説明

電子機器

【課題】冷却能力の高い電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器100は、筐体内に複数の電子部品を有する。電子機器100は、筐体の上方に配置された放熱板2と、放熱板に隣接した冷媒冷却部12e、冷媒を冷媒冷却部12e筐体下方へと導く下降流路12a、下降流路12aにて筐体下方へ移動した冷媒を再び冷媒冷却部12eへと導く上昇流路12c、12dを備える。上昇流路12c、12dの内壁に冷却対象の電子部品22が配置されている。下降流路を形成する壁部材6の熱伝導率が、電子部品が取り付けられた上昇流路を形成する壁部材8a、8bの熱伝導率よりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に複数の電子部品を備えた電子機器に関する。本発明は、電子部品の冷却効率の優れた電子機器を提供する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な製品分野において、電子機器は多数の電子部品(典型的には半導体チップ)を搭載するようになってきている。特に、一般に「コントローラ」と呼ばれる、モータを制御する電子機器は、使用する半導体チップの数が多く、また、制御対象が大電力を必要とするモータであるため、電子分品群のトータルの発熱量が多い。そのため、筐体内に冷却構造を備える電子機器も多い。また、近年のコンピュータ(特にスーパーコンピュータ)も、CPUの高性能化に伴い発熱量が飛躍的に増大しており、冷却構造を備えるものが多くなってきている。
【0003】
例えば特許文献1に、冷却構造を工夫した電子機器が開示されている。その技術は、冷媒の流路の容積をその上流から下流にかけて次第に小さく変化させるものである。そのような構造を採用することによって、下流では上流よりも冷媒の流速が早くなり、下流での冷却効果が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO00/16397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、冷却機構を備える電子機器では、冷媒を循環させるポンプ、あるいはファン(冷媒がガスの場合)を備える。上記特許文献1に開示された技術も、ポンプによって冷媒を循環させている。本発明は、ポンプ(又はファン)を要することなく冷媒を循環させる技術を提供する。なお、本明細書が開示する技術は、ポンプ(又はファン)を使用することを除外するものではない。本明細書が開示する技術にポンプ(又はファン)を組み合わせると、ポンプ以外に冷媒を循環させる力が作用するので、従来の冷却構造よりも冷却効率を高めた電子機器を提供することができる。本発明は、冷媒循環能力を含む意味での冷却効率を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術の一態様は、次の電子機器に具現化することができる。その電子機器は、筐体の上方に配置された放熱板と、筐体上方に配置されており放熱板に隣接する冷媒冷却部と、冷媒を冷媒冷却部から筐体下方へと導く下降流路と、下降流路を通じて筐体下方へ移動した冷媒を再び冷媒冷却部へ導く上昇流路を備える。冷媒冷却部にて冷媒は、放熱板からの放熱によってその温度が低くなる(冷却される)。この電子機器は、上昇流路の内壁に冷却対象の電子部品(典型的には半導体チップ)が配置されており、下降流路を形成する壁部材の熱伝導率が、電子部品が取り付けられた上昇流路壁部材の熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。別言すれば、上昇流路の側壁は、下降流路を構成する部材(板材)よりも熱伝導率の高い部材(板材)で構成されている。
【0007】
ここで、「筐体上方」、「筐体下方」とは、鉛直上方に位置する筐体内部部位、鉛直下方に位置する筐体内部部位を意味する。また、上昇流路を構成する全ての部材が上記関係(即ち、下降流路を構成する部材よりも熱伝導率が高いこと)を満たす必要はない。下降流路の一部と上昇流路の一部が上記関係を満たしていればよい。好ましくは、下降流路の50%と上昇流路の50%が上記関係を満たすとよい。さらに、一つの部材が下降流路と上昇流路を隔てる場合、そのような部材は下降流路を構成する部材として扱う。上昇流路を通過する冷媒と下降流路を通過する冷媒の間で熱交換が生じることを防止するためである。
【0008】
この電子機器では、上昇流路内の冷媒は電子部品より熱を奪い、自身の温度が上昇する。温度が上昇した冷媒は熱膨張により密度が下がり、上方へと移動する。筐体上方の冷媒冷却部に達した冷媒は放熱板によって冷却され、上昇流路を上がってきた温度の高い冷媒に押し出されるように下降流路へと向かい、筐体下方へと移動する。即ち、この電気機器では、熱対流の原理によって冷媒を循環させる。熱対流を利用することによって、ポンプ(ファン)を要することなく冷媒を循環させることができる。あるいは、本明細書が開示する技術をポンプ(又はファン)付きの冷却機構に適用すれば、同等のポンプを備える従来の電子機器よりも冷却効率を高めることができる。
