説明

電子機器、番組表表示方法、及び番組表表示プログラム

【課題】番組表を表示しないチャンネルにおける視聴可能番組を容易に把握することができるようにする。
【解決手段】実施形態によれば、電子機器は、設定手段、データ入力手段、検索手段、及び番組表表示手段とを有する。データ入力手段は、番組表を表示しないチャンネルを設定する設定手段と、複数のチャンネル分の番組表データを入力する。検索手段は、前記設定手段により設定されたチャンネルの番組表データから視聴可能番組を検索する。番組表表示手段は、前記検索手段により検索された視聴可能番組を含む番組表データをもとに番組表を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、番組表データをもとに番組表を表示する電子機器、番組表表示方法、及び番組表表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、衛星(BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite))放送や地上波デジタル放送を受信して表示する電子機器は、例えば複数チャンネル分のEIT(Event Information Table)と呼ばれる番組情報を受信して、この番組情報をもとに電子番組ガイド(EPG(Electronic Program Guide))を生成して表示する機能を有している。電子機器は、電子番組ガイド(EPG)を利用して、視聴(録画)対象とする番組の指定や録画予約などをすることができる。
【0003】
ところで、BS/CS放送には、視聴するために受信契約が必要な有料放送(有料チャンネル)が存在する。電子機器は、番組表を表示する場合、受信可能な放送局(チャンネル)であれば、有料/無料に関係なく全てのチャンネルの番組を含む番組表を表示することができる。また、受信可能な放送局(チャンネル)の数が多い場合(特にCS放送)には、番組表を見やすくするために、非契約の有料チャンネルを番組表に表示しない設定にすることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−336595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
BS/CS放送の有料チャンネルには、不定期に無料番組を放送したり、多数の無料番組を放送する「無料放送の日」を設けているチャンネルが存在する。このとき、無料番組であれば受信契約を行っていない受信機でも視聴可能である。
【0006】
ところが、番組表に有料/無料に関係なくすべてのチャンネルの番組が表示されるため、どのチャンネルのどの番組が無料番組なのかが分かりにくい。
【0007】
また、非契約の有料チャンネルを番組表に表示しない設定にしている場合は、無料番組であっても番組表に表示されないため、視聴可能であるにもかかわらず、ユーザは無料番組が存在することを知ることができない。
【0008】
このため、非契約の有料チャンネルにおいて、ユーザが興味のある番組や見たい番組を無料で視聴/録画可能であったとしても、見逃す可能性があった。
【0009】
本発明の目的は、番組表を表示しないチャンネルにおける視聴可能番組を容易に把握することができる電子機器、番組表表示方法、及び番組表表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態によれば、電子機器は、データ入力手段、検索手段、及び番組表表示手段とを有する。データ入力手段は、複数のチャンネル分の番組表データを入力する。検索手段は、前記複数のチャンネル中の視聴不可能番組を含むチャンネルの番組表データから、視聴可能番組を検索する。番組表表示手段は、前記視聴可能番組が検索された場合、前記視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を、前記視聴可能番組と前記視聴不可能番組とが識別可能となるように表示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図。
【図2】本実施形態におけるパーソナルコンピュータのシステム構成を示す図。
【図3】本実施形態における番組表表示設定処理のための設定画面の一例を示す図。
【図4】本実施形態における番組表表示処理の手順を示すフローチャート。
【図5】本実施形態における番組表の表示例を示す図。
【図6】本実施形態における番組表の表示例を示す図。
【図7】本実施形態における番組表の表示例を示す図。
【図8】本実施形態における番組表の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。この電子機器は、例えばノートブックタイプのパーソナルコンピュータ1として実現される。また、電子機器は、テレビジョン受信機、映像データを保存するためのレコーダ(例えば、ハードディスクレコーダ、DVDレコーダ)、タブレットPC、スレートPC、PDA、カーナビゲーション装置、スマートフォン等として実現され得る。本実施形態に係る電子機器は、例えば、衛星(BS(Broadcasting Satellite)、CS(Communications Satellite))放送や地上波デジタル放送を視聴するための機能が設けられている。
【0013】
図1に示すように、パーソナルコンピュータ1は、コンピュータ本体2と、ディスプレイユニット3とから構成される。
