説明

電子決済装置およびそれを備えた自動販売機

【課題】外乱の影響を受けることなく、電子決済装置の照明の光量および音声ガイダンスの音量を自動的に設定する。
【解決手段】制御手段10は、所定期間(例えば、24時間、1週間など)分の音量検知手段21により検知された音量データおよび光量検知手段22により検知された光量データを記憶手段12に記憶し、時間毎の各検知データの平均値を算出する。設置ロケーション判別手段11は、所定期間内の音量データおよび光量データの最大値を記憶手段12に格納されている設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、電子決済装置100の設置ロケーションを判別する。制御手段10は、判別された設置ロケーションに基づいて、音声出力手段31の出力音声および照明制御手段32の出力輝度を自動的に設定する。設置ロケーションの判別および出力設定は、所定時間(例えば1週間)間隔で実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触ICカードを利用して電子マネーの決済を行う電子決済装置およびこの電子決済装置を備えた自動販売機に関し、より具体的には、電子決済装置または自動販売機が設置されたロケーション(環境)に応じて、利用者への報知レベルを自動的に設定する電子決済装置およびこの電子決済装置を備えた自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子マネーとして機能する非接触ICカード(以下、「電子マネー媒体」という場合もある)が急速に普及してきている。この電子マネー媒体を利用して電子的に決済を行う電子決済装置は、例えば、自動販売機に搭載されたり、交通機関の自動改札機や券売機に搭載されたり、商品販売レジスタに連結して設けられたりしている。電子マネー媒体としては、例えば、Edy等の電子マネーに特化したものや、Suica等の交通機関の乗車券や定期券を兼ねるものなどがある。
【0003】
このような従来の電子決済装置は、非接触ICカードの種類を選択等するためのボタンを照らしたり、非接触ICカードを非接触でかざすためのカードかざし領域を示したり、その処理(利用者による決済のためのカードかざし処理)を促したりするための照明手段(例えば、LED)や、少なくとも決済処理の完了等を音で知らせるための音声出力手段(例えば、スピーカ)を備えている(例えば、特許文献1等参照)。
【0004】
特許文献1に開示される自動販売機は、自動販売機の周囲の状態(環境)を検出する環境センサとして、騒音を測定するセンサ(騒音センサ)、人の気配を検知するセンサ(人感センサ)、明るさを測定するセンサ(輝度センサ)などを備えている。そして、この自動販売機は、これらのセンサにより測定・検知された各種データに応じて、自動販売機全体の照明の明るさや音声ガイダンス等の音量を自動的に調整するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−154741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示される自動販売機は、利用者の有無や周辺環境に応じて、リアルタイムに(タイムリーに)照明の明るさや音声ガイダンスの音量を調整するものである。そのため、突発的な光や音の変化を検知すると、それに対応して周辺環境に合わないガイダンス音や照明を発するおそれがあるという問題があった。
【0007】
ここで、このような従来の電子決済装置を備えた自動販売機等が設置されるときには、設置される環境(ロケーション:例えば、音声出力手段の音量を小さくすべき場所(例えば、病院や図書館)や、照明を明るくする必要がある場所(例えば、直射日光が当たる屋外の公園)等)に応じて、設置作業員が自動販売機や電子決済装置の音量や光量の設定を行っていた。このような設置時の設定作業は、設置作業者にとって煩雑なものであるだけでなく、設定した結果が利用時の環境に的確に対応した設定ではない場合があるという問題もあった。
【0008】
