説明

電子時計用集積回路及び電子時計

【課題】 仕様確認のための特別な構成を付加することなく小型化可能で、短時間で確認ができるようにすること。
【解決手段】 制御回路103は、システムリセットポート109に入力されたシステムリセット信号RESETに応答して、汎用出力ポート108を高レベルにした後、電子時計用集積回路100に仕様Aが設定されているときには第1時間経過後に汎用出力ポート108を低レベルにし、仕様Bが設定されているときには第2時間経過後に汎用出力ポート108を低レベルにすることにより、仕様に応じたパルス幅の仕様情報信号が汎用出力ポート108から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子時計に使用する電子時計用集積回路及び前記電子時計用集積回路を用いた電子時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、予め複数の仕様の中のいずれかを選択可能に構成しておき、使用する仕様を選択して設定することにより当該選択した仕様の電子時計用集積回路(IC)を構成するようにした電子時計用集積回路が開発されている(例えば特許文献1参照)。前記設定した仕様の電子時計用集積回路を用いて当該仕様の電子時計が製造される。
前記電子時計用集積回路にどの仕様が選択設定されているかの確認は、回路基板にマークを付けて目視やビジョン認識で行ったり、アナログ時計であればモータ駆動パルス波形をモニタしたり、デジタル時計であれば機種コード等を液晶表示(LCD)パネルに表示する等、人手が必要であったり識別が複雑となって確認に時間がかかる等の問題があった。また、設定された仕様を確認するための専用の構成要素を付加するため大型化するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−46967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、仕様確認のための特別な構成を付加することなく小型化可能で、短時間で確認ができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、選択可能に設けられた電子時計の複数の仕様の中からいずれかを選択して設定する電子時計用集積回路において、設定された仕様を表す仕様情報信号を、通常有する出力ポートから出力する仕様情報出力手段とを備えて成ることを特徴とする電子時計用集積回路が提供される。
また、本発明によれば、少なくとも時刻表示機能を備え電子時計用集積回路を有する電子時計において、前記電子時計用集積回路として、前記記載の電子時計用集積回路を用いて成ることを特徴とする電子時計が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、仕様確認のための特別な構成を付加することなく小型化可能で、短時間で確認が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1〜第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路に共通するブロック図である。
【図2】本発明の第5の実施の形態に係る電子時計用集積回路のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。
【図10】本発明第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子時計用集積回路(IC)100のブロック図で、第1〜第4の実施の形態に共通するブロック図であり、クロノグラフ時計用等を含むアナログ電子時計用集積回路の例を示している。
図1において、電子時計用集積回路100は、所定周波数の信号を発生する発振回路101、発振回路101で発生した信号を分周して計時の基準となる時計信号を発生する分周回路102、計時動作や電子時計を構成する各電子回路要素の制御あるいは駆動パルスの変更制御等の制御を行う制御回路103、制御回路103からの制御信号に対応する駆動パルスを出力するモータ駆動パルス発生回路104、モータ駆動パルス発生回路104からの駆動パルスに基づいてステッピングモータ(図示せず)を回転駆動するためのモータ駆動信号を出力ポートの一種であるモータ駆動信号出力ポート106、107から出力するモータドライバ回路105を備えている。制御回路103は、中央処理装置(CPU)及びプログラムを記憶した記憶部によって構成することができる。この場合、複数の仕様のプログラムを記憶させておき、これらの中のいずれかを選択することによって仕様選択するように構成してもよい。
【0009】
