電子機器、その制御方法、及び制御プログラム
【課題】 同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価な構成で簡単かつ正確に選択できるようにする。
【解決手段】 CPU1は、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードの中から、選択キー13の操作に応じて順次1つのメモリカードを選択し、その選択したメモリカードに対応するLED6,8,10,12(本来メモリカードへのアクセスを通知するためのLED)を所定の発光パターン(連続点灯)で発光させる。
【解決手段】 CPU1は、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードの中から、選択キー13の操作に応じて順次1つのメモリカードを選択し、その選択したメモリカードに対応するLED6,8,10,12(本来メモリカードへのアクセスを通知するためのLED)を所定の発光パターン(連続点灯)で発光させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、その制御方法、及び制御プログラムに関し、特に、装着された複数のメモリカードの中から使用するメモリカード又はパーティション(ドライブ)を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに異なる規格のメモリカードに対応する複数のスロットを有する電子機器が実現されている。この種の電子機器では、アクセス中のメモリカードを引き抜いてしまい電子機器に故障等が発生するのを防止するため、一般に、メモリカードへのアクセス中を示すLEDが各スロットの近傍に設けられている。また、メモリカード自体にLEDを持つことでアクセス中である旨や空き容量の目安をユーザに報知することも考えられている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−266098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、複数のスロットを有する電子機器では、複数のメモリカードを同時に装着した場合に、それら同時に装着したメモリカードの中からどのメモリカードを選択して使用するかという問題が生じる。
【0004】
この問題を解決する方法として、先に装着されていたメモリカードを優先して選択する、最後に装着されたメモリカードを優先して選択する、或いは各スロットに優先順位を付けて優先順位の高いスロットに装着されたメモリカードを優先して選択するように設定する方法があるが、所望のメモリカードを選択するための装着の仕方が分かり難く、選択ミスを招く虞がある上に、場合によってはスロットに装着されているメモリカードを全て抜いた後に所望のメモリカードをスロットに再度装着する等の煩雑な操作が必要であった。
【0005】
また、メモリカード上に構成されるパーティション(ドライブ)についても、同様に、使用するパーティションを選択するのに煩雑な操作が必要であった。
【0006】
そこで、所定の操作に応じてメモリカード又はパーティションを順次選択し、その選択状況を表示することも考えられるが、選択状況を表示するための表示デバイス等を新たに設けた場合は、コスト高となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価な構成で簡単かつ正確に選択し得る電子機器、その制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器において、メモリカード又はメモリカード上のパーティションを選択するための操作手段と、前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを前記操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択手段と、前記選択手段による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定手段とを有している。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作手段の操作に応じて選択手段により順次1つずつ選択されるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示手段により確認することができるので、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価の構成で簡単かつ正確に選択し得る電子機器、その制御方法、及び制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1〜図10を参照しながら説明する。第1の実施の形態は、電子機器本体上に複数のメモリカードスロット(以下、スロットと称する)を有し、これらスロットの状態を表示するLEDを各スロットと1対1に配備した構成となっている。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器20(図2参照)は、CPU1、ROM2、RAM3、I/Oコントローラ4を有し、これらデバイスは、システムバス14により相互にデータ(コマンドを含む)を送受信可能に接続されている。また、4つのスロット5,7,9,11と、これらスロット5,7,9,11の状態を個別に表示する4つのLED6,8,10,12、及びメモリカードを選択するための選択キー13を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ4に接続されている。
【0012】
なお、LED6,8,10,12は、本来、それぞれスロット5,7,9,11に装着されたメモリカードへのアクセスを通知するためのものであるが、本実施の形態では、これらLED6,8,10,12をメモリカードの選択状況を通知するためのデバイスとしても利用することにより、コストアップを抑制している(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。また、選択キー13としては、既存のキーが有れば、そのキーを利用することによりコストアップを抑制することができる(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0013】
ROM2には、各種のプログラム(図8のフローチャートに係るプログラムを含む)やデータが格納されており、CPU1は、ROM2に格納されたプログラムに基づいて、RAM3をワークエリア等として利用しながら本電子機器20の動作を制御する。I/Oコントローラ4は、入出力制御を行うものであり、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードに対するアクセス制御、LED6,8,10,12の点灯制御をCPU1の指示に基づいて行うと共に、選択キー13の操作信号をCPU1に通知する。選択キー13は、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを選択するためのキーである。
【0014】
なお、スロット5,7,9,11と、LED6,8,10,12とは、図2に示したように、対応するもの同士が接近するようにして電子機器20の正面に設けられ(第3の実施の形態も同趣旨)、選択キー13は、電子機器20の上面に設けられている(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0015】
スロット5,7,9,11の状態としては、メモリカード未装着状態、メモリカード選択可能状態、メモリカード選択状態、メモリカード非選択状態、メモリカード読み書き動作中状態、メモリカードエラー状態の6つの状態があり、これら6つの状態は、LED6,8,10,12の発光パターン(図10参照)によって識別可能となっている。なお、図2は、スロット5,7,9,11の何れにもメモリカードが装着されていない状態を示しており(黒の塗り潰し)、LED6,8,10,12はメモリカード未装着状態(消灯:図10参照)を示している(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0016】
図3は、スロット5,7,11にそれぞれメモリカード21,22,24を装着して電子機器20を起動した状態を示しており、この状態では複数のメモリカードが同時に装着されているので、図3に示したように、メモリカードが装着されているスロット5,7,11に対応するLED6,8,12がメモリカード選択可能状態のパターンでそれぞれ発光(長い周期の点滅:図10参照)している。
【0017】
このメモリカード選択可能状態では、ユーザが選択キー13を押下することで、メモリカード21,22,24の中から任意に1枚を選択して使用することができる。例えば、図3の状態で選択キー13を1回押下するとスロット5(厳密にはスロット5に装着されたメモリカード21)が仮選択されて、図4(a)に示したように、このスロット5に対応するLED6のみがメモリカード選択状態のパターンで発光する(連続点灯:図10参照)。図4(a)の状態で更に選択キー13を押下すると、仮選択のスロットがスロット7に替わり、図4(b)に示したように、このスロット7に対応するLED8のみがメモリカード選択状態のパターンで発光し、LED6はメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)に戻る。図4(b)の状態で更に選択キー13を押下すると、仮選択のスロットがスロット11に替わり、図4(c)に示したように、このスロット11に対応するLED12のみがメモリカード選択状態のパターンで発光し、LED8はメモリカード選択可能状態の発光パターンに戻る。
【0018】
なお、図4(c)の状態で更に選択キー13を押下すると、図4(a)の状態になる。すなわち、選択キー13を押下する毎に、同時に装着された複数のメモリカードが、1つずつサイクリックに仮選択されていく(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。この仮選択されたメモリカードは、一定時間(例えば2秒間)以内に選択キー13が操作されなかった場合に本選択(確定)される。ただし、選択キー13をダブルクリックすることにより、仮選択されたメモリカードを本選択(確定)するようにしてもよい(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0019】
図5は、スロット11に装着されたメモリカード24が本選択された状態を示している。図5に示したように、本選択状態では、本選択されたメモリカード24に係るスロット11に対応するLED12だけがメモリカード選択状態のパターンで発光しており(連続点灯:図10参照)、他のLED6,8,10は全てメモリカード非選択、未装着状態のパターンで発光(消灯:図10参照)している。
【0020】
すなわち、メモリカードが仮選択状態から本選択状態に切り替わったか否かの確認は、仮選択に係るメモリカードに対応するLEDが連続点灯したままで、メモリカード選択可能状態のパターンで発光(長い周期の点滅)していたLEDが消灯したか否かにより行うことができる。
