電子投票システムおよびそのプログラム
【課題】
従来の電子投票システムは、システムの安全性と信頼性が十分に確保されていなかった。
【解決手段】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、投票者の手の静脈画像をサーバに登録する静脈画像登録手段と、マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段とを設けた。特に、前記マウスの操作スイッチ部分を可視化した部材でマウスと投票者の手を覆うようにした。
従来の電子投票システムは、システムの安全性と信頼性が十分に確保されていなかった。
【解決手段】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、投票者の手の静脈画像をサーバに登録する静脈画像登録手段と、マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段とを設けた。特に、前記マウスの操作スイッチ部分を可視化した部材でマウスと投票者の手を覆うようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された選挙用サーバ装置および電子投票機からなる電子投票システムおよびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の投票方法は、予め投票者に郵送された確認用の葉書を投票所に持参して、投票者であるか否かの確認を行った上で投票用紙をもらい、その投票用紙に候補者名や政党名などを記入する形式の投票が行われている。一方で、海外などでは開票時の不正の防止や迅速化を目的として、電子投票を導入しているところもあり、将来的には電子投票が普及していくと予想されている。
【0003】
ところが、海外などで導入されている電子投票は、投票者が投票用紙に候補者名を記入する代わりに、画面に表示されている候補者名を単に選択するだけのものが多く、開票の迅速化には効果があるが、投票者の認証方法は投票用紙を用いる従来の方法と変わらない場合が殆どである。
このため、不正防止や投票方法の改善、或いはネットワークを利用した電子投票に関する技術が盛んに検討されている。例えば、特許文献1には、電子投票機における候補選択方法やインターネットを利用した電子投票の候補選択方法などに関する技術が記載されている。特許文献2では、投票カードの不正使用の防止方法に関する技術が記載されている。また、特許文献3では、投票操作状態の管理方法や投票端末および投票状況判定端末に関する技術が記載されている。さらに、特許文献4では、電子投票方式および投票システムに関する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−196287号公報
【特許文献2】特開2004−094341号公報
【特許文献3】特開2004−145704号公報
【特許文献4】特開2000−207483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、電子投票システムにおける安全性と信頼性を確保するためには、下記に示すような様々な課題を解決する必要がある。
(1)有資格性の確認:投票できるのは有権者だけであることを保証し、成り済まし投票を防止して、確実に投票者を認証する技術。
(2)個人情報の漏洩:個々の投票者の投票内容が、他の投票者に漏れないようにする技術。
(3)二重投票の防止:同じ投票者に二度投票されないようにする技術。
(4)投票正当性の確認:投票が正当に行われたことを確認する技術。
(5)経過情報の漏洩:投票結果またはその一部を途中で第三者に知られないようにする技術。
(6)投票の強要防止:投票者の自由な意思による投票を確保し、投票所での脅迫などによる投票を排除する技術。
(7)遠隔投票の確立:諸事情により指定した投票所に足を運べない投票者を配慮し、遠隔投票を可能にする技術。
【0005】
このように、従来の電子投票システムの目的である開票の迅速化だけでなく、電子投票システムの不正防止に関しては解決しなければならない多くの課題がある。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、電子投票システムにおけるシステムの安全性と信頼性を確保できる電子投票システムおよびそのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子投票システムは、選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手段と、前記マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、前記静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】
特に、前記マウスと投票者の手を覆うカバー部材をさらに設けたことを特徴とする。
さらに、前記カバー部材を可視化したことを特徴とする。
或いは、前記カバー部材の前記マウスの操作スイッチ部分だけを可視化したことを特徴とする。
また、前記マウスの操作スイッチをマウスの上面もしくは側面に設けたを特徴とする。
【0008】
また、前記電子投票機は、投票者が前記マウスから手を離した場合に、投票動作を停止させ、手を離した状態が所定時間継続された場合に、未投票の状態とすることを特徴とする。
特に、前記認証手段は、前記マウスに投票者の手が置かれている場合は、所定時間毎に前記静脈センサは手のひらの静脈画像を読み取って静脈登録画像と一致するか否かを判別することを特徴とする。
【0009】
また、前記サーバは、投票完了を電子メールで投票者に通知することを特徴とする。
さらに、前記電子投票機に、監視カメラと、前記監視カメラの画像を記録する画像記録手段とを設け、前記電子投票機は、前記マウスに投票者の手が置かれている期間だけ前記監視カメラの画像を前記画像記録手段に記録することを特徴とする。
また、前記サーバに選挙投票完了ファイルを記憶するファイル記憶手段を設け、前記サーバは、投票完了後に、登録された投票者の手の静脈画像を前記選挙投票完了ファイルに移動することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る電子投票システムのプログラムは、選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成され、予め設定された時間における投票の開始から投票の終了後の開票結果の集計を行う電子投票システムのプログラムにおいて、前記サーバは、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手順を有し、前記電子投票機は、静脈センサが読み取った投票者の静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する静脈認証手順を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、立候補者及び投票者の選挙データを蓄積したサーバと該サーバにインターネットを介して接続した電子投票機と該電子投票機を操作するマウスで構成した電子投票システムにおいて、電子投票機を操作するマウスに静脈画像入力手段を設けたので、投票者の個人認証を容易かつ確実に行うことができる。また、マウスを操作者だけしか操作できないように保護部材でマウスを覆うことにより、第三者による不正を防止することができる。さらに、保護部材を透明にすることによって、投票者の不安を除去することができる。
【0012】
また、マウスへの手の上げ下げと電子投票機の動作とを連動させることによって、マウスに手を乗せている時だけ投票できるようにし、一旦、マウスから手を離すとフリーズ状態にすることで、他者による不正投票を防止することができる。さらに、投票完了を投票者が予め登録した電子メールアドレスに電子メールを送信することによって、投票者自身が投票の完了を確認することができ、他者による成り済まし投票を防止することができる。