ディスプレイユニット3には、例えばLCD(liquid crystal display)により構成されたディスプレイ15が組み込まれている。ディスプレイユニット3は、コンピュータ本体2の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体2の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在にコンピュータ本体2に取り付けられている。
【0014】
コンピュータ本体2は、薄い箱形の筐体を有しており、その上面には、キーボード26、パーソナルコンピュータ1を電源オン/電源オフするためのパワーボタン28、入力操作パネル29、ポインティングデバイス(タッチパッド)27、スピーカ18A,18Bなどが配置されている。入力操作パネル29上には、各種操作ボタンが設けられている。これらボタン群には、TV機能(視聴、録画、録画された放送番組データ/ビデオデータの再生)を制御するための操作ボタン群も含まれている。
【0015】
コンピュータ本体2の例えば右側面には、TV放送用のアンテナ端子30Aが設けられている。また、コンピュータ本体2の例えば背面には、例えばHDMI(high-definition multimedia interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子が設けられている。この外部ディスプレイ接続端子は、放送番組データのような映像コンテンツデータに含まれる映像データ(動画像データ)を外部ディスプレイに出力するために用いられる。
【0016】
図2は、パーソナルコンピュータ1のシステム構成を示す図である。
パーソナルコンピュータ1は、図2に示すように、CPU11、ノースブリッジ12、主メモリ13、表示コントローラ14、ビデオメモリ(VRAM)14A、ディスプレイ15、サウスブリッジ16、サウンドコントローラ17、スピーカ18A,18B、BIOS−ROM19、LANコントローラ20、ハードディスクドライブ(HDD)21、光ディスクドライブ(ODD)22、無線LANコントローラ23、USBコントローラ24、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)25、キーボード(KB)26、ポインティングデバイス27、TVチューナ30等を備えている。
【0017】
CPU11は、パーソナルコンピュータ1の動作を制御するプロセッサである。CPU11は、HDD21から主メモリ13にロードされる、オペレーティングシステム(OS)13A、及び番組視聴プログラム13B(番組表表示プログラム13C)等のようなアプリケーションプログラムを実行する。番組視聴プログラム13Bは、BS/CS放送や地上波デジタル放送などの放送番組を含む、映像コンテンツデータを視聴するための機能を有するソフトウェアである。この番組視聴プログラム13Bは、TVチューナ30によって受信された放送番組データを視聴するためのライブ再生処理、受信された放送番組データをHDD21に記録する録画処理、HDD21に記録された放送番組データ/ビデオデータを再生する再生処理、ネットワークを介して受信された映像コンテンツデータを再生する再生処理等を実行する。
【0018】
また、番組視聴プログラム13Bには、番組表表示プログラム13Cが含まれる。番組表表示プログラム13Cは、番組情報をもとに電子番組ガイド(EPG)を表示する機能を実現する。番組表表示プログラム13Cは、番組情報を、例えばTVチューナ30により受信された放送波から入力する他、LANコントローラ20や無線LANコントローラ23を介してネットワーク(インターネット等を含む)から入力することができる。
【0019】
また、CPU11は、BIOS−ROM19に格納されたBIOS(Basic Input/Output System)も実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
【0020】
ノースブリッジ12は、CPU11のローカルバスとサウスブリッジ16との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ12には、主メモリ13をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ12は、表示コントローラ14との通信を実行する機能も有している。
【0021】
表示コントローラ14は、ディスプレイ15を制御するデバイスである。この表示コントローラ14によって生成される表示信号はディスプレイ15に送られる。ディスプレイ15は、表示信号に基づいて映像を表示する。
【0022】
サウスブリッジ16は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上及びLPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ16は、HDD21及びODD22を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ、及びBIOS−ROM19をアクセス制御するメモリコントローラが内蔵されている。さらに、サウスブリッジ16は、サウンドコントローラ17及びLANコントローラ20との通信を実行する機能も有している。
【0023】