発振回路101はポート110、111に接続される水晶振動子(図示せず)を源振に所定周波数で発振する。モータドライバ回路105は、モータ駆動信号出力ポート106、107に接続される時刻針駆動用あるいはクロノグラフ針駆動用のステッピングモータにモータ駆動信号を供給して回転制御する。108は出力ポートの一種であって種々の信号を出力するための汎用出力ポートである。汎用出力ポート108は、一般の電子時計用集積回路が通常備えているポートである。また、109はシステムリセット用ポートである。
尚、図示していないが、電子時計用集積回路100は、選択可能に設けられた電子時計の複数の仕様の中からいずれかを選択して設定するように、複数種類の仕様部をその内部に備えている。
【0010】
ここで、制御回路103は仕様情報出力手段を構成している。
仕様情報出力手段は、設定された仕様を表す仕様情報信号を、電子時計用集積回路100が通常有する出力ポートから出力することができる。通常有する出力ポートとは、仕様情報信号を出力するための専用ポートを付加することを除外する趣旨であり、例えば、汎用ポート、時計の精度を調整するための時計精度調整用基準クロック出力ポート、モータ駆動信号出力ポートが挙げられるが、これ以外のポートでも電子時計用集積回路が調整、試験、測定等のために通常有するポートが含まれる。
また、仕様情報出力手段は、設定された仕様に応じたパルス幅の仕様情報信号を出力ポートから出力することができる。
また、仕様情報出力手段は、設定された仕様に応じた周波数の仕様情報信号を出力ポートから出力することができる。
出力ポートは、例えば、汎用ポート又は時計用信号の周波数を調整するための時計用信号調整用出力ポートが使用される。
【0011】
また、出力ポートはモータ駆動信号を出力するためのモータ駆動信号出力ポートであり、仕様情報出力手段は、前記モータ駆動信号出力ポートから、モータ駆動信号を用いた仕様情報信号を出力することができる。
また、仕様情報出力手段は、モータ駆動信号出力ポートから、設定された仕様に応じたタイミングで発生するモータ駆動信号を仕様情報信号として出力することができる。
また、仕様情報出力手段は、仕様情報信号が直前に出力したモータ駆動信号と同相の識別パルス信号を含むか否かによって異なる仕様を表すことができる。
また、仕様情報出力手段は、システムリセット信号に応答して出力ポートから仕様情報信号を出力することができる。
【0012】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。また、図7は、本発明の第1の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。
以下、図1、図3及び図7を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る電子時計用集積回路の動作を説明する。
制御回路103は、システムリセットポート109に高(H)レベルのシステムリセット信号RESETが入力されると(図3参照)、システムリセット信号RESETに応答して、汎用出力ポート108を高(H)レベルにする(図7のステップS701)。
【0013】
制御回路103は、設定されている仕様を判別し、設定されている仕様が仕様Aのときには(ステップS702)、所定の第1時間(例えば10ms)経過後に(ステップS705)、汎用出力ポート108を低(L)レベルにする(ステップS704)。これにより、電子時計用集積回路100が仕様Aに設定されている場合には、時間幅が第1時間の仕様情報信号(仕様Aが設定されていることを表す仕様情報信号)が出力される。
【0014】
一方、制御回路103は、設定されている仕様が仕様Bのときには(ステップS702)、前記第1時間とは所定時間(例えば時間T)長さが異なる第2時間(例えば15ms)経過後に(ステップS703)、汎用出力ポート108を低(L)レベルにする(ステップS704)。これにより、電子時計用集積回路100が仕様Bに設定されている場合には、時間幅が第2時間の仕様情報信号(仕様Bが設定されていることを表す仕様情報信号)が出力される。
【0015】
このように、制御回路103は、システムリセットポート109に入力されたシステムリセット信号RESETに応答して、電子時計用集積回路100に仕様Aが設定されているときには第1時間幅の仕様情報信号を汎用出力ポート108から出力し、仕様Bが設定されているときには第2時間幅の仕様情報信号を汎用出力ポート108から出力する。これにより、仕様に応じてパルス幅の異なる仕様情報信号が汎用出力ポート108から出力される。前記仕様情報信号に基づいて、電子時計用集積回路100に設定された仕様が判別される。
【0016】