【0013】
また、モニタカメラと画像記録装置とを設けて電子投票機の動作と連動させることによって、投票時のみの投票者の挙動を画像として記録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施形態)
本発明に係る電子投票システムおよびそのプログラムの第1の実施形態について図1を用いて説明する。図1の電子投票システム100は、電子投票機101と、サーバ制御装置102を有する選挙用サーバ103と、選挙データ入出力制御装置104と、集計用コンピュータ105と、バックアップ用の選挙用サーバ106とで構成される。選挙用サーバ103と電子投票機101と選挙データ入出力制御装置104は、インターネットや専用回線などによるネットワーク107を介して互いに接続されている。また、選挙用サーバ103とバックアップ用の選挙用サーバ106は専用回線108によって接続され、常に、選挙用サーバ103と同じデータがバックアップ用の選挙用サーバ106に保存されるようになっている。さらに、集計用コンピュータ105は、専用回線やイントラネットなどによる総合行政ネットワーク109を介して選挙用サーバ103に接続され、選挙用サーバ103から投票結果のデータが集計用コンピュータ105に送られるようになっている。
【0015】
尚、本実施形態に係る電子投票システム100は、投票日において選挙の開始(システム起動)から選挙終了後の開票結果の集計までの一連の作業をプログラム化(自動化)して、第三者が関与出来ないシステムとする。このため、システムダウンによるトラブルを回避できるように、選挙用サーバ103をバックアップする選挙用サーバ106を設け、システムの2重化を図っている。
【0016】
ここで、電子投票機101は、同様の電子投票機101a,101bおよび101cが全国各地の投票所に複数台が配置され、選挙データ入出力制御装置104も、同様の選挙データ入出力制御装置104aおよび104bが選挙管理委員会が管轄する全国の行政施設などに複数台が配置されている。投票者は予め各施設に出向いて選挙人名簿を基に本人確認を行った上で、選挙データ入出力制御装置104に投票者の手のひらの静脈画像を事前に登録する。この時、本人確認は運転免許証やパスポート等で行い、投票者に関する情報(住所、氏名、生年月日、性別、手のひら静脈登録画像、電子メールのアドレスなど)をまとめて選挙用サーバ103に保存する。尚、電子投票システム100において、ネットワーク107を介して行われる電子投票機101や選挙用サーバ103あるいは選挙データ入出力制御装置104は、悪意のある者が容易に侵入できないようにファイヤーウォールが設けられ、送受信する情報は盗み見や改ざんを防止するために強力な暗号化が行われるものとする。
【0017】
電子投票機101は、投票端末151と、マウス型認証装置152と、カメラ153とで構成される。また、投票端末151は、ネットワーク107を介して選挙用サーバ103と必要な情報を送受信したり、カメラ153の画像を記録したりする制御部と、操作方法や候補者名などを表示するディスプレイとで構成される。
マウス型認証装置152は、図2に示すように、操作ボタン201を有するマウス202と、マウス202に乗せた手のひらの静脈を読み取る静脈センサ203と、マウス202に乗せた手205を覆う筐体204とで構成され、マウス202のボール206を前後左右に動かした時の座標情報,操作ボタン201のオンオフおよび静脈センサ203が読み取った静脈画像などは、マウス202が接続されている投票端末151に出力される。
【0018】
図2のマウス型認証装置152を側面から見た時の様子を図3に示す。マウス202に乗せた手205の手のひら部分に静脈センサ203が配置されており、例えば、一点鎖線Bで示された読み取り範囲内にある手205の手のひらの静脈画像を読み取る。操作ボタン201はマウス202の前面位置にあって、手205の指先が丁度当たる位置に配置されている。また、マウス型認証装置152の筐体204は、マウス202の操作ボタン201周辺の様子が見えるように、筐体204の上面の一部がガラスやアクリル板などによる透明部材207で覆われている。投票者は、この透明部材207を介して自分の指の位置や動きを見ることができるので、安心してマウス型認証装置152に手205を挿入することができ、心理的な不安がなくなり、且つ確実に操作ボタン201を操作することができる。
【0019】
尚、投票端末151は、静脈センサ203の出力から手205がマウス202の上に乗っているか否かを判別できる。判別方法は、例えば、静脈センサ203で得られる画像が静脈画像特有の画像傾向を有するか否かによって、判別することができる。或いは、手205がマウス202の上に乗っているか否かを判別する静電センサや温度センサなどを別に設けても構わない。
【0020】
次に、電子投票機101全体の様子について図4を用いて説明する。図4は投票所の一画の投票スペースを描いた図で、周囲がパーティション154で囲われた一画の台155に投票端末151が置かれている。尚、投票者156は、従来のように予め投票者に郵送された確認用の葉書を投票所に持参して、投票所に入場する際に真の投票者であるか否かの確認を行う必要はなく、投票所に入場したらそのまま空いている電子投票機101のところへ行って、投票者156の手をマウス型認証装置152に挿入してマウス202の上に乗せるだけでよい。
【0021】
また、カメラ153は投票者156が投票している間、一点鎖線Aで示された範囲内を撮影し、投票者156の挙動を投票端末151の記憶部に記憶しておく。尚、本実施形態では、撮影した画像を投票端末151に記憶するようにしたが、ネットワーク107を介して選挙用サーバ103に送るようにしても構わない。但し、画像を送信するには大容量の伝送路が必要となり、多数の画像が送られてくる選挙用サーバ103の処理負荷が大きくなってしまうので、本実施形態のように、各投票端末151毎に投票者の情報と記録画像とが対応するように記録しておいて、投票後に成り済ましなど何らかの不正の疑いが生じた場合だけ、投票端末151の記録画像を確認するのが現実的である。
【0022】
次に、電子投票システム100における投票処理を図5のフローチャートを用いて説明する。尚、本実施形態では、衆議院議員選挙と裁判官の国民投票の2種類の投票が行われる場合について説明する。
(ステップS301)電子投票システム100が起動される。
(ステップS302)投票者が投票所の電子投票機101の前に来ると、投票端末151の画面401には、図6(a)に示すように「マウスに手のひらを乗せて下さい。」と表示されており、投票者はマウス型認証装置152に手を挿入してマウス202に手を乗せる。先に説明したように、投票端末151は、マウス202に手が乗せられたことを認識して、静脈センサ203で投票者の手のひらの静脈画像を撮影する。また、同時に、投票端末151はカメラ153を起動して、画像の撮影を開始する。尚、投票端末151は、マウス202から手が離れたか否かを常に監視し、所定時間以上手が離れた場合、投票動作を停止させ、未投票の状態にする。尚、所定時間を0.5秒程度に設定しておけば、仮に投票者がマウス202を操作する際に一瞬手がマウス202から離れたとしても継続して投票動作を行うことができる。
(ステップS303)投票端末151は、静脈センサ203が撮影した投票者の静脈画像をネットワーク107を介して選挙用サーバ103に送信する。
