説明

電子機器

【課題】筐体の開口部を介した電磁波の漏洩と、静電気の流入とを回避することができる電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の電子機器は、筐体21、開口部26、マージン領域31、導電皮膜32、境界部33、および突起状皮膜34を具備する。開口部26は、筐体21に設けられる。マージン領域31は、筐体21の内面で、開口部26の周囲を取り囲んでいる。導電皮膜32は、筐体21の内面で、マージン領域31よりも外側に形成されている。境界部33は、マージン領域31と導電皮膜32との間に位置する。突起状皮膜34は、導電皮膜32と一体に形成されるとともに、境界部33からマージン領域31内にはみ出ている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波対策がなされた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電子機器の筐体に対して導電性の皮膜を形成する際に用いられる静電塗装用治具として、以下のようなものがある。この静電塗装用治具は、板体と、板体の側面に固着された位置決め部と、板体を吊り下げることができる吊り下げ部と、を有している。一方、これに取り付けられる筐体は、上側部材と下側部材とから構成される。
【0003】
筐体は、上側部材と下側部材とで板体を挟みこむようにして、静電塗装用治具に取り付けられる。この状態で、静電塗装用治具の吊り下げ部を静電塗装ラインのコンベアに装着する。塗装ガンは、この静電塗装用治具および筐体に対して静電塗装を行い、筐体の表面に導電性の皮膜を形成する。筐体は、この導電性の皮膜によって電磁波を遮断するシールド効果を発揮することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、このような導電性の皮膜は、人体等に蓄えられた静電気の影響から電子機器を守るためにも機能する。このため、導電性の皮膜は、電子機器から発生する電磁波を遮断するだけでなく、静電気から電子機器を守るためにも、筐体に対して施されることが多い。
【特許文献1】特開平6−142560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器は、その筐体に複数の開口部を有し、この開口部を介して外部の機器との電気的な接続を確保している。しかし、この開口部には、導電性の皮膜を設けることができない。このため、ユーザの指などがこの開口部に接触した際に、ユーザに蓄積された静電気が筐体内の電子部品に伝達される恐れがある。これにより、電子機器に故障を生ずる恐れがある。また、この開口部を通って電磁波が周囲に漏れる可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、筐体の開口部を介した電磁波の漏洩と、静電気の流入とを回避することができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、筐体と、前記筐体に設けられた開口部と、前記筐体の内面で、前記開口部の周囲を取り囲むマージン領域と、前記筐体の内面で、前記マージン領域よりも外側に形成された導電皮膜と、前記マージン領域と前記導電性膜との間に位置する境界部と、前記導電皮膜と一体に形成されるとともに、前記境界部から前記マージン領域内にはみ出た突起状皮膜と、を具備する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、筐体の開口部を介した電磁波の漏洩と、静電気の流入とを回避することができる電子機器を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、図1から図10を参照して、電子機器の実施形態について説明する。図1に示すように、電子機器の一例であるポータブルコンピュータ11は、本体ユニット12と、表示ユニット13と、本体ユニット12と表示ユニット13との間に設けられるヒンジ機構14と、を備えている。表示ユニット13は、ディスプレイ15を有している。ヒンジ機構14は、表示ユニット13を支持している。ヒンジ機構14は、表示ユニット13を本体ユニット12に対して回動できるように、表示ユニット13を支持している。
【0010】
本体ユニット12は、筐体21と、キーボード22と、ポインティングデバイスであるタッチパッド23およびボタン24と、を有している。筐体21は、上側の第1のケース21Aと、下側の第2のケース21Bと、手前側のフロントパネル21Cを有している。第1のケース21Aおよび第2のケース21Bは、その内面に導電性のグランド層を有している。図2に示すように、本体ユニット12は、筐体21の内部に、プリント回路板と、プリント回路板上に実装された複数の電子部品と、を収容している。
【0011】
フロントパネル21Cは、パネル本体25と、パネル本体25に設けられた複数の開口部26と、第1のケース21Aおよび第2のケース21Bへ取り付けるための取付部27と、を有している。複数の開口部26は、一対の円形の第1の開口部26Aと、長方形の第2の開口部26Bと、方形の第3の開口部26Cと、を含んでいる。
【0012】