【0021】
図5のように、メモリカード24が本選択された状態では、この本選択されたメモリカード24に対してのみアクセスすることができ、他の装着されたメモリカード21,22に対してアクセスすることはできない。また、本選択されたメモリカード24に対してアクセスがなされている間は、そのメモリカード24に対応するLED12は、メモリカードアクセス状態のパターンで発光する(短い周期の点滅:図10参照)。
【0022】
なお、図5のようにメモリカードが本選択された状態で、以下のような操作を行った場合は、再びメモリカード選択状態へ移行する。
【0023】
1.選択キー13を押下する。例えば、図5の状態で選択キー13を押下すると、図3の状態に戻る。
【0024】
2.図5のようにメモリカードを複数装着した状態のままで電子機器20を再起動する(図3の状態に戻る)。
【0025】
3.空いているスロット9にメモリカードを装着する(図6の場合)。
【0026】
4.本選択中のメモリカードを取り出す(図7の場合)。
【0027】
5.本選択されていないメモリカード21または22を一旦取り出して、再び同じメモリカード或いは別のメモリカードを空いたスロットに装着する(図3の状態に戻る)。
【0028】
なお、電子機器20の処理の(印刷中等)状況によっては、メモリカード選択状態への移行時期を都合のよい時まで延期しても構わない。
【0029】
図6は、図5の状態において、空いているスロット9にメモリカード23を装着した直後の状態を示している。この場合、全てのLED5,7,9,11がメモリカード選択可能状態のパターンで発光(点滅)しており、メモリカード選択状態であることを示しているので、ユーザは、前述のように、選択キー13を操作することで仮選択のメモリカードを変更し、最終的に所望のメモリカードを本選択することができる。
【0030】
図7は、図5の状態において、本選択中のメモリカード24を取り出した直後の状態を示している。この場合、メモリカードが装着されているスロット5,7に対応するLED6,8がメモリカード選択可能状態のパターンで発光(点滅)しているので、ユーザは、同様に選択キー13を操作することで仮選択のメモリカードを変更し、最終的に所望のメモリカードを本選択することができる。
【0031】
なお、本選択中のメモリカード24を取り出した結果、装着されたメモリカードが1枚だけとなった場合は、このメモリカードが自動的に本選択され、このメモリカードに対応するLEDがメモリカード選択状態のパターンで発光され(連続点灯)、他のLEDは全てメモリカード未装着状態を示すべく消灯状態となる。また、本選択中のメモリカード24を取り出した結果、装着されたメモリカードが1枚も無くなった場合は、全てのLED6,8,10,12がメモリカード未装着状態を示すべく消灯状態となる((図2の状態)。
【0032】
次に、上記のメモリカード選択処理を、図8のフローチャートに従って説明する。なお、メモリカード選択処理は、電源投入により電子機器20が起動された場合の他、前述の1.〜6.の操作等によっても実行される(第2の実施の形態も同様、第3の実施の形態のパーティション選択処理も同趣旨)。
【0033】
メモリカード選択状態になると、CPU1は、まず、全てのLED6,8,10,12を一旦、メモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS30)。次に、CPU1は、全てのスロット5,7,9,11について、メモリカードが装着されているか否かをチェックする(ステップS31)。その結果、何れのスロットにもメモリカード装着されていなければ、選択するメモリカードが存在しないので、メモリカード選択処理を終了する。
【0034】
一方、何れかのスロット5,7,9,11にメモリカードが装着されていれば、そのうちの1つのメモリカードを仮選択する(ステップS32)。この仮選択するメモリカードは、例えば直前に選択されていたスロットに係るもの、予め決めておいたスロット間の優先順位によるもの、メモリカード選択状態に入るきっかけとなったメモリカード装着操作に係るもの等、任意のルールで決定することができる。また、選択キー13の操作に伴う仮選択の順序も、任意に決めることができる。
【0035】
次に、CPU1は、スロットに装着されたメモリカードの枚数を調べて(ステップS33)、装着されたメモリカードが1枚であれば、このメモリカードを本選択し(ステップ34)、本選択したメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)にすると共に、その他のLEDをメモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にして(ステップS35)、メモリカード選択処理を終了する。
【0036】
一方、スロットに装着されたメモリカードの枚数が複数の場合は、CPU1は、それら装着されたメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)にすると共に、その他のLEDをメモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS36:図3,6,7参照)。CPU1は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ37)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、ステップ32において仮選択しておいたメモリカードを本選択する。
【0037】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー13が操作された場合は(ステップS38)、CPU1は、ステップ32で仮選択されたメモリカードに対応するLEDだけをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)に切り替え、その他の装着に係るメモリカードに対応するLEDはメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)を維持する(ステップS39:図4(a)参照)。
【0038】
そして、CPU1は、再度、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップS40)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、現在仮選択されているメモリカード、すなわち、現在連続点灯されているLEDに対応するメモリカードを本選択する。
【0039】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー13が操作された場合は(ステップS41)、CPU1は、現在仮選択されているメモリカードの次の装着に係るメモリカードを新たに仮選択する(ステップS42)。なお、仮選択更新のルールは、ステップ32で決定済みであり、そのルールに従って次のメモリカードを仮選択する。次に、CPU1は、新たに仮選択されたメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)に切り替えると共に、その他の装着に係るメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)にして(ステップS43:図4(b)、(c)参照)、ステップS40に戻る。
【0040】
なお、上記のメモリカード選択処理機能を組み込んだ電子機器20(CPU1)は、メモリカードを本選択した後に、アプリケーションにより本選択に係るメモリカードの実際のデータ内容を調べ、当該アプリケーションが処理に必要とするデータ(例えば、画像印刷アプリケーションの場合は画像ファイル)が存在しなければ、この本選択に係るメモリカードをエラー状態とし、図9(a)に示すように、このメモリカードが装着されたスロットの状態を示すLEDを、図10に示したメモリカードエラー状態のパターンで発光(点滅)させる。なお、エラー表示に係るメモリカードをスロットから引き出すことにより、メモリ未装着状態となり、当該スロットに対応するLEDが消灯されてエラーが解除される。
【0041】
また、CPIは、図9(a)のようにエラー表示を行った後、エラー表示に係るメモリカード24がスロット11から引き出されたか否かに拘わらず、エラー表示を行ったLED12を強制的に消灯することにより、誤って装着されたメモリカード24を選択不能にすると共に、メモリカードエラーとして認識されなかったメモリカード21,22に対応するLED6,8をメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)で発光させる。このような処理により、たとえユーザがエラー表示を見落としてエラーに係るメモリカードをスロットから引き出さなかったとしても、このエラーに係るメモリカードを再度選択するのを防止することができる。
【0042】
以上のメモリカード選択処理により、選択キー13の操作に応じてメモリカードが順次1つずつ選択され、その選択されたメモリカードに対応するLED6,8,10,12(本来メモリカードへのアクセスを通知するためのLED)が所定の発光パターンで発光されるので、同時に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを簡単かつ正確に選択して使用することが可能となる。また、既存のデバイス(LEDやキー)を利用しているので、コストアップを抑制することができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図11〜図14を参照しながら説明する。第2の実施の形態は、電子機器本体上に複数のスロットを有し、これらスロットの状態を表示するLEDを1つだけ配備した構成となっている。
【0044】
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器120(図12参照)は、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oコントローラ104を有し、これらデバイスは、システムバス114により相互にデータ(コマンドを含む)送受信可能に接続されている。なお、ROM102には、図14のフローチャートに係るプログラムが少なくとも格納されている。
【0045】
また、4つのメモリカードスロット(以下、スロットと称する)105,107,109,111、これらスロット105,107,109,111の状態を表示するための1つのLED112、及びメモリカードを選択するための選択キー113を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ104に接続されている。
【0046】