(ステップS304)選挙用サーバ103は、事前に登録されている有権者の静脈画像を選挙用サーバ103のファイルから検索し、該当する有権者が見つかれば個人認証が行われたことになり、その有権者の情報を電子投票機101の投票端末151に送信する。もし、該当者が見つからなければ、個人認証が行われず、エラーを投票端末151に送信する。尚、エラーを受信した投票端末151は、例えば、画面401に投票所の所定の窓口に行くように表示し、投票動作を中止する(S315)。尚、投票端末151が、定期的に投票者の手のひらの静脈画像を撮影して個人認証を行うようにしても構わない。定期的に個人認証して、認証できない場合は投票動作を停止することによって、投票途中で第三者の手に差し替えられることを防止できる。また、マウス202の上に置かれている手のひらの静脈画像を定期的に読み取って個人認証を行う場合は、その都度、選挙用サーバ103に読み取った静脈画像を送信しても構わないが、通信回線の占有率が高くなるだけでなく、選挙用サーバ103の負荷も増加するので、最初の認証時に選挙用サーバ103から投票端末151に有権者の登録画像をコピーしておき、投票端末151内で閉じた処理として、定期的に投票者の手のひらの静脈画像を撮影して個人認証を行うようにしても構わない。尚、この場合、選挙用サーバ103からコピーした有権者の静脈画像は、投票が終了した時点で、投票端末151から消去するのが望ましい。
(ステップS305およびS306)選挙用サーバ103から投票者の情報を受信した投票端末151は、図6(b)に示すように投票者の情報を画面401に表示し、投票者が確認するとカーソル402をマウス202で動かして確認ボタン403に合わせて操作ボタン201を押す。操作ボタン201が押されると選挙用サーバ103に確認されたことを送信し、投票者の認証が終了する。尚、この時、表示されている内容に間違いがある場合は、例えば、画面401に投票所の所定の窓口に行くように表示しても構わない。また、投票端末151のディスプレイには、横からの覗き見を防止するフィルタが装着されていることが望ましい。
(ステップS307およびS308)ステップS306で投票者の認証が終了すると、選挙用サーバ103は、投票者の住所から投票者の属する選挙区を判別し、当該選挙区の衆議院議員の立候補者名を投票端末151に送信し、投票端末151の画面401に図7(a)に示すような立候補者名が表示される。尚、図7(a)において、画面401に表示されている各立候補者名の上には、いずれか1つしか選択できない仕組みのラジオボタン501から505が表示される。次に、図7(b)に示すように、例えば、投票者はマウス202でカーソル402を投票したい立候補者名の上のラジオボタン504に合わせてマウス202の操作ボタン201を押すと、ラジオボタン504が黒く反転され、選択されたことを示す。
(ステップS309)図7(b)において選択した候補者でよければ、確認ボタン404にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押し、投票が終了する。尚、この時、もしいずれの候補者も選択されていない場合は、選択されるまで図7(a)の内容を画面401に表示し続けても構わないし、白票として受け付けるようにしても構わない。或いは、白票ボタンを別に設けても構わない。
(ステップS310)ステップS309で確認ボタン404が押されると、衆議院議員の投票が終了し、図8(a)に示すような国民審査の内容が画面401に表示される。尚、図8(a)において、画面401に表示されている審査を受ける各裁判官名の上には、複数の選択が可能なチェックボックス506から509が表示される。
(ステップS311)図8(b)に示すように、例えば、投票者はマウス202でカーソル402を信任したい裁判官名の上のチェックボックス506および509のそれぞれに合わせて操作ボタン201を押すと、チェックボックス506および509にチェック印が表示され、選択されたことを示す。
(ステップS312)図8(b)において選択した裁判官でよければ、信任ボタン405にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押す。尚、この時、もしいずれの裁判官も選択されていない場合は、全て信任しないものとなる。また、全て信任する場合は、全てのチェックボックスをチェックするのが面倒なので、全て信任ボタン406にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押すことで、全ての裁判官が信任される。尚、この時、投票者が確認できるように、全てのチェックボックスにチェック印を所定の時間だけ表示した後、次のステップS314に進むようにしても構わない。
(ステップS313)国民審査の信任が終了すると、投票が終了した旨を示す画面が表示されて、全ての投票が終了したことを投票者に知らせる。
(ステップS314)投票処理を終了する。尚、この時、投票端末151から選挙用サーバ103に投票された内容が送信され、選挙用サーバ103から総合行政ネットワーク109を介して集計用コンピュータ105に投票内容が送信される。これと平行して、選挙用サーバ103は、投票者のメールアドレスに、投票が終了したことを知らせる内容の電子メールを送信する。投票者は、この電子メールを受信することによって、自分の投票が確実に行われたことを確認することができる。また、もし第三者が何らかの方法で自分に成り済まして投票を行った場合は、身に覚えのない投票終了メールが送られてくることによって、何者かが自分に成り済まして不正に投票したことを投票者自身が知ることができる。
【0023】
このように、投票者は投票所の電子投票機101で個人認証を行って投票を行うことができ、従来のように、投票所の入り口で葉書と投票者名簿を照らし合わせて個人認証を行う必要がなくなる。また、個人認証はネットワーク107で選挙用サーバ103に接続された電子投票機101があれば、従来のように指定された投票所以外でも投票することが可能となる。この結果、全国どこでも投票することができ、旅行を予定していた場合でも事前に不在者投票を行う必要がなく、急な出張が入った場合でも出張先で自分の選挙区の投票を行うことができる。
【0024】
また、選挙用サーバ103に、投票者の情報を記憶したファイルとは別に、「選挙投票完了ファイル」を設けて、投票が終了した投票者の静脈登録画像をこの「選挙投票完了ファイル」に移すことにより、同一の投票者による2重投票を防止することができる。つまり、一度投票が終了した投票者の静脈登録画像が移動されてしまうので、同じ投票者が投票に来てマウス202に手を乗せても一致する静脈画像が選挙用サーバ103の投票者情報ファイルにはないので、一度投票した者は再び認証されることはない。
【0025】
また、新規の選挙の場合、「選挙投票完了ファイル」に移動させておいた静脈登録画像を「投票者の情報を記憶したファイル」へ戻し、再度、選挙に使用する。
尚、本実施形態では、電子投票機101の設置場所を投票所として説明したが、ネットワーク107に電子投票機101を接続できる環境が整っていれば、特別に設置した投票所である必要はなく、例えば、郵便局,駅,コンビニエンスストア,公民館,図書館などに設置することができ、利便性が良くなり投票率の向上が期待できる。
【0026】
また、本実施形態では、衆議院議員選挙および国民審査を行う場合について説明したが、国政選挙だけでなく都道府県や市町村などにおける地方選挙の場合でも、画面401に表示される内容が異なるだけで、本実施形態と同様に実現することができる。
(第2の実施形態)
本発明に係る電子投票システムおよびそのプログラムの第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の電子投票システムは、第1の実施形態の図1の電子投票システム100と基本的な構成と動作は同じである。第1の実施形態と異なるのは、マウス型認証装置152だけである。本実施形態におけるマウス型認証装置252は、図9に示すように、操作ボタンの個数や配置が異なり、筐体204の上部全面が透明部材207aで覆われている。また、図10にマウス型認証装置252の側面の様子を示す。マウス型認証装置252は、操作ボタン201aをマウス202aの上部に、操作ボタン201bおよび201cを両側面にそれぞれ設けてあり、人差し指や親指或いは小指などを用いて操作することができる。このように、操作ボタンの数を多くすることによって、カーソルを動かす回数を減らすことができ、例えば、左側面のボタンを信任ボタン、右側面のボタンを確認ボタン、上部のボタンを戻りボタンなどと各ボタンに専用の機能を割り当てておくことによって、カーソルを不要にしたり、カーソルの移動を少なくすることができるので、高齢者などマウス操作に不慣れな投票者でも容易に投票することができる。