図5に示すように、フロントパネル21Cの内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域31と、第1のマージン領域31よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域31と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域31内にはみ出た第1の突起状皮膜34と、が設けられている。第1の突起状皮膜34は、導電皮膜32と一体に形成されている。導電皮膜32および第1の突起状皮膜34は、無電解銅ニッケル素材によって、フロントパネル21Cの内面をコーティングするように形成されている。フロントパネル21Cの導電皮膜32は、取付部27を介して第1のケース21Aおよび第2のケース21Bのグランド層に電気的に接続されている。
【0013】
第1の突起状皮膜34は、円形の第1の開口部26Aの周囲の例えば5箇所に、均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜34は、第1の境界部33から第1のマージン領域31内にはみ出して形成されている。第1の突起状皮膜34は、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜34は、第1の先端部34Aを有している。第1の先端部34Aは、第1の開口部26Aに向かって尖っている。図6に示すように、第1の突起状皮膜34の第1の先端部34Aは、例えば90度の角度、すなわち直角をなしている。第1の先端部34Aは、第1の開口部26Aに接するように形成されている。
【0014】
図8に示すように、フロントパネル21Cの内面には、第2の開口部26Bの周囲を取り囲む第2のマージン領域38と、第2のマージン領域38よりも外側に形成された導電皮膜32と、第2のマージン領域38と導電皮膜32との間に位置する第2の境界部39と、第2の境界部39から第2のマージン領域38内にはみ出た第2の突起状皮膜40と、が設けられている。第2の突起状皮膜40は、導電皮膜32と一体に形成されている。第2の突起状皮膜40は、導電皮膜32と同様に無電解銅ニッケル素材によって、フロントパネル21Cの内面をコーティングするように形成されている。
【0015】
第2の突起状皮膜40は、長方形の第2の開口部26Bの周囲の例えば8箇所に、均等に配置するように形成されている。第2の突起状皮膜40は、第3の開口部26Cの角部を外れた位置に設けられている。第2の突起状皮膜40は、第2の境界部39から第2のマージン領域38内にはみ出して形成されている。第2の突起状皮膜40は、第2の開口部26Bに向かって突出している。第2の突起状皮膜40は、第2の先端部40Aを有している。第2の先端部40Aは、第2の開口部26Bに向かって尖っている。図8に示すように、第2の突起状皮膜40の第2の先端部40Aは、例えば90度の角度、すなわち直角をなしている。第2の先端部40Aは、第2の開口部26Bに接するように形成されている。
【0016】
図10に示すように、フロントパネル21Cの内面には、第3の開口部26Cの周囲を取り囲む第3のマージン領域43と、第3のマージン領域43よりも外側に形成された導電皮膜32と、第3のマージン領域43と導電皮膜32との間に位置する第3の境界部44と、第3の境界部44から第3のマージン領域43内にはみ出た第3の突起状皮膜45と、が設けられている。第3の突起状皮膜45は、導電皮膜32と一体に形成されている。第3の突起状皮膜45は、導電皮膜32と同様に無電解銅ニッケル素材によって、フロントパネル21Cの内面をコーティングするように形成されている。
【0017】
第3の突起状皮膜45は、長方形の第3の開口部26Cの周囲の例えば4箇所に、均等に配置するように形成されている。第3の突起状皮膜45は、第3の開口部26Cの角部を外れた位置に設けられている。第3の突起状皮膜45は、第3の境界部44から第3のマージン領域43内にはみ出して形成されている。第3の突起状皮膜45は、第3の開口部26Cに向かって突出している。第3の突起状皮膜45は、第3の先端部45Aを有している。第3の先端部45Aは、第3の開口部26Cに向かって尖っている。図10に示すように、第3の突起状皮膜45の第3の先端部45Aは、例えば90度の角度、すなわち直角をなしている。第3の先端部45Aは、第3の開口部26Cに接するように形成されている。
【0018】
なお、第2の突起状皮膜40は、8個で形成され、第3の突起状皮膜45は、4個で形成されているが、これに限定されるものではない。すなわち、第2、第3の突起状皮膜40、45は、4個以上で、8個以下であれば、どのような数であってもよい。
【0019】
続いて、フロントパネル21Cの内面に導電皮膜32を形成する際に用いられる塗装治具48について説明する。図2と図3に示すように、塗装治具48は、一対の第1の開口部26Aにそれぞれ対応する一対の第1のブロック49と、第2の開口部26Bに対応する第2のブロック50と、第3の開口部26Cに対応する第3のブロック51と、第1のブロック49、第2のブロック50および第3のブロック51を一括して支持する支持部52と、を有している。塗装治具48は、金属材料により形成されている。
【0020】
図4に示すように、第1のブロック49は、円柱形状の第1の本体49Aと、第1の本体49Aの周囲に形成された5個の第1の溝部49Bと、を有している。各第1の溝部49Bは、「V」字形をなしている。