サウンドコントローラ17は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18Bに出力する。LANコントローラ20は、例えばEthernet(登録商標)規格の有線通信を実行する有線通信デバイスであり、無線LANコントローラ23は、例えばIEEE802.11規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。また、USBコントローラ24は、例えばUSB2.0規格のケーブルを介して外部機器との通信を実行する。
【0024】
EC/KBC25は、電力管理を行うためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)26、及びポインティングデバイス27を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このEC/KBC25は、ユーザの操作に応じてパーソナルコンピュータ1をパワーオン/パワーオフする機能を有している。
【0025】
TVチューナ30は、テレビジョン(TV)放送信号によって放送される放送番組データを受信する受信装置であり、アンテナ端子30Aに接続されている。もちろん、TVチューナ30が内蔵アンテナを用いてTV放送信号を受信するようにしてもよい。このTVチューナ30は、例えば、BS/CS放送や地上波デジタル放送などのようなデジタル放送番組データを受信可能なデジタルTVチューナとして実現されている。また、TVチューナ30は、外部機器から入力されるビデオデータをキャプチャする機能も有している。
【0026】
次に、本実施形態におけるパーソナルコンピュータ1の番組表表示のための動作について説明する。
まず、本実施形態における番組表表示設定処理について説明する。CPU11は、番組視聴プログラム13Bの実行中に、番組表表示設定の処理要求がユーザ操作によって指定されると番組表表示プログラム13Cを起動する。CPU11は、番組表表示プログラム13Cに応じて番組表表示設定処理を開始し、番組表表示設定処理のための設定画面をディスプレイ15に表示させる。
【0027】
図3には、番組表表示設定処理のための設定画面の一例を示している。ユーザは、設定画面を通じて、ポインティングデバイス27やキーボード26の操作によって次のような設定をすることができる。
【0028】
図3に示すように、設定画面では、非契約チャンネルの番組表について「表示」あるいは「非表示」の何れかに設定することができる。すなわち、非契約チャンネルについて「非表示」を設定することにより、非契約の有料チャンネルの番組表をチャンネル単位で非表示にすることができる。なお、非契約チャンネルは、非契約の有料チャンネルだけでなく、番組単位で契約が可能であって、契約されていない視聴不可能な番組の多いチャンネル(契約された番組が予め決められた基準値より少ないチャンネル)も含まれるものとする。番組単位で契約された視聴可能な番組が基準値以上のチャンネルは、契約済みのチャンネルとして処理されるものとする。
【0029】
また、設定画面では、非契約チャンネルについて「非表示」の設定をした場合に、視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表について「表示」あるいは「非表示」の何れかに設定することができる。視聴可能番組を含むチャンネルの番組表について「表示」の設定をした場合には、非契約チャンネルの番組表を「非表示」にする設定がされていても、視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を表示させることができる。
【0030】
また、設定画面では、視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を「表示」する設定にした場合に、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されたことを示す「ボタン表示」を指定することができる。すなわち、非契約チャンネルに視聴可能番組が含まれている場合に、「ボタン表示」によって、ユーザに番組表を表示するか確認することができる。「ボタン表示」された後、視聴可能番組を含むチャンネルの番組表の表示要求がユーザ操作に応じて入力された場合に、視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を表示させる。「ボタン表示」が設定されない場合には、非契約チャンネルに視聴可能番組が含まれていれば、このチャンネルの番組表が自動的に表示される。
【0031】
なお、契約チャンネルの番組表については、非契約チャンネルについての設定内容に応じて関係なく表示される。
【0032】
CPU11は、設定画面を通じて設定された設定データを、例えば不揮発性の記録媒体である例えばHDD21に記録しておく。CPU11は、以下に説明する番組表表示処理において、HDD21に記録された設定データを参照して番組表を表示する。
【0033】
次に、本実施形態における番組表表示処理について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
パーソナルコンピュータ1は、例えばTVチューナ30を通じて受信可能な複数の放送局(チャンネル)の番組情報を受信してHDD21に記録しているものとする。CPU11は、HDD21に記録された番組情報をもとに番組表データを作成して、チャンネル別の番組表をディスプレイ15に表示させることができる。
【0034】
