芯ホルダー
5 中子
7 スプリング
9 チャック
14 通電駆動型形状記憶合金
23 軸筒
24 スイッチ
101 口金
105 中子
109 チャック
123 軸筒
209 チャック
【技術分野】
【0001】
本発明は、通電することにより通電駆動型形状記憶合金が収縮して芯が繰り出される電動式シャープペンシルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、通電することにより形状記憶合金が収縮して芯を繰り出すシャープペンシルが知られている。(特許文献1及び2参照)
【特許文献1】特開2005−193583号公報
【特許文献2】特開2005−254602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
頭部に締リングを外嵌したチャックを形状記憶合金の収縮により前進させて芯を繰り出すものは、チャックを前進させるための押し力が強くなるとともに、チャックから締リングを外すためには移動距離が長くなり、乾電池の電圧を大きくしなければ作動できないものであった。また、消費電力も大きくなり、頻繁に乾電池を取り替えなければならないという課題が生じるものであった。
また、ボールチャックを利用した場合でも、チャックを拡開して次の芯を追従させるためにはやはりチャックの移動距離が長くなるとともにチャックを前進させるための押し力が大きくなり、消費電力が大きくなってしまうものであった。
本発明は、上記課題を解消する替芯ケースを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより長手方向前方に付勢し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金によって芯ホルダーを後退させ、通電を止めるとスプリングにより芯ホルダーが前進して一定量芯が繰り出されることを第1の要旨とする。
【0005】
また、口金内に芯ガイドを摺動可能に内蔵し、この芯ガイド内に芯ホルダーを設けたことを第2の要旨とする。
【0006】
更に、芯ガイドに連結された中子に通電駆動型形状記憶合金を連結し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金が収縮し、芯ガイドを後退させることを第3の要旨とする。
【0007】
更にまた、軸筒等に設けたスイッチを手動によってONにすることにより、通電駆動型形状記憶合金に電流を流すことを第4の要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、スプリングにより前方に付勢された芯ホルダーをわずかな力でしかも短い距離を通電駆動型形状記憶合金で後退させるのみで一定量芯を繰り出すことができ、乾電池の消費が少ない効果が奏せられるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより前方に付勢し、この芯ホルダーを通電駆動型形状記憶合金により後退させて芯を一定量繰り出すので、構成が簡単でかつ作動が滑らかになるとともに消費電力が少ない電動式シャープペンシルを実現した。
【実施例1】
【0010】
以下、図1、図2、図3、図4、図5、図6及び図7により本発明の実施例1の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図1の左側を前方とし右側を後方とする。先ず、図1、図2及び図3において、口金1内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子5が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子5の棒状部5Aが連結具6の貫通孔6Aより連結具6内に挿入される。この口金1を連結具6に着脱可能に螺合し、中子5の内段5Bと連結具6の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、図3に示したように中子5の端部5Cと連結具6の前端の距離Lは適宜離間している。
【0011】
連結具6の凹溝6B内には締具8が長手方向に摺動可能に内蔵される。また、前部をスリ割り加工で半割したチャック9の頭部にそれぞれ凹部9Aを構成する。この凹部9Aに金属製のボール10をそれぞれ配置する。
【0012】
このチャック9を前記締具8内に挿入し、締具8の内段8Aとチャック9の外鍔9Bの間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック9の頭部に配置されたボール10が締具8のテーパー面8Bに押圧されてチャック9が閉じられ、チャック9により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。更に、締具8の後部筒8C内には芯タンク12の前部12Aが挿入され、芯タンク12の前部凹溝12Bに取り付けられたゴムリング13が締具8の後部筒8C内面に適度の力で摩擦接触する。
【0013】
前記中子5の棒状部5Aには通電駆動型形状記憶合金14の一端が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材15に固定される。この可動部材15と連結具6の内段6Cとの間には接点スプリング16が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材15は連結具6に取り付けられた固定部材17に接点スプリング16により押圧され、可動部材15に設けられた接点15Aと固定部材17に設けられた接点17Aが接触している。
