電子機器
【課題】回転蓋の適正且つ円滑作動を実現すると共に良好な外観を保証する電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器の外観面を形成する外装部材10と、外装部材10に対して回転可能に軸支される回転蓋20とを有する。外装部材10には、回転蓋20を開状態としたときに、回転蓋20を外装部材10の内部に収納するための貫通穴が形成され、回転蓋20の外観面側には外観曲面部22と外観平面部21が形成されるとともに、外観平面部21の裏面には、回転蓋20が開状態となったときに貫通穴と回転蓋20との間に発生する隙間を覆う突状部が形成される。
【解決手段】電子機器の外観面を形成する外装部材10と、外装部材10に対して回転可能に軸支される回転蓋20とを有する。外装部材10には、回転蓋20を開状態としたときに、回転蓋20を外装部材10の内部に収納するための貫通穴が形成され、回転蓋20の外観面側には外観曲面部22と外観平面部21が形成されるとともに、外観平面部21の裏面には、回転蓋20が開状態となったときに貫通穴と回転蓋20との間に発生する隙間を覆う突状部が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオカメラ等の電子機器であって、特に、その閉状態で筐体内部に内蔵される外部端子などを覆い、開状態では筐体内部に収納され、外部端子などを露出させる回転蓋を備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器に内蔵され外部機器と映像・音声等を入出力可能な外部端子や、電子機器に対して着脱可能な記録媒体やバッテリ等を保持するスロット等を有する電子機器が広く知られている。防塵防滴や外観からの見た目の観点から、これらの外部端子やスロット部を外観へ露出させないため、スロット部を覆い隠すような蓋部材を用いて、これらの外部端子やスロット部を保護することが多い。この蓋部材の構成として、外部端子等を使用しない場合は外部端子等を外観から覆い隠し、使用する場合は蓋部材が移動し外部端子等を外観に露出させるといったように、電子機器に対して蓋部材が移動可能に構成されるのが一般的である。
【0003】
このような蓋体構造に関して、例えば特許文献1に開示されるような蓋体構造が知られている。特許文献1における蓋体構造によると、電子機器本体に形成されている開口部を、開口又は閉口される蓋開閉装置において、蓋体は、開口を覆う第一の位置と、スライド移動した第二の位置と、回転して開口を露出させる第三の位置とに移動可能である。この第三の位置は、蓋体が回転して本体外部方向に突出して開口部を露出させるという構成である。また、蓋体の裏面側先端には蓋体の長手方向にリブが形成され、蓋体が第一の位置にあるとき、このリブが電子機器本体側に形成された凹部と嵌合し、蓋閉状態を保持する。尚、前記リブは蓋開状態では特に機能しない。特許文献1ではこのような構造の蓋開閉装置を撮像装置に応用して説明しているが、特許文献1にて実施される撮像装置では以下のような問題が起こる可能性がある。
【0004】
即ち先ず、撮像装置の底面側に突出する方向へ回転して開状態へと移行する蓋体構造では、三脚に取り付けた際蓋体を開状態に移行できない、若しくは蓋体の開操作の操作性を損ねる。また、LCD表示装置と対向する面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、蓋体開状態でLCD表示装置を閉じると、LCD表示装置の表示面に傷がついたり破損したりする。これらの問題はユーザーが撮像装置を使用する上で、非常に好ましくないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−173473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した特許文献1あるいは別の従来例及びその課題を鑑みた蓋体構造における課題をここで再度整理する。即ち、特許文献1のものでは、蓋体が回転して撮像装置の外部方向に突出して開口部を露出させる。このような蓋体構造の場合、例えば撮像装置の底面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、撮像装置を三脚に取り付けた際、蓋体を開状態にできないもしくは蓋体の開操作の操作性を損ねる可能性がある。また、例えば、LCD表示装置と対向する面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、蓋体開状態でLCD表示装置を閉じると、LCD表示装置に傷がついたり破損する恐れがある。
【0007】
本発明は従来の課題に鑑みてなされたものであり、回転蓋の適正且つ円滑作動を実現すると共に良好な外観を保証する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電子機器の外観面を形成する外装部材と、前記外装部材に対して回転可能に軸支される回転蓋とを有する電子機器であって、前記外装部材には、前記回転蓋を開状態としたときに、前記回転蓋を前記外装部材の内部に収納するための貫通穴が形成され、前記回転蓋の外観面側には外観曲面部と外観平面部が形成されるとともに、前記外観平面部の裏面には、前記回転蓋が前記開状態となったときに前記貫通穴と前記回転蓋との間に発生する隙間を覆う突状部が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、回転蓋が適正且つ円滑作動を実現すると共に良好な外観を保証する電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る撮像装置の蓋開時の斜視図である。
【図2】本発明に係る撮像装置の蓋閉時の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における外部端子蓋の表面側斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における外部端子蓋の裏面側斜視図である。
【図5】本発明の実施形態における外装部材収納部の斜視図である。
【図6】本発明の実施形態における外装部材収納部の正面図である。
【図7】図6におけるβ−β線に沿う断面図及びγ部拡大図である。
【図8】本発明の実施形態における外部端子蓋構造の背面斜視図である。
【図9】本発明の実施形態における外部端子蓋構造の背面斜視図である。
【図10】本発明の実施形態における外部端子蓋の開閉作動をX視方向に見て示す図である。
【図11】本発明の実施形態における外部端子蓋閉状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施形態における外部端子蓋開状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施形態における外部プラグ挿入時の状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施形態における外部端子蓋閉状態を示す正面図である。
【図15】本発明の実施形態における外部端子蓋の開閉状態をそれぞれ示す図14におけるε−ε線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面に従って、本発明による電子機器における蓋体構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明のこの実施形態において、電子機器の一例として撮像装置に応用した場合の例で説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る撮像装置の斜視図である。なお、前述した従来例と同様の構成要素については、同一の符号を付し詳細説明を省略する。