【0021】
図7に示すように、第2のブロック50は、四角柱状の第2の本体50Aと、第2の本体50Aの周囲に形成された8個の第2の溝部50Bと、を有している。各第2の溝部50Bは、例えば90度の角度で、「V」字形をなしている。
【0022】
図9に示すように、第3のブロック51は、四角柱状の第3の本体51Aと、第3の本体51Aの周囲に形成された4個の第3の溝部51Bと、を有している。各第3の溝部51Bは、「V」字形をなしている。
【0023】
この塗装治具48を用いた導電皮膜32および第1から第3の突起状皮膜34、40、45の製造工程について説明する。図2に示すように、筐体21のフロントパネル21Cに対して塗装治具48を装着する。すなわち、第1の開口部26Aに対して第1のブロック49が、第2の開口部26Bに対して第2のブロック50が、第3の開口部26Cに対して第3のブロック51が、それぞれ嵌るようにフロントパネル21Cに塗装治具48を装着する。
【0024】
続いて、図3に示すように、このフロントパネル21Cおよび塗装治具48に対して無電解銅ニッケル素材を塗装ガン53により吹き付けて塗装する。塗装の終了後、塗装治具48をフロントパネル21Cから除去する。こうして、図5に示すように、第1の開口部26Aの近傍では、塗装治具48の第1のブロック49が被さる領域に第1のマージン領域31が形成される。また、第1の溝部49Bに対応する位置に、第1の突起状皮膜34が形成される。
【0025】
図8に示すように、第2の開口部26Bの近傍では、塗装治具48の第2のブロック50が被さる領域に第2のマージン領域38が形成される。また、第2の溝部50Bに対応する位置に、第2の突起状皮膜40が形成される。さらに、図10に示すように、第3の開口部26Cの近傍では、塗装治具48の第3のブロック51が被さる領域に第3のマージン領域43が形成される。また、第3の溝部51Bに対応する位置に、第3の突起状皮膜45が形成される。こうして、導電皮膜32および第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、このフロントパネル21Cの内面に対する吹き付け塗装で一括して形成される。
【0026】
以上が、電子機器の第1の実施形態である。第1の実施形態によれば、フロントパネル21Cの内面に第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45が設けられる。また、この第1の突起状皮膜34は、導電皮膜32と一体に形成されるとともに、第1の境界部33から第1のマージン領域31内にはみ出している。第2の突起状皮膜40は、導電皮膜32と一体に形成されるとともに、第2の境界部39から第2のマージン領域38内にはみ出している。第3の突起状皮膜45は、導電皮膜32と一体に形成されるとともに、第3の境界部44から第3のマージン領域43内にはみ出している。通常、開口部26を避けて筐体21の内面に導電皮膜32を形成するには、開口部26の周囲に所定のマージンを設けることが必要とされる。
【0027】
この構成によれば、第1、第2、第3のマージン領域31、38、43の面積が小さくなるため、これらを介して外部に漏洩する電磁波の量を低減できる。また、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45が第1、第2、第3のマージン領域31、38、43内に張り出すため、静電気を帯電したユーザの指が開口部26の近傍に接触した場合であっても、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45によってこの静電気を吸収して、筐体21内に静電気が流入しないようにできる。
【0028】
この場合、導電皮膜32および第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、筐体21の内面に対する吹き付け塗装で形成される。この構成によれば、筐体21のフロントパネル21Cの内面のみに、導電皮膜32のコーティングを施すことができる。このため、フロントパネル21Cの外面の美観を向上できる。また、導電皮膜32および第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45を一括して簡単に形成できる。
【0029】
この場合、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、開口部26A,26B,26Cに向かって突出している。この構成によれば、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45を開口部26A,26B,26Cに向けて延びるように配置することができる。このため、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45が開口部26A,26B,26Cの近傍に配置され、この開口部26A,26B,26Cの近傍において、静電気が筐体21内に流入してしまうことを防止することができる。
【0030】