したがって、仕様確認のための特別な構成を付加することなく小型化可能で、短時間で確認することが可能になる。また、汎用出力ポート108から出力される仕様情報信号に基づいて、電子時計用集積回路100が設定されている仕様を電気的に容易且つ短時間で確認することができる。また、仕様情報信号は集積回路が通常備えている出力ポートから出力されるため、仕様確認のための検査用端子等の専用の構成を付加する必要がないため、廉価で小型化が可能になる。また、システムリセット信号によるシステムリセット後、出力ポートから仕様毎に異なる信号の仕様情報信号が出力される。また、本実施の形態に係る電子時計用集積回路を搭載した電子時計を組み立てる際、異なる仕様の電子時計用集積回路を過って使用することを防止することが可能になる。
【0017】
尚、制御回路103が設定された仕様を判別する処理は、設定された仕様自体に盛り込むことによって行っても、あるいは、設定された仕様の種類を制御回路103内の記憶部に記憶しておき、当該記憶内容に対応する設定情報信号を汎用出力ポート108から出力するように構成するなど、種々の方法が採用できる。この点は、以下の各実施の形態においても同様である。
【0018】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。また、図8は、本第2の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。本第2の実施の形態のブロック図は図1と同じである。
以下、図1、図4及び図8を用いて、本第2の実施の形態に係る電子時計用集積回路の動作を説明する。
【0019】
制御回路103は、システムリセットポート109に高(H)レベルのシステムリセット信号RESETが入力されると(図4参照)、設定されている仕様を判別し、設定されているが仕様Aのときには(ステップS801)、分周回路102からの信号を利用して第1周波数(例えば2kHz)の仕様情報信号(仕様Aが設定されていることを表す仕様情報信号)を汎用出力ポート108から出力する(ステップS803)。
一方、制御回路103は、設定されている仕様が仕様Bと判定したときには(ステップS801)、前記第1周波数とは異なる第2周波数(例えば1kHz)の仕様情報信号(仕様Bが設定されていることを表す仕様情報信号)を汎用出力ポート108から出力する(ステップS802)。
【0020】
このように、仕様に応じて周波数の異なる仕様情報信号が汎用出力ポート108から出力される。したがって、前記第1の実施の形態と同様に、汎用出力ポート108から出力される仕様情報信号に基づいて、電子時計用集積回路100が設定されている仕様を容易且つ短時間で確認することができる。また、仕様情報信号は出力ポートから出力されるため、専用の構成を付加する必要がないため、廉価で小型化が可能になる等の効果を奏する。
【0021】
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。また、図9は、本第3の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。本第3の実施の形態のブロック図は図1と同じである。
以下、図1、図5及び図9を用いて、本第3の実施の形態に係る電子時計用集積回路の動作を説明する。
制御回路103は、システムリセットポート109に高(H)レベルのシステムリセット信号RESETが入力されると(図5参照)、システムリセット信号RESETに応答して、モータ駆動信号出力ポート106、107からモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS901)。これにより、モータ駆動信号出力ポート106、107から1番目のモータ駆動信号が出力される。
【0022】
制御回路103は、設定されている仕様を判別し、設定されている仕様が仕様Aのときには(ステップS902)、ステッピングモータの駆動周期である所定の第3時間T1(例えば15ms)経過後に(ステップS905)、モータ駆動信号出力ポート106、107から2番目のモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS904)。これにより、電子時計用集積回路100が仕様Aに設定されている場合には、システムリセット信号RESETに応答してモータ駆動信号出力ポート106、107から、第3時間T1間隔でモータ駆動信号が仕様情報信号として出力されることになる。
【0023】
一方、制御回路103は、設定されている仕様が仕様Bと判定したときには(ステップS902)、前記第3時間T1とは異なる第4時間T2(例えば20ms)経過後に(ステップS903)、モータ駆動信号出力ポート106、107から2番目のモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS904)。これにより、電子時計用集積回路100が仕様Bに設定されている場合には、システムリセット信号RESETに応答してモータ駆動信号出力ポート106、107から、第4時間T2間隔で2つのモータ駆動信号が仕様情報信号として出力されることになる。その後は、ステッピングモータの駆動周期である第3時間T1経過毎にモータ駆動信号出力ポート106、107に出力してステッピングモータを駆動制御する。