ここで、図1中の矢印にて示す方向を、以下の文中でX方向、Y方向、Z方向と定める。また、各図における各要素において、図1に示すZ方向側の面を表面側、Z方向と逆側の面を裏面側と記載する。
【0012】
図1及び図2において、1は被写体を撮像するためのレンズや撮像した画像を電気信号に変換するセンサ等を含む撮像装置本体、2は撮像した画像を表示可能な表示装置である。3は撮像装置本体1に対して表示装置2を、図1に示す開位置と図2に示す閉位置に開閉可能に結合するヒンジ部、4は撮像装置本体1に電源を供給するバッテリである。10は撮像装置本体1の一面を成す筐体であり、表示装置2の閉状態で対向する面に配される外装部材である。20は外装部材10の底面側(Y方向下側)に配置され、裏面側に外装部材10に保持された外部端子を有すると共に、外部端子を覆う閉位置(閉状態)と外部端子を露出させる開位置(開状態)に移動可能な回転蓋として機能する外部端子蓋である。
【0013】
本撮像装置をユーザーが使用する際、ユーザーはバッテリ4を撮像装置本体1に装着し撮像装置本体1に電源を供給させ、撮像装置本体1側を把持した状態で撮影を行う。この時、図1に示すように表示装置2を、撮像装置本体1に対して回転させ、表示装置2を撮影状態で視認可能な位置に移動させることで、ユーザーは撮影画像を確認しながら撮影を行うことが可能となる。撮影を終了した際、ユーザーは図2に示す位置に表示装置2を回転させ収納することで、未使用時、表示装置2の表示面を保護することができる。
【0014】
ここで、仮に外部端子蓋20が表示装置2側に突出して開位置に移動するような蓋構造である場合とする。この場合、外部端子蓋20を開状態で表示装置2を収納すると、表示装置2の表示面と外部端子蓋20が接触することとなり、表示装置2の表示面を傷つけたり破損させてしまう恐れがある。また、本実施形態では外部端子蓋20が撮像装置本体1の底面側に配置されている。仮に、外部端子蓋20が撮像装置本体1の底面側に突出して開位置に移動するような蓋構造である場合とする。この場合、図示しない撮像装置本体1の底面(Y方向下側の面)に設けられた三脚ネジを利用し、本撮像装置を三脚に取り付けた際、三脚と干渉し外部端子蓋20を開位置移動できない、あるいは開操作感を損ねるといった恐れがある。
【0015】
これらの問題を回避するため、本実施形態における外部端子蓋20の開閉構造は、閉位置において外装部材10より表示装置2側へ突出させず、更に開位置に移動する際は撮像装置本体1の内部に回転して収納される蓋構造をとるものとする。
また、外装部材10の表面側(外観側)は、その外装面として平面にて構成される。外部端子蓋20の外観部はこの外装部材10の平面で形成された外観面に合わせた平面部を有する。仮に、外部端子蓋20の外観部を、外部端子蓋20の回転軸から描かれる円弧形状で形成した場合、外装部材10と外部端子蓋20との間に隙間が発生し、蓋閉状態で外観品位を損ねてしまうこととなる。
【0016】
(外部端子蓋・外装部材)
図3及び図4に外部端子蓋20の斜視図を示す。図2は外部端子蓋20の表面側から見た斜視図であり、図4は外部端子蓋20の裏面側から見た斜視図である。なお、図1及び図2と同様の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3及び図4において、21は外部端子蓋20の外観面側に、外装部材10の平面で形成された外観部に合わせた外観平面部、22は外部端子蓋20の外観面側に、外部端子蓋20の回転軸24aを中心とする円弧形状で形成された外観曲面部である。すなわち、外観曲面部22の曲率中心は外部端子蓋20の回転中心と略等しい。なお、外観曲面部22は、外観平面部21の回転軸24aの側に連設される。23aは外部端子蓋20のX方向の一端に形成され裏面側に突出する腕部、23bは外部端子蓋20のX方向のもう一端に形成され裏面側に突出する腕部である。
【0017】
24aは腕部23aにX方向と逆方向に突出するように形成された外部端子蓋20の回転軸、24bは腕部23bにX方向に突出するように形成された外部端子蓋20の回転軸である。25aは腕部23aに形成された開ストッパー部、25bは腕部23bに形成された開ストッパー部、26は腕部23aに形成されたバネ掛穴である。27は外部端子蓋20の外観平面部21の裏面側にX方向に延在するように形成されたリブ部(突起形状とした突状部)であり、外観曲面部22とは反対側の外観平面部21の端部側にてX方向に沿って形成される。28は外部端子蓋20の外形からのY方向に突出した蓋指掛凸部、29は蓋指掛凸部28に形成され外観平面部21より奥行き方向に一段内側に凹状をなして形成された蓋指掛凹部である。
【0018】
図5に外装部材10における、外部端子蓋20の収納部の詳細図を表す。図5は外装部材10の表面側から見た斜視図である。図5において、11は外装部材10の一面に奥行き方向(Z方向と逆方向)に凹んで形成され、即ち凹設され閉状態の外部端子蓋20を収容する収納部である。11aは収納部11の奥行き方向の面を形成する凹面である。ここで、外部端子蓋20は回転軸24a,24bを介して、収納部11の内側にて回転可能に軸支される。12は収納部11内に形成され外部端子蓋20が閉状態から開状態に移動する際に、外部端子蓋20が潜り込んで、外装部材10の内部に収納される貫通穴である。13a、13b及び13cは凹面11aに形成され外装部材10に締結される外部端子を露出させる端子開口である。端子開口13a、13b、13cは外部端子蓋20が閉状態のときに、外部端子蓋20によって覆われる領域に配置されている。また、端子開口13a、13b、13cが形成される領域は平面形状となっている。14は貫通穴12の奥行き方向に形成されたバネ掛ボスである。バネ掛ボス14は貫通穴12に突出して形成されている。15は凹面11aに表示され外部端子の種類を表す刻印部、16は収納部11のY方向上側に設けられる外装開指掛凹部、17は収納部11のY方向下側に設けられる外装閉指掛凹部である。そして外部端子蓋20は、収納部11の凹面11aを覆う第一の位置と、該凹面11aを露出させる第二の位置に回転移動する。
【0019】
図6及び図7に、外装部材10における収納部11まわりを成形するための金型構造を示す。図6は収納部11の正面図である。図7(a)は図6に示す一点鎖線β−βに沿った断面を、図中の矢印方向から見た断面図である(β−β断面)。図7(b)は図7(a)において二点鎖線で示すγ部の詳細を示す部分拡大図である。
【0020】
図7(b)の断面図において、斜線(小ピッチの右下がりのハッチング)で表される範囲Vが固定金型範囲であり、網掛け線で表される範囲Wが可動金型範囲である。本実施形態における外装カバー10では、バネ掛ボス14が貫通穴12の奥行き方向にて固定金型及び可動金型によって成型される。仮に、このバネ掛ボス14を貫通穴12外の例えば凹面11aの裏面側等で成型しようとすると、固定金型内に内スライド金型を伴う複雑な型構造となり金型費がアップし、結果外装カバー10単部品のコストアップに繋がってしまう。
【0021】
本実施形態では従来構造である内スライド金型を使用したバネ掛け部の成型方法に対して、バネ掛ボス14を貫通穴12の奥行き方向で固定金型及び可動金型によって成型するためコスト上有利である。また、図7(a)の寸法S及び寸法Tは、固定側金型及び可動側金型の先端肉厚寸法を表す。この金型先端肉厚が薄いと、外装部材10の量産時、金型の破損等の問題が起こり、金型補修や作り変え等の対策により、やはり部品単価のコストアップに繋がってしまう。そこで本実施形態では、図7(b)に示すように、バネ掛ボス14を3/4円柱形状で形成し、固定側金型の先端肉厚寸法Sを確保している。即ち、固定金型の先端上縁部をバネ掛ボス14の円中心まで近づけ、その厚さを増加させる。このことにより外装部材10の量産性をアップさせ、外装部材10の部品単価のコストダウンが実現可能である。
【0022】
(外部端子蓋・外部端子基板の組み付け)
図8は外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30の組み付け状態を表す。この図8は外装部材10の裏面側から見た斜視図である。18a,18bは外装部材10の外装部材裏面側に突出する方向(Z方向と逆方向)に設けられた立壁部である。そして、19a,19bは立壁部18a,18bにそれぞれ設けられたU字溝、30は外部端子蓋20を閉状態で閉方向へ、開状態で開方向へ付勢するバネ部材としてのトーションバネである。31はトーションバネ30の一端側にX方向と逆方向に延在するように設けられたバネ端、32はトーションバネ30のもう一端側に円形状に設けられたバネ端である。
【0023】
外部端子蓋20及びトーションバネ30を外装部材10に組み付ける際、先ずトーションバネ30の一方端であるバネ端31を外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合させる。この状態で外装部材10の裏面側から、外部端子蓋20を回転させながら貫通穴12に潜り込ませる。その後、外装部材10のU字溝19a,19bに外部端子蓋20の回転軸24a,24bを嵌合させ、外部端子蓋20が収納部11を覆う位置まで回転移動させる。ここで、トーションバネ30を締め付け方向にチャージさせながら、トーションバネ30の他方端であるバネ端32をバネ掛ボス14に引っ掛ける。この状態で、円柱形状を成す回転軸24a,4bとU字溝19a,19bが嵌合しているため、外部端子蓋20の回転移動軌跡が回転軸24a,24bを回転中心とするように規制される。更に、トーションバネ30はこの状態で外部端子蓋20を閉方向へ付勢するため、外部端子蓋20はこの段階で閉状態に保持される(なお、付勢構造の詳細は図10に示す)。このようにトーションバネ30は、外部端子蓋20をその第1の位置及び第二の位置に保持可能な付勢部材として機能する。
【0024】
図9は図8の状態から更に、外部端子基板40及びホルダー部材50を外装部材10に組み付けた図を表す。更に、図9では外部端子基板40及びホルダー部材50を組み付け後、外部端子蓋20を回転させて開状態に移動させている。図9において、40は外部端子を実装する外部端子基板、41は映像情報を入出力するコンポーネント端子、42は映像・音声を入出力するAV端子、43は操作情報を入力するリモコン端子である。44は外部端子基板40と撮像装置本体1内部の図示しない情報処理基板と電気信号を通信するインターフェースであるコネクタ、45a,45bは基板ビス、50は板金で作成されたホルダー部材、51a,51bはホルダービスをそれぞれ表す。
【0025】
外部端子基板40はコンポーネント端子41、AV端子42及びリモコン端子43を実装し、外部の電子機器と撮像装置との間で映像・音声等の情報を入出力可能とする。各端子に入出力される情報は、外部端子基板40上に実装されるコネクタ44を通して、撮像装置本体1内部の図示しない情報処理基板と通信する。ここで、外部端子蓋20はホルダー部材50を組み込むまで閉状態にしておく。先ず、外部端子基板40はホルダー部材50に基板ビス45a,45bによって締結し一体化される。この状態でホルダー部材50は外装部材10の裏面側から組み込み、ホルダービス51a,51bによって外装部材10の裏面側に締結固定される。この時、外部端子蓋20はトーションバネ30によって閉方向に付勢されているため閉状態が維持されており、ホルダー部材50の組み付け時も、組立上邪魔になることはない。
【0026】
ホルダー部材50を組み付けると、外部端子基板40上のコンポーネント端子41、AV端子42及びリモコン端子43はそれぞれ、外装部材10の凹面11aに形成された端子開口13a、13b及び13c(図5参照)と嵌合する。そして、端子開口13a、13b及び13cより各端子のプラグ挿入口が露出する。ホルダー部材50の組み付け状態では、ホルダー部材50がU字溝19a,19bの開放端側を覆う。このため外部端子蓋20はZ方向と逆方向の移動が規制される。そして、図9に示すように外部端子蓋20を回転移動させ開状態に移動可能となる(ホルダー部材50組み付け前に外部端子蓋20を開方向へ移動させると、U字溝19a,19bの開放端より外部端子蓋20が脱落する)。このとき外部端子蓋20の開ストッパー部25a,25bはホルダー部材50と当接し、開き角度を規制する。また、この状態でトーションバネ30は外部端子蓋20の回転移動に伴って回転移動し、外部端子蓋20を開方向へ付勢する(付勢構造の詳細は、図10に示す)。
【0027】
図10(a)に外部端子蓋20が閉方向に付勢されている付勢構造の詳細図を表す。本図では主に外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30のみの構成要素を表示し、その他については図示を省略する。また、図示を分かり易くするため、外装部材10及び外部端子蓋20を透かした状態で表示する。
【0028】
図10(a)は、外部端子蓋20の付勢構造をX方向視(図3、図4参照)で見た図である。この状態で回転軸24aとU字溝19aが嵌合しているため、外部端子蓋20は回転軸24aを中心とした回転方向に回転移動が規制される。また、本図では図示しないが、U字溝19aの開放端側はホルダー部材50(図9参照)で覆われ、外部端子蓋20のZ方向と逆方向への移動が規制される。
【0029】
ここで、トーションバネ30の一方のバネ端31は外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合され、もう一方のバネ端32は外装部材10のバネ掛ボス14に係止されている。そのためトーションバネ30組み付け時、バネ締り方向にチャージさせて組み込まれることから、トーションバネ30は図10(a)の位置にて直線矢印Aの方向へバネ開き力が働く。外部端子蓋20はその移動方向が、回転軸24aを中心とした回転方向に規制されているため、バネ掛穴26に矢印方向の力がかかることにより、図中の回転矢印Bの方向(蓋閉方向)に付勢され、蓋閉状態を維持する。なお、蓋閉じ状態では、外部端子蓋20のY方向上側の面が、外装部材10の収納部11のY方向上側をなす面11b(図5参照)と当接し、外部端子蓋20の閉角度を規制する。
【0030】
図10(b)に外部端子蓋20が開方向に付勢されている付勢構造の詳細図を表す。本図では主に外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30のみの構成要素を表示し、その他については図示を省略する。また、図示を分かり易くするため、外装部材10及び外部端子蓋20を透かした状態で表示する。
【0031】
図10(b)は、外部端子蓋20開状態の付勢構造をX方向視で見た図である。なお、図10(a)と同様の構成要素については詳細な説明を省略する。外部端子蓋20が閉位置から開位置に移動する際、トーションバネ30の一方のバネ端32は外装部材10のバネ掛ボス14に係止されているため、その位置を維持する。もう一方のバネ端31は外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合されているため、外部端子蓋20の回転移動に伴って、バネ掛ボス14を回転中心に回転移動する。このバネ端31の移動と共にトーションバネ30全体がバネ掛ボス14を回転中心に回転移動し、図10(b)の位置に保持される。このときトーションバネ30は、図10(b)の位置にて直線矢印A′の方向へバネ開き力が働く。外部端子蓋20はその移動方向が、回転軸24aを中心とした回転方向に規制されているため、バネ掛穴26に矢印方向の力がかかることにより、図中の回転矢印B′の方向(蓋開方向)に付勢され、蓋開状態を維持する。なお、蓋開状態では、外部端子蓋20の開ストッパー部25a,25bがホルダー部材50に当接し、外部端子蓋20の開角度を規制する。
【0032】
(外部端子蓋開閉時の外観・リブの機能)
図11に外部端子蓋20の閉状態を、図12に外部端子蓋20の開状態を、図13に外部端子蓋20の開状態にて各外部端子に外部プラグを挿入した状態を、外装部材10の表面側から見た斜視図でそれぞれ示す。また、図14に外部端子蓋20閉状態の正面図を示す。そして、図14中の一点鎖線ε−ε断面を図中の矢印方向から見た断面図を、図15(a)(ε−ε断面(CLOSE))に示す。また、同様に外部端子蓋20の開状態での断面図を図15(b)に示す(ε−ε断面(OPEN))。
【0033】
図11に示すように外部端子蓋20は閉状態で、外部端子蓋20の外観平面部21と略平面で形成された外装部材10の外観面が、略同一面をなしている。このように構成することで、外部端子蓋20と外装部材10との間に隙間が発生せず、外観品位を保つことが可能となる。更に外部端子蓋20に外観平面部21を設けることで、その表面に刻印等の印字を視認性良好に配置することが可能となる。また、外部端子蓋20のY方向下側の外観面は、回転軸24aを中心とした円弧状の外観曲面部22で構成される。もし仮に、この部位も平面で構成すると、外部端子蓋20の回転軌跡を描く円が大きくなり、収納部11をY方向下側に大きく広げる必要が出てきてしまうことで、撮像装置自体の大型化を招いてしまう。この問題に鑑みて本実施形態における外部端子蓋20では、外観面のY方向上側を外観平面部21で、また下側を外観曲面部22で構成することにより、外観品位を保ちつつ、撮像装置の小型化に寄与している。
【0034】
また、図11及び図15(a)(ε−ε断面(CLOSE))において、ユーザーが外部端子蓋20を操作して開き方向へ移動させたい場合、ユーザーは外装部材10の外装開指掛凹部16に指を入れ、外部端子蓋20の蓋指掛凸部28を操作する。
【0035】
(蓋閉時リブ部効果)
図15(a)中の二点鎖線の円部に示されるように、外部端子蓋20が閉状態の時、該外部端子蓋20のリブ部27が外装部材10の凹面11aに近接している。リブ部27と凹面11aが近接可能としていることにより、外部端子蓋20が外部からZ方向と逆方向に力を加えられても、リブ部27が凹面11aと当接するため、外部端子蓋20が変形して破損したり、蓋タワミによる外観品位の劣化を防止することができる。また、同様な機能を得るため、凹面11a側からZ方向に突出するような静圧受けリブを配置することも考えられる。この場合、凹面11aに配置される刻印部15(図5参照)の形成範囲を狭めてしまうこととなる。更に、リブ部27と凹面11aは蓋閉状態で予め当接させておいてもよい。
【0036】
このように外部端子蓋20の蓋閉時、そのリブ部27は外部から静圧を受けた際、凹面11aと当接し、外部端子蓋20の変形を防止する静圧受けリブとしての機能を発揮する。また、凹面11aに静圧リブを設けた場合と比較して、凹面11a側に刻印部15を良好に配置可能となる。
【0037】
(蓋開時リブ部効果)
図12において、外部端子蓋20の開状態が示される。図示のように、リブ部27が貫通穴12(図5をも参照)を覆っている。この時、図15(b)に示すようにリブ部27は、外装部材10の凹面11aに近接する。このため外部端子蓋20の開状態でも、貫通穴12を通して撮像装置内部の構成部材が見えてしまうのを防止できる。図12及び図15(b)に示される状態にて、ユーザーが外部端子蓋20を操作して閉じ方向へ移動させたい場合、ユーザーは外装部材10の外装閉指掛凹部17と、外部端子蓋20の蓋指掛凹部29との間に指を入れて外部端子蓋20を操作する。ここで寸法Uは、外装閉指掛凹部17と、蓋指掛凹部29との間の距離を示す。蓋指掛凹部29を設けることによって、ユーザーが指を挿入する隙間である寸法Uを広くとることが可能となる。
【0038】
仮に、外装閉指掛凹部17の凹量を大きくしていくと、そのままでは外装部材10の底面側の外観面が削られ(底面側に貫通穴が空く)、外観品位を劣化させてしまう。尚、本実施形態では図15に示すように凹面11aの一部11a1を減肉しているが、凹面11aを平面で形成してもよい。また、リブ部27と凹面11aは、蓋開状態で相互に当接させてもよい。
【0039】
このように外部端子蓋20の蓋開時、そのリブ部27は凹面11aと近接し貫通穴12を覆い、外部から撮像装置内部を視認不可能にする目隠しとしての機能を発揮する。更に外部端子蓋20に蓋指掛凹29を設けることで、ユーザーが蓋開操作する際の指を入れる隙間を確保すると同時に、外装部材10の外観面を削ることなく、外観品位の劣化も防止できる。
【0040】
図13に、外部端子蓋20の開状態で、各外部端子に外部プラグを挿入した状態を示す。同図において60aはコンポーネントプラグ、60bはAVプラグ、60cはリモコンプラグをそれぞれ表す。各プラグはそれぞれ、コンポーネント端子41、AV端子42、リモコン端子43と電気的に接続し、映像や音声情報、撮像装置の操作情報などを本撮像装置と外部の電子機器とで入出力する。外部端子蓋20はこれらのプラグを挿入する際、邪魔にならない位置まで回転移動し、開位置を保持される必要がある。本実施形態では、コンポーネントプラグ60a、AVプラグ60b及びリモコンプラグ60cに対して図示のような開き角度に設定している。更に外部端子の種類、外部端子の配置位置、挿入される外部端子のプラグ形状に応じて、開き角度を適宜調整していくことで、本発明を有効に適用可能となる。
【0041】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
また、本発明をビデオカメラ等の撮像装置に適用した例を説明したが、本発明はその他の電子機器に対しても同様に、有効且つ効果的に適用である。
【符号の説明】
【0042】
1…撮像装置本体、2…表示装置、3…ヒンジ部、4…バッテリ、10…外装部材、11…収納部、11a…凹面、12…貫通穴、13…端子開口、14…バネ掛ボス、15…刻印部、16…外装開指掛凹部、17…外装閉指掛凹部、20…外部端子蓋、21…外観平面部、22…外観曲面部、24…回転軸、25…開ストッパー部、26…バネ掛穴、27…リブ部、28…蓋指掛凸部、29…蓋指掛凹部、30…トーションバネ、31,32…バネ端、40…外部端子基板、41…コンポーネント端子、42…AV端子、43…リモコン端子、50…ホルダー部材、60a…コンポーネントプラグ、60b…AVプラグ、60c…リモコンプラグ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオカメラ等の電子機器であって、特に、その閉状態で筐体内部に内蔵される外部端子などを覆い、開状態では筐体内部に収納され、外部端子などを露出させる回転蓋を備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子機器に内蔵され外部機器と映像・音声等を入出力可能な外部端子や、電子機器に対して着脱可能な記録媒体やバッテリ等を保持するスロット等を有する電子機器が広く知られている。防塵防滴や外観からの見た目の観点から、これらの外部端子やスロット部を外観へ露出させないため、スロット部を覆い隠すような蓋部材を用いて、これらの外部端子やスロット部を保護することが多い。この蓋部材の構成として、外部端子等を使用しない場合は外部端子等を外観から覆い隠し、使用する場合は蓋部材が移動し外部端子等を外観に露出させるといったように、電子機器に対して蓋部材が移動可能に構成されるのが一般的である。
【0003】
このような蓋体構造に関して、例えば特許文献1に開示されるような蓋体構造が知られている。特許文献1における蓋体構造によると、電子機器本体に形成されている開口部を、開口又は閉口される蓋開閉装置において、蓋体は、開口を覆う第一の位置と、スライド移動した第二の位置と、回転して開口を露出させる第三の位置とに移動可能である。この第三の位置は、蓋体が回転して本体外部方向に突出して開口部を露出させるという構成である。また、蓋体の裏面側先端には蓋体の長手方向にリブが形成され、蓋体が第一の位置にあるとき、このリブが電子機器本体側に形成された凹部と嵌合し、蓋閉状態を保持する。尚、前記リブは蓋開状態では特に機能しない。特許文献1ではこのような構造の蓋開閉装置を撮像装置に応用して説明しているが、特許文献1にて実施される撮像装置では以下のような問題が起こる可能性がある。
【0004】
即ち先ず、撮像装置の底面側に突出する方向へ回転して開状態へと移行する蓋体構造では、三脚に取り付けた際蓋体を開状態に移行できない、若しくは蓋体の開操作の操作性を損ねる。また、LCD表示装置と対向する面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、蓋体開状態でLCD表示装置を閉じると、LCD表示装置の表示面に傷がついたり破損したりする。これらの問題はユーザーが撮像装置を使用する上で、非常に好ましくないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−173473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した特許文献1あるいは別の従来例及びその課題を鑑みた蓋体構造における課題をここで再度整理する。即ち、特許文献1のものでは、蓋体が回転して撮像装置の外部方向に突出して開口部を露出させる。このような蓋体構造の場合、例えば撮像装置の底面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、撮像装置を三脚に取り付けた際、蓋体を開状態にできないもしくは蓋体の開操作の操作性を損ねる可能性がある。また、例えば、LCD表示装置と対向する面側に突出する方向へ回転して開状態へ移行する蓋体構造では、蓋体開状態でLCD表示装置を閉じると、LCD表示装置に傷がついたり破損する恐れがある。
【0007】
本発明は従来の課題に鑑みてなされたものであり、回転蓋の適正且つ円滑作動を実現すると共に良好な外観を保証する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電子機器の外観面を形成する外装部材と、前記外装部材に対して回転可能に軸支される回転蓋とを有する電子機器であって、前記外装部材には、前記回転蓋を開状態としたときに、前記回転蓋を前記外装部材の内部に収納するための貫通穴が形成され、前記回転蓋の外観面側には外観曲面部と外観平面部が形成されるとともに、前記外観平面部の裏面には、前記回転蓋が前記開状態となったときに前記貫通穴と前記回転蓋との間に発生する隙間を覆う突状部が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、回転蓋が適正且つ円滑作動を実現すると共に良好な外観を保証する電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る撮像装置の蓋開時の斜視図である。
【図2】本発明に係る撮像装置の蓋閉時の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における外部端子蓋の表面側斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における外部端子蓋の裏面側斜視図である。
【図5】本発明の実施形態における外装部材収納部の斜視図である。
【図6】本発明の実施形態における外装部材収納部の正面図である。
【図7】図6におけるβ−β線に沿う断面図及びγ部拡大図である。
【図8】本発明の実施形態における外部端子蓋構造の背面斜視図である。
【図9】本発明の実施形態における外部端子蓋構造の背面斜視図である。
【図10】本発明の実施形態における外部端子蓋の開閉作動をX視方向に見て示す図である。
【図11】本発明の実施形態における外部端子蓋閉状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施形態における外部端子蓋開状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施形態における外部プラグ挿入時の状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施形態における外部端子蓋閉状態を示す正面図である。
【図15】本発明の実施形態における外部端子蓋の開閉状態をそれぞれ示す図14におけるε−ε線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面に従って、本発明による電子機器における蓋体構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明のこの実施形態において、電子機器の一例として撮像装置に応用した場合の例で説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る撮像装置の斜視図である。なお、前述した従来例と同様の構成要素については、同一の符号を付し詳細説明を省略する。
ここで、図1中の矢印にて示す方向を、以下の文中でX方向、Y方向、Z方向と定める。また、各図における各要素において、図1に示すZ方向側の面を表面側、Z方向と逆側の面を裏面側と記載する。
【0012】
図1及び図2において、1は被写体を撮像するためのレンズや撮像した画像を電気信号に変換するセンサ等を含む撮像装置本体、2は撮像した画像を表示可能な表示装置である。3は撮像装置本体1に対して表示装置2を、図1に示す開位置と図2に示す閉位置に開閉可能に結合するヒンジ部、4は撮像装置本体1に電源を供給するバッテリである。10は撮像装置本体1の一面を成す筐体であり、表示装置2の閉状態で対向する面に配される外装部材である。20は外装部材10の底面側(Y方向下側)に配置され、裏面側に外装部材10に保持された外部端子を有すると共に、外部端子を覆う閉位置(閉状態)と外部端子を露出させる開位置(開状態)に移動可能な回転蓋として機能する外部端子蓋である。
【0013】
本撮像装置をユーザーが使用する際、ユーザーはバッテリ4を撮像装置本体1に装着し撮像装置本体1に電源を供給させ、撮像装置本体1側を把持した状態で撮影を行う。この時、図1に示すように表示装置2を、撮像装置本体1に対して回転させ、表示装置2を撮影状態で視認可能な位置に移動させることで、ユーザーは撮影画像を確認しながら撮影を行うことが可能となる。撮影を終了した際、ユーザーは図2に示す位置に表示装置2を回転させ収納することで、未使用時、表示装置2の表示面を保護することができる。
【0014】
ここで、仮に外部端子蓋20が表示装置2側に突出して開位置に移動するような蓋構造である場合とする。この場合、外部端子蓋20を開状態で表示装置2を収納すると、表示装置2の表示面と外部端子蓋20が接触することとなり、表示装置2の表示面を傷つけたり破損させてしまう恐れがある。また、本実施形態では外部端子蓋20が撮像装置本体1の底面側に配置されている。仮に、外部端子蓋20が撮像装置本体1の底面側に突出して開位置に移動するような蓋構造である場合とする。この場合、図示しない撮像装置本体1の底面(Y方向下側の面)に設けられた三脚ネジを利用し、本撮像装置を三脚に取り付けた際、三脚と干渉し外部端子蓋20を開位置移動できない、あるいは開操作感を損ねるといった恐れがある。
【0015】
これらの問題を回避するため、本実施形態における外部端子蓋20の開閉構造は、閉位置において外装部材10より表示装置2側へ突出させず、更に開位置に移動する際は撮像装置本体1の内部に回転して収納される蓋構造をとるものとする。
また、外装部材10の表面側(外観側)は、その外装面として平面にて構成される。外部端子蓋20の外観部はこの外装部材10の平面で形成された外観面に合わせた平面部を有する。仮に、外部端子蓋20の外観部を、外部端子蓋20の回転軸から描かれる円弧形状で形成した場合、外装部材10と外部端子蓋20との間に隙間が発生し、蓋閉状態で外観品位を損ねてしまうこととなる。
【0016】
(外部端子蓋・外装部材)
図3及び図4に外部端子蓋20の斜視図を示す。図2は外部端子蓋20の表面側から見た斜視図であり、図4は外部端子蓋20の裏面側から見た斜視図である。なお、図1及び図2と同様の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図3及び図4において、21は外部端子蓋20の外観面側に、外装部材10の平面で形成された外観部に合わせた外観平面部、22は外部端子蓋20の外観面側に、外部端子蓋20の回転軸24aを中心とする円弧形状で形成された外観曲面部である。すなわち、外観曲面部22の曲率中心は外部端子蓋20の回転中心と略等しい。なお、外観曲面部22は、外観平面部21の回転軸24aの側に連設される。23aは外部端子蓋20のX方向の一端に形成され裏面側に突出する腕部、23bは外部端子蓋20のX方向のもう一端に形成され裏面側に突出する腕部である。
【0017】
24aは腕部23aにX方向と逆方向に突出するように形成された外部端子蓋20の回転軸、24bは腕部23bにX方向に突出するように形成された外部端子蓋20の回転軸である。25aは腕部23aに形成された開ストッパー部、25bは腕部23bに形成された開ストッパー部、26は腕部23aに形成されたバネ掛穴である。27は外部端子蓋20の外観平面部21の裏面側にX方向に延在するように形成されたリブ部(突起形状とした突状部)であり、外観曲面部22とは反対側の外観平面部21の端部側にてX方向に沿って形成される。28は外部端子蓋20の外形からのY方向に突出した蓋指掛凸部、29は蓋指掛凸部28に形成され外観平面部21より奥行き方向に一段内側に凹状をなして形成された蓋指掛凹部である。
【0018】
図5に外装部材10における、外部端子蓋20の収納部の詳細図を表す。図5は外装部材10の表面側から見た斜視図である。図5において、11は外装部材10の一面に奥行き方向(Z方向と逆方向)に凹んで形成され、即ち凹設され閉状態の外部端子蓋20を収容する収納部である。11aは収納部11の奥行き方向の面を形成する凹面である。ここで、外部端子蓋20は回転軸24a,24bを介して、収納部11の内側にて回転可能に軸支される。12は収納部11内に形成され外部端子蓋20が閉状態から開状態に移動する際に、外部端子蓋20が潜り込んで、外装部材10の内部に収納される貫通穴である。13a、13b及び13cは凹面11aに形成され外装部材10に締結される外部端子を露出させる端子開口である。端子開口13a、13b、13cは外部端子蓋20が閉状態のときに、外部端子蓋20によって覆われる領域に配置されている。また、端子開口13a、13b、13cが形成される領域は平面形状となっている。14は貫通穴12の奥行き方向に形成されたバネ掛ボスである。バネ掛ボス14は貫通穴12に突出して形成されている。15は凹面11aに表示され外部端子の種類を表す刻印部、16は収納部11のY方向上側に設けられる外装開指掛凹部、17は収納部11のY方向下側に設けられる外装閉指掛凹部である。そして外部端子蓋20は、収納部11の凹面11aを覆う第一の位置と、該凹面11aを露出させる第二の位置に回転移動する。
【0019】
図6及び図7に、外装部材10における収納部11まわりを成形するための金型構造を示す。図6は収納部11の正面図である。図7(a)は図6に示す一点鎖線β−βに沿った断面を、図中の矢印方向から見た断面図である(β−β断面)。図7(b)は図7(a)において二点鎖線で示すγ部の詳細を示す部分拡大図である。
【0020】
図7(b)の断面図において、斜線(小ピッチの右下がりのハッチング)で表される範囲Vが固定金型範囲であり、網掛け線で表される範囲Wが可動金型範囲である。本実施形態における外装カバー10では、バネ掛ボス14が貫通穴12の奥行き方向にて固定金型及び可動金型によって成型される。仮に、このバネ掛ボス14を貫通穴12外の例えば凹面11aの裏面側等で成型しようとすると、固定金型内に内スライド金型を伴う複雑な型構造となり金型費がアップし、結果外装カバー10単部品のコストアップに繋がってしまう。
【0021】
本実施形態では従来構造である内スライド金型を使用したバネ掛け部の成型方法に対して、バネ掛ボス14を貫通穴12の奥行き方向で固定金型及び可動金型によって成型するためコスト上有利である。また、図7(a)の寸法S及び寸法Tは、固定側金型及び可動側金型の先端肉厚寸法を表す。この金型先端肉厚が薄いと、外装部材10の量産時、金型の破損等の問題が起こり、金型補修や作り変え等の対策により、やはり部品単価のコストアップに繋がってしまう。そこで本実施形態では、図7(b)に示すように、バネ掛ボス14を3/4円柱形状で形成し、固定側金型の先端肉厚寸法Sを確保している。即ち、固定金型の先端上縁部をバネ掛ボス14の円中心まで近づけ、その厚さを増加させる。このことにより外装部材10の量産性をアップさせ、外装部材10の部品単価のコストダウンが実現可能である。
【0022】
(外部端子蓋・外部端子基板の組み付け)
図8は外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30の組み付け状態を表す。この図8は外装部材10の裏面側から見た斜視図である。18a,18bは外装部材10の外装部材裏面側に突出する方向(Z方向と逆方向)に設けられた立壁部である。そして、19a,19bは立壁部18a,18bにそれぞれ設けられたU字溝、30は外部端子蓋20を閉状態で閉方向へ、開状態で開方向へ付勢するバネ部材としてのトーションバネである。31はトーションバネ30の一端側にX方向と逆方向に延在するように設けられたバネ端、32はトーションバネ30のもう一端側に円形状に設けられたバネ端である。
【0023】
外部端子蓋20及びトーションバネ30を外装部材10に組み付ける際、先ずトーションバネ30の一方端であるバネ端31を外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合させる。この状態で外装部材10の裏面側から、外部端子蓋20を回転させながら貫通穴12に潜り込ませる。その後、外装部材10のU字溝19a,19bに外部端子蓋20の回転軸24a,24bを嵌合させ、外部端子蓋20が収納部11を覆う位置まで回転移動させる。ここで、トーションバネ30を締め付け方向にチャージさせながら、トーションバネ30の他方端であるバネ端32をバネ掛ボス14に引っ掛ける。この状態で、円柱形状を成す回転軸24a,4bとU字溝19a,19bが嵌合しているため、外部端子蓋20の回転移動軌跡が回転軸24a,24bを回転中心とするように規制される。更に、トーションバネ30はこの状態で外部端子蓋20を閉方向へ付勢するため、外部端子蓋20はこの段階で閉状態に保持される(なお、付勢構造の詳細は図10に示す)。このようにトーションバネ30は、外部端子蓋20をその第1の位置及び第二の位置に保持可能な付勢部材として機能する。
【0024】
図9は図8の状態から更に、外部端子基板40及びホルダー部材50を外装部材10に組み付けた図を表す。更に、図9では外部端子基板40及びホルダー部材50を組み付け後、外部端子蓋20を回転させて開状態に移動させている。図9において、40は外部端子を実装する外部端子基板、41は映像情報を入出力するコンポーネント端子、42は映像・音声を入出力するAV端子、43は操作情報を入力するリモコン端子である。44は外部端子基板40と撮像装置本体1内部の図示しない情報処理基板と電気信号を通信するインターフェースであるコネクタ、45a,45bは基板ビス、50は板金で作成されたホルダー部材、51a,51bはホルダービスをそれぞれ表す。
【0025】
外部端子基板40はコンポーネント端子41、AV端子42及びリモコン端子43を実装し、外部の電子機器と撮像装置との間で映像・音声等の情報を入出力可能とする。各端子に入出力される情報は、外部端子基板40上に実装されるコネクタ44を通して、撮像装置本体1内部の図示しない情報処理基板と通信する。ここで、外部端子蓋20はホルダー部材50を組み込むまで閉状態にしておく。先ず、外部端子基板40はホルダー部材50に基板ビス45a,45bによって締結し一体化される。この状態でホルダー部材50は外装部材10の裏面側から組み込み、ホルダービス51a,51bによって外装部材10の裏面側に締結固定される。この時、外部端子蓋20はトーションバネ30によって閉方向に付勢されているため閉状態が維持されており、ホルダー部材50の組み付け時も、組立上邪魔になることはない。
【0026】
ホルダー部材50を組み付けると、外部端子基板40上のコンポーネント端子41、AV端子42及びリモコン端子43はそれぞれ、外装部材10の凹面11aに形成された端子開口13a、13b及び13c(図5参照)と嵌合する。そして、端子開口13a、13b及び13cより各端子のプラグ挿入口が露出する。ホルダー部材50の組み付け状態では、ホルダー部材50がU字溝19a,19bの開放端側を覆う。このため外部端子蓋20はZ方向と逆方向の移動が規制される。そして、図9に示すように外部端子蓋20を回転移動させ開状態に移動可能となる(ホルダー部材50組み付け前に外部端子蓋20を開方向へ移動させると、U字溝19a,19bの開放端より外部端子蓋20が脱落する)。このとき外部端子蓋20の開ストッパー部25a,25bはホルダー部材50と当接し、開き角度を規制する。また、この状態でトーションバネ30は外部端子蓋20の回転移動に伴って回転移動し、外部端子蓋20を開方向へ付勢する(付勢構造の詳細は、図10に示す)。
【0027】
図10(a)に外部端子蓋20が閉方向に付勢されている付勢構造の詳細図を表す。本図では主に外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30のみの構成要素を表示し、その他については図示を省略する。また、図示を分かり易くするため、外装部材10及び外部端子蓋20を透かした状態で表示する。
【0028】
図10(a)は、外部端子蓋20の付勢構造をX方向視(図3、図4参照)で見た図である。この状態で回転軸24aとU字溝19aが嵌合しているため、外部端子蓋20は回転軸24aを中心とした回転方向に回転移動が規制される。また、本図では図示しないが、U字溝19aの開放端側はホルダー部材50(図9参照)で覆われ、外部端子蓋20のZ方向と逆方向への移動が規制される。
【0029】
ここで、トーションバネ30の一方のバネ端31は外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合され、もう一方のバネ端32は外装部材10のバネ掛ボス14に係止されている。そのためトーションバネ30組み付け時、バネ締り方向にチャージさせて組み込まれることから、トーションバネ30は図10(a)の位置にて直線矢印Aの方向へバネ開き力が働く。外部端子蓋20はその移動方向が、回転軸24aを中心とした回転方向に規制されているため、バネ掛穴26に矢印方向の力がかかることにより、図中の回転矢印Bの方向(蓋閉方向)に付勢され、蓋閉状態を維持する。なお、蓋閉じ状態では、外部端子蓋20のY方向上側の面が、外装部材10の収納部11のY方向上側をなす面11b(図5参照)と当接し、外部端子蓋20の閉角度を規制する。
【0030】
図10(b)に外部端子蓋20が開方向に付勢されている付勢構造の詳細図を表す。本図では主に外装部材10、外部端子蓋20及びトーションバネ30のみの構成要素を表示し、その他については図示を省略する。また、図示を分かり易くするため、外装部材10及び外部端子蓋20を透かした状態で表示する。
【0031】
図10(b)は、外部端子蓋20開状態の付勢構造をX方向視で見た図である。なお、図10(a)と同様の構成要素については詳細な説明を省略する。外部端子蓋20が閉位置から開位置に移動する際、トーションバネ30の一方のバネ端32は外装部材10のバネ掛ボス14に係止されているため、その位置を維持する。もう一方のバネ端31は外部端子蓋20のバネ掛穴26に嵌合されているため、外部端子蓋20の回転移動に伴って、バネ掛ボス14を回転中心に回転移動する。このバネ端31の移動と共にトーションバネ30全体がバネ掛ボス14を回転中心に回転移動し、図10(b)の位置に保持される。このときトーションバネ30は、図10(b)の位置にて直線矢印A′の方向へバネ開き力が働く。外部端子蓋20はその移動方向が、回転軸24aを中心とした回転方向に規制されているため、バネ掛穴26に矢印方向の力がかかることにより、図中の回転矢印B′の方向(蓋開方向)に付勢され、蓋開状態を維持する。なお、蓋開状態では、外部端子蓋20の開ストッパー部25a,25bがホルダー部材50に当接し、外部端子蓋20の開角度を規制する。
【0032】
(外部端子蓋開閉時の外観・リブの機能)
図11に外部端子蓋20の閉状態を、図12に外部端子蓋20の開状態を、図13に外部端子蓋20の開状態にて各外部端子に外部プラグを挿入した状態を、外装部材10の表面側から見た斜視図でそれぞれ示す。また、図14に外部端子蓋20閉状態の正面図を示す。そして、図14中の一点鎖線ε−ε断面を図中の矢印方向から見た断面図を、図15(a)(ε−ε断面(CLOSE))に示す。また、同様に外部端子蓋20の開状態での断面図を図15(b)に示す(ε−ε断面(OPEN))。
【0033】
図11に示すように外部端子蓋20は閉状態で、外部端子蓋20の外観平面部21と略平面で形成された外装部材10の外観面が、略同一面をなしている。このように構成することで、外部端子蓋20と外装部材10との間に隙間が発生せず、外観品位を保つことが可能となる。更に外部端子蓋20に外観平面部21を設けることで、その表面に刻印等の印字を視認性良好に配置することが可能となる。また、外部端子蓋20のY方向下側の外観面は、回転軸24aを中心とした円弧状の外観曲面部22で構成される。もし仮に、この部位も平面で構成すると、外部端子蓋20の回転軌跡を描く円が大きくなり、収納部11をY方向下側に大きく広げる必要が出てきてしまうことで、撮像装置自体の大型化を招いてしまう。この問題に鑑みて本実施形態における外部端子蓋20では、外観面のY方向上側を外観平面部21で、また下側を外観曲面部22で構成することにより、外観品位を保ちつつ、撮像装置の小型化に寄与している。
【0034】
また、図11及び図15(a)(ε−ε断面(CLOSE))において、ユーザーが外部端子蓋20を操作して開き方向へ移動させたい場合、ユーザーは外装部材10の外装開指掛凹部16に指を入れ、外部端子蓋20の蓋指掛凸部28を操作する。
【0035】
(蓋閉時リブ部効果)