この場合、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、第1、第2、第3の先端部34A、40A、45Aを有し、これらは尖っている。この構成によれば、筐体21のフロントパネル21Cに対して導電皮膜32および第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45を吹き付け塗装する際に、第1、第2、第3の先端部34A、40A、45Aに塗装材料がまわり過ぎるのを防止することができる。これにより、導電皮膜32の材料が開口部26に浸入し、フロントパネル21Cの外面にまで導電皮膜32の材料が到達して、電子機器の外観を損ねる事態を防止できる。
【0031】
この場合、第1、第2、第3の先端部34A、40A、45Aは、第1、第2、第3の開口部26A、26B、26Cに接している。この構成によれば、静電気を帯電したユーザの指が第1、第2、第3の開口部26A、26B、26Cの近傍にのみ接触した場合であっても、この静電気を導電皮膜32によって吸収することができる。また、第1、第2、第3の先端部34A、40A、45Aは尖っているため、導電皮膜32の吹き付け塗装時に、導電皮膜32の材料が第1、第2、第3の先端部34A、40A、45Aから開口部26に浸入してしまう事態を防止できる。
【0032】
この場合、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、複数のもので構成されるとともに、第1、第2、第3の開口部26A、26B、26Cの周囲に均等に配置している。この構成によれば、第1、第2、第3のマージン領域31、38、43を介して筐体21内から電子波が周囲に漏れ出てしまう確率を低くすることができる。またこの構成によれば、静電気を帯電したユーザが開口部26の近傍に接触した場合であっても、当該静電気が筐体21内に流入してしまう危険性を極力小さくすることができる。
【0033】
また、第2の開口部26Bおよび第3の開口部26Cは、方形をなしている。この構成によれば、方形の第2の開口部26Bの周囲に複数の第2の突起状皮膜40が均等に配置するとともに、方形の第3の開口部26Cの周囲に複数の第3の突起状皮膜45が均等に配置する。これにより、第2の開口部26Bおよび第3の開口部26Cの形状が方形であっても、これらから電磁波が漏れたり、これらの部分から静電気が流入したりする事態を防止することができる。
【0034】
この場合、第2の突起状皮膜40および第3の突起状皮膜45は、第2の開口部26Bおよび第3の開口部26Cの角部を外れた位置に設けられている。この構成によれば、第2、第3の突起状皮膜40、45が、導電皮膜32の吹き付け塗装時に導電皮膜の材料が浸入し易い開口部26B、26Cの角部から外れているため、第2、第3の突起状皮膜45を介して導電皮膜32の材料が開口部26B、26Cに浸入してしまう事態を防止することができる。
【0035】
この場合、吹き付け塗装は、筐体21に装着される塗装治具48を用いて行われる。この構成によれば、筐体21のフロントパネル21Cに対して、導電皮膜32、マージン領域31、38、43および第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45を簡単かつ高精度で形成することができる。
【0036】
この場合、第1、第2、第3のマージン領域31、38、43は、塗装治具48が被さる領域に形成される。この構成によれば、第1、第2、第3のマージン領域31、38、43に対して導電皮膜32を形成しないようにすることができる。
【0037】
この場合、塗装治具48は、第1から第3の本体49A、50A、51Aと、これらの周囲に形成された第1から第3の溝部49B、50B、51Bを有する。第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45は、第1から第3の溝部49B、50B、51Bに対応する位置に形成される。この構成によれば、第1から第3の溝部49B、50B、51Bは、第1、第2、第3の突起状皮膜34、40、45を簡単かつ精度良く形成することができる。
【0038】
この場合、開口部26は、複数のもので構成され、塗装治具48は、複数の開口部26にそれぞれ対応する第1から第3のブロック49、50、51を連結して形成される。この構成によれば、複数の開口部26に対応する塗装治具48を、一括して筐体21のフロントパネル21Cに装着したり、一括して筐体21のフロントパネル21Cから取り外したりすることができる。
【0039】
続いて、図11と図12を参照して、電子機器の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータ61は、第1の突起状皮膜62および第1のマージン領域63の構造が第1の実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0040】
図11に示すように、筐体21のフロントパネル21Cの内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域63と、第1のマージン領域63よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域63と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域63内にはみ出た第1の突起状皮膜62と、が設けられている。第1の突起状皮膜62は、導電皮膜32と一体に形成されている。
