説明

電子機器、音出力方法、送信方法、変換方法およびプログラム

【課題】画像に応じた音を出力する電子機器の所有者以外の者(関係者)が、その電子機器を操作して変換情報を作成して登録する必要性を低くできる電子機器、音出力方法、送信方法、変換方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】電子機器は、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を外部装置から受け取る第1受取手段と、画像情報を受け取る第2受取手段と、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した音情報に応じた音を出力する音発生手段と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、音出力方法、送信方法、変換方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、受信した画像情報が表す画像内の話者の唇の動きおよび形状を解析し、その解析の結果に応じた音を出力する携帯電話機が記載されている。
【0003】
また、特許文献1には、受信した画像情報が表す画像内の話者の手話パタンを解析し、その解析の結果に応じた音を出力する携帯電話機、および、受信した画像情報が表す画像内の手書き文字パタンを解析し、その解析の結果に応じた音を出力する携帯電話機も記載されている。
【0004】
さらに、特許文献1には、唇の動きや形状、手話または手書き文字等の画像解析に必要なユーザの各パタン(手話パタンや手書き文字パタン)を携帯電話機に予め登録しておく点も記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−15250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、画像解析に必要なユーザの各パタン、つまり、画像から音を生成するために必要な変換情報を、携帯電話機に予め登録しておく点は記載されているが、変換情報を携帯電話機に予め登録するための具体的な手法は記載されていない。
【0007】
このため、例えば、特許文献1に記載の携帯電話機の所有者以外の者(以下「関係者」と称する)が、携帯電話機が存在する場所まで行き、携帯電話機を操作して変換情報を作成し、その変換情報を携帯電話機に登録する状況が考えられる。この場合、関係者は、携帯電話機を操作して変換情報を作成し、その変換情報を携帯電話機に登録するという煩わしい動作を行う必要があるという課題があった。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能な電子機器、音出力方法、送信方法、変換方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電子機器は、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、画像情報を受け取る第2受取手段と、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した音情報に応じた音を出力する音発生手段と、を含む。
【0010】
本発明の電子機器は、上記電子機器に前記変換情報を送信する第1送信手段と、上記電子機器に前記画像情報を送信する第2送信手段と、を含む。
【0011】
本発明の電子機器は、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、画像情報を端末装置から受け取る第2受取手段と、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、前記検索手段が検索した音情報を、前記外部装置に送信する送信手段と、を含む。
【0012】
本発明の音出力方法は、電子機器が行う音出力方法であって、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、画像情報を受け取る第2受取ステップと、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、前記検索ステップで検索された音情報に応じた音を出力する音発生ステップと、を含む。
【0013】
本発明の送信方法は、電子機器が行う送信方法であって、上記電子機器に前記変換情報を送信する第1送信ステップと、上記電子機器に前記画像情報を送信する第2送信ステップと、を含む。
【0014】
本発明の変換方法は、電子機器が行う変換方法であって、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、画像情報を端末装置から受け取る第2受取ステップと、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、前記検索ステップで検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信ステップと、を含む。
【0015】
本発明のプログラムは、コンピュータに、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、画像情報を受け取る第2受取手順と、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、前記検索手順で検索された音情報に応じた音を出力する音発生手順と、を実行させる。
【0016】
本発明のプログラムは、コンピュータに、上記電子機器に前記変換情報を送信する第1送信手順と、上記電子機器に前記画像情報を送信する第2送信手順と、を実行させる。
【0017】
本発明のプログラムは、コンピュータに、互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、画像情報を端末装置から受け取る第2受取手順と、前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、前記検索手順で検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画像から音を生成する電子機器の所有者以外の者(関係者)が、その電子機器を操作して変換情報を作成し、その電子機器に変換情報を登録する必要性を低くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態の通信システムを示した図である。
【図2】携帯端末3を示したブロック図である。
【図3】辞書データX1を作成する動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】辞書データX1を他の携帯端末に送信する動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】辞書データX1を他の携帯端末から受け取る動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】テレビ電話通信を行う動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】音出力動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】通信部36と無線部37と制御部38と出力部35からなる電子機器を示したブロック図である。
【図9】本発明の第2実施形態の通信システムを示した図である。
【図10】サーバ4を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の通信システムを示した図である。
【0022】
図1において、第1実施形態の通信システムは、携帯端末1と携帯端末2を含む。携帯端末1と携帯端末2は、一般的に電子機器または外部装置と呼ぶことができる。
【0023】
図2は、携帯端末1や携帯端末2として用いられる携帯端末3を示したブロック図である。本実施形態では、携帯端末1および携帯端末2のそれぞれは、携帯端末3内の構成要素と同一の構成要素を含むものとする。
【0024】
図2において、携帯端末3は、一般的に電子機器または外部装置と呼ぶことができる。携帯端末3は、例えば、携帯電話機、携帯型ゲーム機、または、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯機器であり、テレビ電話機能を有する。
【0025】
携帯端末3は、構成要素として、入力部31と、撮像部32と、マイク33と、表示部34と、出力部35と、通信部36と、無線部37と、制御部38と、を含む。
【0026】
入力部31は、例えば、操作ボタンまたはタッチパネルであり、携帯端末3のユーザの操作を検出する。撮像部32は、被写体(例えば、携帯端末3のユーザの顔)を撮像して被写体に応じた画像情報を生成する。以下では、被写体は、携帯端末3のユーザの顔であるとする。マイク33は、例えば、携帯端末3のユーザの音声を受け付け、その音声に応じた音情報を生成する。表示部34は、種々の情報を表示する。
【0027】
出力部35は、一般的に、音発生手段と呼ぶことができる。出力部35は、例えば、イヤホンまたはスピーカであり、種々の音を出力する。
【0028】
通信部36は、一般的に、第1送信手段または第1受取手段と呼ぶことができる。通信部36は、例えば、赤外線を用いて通信を行う赤外線通信部である。なお、通信部36は、赤外線通信部に限らず、情報を送信し情報を受け取るものであれば適宜変更可能である。
【0029】
無線部37は、一般的に、第2送信手段または第2受取手段と呼ぶことができる。無線部37は、例えば、電波を用いて外部装置とテレビ電話通信を行う。
【0030】
制御部38は、一般的に検索手段と呼ぶことができる。
【0031】
制御部38は、携帯端末3を制御する。制御部38は、処理部38aと記憶部38bとを含む。
【0032】
処理部38aは、例えば、入力部31の検出結果に応じて種々の動作を制御する。
【0033】
記憶部38bは、種々のデータを記憶する。
【0034】
次に、動作の説明を行う。
【0035】
まず、画像情報に応じた音情報を特定するために必要な辞書データX1を作成する動作を説明する。
【0036】
図3は、辞書データX1を作成する動作を説明するためのフローチャートである。
【0037】
入力部31が辞書作成開始操作を検出すると(ステップS301)、処理部38aは、携帯端末3のユーザに発声させる日本語の50音のそれぞれを、表示部34に順番に表示すると共に、撮像部32からの画像情報に応じた画像も表示部34に表示する(ステップS302)。
【0038】
この際、撮像部32が携帯端末3のユーザの顔を撮像するように、携帯端末3のユーザは、撮像部32の向きを調整する。このため、撮像部32は、表示部34の表示に従って日本語の50音のそれぞれを発声している携帯端末3のユーザの顔を撮像する。
【0039】
なお、携帯端末3のユーザに発声させる音は、日本語の50音以外の音でもよい。
【0040】
処理部38aは、表示部34に表示した音ごとに、その音を表す音情報と、その音を発生しているときの携帯端末3のユーザの顔を表す画像と、を含む辞書データX1を作成する(ステップS303)。辞書データX1では、表示部34に表示した音ごとに、その音を表す音情報と、その音を発生しているときの携帯端末3のユーザの顔を表す画像とが、互いに対応づけられている。例えば、辞書データX1では、「あ」の音を表す音情報と「あ」の音を発声しているときの携帯端末3のユーザの顔を表す画像とが、互いに対応づけられる。
【0041】
なお、辞書データX1は、一般的に、互いに異なる音情報ごとに音情報とその音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報と呼ぶことができる。
【0042】
辞書データX1が完成すると、処理部38aは、辞書データX1を記憶部38bに記憶する(ステップS304)。
【0043】
なお、記憶部38bには、複数の単語を示す辞書データX2と、複数の単語の各々の発音を表す発音情報を示す辞書データX3も記憶されている。また、発音情報が表す発音は、声に限らない。
【0044】
また、辞書データX1が完成する前に、入力部31が、辞書データX1の作成を中止する旨の辞書作成中止操作を検出した場合には、処理部38aは、辞書データX1の作成を中止する。この際、処理部38aは、作成が中止された辞書データX1を破棄してもよい。
【0045】
次に、辞書データX1を他の携帯端末に送信する動作を説明する。
【0046】
図4は、辞書データX1を他の携帯端末に送信する動作を説明するためのフローチャートである。
【0047】
記憶部38b内に辞書データXが記憶されている状況で、入力部31が、辞書データX1を他の携帯端末に送信する旨の送信操作を検出すると(ステップS401)、処理部38aは、記憶部38b内の辞書データX1を読み出し、その読み出された辞書データX1を通信部36から送信する(ステップS402)。
【0048】
次に、辞書データX1を他の携帯端末から受け取る動作を説明する。
【0049】
図5は、辞書データX1を他の携帯端末から受け取る動作を説明するためのフローチャートである。
【0050】
通信部36が、他の携帯端末で作成された辞書データX1を外部装置(例えば、他の携帯端末)から受信すると(ステップS501)、処理部38aは、他の携帯端末で作成された辞書データX1を変換用辞書データY1として、記憶部38bに記憶する(ステップS502)。なお、変換用辞書データY1は、一般的に変換情報と呼ぶことができる。
【0051】
次に、通信相手である他の携帯端末とテレビ電話通信を行う動作を説明する。
【0052】
図6は、テレビ電話通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【0053】
入力部31が、通信相手である他の携帯端末とのテレビ電話通信を開始する旨のテレビ電話開始操作を検出すると(ステップS601)、処理部38aは、通信相手とのテレビ電話通信を開始する(ステップS602)。
【0054】
なお、通信相手とのテレビ電話通信では、処理部38aは、撮像部32からの画像情報とマイク33からの音情報とを、無線部37から通信相手へ送信し、また、通信相手からの画像情報と音情報とを無線部37で受信し、通信相手からの画像情報に応じた画像を表示部34で表示し、通信相手からの音情報に応じた音を出力部35から出力する。
【0055】
次に、他の携帯端末とテレビ電話通信を行っている状況で、変換用辞書データY1を参照して、通信相手からの画像情報に応じた音情報を検索し、その音情報に応じた音を出力する動作(以下「音出力動作」と称する)を説明する。
【0056】
なお、音出力動作は、通信相手からの音情報に応じた音が聞き取り難いまたは聞こえない場合(例えば、通信相手である他の携帯端末のユーザが、音声を用いた通話を禁止されている場所にいる場合)に用いられる。
【0057】
図7は、音出力動作を説明するためのフローチャートである。
【0058】
テレビ電話通信中に、入力部31が、音出力動作を開始する旨の音出力動作開始操作を検出すると(ステップS701)、処理部38aは、記憶部38b内の変換用辞書データY1を参照して、通信相手からの画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する(ステップS702)。
【0059】
処理部38aは、その検索された音情報に応じた音を、通信相手からの音情報に応じた音の代わりに、出力部35から出力する(ステップS703)。
【0060】
本実施形態では、処理部38aは、テレビ電話通信中に、入力部31が音出力動作開始操作を検出すると、記憶部38b内の変換用辞書データY1を参照して、通信相手からの画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を、文字単位(50音のそれぞれの音単位)で検索する。
【0061】
処理部38aは、音情報を文字単位で検索すると、記憶部38b内の辞書データX2を参照して、文字単位の音情報の組み合わせに対応する単語を特定する。処理部38aは、単語を特定すると、記憶部38b内の辞書データX3を参照して、その単語の発音情報を読み出す。処理部38aは、発音情報を読み出すと、その発音情報を出力部35に出力し、出力部35から発音情報が表す音を出力させる。
【0062】
なお、音出力動作の実行中に、入力部31が、音出力動作を終了する旨の音出力動作終了操作を検出すると、処理部38aは、音出力動作を終了する。
【0063】
次に、本実施形態の効果を説明する。
【0064】
本実施形態によれば、携帯端末3では、通信部36は、外部装置から辞書データX1を受信する。無線部37は、画像情報を受け取る。制御部38は、通信部36が受信した辞書データX1を参照して、無線部37が受け取った画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する。出力部35は、制御部38が検索した音情報に応じた音を出力する。
【0065】
このため、辞書データX1を携帯端末3に登録したいユーザ(例えば、携帯端末3の所有者以外の関係者)は、携帯端末3と異なる外部装置から、辞書データX1を携帯端末3に送信すれば、辞書データX1を携帯端末3に登録することできる。
【0066】
したがって、関係者が携帯端末3を操作して辞書データX1を作成して辞書データX1を携帯端末3に登録する必要性を低くすることが可能になる。
【0067】
なお、この効果は、通信部36と無線部37と制御部38と出力部35からなる電子機器でも奏する。図8は、通信部36と無線部37と制御部38と出力部35からなる電子機器を示したブロック図である。
【0068】
また、本実施形態によれば、携帯端末3では、通信部36は、通信相手に辞書データX1を送信する。無線部37は、通信相手に画像情報を送信する。この場合、関係者は、携帯端末3を用いて、辞書データX1を通信相手となる携帯端末(例えば、図1に示した携帯端末2)に送信することが可能になる。
【0069】
また、本実施形態では、辞書データX1において、互いに異なる音として、日本語の50音が用いられる。この場合、画像を用いて日本語の50音を出力することが可能になる。
【0070】
なお、本実施形態では、電子機器として、携帯端末が用いられたが、電子機器は携帯端末に限らず適宜変更可能であり、例えば、タブレット型PC(パーソナルコンピュータ)またはノート型PC等のPCでもよい。
【0071】
また、本実施形態では、通信部36が辞書データX1の通信を行ったが、通信部37が通信部36を兼ねてもよい。この場合、通信部37が辞書データX1の通信を行うことになる。
【0072】
また、携帯端末3は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能なCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)のような記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、入力部31、撮像部32、マイク33、表示部34、出力部35、通信部36、無線部37および制御部38として機能する。記録媒体は、CD−ROMに限らず適宜変更可能である。
【0073】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態の通信システムを示した図である。図9において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を付してある。
【0074】
第2実施形態の通信システムでは、画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する動作をサーバ4が行う。
【0075】
図9において、第2実施形態の通信システムは、携帯端末1と、携帯端末2と、サーバ4と、を含む。携帯端末1は、一般的に、外部装置と呼ぶことができる。携帯端末2は、一般的に、端末装置と呼ぶことができる。
【0076】
本実施形態では、携帯端末1では、制御部38は、携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1に、携帯端末1を特定するための識別情報を付加し、携帯端末1の識別情報が付加された辞書データX1を、無線部37からサーバ4に送信する。
【0077】
また、携帯端末1では、携帯端末2とのテレビ電話通信の開始に伴い、無線部37が、撮像部32からの画像情報とマイク33からの音情報とを、携帯端末1の識別情報と共に、携帯端末2へ送信する。なお、撮像部32は、携帯端末1のユーザの顔を撮像しているとする。
【0078】
携帯端末2では、携帯端末1とのテレビ電話通信の開始に伴い、無線部37が、携帯端末1から、画像情報と音情報と携帯端末1の識別情報とを受信する。
【0079】
携帯端末2では、制御部38は、携帯端末1からの画像情報と音情報と携帯端末1の識別情報とを記憶しつつ、携帯端末1からの画像情報に応じた画像を表示部34に表示し、携帯端末1からの音情報に応じた音を出力部35から出力する。
【0080】
このとき、例えば、携帯端末2のユーザは、携帯端末1からの音情報に応じた音が聞き取り難いまたは聞こえない場合(例えば、通信相手である携帯端末1のユーザが、音声を用いた通話を禁止されている場所にいる場合)、携帯端末1からの画像情報をサーバ4に送信する旨の画像送信操作を入力部31に対して行う。
【0081】
携帯端末2において、入力部31が、携帯端末1からの画像情報をサーバ4に送信する旨の画像送信操作を検出すると、制御部38は、携帯端末1からの画像情報と携帯端末1の識別情報とを、通信部37からサーバ4に送信する。
【0082】
図10は、サーバ4を示したブロック図である。
【0083】
図10において、サーバ4は、受信部41と、受信部42と、検索部43と、送信部44と、を含む。検索部43は、格納部43aと制御部43bとを含む。サーバ4は、一般的に電子機器と呼ぶことができる。
【0084】
受信部41は、一般的に第1受取手段と呼ぶことができる。
【0085】
受信部41は、携帯端末1から、携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1と携帯端末1の識別情報とを受け取る。
【0086】
受信部42は、一般的に第2受取手段と呼ぶことができる。
【0087】
受信部42は、携帯端末2から、携帯端末1からの画像情報と携帯端末1の識別情報とを受け取る。
【0088】
なお、受信部41が受信部42を兼ねてもよい。この場合、受信部41は、携帯端末2から、さらに、携帯端末1からの画像情報と携帯端末1の識別情報とを受け取る。
【0089】
検索部43は、一般的に検索手段と呼ぶことができる。
【0090】
検索部43は、携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1を参照して、携帯端末2から受信した画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する。
【0091】
格納部43aは、種々の情報を格納する。
【0092】
制御部43bは、受信部41が、携帯端末1から、携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1と携帯端末1の識別情報とを受信すると、携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1と携帯端末1の識別情報とを互いに関連づけて格納部43aに格納する。
【0093】