第2の実施の形態でのメモリカードの選択操作は、基本的に、第1の実施の形態と同様である。ただし、1つのLED112しか設けられていないので、LED112の発光パターンを図13のように替えることで、仮選択に係るメモリカード(スロット)を識別できるようにしている。なお、LED112の発光パターンとしては、図13に示したメモリカードスロット105仮選択状態、メモリカードスロット107仮選択状態、メモリカードスロット109仮選択状態、メモリカードスロット111仮選択状態の他に、第1の実施の形態と同様の図10に示したメモリカード未装着状態、メモリカード選択可能状態、メモリカード非選択状態、メモリカード読み書き動作中状態、メモリカードエラー状態の各発光パターンがある。
【0047】
次に、第2の実施の形態におけるメモリカード選択処理を、図14のフローチャートに従って説明する。
【0048】
メモリカード選択状態になると、CPU101は、まず、LED112を一旦、メモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS130)。次に、CPU101は、全てのスロット105,107,109,111について、メモリカードが装着されているか否かをチェックする(ステップS131)。その結果、何れのスロットにもメモリカード装着されていなければ、選択するメモリカードが存在しないので、メモリカード選択処理を終了する。
【0049】
一方、何れかのスロット105,107,109,111にメモリカードが装着されていれば、そのうちの1つのメモリカードを仮選択する(ステップS132)。この仮選択の方法や順序としては、第1の実施の形態と同様のものを用いることができる。
【0050】
次に、CPU101は、スロットに装着されたメモリカードの枚数を調べて(ステップS133)、装着されたメモリカードが1枚であれば、このメモリカードを本選択し(ステップ134)、LED112をメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)で発光させて(ステップS135)、メモリカード選択処理を終了する。
【0051】
一方、スロットに装着されたメモリカードの枚数が複数の場合は、CPU101は、LED112をメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)で発光させる(ステップS136)。CPU101は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ137)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS134に進み、ステップ132において仮選択しておいたメモリカードを本選択する。
【0052】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー113が操作された場合は(ステップS138)、CPU101は、ステップS132で仮選択されたメモリカードが装着さているスロットに係る仮選択状態の発光パターン(図13参照)でLED112を発光させる(ステップS139)。
【0053】
そして、CPU101は、再度、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップS140)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、現在仮選択されているメモリカード、すなわち、LED112の発光パターンにより仮選択状態が示されているスロットに装着されたメモリカードを本選択する。
【0054】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー113が操作された場合は(ステップS141)、CPU101は、現在仮選択されているメモリカードの次の装着に係るメモリカードを新たに仮選択する(ステップS142)。なお、仮選択更新のルールは、ステップ132で決定済みであり、そのルールに従って次のメモリカードを仮選択する。次に、CPU101は、新たに仮選択されたメモリカードが装着さているスロットに係る仮選択状態の発光パターン(図13参照)でLED112を発光させて(ステップS143)、ステップS140に戻る。
【0055】
以上のメモリカード選択処理により、選択キー113の操作に応じてメモリカードが順次1つずつ選択され、その選択状況が本来メモリカードへのアクセスを通知するための1つのLED112にその発光パターンを変化させて表示されるので、複数のスロット105,107,109,111に個別に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを安価な構成で簡単かつ正確に選択して使用することが可能となる。また、第2の実施の形態では、複数のスロット105,107,109,111に対して1つのLED112だけを設ければよいので、第1の実施の形態よりも低価格化を図ると共に、構成の自由度を与えることが可能となる。
【0056】
なお、上記のメモリカード選択処理機能を組み込んだ電子機器120(CPU101)は、メモリカードを本選択した後に、アプリケーションにより本選択に係るメモリカードの実際のデータ内容を調べ、当該アプリケーションが処理に必要とするデータ(例えば、画像印刷アプリケーションの場合は画像ファイル)が存在しなければ、この本選択に係るメモリカードをエラー状態とし、LED112をメモリカードエラー状態のパターンで発光(点滅:図10参照)させる。
【0057】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図15〜図20を参照しながら説明する。第3の実施の形態は、電子機器本体上にはスロットを有しておらず、スロットは外部機器として電子機器本体に接続する構成となっている。
【0058】
図15は、第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器220(図16参照)は、CPU201、ROM202、RAM203、I/Oコントローラ204を有し、これらデバイスは、システムバス214により相互にデータ(コマンドを含む)を送受信可能に接続されている。なお、ROM202には、図20のフローチャートに係るプログラムが少なくとも格納されている。
【0059】
また、電子機器220は、スロットを有する外部機器を制御するためのUSBホストコントローラ205、メモリカードを選択するための選択キー213、及び電子機器220の状態や認識したドライブを選択するための情報等を表示するためのLCD215を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ204に接続されている。なお、LCDを有しない電子機器にも、第3の実施の形態を適用することが可能である。
【0060】
図16は、電子機器220とスロットを有する外部機器を複数接続してシステムを構成した場合の外観図である。図16において、外部機器230,240,250は、それぞれUSBハブ装置221を介して電子機器220のUSBホストコントローラ205に接続されている。外部機器230,240,250は、メモリカード読み書き装置等の独立した機器であり、外部機器230は、スロット231とその状態を示すLED232を、外部機器240はスロット241とその状態を示すLED242を、外部機器250はスロット251とその状態を示すLED252、及びスロット253とその状態を示すLED254を有している。
【0061】
ところで、図16のような構成では、メモリカードの抜き差しや、メモリカード読み書き装置等の外部機器230,240,250の着脱によって、電子機器220がメモリカードやその中に構成されるドライブ(ファイルシステムの単位:パーティション)を認識する順番がダイナミックに変化し、例えば認識したドライブの名前を自動生成する場合には、同じメモリカードを使用した場合でも常に同じドライブ名になるとは限らない。
【0062】
また、各メモリに絶対的な名前を付与してこれをLCD等に表示しても、多くのメモリカードを識別するためには長い記号の羅列からなる名前になりがちであり、特に多数のメモリカードを同時に装着した状態ではメモリカードとその識別名を結びつけることは極めて困難である。
【0063】
さらに、電子機器は、外部機器がメモリカード読み書き装置等の場合は、このメモリカード読み書き装置上のLEDを直接制御することはできず、メモリカード読み書き装置上のメモリカードにアクセスすることにより、そのアクセス状況を当該LEDに表示させることができるだけである。
【0064】
そこで、第3の実施の形態では、ユーザが所望のドライブを選択する場合には、そのドライブ内の任意のファイルへ一定時間、当該ドライブに対応するパターンでアクセスすることで対応するLEDをドライブ別のパターンで発光(点滅等)させ、どのメモリカードを選択しようとしているのかをユーザに提示している。
【0065】
図17は、図16の状態から外部機器230のスロット231にメモリカード233を装着し、外部機器250のスロット251,253にそれぞれメモリカード255,256を装着した後のドライブ選択状態の様子を示し、図17(a)は、上記のようにメモリカード255,256を装着した直後の状態を示し、図17(b)は、図17(a)の状態で選択キー213を押下した場合の状態を示している。なお、メモリカード233には2つのドライブが存在し、電子機器220上では、それぞれドライブA,Bとして認識されており、メモリカード255,256にはそれぞれ1つのドライブが存在し、電子機器220上では、それぞれドライブC,Dとして認識されている。
【0066】
図17(a)は、ドライブA(外部機器230に装着されたメモリカード233の第1パーティション)が仮選択状態となっている状態を示している。この状態では、電子機器220は、ドライブAが仮選択状態であることを提示するためにドライブA内の任意のファイルにアクセスするが、図19に示した第1パーティション仮選択状態のパターンでファイルアクセスを周期的に行う。この結果、外部機器230のLED232がほぼファイルアクセスパターンで点滅するので、ユーザは、どのメモリカードのどのドライブが仮選択中であるかを視覚的に容易に認識することができる。
【0067】
この状態でユーザが選択キー213を押下すると、図17(b)の状態になる。この図17(b)は、外部機器230のLED232が図19に示した第2パーティション仮選択状態のパターンで点滅している様子を示しており、ユーザは、前回と同様にLED232が点滅し、しかもその点滅パターンが変化したことにより、仮選択のドライブが前回と同一のメモリカード233上の別のドライブBへ移動したことを容易に認識することができる。
【0068】
図17(b)の状態で選択キー213を押下すると、図18(a)に示したように、外部機器250のLED252が図19に示した第3パーティション(ドライブC)仮選択状態のパターンで点滅し、この状態で更に選択キー213を押下すると、図18(b)に示したように、外部機器250のLED252が図19に示した第4パーティション(ドライブD)仮選択状態のパターンで点滅する。
【0069】
このように、選択キー213を押下する毎に仮選択に係るドライブが更新され、その仮選択に係るドライブに対応する点滅パターンで対応するメモリカードに係るLEDが点滅するので、所望のドライブを容易に本選択することが可能である。