【0041】
第1の突起状皮膜62は、第1の開口部26Aの周囲の例えば4箇所に均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜62は、第1の境界部33から第1のマージン領域63内にはみ出しており、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜62は、第1の開口部26Aに向かって尖っている第1の先端部62Aを有している。図12に示すように、第1の突起状皮膜62の第1の先端部62Aは、例えば、100度の角度をなしている。第1の先端部62Aは、第1の開口部26Aに接するように形成されている。
【0042】
続いて、図13と図14を参照して、電子機器の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータ71は、第1の突起状皮膜72および第1のマージン領域73の構造が第1の実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0043】
図13に示すように、筐体21のフロントパネル21Cの内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域73と、第1のマージン領域73よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域73と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域73内にはみ出た第1の突起状皮膜72と、が設けられている。第1の突起状皮膜72は、導電皮膜32と一体に形成されている。
【0044】
第1の突起状皮膜72は、第1の開口部26Aの周囲の例えば8箇所に均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜72は、第1の境界部33から第1のマージン領域73内にはみ出しており、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜72は、第1の開口部26Aに向かって尖っている第1の先端部72Aを有している。図14に示すように、第1の突起状皮膜72の第1の先端部72Aは、例えば、80度の角度をなしている。第1の先端部72Aは、第1の開口部26Aに接するように形成されている。
【0045】
なお、第2の実施形態および第3の実施形態では、第1の先端部62Aは、100度で形成されるとともに、第1の先端部72Aは、80度で形成されているが、これらに限られるものではない。すなわち、第1の先端部62A、72Aは、80度以上で、100度以下の角度であれば、どのような角度であってもよい。同様に、第1の突起状皮膜62は、4個で構成されるとともに、第1の突起状皮膜72は、8個で構成されているが、これに限定されるものではない。すなわち、第1の突起状皮膜62、72は、4個以上で、8個以下であれば、どのような数であってもよい。
【0046】
第2の実施形態および第3の実施形態の電子機器によれば、第1の突起状皮膜62、72の第1の先端部62A、72Aは、鋭角または鈍角をなしている。この構成によれば、第1の先端部62A、72Aは、鋭角、鈍角のいずれであっても、電磁波の外部への漏洩と、静電気の外部からの流入とを防止することができる。この場合、第1の突起状皮膜34の数が多い場合には、第1の突起状皮膜62、72の第1の先端部62A、72Aの角度は小さく、第1の突起状皮膜62、72の数が少ない場合には、第1の突起状皮膜62、72の第1の先端部62A、72Aの角度は大きいことが好ましい。
【0047】
この場合、第1の先端部34Aは、80度以上で、100度以下の角度をなしている。一般に、吹き付け塗装をする際には、第1の先端部62A、72Aの角度が狭くなり過ぎると、導電性膜の材料が第1の先端部62A、72Aまでまわらなくなり、第1の先端部62A、72Aの角度が広くなり過ぎると、第1の先端部62A、72Aを介して導電皮膜32の材料が第1の開口部26Aまで漏れてしまう事態を生じる。この構成によれば、第1の先端部62A、72Aの角度が吹き付け塗装に好適な範囲内になるため、第1の突起状皮膜34を適切に形成することができる。
【0048】
この場合、第1の突起状皮膜62、72は、4個以上で、8個以下である。この構成によれば、第1の突起状皮膜62、72の数が適正な範囲内になるため、電磁波の漏洩および静電気の流入とを有効に防止できる。
【0049】
続いて、図15と図16を参照して、電子機器の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータ81は、第1の突起状皮膜82および第1のマージン領域83の構造が第1の実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0050】
図15に示すように、筐体21のフロントパネル21Cの内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域83と、第1のマージン領域83よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域83と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域83内にはみ出た第1の突起状皮膜82と、が設けられている。第1の突起状皮膜82は、導電皮膜32と一体に形成されている。