【0009】
さらに上記の電子機器では、上昇流路の内壁には電子部品が配置されている。電子部品の熱は高熱伝導率の壁部材により上昇流路壁面に速やかに広がる。そのため、上昇流路では、冷媒と電子部品との間の熱交換が促進され、電子部品が効率よく冷却されるとともに、冷媒の温度がより上昇する。他方、下降流路を形成する壁部材は、上昇流路を形成する壁部材よりも熱伝導率が低いので、下降流路では冷媒の温度上昇が抑えられる。この電子機器は、上昇流路を構成する部材と下降流路を構成する部材について、前者に後者よりも相対的に熱伝導率の高い材料を用いることによって、熱対流を促進し、もって電子部品の冷却能力を向上させる。
【0010】
冷媒はガスでもよいが液体であることが好ましい。液体の方がガスよりも冷却能力が高く、また、対流も生じ易い。冷媒としては、例えば、フッ素系不活性液体が好ましい。
【0011】
本明細書が開示する技術の別の態様では、電子部品を搭載した複数の板材が鉛直方向に重なるように配置されており、上下に隣接する板材が上昇流路の上下壁を構成して複数段の上昇流路が形成されており、冷媒が上昇流路を蛇行して流れるように、上下に隣接する上昇流路の連絡口が、下段から上段へ向かって互い違いに配置されているとよい。さらに、下降流路は、筐体上方から下方へ向けて直線状であるとよい。長い上昇流路を確保することによって多くの電子部品を冷却できる一方で、短い下降流路によって低温の冷媒を速やかに筐体下方へ供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1実施例の電子機器の模式的断面を示す。
【図2】第2実施例の電子機器の模式的断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に、第1実施例の電子機器100の模式的断面図を示す。図に記した座標系は、X、Y軸が水平方向を示し、Z軸が鉛直方向を示している。電子機器100は、自動車やロボットのコントローラであり、多種多数の電子部品22を有している。電子部品22の多くは半導体チップであり、それらの電子部品22は、電子基板24に搭載されている。図1では、3枚の電子基板24が描かれているが、最上段の電子基板22にのみ、符号22を付し、中段と下段の電子基板24に搭載された電子部品については符号を省略している。電子機器100が有する多種の電子部品は様々な形状・大きさを取り得るが、図1では、多種多数の部品群を表す複数の電子部品22を、全て同一の単純な矩形で模式的に表していることに留意されたい。
【0014】
まず、電子機器100の構造を概説する。電子機器100は、筐体4の内部が冷媒で満たされ、その冷媒が流路12を循環することによって、電子部品22を冷却する。流路12は、冷媒を筐体の上側と下側の間で移動させるように構成されている。筐体4の上部壁の上面には放熱板2が設けられ、筐体4の上方を流れる冷媒は、この放熱板2の作用によって冷却される。冷却された冷媒は密度が上がるので重くなり、下降流路12aを通って筐体の最下部の流路12bへと移動する。その反対に、上昇流路12c、12dを流れる冷媒は、電子部品22から熱を奪い、温度が上昇する。温度が高くなった冷媒は密度が下がり、上昇流路12c、12dを通って筐体最上部の流路12eへと移動する。筐体最上部の流路12eは、放熱板2に隣接しており、ここで冷媒が冷却される。以下、筐体最上部の流路12eを冷媒冷却部12eと称する場合がある。上記の構造により電子機器100では、熱対流により、駆動力を要することなく、冷媒が循環する。図1(及び図2)における白抜きの矢印が冷媒の流れを示している。以下、電子機器100の内部の構造を詳しく説明する。
【0015】
電子部品22を搭載した電子基板24は、水平方向に広がっている隔壁(板材)8a〜8cに載せられ、その水平隔壁8a〜8cが、筐体4内に固定されている。水平隔壁8a〜8c、及び垂直隔壁6は、筐体4内の空間を仕切る壁である。それらの隔壁によって、筐体4内に冷媒の流路が形成される。水平隔壁8a〜8c、及び、垂直隔壁6は、筐体4の内壁に直接固定されたり(水平隔壁8b)、支持スペーサ28a、28bを介して筐体4に固定される(水平隔壁8a、垂直隔壁6)。水平隔壁8aは、垂直隔壁6に固定されている。水平隔壁8cは、垂直隔壁6と支持スペーサ28bに固定されている。
【0016】