【0070】
次に、第3の実施の形態におけるドライブ選択処理を、図20のフローチャートに従って説明する。
【0071】
ドライブ選択状態になると、CPU201は、現在認識しているドライブが存在するか否かをチェックする(ステップS271)。その結果、現在認識しているドライブが存在していなければ、選択するドライブが存在しないので、ドライブ選択処理を終了する。
【0072】
一方、認識しているドライブが存在する場合は、そのうちの1つのドライブを仮選択する(ステップS272)。この仮選択するドライブは、例えば直前に選択されていたスロット上のメモリカードに係るもの、予め決めておいたスロット間の優先順位によるもの、ドライブ選択状態に入るきっかけとなったメモリカード装着操作に係るもの等、任意のルールで決定することができる。また、選択キー213の操作に伴う仮選択の順序も、任意に決めることができる。
【0073】
次に、CPU201は、現在認識しているドライブの数を調べて(ステップS273)、現在認識しているドライブが1つであれば、このドライブを本選択し(ステップ274)、ドライブ選択処理を終了する。
【0074】
一方、現在認識しているドライブの数が複数の場合は、CPU201は、ステップS272で仮選択したドライブ内の任意のファイル(最初に見つかった読み取り可能なファイル等)を、当該ドライブに対応する図19のパターンでアクセス(実際には読み取り、以下同様)する(ステップS275)。この際、アクセスに係るドライブが存在するメモリカードに対応するLEDが、上記のファイルへのアクセスパターンで点滅する。
【0075】
CPU201は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ276)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ファイルへのアクセスを終了し(ステップS277)、ステップS274に進み、現在仮選択されているドライブを本選択する。
【0076】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー213が操作された場合は(ステップS278)、CPU201は、現在仮選択されているドライブの次のドライブを新たに仮選択する(ステップS279)。ドライブの仮選択の順序はステップS272で決定済みであり、最後のドライブが仮選択されていた場合は、最初のドライブを仮選択する。
【0077】
次に、CPU201は、新たに仮選択したドライブ内の任意のファイルを、当該ドライブに対応する図19のパターンでアクセスし(ステップS280)、ステップS276に戻る。ステップS276に戻った際に上記のタイムアウトが発生すると、現在実行中のファイルアクセスが終了されて(ステップS277)、現在仮選択中のドライブが本選択される(ステップS274)。
【0078】
以上のドライバ選択処理により、選択キーの操作に応じてLEDに表示されるアクセスパターンが変化し、このアクセスパターンの変化に基づいてドライバの選択状況を確認することがきる。従って、外部接続されたメモリカード読み書き装置のように、電子機器が直接制御することができないLEDを有する装置を使用する場合であっても、第1、第2の実施の形態と同様に、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価な構成で簡単かつ正確に選択することが可能となる。
【0079】
なお、本発明は、上記の第1〜第3の実施の形態に限定されることなく、例えば、第1、第2の実施の形態においてドライブ(パーティション)別に選択状況をLEDに表示する等、第1〜第3の実施の形態を適宜組み合わせることも可能である。また、電子機器や外部機器に設けられたLEDではなく、メモリカードそれ自体に直接も設けられたLEDに、メモリカードやパーティションの選択状況を表示することも可能である。また、LEDの発光パターンではなく、色や明度を変化させることにより、メモリカードやパーティションを識別できるようにしてもよい。
【0080】
さらに、LEDの代わりにネオンランプ等の点発光部材を使用することも可能である。また、モリカードやパーティションを明確に識別できるのであれば音程を替えたブザーや音声合成装置等の聴覚に訴えるデバイスを使用してもよい。
【0081】
また、本発明の目的は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行されることによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0082】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施に形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに備わる機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図8,14,20に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第1の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電子機器の外観図である。
【図3】第1の実施形態における選択操作開始状態を示す図である。
【図4】第1の実施形態における選択操作中の状態を示す図である。
【図5】第1の実施形態における選択終了後の状態を示す図である。
【図6】図5の状態からメモリカードを追加装着した状態を示す図である。
【図7】図5の状態で本選択中のメモリカードを引き抜いた状態を示す図である。
【図8】第1の実施形態におけるメモリカード選択処理を示すフローチャートである。
【図9】本選択に係るメモリカードのエラー状態を示す図である。
【図10】第1、第2の実施の形態におけるLED発光パターンを示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図12】図11の電子機器の外観図である。
【図13】第2の実施の形態に特有なLED発光パターンを示す図である。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるメモリカード選択処理を示すフローチャートである。
【図15】第3の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図16】図15の電子機器の外観図である(外部機器を接続した状態)。
【図17】第3の実施の形態における選択操作中状態を示す図である。
【図18】第3の実施の形態における選択操作中状態を示す図である(図17の続き)。
【図19】第3の実施の形態におけるドライブアクセスパターンを示す図である。
【図20】第3の実施の形態におけるパーティション(ドライブ)選択処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
101,201…CPU
102,202…ROM
103,203…RAM
104,204…I/Oコントローラ
7,9,11,105,107,109,111,231,241,251,25…メモリカードスロット
8,10,12,112,232,242,252,254…LED
13,113,213…選択キー
20,120,220…電子機器
230,240,250…外部機器
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、その制御方法、及び制御プログラムに関し、特に、装着された複数のメモリカードの中から使用するメモリカード又はパーティション(ドライブ)を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに異なる規格のメモリカードに対応する複数のスロットを有する電子機器が実現されている。この種の電子機器では、アクセス中のメモリカードを引き抜いてしまい電子機器に故障等が発生するのを防止するため、一般に、メモリカードへのアクセス中を示すLEDが各スロットの近傍に設けられている。また、メモリカード自体にLEDを持つことでアクセス中である旨や空き容量の目安をユーザに報知することも考えられている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−266098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、複数のスロットを有する電子機器では、複数のメモリカードを同時に装着した場合に、それら同時に装着したメモリカードの中からどのメモリカードを選択して使用するかという問題が生じる。
【0004】
この問題を解決する方法として、先に装着されていたメモリカードを優先して選択する、最後に装着されたメモリカードを優先して選択する、或いは各スロットに優先順位を付けて優先順位の高いスロットに装着されたメモリカードを優先して選択するように設定する方法があるが、所望のメモリカードを選択するための装着の仕方が分かり難く、選択ミスを招く虞がある上に、場合によってはスロットに装着されているメモリカードを全て抜いた後に所望のメモリカードをスロットに再度装着する等の煩雑な操作が必要であった。
【0005】
また、メモリカード上に構成されるパーティション(ドライブ)についても、同様に、使用するパーティションを選択するのに煩雑な操作が必要であった。
【0006】
そこで、所定の操作に応じてメモリカード又はパーティションを順次選択し、その選択状況を表示することも考えられるが、選択状況を表示するための表示デバイス等を新たに設けた場合は、コスト高となってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価な構成で簡単かつ正確に選択し得る電子機器、その制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器において、メモリカード又はメモリカード上のパーティションを選択するための操作手段と、前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを前記操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択手段と、前記選択手段による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定手段とを有している。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、操作手段の操作に応じて選択手段により順次1つずつ選択されるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示手段により確認することができるので、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価の構成で簡単かつ正確に選択し得る電子機器、その制御方法、及び制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1〜図10を参照しながら説明する。第1の実施の形態は、電子機器本体上に複数のメモリカードスロット(以下、スロットと称する)を有し、これらスロットの状態を表示するLEDを各スロットと1対1に配備した構成となっている。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器20(図2参照)は、CPU1、ROM2、RAM3、I/Oコントローラ4を有し、これらデバイスは、システムバス14により相互にデータ(コマンドを含む)を送受信可能に接続されている。また、4つのスロット5,7,9,11と、これらスロット5,7,9,11の状態を個別に表示する4つのLED6,8,10,12、及びメモリカードを選択するための選択キー13を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ4に接続されている。