【0014】
更に、固定部材17と芯タンク12の後部外段12Cとの間にはリターンスプリング18が500g程度の力で張架され、芯タンク12の前部段12Dが締具8の後部内鍔8Dに押圧される。この芯タンク12の後部には、カセット19が着脱可能に装着されている。このカセット19には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに消しゴム21を覆うノブ22が着脱可能に取り付けられている。
【0015】
前記連結具6には軸筒23が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒23の凹部23Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒23にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒23の後部凹部23Bに係合している。
【0016】
また、前記軸筒23には集光性を有した着色透明樹脂製のクリップ26が取り付けられ、このクリップ26の内側にランプ27が取り付けられている。このランプ27は通電駆動型形状記憶合金14と連動しており、スイッチ24がONとなった時に点灯し、クリップ26全体から光が発光される。
【0017】
前記口金1の外面には凹溝1Aが形成され、この凹溝1Aに取り付けられたOリング28が軸筒23の前部内面23Cに適度の力で摩擦接触する。この口金1は回動させることにより前進あるいは後退をし、中子5の端部5Cと連結具6の前端の距離Lが変化し、芯出量が調整される。つまり、通常はこの距離Lを1〜2mmに設定することが好ましいが、使用者の好みにより距離Lを0.5mmに設定すれば、芯ガイド2の後退距離が0.5mmになり芯3の繰り出し量となる。
【0018】
図1、図2及び図3の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を手動で押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子5が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。
【0019】
そして、中子5の端部5Cが連結具6の前端に当接され中子5及び芯ガイド2の後退が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出され図4の状態となる。そして、スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長し、芯ガイド2及び中子5がスプリング7に付勢されて前進する。この時、チャック9は芯3の前進は許容するが後退は阻止する構造となっているので、芯ガイド2に内蔵された芯ホルダー4とともに芯3もチャック9内を前進する。そして、図1及び図3の状態に復帰する。
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子5が後退されて中子5の端部5Cが連結具6の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング16が圧縮されて可動部材15が前進させられ、接点15Aと接点17Aが離間して通電が止められ図5の状態となる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0020】
そして、1本の芯3が消耗し次の芯3を繰り出す場合には、ノブ22を押圧することにより芯タンク12が前進し、芯タンク12とゴムリング13によって接続された締具8も前進する。そして、締具8の前端が連結具6の凹溝6Bの前縁6Dに当接すると締具8の前進は止められる。しかし、芯タンク12は更に前進させられ、芯タンク12の前端がチャック9の後端を押圧してチャック9を拡開し図6の状態となる。すると、次の芯3がチャック9内に落下する。この状態でノブ22の押圧を中止するとリターンスプリング18により芯タンク12が後退させられるが、ゴムリング13に接続された締具8もチャック9を拡開した状態で後退されるので、チャック9内に落下した次の芯3は後退させられる心配はない。このノブ22の押圧を数回繰り返すことにより短くなった芯3を芯ガイド2の先端から排出するとともに次の芯3を芯ホルダー4内に挿入し、芯ガイド2の先端より突出する。
【0021】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒23の前部凹部23Dに係合し図7の状態とする。
【0022】
芯タンク12に芯3を補充する場合には、芯タンク12からカセット19を外して補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、芯タンク12からカセット19を外して取り替える。
【0023】
消しゴム21を使用する場合には、芯タンク12に装着されたカセット19からノブ22のみを外して消しゴム21を使用する。
【実施例2】
【0024】