また、自動販売機を設置しているユーザには、自動販売機の電力消費に対する省エネルギー化が求められており、利用者が近くにいるか否か等ではなく、設置ロケーションの環境に応じて照明の明るさや音声ガイダンスの音量を調整したいという要望もあった。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子決済装置を備える装置(例えば自動販売機やレジスタなど)を設置する場所における環境騒音および周辺光量を検知することにより、設置ロケーションを判別し、判別された設置ロケーションに応じて待機時や決済処理時の照明の光量および音声ガイダンスの音量を自動的に設定することができる電子決済装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上述の電子決済装置を備えた自動販売機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の電子決済装置は、電子マネー媒体の利用者の決済動作に応じて、該利用者に決済に関する情報を案内する決済案内手段と、周辺環境の状態を検知する周辺環境検知手段と、周辺環境検知手段により検知された周辺環境の状態を連続的にあるいは所定のタイミングで記憶する周辺環境記憶手段と、周辺環境記憶手段に記憶されている周辺環境の状態に応じて、複数種類の設置ロケーションを定めた設置ロケーション判別テーブルを記憶する判別テーブル記憶手段と、周辺環境記憶手段に記憶された周辺環境の状態と、判別テーブル記憶手段に記憶された設置ロケーション判別テーブルとに基づいて、装置本体が設置されている設置ロケーションを判別する設置ロケーション判別手段と、設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、決済案内手段における決済に関する情報を案内する程度を設定する設定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の電子決済装置によれば、電子決済装置を備える装置(例えば自動販売機やレジスタなど)を設置する場所(ロケーション)における周辺環境の状態(例えば、環境騒音および周辺光量)を検知することにより、電子決済装置が設置されたロケーションを判別し、判別された設置ロケーションに応じて待機時や決済処理時の照明の光量および音声ガイダンスの音量を自動的に設定することができる。したがって、電子決済装置を備える装置の設置作業員の負担を軽減することができ、当該装置の設置作業が容易になる。
【0012】
本発明の電子決済装置では、決済案内手段は、電子マネー媒体をかざす位置を案内する照明手段と、少なくとも決済動作の完了を報知する音声出力手段とを備え、周辺環境検知手段は、周辺の騒音を検知する音量検知手段と、周辺の光量を検知する光量検知手段とを備えるように構成されればよい。
【0013】
本発明の電子決済装置では、設置ロケーション判別テーブルでは、音量検知手段により検知された周辺の騒音および光量検知手段により検知された周辺の光量に基づいて、複数種類の設置ロケーションに対応する複数の設置ロケーション領域に分割されており、設定手段は、設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、照明手段により出力される光量と、音声出力手段により出力される音量とを設定するように構成されればよい。
【0014】
本発明の電子決済装置では、音量検知手段および光量検知手段は、24時間連続して周辺の騒音および光量をそれぞれ検知し、周辺環境記憶手段は、音量検知手段および光量検知手段によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を記憶し、設置ロケーション判別手段は、24時間の周辺の騒音および光量の最大値を設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、設置ロケーションを判別するように構成されてもよい。
【0015】
本発明の電子決済装置では、音量検知手段および光量検知手段は、1週間の周辺の騒音および光量をそれぞれ検知し、周辺環境記憶手段は、音量検知手段および光量検知手段によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を記憶し、設置ロケーション判別手段は、1週間の周辺の騒音および光量の最大値を設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、設置ロケーションを判別するように構成されてもよい。
【0016】
本発明の電子決済装置では、設置ロケーション判別手段は、1週間の周辺の騒音のうち、所定レベルよりも低い曜日を割り出し、当該曜日を設置ロケーションの休日であると判定し、設定手段は、予め設定されている休日モードに応じて、照明手段により出力される光量と、音声出力手段により出力される音量とを設定するように構成されてもよい。
【0017】