3枚の水平隔壁8a〜8cは鉛直方向に重なるように配置され、夫々の水平隔壁の上側と下側に冷媒の流路が形成される。即ち、上下に隣接する水平隔壁が上昇流路の上下壁を構成して複数段の流路が形成される。最下段の水平隔壁8aと筐体4の下部壁によって、最下部の流路12bが形成される。最下段の水平隔壁8aと中段の水平隔壁8bによって、2段目の流路12cが形成される。中段の水平隔壁8bと最上段の水平隔壁8cによって、3段目の流路12dが形成される。最上段の水平隔壁8cと筐体4の上部壁によって、冷媒冷却部12e(最上部の流路12e)が形成される。
【0017】
最下部の流路12bと2段目の流路12cとの連絡口14aは、図1において筐体左側に設けられている。2段目の流路12cと3段目の流路12dとの連絡口14bは、図1において筐体右側に設けられている。3段目の流路12dと冷媒冷却部12eとの連絡口14cは、図1において筐体左側に設けられている。即ち、上下に隣接する流路の連絡口14a〜14cが、筐体4の内部で下段から上段に向けて、水平方向からみて、流路端部の左端−右端−左端というように、互い違いに配置されている。
【0018】
垂直隔壁6は、図1にて筐体4の内部右側に位置し、上昇流路12c、12dと、下降流路12aを隔てている。垂直隔壁6と、筐体4の右側壁によって、下降流路12aが形成される。下降流路12aは、筐体内部上方から下方へ直線的に伸びている。
【0019】
電子部品22を含めた電子基板24の全体が絶縁膜で覆われている。前述したように筐体4の内部は冷媒液(フッ素系不活性液体)で満たされているが、絶縁膜の存在により、冷媒で電子部品22の絶縁が破壊されることはない。
【0020】
前述したように、冷媒は、熱対流によって筐体内を自然対流する。電子機器100では、熱対流を促進するため、上昇流路12cを形成する水平隔壁8a、8bの材質と、下降流路を形成する隔壁6及び最上部の流路12eを形成する隔壁8cの材質が異なる。下降流路12aを形成する隔壁6の熱伝導率は、電子部品22が取り付けられた上昇流路12cを形成する水平隔壁8a、8bの熱伝導率よりも小さい。具体的には、隔壁6は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で作られており、水平隔壁8a、8bは、アルミニウムで作られている。炭素繊維強化プラスチックの熱伝導率は、概ね50[W/mK]であり、アルミニウムの熱伝導率(熱伝導度)は、概ね200[W/mK]である。
【0021】
水平隔壁8a、8bは熱伝導率が高いので、それらの隔壁に固定された電子基板24上の電子部品22の熱が水平隔壁8a、8bに伝わり易い。そのため、水平隔壁8a、8bに固定された電子部品は早く冷え、その分、冷媒の温度が早く上昇する。上昇流路中の冷媒の温度が早く上昇すれば、冷媒温度の上昇速度が増す。他方、下降流路12aを構成する垂直隔壁6は熱伝導率が低い。放熱板2に隣接する冷媒冷却部12e内の冷媒は、放熱板の作用により冷やされる。温度が下がった冷媒は、上昇流路12c、12dを上がってくる冷媒に押し出されるように下降流路12aへと向かう。下降流路12aの側壁(垂直隔壁)は熱伝導率が低いので、低温状態の冷媒はその温度を保ったまま筐体最下部の流路12bへと向かう。そして低温状態の冷媒は上昇流路へと向かい、再び電子部品を冷却する。なお、電子部品を搭載する電子基板24も、熱伝導率の高い材料で作られている。
【0022】
上記のとおり、電子機器100では、上昇流路12c、12dを画定する板材(水平隔壁8a、8b)を、下降流路12aを画定する板材(垂直隔壁6)よりも熱伝導率の高い材料で作ることで、熱対流を促進させている。電子機器100は、ポンプ等の動力を要することなく冷媒を効率よく循環させ、電子部品を冷却することができる。
【0023】
図2を参照して第2実施例の電子機器200について説明する。図2の電子機器200は、筐体204の形態が図1の電子機器100と異なるが、他は図1の電子機器100と同じ構造である。図2では、図1に記した部品と同じ部品には一部符号を省略していることに留意されたい。
【0024】
電子機器200の筐体204は、筐体上部204aと筐体下部204bの2つのパーツで構成される。筐体上部204aと筐体下部204bの境界は、筐体全体の高さの半分よりも上である。より正確には、筐体上部204aと筐体下部204bの境界は、最上段の水平隔壁8cの位置よりも高い位置である。筐体上部203aには、放熱板2が設けられている。従って別言すれば、冷媒冷却部12eに対応する筐体部分が筐体上部204aに相当する。筐体上部204aを構成する板材は、その熱伝導率が筐体下部204bを構成する板材の熱伝導率よりも高い材料で作られている。本実施例では、筐体上部204aは、水平隔壁8a、8bと同じくアルミニウムで作られており、筐体下部204bは、垂直隔壁8cと同じく炭素繊維強化プラスチックで作られている。
【0025】