図8、図9、図10、図11及び図12により本発明の実施例2の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図8の左側を前方とし右側を後方とする。また、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、図8、図9及び図10において、口金101内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子105が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子105に互いに対向して設けられた棒状部105Aが連結具106の2つの貫通孔106Aより連結具106内に挿入される。この口金101を連結具106に着脱可能に螺合し、中子105の内段105Bと連結具106の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、中子105の端部105Cと連結具106の前端とは1mm〜2mm程度離間している。
【0025】
前部をスリ割り加工で半割したチャック109の頭部に凹部109Aを構成する。この凹部109Aに金属製のボール10を配置する。このチャック109を前記連結具106内に挿入し、チャック109の後部109Cに芯タンク112が圧入固着される。また、連結具106の前部内段106Eと芯タンク112の前端との間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック109の頭部に配置されたボール10が連結具106のテーパー面106Fに押圧されてチャック109が閉じられ、チャック109により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。
【0026】
前記中子105の2つの棒状部105Aには係合部材29が連結され、この係合部材29の後部29Aには内鍔29Bが形成されるとともに、この後部29Aは後端より長手方向前方に向かって複数の切溝29Cが形成され、後部29Aが撓み可能に構成されている。また、芯タンク112の前部112Aは連結具106の内孔106Gに挿入されるとともに、芯タンク112の筒部前部112Eはやや細径に形成されかつ外鍔112Fが形成されている。更に、中子105の棒状部105Aのどちらか一方に通電駆動型形状記憶合金14の一部が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材15に固定される。この可動部材15と連結具106の内段106Cとの間には接点スプリング16が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材15は連結具106に取り付けられた固定部材17に接点スプリング16により押圧され、可動部材15に設けられた接点15Aと固定部材17に設けられた接点17Aが接触している。
【0027】
前記連結具106には軸筒123が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒123の凹部123Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒123にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒123の後部凹部123Bに係合している。
【0028】
更に、軸筒123の後部にはカセット119が着脱可能に装着される。このカセット119には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに消しゴム21を覆うノブ122が着脱可能に取り付けられている。
【0029】
図8、図9及び図10の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子105が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。同時に、係合部材29の後部に形成された内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fを乗り越えて係合される。
【0030】
そして、中子105の端部105Cが連結具106の前端に当接され中子105及び芯ガイド2が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出され図11の状態となる。スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長し、芯ガイド2及び中子105がスプリング7に付勢されて前進する。しかも、係合部材29の内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fに係合しているので、中子105及び芯ガイド2とともに芯タンク112及びチャック109も芯3を伴って前進する。この時、チャック109が前進することによってボール10は連結具106のテーパー面106Fから離間し、チャック109は拡開し図12の状態となる。つまり、1本の芯3が消耗して短くなった場合には、次の芯3がチャック109内を落下して短くなった芯3の後端に当接される。従って、短くなった芯3は次の芯3に当接されながら筆記が行えるので、芯ホルダー4から外れるまでは筆記することができる。つまり、残芯として排出される芯3はほとんどなく非常に経済的であるとともに、環境に対しても好影響を与えるものである。