その代わりに、本発明の電子決済装置では、利用者の決済処理の実行回数を計数する決済カウント手段をさらに備え、判別テーブル記憶手段はカレンダ機能を備えており、設定手段は、判別テーブル記憶手段のカレンダ機能を利用して、決済カウント手段により計数された決済処理の実行回数が0である曜日を特定し、当該曜日については、予め設定されている休日モードに応じて、照明手段により出力される光量と、音声出力手段により出力される音量とを設定するように構成されてよい。
【0018】
本発明の電子決済装置では、設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、音声による商品の宣伝を行う商品宣伝手段をさらに備えていればよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の自動販売機は、上述のようないずれかの電子決済装置を備えることを特徴とする。これにより、自動販売機が設置されたロケーションを判別し、判別された設置ロケーションに応じて、電子決済装置における待機時や決済処理時の照明の光量および音声ガイダンスの音量を自動的に設定することができる。したがって、自動販売機の設置作業員の負担を軽減することができ、自動販売機の設置作業が容易になる。
【0020】
本発明の自動販売機では、硬貨または紙幣による商品の決済処理を行うための硬貨・紙幣処理装置をさらに備え、電子決済装置は、硬貨・紙幣処理装置または電子決済装置により実行される決済処理を検知する決済検知手段をさらに備え、周辺環境記憶手段は、決済検知手段により決済処理を検知した後所定の期間の周辺環境の状態を記憶しないように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、周辺環境検知手段(音量検知手段および光量検知手段)により所定時間毎に取得した周辺環境の状態(音量データや光量データ)を設置ロケーション判別テーブル(設置ロケーション判別マトリックス)と照合することにより、自動販売機および自動販売機に搭載される電子決済装置の設置ロケーションを判別しているので、電子決済装置が備える決済案内手段の案内の程度(音声出力手段の出力音量および照明手段の出力照明)を自動的に設定することができる。これにより、自動販売機の設置作業員の負担を軽減することができ、自動販売機1の設置作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態における電子決済装置を備える自動販売機の正面図である。
【図2】図1に示す電子決済装置を概略的に示す斜視図である。
【図3】図1に示す電子決済装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示す自動販売機の各設置ロケーションの条件を示す設置ロケーション判別テーブルを示す図である。
【図5】図4に示す設置ロケーション毎の各種設定条件を示す設定テーブルを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態における基本動作フローを示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態における基本動作フローを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態におけるロケーション判別処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態における電子決済装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2実施形態における基本動作フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の電子決済装置は、例えば、自動販売機に搭載され、あるいは、レジスタに接続されるものである。本発明の電子決済装置は、EdyやSuicaなどの非接触ICカード(以下、「電子マネー媒体」ともいう)と組み合わせて、決済処理を行う電子決済処理システムであり、後述するように、自動販売機やレジスタの動作と連動して商品の決済処理を電子的に行う装置である。
【0024】
ここで、非接触ICカードは、例えば、決済やチャージにより増減される貨幣情報を電子マネー情報として記憶するICチップと、所定の電子マネー端末との間で非接触により決済データの授受を行うアンテナとを備えている。なお、本実施形態では、電子マネー媒体として、カード型の非接触ICカードを例に説明するが、このような電子マネー媒体は、カード型のものに限定されるものではなく、電子マネー機能を備える携帯電話端末なども含むものとする。
【0025】
<第1実施形態>