【0027】
さらに、操作ボタン201a,201bおよび201cの位置や操作が見えるように、透明部材207aを第1の実施形態の透明部材207より大きくしてあるので、投票者がマウス型認証装置252に手を挿入する際の不安感をより少なくすることができる。
以上、各実施形態で説明したように、本発明に係る電子投票システム100は、従来の電子投票システムと同様に、開票結果の迅速化が可能となり、画面に表示された候補者名から選択することにより、誤記や非候補者への投票などによる無効票を削減することができる。また、電子投票によって投票用紙が不要となり、紙資源を節約することができる。さらに、投票箱の輸送費用や開票作業の人件費などコスト削減することができる。
【0028】
さらに、本発明に係る電子投票システム100は、予め葉書などで指定された投票所に出向く必要はなく、ネットワーク107で接続された全国各地の電子投票機101からの遠隔投票を可能とし、旅行や出張などによる未投票者が減り、投票率を向上することができる。
また、電子投票機101専用のマウス型認証装置152や252の貸し出しを行うことで、個人のパソコンでも投票が可能となり、病気などの特別な事情のある有権者でも投票することができる。場合によっては、マウス型認証装置152や252の貸し出しに公的立会人が伴うことで、第三者による強要などを防止することができる。
【0029】
特に、マウス型認証装置152や252は筐体204に囲まれているので、投票者本人の静脈画像を読み取らせながら第三者が手を挿入してマウス202や202aを操作したり、操作ボタンを押したりすることができず、第三者による不正を防止することができる。
さらに、電子メールによって投票の終了を知らせるので、第三者が自分に成り済まして投票を行った場合は、容易に不正投票が判明することになり、成り済まして投票を防止できる。
【0030】
このように、従来の電子投票システムのような開票の迅速化だけでなく、安全性と信頼性を確保できる電子投票システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1および第2の実施形態に係る電子投票システム100の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるマウス型認証装置152の構成を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態におけるマウス型認証装置152の側面の様子を示す説明図である。
【図4】投票所に設置された電子投票機101の様子を示す説明図である。
【図5】電子投票システム100の動作を示すフローチャートである。
【図6】投票開始時の画面例を示す説明図である。
【図7】衆議院議員投票の画面例を示す説明図である。
【図8】国民審査投票の画面例を示す説明図である。
【図9】第2の実施形態におけるマウス型認証装置252の構成を示す説明図である。
【図10】第2の実施形態におけるマウス型認証装置252の側面の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
100・・・電子投票システム
101,101a,101b,101c・・・電子投票機
102・・・サーバ制御装置
103・・・選挙用サーバ
104,104a,104b・・・選挙データ入出力制御装置
105・・・集計用コンピュータ
106・・・選挙用サーバ
107・・・ネットワーク
108・・・専用回線
109・・・総合行政ネットワーク
151・・・投票端末
152,252・・・マウス型認証装置
153・・・カメラ
201,201a,201b,201c・・・操作ボタン
202,202a・・・マウス
203・・・静脈センサ
205・・・手
204・・・筐体
206・・・ボール
207,207a・・・透明部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された選挙用サーバ装置および電子投票機からなる電子投票システムおよびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の投票方法は、予め投票者に郵送された確認用の葉書を投票所に持参して、投票者であるか否かの確認を行った上で投票用紙をもらい、その投票用紙に候補者名や政党名などを記入する形式の投票が行われている。一方で、海外などでは開票時の不正の防止や迅速化を目的として、電子投票を導入しているところもあり、将来的には電子投票が普及していくと予想されている。
【0003】
ところが、海外などで導入されている電子投票は、投票者が投票用紙に候補者名を記入する代わりに、画面に表示されている候補者名を単に選択するだけのものが多く、開票の迅速化には効果があるが、投票者の認証方法は投票用紙を用いる従来の方法と変わらない場合が殆どである。
このため、不正防止や投票方法の改善、或いはネットワークを利用した電子投票に関する技術が盛んに検討されている。例えば、特許文献1には、電子投票機における候補選択方法やインターネットを利用した電子投票の候補選択方法などに関する技術が記載されている。特許文献2では、投票カードの不正使用の防止方法に関する技術が記載されている。また、特許文献3では、投票操作状態の管理方法や投票端末および投票状況判定端末に関する技術が記載されている。さらに、特許文献4では、電子投票方式および投票システムに関する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−196287号公報
【特許文献2】特開2004−094341号公報
【特許文献3】特開2004−145704号公報
【特許文献4】特開2000−207483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、電子投票システムにおける安全性と信頼性を確保するためには、下記に示すような様々な課題を解決する必要がある。
(1)有資格性の確認:投票できるのは有権者だけであることを保証し、成り済まし投票を防止して、確実に投票者を認証する技術。
(2)個人情報の漏洩:個々の投票者の投票内容が、他の投票者に漏れないようにする技術。
(3)二重投票の防止:同じ投票者に二度投票されないようにする技術。
(4)投票正当性の確認:投票が正当に行われたことを確認する技術。
(5)経過情報の漏洩:投票結果またはその一部を途中で第三者に知られないようにする技術。
(6)投票の強要防止:投票者の自由な意思による投票を確保し、投票所での脅迫などによる投票を排除する技術。
(7)遠隔投票の確立:諸事情により指定した投票所に足を運べない投票者を配慮し、遠隔投票を可能にする技術。
【0005】
このように、従来の電子投票システムの目的である開票の迅速化だけでなく、電子投票システムの不正防止に関しては解決しなければならない多くの課題がある。
上記課題に鑑み、本発明の目的は、電子投票システムにおけるシステムの安全性と信頼性を確保できる電子投票システムおよびそのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電子投票システムは、選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手段と、前記マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、前記静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段とを設けたことを特徴とする。