【0031】
そして、連結具106の係止段106Hに芯タンク112の前端が当接され、チャック109及び芯タンク112の前進は停止される。しかし、芯ガイド2及び中子105はスプリング7により更に前進させられ、係合部材29の内鍔29Bが芯タンク112の外鍔112Fより外れる。すると、チャックスプリング11によりチャック109及び芯タンク112が後退し図8、図9及び図10の状態となり、筆記が可能となる。
【0032】
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子105が後退されて中子105の端部105Cが連結具106の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング16が圧縮されて可動部材15が前進させられ、接点15Aと接点17Aが離間して通電が止められる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0033】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒123の前部凹部123Dに係合させる。芯タンク112に芯3を補充する場合には、軸筒123からカセット119を外して芯タンク112内に芯3を補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、軸筒123からカセット119を取り外して取り替える。
【0034】
消しゴム21を使用する場合には、軸筒123に装着されたカセット119からノブ122のみを外して消しゴム21を使用する。
【実施例3】
【0035】
図13、図14、図15及び図16により本発明の実施例3の電動式シャープペンシルを説明する。尚、図13の左側を前方とし右側を後方とする。また、図1と同一部材は同一の符号を付してその説明を省略する。先ず、図13及び図14において、口金1内に長手方向に摺動可能に芯ガイド2を内蔵し、この芯ガイド2の先端孔の内側に芯3を適度の力で保持するゴム製の芯ホルダー4を取り付ける。更に、芯ガイド2には中子5が螺合により着脱可能に取り付けられ、中子5に設けられた棒状部5Aが連結具206の貫通孔206Aより連結具206内に挿入される。この口金1を連結具206に着脱可能に螺合し、中子5の内段5Bと連結具206の前端との間にスプリング7が20g〜30g程度の力で張架されている。また、中子5の端部5Cと連結具206の前端とは1mm〜2mm程度離間している。
【0036】
前部をスリ割り加工で半割したチャック209の頭部に凹部209Aを構成する。この凹部209Aに金属製のボール10を配置する。このチャック209を前記連結具206内に挿入し、連結具206の前部内段206Eとチャック209の外鍔209Bとの間にチャックスプリング11が10g程度の力で張架されている。従って、チャック209の頭部に配置されたボール10が連結具206のテーパー面206Fに押圧されてチャック209が閉じられ、チャック209により保持された芯3は前進は許容されるが後退は阻止される。また、連結具206の内孔206Gにはゴム等で形成された弾性体30が設けられ、この弾性体30にチャック209の外鍔209Bが摩擦接触可能に構成される。尚、チャック209の外鍔209Bと弾性体30は通常は適宜離間して構成されている。更に、連結具206内にはチャック209と適宜離間した芯タンク212が遊嵌されて内蔵される。
【0037】
前記中子5の棒状部5Aには通電駆動型形状記憶合金14の一端が固着される。また、通電駆動型形状記憶合金14の他端はスプリング付接点の可動部材115に固定される。この可動部材115と芯タンク212の外段212Gとの間には接点スプリング116が50g程度の力で張架されている。従って、可動部材115は芯タンク212に取り付けられた固定部材117に接点スプリング116により押圧され、可動部材115に設けられた接点115Aと固定部材117に設けられた接点117Aが接触している。
【0038】
前記連結具206には軸筒123が圧入、接着あるいは螺合等により取り付けられる。この軸筒123の凹部123Aにスイッチ24が取り付けられる。更に、軸筒123にはスライド可能なカバー25が取り付けられ、スイッチ24を保護することができる。筆記状態においては、カバー25は後方に移動し、カバー25の内方突起25Aが軸筒123の後部凹部123Bに係合している。
【0039】
更に、軸筒123の後部にはカセット119が着脱可能に装着される。このカセット119には単5乾電池20と消しゴム21が収納されるとともに、消しゴム21を覆うノブ122が着脱可能に取り付けられている。
【0040】
また、前記軸筒123には集光性を有した着色透明樹脂製のクリップ26が取り付けられ、このクリップ26の内側にランプ27が取り付けられている。このランプ27は通電駆動型形状記憶合金14と連動しており、スイッチ24がONとなった時に点灯し、クリップ26全体から光が発光される。
【0041】
次に、図13及び図14の状態より筆記を行い芯3が消耗した場合には、スイッチ24を押圧してONにすることにより通電駆動型形状記憶合金14が通電され熱せられる。また、ランプ27が点灯しクリップ26全体が発光される。そして、通電駆動型形状記憶合金14が熱せられて収縮すると中子5が後方に引っ張られてスプリング7が圧縮されるとともに芯ホルダー4が芯3を滑って後退する。