本発明の電子決済装置が自動販売機に搭載されている場合について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における電子決済装置を備える自動販売機の正面図である。図1に示すように、自動販売機1は、複数種類の缶入り飲料、ペットボトル入り飲料等の商品を販売するためのものであり、その内部には図示しない商品収容庫が設けられ、各種商品(本例では、飲料品)が収容されている。
【0026】
自動販売機1の外扉(前面)には、複数の商品見本を利用者に視認させるためのディスプレイ室2と、利用者が所望する商品を選択するための複数の商品選択ボタン3と、購入時に代金として硬貨を投入するための硬貨投入口4と、同様に紙幣を投入するための紙幣投入口5と、投入された金額を表示するための金額表示部6と、投入した硬貨や紙幣を返却するための返却レバー7と、投入硬貨が返却される返却口8と、決済が終了して払い出された商品を取り出すための商品取出口9と、本発明の電子決済装置100とが配設されている。
【0027】
なお、図示は省略するが、自動販売機1の内部には、商品収容庫に配設された商品収容ラックから商品を商品取出口9に払い出すための商品搬出装置が設けられている。
【0028】
また、金額表示部6は、上述のように、貨幣の投入金額や釣銭等の金額を利用者に表示するだけでなく、電子決済装置100に電子マネー媒体を非接触でかざしたときにも電子マネー媒体に記憶されている電子マネー情報の残金を表示するものである。
【0029】
次に、本実施形態の電子決済装置100の構成を説明する。図2は、図1に示す電子決済装置100を概略的に示す斜視図である。図3は、図1に示す電子決済装置100の構成例を示すブロック図である。電子決済装置100の電子マネー媒体との非接触での決済処理を実行する部分、すなわち、自動販売機1の前面に出ている部分は、図2に示すように、鉛直下方部分に一側面を有する三角柱の形状を有している。
【0030】
図2に示すように、自動販売機1の前面の所定位置に配置される電子決済装置100は、電子マネー媒体をかざすためのカードかざし部101と、カードかざし部101の内面に内蔵された照明手段としてのLED50とを備える。また、カードかざし部101の所定の位置(本実施形態では、左下の部分)には、自動販売機1の周辺の光量を検知する光量検知手段22が設けられる。光量検知手段22がカードかざし部101の所定位置に設けられることにより、周辺の光を受光しやすくなり、後述する設置ロケーション判別処理においても的確に室内・室外を判別することができる。なお、この光量検知手段22は例えば光量センサにより実現される。
【0031】
電子決済装置100の底面には、周辺の騒音を検知する音量検知手段21と、少なくとも電子決済装置100による決済動作の完了を報知するためのスピーカ40とが設けられる。音量検知手段21は、例えば騒音センサとしてのマイクロフォンなどで構成される。このように、音量検知手段21を電子決済装置100の底面に設置することにより、雨水などの浸入を効果的に防止している。
【0032】
図3のブロック図を用いて、電子決済装置100の機能的構成を説明する。電子決済装置100は、図3に示すように、制御手段10と、周辺環境検知手段20と、決済案内手段30と、スピーカ40と、LED50と、設置ロケーション判別手段11と、記憶手段(メモリ)12と、通信手段13と、電子決済処理手段14と、カードリーダ/ライタ15と、タイマ16とを備えている。
【0033】
また、周辺環境検知手段20は、上述の音量検知手段21と、光量検知手段22とを含み、決済案内手段30は、音声出力手段31と、照明制御手段32とを含む。なお、音声出力手段31とスピーカ40により本発明の音声出力手段が構成され、照明制御手段32とLED50とにより本発明の照明手段が構成される。
【0034】
制御手段10は、各種演算処理を実行する中央演算処理装置(CPU)を備え、記憶手段12に格納されている制御プログラムに従って、電子決済装置100の各種制御を実行する。
【0035】
周辺環境検知手段20は、上述のように、電子決済装置100が組み込まれた自動販売機1の周辺環境の状態を検知するものである。音量検知手段21により検知された音量データおよび光量検知手段22により検知された光量データは、制御手段10に出力され、制御手段10を介して記憶手段12に記憶される。
【0036】
音声出力手段31は、設置ロケーション判別手段11の判別結果に応じて、スピーカ40から出力すべき音声ガイダンス(決済時の効果音を含む)の音量を調整するものである。同様に、照明制御手段32は、設置ロケーション判別手段11の判別結果に応じて、電子決済装置100のカードかざし部101を照らすLED50の輝度を調整するものである。