【0007】
特に、前記マウスと投票者の手を覆うカバー部材をさらに設けたことを特徴とする。
さらに、前記カバー部材を可視化したことを特徴とする。
或いは、前記カバー部材の前記マウスの操作スイッチ部分だけを可視化したことを特徴とする。
また、前記マウスの操作スイッチをマウスの上面もしくは側面に設けたを特徴とする。
【0008】
また、前記電子投票機は、投票者が前記マウスから手を離した場合に、投票動作を停止させ、手を離した状態が所定時間継続された場合に、未投票の状態とすることを特徴とする。
特に、前記認証手段は、前記マウスに投票者の手が置かれている場合は、所定時間毎に前記静脈センサは手のひらの静脈画像を読み取って静脈登録画像と一致するか否かを判別することを特徴とする。
【0009】
また、前記サーバは、投票完了を電子メールで投票者に通知することを特徴とする。
さらに、前記電子投票機に、監視カメラと、前記監視カメラの画像を記録する画像記録手段とを設け、前記電子投票機は、前記マウスに投票者の手が置かれている期間だけ前記監視カメラの画像を前記画像記録手段に記録することを特徴とする。
また、前記サーバに選挙投票完了ファイルを記憶するファイル記憶手段を設け、前記サーバは、投票完了後に、登録された投票者の手の静脈画像を前記選挙投票完了ファイルに移動することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る電子投票システムのプログラムは、選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成され、予め設定された時間における投票の開始から投票の終了後の開票結果の集計を行う電子投票システムのプログラムにおいて、前記サーバは、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手順を有し、前記電子投票機は、静脈センサが読み取った投票者の静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する静脈認証手順を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、立候補者及び投票者の選挙データを蓄積したサーバと該サーバにインターネットを介して接続した電子投票機と該電子投票機を操作するマウスで構成した電子投票システムにおいて、電子投票機を操作するマウスに静脈画像入力手段を設けたので、投票者の個人認証を容易かつ確実に行うことができる。また、マウスを操作者だけしか操作できないように保護部材でマウスを覆うことにより、第三者による不正を防止することができる。さらに、保護部材を透明にすることによって、投票者の不安を除去することができる。
【0012】
また、マウスへの手の上げ下げと電子投票機の動作とを連動させることによって、マウスに手を乗せている時だけ投票できるようにし、一旦、マウスから手を離すとフリーズ状態にすることで、他者による不正投票を防止することができる。さらに、投票完了を投票者が予め登録した電子メールアドレスに電子メールを送信することによって、投票者自身が投票の完了を確認することができ、他者による成り済まし投票を防止することができる。
【0013】
また、モニタカメラと画像記録装置とを設けて電子投票機の動作と連動させることによって、投票時のみの投票者の挙動を画像として記録することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施形態)
本発明に係る電子投票システムおよびそのプログラムの第1の実施形態について図1を用いて説明する。図1の電子投票システム100は、電子投票機101と、サーバ制御装置102を有する選挙用サーバ103と、選挙データ入出力制御装置104と、集計用コンピュータ105と、バックアップ用の選挙用サーバ106とで構成される。選挙用サーバ103と電子投票機101と選挙データ入出力制御装置104は、インターネットや専用回線などによるネットワーク107を介して互いに接続されている。また、選挙用サーバ103とバックアップ用の選挙用サーバ106は専用回線108によって接続され、常に、選挙用サーバ103と同じデータがバックアップ用の選挙用サーバ106に保存されるようになっている。さらに、集計用コンピュータ105は、専用回線やイントラネットなどによる総合行政ネットワーク109を介して選挙用サーバ103に接続され、選挙用サーバ103から投票結果のデータが集計用コンピュータ105に送られるようになっている。
【0015】
尚、本実施形態に係る電子投票システム100は、投票日において選挙の開始(システム起動)から選挙終了後の開票結果の集計までの一連の作業をプログラム化(自動化)して、第三者が関与出来ないシステムとする。このため、システムダウンによるトラブルを回避できるように、選挙用サーバ103をバックアップする選挙用サーバ106を設け、システムの2重化を図っている。
【0016】
ここで、電子投票機101は、同様の電子投票機101a,101bおよび101cが全国各地の投票所に複数台が配置され、選挙データ入出力制御装置104も、同様の選挙データ入出力制御装置104aおよび104bが選挙管理委員会が管轄する全国の行政施設などに複数台が配置されている。投票者は予め各施設に出向いて選挙人名簿を基に本人確認を行った上で、選挙データ入出力制御装置104に投票者の手のひらの静脈画像を事前に登録する。この時、本人確認は運転免許証やパスポート等で行い、投票者に関する情報(住所、氏名、生年月日、性別、手のひら静脈登録画像、電子メールのアドレスなど)をまとめて選挙用サーバ103に保存する。尚、電子投票システム100において、ネットワーク107を介して行われる電子投票機101や選挙用サーバ103あるいは選挙データ入出力制御装置104は、悪意のある者が容易に侵入できないようにファイヤーウォールが設けられ、送受信する情報は盗み見や改ざんを防止するために強力な暗号化が行われるものとする。
【0017】
電子投票機101は、投票端末151と、マウス型認証装置152と、カメラ153とで構成される。また、投票端末151は、ネットワーク107を介して選挙用サーバ103と必要な情報を送受信したり、カメラ153の画像を記録したりする制御部と、操作方法や候補者名などを表示するディスプレイとで構成される。
マウス型認証装置152は、図2に示すように、操作ボタン201を有するマウス202と、マウス202に乗せた手のひらの静脈を読み取る静脈センサ203と、マウス202に乗せた手205を覆う筐体204とで構成され、マウス202のボール206を前後左右に動かした時の座標情報,操作ボタン201のオンオフおよび静脈センサ203が読み取った静脈画像などは、マウス202が接続されている投票端末151に出力される。
【0018】
図2のマウス型認証装置152を側面から見た時の様子を図3に示す。マウス202に乗せた手205の手のひら部分に静脈センサ203が配置されており、例えば、一点鎖線Bで示された読み取り範囲内にある手205の手のひらの静脈画像を読み取る。操作ボタン201はマウス202の前面位置にあって、手205の指先が丁度当たる位置に配置されている。また、マウス型認証装置152の筐体204は、マウス202の操作ボタン201周辺の様子が見えるように、筐体204の上面の一部がガラスやアクリル板などによる透明部材207で覆われている。投票者は、この透明部材207を介して自分の指の位置や動きを見ることができるので、安心してマウス型認証装置152に手205を挿入することができ、心理的な不安がなくなり、且つ確実に操作ボタン201を操作することができる。
【0019】