筐体上部204aの熱伝導率が高いので、放熱板2による放熱が促進され、冷媒冷却部12eにおける冷媒の冷却が促進される。他方、筐体下部204bの熱伝導率は低いので、電子部品22が放出する熱は、筐体外部へ散逸せず、その多くは冷媒の温度を上げることに寄与する。即ち、上部は熱伝導率が高く下部は熱伝導率が低いという筐体204の構造によって、筐体内部の上方では冷媒の冷却が促進され、下方では冷媒の昇温が促進される。電子機器200では、上記構造の筐体204が冷媒の自然対流を促進する。これによって、電子部品の冷却効率が向上する。
【0026】
別言すれば、筐体下部204bにおいては、筐体外部へ散逸する熱を少なくし、電子部品22が放出する熱をできるだけ冷媒で吸収することで、冷媒の温度を上げ、熱対流を促進する。他方、筐体上部204aでは、できるだけ多くの熱量が筐体外部へ放出されるようにしている。
【0027】
実施例の電子機器についての留意点を述べる。上昇流路を構成する壁部材の全てにおいて、熱伝導率が下降流路を構成する壁部材の熱伝導率よりも高い必要はない。上昇流路を構成する壁部材の一部、好ましく50%以上、或いは、筐体の下側半分の領域において、上昇流路を構成する壁部材の熱伝導率が下降流路を構成する壁部材の熱伝導率よりも高ければよい。上昇流路の上流において壁部材の熱伝導率を高くすることで効率よく対流を起こさせることができる。
【0028】
本明細書が開示する技術は、多種の電子機器に適用できるが、発熱量の多い電子機器、例えば、複数のパワーIGBTを備えるモータコントローラやインバータ、あるいは、多数の高速CPUを備えるスーパーコンピュータに適用することが好適である。
【0029】
低熱伝導率の板材は、炭素繊維強化プラスチックに限られない。炭素繊維強化プラスチックよりもさらに熱伝導率が低いセラミック系の材質のものであってもよい。同様に、高熱伝導率の板材は、アルミニウムに限られない。アルミニウムよりもさらに熱伝導率が高い銅で水平隔壁(上昇流路を形成する水平隔壁)や筐体上部、及び、放熱板を作るとなおよい。なお、本明細書における「熱伝導率が高い」、「熱伝導率が低い」という表現は、上昇流路を構成する板材と下降流路を構成する板材とを比較した際の相対的なものであることに留意されたい。「熱伝導率が高い」とは、下降流路を形成する板材よりも熱伝導率が高いこと、あるいは、筐体下部を構成する板材よりも熱伝導率が高いことを意味し、「熱伝導率が低い」とは、上昇流路を形成する板材よりも熱伝導率が低いこと、あるいは、筐体上部を構成する板材よりも熱伝導率が低いことを意味する。
【0030】
本明細書が開示する技術は、電子機器に関するものであるが、より目的志向に表現すれば、電子機器の冷却構造に関するものであると表現することもできる。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0032】
2:放熱板
4:筐体
204a:筐体上部
204b:筐体下部
6:垂直隔壁
8a、8b、8c:水平隔壁
12a:流路(下降流路)
12b:流路(最下部流路)
12c、12d:流路(上昇流路)
12e:流路(冷媒冷却部)
14a、14b、14c:連絡口
22:電子部品
24:電子基板
28a、28b:支持スペーサ
100、200:電子機器
204:筐体
204a:筐体上部
204b:筐体下部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に複数の電子部品を有する電子機器であり、
筐体の上方に配置された放熱板と、
筐体上方に配置されており放熱板に隣接する冷媒冷却部と、
冷媒を冷媒冷却部から筐体下方へと導く下降流路と、
下降流路を通じて筐体下方へ移動した冷媒を再び冷媒冷却部へ導く上昇流路と、
を備えており、
上昇流路の内壁に冷却対象の電子部品が配置されており、
下降流路を形成する壁部材の熱伝導率が、電子部品が取り付けられた上昇流路を形成する壁部材の熱伝導率よりも小さいことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
電子部品を搭載した複数の板材が鉛直方向に重なるように配置されており、上下に隣接する板材が上昇流路の上下壁を構成して複数段の上昇流路が形成されており、冷媒が上昇流路を蛇行して流れるように、上下に隣接する上昇流路の連絡口が、下段から上段に向かって互い違いに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
筐体が上昇流路と下降流路の内壁の一部を形成しており、筐体の上側を構成する板材の熱伝導率が、筐体の下側を構成する板材の熱伝導率よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−16622(P2013−16622A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148114(P2011−148114)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】