【0037】
記憶手段12には、電子決済装置100の機能を実現する各種制御プログラムが格納されるとともに、周辺環境検知手段20により検知されたデータが順次格納される。また、記憶手段12には、後述する設置ロケーション判別テーブル(図4参照)および設定テーブル(図5参照)が格納されている。
【0038】
なお、設置ロケーション判別テーブルを利用することにより、周辺環境検知手段20により記憶されている周辺環境の状態に応じて、自動販売機1を設置した場所(設置ロケーション)が複数種類の設置ロケーションのいずれに該当するかが判別される。また、このように判別された設置ロケーションに応じて、設定テーブルの各種設定情報に対応して、音声出力手段31(スピーカ40)の出力音量および照明手段(LED50)の出力光量が決定される。そして、本発明の設定手段としての制御手段10は、設置ロケーション判別手段11により判別された設置ロケーションに基づいて決定された出力音量および出力光量になるように、音声出力手段31および照明制御手段32を制御する(決済案内手段30における決済に関する情報を案内する程度、すなわち音量や光量を設定する)。
【0039】
設置ロケーション判別手段11は、記憶手段12に記憶された周辺環境の状態、すなわち、環境騒音のレベルおよび環境光量のレベルと、記憶手段12に記憶される設置ロケーション判別テーブルとに基づいて、自動販売機1および電子決済装置100が設置されている設置ロケーションを判別するものである。設置ロケーションを判別する処理の詳細については後述する。
【0040】
通信手段13は、自動販売機1本体の制御部(図示せず)とのデータの送受信を行うものである。例えば、通信手段13は、自動販売機1本体の制御部から電子決済装置100に対して送信される決済情報(すなわち、自動販売機1の制御部から電子決済装置100に対して電子的に決済処理を実行するように指示する指令と、決済する商品の代金(決済金額)に関する情報とから構成される情報)を受信して、受信した決済情報を制御手段10に出力する。また、通信手段13は、電子決済処理手段14による決済処理が行われたこと(電子決済情報)を自動販売機1の制御部に送信する。このとき、制御手段10は、電子決済装置100に送信される決済情報を取得することにより、電子決済装置100の決済処理が実行されることを検知する決済検知手段として機能する。
【0041】
なお、当然のことながら、自動販売機1の決済情報は、電子決済装置100による決済処理の情報だけでなく、自動販売機1が搭載する貨幣処理装置(硬貨処理装置や紙幣処理装置)による決済処理の情報も含まれる。この場合、通信手段13は、自動販売機1本体の制御部から電子決済装置100に対して送信される決済情報(ここでは、自動販売機1の制御部から貨幣処理装置に対して貨幣による決済処理を実行するように指示する指令を少なくとも含む情報)を受信して、受信した決済情報を制御手段10に出力する。制御手段10は、貨幣処理装置に出力される決済情報を取得することにより、貨幣処理装置の決済処理が実行されることを検知する決済検知手段として機能する。電子決済装置100または貨幣処理装置への決済情報を取得した後所定の期間(例えば20秒間)、後述するように、記憶手段12は、その期間中の騒音データおよび光量データを消去してもよく、制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22の検知動作を無効としてもよい。
【0042】
電子決済処理手段14は、利用者によるカードかざし部101への電子マネー媒体200のかざし動作に応じて、商品選択ボタン3のいずれかが選択されているときには、当該商品の決済処理を行うものである。なお、電子決済処理手段14は、いずれの商品選択ボタン3も選択されていない場合には、利用者によるかざし動作に応じて、カードリーダ/ライタ15を介して電子マネー媒体200の電子マネー情報の残金データを取得し、制御手段10および通信手段13を介して、この残金データを自動販売機1の制御部に送信(あるいは出力)する。自動販売機1の制御部は、このように受信した残金データを金額表示部6に表示させる。
【0043】
カードリーダ/ライタ15は、カードかざし部101への電子マネー媒体200のかざし動作に応じて、電子マネー媒体200の残金データを読み出し、電子決済処理手段14による決済処理の実行に応じて、電子マネー媒体200の残金データを書き換えるものである。
【0044】
タイマ16は、周辺環境検知手段20による周辺環境の検知のタイミングを1時間毎や1日毎、1週間毎に切り分けて、記憶手段12が周辺環境の状態を連続的にあるいは所定のタイミングで記憶する際に利用される。