尚、投票端末151は、静脈センサ203の出力から手205がマウス202の上に乗っているか否かを判別できる。判別方法は、例えば、静脈センサ203で得られる画像が静脈画像特有の画像傾向を有するか否かによって、判別することができる。或いは、手205がマウス202の上に乗っているか否かを判別する静電センサや温度センサなどを別に設けても構わない。
【0020】
次に、電子投票機101全体の様子について図4を用いて説明する。図4は投票所の一画の投票スペースを描いた図で、周囲がパーティション154で囲われた一画の台155に投票端末151が置かれている。尚、投票者156は、従来のように予め投票者に郵送された確認用の葉書を投票所に持参して、投票所に入場する際に真の投票者であるか否かの確認を行う必要はなく、投票所に入場したらそのまま空いている電子投票機101のところへ行って、投票者156の手をマウス型認証装置152に挿入してマウス202の上に乗せるだけでよい。
【0021】
また、カメラ153は投票者156が投票している間、一点鎖線Aで示された範囲内を撮影し、投票者156の挙動を投票端末151の記憶部に記憶しておく。尚、本実施形態では、撮影した画像を投票端末151に記憶するようにしたが、ネットワーク107を介して選挙用サーバ103に送るようにしても構わない。但し、画像を送信するには大容量の伝送路が必要となり、多数の画像が送られてくる選挙用サーバ103の処理負荷が大きくなってしまうので、本実施形態のように、各投票端末151毎に投票者の情報と記録画像とが対応するように記録しておいて、投票後に成り済ましなど何らかの不正の疑いが生じた場合だけ、投票端末151の記録画像を確認するのが現実的である。
【0022】
次に、電子投票システム100における投票処理を図5のフローチャートを用いて説明する。尚、本実施形態では、衆議院議員選挙と裁判官の国民投票の2種類の投票が行われる場合について説明する。
(ステップS301)電子投票システム100が起動される。
(ステップS302)投票者が投票所の電子投票機101の前に来ると、投票端末151の画面401には、図6(a)に示すように「マウスに手のひらを乗せて下さい。」と表示されており、投票者はマウス型認証装置152に手を挿入してマウス202に手を乗せる。先に説明したように、投票端末151は、マウス202に手が乗せられたことを認識して、静脈センサ203で投票者の手のひらの静脈画像を撮影する。また、同時に、投票端末151はカメラ153を起動して、画像の撮影を開始する。尚、投票端末151は、マウス202から手が離れたか否かを常に監視し、所定時間以上手が離れた場合、投票動作を停止させ、未投票の状態にする。尚、所定時間を0.5秒程度に設定しておけば、仮に投票者がマウス202を操作する際に一瞬手がマウス202から離れたとしても継続して投票動作を行うことができる。
(ステップS303)投票端末151は、静脈センサ203が撮影した投票者の静脈画像をネットワーク107を介して選挙用サーバ103に送信する。
(ステップS304)選挙用サーバ103は、事前に登録されている有権者の静脈画像を選挙用サーバ103のファイルから検索し、該当する有権者が見つかれば個人認証が行われたことになり、その有権者の情報を電子投票機101の投票端末151に送信する。もし、該当者が見つからなければ、個人認証が行われず、エラーを投票端末151に送信する。尚、エラーを受信した投票端末151は、例えば、画面401に投票所の所定の窓口に行くように表示し、投票動作を中止する(S315)。尚、投票端末151が、定期的に投票者の手のひらの静脈画像を撮影して個人認証を行うようにしても構わない。定期的に個人認証して、認証できない場合は投票動作を停止することによって、投票途中で第三者の手に差し替えられることを防止できる。また、マウス202の上に置かれている手のひらの静脈画像を定期的に読み取って個人認証を行う場合は、その都度、選挙用サーバ103に読み取った静脈画像を送信しても構わないが、通信回線の占有率が高くなるだけでなく、選挙用サーバ103の負荷も増加するので、最初の認証時に選挙用サーバ103から投票端末151に有権者の登録画像をコピーしておき、投票端末151内で閉じた処理として、定期的に投票者の手のひらの静脈画像を撮影して個人認証を行うようにしても構わない。尚、この場合、選挙用サーバ103からコピーした有権者の静脈画像は、投票が終了した時点で、投票端末151から消去するのが望ましい。
(ステップS305およびS306)選挙用サーバ103から投票者の情報を受信した投票端末151は、図6(b)に示すように投票者の情報を画面401に表示し、投票者が確認するとカーソル402をマウス202で動かして確認ボタン403に合わせて操作ボタン201を押す。操作ボタン201が押されると選挙用サーバ103に確認されたことを送信し、投票者の認証が終了する。尚、この時、表示されている内容に間違いがある場合は、例えば、画面401に投票所の所定の窓口に行くように表示しても構わない。また、投票端末151のディスプレイには、横からの覗き見を防止するフィルタが装着されていることが望ましい。
(ステップS307およびS308)ステップS306で投票者の認証が終了すると、選挙用サーバ103は、投票者の住所から投票者の属する選挙区を判別し、当該選挙区の衆議院議員の立候補者名を投票端末151に送信し、投票端末151の画面401に図7(a)に示すような立候補者名が表示される。尚、図7(a)において、画面401に表示されている各立候補者名の上には、いずれか1つしか選択できない仕組みのラジオボタン501から505が表示される。次に、図7(b)に示すように、例えば、投票者はマウス202でカーソル402を投票したい立候補者名の上のラジオボタン504に合わせてマウス202の操作ボタン201を押すと、ラジオボタン504が黒く反転され、選択されたことを示す。
(ステップS309)図7(b)において選択した候補者でよければ、確認ボタン404にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押し、投票が終了する。尚、この時、もしいずれの候補者も選択されていない場合は、選択されるまで図7(a)の内容を画面401に表示し続けても構わないし、白票として受け付けるようにしても構わない。或いは、白票ボタンを別に設けても構わない。
(ステップS310)ステップS309で確認ボタン404が押されると、衆議院議員の投票が終了し、図8(a)に示すような国民審査の内容が画面401に表示される。尚、図8(a)において、画面401に表示されている審査を受ける各裁判官名の上には、複数の選択が可能なチェックボックス506から509が表示される。
(ステップS311)図8(b)に示すように、例えば、投票者はマウス202でカーソル402を信任したい裁判官名の上のチェックボックス506および509のそれぞれに合わせて操作ボタン201を押すと、チェックボックス506および509にチェック印が表示され、選択されたことを示す。
(ステップS312)図8(b)において選択した裁判官でよければ、信任ボタン405にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押す。尚、この時、もしいずれの裁判官も選択されていない場合は、全て信任しないものとなる。また、全て信任する場合は、全てのチェックボックスをチェックするのが面倒なので、全て信任ボタン406にカーソル402を合わせて操作ボタン201を押すことで、全ての裁判官が信任される。尚、この時、投票者が確認できるように、全てのチェックボックスにチェック印を所定の時間だけ表示した後、次のステップS314に進むようにしても構わない。
(ステップS313)国民審査の信任が終了すると、投票が終了した旨を示す画面が表示されて、全ての投票が終了したことを投票者に知らせる。