通常、システムリセット後に正常動作することを示すためにクロノグラフ針駆動用のモータ駆動パルスを用いてクロノグラフ針を回転させる動作(デモ運針)を行うようにしたクロノグラフ時計では、システムリセット後の初期のクロノグラフ針駆動用のモータ駆動信号はデモ運針用として使用される。
【0024】
設定された仕様に応じて、モータ駆動信号出力ポート106、107から出力されるデモ運針用のモータ駆動信号の間隔(周波数)を変えることにより、前記第1の実施の形態と同様に、汎用出力ポート108から出力される仕様情報信号に基づいて、電子時計用集積回路100が設定されている仕様を容易且つ短時間で確認することができる。また、仕様情報信号は出力ポートから出力されるため、専用の構成を付加する必要がないため、廉価で小型化が可能になる等の効果を奏する。
【0025】
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路のタイミング図である。また、図10は、本第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路のフローチャートである。本第4の実施の形態のブロック図は図1と同じである。
以下、図1、図6及び図10を用いて、本第4の実施の形態に係る電子時計用集積回路の動作を説明する。
制御回路103は、システムリセットポート109に高(H)レベルのシステムリセット信号RESETが入力されると(図6参照)、システムリセット信号RESETに応答して、モータ駆動信号出力ポート106、107からモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS1001)。これにより、1番目のモータ駆動信号がモータ駆動信号出力ポート106、107から出力される。
【0026】
次に制御回路103は、設定されている仕様を判別して設定されている仕様が仕様Aのときには(ステップS1002)、ステッピングモータの通常のモータ駆動信号をモータ駆動信号出力ポート106、107からモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS1004)。これにより、電子時計用集積回路100が仕様Aに設定されている場合には、モータ駆動信号出力ポート106、107から、通常のモータ駆動信号が仕様情報信号として出力されることになる。
【0027】
一方、制御回路103は、設定されている仕様が仕様Bと判定したときには(ステップS1002)、直前に出力したモータ駆動信号(ステップS1001で出力したモータ駆動信号)の後、モータ駆動信号出力ポート106、107から識別パルス信号SKを出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS1003)。前記識別パルス信号SKは所定時間幅のパルス信号であり、直前に出力したモータ駆動信号(ステップS1001で出力したモータ駆動信号)と同相の信号である。識別パルス信号SKは直前に出力したモータ駆動信号と同相であるため、モータ駆動信号出力ポート106、107にステッピングモータが接続されていた場合でも、その回転には影響を与えることがない。
【0028】
その後、制御回路103は、モータ駆動信号出力ポート106、107からモータ駆動信号を出力するようにモータ駆動パルス発生回路104及びモータドライバ回路105を制御する(ステップS1004)。
これにより、電子時計用集積回路100が仕様Aに設定されている場合には、モータ駆動信号出力ポート106、107から、通常のモータ駆動信号が仕様情報信号として出力されることになる。その一方、電子時計用集積回路100が仕様Bに設定されている場合には、モータ駆動信号出力ポート106、107から、識別パルス信号SKを含むモータ駆動信号が仕様情報信号として出力されることになる。
したがって、本第4の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、直前のモータ駆動信号と同相の識別パルス信号SKを用いるため、ステッピングモータの回転に影響を与えることがないという効果を奏する。
【0029】
図2は、本発明の第5の実施の形態に係る電子時計用集積回路(IC)200のブロック図で、クロノグラフ時計用等を含むアナログ電子時計用集積回路の例を示している。尚、図1と同一部分には同一符号を付している。