【0045】
本実施形態では、音量検知手段21および光量検知手段22は、24時間連続して自動販売機1の周辺の騒音および光量をそれぞれ検知する。この場合、制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を算出し、それら平均値を記憶手段12に記憶する。そして、設置ロケーション判別手段11は、24時間の周辺の騒音および光量の最大値を設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションを判別する。
【0046】
また、音量検知手段21および光量検知手段22は、1週間連続して自動販売機1の周辺の騒音および光量をそれぞれ検知してもよい。この場合においても、制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を算出し、それら平均値を記憶手段12に記憶すればよい。そして、設置ロケーション判別手段11は、24時間の周辺の騒音および光量の最大値を設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションを判別すればよい。
【0047】
設置ロケーション判別手段11による設置ロケーションの判別は、自動販売機1の設置後から1日、2日、4日、7日(1週間)経過毎に行われればよく、それ以降、1週間毎に設置ロケーションの再判別が実施されればよい。このように1週間毎に設置ロケーションの判別を行うことにより、例えば自動販売機1の設置日が日曜日やその施設の休館日等であった場合でも、自動販売機1の設置ロケーションを的確に判別することができる。
【0048】
なお、設置ロケーション判別手段11は、上述のように算出された1週間分の自動販売機1の周辺の騒音および光量のうち、1日単位における周辺騒音(騒音レベル)が所定レベルよりも低い曜日を割り出し、当該曜日を自動販売機1の設置ロケーションにおける休日であると判定してもよい。この場合、設定手段としての制御手段10は、予め設定されている休日モード(図5参照)に応じて、LED50(照明手段)により出力される光量と、スピーカ40(音声出力手段31)により出力される音量とを設定すればよい。
【0049】
ここで、設置ロケーション判別テーブル(設置ロケーション判別マトリックス)について説明する。図4は、図1に示す自動販売機1の各設置ロケーションの条件を示す設置ロケーション判別テーブルを示す図である。本実施形態では、図4に示すように、2つの騒音レベルと1つの光量レベルにより、6種類の設置ロケーションに対応する6つの設置ロケーション領域に分割されている。騒音レベルの閾値として、第1閾値:80(dB)と第2閾値:70(dB)の2つが設定され、光量レベルの閾値として、光量閾値:1300(lux)が設定されている。
【0050】
まず、検知された環境光量(平均値)の最大値が光量閾値よりも大きいか否かに基づいて、自動販売機1が設置された場所(ロケーション)が室内であるか、屋外であるかを切り分けている。また、検知された環境騒音(平均値)の最大値が第1閾値および第2閾値よりも大きいか否かに基づいて、自動販売機1が設置された場所(ロケーション)が騒音の大きなところであるかに否かを切り分けている。
【0051】
具体的には、本実施形態では、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが80dB(第1閾値)以上で光量レベルが1300lux(光量閾値)未満の場合には、設置ロケーションが、例えば、地下鉄などの駅構内や工業機械が稼働している工場内などのロケーション1であると判別する。また、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが80dB以上で光量レベルが1300lux以上の場合には、設置ロケーションが、例えば、主要な幹線道路沿いや屋外の駅ホーム(橋上駅など)などのロケーション4であると判別する。
【0052】
さらに、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが70dB(第2閾値)以上80dB未満で光量レベルが1300lux未満の場合には、設置ロケーションが、例えば、デパート内や騒がしいオフィス内などのロケーション2であると判別する。また、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが70dB以上80dB未満で光量レベルが1300lux以上の場合には、設置ロケーションが、例えば、一般道路沿いやスーパーマーケット前の屋外、屋外駐車場などのロケーション5であると判別する。