【0051】
第1の突起状皮膜82は、第1の開口部26Aの周囲の例えば5箇所に均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜82は、第1の境界部33から第1のマージン領域83内にはみ出しており、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜82は、第1の開口部26Aに向かって尖っている第1の先端部82Aを有している。図16に示すように、第1の突起状皮膜82の第1の先端部82Aは、例えば90度の角度、すなわち直角をなしている。第1の先端部82Aと第1の開口部26Aとの間には、隙間84が形成されている。
【0052】
第4の実施形態の電子機器によれば、第1の先端部82Aと、第1の開口部26Aとの間には、隙間84が形成されている。この構成によれば、隙間84は、導電皮膜32を吹き付け塗装する際に、導電性膜の材料に対するバッファーゾーンになる。このため、たとえ第1の先端部82Aから導電皮膜32の材料が漏れることがあっても、導電皮膜32の材料が第1の開口部26Aひいては筐体21の外面にまで到達してしまう事態を極力防止できる。
【0053】
続いて、図17と図18を参照して、電子機器の第5の実施形態について説明する。第4の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータ91は、第1の突起状皮膜92および第1のマージン領域93の構造が第1の実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0054】
図17に示すように、筐体21のフロントパネル21C内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域93と、第1のマージン領域93よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域93と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域93内にはみ出た第1の突起状皮膜92と、が設けられている。第1の突起状皮膜92は、導電皮膜32と一体に形成されている。
【0055】
第1の突起状皮膜92は、第1の開口部26Aの周囲の例えば4箇所に均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜92は、第1の境界部33から第1のマージン領域93内にはみ出しており、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜92は、第1の開口部26Aに向かって尖っている第1の先端部92Aを有している。図18に示すように、第1の突起状皮膜92の第1の先端部92Aは、例えば、100度の角度をなしている。第1の先端部92Aと第1の開口部26Aとの間には、隙間94が形成されている。
【0056】
次に、図19と図20を参照して、電子機器の第6の実施形態について説明する。第6の実施形態に係る電子機器の一例であるポータブルコンピュータ101は、第1の突起状皮膜102および第1のマージン領域103の構造が第1の実施形態のものと異なっているが、他の部分は第1の実施形態と共通している。このため、主として異なる部分について説明し、共通する部分については共通の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図19に示すように、筐体21のフロントパネル21Cの内面には、第1の開口部26Aの周囲を取り囲む第1のマージン領域103と、第1のマージン領域103よりも外側に形成された導電皮膜32と、第1のマージン領域103と導電皮膜32との間に位置する第1の境界部33と、第1の境界部33から第1のマージン領域103内にはみ出た第1の突起状皮膜102と、が設けられている。第1の突起状皮膜102は、導電皮膜32と一体に形成されている。
【0058】
第1の突起状皮膜102は、第1の開口部26Aの周囲の例えば8箇所に均等に配置するように形成されている。第1の突起状皮膜102は、第1の境界部33から第1のマージン領域103内にはみ出しており、第1の開口部26Aに向かって突出している。第1の突起状皮膜102は、第1の開口部26Aに向かって尖っている第1の先端部102Aを有している。図20に示すように、第1の突起状皮膜102の第1の先端部102Aは、例えば、80度の角度をなしている。第1の先端部102Aと第1の開口部26Aとの間には、隙間104が形成されている。
【0059】
なお、第5の実施形態および第6の実施形態では、第1の先端部92Aは、100度で形成されるとともに、第1の先端部102Aは、80度で形成されているが、これらに限られるものではない。すなわち、第1の先端部92A、102Aは、80度以上で、100度以下の角度であれば、どのような角度であってもよい。同様に、第1の突起状皮膜92は、4個で構成されるとともに、第1の突起状皮膜102は、8個で構成されているが、これに限定されるものではない。すなわち、第1の突起状皮膜92、102は、4個以上で、8個以下であれば、どのような数であってもよい。