(ステップS314)投票処理を終了する。尚、この時、投票端末151から選挙用サーバ103に投票された内容が送信され、選挙用サーバ103から総合行政ネットワーク109を介して集計用コンピュータ105に投票内容が送信される。これと平行して、選挙用サーバ103は、投票者のメールアドレスに、投票が終了したことを知らせる内容の電子メールを送信する。投票者は、この電子メールを受信することによって、自分の投票が確実に行われたことを確認することができる。また、もし第三者が何らかの方法で自分に成り済まして投票を行った場合は、身に覚えのない投票終了メールが送られてくることによって、何者かが自分に成り済まして不正に投票したことを投票者自身が知ることができる。
【0023】
このように、投票者は投票所の電子投票機101で個人認証を行って投票を行うことができ、従来のように、投票所の入り口で葉書と投票者名簿を照らし合わせて個人認証を行う必要がなくなる。また、個人認証はネットワーク107で選挙用サーバ103に接続された電子投票機101があれば、従来のように指定された投票所以外でも投票することが可能となる。この結果、全国どこでも投票することができ、旅行を予定していた場合でも事前に不在者投票を行う必要がなく、急な出張が入った場合でも出張先で自分の選挙区の投票を行うことができる。
【0024】
また、選挙用サーバ103に、投票者の情報を記憶したファイルとは別に、「選挙投票完了ファイル」を設けて、投票が終了した投票者の静脈登録画像をこの「選挙投票完了ファイル」に移すことにより、同一の投票者による2重投票を防止することができる。つまり、一度投票が終了した投票者の静脈登録画像が移動されてしまうので、同じ投票者が投票に来てマウス202に手を乗せても一致する静脈画像が選挙用サーバ103の投票者情報ファイルにはないので、一度投票した者は再び認証されることはない。
【0025】
また、新規の選挙の場合、「選挙投票完了ファイル」に移動させておいた静脈登録画像を「投票者の情報を記憶したファイル」へ戻し、再度、選挙に使用する。
尚、本実施形態では、電子投票機101の設置場所を投票所として説明したが、ネットワーク107に電子投票機101を接続できる環境が整っていれば、特別に設置した投票所である必要はなく、例えば、郵便局,駅,コンビニエンスストア,公民館,図書館などに設置することができ、利便性が良くなり投票率の向上が期待できる。
【0026】
また、本実施形態では、衆議院議員選挙および国民審査を行う場合について説明したが、国政選挙だけでなく都道府県や市町村などにおける地方選挙の場合でも、画面401に表示される内容が異なるだけで、本実施形態と同様に実現することができる。
(第2の実施形態)
本発明に係る電子投票システムおよびそのプログラムの第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の電子投票システムは、第1の実施形態の図1の電子投票システム100と基本的な構成と動作は同じである。第1の実施形態と異なるのは、マウス型認証装置152だけである。本実施形態におけるマウス型認証装置252は、図9に示すように、操作ボタンの個数や配置が異なり、筐体204の上部全面が透明部材207aで覆われている。また、図10にマウス型認証装置252の側面の様子を示す。マウス型認証装置252は、操作ボタン201aをマウス202aの上部に、操作ボタン201bおよび201cを両側面にそれぞれ設けてあり、人差し指や親指或いは小指などを用いて操作することができる。このように、操作ボタンの数を多くすることによって、カーソルを動かす回数を減らすことができ、例えば、左側面のボタンを信任ボタン、右側面のボタンを確認ボタン、上部のボタンを戻りボタンなどと各ボタンに専用の機能を割り当てておくことによって、カーソルを不要にしたり、カーソルの移動を少なくすることができるので、高齢者などマウス操作に不慣れな投票者でも容易に投票することができる。
【0027】
さらに、操作ボタン201a,201bおよび201cの位置や操作が見えるように、透明部材207aを第1の実施形態の透明部材207より大きくしてあるので、投票者がマウス型認証装置252に手を挿入する際の不安感をより少なくすることができる。
以上、各実施形態で説明したように、本発明に係る電子投票システム100は、従来の電子投票システムと同様に、開票結果の迅速化が可能となり、画面に表示された候補者名から選択することにより、誤記や非候補者への投票などによる無効票を削減することができる。また、電子投票によって投票用紙が不要となり、紙資源を節約することができる。さらに、投票箱の輸送費用や開票作業の人件費などコスト削減することができる。
【0028】
さらに、本発明に係る電子投票システム100は、予め葉書などで指定された投票所に出向く必要はなく、ネットワーク107で接続された全国各地の電子投票機101からの遠隔投票を可能とし、旅行や出張などによる未投票者が減り、投票率を向上することができる。
また、電子投票機101専用のマウス型認証装置152や252の貸し出しを行うことで、個人のパソコンでも投票が可能となり、病気などの特別な事情のある有権者でも投票することができる。場合によっては、マウス型認証装置152や252の貸し出しに公的立会人が伴うことで、第三者による強要などを防止することができる。
【0029】
特に、マウス型認証装置152や252は筐体204に囲まれているので、投票者本人の静脈画像を読み取らせながら第三者が手を挿入してマウス202や202aを操作したり、操作ボタンを押したりすることができず、第三者による不正を防止することができる。
さらに、電子メールによって投票の終了を知らせるので、第三者が自分に成り済まして投票を行った場合は、容易に不正投票が判明することになり、成り済まして投票を防止できる。
【0030】
このように、従来の電子投票システムのような開票の迅速化だけでなく、安全性と信頼性を確保できる電子投票システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1および第2の実施形態に係る電子投票システム100の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態におけるマウス型認証装置152の構成を示す説明図である。
【図3】第1の実施形態におけるマウス型認証装置152の側面の様子を示す説明図である。
【図4】投票所に設置された電子投票機101の様子を示す説明図である。
【図5】電子投票システム100の動作を示すフローチャートである。
【図6】投票開始時の画面例を示す説明図である。
【図7】衆議院議員投票の画面例を示す説明図である。
【図8】国民審査投票の画面例を示す説明図である。
【図9】第2の実施形態におけるマウス型認証装置252の構成を示す説明図である。
【図10】第2の実施形態におけるマウス型認証装置252の側面の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
100・・・電子投票システム
101,101a,101b,101c・・・電子投票機
102・・・サーバ制御装置
103・・・選挙用サーバ
104,104a,104b・・・選挙データ入出力制御装置
105・・・集計用コンピュータ
106・・・選挙用サーバ
107・・・ネットワーク
108・・・専用回線
109・・・総合行政ネットワーク
151・・・投票端末
152,252・・・マウス型認証装置
153・・・カメラ
201,201a,201b,201c・・・操作ボタン
202,202a・・・マウス
203・・・静脈センサ
205・・・手
204・・・筐体
206・・・ボール
207,207a・・・透明部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、
投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手段と、
前記マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、