【0012】
なお、LED6,8,10,12は、本来、それぞれスロット5,7,9,11に装着されたメモリカードへのアクセスを通知するためのものであるが、本実施の形態では、これらLED6,8,10,12をメモリカードの選択状況を通知するためのデバイスとしても利用することにより、コストアップを抑制している(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。また、選択キー13としては、既存のキーが有れば、そのキーを利用することによりコストアップを抑制することができる(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0013】
ROM2には、各種のプログラム(図8のフローチャートに係るプログラムを含む)やデータが格納されており、CPU1は、ROM2に格納されたプログラムに基づいて、RAM3をワークエリア等として利用しながら本電子機器20の動作を制御する。I/Oコントローラ4は、入出力制御を行うものであり、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードに対するアクセス制御、LED6,8,10,12の点灯制御をCPU1の指示に基づいて行うと共に、選択キー13の操作信号をCPU1に通知する。選択キー13は、スロット5,7,9,11に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを選択するためのキーである。
【0014】
なお、スロット5,7,9,11と、LED6,8,10,12とは、図2に示したように、対応するもの同士が接近するようにして電子機器20の正面に設けられ(第3の実施の形態も同趣旨)、選択キー13は、電子機器20の上面に設けられている(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0015】
スロット5,7,9,11の状態としては、メモリカード未装着状態、メモリカード選択可能状態、メモリカード選択状態、メモリカード非選択状態、メモリカード読み書き動作中状態、メモリカードエラー状態の6つの状態があり、これら6つの状態は、LED6,8,10,12の発光パターン(図10参照)によって識別可能となっている。なお、図2は、スロット5,7,9,11の何れにもメモリカードが装着されていない状態を示しており(黒の塗り潰し)、LED6,8,10,12はメモリカード未装着状態(消灯:図10参照)を示している(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0016】
図3は、スロット5,7,11にそれぞれメモリカード21,22,24を装着して電子機器20を起動した状態を示しており、この状態では複数のメモリカードが同時に装着されているので、図3に示したように、メモリカードが装着されているスロット5,7,11に対応するLED6,8,12がメモリカード選択可能状態のパターンでそれぞれ発光(長い周期の点滅:図10参照)している。
【0017】
このメモリカード選択可能状態では、ユーザが選択キー13を押下することで、メモリカード21,22,24の中から任意に1枚を選択して使用することができる。例えば、図3の状態で選択キー13を1回押下するとスロット5(厳密にはスロット5に装着されたメモリカード21)が仮選択されて、図4(a)に示したように、このスロット5に対応するLED6のみがメモリカード選択状態のパターンで発光する(連続点灯:図10参照)。図4(a)の状態で更に選択キー13を押下すると、仮選択のスロットがスロット7に替わり、図4(b)に示したように、このスロット7に対応するLED8のみがメモリカード選択状態のパターンで発光し、LED6はメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)に戻る。図4(b)の状態で更に選択キー13を押下すると、仮選択のスロットがスロット11に替わり、図4(c)に示したように、このスロット11に対応するLED12のみがメモリカード選択状態のパターンで発光し、LED8はメモリカード選択可能状態の発光パターンに戻る。
【0018】
なお、図4(c)の状態で更に選択キー13を押下すると、図4(a)の状態になる。すなわち、選択キー13を押下する毎に、同時に装着された複数のメモリカードが、1つずつサイクリックに仮選択されていく(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。この仮選択されたメモリカードは、一定時間(例えば2秒間)以内に選択キー13が操作されなかった場合に本選択(確定)される。ただし、選択キー13をダブルクリックすることにより、仮選択されたメモリカードを本選択(確定)するようにしてもよい(第2、第3の実施の形態も同趣旨)。
【0019】
図5は、スロット11に装着されたメモリカード24が本選択された状態を示している。図5に示したように、本選択状態では、本選択されたメモリカード24に係るスロット11に対応するLED12だけがメモリカード選択状態のパターンで発光しており(連続点灯:図10参照)、他のLED6,8,10は全てメモリカード非選択、未装着状態のパターンで発光(消灯:図10参照)している。
【0020】
すなわち、メモリカードが仮選択状態から本選択状態に切り替わったか否かの確認は、仮選択に係るメモリカードに対応するLEDが連続点灯したままで、メモリカード選択可能状態のパターンで発光(長い周期の点滅)していたLEDが消灯したか否かにより行うことができる。
【0021】
図5のように、メモリカード24が本選択された状態では、この本選択されたメモリカード24に対してのみアクセスすることができ、他の装着されたメモリカード21,22に対してアクセスすることはできない。また、本選択されたメモリカード24に対してアクセスがなされている間は、そのメモリカード24に対応するLED12は、メモリカードアクセス状態のパターンで発光する(短い周期の点滅:図10参照)。
【0022】
なお、図5のようにメモリカードが本選択された状態で、以下のような操作を行った場合は、再びメモリカード選択状態へ移行する。
【0023】
1.選択キー13を押下する。例えば、図5の状態で選択キー13を押下すると、図3の状態に戻る。
【0024】
2.図5のようにメモリカードを複数装着した状態のままで電子機器20を再起動する(図3の状態に戻る)。
【0025】
3.空いているスロット9にメモリカードを装着する(図6の場合)。
【0026】
4.本選択中のメモリカードを取り出す(図7の場合)。
【0027】
5.本選択されていないメモリカード21または22を一旦取り出して、再び同じメモリカード或いは別のメモリカードを空いたスロットに装着する(図3の状態に戻る)。
【0028】
なお、電子機器20の処理の(印刷中等)状況によっては、メモリカード選択状態への移行時期を都合のよい時まで延期しても構わない。
【0029】
図6は、図5の状態において、空いているスロット9にメモリカード23を装着した直後の状態を示している。この場合、全てのLED5,7,9,11がメモリカード選択可能状態のパターンで発光(点滅)しており、メモリカード選択状態であることを示しているので、ユーザは、前述のように、選択キー13を操作することで仮選択のメモリカードを変更し、最終的に所望のメモリカードを本選択することができる。
【0030】
図7は、図5の状態において、本選択中のメモリカード24を取り出した直後の状態を示している。この場合、メモリカードが装着されているスロット5,7に対応するLED6,8がメモリカード選択可能状態のパターンで発光(点滅)しているので、ユーザは、同様に選択キー13を操作することで仮選択のメモリカードを変更し、最終的に所望のメモリカードを本選択することができる。
【0031】
なお、本選択中のメモリカード24を取り出した結果、装着されたメモリカードが1枚だけとなった場合は、このメモリカードが自動的に本選択され、このメモリカードに対応するLEDがメモリカード選択状態のパターンで発光され(連続点灯)、他のLEDは全てメモリカード未装着状態を示すべく消灯状態となる。また、本選択中のメモリカード24を取り出した結果、装着されたメモリカードが1枚も無くなった場合は、全てのLED6,8,10,12がメモリカード未装着状態を示すべく消灯状態となる((図2の状態)。
【0032】
次に、上記のメモリカード選択処理を、図8のフローチャートに従って説明する。なお、メモリカード選択処理は、電源投入により電子機器20が起動された場合の他、前述の1.〜6.の操作等によっても実行される(第2の実施の形態も同様、第3の実施の形態のパーティション選択処理も同趣旨)。
【0033】
メモリカード選択状態になると、CPU1は、まず、全てのLED6,8,10,12を一旦、メモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS30)。次に、CPU1は、全てのスロット5,7,9,11について、メモリカードが装着されているか否かをチェックする(ステップS31)。その結果、何れのスロットにもメモリカード装着されていなければ、選択するメモリカードが存在しないので、メモリカード選択処理を終了する。
【0034】
一方、何れかのスロット5,7,9,11にメモリカードが装着されていれば、そのうちの1つのメモリカードを仮選択する(ステップS32)。この仮選択するメモリカードは、例えば直前に選択されていたスロットに係るもの、予め決めておいたスロット間の優先順位によるもの、メモリカード選択状態に入るきっかけとなったメモリカード装着操作に係るもの等、任意のルールで決定することができる。また、選択キー13の操作に伴う仮選択の順序も、任意に決めることができる。
【0035】
次に、CPU1は、スロットに装着されたメモリカードの枚数を調べて(ステップS33)、装着されたメモリカードが1枚であれば、このメモリカードを本選択し(ステップ34)、本選択したメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)にすると共に、その他のLEDをメモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にして(ステップS35)、メモリカード選択処理を終了する。
【0036】