【0042】
そして、中子5の端部5Cが連結具206の前端に当接され中子5及び芯ガイド2の後退が停止される。すると、芯ガイド2が後退した長さだけ芯ガイド2の先端より芯3が突出される。更に、通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると可動部材115及び固定部材117とともに芯タンク212が前方に引っ張られて前進する。すると、芯タンク212の前端がチャック209の後端に当接し、チャック209を前進させる。チャック209が前進させられると、チャック209は拡開するとともにチャック209の外鍔209Bが連結具206に設けられた弾性体30に挿入され、チャック209の外鍔209Bが弾性体30と摩擦接触し図15及び図16の状態となる。従って、使用中の芯3が消耗して短くなった場合には、次の芯3がチャック209内に落下する。
【0043】
次に、スイッチ24の押圧を止めOFFにすると、通電駆動型形状記憶合金14が冷やされて伸長する。この通電駆動型形状記憶合金14の伸長に伴って、芯ガイド2及び中子5がスプリング7に付勢されて前進する。この時、チャック209は外鍔209Bが弾性体30に摩擦接触しているので拡開した状態を維持している。従って、芯ホルダー4によって保持された芯3も芯ホルダー4とともに前進する。また、使用中の芯3が短くなった場合には次の芯3が使用中の芯3の後端に当接した状態で追従する。そして、中子5及び芯ガイド2が口金1に当接されると、芯ガイド2の前進は止められる。更に、通電駆動型形状記憶合金14が伸長すると、チャック209がチャックスプリング11に付勢されて後退し、チャック209の外鍔209Bが弾性体30から離間する。すると、チャック209の頭部に設けられたボール10が連結具206のテーパー面206Fに押圧され、チャック209が閉じられて再び芯3を保持する。従って、短くなった芯3は次の芯3に当接されながら筆記を行えるので、芯ホルダー4から外れるまでは筆記することができる。つまり、残芯として排出される芯3はほとんどなく、非常に経済的であるとともに環境に対しても好影響を与えるものである。
【0044】
尚、誤ってスイッチ24を押圧し続けた状態となった場合には、過度の熱が通電駆動型形状記憶合金14に加わり、強い力で収縮する。すると、芯ガイド2及び中子5が後退されて中子5の端部5Cが連結具206の前端に当接されるが、更に通電駆動型形状記憶合金14が収縮すると接点スプリング116が圧縮されて可動部材115が前進させられ、接点115Aと接点117Aが離間して通電が止められる。従って、必要以上に通電駆動型形状記憶合金14が熱せられる恐れはなく、通電駆動型形状記憶合金14が破損したり耐久性を損ねる恐れはない。
【0045】
また、筆記を止めて携帯する場合には、カバー25をスライドさせて前方に移動し、スイッチ24を覆うとともにカバー25の内方突起25Aが軸筒123の前部凹部123Dに係合する。
【0046】
芯タンク212に芯3を補充する場合には、軸筒123からカセット119を外して芯タンク212内に芯3を補充する。また、乾電池20を取り替える場合も、軸筒123からカセット119を外して取り替える。
【0047】
消しゴム21を使用する場合には、軸筒123に装着されたカセット119からノブ122のみを外して消しゴム21を使用する。
【0048】
尚、上記実施例はいずれもチャックが、前部をスリ割り加工で半割したもので説明したが、本発明におけるチャックは、射出成形で形成した合成樹脂製の2つの片を互いに合わせてチャックを構成しても良いし、ダイキャストで形成した金属製の2つの片を互いに合わせてチャックを構成しても良い。
【0049】
また、通電駆動型形状記憶合金としては、Ti−Ni系またはTi−Ni−Cu系の形状記憶合金が考えられ、バイオメタルBMF75、BMF100、BMF125、BMF150(トキ・コーポレーション株式会社製)が好ましい。
【0050】
更に、通電駆動型形状記憶合金が接触する可能性のある部材は金属又は耐熱性樹脂を用いることが好ましい。
【0051】
更にまた、上記実施例ではいずれもスイッチを軸筒に設けているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、スイッチは口金やカセットあるいはノックする部材等に設けることも可能である。また、カバーはスライドするもの以外に回動させたり反転させるものが考えられる。
【0052】
更にまた、上記実施例ではいずれも電源として乾電池を用いたが、本発明は乾電池に限定されるものではなく、充電式の電池を用いることも可能である。
【0053】
更にまた、上記実施例ではいずれも芯ホルダーが芯ガイドに内蔵されているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、芯ガイドを口金に一体あるいは別体で取り付け、芯ガイドと分離した芯ホルダーを通電駆動型形状記憶合金の伸縮によって後退させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
通電駆動型形状記憶合金の収縮が少なく、しかも弱い引っ張り力で芯を一定量繰り出すことができ、乾電池の消耗を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例1のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例1)