まず、CPU11は、番組表の表示がユーザ操作によって指示されると、番組表表示プログラム13Cに応じて番組表表示処理を開始する。CPU11は、HDD21に記録された設定データをもとに、非契約チャンネルの番組表を表示する設定がされているか判別する。
【0035】
ここで、非契約チャンネルの番組表を表示する設定がされている場合(ステップA1のYes)、CPU11は、表示対象とする全てのチャンネルの番組表データを抽出して(ステップA3)、番組表をディスプレイ15に表示させる。
【0036】
この場合、CPU11は、非契約チャンネルの番組表データについて、予め決められた番組表の表示対象となっている所定の日時範囲を対象として視聴可能番組を検索する。ここで、視聴可能番組とは、例えば無料番組や番組単位で視聴契約をしている番組などを含む。また、検索対象とする日時範囲は、例えば3時間、6時間等の時間単位の範囲としたり、当日、1週間、取得可能全範囲などの範囲とすることができる。CPU11は、複数の非契約チャンネルがある場合には、それぞれのチャンネルの番組表データについて視聴可能番組を検索する。
【0037】
CPU11は、契約等がなくても視聴が可能なチャンネルの番組表データと、契約済み及び非契約のチャンネルの番組表データをもとに番組表を作成して表示させる。また、CPU11は、番組表において、非契約チャンネルから検索された視聴可能番組(無料番組、番組単位の契約番組)の番組枠を、非契約チャンネル中の視聴不可能な他の番組とは異なる形態(強調表示)により表示させる。
【0038】
図5は、非契約チャンネルの番組表を表示する設定がされていた場合の番組表の表示例を示す図である。
図5において、チャンネルA(「BS BBB」「CS WWW」など)は、契約済みの有料チャンネルを示し、チャンネルB(「BS CCC」「CS XXX」など)は、非契約の有料チャンネルを示し、チャンネルC(「CS YYY」など)は、番組単位で視聴契約した有料チャンネルを示している。その他のチャンネルは、契約なしで視聴可能なチャンネルである。
【0039】
図5に示す番組表では、契約なしで視聴可能なチャンネル及び契約済みチャンネルと共に非契約チャンネルの番組表が混在して表示されている。また、非契約チャンネル(チャンネルB)の番組表では、視聴可能番組について、他の視聴不可能番組と異なる形態、例えば番組枠や枠内の背景色を変えたり、文字形状(フォント、太さ)や色を変えたりした形態によって強調表示している。また、ディスプレイ15が表示面の一部領域において三次元表示できる構造とした場合には、視聴可能番組の番組枠内を三次元表示するようにしても良い。なお、その他の表示形態を用いることも可能である。これにより、番組表から非契約チャンネルで放送される視聴可能番組を容易に識別することが可能となる。
【0040】
このように、非契約チャンネルの番組表を表示する設定にした場合には、非契約チャンネルの番組表が他のチャンネルの番組表と混在して表示されるが、視聴可能番組が他とは異なる表示形態によって強調表示される。このため、ユーザは、番組表から非契約チャンネル中の視聴可能番組を容易に把握することが可能となる。また、非契約チャンネルと他のチャンネルの番組表とが混在しているため、番組表の切替操作をすることなく、非契約チャンネルと他のチャンネルに含まれる、同一時間帯や近い時間帯の視聴可能な複数の番組を容易に把握することができる。
【0041】
また、非契約チャンネルの番組表には、無料放送などの視聴可能番組だけでなく、視聴できない番組も含まれている。このため、ユーザは、非契約チャンネルの番組表から興味のある番組を見つけ易くなる。ユーザは、興味のある番組が見つかれば、その有料チャンネルを契約することで、デジタル放送をより楽しむことができる。放送事業者にとっては、ユーザが無料番組や興味のある番組を見つけやすくなるため、新規契約者を獲得する可能性が増える。
【0042】
次に、非契約チャンネルの番組表を非表示にする設定がされている場合(ステップA1のNo)、CPU11は、視聴可能番組を表示する設定がされているか設定データをもとに判別する。ここで、視聴可能番組を表示する設定がされていない場合(ステップA2のNo)、CPU11は、表示対象とする全てのチャンネルの番組表データを抽出して(ステップA3)、番組表をディスプレイ15に表示させる。
【0043】
この場合、CPU11は、契約なしで視聴可能なチャンネルと契約済みチャンネルの番組表データをもとに番組表を作成して表示させる。
【0044】
図6は、非契約チャンネルの番組表を非表示にする設定がされ、かつ視聴可能番組を非表示とする設定がされていた場合の番組表の表示例を示す図である。図6に示すように、契約なしで視聴可能なチャンネルと契約済みチャンネル(チャンネルA)の番組表が表示される。
【0045】
これにより、非契約チャンネルで視聴可能番組が放送される場合であっても、この番組を視聴しないユーザにとっては、不要なチャンネルのデータが番組表に含まれないので、番組表が見やすくなる。
【0046】
一方、視聴可能番組を表示する設定がされている場合(ステップA2のYes)、CPU11は、契約チャンネルの番組表データを抽出して記録しておく(ステップA5)。また、CPU11は、非契約チャンネルの番組表データについて、前述と同様にして、予め決められた番組表の表示対象となっている所定の日時範囲を対象として視聴可能番組を検索する(ステップA6)。
【0047】