本第5の実施の形態では、仕様情報信号を出力する出力ポートとして、時計用信号の周波数(例えば発振回路101の発振周波数)を調整するために前記周波数信号を出力する時計用信号調整用出力ポート203を使用している。時計用信号調整用出力ポート203は周波数調整用のポートとして、電子時計用集積回路が一般に備えているポートである。
【0030】
尚、図示していないが、電子時計用集積回路200においても、選択可能に設けられた電子時計の複数の仕様の中からいずれかを選択して設定するように、複数の仕様部をその内部に備えている。
制御回路201は周波数調整時には、時計用信号調整用出力ポート203から分周回路102からの信号を出力する。
【0031】
一方、制御回路201は、システムリセット用ポート109に高レベルのシステムリセット信号が入力されると、切替部202を切替制御することによって時計用信号調整用出力ポート203を仕様識別信号出力用のポートとして機能させる。以後、第1、第2実施の形態と同様にして、仕様識別信号が時計用信号調整用出力ポート203から出力される。これにより、前記第1、第2実施の形態と同様の効果が得られる。
【0032】
尚、前記各実施の形態において、電子時計用集積回路として、アナログ電子時計やデジタル電子時計用の集積回路に採用できる。
また、単一又は複数のステッピングモータを有するアナログ時計、カレンダ機能付き電子時計、クロノグラフ時計等の各種の電子時計用の集積回路に適用することが可能である。
また、モータ駆動信号出力ポートは、時刻針駆動用モータを駆動するためのモータ駆動信号出力ポート、あるいはクロノグラフ針駆動用モータを駆動するためのモータ駆動信号出力ポートを使用する等、電子時計用集積回路の構成に応じて適時選定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、デジタル電子時計用、アナログ電子時計用、クロノグラフ時計用、カレンダ機能付き電子時計用等の各種電子時計用の集積回路やこれを利用した電子時計に適用可能である。
【符号の説明】
【0034】
100、200・・・電子時計用集積回路
101・・・発振回路
102・・・分周回路
103、201・・・制御回路
104・・・モータ駆動パルス発生回路
105・・・モータドライバ回路
106、107・・・モータ駆動信号出力ポート
108・・・汎用出力ポート
109・・・システムリセット用ポート
202・・・切替部
203・・・時計用信号調整用出力ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択可能に設けられた電子時計の複数の仕様の中からいずれかを選択して設定する電子時計用集積回路において、
設定された仕様を表す仕様情報信号を、通常有する出力ポートから出力する仕様情報出力手段とを備えて成ることを特徴とする電子時計用集積回路。
【請求項2】
前記仕様情報出力手段は、設定された仕様に応じたパルス幅の仕様情報信号を前記出力ポートから出力することを特徴とする請求項1記載の電子時計用集積回路。
【請求項3】
前記仕様情報出力手段は、設定された仕様に応じた周波数の仕様情報信号を前記出力ポートから出力することを特徴とする請求項1記載の電子時計用集積回路。
【請求項4】
前記出力ポートは、汎用ポート又は時計の精度を調整するための時計精度調整用基準クロック出力ポートであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の電子時計用集積回路。
【請求項5】
前記出力ポートはモータ駆動信号を出力するためのモータ駆動信号出力ポートであり、前記仕様情報出力手段は、前記モータ駆動信号出力ポートから、モータ駆動信号を用いた前記仕様情報信号を出力することを特徴とする請求項1載の電子時計用集積回路。
【請求項6】
前記仕様情報出力手段は、前記モータ駆動信号出力ポートから、設定された仕様に応じたタイミングで発生するモータ駆動信号を前記仕様情報信号として出力することを特徴とする請求項5載の電子時計用集積回路。
【請求項7】
前記仕様情報出力手段は、前記仕様情報信号が直前に出力したモータ駆動信号と同相の識別パルス信号を含むか否かによって異なる仕様を表すことを特徴とする請求項5又は6記載の電子時計用集積回路。
【請求項8】
前記仕様情報出力手段は、システムリセット信号に応答して前記出力ポートから前記仕様情報信号を出力することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の電子時計用集積回路。
【請求項9】
少なくとも時刻表示機能を備え電子時計用集積回路を有する電子時計において、
前記電子時計用集積回路として請求項1乃至8のいずれか一に記載の電子時計用集積回路を用いて成ることを特徴とする電子時計。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate