説明

電子機器のイルミネーション機構

【課題】比較的簡素な構造で多彩な発光形状を実現するイルミネーション機構を提供する。
【解決手段】正面側主筐体20には、複数の貫通孔203が配列形成されている。正面側主筐体20の背面側には、同じく複数の貫通孔803が配列形成された背面側主筐体80が配設されている。貫通孔203内に正面側導光部702が挿嵌し、貫通孔803内に背面側導光部703が挿嵌するように、導光体70が配設されている。正面側主筐体20の正面側には、透光性が低く拡散性が高い第1拡散フィルム301が配設されている。第1拡散フィルム301の正面側には、所定距離離間した位置に透光性が高く拡散性が低い第2拡散フィルム302が配設されている。第2拡散フィルム302の正面側には、半透過反射型の化粧板60が配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のフロントパネル等に備え付けられ、所定の発光パターンで点灯するイルミネーション機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ装置等の遊技機や、設置型の音楽プレイヤーでは、ユーザを視覚的に楽しませるために、所定の発光パターンで発光するイルミネーション機構が備えられているものがある。例えば、特許文献1では、外部へ発光する開口部にプリズムを備え付け、当該プリズムに対して装置内からRGBの光を照射することで、電子機器の表面側から見て多彩な色が見えるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】2009−75612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のイルミネーション機構では、色を変化させることができるものの、表面側から見た発光形状は、開口部の形状およびプリズムの形状により一定となってしまう。ここで、発光形状を変えようとすれば、開口形状を変化させたり、プリズム形状を変化させなければならず、部品の取り替えを伴うものとなる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、部品の取り替えを行う必要が無く、比較的簡素な構造で、電子機器の表面に多彩な発光形状を実現することができる、電子機器のイルミネーション機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、電子機器のイルミネーション機構に関する。このイルミネーション機構は、主筐体、第1拡散フィルム、第2拡散フィルム、導光体を備える。主筐体は、正面から背面に亘り、所定開口形状の貫通孔が形成されている。第1拡散フィルムは、主筐体の正面側に配置されている。第2拡散フィルムは、第1拡散フィルムの主筐体と反対側の面に配置されている。第2拡散フィルムと第1拡散フィルムとは所定距離離間して配置されている。第2拡散フィルムは、第1拡散フィルムよりも透光率が高く拡散性の低い材質で形成されている。導光体は、主筐体の貫通孔内に挿入され、主筐体の背面側に設置された光源からの光を正面方向へ導光する。
【0007】
この構成では、光源からの光が弱ければ、貫通孔の開口形状と略同じ発光形状が正面に現れる。しかし、光源からの光が強ければ、貫通孔の形状に類似する強発光部と当該強発光部を囲み放射状に拡散して見える弱発光部からなる発光形状が正面に現れる。すなわち、光の強度のみによって、異なる発光形状を実現できる。
【0008】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における主筐体には、貫通孔が複数形成されている。
【0009】
この構成では、複数の貫通孔が形成されていることにより、貫通孔を通過する光毎に強度を変化させる等の制御を行えば、貫通孔の位置毎に異なる発光形状を実現できる。これにより、多彩な発光パターンを実現できる。
【0010】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における複数の貫通孔は、開口形状が複数種類で形成されている。
【0011】
この構成では、同じ強度の光が入射しても、種類の異なる貫通毎に発光形状が異なる。これにより、さらに多彩な発光パターンを実現できる。
【0012】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における複数の貫通孔には、導光体が挿入された貫通孔と、導光体が挿入されていない貫通孔とが存在する。
【0013】
この構成では、導光体の挿入されていない貫通孔と、導光体の挿入されている貫通孔とで、異なる発光形状を実現できる。これにより、さらに多彩な発光パターンを実現できる。
【0014】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における複数の導光体は、複数種類の形状で形成されている。
【0015】
この構成では、同じ強度の光が入射しても、種類の異なる導光体毎に発光形状が異なる。これにより、さらに多彩な発光パターンを実現できる。
【0016】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における主筐体の正面側壁面は、それぞれ異なる深さの凹部で形成された複数の領域を備える。
【0017】
この構成では、貫通孔の正面側端面と第1拡散板との距離を、複数種類で設定できる。これにより、さらに多彩な発光パターンを実現できる。
【0018】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における第1拡散フィルムと第2拡散フィルムとは、光に対する拡散性を有さない透光板の対向する各平板面にそれぞれ設置されている。
【0019】
この構成では、第1拡散フィルムと第2拡散フィルムとが非常に薄くても、透光板により、所定間隔を置いて平行に設置することが容易に実現できる。
【0020】
また、この発明の電子機器のイルミネーション機構における第2拡散フィルムの正面には、半透過反射型の化粧板が設置されている。
【0021】
この構成では、化粧板が備えられることで、内部の貫通孔や導光板を、ユーザに視認し難くすることができる。これにより、より見栄えのよい正面壁を実現できる。また、当該化粧板に適宜拡散性を備えさせれば、より多彩な発光パターンを実現できる。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、部品の取り替えを行う必要が無く、比較的簡素な構造で、電子機器の正面に多彩な発光形状を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10を正面側から見た分解斜視図である。
【図2】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10を正面側から見た外観斜視図、および、イルミネーション機構部品10を背面側から見た外観斜視図である。
【図3】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10の正面図である。
【図4】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10の背面図である。
【図5】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10の底面図である。
【図6】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10の側面図である。
【図7】第1の実施形態のイルミネーション機構部品10の平面断面図(図2のA−A面断面図)である。
【図8】光源の光が強い場合の発光形状を模式的に示した図、および光源の光が弱い場合の発光形状を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の第1の実施形態に係る電子機器のイルミネーション機構について、図を参照して説明する。図1は本実施形態のイルミネーション機構部品10を正面側から見た分解斜視図である。図2(A)は本実施形態のイルミネーション機構部品10を正面側から見た外観斜視図であり、図2(B)はイルミネーション機構部品10を背面側から見た外観斜視図である。
【0025】
図3は本実施形態のイルミネーション機構部品10の正面図である。図4は本実施形態のイルミネーション機構部品10の背面図である。図5は本実施形態のイルミネーション機構部品10の底面図である。図6は本実施形態のイルミネーション機構部品10の側面図である。図7は本実施形態のイルミネーション機構部品10の平面断面図(図3のA−A面断面図)である。
【0026】
なお、これらの図では、円筒形の開口部を有するが、当該円筒形の開口部は、本実施形態のイルミネーション機構部品10を装着するカラオケ装置の操作ダイヤルを装着する機構部であるので、省略することができる。したがって、当該円筒形の開口部を有する機構の説明は省略する。
【0027】
イルミネーション機構部品10は、正面側主筐体20、背面側主筐体80、拡散板30、拡散板固定部材40、化粧板50,60、導光体70を備える。正面側主筐体20と背面側主筐体80との複合体により、本願発明の「主筐体」が構成される。
【0028】
正面側主筐体20の本体部201は、平面視して矩形状の正面壁を備える。この本体部201は、透光性を有さない材質、例えば黒色の絶縁性樹脂等で形成される。本体部201は、該正面壁の天面側および底面側(短手方向の両端部)に設置され正面壁の主面に直交する方向に延びる天面壁および底面壁を備える。また、本体部201は、正面壁の両側面(長手方向の両端部)に設置され正面壁の主面に直交する方向に延びる側面壁を備える。これら天面壁、底面壁、および側面壁は、正面壁から背面方向に延びる形状で形成されている。これにより、本体部201の背面側には、背面側凹部204が形成される。
【0029】
本体部201の正面壁には、正面視して四角形からなり、当該正面壁を正面から背面にかけて貫通する貫通孔203が形成されている。貫通孔203は、複数個が配列して形成される。具体的に本実施形態では、正面壁の長手方向に沿って12個配列し、正面壁の短手方向に沿って5個配列する、5×12=60個の貫通孔203が形成されている。
【0030】
また、本実施形態では、長手方向に列ぶ貫通孔203は同じ開口形状からなり、短手方向に列ぶ貫通孔203は開口面面積が異なるように、形成されている。これら配列形成された貫通孔203の形状は、全て同じであってもよく、本実施形態のように異なる複数の形状で形成してもよい。
【0031】
本体部201の正面壁の正面側には、複数の貫通孔203が形成された領域を含むように、凹部202が形成されている。凹部202は、拡散板30の外形形状に応じた形状で形成されている。また、凹部202は、正面視した部分領域毎に異なる深さで形成されている。具体的には、本実施形態では、中央の20(=5×4)個の貫通孔203に対応する領域を最も深く形成し、当該中央領域の両端にあるそれぞれ10(=5×2)個の貫通孔203に対応する領域を、中央領域よりも浅く形成する。さらに、長手方向の両端となるそれぞれ8(=4×2)個の貫通孔203に対応する領域を、最も浅く形成する。例えば、この両端の深さを、拡散板30の厚み程度に設定する。なお、凹部202は、本実施形態では複数の深さで形成しているが、第2実施形態に示すように、全面で同じ深さに形成してもよい。この場合は、全面を拡散板30の厚み程度の深さに設定する。
【0032】
正面側主筐体20の背面側には、背面側主筐体80が配設されている。背面側主筐体80は、平板状の主体部801、凹部802、貫通孔803を備える。平板状の主体部801も、正面側主筐体20の本体部201と同様に透光性を有さない材質で形成されている。
【0033】
主体部801には、複数の貫通孔803が形成されている。これら複数の貫通孔803は、背面側主筐体80を正面側主筐体20に組み付けた際に、上述の正面側主筐体20の本体部201に形成された貫通孔203と、各貫通孔803が正面視して略一致するか、貫通孔203の領域を含むように、形成されている。これら貫通孔803は全て同じ形状で形成されている。
【0034】
主体部801の正面側には、凹部802が設けられている。凹部802は、導光体70の主支持板701の厚みに略一致する深さで形成されている。
【0035】
導光体70は、略透明すなわち透光性が高く拡散性を有さない材質により形成されている。導光体70は、平板状の主支持板701、正面側導光部702、背面側導光部703とから形成されている。
【0036】
主支持板701は、上述の貫通孔203,803の内、長手方向に沿った半分の貫通孔203,803の形成領域に略一致する面積で形成されている。
【0037】
主支持板701の正面側には、それぞれが略四角柱状からなる複数の正面側導光部702が形成されている。複数の正面側導光部702は、貫通孔203と同じ間隔で形成されている。複数の正面側導光部702は、貫通孔203内に挿嵌可能な大きさで形成されている。複数の正面側導光部702の高さ(正面方向に沿った長さ)は、貫通孔203の深さと同じになるように形成されている。複数の正面側導光部702は、主支持板701から離間するほど、断面積が小さくなるように、形成されている。さらに本実施形態では、異なる複数の先端形状からなる複数の正面側導光部702で構成されている。
【0038】
主支持板701の背面側には、それぞれが略四角柱状からなる複数の背面側導光部703が形成されている。複数の背面側導光部703は、主支持板701を基準にして、複数の背面側導光部702と対向するように形成されている。複数の背面側導光部703は、全て同じ形状に形成されている。複数の背面側導光部703は、貫通孔803内に挿嵌可能な大きさで形成されている。複数の背面側導光部703の高さ(背面方向に沿った長さ)は、貫通孔803の深さと同じになるように形成されている。
【0039】
このような形状からなる導光体70を、各正面側導光部702が、対応する各貫通孔203内に挿嵌されるように、正面側主筐体20(本体部201)の背面側に配置する。そして、当該導光体70の正面側主筐体20と反対側から、背面側主筐体80を配置する。この際、背面側主筐体80は、各貫通孔803に、対応する背面側導光部703が挿嵌し、主支持板701が凹部802内に収納されるように配置される。このような複合体が構成された後に、正面側主筐体20と背面側主筐体80とをネジ等により固定する。これにより、複数の貫通孔と導光体による導光機能付きの筐体が形成される。
【0040】
正面側主筐体20の本体部201の正面側には、凹部202内の収納されるように、平板状の拡散板30が配設されている。
【0041】
拡散板30は、透光率が高く拡散性の無い透光板300を備える。透光板300の正面側主筐体20側の平板面には、第1拡散フィルム301が配設されている。透光板300の第1拡散フィルム301の配設面と対向する面には、第2拡散フィルム302が配設されている。第1拡散フィルム301、第2拡散フィルム302は、透光板300のそれぞれの平板面に対して、接着される構造であっても、印刷される構造であってもよい。このような構造とすることで、第1拡散フィルム301、第2拡散フィルム302が極薄い構造であっても、これらフィルム間の距離を保持した状態で、配設することができる。また、他の部品、例えば正面側主筐体20との距離も、面上で均一にすることができる。
【0042】
第1拡散フィルム301は、透光率が低く拡散性が高い材質からなる。ここで、拡散性とは、一方主面から入射した光が、屈折することなく直進して、他方主面から出射せず、拡散板内で反射屈折を繰り返し、入射面よりも出射面の面積が広くなる性質を示す。そして拡散性が低いとは、入射面に対して出射面の面積が同じもしくは、あまり広がらない性質を示し、拡散性が高いとは、入射面に対して出射面の面積が、より広く広がる性質を示す。
【0043】
第2拡散フィルム302は、第1拡散フィルム301と比較して、透光率が高く拡散性が低い材質からなる。
【0044】
拡散板30の正面側、すなわち拡散板30の正面側主筐体20と反対側には、前面側固定部材40が配設されている。前面側固定部材40は、正面視した外形形状が正面側主筐体20と略同じか所定量広い形状からなる矩形状の主体部401を備える。
【0045】
前面側固定部材40の主体部401には、上述の貫通孔203の形成領域を含み拡散板30の外形形状よりも小さい形状の貫通穴402が形成されている。主体部401の正面側、すなわち正面側主筐体20に対して反対側には、正面側から見て貫通穴402を含み、透光性化粧板50の外形形状に略一致する前面側固定用凹部403が形成されている。また、主体部401の正面側、すなわち正面側主筐体20に対して反対側には、正面側から見て貫通穴402を含み、化粧板60の外形形状に略一致する化粧板固定用凹部404が形成されている。
【0046】
前面側固定部材40の正面側すなわち正面側主筐体20に対して反対側には、透光性化粧板50が配設されている。この際、透光性化粧板50は、前面側固定部材40の前面側固定用凹部403内の収納されるように配設されている。
【0047】
透光性化粧板50の正面側、すなわち前面側固定用凹部403に対して反対側には、化粧板60が配設されている。この際、化粧板60は、前面側固定部材40の化粧板固定用凹部404内の収納されるように配設されている。
【0048】
化粧板60は、半透過性および反射性を有する、所謂半透過ミラーの構造からなる。これにより、背面側からの光を正面側へ透過し、正面側から見ても背面側が見えない構造となっている。
【0049】
このような構造からなるイルミネーション機構部品10では、イルミネーション機構部品10の正面側から見ると、各貫通孔203,208に対応する部分で、図8に示す発光形状となる。図8(A)は光源の光が強い場合の発光形状を模式的に示した図であり、図8(B)は光源の光が弱い場合の発光形状を模式的に示した図である。
【0050】
光源の光が強い場合には、図8(A)に示すように、貫通孔203および正面側導光部702の正面形状とほぼ同じ略四角形の高発光領域LmHを中央に、略円形で放射状に広がり、且つ中央から離間するほど輝度が低下する低発光領域LmLを有する発光形状になる。
【0051】
一方、光源の光が弱い場合には、図8(B)に示すように、貫通孔203および正面側導光部702の正面形状とほぼ同じ略四角形の発光領域LmMを有する発光形状になる。
【0052】
このような現象は、導光体70および貫通孔203,208を介して導光し、透光性が低く拡散性が高い第1拡散フィルム301、透光性が高く拡散性が低い第2拡散フィルム302の順で、正面側へ導光したことによるものである。
【0053】
具体的には、貫通孔203,208および導光体70を介して出射する光は、導光体70の正面側導光部702によって導かれ、当該正面側導光部702および貫通孔203と略同じ正面形状の発光形状のまま、第1拡散フィルム301へ入射される。
【0054】
光源の発光強度が強い場合、第1拡散シート301では正面側導光部702の正面形状より広がるように回折しながら拡散した状態で光が出射され、第2拡散シート302へ入射される。この際、正面側導光部702を正面視して重なる領域は光の強度が強く、周辺の広がった領域は光の強度が弱くなる。しかしながら、全体的な光の強度が強いことで、第1拡散シート301から入射した光は、透光性が高く拡散性の低い第2拡散シート302で殆ど減衰されることなく、入射した光の形状と略同じ形状で正面側に出射する。これにより、図8(A)に示すような発光パターンとなる。
【0055】
光源の発光強度が弱い場合、第1拡散フィルム301によって拡散された領域の光は強度がより一層低くなる。したがって、当該光が第2拡散フィルム302へ入射されても、第2拡散フィルム302内を透過することができず、正面側へ出射されない。これにより、出射される光は、導光体70の正面側導光部702および貫通孔203と略同じ正面形状となる。