また、制御部43bは、格納部43a内に携帯端末1の識別情報と関連づけられている辞書データX1が格納されている状況で、受信部42が、携帯端末2から、携帯端末1からの画像情報と携帯端末1の識別情報とを受信すると、格納部43a内で携帯端末1の識別情報と関連づけられている携帯端末1のユーザが作成した辞書データX1を参照して、携帯端末2から受信した画像情報(携帯端末1からの画像情報)が表す画像に対応づけられた音情報を検索する。
【0094】
送信部44は、一般的に、送信手段と呼ぶことができる。
【0095】
送信部44は、制御部43bが検索した音情報を携帯端末2に送信する。
【0096】
携帯端末2では、無線部37が、サーバ4内の送信部44から送信された音情報を受信すると、制御部38は、その音情報に応じた音を、携帯端末1からの音情報に応じた音の代わりに、出力部35から出力する。
【0097】
本実施形態によれば、サーバ4では、受信部41が、携帯端末1から辞書データX1を受信する。受信部42が、携帯端末2から画像情報を受信する。検索部43は、辞書データX1を参照して、携帯端末2から受信した画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する。送信部44は、検索部43が検索した音情報を、画像情報の送信元である携帯端末2に送信する。
【0098】
このため、辞書データX1を携帯端末2に使用させたいユーザ(例えば、携帯端末2の所有者以外の者)は、携帯端末2と異なる外部装置から、辞書データX1をサーバ4に送信すれば、辞書データX1を携帯端末3に使用させることできる。
【0099】
したがって、携帯端末2の所有者以外の者が、携帯端末2を操作して辞書データX1を作成して辞書データX1を携帯端末2に登録する必要性を低くすることが可能になる。なお、この効果は、受信部41と受信部42と検索部43と送信部44とからなる電子機器(図10参照)でも奏する。
【0100】
また、この場合、携帯端末1内の通信部36および携帯端末2内の通信部36が削除されもよい。
【0101】
なお、サーバ4は、コンピュータにて実現されてもよい。この場合、コンピュータは、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを読込み実行して、受信部41、受信部42、検索部43および送信部44として機能する。
【0102】
また、上記各実施形態では、画像情報が表す画像として、携帯端末のユーザの顔が用いられたが、画像情報が表す画像は、携帯端末のユーザの顔に限らず適宜変更可能である。例えば、画像情報が表す画像として、アニメのキャラクタの顔が用いられてもよい。この場合、辞書データX1が表す画像も、画像情報が表す画像に応じて変更される。例えば、画像情報が表す画像が、アニメのキャラクタの顔である場合、辞書データX1が表す各画像は、50音分のキャラクタの顔となる。
【0103】
また、上記各実施形態では、携帯端末は、画像情報を無線部37で受け取ったが、画像情報を記録した記録媒体から、不図示の読取部で画像情報を読み取って、画像情報を受け取ってもよい。
【0104】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0105】
また、上記各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0106】
(付記1)互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、
画像情報を受け取る第2受取手段と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した音情報に応じた音を出力する音発生手段と、を含む電子機器。
【0107】
(付記2)付記1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信手段と、
付記1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信手段と、を含む電子機器。
【0108】
(付記3)互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取手段と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した音情報を、前記外部装置に送信する送信手段と、を含む電子機器。
【0109】
(付記4)付記1から3のいずれか1項に記載の電子機器において、
前記互いに異なる音は、日本語の50音である、電子機器。
【0110】
(付記5)付記1に記載の電子機器と、付記2に記載の電子機器と、を含む通信システム。
【0111】
(付記6)電子機器が行う音出力方法であって、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、
画像情報を受け取る第2受取ステップと、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、
前記検索ステップで検索された音情報に応じた音を出力する音発生ステップと、を含む音出力方法。
【0112】
(付記7)電子機器が行う送信方法であって、
付記1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信ステップと、
付記1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信ステップと、を含む送信方法。
【0113】
(付記8)電子機器が行う変換方法であって、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取ステップと、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、
前記検索ステップで検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信ステップと、を含む変換方法。
【0114】
(付記9)コンピュータに、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、