一方、スロットに装着されたメモリカードの枚数が複数の場合は、CPU1は、それら装着されたメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)にすると共に、その他のLEDをメモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS36:図3,6,7参照)。CPU1は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ37)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、ステップ32において仮選択しておいたメモリカードを本選択する。
【0037】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー13が操作された場合は(ステップS38)、CPU1は、ステップ32で仮選択されたメモリカードに対応するLEDだけをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)に切り替え、その他の装着に係るメモリカードに対応するLEDはメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)を維持する(ステップS39:図4(a)参照)。
【0038】
そして、CPU1は、再度、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップS40)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、現在仮選択されているメモリカード、すなわち、現在連続点灯されているLEDに対応するメモリカードを本選択する。
【0039】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー13が操作された場合は(ステップS41)、CPU1は、現在仮選択されているメモリカードの次の装着に係るメモリカードを新たに仮選択する(ステップS42)。なお、仮選択更新のルールは、ステップ32で決定済みであり、そのルールに従って次のメモリカードを仮選択する。次に、CPU1は、新たに仮選択されたメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)に切り替えると共に、その他の装着に係るメモリカードに対応するLEDをメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)にして(ステップS43:図4(b)、(c)参照)、ステップS40に戻る。
【0040】
なお、上記のメモリカード選択処理機能を組み込んだ電子機器20(CPU1)は、メモリカードを本選択した後に、アプリケーションにより本選択に係るメモリカードの実際のデータ内容を調べ、当該アプリケーションが処理に必要とするデータ(例えば、画像印刷アプリケーションの場合は画像ファイル)が存在しなければ、この本選択に係るメモリカードをエラー状態とし、図9(a)に示すように、このメモリカードが装着されたスロットの状態を示すLEDを、図10に示したメモリカードエラー状態のパターンで発光(点滅)させる。なお、エラー表示に係るメモリカードをスロットから引き出すことにより、メモリ未装着状態となり、当該スロットに対応するLEDが消灯されてエラーが解除される。
【0041】
また、CPIは、図9(a)のようにエラー表示を行った後、エラー表示に係るメモリカード24がスロット11から引き出されたか否かに拘わらず、エラー表示を行ったLED12を強制的に消灯することにより、誤って装着されたメモリカード24を選択不能にすると共に、メモリカードエラーとして認識されなかったメモリカード21,22に対応するLED6,8をメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)で発光させる。このような処理により、たとえユーザがエラー表示を見落としてエラーに係るメモリカードをスロットから引き出さなかったとしても、このエラーに係るメモリカードを再度選択するのを防止することができる。
【0042】
以上のメモリカード選択処理により、選択キー13の操作に応じてメモリカードが順次1つずつ選択され、その選択されたメモリカードに対応するLED6,8,10,12(本来メモリカードへのアクセスを通知するためのLED)が所定の発光パターンで発光されるので、同時に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを簡単かつ正確に選択して使用することが可能となる。また、既存のデバイス(LEDやキー)を利用しているので、コストアップを抑制することができる。
【0043】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図11〜図14を参照しながら説明する。第2の実施の形態は、電子機器本体上に複数のスロットを有し、これらスロットの状態を表示するLEDを1つだけ配備した構成となっている。
【0044】
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器120(図12参照)は、CPU101、ROM102、RAM103、I/Oコントローラ104を有し、これらデバイスは、システムバス114により相互にデータ(コマンドを含む)送受信可能に接続されている。なお、ROM102には、図14のフローチャートに係るプログラムが少なくとも格納されている。
【0045】
また、4つのメモリカードスロット(以下、スロットと称する)105,107,109,111、これらスロット105,107,109,111の状態を表示するための1つのLED112、及びメモリカードを選択するための選択キー113を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ104に接続されている。
【0046】
第2の実施の形態でのメモリカードの選択操作は、基本的に、第1の実施の形態と同様である。ただし、1つのLED112しか設けられていないので、LED112の発光パターンを図13のように替えることで、仮選択に係るメモリカード(スロット)を識別できるようにしている。なお、LED112の発光パターンとしては、図13に示したメモリカードスロット105仮選択状態、メモリカードスロット107仮選択状態、メモリカードスロット109仮選択状態、メモリカードスロット111仮選択状態の他に、第1の実施の形態と同様の図10に示したメモリカード未装着状態、メモリカード選択可能状態、メモリカード非選択状態、メモリカード読み書き動作中状態、メモリカードエラー状態の各発光パターンがある。
【0047】
次に、第2の実施の形態におけるメモリカード選択処理を、図14のフローチャートに従って説明する。
【0048】
メモリカード選択状態になると、CPU101は、まず、LED112を一旦、メモリカード未装着状態の発光パターン(消灯)にする(ステップS130)。次に、CPU101は、全てのスロット105,107,109,111について、メモリカードが装着されているか否かをチェックする(ステップS131)。その結果、何れのスロットにもメモリカード装着されていなければ、選択するメモリカードが存在しないので、メモリカード選択処理を終了する。
【0049】
一方、何れかのスロット105,107,109,111にメモリカードが装着されていれば、そのうちの1つのメモリカードを仮選択する(ステップS132)。この仮選択の方法や順序としては、第1の実施の形態と同様のものを用いることができる。
【0050】
次に、CPU101は、スロットに装着されたメモリカードの枚数を調べて(ステップS133)、装着されたメモリカードが1枚であれば、このメモリカードを本選択し(ステップ134)、LED112をメモリカード選択状態の発光パターン(連続点灯)で発光させて(ステップS135)、メモリカード選択処理を終了する。
【0051】
一方、スロットに装着されたメモリカードの枚数が複数の場合は、CPU101は、LED112をメモリカード選択可能状態の発光パターン(長い周期の点滅)で発光させる(ステップS136)。CPU101は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ137)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS134に進み、ステップ132において仮選択しておいたメモリカードを本選択する。
【0052】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー113が操作された場合は(ステップS138)、CPU101は、ステップS132で仮選択されたメモリカードが装着さているスロットに係る仮選択状態の発光パターン(図13参照)でLED112を発光させる(ステップS139)。
【0053】
そして、CPU101は、再度、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップS140)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ステップS34に進み、現在仮選択されているメモリカード、すなわち、LED112の発光パターンにより仮選択状態が示されているスロットに装着されたメモリカードを本選択する。
【0054】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー113が操作された場合は(ステップS141)、CPU101は、現在仮選択されているメモリカードの次の装着に係るメモリカードを新たに仮選択する(ステップS142)。なお、仮選択更新のルールは、ステップ132で決定済みであり、そのルールに従って次のメモリカードを仮選択する。次に、CPU101は、新たに仮選択されたメモリカードが装着さているスロットに係る仮選択状態の発光パターン(図13参照)でLED112を発光させて(ステップS143)、ステップS140に戻る。
【0055】
以上のメモリカード選択処理により、選択キー113の操作に応じてメモリカードが順次1つずつ選択され、その選択状況が本来メモリカードへのアクセスを通知するための1つのLED112にその発光パターンを変化させて表示されるので、複数のスロット105,107,109,111に個別に装着されたメモリカードの中から所望のメモリカードを安価な構成で簡単かつ正確に選択して使用することが可能となる。また、第2の実施の形態では、複数のスロット105,107,109,111に対して1つのLED112だけを設ければよいので、第1の実施の形態よりも低価格化を図ると共に、構成の自由度を与えることが可能となる。
【0056】
なお、上記のメモリカード選択処理機能を組み込んだ電子機器120(CPU101)は、メモリカードを本選択した後に、アプリケーションにより本選択に係るメモリカードの実際のデータ内容を調べ、当該アプリケーションが処理に必要とするデータ(例えば、画像印刷アプリケーションの場合は画像ファイル)が存在しなければ、この本選択に係るメモリカードをエラー状態とし、LED112をメモリカードエラー状態のパターンで発光(点滅:図10参照)させる。