【0060】
第5の実施形態および第6の実施形態の電子機器によれば、第1の突起状皮膜92、102の第1の先端部92A、102Aは、鋭角または鈍角をなしている。この構成によれば、第1の先端部92A、102Aは、鋭角、鈍角のいずれであっても、電磁波の外部への漏洩と、静電気の外部からの流入とを防止することができる。この場合、第1の突起状皮膜92、102の数が多い場合には、第1の先端部92A、102Aの角度を小さくし、第1の突起状皮膜92、102の数が少ない場合には、第1の先端部92A、102Aの角度を大きくすることが好ましい。
【0061】
この場合、第1の先端部92A、102Aは、80度以上で、100度以下の角度をなしている。一般に、吹き付け塗装をする際には、第1の先端部92A、102Aの角度が狭くなり過ぎると、導電皮膜32の材料が第1の先端部92A、102Aまでまわらなくなり、第1の先端部92A、102Aの角度が広くなり過ぎると、第1の先端部92A、102Aを介して導電皮膜32の材料が第1の開口部26Aまで漏れてしまう事態を生じる。この構成によれば、第1の先端部92A、102Aの角度が吹き付け塗装に好適な範囲内になるため、第1の突起状皮膜92、102を適切に形成することができる。
【0062】
この場合、第1の突起状皮膜92、102は、4個以上で、8個以下である。この構成によれば、第1の突起状皮膜92、102の数が適正な範囲内になるため、電磁波の漏洩および静電気の流入とを有効に防止できる。
【0063】
本発明の電子機器は、ポータブルコンピュータ用に限らず、例えば携帯情報端末のようなその他の電子機器に対しても実施可能である。その他、電子機器は、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、第1から第3の突起状皮膜の形状は、上記の鋭角または鈍角の三角形に限られるものではない。図21に示すように、第1の突起状皮膜111は、例えば、各先端部が第1の開口部26Aに接した半円形状であってもよい。また、図22に示すように、第1の突起状皮膜121は、例えば、略台形状であってもよい。図21と図22に示す第1の突起状皮膜111、121であっても、筐体21内からの電磁波の漏洩と、筐体21外からの静電気の流入とを十分に防止することができる。しかし、これらの形状の第1の突起状皮膜111、121は、吹き付け塗装で形成する際に、各先端部から導電皮膜32の材料が第1の開口部26Aに漏れてしまう可能性がある。このため、これらの形状の第1の突起状皮膜111、121を採用する際には、導電皮膜32を吹き付け塗装以外の塗装方法で形成することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】第1の実施形態に係るポータブルコンピュータを示す斜視図。
【図2】図1に示すポータブルコンピュータのフロントパネルおよび塗装治具を示す斜視図。
【図3】図2に示すフロントパネルに塗装治具を装着し、塗装する状態を示す斜視図。
【図4】図3に示すフロントパネルおよび塗装治具のうち、第1の開口部付近を拡大して示す斜視図。
【図5】図4に示すフロントパネルを内側からみた平面図。
【図6】図5に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図7】図3に示すフロントパネルおよび塗装治具のうち、第2の開口部付近を拡大して示す斜視図。
【図8】図7に示すフロントパネルを内側からみた平面図。
【図9】図3に示すフロントパネルおよび塗装治具のうち、第3の開口部付近を拡大して示す斜視図。
【図10】図9に示すフロントパネルを内側からみた平面図。
【図11】第2の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図12】図11に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図13】第3の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図14】図13に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図15】第4の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図16】図15に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図17】第5の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図18】図17に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図19】第6の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図20】図19に示すフロントパネルに形成される第1の突起状皮膜を示す平面図。
【図21】他の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【図22】他の実施形態に係るポータブルコンピュータのフロントパネルの第1の開口部付近を拡大して示す平面図。