前記静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段と
を設けたことを特徴とする電子投票システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子投票システムにおいて、
前記マウスと投票者の手を覆うカバー部材をさらに設けたこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電子投票システムにおいて、
前記カバー部材を可視化したこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項4】
請求項2に記載の電子投票システムにおいて、
前記カバー部材の前記マウスの操作スイッチ部分だけを可視化したこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記マウスの操作スイッチをマウスの上面もしくは側面に設けたこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記電子投票機は、投票者が前記マウスから手を離した場合に、投票動作を停止させ、手を離した状態が所定時間継続された場合に、未投票の状態とすること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記認証手段は、前記マウスに投票者の手が置かれている場合は、所定時間毎に前記静脈センサは手のひらの静脈画像を読み取って静脈登録画像と一致するか否かを判別すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記サーバは、投票完了を電子メールで投票者に通知すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記電子投票機に、監視カメラと、前記監視カメラの画像を記録する画像記録手段とを設け、
前記電子投票機は、前記マウスに投票者の手が置かれている期間だけ前記監視カメラの画像を前記画像記録手段に記録すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記サーバに選挙投票完了ファイルを記憶するファイル記憶手段を設け、
前記サーバは、投票完了後に、登録された投票者の手の静脈画像を前記選挙投票完了ファイルに移動すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項11】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成され、予め設定された時間における投票の開始から投票の終了後の開票結果の集計を行う電子投票システムのプログラムにおいて、
前記サーバは、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手順を有し、
前記電子投票機は、静脈センサが読み取った投票者の静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する静脈認証手順を有すること
を特徴とする電子投票システムのプログラム。
【請求項1】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成される電子投票システムにおいて、
投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手段と、
前記マウスに載せられた手の静脈画像を検出する静脈センサと、
前記静脈センサが読み取った静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する認証手段と
を設けたことを特徴とする電子投票システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子投票システムにおいて、
前記マウスと投票者の手を覆うカバー部材をさらに設けたこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電子投票システムにおいて、
前記カバー部材を可視化したこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項4】
請求項2に記載の電子投票システムにおいて、
前記カバー部材の前記マウスの操作スイッチ部分だけを可視化したこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記マウスの操作スイッチをマウスの上面もしくは側面に設けたこと
を特徴とする電子投票システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記電子投票機は、投票者が前記マウスから手を離した場合に、投票動作を停止させ、手を離した状態が所定時間継続された場合に、未投票の状態とすること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記認証手段は、前記マウスに投票者の手が置かれている場合は、所定時間毎に前記静脈センサは手のひらの静脈画像を読み取って静脈登録画像と一致するか否かを判別すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記サーバは、投票完了を電子メールで投票者に通知すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記電子投票機に、監視カメラと、前記監視カメラの画像を記録する画像記録手段とを設け、
前記電子投票機は、前記マウスに投票者の手が置かれている期間だけ前記監視カメラの画像を前記画像記録手段に記録すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の電子投票システムにおいて、
前記サーバに選挙投票完了ファイルを記憶するファイル記憶手段を設け、
前記サーバは、投票完了後に、登録された投票者の手の静脈画像を前記選挙投票完了ファイルに移動すること
を特徴とする電子投票システム。
【請求項11】
選挙の立候補者および投票者の選挙データを蓄積したサーバと、該サーバにネットワークを介して接続しマウスを操作して投票する電子投票機とで構成され、予め設定された時間における投票の開始から投票の終了後の開票結果の集計を行う電子投票システムのプログラムにおいて、
前記サーバは、投票者の手の静脈画像を前記サーバに登録する静脈画像登録手順を有し、
前記電子投票機は、静脈センサが読み取った投票者の静脈画像が前記サーバに登録された静脈画像と一致するか否かを判別する静脈認証手順を有すること
を特徴とする電子投票システムのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
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【図4】
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【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2008−191811(P2008−191811A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23912(P2007−23912)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(000237662)富士通アクセス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(000237662)富士通アクセス株式会社 (682)
【Fターム(参考)】
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