【0057】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図15〜図20を参照しながら説明する。第3の実施の形態は、電子機器本体上にはスロットを有しておらず、スロットは外部機器として電子機器本体に接続する構成となっている。
【0058】
図15は、第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。本電子機器220(図16参照)は、CPU201、ROM202、RAM203、I/Oコントローラ204を有し、これらデバイスは、システムバス214により相互にデータ(コマンドを含む)を送受信可能に接続されている。なお、ROM202には、図20のフローチャートに係るプログラムが少なくとも格納されている。
【0059】
また、電子機器220は、スロットを有する外部機器を制御するためのUSBホストコントローラ205、メモリカードを選択するための選択キー213、及び電子機器220の状態や認識したドライブを選択するための情報等を表示するためのLCD215を有し、これらデバイスはI/Oコントローラ204に接続されている。なお、LCDを有しない電子機器にも、第3の実施の形態を適用することが可能である。
【0060】
図16は、電子機器220とスロットを有する外部機器を複数接続してシステムを構成した場合の外観図である。図16において、外部機器230,240,250は、それぞれUSBハブ装置221を介して電子機器220のUSBホストコントローラ205に接続されている。外部機器230,240,250は、メモリカード読み書き装置等の独立した機器であり、外部機器230は、スロット231とその状態を示すLED232を、外部機器240はスロット241とその状態を示すLED242を、外部機器250はスロット251とその状態を示すLED252、及びスロット253とその状態を示すLED254を有している。
【0061】
ところで、図16のような構成では、メモリカードの抜き差しや、メモリカード読み書き装置等の外部機器230,240,250の着脱によって、電子機器220がメモリカードやその中に構成されるドライブ(ファイルシステムの単位:パーティション)を認識する順番がダイナミックに変化し、例えば認識したドライブの名前を自動生成する場合には、同じメモリカードを使用した場合でも常に同じドライブ名になるとは限らない。
【0062】
また、各メモリに絶対的な名前を付与してこれをLCD等に表示しても、多くのメモリカードを識別するためには長い記号の羅列からなる名前になりがちであり、特に多数のメモリカードを同時に装着した状態ではメモリカードとその識別名を結びつけることは極めて困難である。
【0063】
さらに、電子機器は、外部機器がメモリカード読み書き装置等の場合は、このメモリカード読み書き装置上のLEDを直接制御することはできず、メモリカード読み書き装置上のメモリカードにアクセスすることにより、そのアクセス状況を当該LEDに表示させることができるだけである。
【0064】
そこで、第3の実施の形態では、ユーザが所望のドライブを選択する場合には、そのドライブ内の任意のファイルへ一定時間、当該ドライブに対応するパターンでアクセスすることで対応するLEDをドライブ別のパターンで発光(点滅等)させ、どのメモリカードを選択しようとしているのかをユーザに提示している。
【0065】
図17は、図16の状態から外部機器230のスロット231にメモリカード233を装着し、外部機器250のスロット251,253にそれぞれメモリカード255,256を装着した後のドライブ選択状態の様子を示し、図17(a)は、上記のようにメモリカード255,256を装着した直後の状態を示し、図17(b)は、図17(a)の状態で選択キー213を押下した場合の状態を示している。なお、メモリカード233には2つのドライブが存在し、電子機器220上では、それぞれドライブA,Bとして認識されており、メモリカード255,256にはそれぞれ1つのドライブが存在し、電子機器220上では、それぞれドライブC,Dとして認識されている。
【0066】
図17(a)は、ドライブA(外部機器230に装着されたメモリカード233の第1パーティション)が仮選択状態となっている状態を示している。この状態では、電子機器220は、ドライブAが仮選択状態であることを提示するためにドライブA内の任意のファイルにアクセスするが、図19に示した第1パーティション仮選択状態のパターンでファイルアクセスを周期的に行う。この結果、外部機器230のLED232がほぼファイルアクセスパターンで点滅するので、ユーザは、どのメモリカードのどのドライブが仮選択中であるかを視覚的に容易に認識することができる。
【0067】
この状態でユーザが選択キー213を押下すると、図17(b)の状態になる。この図17(b)は、外部機器230のLED232が図19に示した第2パーティション仮選択状態のパターンで点滅している様子を示しており、ユーザは、前回と同様にLED232が点滅し、しかもその点滅パターンが変化したことにより、仮選択のドライブが前回と同一のメモリカード233上の別のドライブBへ移動したことを容易に認識することができる。
【0068】
図17(b)の状態で選択キー213を押下すると、図18(a)に示したように、外部機器250のLED252が図19に示した第3パーティション(ドライブC)仮選択状態のパターンで点滅し、この状態で更に選択キー213を押下すると、図18(b)に示したように、外部機器250のLED252が図19に示した第4パーティション(ドライブD)仮選択状態のパターンで点滅する。
【0069】
このように、選択キー213を押下する毎に仮選択に係るドライブが更新され、その仮選択に係るドライブに対応する点滅パターンで対応するメモリカードに係るLEDが点滅するので、所望のドライブを容易に本選択することが可能である。
【0070】
次に、第3の実施の形態におけるドライブ選択処理を、図20のフローチャートに従って説明する。
【0071】
ドライブ選択状態になると、CPU201は、現在認識しているドライブが存在するか否かをチェックする(ステップS271)。その結果、現在認識しているドライブが存在していなければ、選択するドライブが存在しないので、ドライブ選択処理を終了する。
【0072】
一方、認識しているドライブが存在する場合は、そのうちの1つのドライブを仮選択する(ステップS272)。この仮選択するドライブは、例えば直前に選択されていたスロット上のメモリカードに係るもの、予め決めておいたスロット間の優先順位によるもの、ドライブ選択状態に入るきっかけとなったメモリカード装着操作に係るもの等、任意のルールで決定することができる。また、選択キー213の操作に伴う仮選択の順序も、任意に決めることができる。
【0073】
次に、CPU201は、現在認識しているドライブの数を調べて(ステップS273)、現在認識しているドライブが1つであれば、このドライブを本選択し(ステップ274)、ドライブ選択処理を終了する。
【0074】
一方、現在認識しているドライブの数が複数の場合は、CPU201は、ステップS272で仮選択したドライブ内の任意のファイル(最初に見つかった読み取り可能なファイル等)を、当該ドライブに対応する図19のパターンでアクセス(実際には読み取り、以下同様)する(ステップS275)。この際、アクセスに係るドライブが存在するメモリカードに対応するLEDが、上記のファイルへのアクセスパターンで点滅する。
【0075】
CPU201は、この後、一定時間ユーザの操作を監視し(ステップ276)、一定期間操作が何も無ければ(タイムアウト発生)、ファイルへのアクセスを終了し(ステップS277)、ステップS274に進み、現在仮選択されているドライブを本選択する。
【0076】
一方、タイムアウトが発生する前に選択キー213が操作された場合は(ステップS278)、CPU201は、現在仮選択されているドライブの次のドライブを新たに仮選択する(ステップS279)。ドライブの仮選択の順序はステップS272で決定済みであり、最後のドライブが仮選択されていた場合は、最初のドライブを仮選択する。
【0077】
次に、CPU201は、新たに仮選択したドライブ内の任意のファイルを、当該ドライブに対応する図19のパターンでアクセスし(ステップS280)、ステップS276に戻る。ステップS276に戻った際に上記のタイムアウトが発生すると、現在実行中のファイルアクセスが終了されて(ステップS277)、現在仮選択中のドライブが本選択される(ステップS274)。
【0078】
以上のドライバ選択処理により、選択キーの操作に応じてLEDに表示されるアクセスパターンが変化し、このアクセスパターンの変化に基づいてドライバの選択状況を確認することがきる。従って、外部接続されたメモリカード読み書き装置のように、電子機器が直接制御することができないLEDを有する装置を使用する場合であっても、第1、第2の実施の形態と同様に、同時に装着された複数のメモリカード又はメモリカード上のパーティションの中から所望のメモリカード又はパーティションを安価な構成で簡単かつ正確に選択することが可能となる。
【0079】
なお、本発明は、上記の第1〜第3の実施の形態に限定されることなく、例えば、第1、第2の実施の形態においてドライブ(パーティション)別に選択状況をLEDに表示する等、第1〜第3の実施の形態を適宜組み合わせることも可能である。また、電子機器や外部機器に設けられたLEDではなく、メモリカードそれ自体に直接も設けられたLEDに、メモリカードやパーティションの選択状況を表示することも可能である。また、LEDの発光パターンではなく、色や明度を変化させることにより、メモリカードやパーティションを識別できるようにしてもよい。
【0080】
さらに、LEDの代わりにネオンランプ等の点発光部材を使用することも可能である。また、モリカードやパーティションを明確に識別できるのであれば音程を替えたブザーや音声合成装置等の聴覚に訴えるデバイスを使用してもよい。
【0081】
また、本発明の目的は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行されることによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0082】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施に形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに備わる機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図8,14,20に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第1の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電子機器の外観図である。
【図3】第1の実施形態における選択操作開始状態を示す図である。
【図4】第1の実施形態における選択操作中の状態を示す図である。