【符号の説明】
【0065】
11、61、71、81、91、101…ポータブルコンピュータ、21…筐体、21C…フロントパネル、26…複数の開口部、26A…第1の開口部、26B…第2の開口部、26C…第3の開口部、31、63、73、83、93、103…第1のマージン領域、32…導電皮膜、33…第1の境界部、34、62、72、82、92、102、111、121…第1の突起状皮膜、34A、62A、72A、82A、92A、102A…第1の先端部、38…第2のマージン領域、39…第2の境界部、40…第2の突起状皮膜、40A…第2の先端部、43…第3のマージン領域、44…第3の境界部、45…第3の突起状皮膜、45A…第3の先端部、48…塗装治具、49…第1のブロック、49A…第1の本体、49B…第1の溝部、84、94、104…隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられた開口部と、
前記筐体の内面で、前記開口部の周囲を取り囲むマージン領域と、
前記筐体の内面で、前記マージン領域よりも外側に形成された導電皮膜と、
前記マージン領域と前記導電性膜との間に位置する境界部と、
前記導電皮膜と一体に形成されるとともに、前記境界部から前記マージン領域内にはみ出た突起状皮膜と、
を具備することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記導電皮膜および前記突起状皮膜は、前記筐体の内面に対する吹き付け塗装で一括して形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記突起状皮膜は、前記開口部に向かって突出していることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記突起状皮膜は、先端部を有し、この先端部は尖っていることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記先端部は、前記開口部に接していることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記先端部と、前記開口部との間には、隙間が設けられることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項7】
前記先端部は、直角、鋭角、および鈍角のうち、いずれかをなしていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記先端部は、80度以上で、100度以下の角度をなしていることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記突起状皮膜は、複数のもので構成されるとともに、前記開口部の周囲に均等に配置することを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
前記突起状皮膜は、4個以上で、8個以下であることを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【請求項11】
前記開口部は、方形をなしていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項12】
前記突起状皮膜は、前記開口部の角部を外れた位置に設けられることを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記突起状皮膜は、複数のもので構成されるとともに、前記開口部の周囲に均等に配置することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
前記突起状皮膜は、4個以上で、8個以下であることを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記吹き付け塗装は、前記筐体に装着される塗装治具を用いることを特徴とする請求項2ないし請求項14のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項16】
前記マージン領域は、前記塗装治具が被さる領域に形成されることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記塗装治具は、本体と、前記本体の周囲に形成された複数の溝部を有し、
前記突起状皮膜は、前記複数の溝部に対応する位置に形成されることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の電子機器。
【請求項18】
前記開口部は、複数のもので構成され、
前記塗装治具は、複数の前記開口部にそれぞれ対応する複数のブロックを連結して形成されることを特徴とする請求項15ないし請求項17のいずれか1項に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−140923(P2008−140923A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324625(P2006−324625)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】