【0056】
このように、本実施形態の構成を用いることで、光源の光量を調整するだけで多彩な発光形状を実現することができる。
【0057】
この際、光源としては貫通孔203,208の位置毎に配設されたLED等の点光源であるとよい。これにより、点光源毎に光量を異ならせる制御を行えば、より多彩な発光形状を実現できる。
【0058】
また、上述のように、貫通孔203、正面側導光部702の形状を、複数種類にしたり、貫通孔203の正面側端部と第1拡散板30との距離を複数種類にしたり、導光体70を一部貫通孔203,208にのみ配置することで、それぞれに異なる発光形状となるので、さらに多彩な発光形状を実現できる。
【0059】
なお、上述の説明では、導光体70を貫通孔203,803の形成領域の半面にのみ形成する例を示したが、全面に亘るように形成してもよい。また、全ての正面側導光部702を、同じ形状で形成してもよい。
【0060】
また、上述の説明では、半透過反射型の化粧板60を用いた例を示したが、この化粧板60にさらに拡散性を備えさせてもよい。
【0061】
また、上述の説明では、貫通孔203,208数が60個の場合を示したが、他の個数であってもよい。また、貫通孔203,208を正面視した形状が略四角形の場合を示したが、三角形等の他の多角形であってもよい。
【0062】
また、上述の実施形態ではカラオケ装置に装着されるイルミネーション機構部品を例に説明したが、他の設置型の遊技機や電子機器におけるユーザに見える面に設置してもよい。
【0063】
また、本実施形態のイルミネーション機構部品は、フロントパネルに後付けする構造であるが、フロントパネル自体に当該イルミネーション機構の構造を備えてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10:イルミネーション機構部品、20:正面側主筐体、201:本体部、202:凹部、203:貫通孔、204:背面側凹部、30:拡散板、300:透光板、301:第1拡散フィルム、302:第2拡散フィルム、40:前面側固定部材、401:主体部、402:貫通穴、403:前面側固定用凹部、404:化粧板固定用凹部、50:透光性化粧板、60:化粧板、70:導光体、701:主支持板、702:正面側導光部、703:背面側導光部、80:背面側主筐体、801:主体部、802:凹部、803:貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面から背面に亘り、所定開口形状の貫通孔が形成された主筐体と、
該主筐体の前記正面側に配置された第1拡散フィルムと、
該第1拡散板の前記主筐体と反対側の面に前記第1拡散フィルムに対して所定距離離間して配置され、前記第1拡散フィルムよりも透光率が高く拡散性の低い第2拡散フィルムと、
前記主筐体の前記貫通孔内に挿入され、前記主筐体の背面側に設置された光源からの光を正面方向へ導光する導光体と、
を備えた電子機器のイルミネーション機構。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記主筐体には、前記貫通孔が複数形成されている、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記複数の貫通孔は、開口形状が複数種類で形成されている、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記複数の貫通孔には、前記導光体が挿入された貫通孔と、前記導光体が挿入されていない貫通孔とが存在する、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記複数の導光体は、複数種類の形状で形成されている、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項6】
請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記主筐体の正面側壁面は、それぞれ異なる深さの凹部で形成された複数の領域を備える、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記第1拡散フィルムと前記第2拡散フィルムとは、光に対する拡散性を有さない透光板の対向する各平板面にそれぞれ設置されている、電子機器のイルミネーション機構。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子機器のイルミネーション機構であって、
前記第2拡散フィルムの正面側には、半透過反射型の化粧板が設置されている、電子機器のイルミネーション機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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