【図5】第1の実施形態における選択終了後の状態を示す図である。
【図6】図5の状態からメモリカードを追加装着した状態を示す図である。
【図7】図5の状態で本選択中のメモリカードを引き抜いた状態を示す図である。
【図8】第1の実施形態におけるメモリカード選択処理を示すフローチャートである。
【図9】本選択に係るメモリカードのエラー状態を示す図である。
【図10】第1、第2の実施の形態におけるLED発光パターンを示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図12】図11の電子機器の外観図である。
【図13】第2の実施の形態に特有なLED発光パターンを示す図である。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるメモリカード選択処理を示すフローチャートである。
【図15】第3の実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図16】図15の電子機器の外観図である(外部機器を接続した状態)。
【図17】第3の実施の形態における選択操作中状態を示す図である。
【図18】第3の実施の形態における選択操作中状態を示す図である(図17の続き)。
【図19】第3の実施の形態におけるドライブアクセスパターンを示す図である。
【図20】第3の実施の形態におけるパーティション(ドライブ)選択処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
101,201…CPU
102,202…ROM
103,203…RAM
104,204…I/Oコントローラ
7,9,11,105,107,109,111,231,241,251,25…メモリカードスロット
8,10,12,112,232,242,252,254…LED
13,113,213…選択キー
20,120,220…電子機器
230,240,250…外部機器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器において、
メモリカード又はメモリカード上のパーティションを選択するための操作手段と、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを前記操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択手段と、
前記選択手段による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記表示手段は、前記複数のスロットと1対1に設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材だけを所定のパターンで発光させることにより、該選択手段によるメモリカードの選択状況を表示させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたパーティションに係るメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材を該パーティションに対応する所定のパターンで発光させることにより、該選択手段によるパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示手段は、前記複数のスロットに対して1つだけ設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションに対応する所定のパターンで前記発光部材を発光させることにより、該選択手段によるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示手段は、前記スロットを備え前記電子機器に接続された外部機器に設けられ、該スロットと1対1に設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカード又は選択されたパーティションに対応する読取りパターンで該メモリカード又はパーティション上のデータを読取り、この読取りに応じて該メモリカード又はパーティションに係るメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材を発光させることにより、該選択手段によるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記確定手段は、メモリカード又はパーティションの選択状況が前記表示制御手段により前記表示手段に表示された後、所定時間以内に前記操作手段が操作されなかった場合に、前記選択手段により現在選択されているメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子機器。
【請求項10】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器の制御方法において、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択工程と、
前記選択工程による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御工程と、
前記選択工程により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定工程と、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項11】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器の制御プログラムであって、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択処理と、
前記選択処理による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御処理と、
前記選択処理により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定処理と、
を有することを特徴とする制御プログラム。
【請求項1】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器において、
メモリカード又はメモリカード上のパーティションを選択するための操作手段と、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを前記操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択手段と、
前記選択手段による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定手段と、
を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記表示手段は、前記複数のスロットと1対1に設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材だけを所定のパターンで発光させることにより、該選択手段によるメモリカードの選択状況を表示させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたパーティションに係るメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材を該パーティションに対応する所定のパターンで発光させることにより、該選択手段によるパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示手段は、前記複数のスロットに対して1つだけ設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカード又はパーティションに対応する所定のパターンで前記発光部材を発光させることにより、該選択手段によるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示手段は、前記スロットを備え前記電子機器に接続された外部機器に設けられ、該スロットと1対1に設けられた発光部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記選択手段により選択されたメモリカード又は選択されたパーティションに対応する読取りパターンで該メモリカード又はパーティション上のデータを読取り、この読取りに応じて該メモリカード又はパーティションに係るメモリカードが装着されているスロットに対応する発光部材を発光させることにより、該選択手段によるメモリカード又はパーティションの選択状況を表示させることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記確定手段は、メモリカード又はパーティションの選択状況が前記表示制御手段により前記表示手段に表示された後、所定時間以内に前記操作手段が操作されなかった場合に、前記選択手段により現在選択されているメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子機器。
【請求項10】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器の制御方法において、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択工程と、
前記選択工程による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御工程と、
前記選択工程により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定工程と、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項11】
メモリカードを装着する複数のスロットと、当該スロットに装着されたメモリカードへのアクセス状況を通知する表示手段とを有する電子機器の制御プログラムであって、
前記複数のスロットにそれぞれ装着されたメモリカード又は装着されたメモリカード上のパーティションを操作手段の操作に応じて順次1つずつ選択する選択処理と、
前記選択処理による選択状況を各メモリカード又は各パーティションを識別可能に前記表示手段に表示させる表示制御処理と、
前記選択処理により選択されたメモリカード又はパーティションを使用するメモリカード又はパーティションとして確定する確定処理と、
を有することを特徴とする制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−4246(P2006−4246A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180967(P2004−180967)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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