ここで、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されなかった場合(ステップA7のNo)、CPU11は、契約等がなくても視聴が可能なチャンネルの番組表データと契約チャンネルの番組表データをもとに番組表を作成して表示させる(ステップA8)。
【0048】
また、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索された場合(ステップA7のYes)、CPU11は、視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表データを抽出して記録する(ステップA8)。すなわち、CPU11は、前述と同様にして、非契約チャンネルの番組表データについて、予め決められた番組表の表示対象となっている所定の日時範囲を対象として視聴可能番組を検索し、視聴可能番組が検索されたチャンネルの番組表データを抽出する。
【0049】
そして、CPU11は、設定データを参照して、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されたことを示す「ボタン表示」が設定されているか判別する。「ボタン表示」が設定されている場合(ステップA10のYes)、CPU11は、契約等がなくても視聴が可能なチャンネルの番組表データと契約チャンネルの番組表データをもとに番組表を作成して表示させると共に、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されたことを示すボタンを表示させる(ステップA12)。すなわち、非契約の有料チャンネルの番組表を非表示のままとし、視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表を表示させるためのボタン(追加表示状態に移行させるためのボタン)を番組表に追加表示させる。このボタン表示によって、ユーザは、例えば非契約チャンネルに無料番組が存在することを知ることができる。
【0050】
図7は、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されたことを示すボタン40が付加された番組表の表示例を示す図である。
図7に示す例では、ボタン40には「無料番組を表示する」の表記がされている。このボタン40の表記によって、ボタン40を選択する操作に応じて、視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を表示できることをユーザに通知している。また、非契約チャンネルに視聴可能番組がある場合、自動的に非契約チャンネルの番組表を追加表示するのではなくボタン40を表示するので、非契約チャンネルの視聴可能番組の情報を常に必要としないユーザに対して、不要な番組表を提示しないで済む。
【0051】
ここで、ユーザによるポインティングデバイス27の操作などによって、ボタン40を選択する入力があると(ステップA13のYes)、CPU11は、視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表データをもとに番組表を作成して、この番組表を先に表示されている番組表に追加表示する(ステップA14)。
【0052】
図8は、視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表が追加表示された例を示す図である。
図8に示す例では、先に表示されている番組表に、視聴可能番組を含む複数の非契約チャンネル(チャンネルB,C)の番組表が追加されている。すなわち、契約なしで視聴可能なチャンネル及び契約済みチャンネルの番組表と、視聴可能番組を含む非契約チャンネルとを区分して表示されている。これにより、複数の非契約チャンネルに含まれる、同一時間帯や近い時間帯の複数の視聴可能番組を容易に把握することができる。
【0053】
また、非契約チャンネルの番組表では、視聴可能番組について、図5と同様にして他の番組と識別が容易となるような形態によって表示しているため、番組表から非契約チャンネル中の視聴可能番組を容易に把握することが可能となる。
【0054】
また、図8に示す非契約チャンネルの番組表には、図5と同様にして、無料放送などの視聴可能番組だけでなく、視聴できない番組も含まれている。このため、ユーザは、非契約チャンネルの番組表から興味のある番組を見つけ易くなる。また、ボタン40の選択操作に応じて非契約チャンネルの番組表が追加表示されるので、ユーザが視聴可能番組に興味があって番組表を必要とする場合にのみ表示させることができる。
【0055】
なお、前述した説明では、番組表と共にボタン40を表示し、このボタン40を選択する操作によって視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表を表示させているが、ボタン40とは異なる方法によって非契約チャンネルから視聴可能番組が検索されたことをユーザに通知し、この通知がされた後に非契約チャンネルの番組表の表示を指示できるようにしても良い。例えば、非契約チャンネルから視聴可能番組が検索された場合に「非契約チャンネルにおいて無料の番組が放送されます」などのメッセージを番組表と共に表示し、このメッセージが表示された後に、例えばキーボード26に対する所定のキー操作に応じて番組表を表示するようにしても良い。
【0056】