画像情報を受け取る第2受取手順と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、
前記検索手順で検索された音情報に応じた音を出力する音発生手順と、を実行させるためのプログラム。
【0115】
(付記10)コンピュータに、
付記1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信手順と、
付記1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信手順と、を実行させるためのプログラム。
【0116】
(付記11)コンピュータに、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取手順と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、
前記検索手順で検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信手順と、を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0117】
1、2、3 携帯端末
31 入力部
32 撮像部
33 マイク
34 表示部
35 出力部
36 通信部
37 無線部
38 制御部
38a 処理部
38b 記憶部
4 サーバ
41 受信部
42 受信部
43 検索部
43a 格納部
43b 制御部
44 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、
画像情報を受け取る第2受取手段と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した音情報に応じた音を出力する音発生手段と、を含む電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信手段と、
請求項1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信手段と、を含む電子機器。
【請求項3】
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手段と、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取手段と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した音情報を、前記外部装置に送信する送信手段と、を含む電子機器。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器において、
前記互いに異なる音は、日本語の50音である、電子機器。
【請求項5】
電子機器が行う音出力方法であって、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、
画像情報を受け取る第2受取ステップと、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、
前記検索ステップで検索された音情報に応じた音を出力する音発生ステップと、を含む音出力方法。
【請求項6】
電子機器が行う送信方法であって、
請求項1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信ステップと、
請求項1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信ステップと、を含む送信方法。
【請求項7】
電子機器が行う変換方法であって、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取ステップと、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取ステップと、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索ステップと、
前記検索ステップで検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信ステップと、を含む変換方法。
【請求項8】
コンピュータに、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、
画像情報を受け取る第2受取手順と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、
前記検索手順で検索された音情報に応じた音を出力する音発生手順と、を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
請求項1に記載の電子機器に、前記変換情報を送信する第1送信手順と、
請求項1に記載の電子機器に、前記画像情報を送信する第2送信手順と、を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
互いに異なる音を表す音情報ごとに当該音情報と当該音情報に対応づけられた画像とを含む変換情報を、外部装置から受け取る第1受取手順と、
画像情報を端末装置から受け取る第2受取手順と、
前記変換情報を参照して、前記画像情報が表す画像に対応づけられた音情報を検索する検索手順と、
前記検索手順で検索された音情報を、前記外部装置に送信する送信手順と、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−182637(P2012−182637A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43867(P2011−43867)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】