図15(a)中の二点鎖線の円部に示されるように、外部端子蓋20が閉状態の時、該外部端子蓋20のリブ部27が外装部材10の凹面11aに近接している。リブ部27と凹面11aが近接可能としていることにより、外部端子蓋20が外部からZ方向と逆方向に力を加えられても、リブ部27が凹面11aと当接するため、外部端子蓋20が変形して破損したり、蓋タワミによる外観品位の劣化を防止することができる。また、同様な機能を得るため、凹面11a側からZ方向に突出するような静圧受けリブを配置することも考えられる。この場合、凹面11aに配置される刻印部15(図5参照)の形成範囲を狭めてしまうこととなる。更に、リブ部27と凹面11aは蓋閉状態で予め当接させておいてもよい。
【0036】
このように外部端子蓋20の蓋閉時、そのリブ部27は外部から静圧を受けた際、凹面11aと当接し、外部端子蓋20の変形を防止する静圧受けリブとしての機能を発揮する。また、凹面11aに静圧リブを設けた場合と比較して、凹面11a側に刻印部15を良好に配置可能となる。
【0037】
(蓋開時リブ部効果)
図12において、外部端子蓋20の開状態が示される。図示のように、リブ部27が貫通穴12(図5をも参照)を覆っている。この時、図15(b)に示すようにリブ部27は、外装部材10の凹面11aに近接する。このため外部端子蓋20の開状態でも、貫通穴12を通して撮像装置内部の構成部材が見えてしまうのを防止できる。図12及び図15(b)に示される状態にて、ユーザーが外部端子蓋20を操作して閉じ方向へ移動させたい場合、ユーザーは外装部材10の外装閉指掛凹部17と、外部端子蓋20の蓋指掛凹部29との間に指を入れて外部端子蓋20を操作する。ここで寸法Uは、外装閉指掛凹部17と、蓋指掛凹部29との間の距離を示す。蓋指掛凹部29を設けることによって、ユーザーが指を挿入する隙間である寸法Uを広くとることが可能となる。
【0038】
仮に、外装閉指掛凹部17の凹量を大きくしていくと、そのままでは外装部材10の底面側の外観面が削られ(底面側に貫通穴が空く)、外観品位を劣化させてしまう。尚、本実施形態では図15に示すように凹面11aの一部11a1を減肉しているが、凹面11aを平面で形成してもよい。また、リブ部27と凹面11aは、蓋開状態で相互に当接させてもよい。
【0039】
このように外部端子蓋20の蓋開時、そのリブ部27は凹面11aと近接し貫通穴12を覆い、外部から撮像装置内部を視認不可能にする目隠しとしての機能を発揮する。更に外部端子蓋20に蓋指掛凹29を設けることで、ユーザーが蓋開操作する際の指を入れる隙間を確保すると同時に、外装部材10の外観面を削ることなく、外観品位の劣化も防止できる。
【0040】
図13に、外部端子蓋20の開状態で、各外部端子に外部プラグを挿入した状態を示す。同図において60aはコンポーネントプラグ、60bはAVプラグ、60cはリモコンプラグをそれぞれ表す。各プラグはそれぞれ、コンポーネント端子41、AV端子42、リモコン端子43と電気的に接続し、映像や音声情報、撮像装置の操作情報などを本撮像装置と外部の電子機器とで入出力する。外部端子蓋20はこれらのプラグを挿入する際、邪魔にならない位置まで回転移動し、開位置を保持される必要がある。本実施形態では、コンポーネントプラグ60a、AVプラグ60b及びリモコンプラグ60cに対して図示のような開き角度に設定している。更に外部端子の種類、外部端子の配置位置、挿入される外部端子のプラグ形状に応じて、開き角度を適宜調整していくことで、本発明を有効に適用可能となる。
【0041】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
また、本発明をビデオカメラ等の撮像装置に適用した例を説明したが、本発明はその他の電子機器に対しても同様に、有効且つ効果的に適用である。
【符号の説明】
【0042】
1…撮像装置本体、2…表示装置、3…ヒンジ部、4…バッテリ、10…外装部材、11…収納部、11a…凹面、12…貫通穴、13…端子開口、14…バネ掛ボス、15…刻印部、16…外装開指掛凹部、17…外装閉指掛凹部、20…外部端子蓋、21…外観平面部、22…外観曲面部、24…回転軸、25…開ストッパー部、26…バネ掛穴、27…リブ部、28…蓋指掛凸部、29…蓋指掛凹部、30…トーションバネ、31,32…バネ端、40…外部端子基板、41…コンポーネント端子、42…AV端子、43…リモコン端子、50…ホルダー部材、60a…コンポーネントプラグ、60b…AVプラグ、60c…リモコンプラグ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器の外観面を形成する外装部材と、前記外装部材に対して回転可能に軸支される回転蓋とを有する電子機器であって、
前記外装部材には、前記回転蓋を開状態としたときに、前記回転蓋を前記外装部材の内部に収納するための貫通穴が形成され、
前記回転蓋の外観面側には外観曲面部と外観平面部が形成されるとともに、前記外観平面部の裏面には、前記回転蓋が前記開状態となったときに前記貫通穴と前記回転蓋との間に発生する隙間を覆う突状部が形成されることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
一方端が前記回転蓋に掛けられ、他方端が前記外装部材に掛けられるバネ部材を有し、
前記バネ部材の前記他方端が掛けられるバネ掛け部は、前記貫通穴に突出して形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記外観曲面部の曲率中心は、前記回転蓋の回転中心と略等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記回転蓋を閉状態としたときに、前記回転蓋によって覆われる前記外装部材の領域は平面形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記回転蓋を閉状態としたときに、前記回転蓋によって覆われる前記外装部材の領域に外部端子を配置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項1】
電子機器の外観面を形成する外装部材と、前記外装部材に対して回転可能に軸支される回転蓋とを有する電子機器であって、
前記外装部材には、前記回転蓋を開状態としたときに、前記回転蓋を前記外装部材の内部に収納するための貫通穴が形成され、
前記回転蓋の外観面側には外観曲面部と外観平面部が形成されるとともに、前記外観平面部の裏面には、前記回転蓋が前記開状態となったときに前記貫通穴と前記回転蓋との間に発生する隙間を覆う突状部が形成されることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
一方端が前記回転蓋に掛けられ、他方端が前記外装部材に掛けられるバネ部材を有し、
前記バネ部材の前記他方端が掛けられるバネ掛け部は、前記貫通穴に突出して形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記外観曲面部の曲率中心は、前記回転蓋の回転中心と略等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記回転蓋を閉状態としたときに、前記回転蓋によって覆われる前記外装部材の領域は平面形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記回転蓋を閉状態としたときに、前記回転蓋によって覆われる前記外装部材の領域に外部端子を配置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−130197(P2011−130197A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286867(P2009−286867)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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