また、前述した説明では、無料番組や番組単位で契約済みの視聴可能番組が、非契約チャンネルの検索対象とする日時範囲に1番組でも含まれている場合に、この視聴可能番組を含む非契約チャンネルの番組表を表示できるようにしているが、視聴可能番組の検索対象とする日時範囲における比率が予め設定されている基準値以上であった場合に、非契約チャンネルの番組表を表示できるようにしても良い。日時範囲における比率としては、例えば日時範囲内の全番組数に対する視聴可能番組の数の比率や、日時範囲の時間に対する全ての視聴可能番組の時間の合計の比率とすることができる。また、基準値は、予め番組表表示プログラム13Cにおいて決められていても良いし、ユーザからの指示に応じて設定できるようにしても良い。
【0057】
なお、ステップA10において、「ボタン表示」が設定されていないと判別された場合(ステップA10のNo)、CPU11は、図8に示すように、契約なしで視聴可能なチャンネル及び契約済みチャンネルの番組表と、視聴可能番組を含む非契約チャンネル(チャンネルB,C)の番組表とを区分して表示させ、視聴可能番組については強調表示して他の番組区別できるようにする(ステップA11)。これにより、非契約チャンネルに視聴可能番組が含まれており、何れの番組が視聴可能番組であるか、ユーザが容易に把握できるようなる。
【0058】
このようにして、本実施形態におけるパーソナルコンピュータ1(電子機器)では、番組表表示設定処理によって番組表を表示しないように設定された非契約チャンネルについても、非契約チャンネルに視聴可能番組が含まれている場合には、非契約チャンネルの番組表を表示できる。このため、非契約チャンネルにおける視聴可能番組を容易に把握するが可能となる。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0060】
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできる番組視聴プログラム(番組表表示プログラム)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【符号の説明】
【0061】
11…CPU、13B…番組視聴プログラム、13C…番組表表示プログラム、15…ディスプレイ、30…TVチューナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のチャンネル分の番組表データを入力するデータ入力手段と、
前記複数のチャンネル中の視聴不可能番組を含むチャンネルの番組表データから、視聴可能番組を検索する検索手段と、
前記視聴可能番組が検索された場合、前記視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を、前記視聴可能番組と前記視聴不可能番組とが識別可能となるように表示する番組表表示手段と
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記番組表表示手段は、前記視聴可能番組を含む番組表データをもとに第1の番組表を表示すると共に、前記視聴不可能番組を含むチャンネル以外の番組表データをもとに第2の番組表を表示する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記視聴可能番組が検索されたことを示す表示をする表示手段と、
前記表示手段による表示の後、前記視聴可能番組を含む番組表の表示要求を入力する入力手段をさらに具備し、
前記番組表表示手段は、前記表示要求が入力された場合に、前記番組表を表示する請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記番組表表示手段は、前記視聴可能番組の前記視聴不可能番組を含むチャンネルに含まれる比率が基準値以上であった場合に、前記番組表を表示する請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
前記視聴不可能番組を含むチャンネルは、契約することにより視聴が可能なチャンネルとする請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
複数のチャンネル分の番組表データを入力し、
前記複数のチャンネル中の視聴不可能番組を含むチャンネルの番組表データから視聴可能番組を検索し、
前記視聴可能番組が検索された場合、前記視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を、前記視聴可能番組と前記視聴不可能番組とが識別可能となるように表示する番組表表示方法。
【請求項7】
コンピュータを、
複数のチャンネル分の番組表データを入力し、
前記複数のチャンネル中の視聴不可能番組を含むチャンネルの番組表データから視聴可能番組を検索し、
前記視聴可能番組が検索された場合、前記視聴可能番組を含むチャンネルの番組表を、前記視聴可能番組と前記視聴不可能番組とが識別可能となるように表示するように機能させるための番組表表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−235517(P2012−235517A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−168179(P2012−168179)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2011−102122(P2011−102122)の分割
【原出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】