【図2】図1のA−A線を示す拡大断面図である。(実施例1)
【図3】実施例1の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図4】スイッチをONにして芯ガイドを後退させた状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図5】過度の熱が通電駆動型形状記憶合金に加わり、接点15Aと接点17Aが離間した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図6】ノブを押圧してチャックを拡開した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例1)
【図7】携帯するためにスイッチをカバーで覆った状態を示す断面図である。(実施例1)
【図8】本発明の実施例2のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例2)
【図9】図8のA−A線を示す拡大断面図である。(実施例2)
【図10】図8の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図11】スイッチをONにし芯ガイドを後退させた状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図12】芯ガイドとともにチャックが前進して拡開した状態を示す主要部拡大断面図である。(実施例2)
【図13】本発明の実施例3のシャープペンシルを示す断面図である。(実施例3)
【図14】図13の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例3)
【図15】スイッチをONにし芯ガイドを後退させるとともにチャックを前進させて拡開した状態を示す断面図である。(実施例3)
【図16】図15の先端部分を示す主要部拡大断面図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0056】
1 口金
2 芯ガイド
3 芯
4 芯ホルダー
5 中子
7 スプリング
9 チャック
14 通電駆動型形状記憶合金
23 軸筒
24 スイッチ
101 口金
105 中子
109 チャック
123 軸筒
209 チャック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより長手方向前方に付勢し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金によって芯ホルダーを後退させ、通電を止めるとスプリングにより芯ホルダーが前進して一定量芯が繰り出されることを特徴とする電動式シャープペンシル。
【請求項2】
口金内に芯ガイドを摺動可能に内蔵し、この芯ガイド内に芯ホルダーを設けたことを特徴とする請求項1記載の電動式シャープペンシル。
【請求項3】
芯ガイドに連結された中子に通電駆動型形状記憶合金を連結し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金が収縮し、芯ガイドを後退させることを特徴とする請求項2記載の電動式シャープペンシル。
【請求項4】
軸筒等に設けたスイッチを手動によってONにすることにより、通電駆動型形状記憶合金に電流を流すことを特徴とする請求項1乃至3記載の電動式シャープペンシル。
【請求項1】
芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを設けるとともに、芯を適度の力で保持する芯ホルダーをスプリングにより長手方向前方に付勢し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金によって芯ホルダーを後退させ、通電を止めるとスプリングにより芯ホルダーが前進して一定量芯が繰り出されることを特徴とする電動式シャープペンシル。
【請求項2】
口金内に芯ガイドを摺動可能に内蔵し、この芯ガイド内に芯ホルダーを設けたことを特徴とする請求項1記載の電動式シャープペンシル。
【請求項3】
芯ガイドに連結された中子に通電駆動型形状記憶合金を連結し、通電を行うことにより通電駆動型形状記憶合金が収縮し、芯ガイドを後退させることを特徴とする請求項2記載の電動式シャープペンシル。
【請求項4】
軸筒等に設けたスイッチを手動によってONにすることにより、通電駆動型形状記憶合金に電流を流すことを特徴とする請求項1乃至3記載の電動式シャープペンシル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−126598(P2008−126598A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316392(P2006−316392)
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(000111904)パイロットプレシジョン株式会社 (42)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(000111904)パイロットプレシジョン株式会社 (42)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]