【0053】
さらにまた、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが70dB未満で光量レベルが1300lux未満の場合には、設置ロケーションが、例えば、都道府県庁や市区役所などの庁舎内や会社オフィス内、学校校舎内などのロケーション3であると判別する。また、設置ロケーション判別手段11は、騒音レベルが70dB未満で光量レベルが1300lux以上の場合には、設置ロケーションが、例えば、住宅街や住宅街にある公園、学校構内などのロケーション6であると判別する。
【0054】
なお、本実施形態では、設置ロケーションとして6種類のロケーションに分ける例について説明したが、本発明はこのような分け方に限らず、さらに多くのロケーションに分けたり、より少ないロケーションに分けたりしてもよい。また、各閾値として示した数値は例示的なものであり、本発明を実施するに際し適宜変更して設定されてもよい。
【0055】
次に、設定テーブルについて説明する。図5は、図4に示す設置ロケーション毎の各種設定条件を示す設定テーブルを示す図である。本実施形態では、図5に示すように、ロケーション1〜6のそれぞれに対応する設定に加え、デフォルト設定および休日モードの設定も準備されている。
【0056】
屋内の設置ロケーションであるロケーション1〜3では、昼間LED輝度を通常に設定するとともに、夜間省エネモードを設定している。そして、騒音レベルに応じて、出力音量が大中小と切り替わるように設定される。
【0057】
また、屋外の設置ロケーションであるロケーション4〜6では、昼間LED輝度を通常よりも明るい高輝度に設定している。夜間省エネモードは、車両の交通量や人通りが多い主要幹線道路や一般道路沿いなどのロケーション4、5では未実施とすればよく、住宅街などの静かなロケーション6では実施すればよい。出力音量は、屋外であることを考慮して、騒音レベルに応じて大中中と切り替わるように設定される。
【0058】
なお、本実施形態のように、音量や光量に基づく判断の他に、タイマ16からの時間情報を利用して、夜間省エネモードを設定すればよい。夜間省エネモードでは、予め設定された固定時間(例えば、22:00〜6:30)の間、LED輝度を設定可能な最低輝度にすればよい。ここで、電子決済装置100内にタイマ16が設けられていない場合には、制御手段10は、自動販売機1から時間情報を取得するように構成されればよい。
【0059】
ここで、本実施形態では、制御手段10は、音声による商品の宣伝を行う商品宣伝手段として機能してもよい。この場合、制御手段10は、設置ロケーション判別手段11により判別された設置ロケーションに基づいて、音声による商品の宣伝(音声コマーシャル)を行うことになる。本実施形態では、特に、車両の交通量や人通りが多い主要幹線道路や一般道路沿いなどのロケーション4、5では、音声コマーシャル(C/M)を実施するのが好ましい。
【0060】
なお、デフォルト設定では、出力音量が中、昼間LED輝度が通常となるように設定され、音声コマーシャルが未実施、夜間省エネモードが実施されればよい。また、休日モードでは、夜間省エネモードと同様の設定、すなわち、LED輝度が昼間通常よりも小さくなるような設定になっていればよい。ここで、電子決済装置100が休日モードに設定されていたとしても、一度でも自動販売機1が動作すると、すなわち、いずれかの商品選択ボタン3が押下されたり、現金または電子マネー媒体200により決済処理が行われたりすると、制御手段10は、その日を平日とみなして、設置ロケーション判別手段11により判別された設置ロケーションに対応する設定で動作を開始させればよい。
【0061】
ここで、自動販売機1の動作音(特に、商品である飲料缶を払い出すときの動作音)や、電子決済装置100のスピーカ40から出力したガイダンス音声などにより、音量検知手段21が検知する騒音レベルが上がってしまうおそれがある。特に、設置ロケーション判別手段11は、周辺の光量に加え、周辺の騒音レベル(検知音量)の最大値に基づいて、自動販売機1の設置ロケーションを判別しているので、自動販売機1の動作音やスピーカ40からの出力音声がピーク値となることが考えられる。このような状況における対応策として、以下のような手法が考えられる。
【0062】
本実施形態では、制御手段10は、決済案内手段30の音声出力手段31および照明制御手段32に音声や光の出力をさせている期間を検出するように構成されている。
【0063】
1つ目の対応例としては、制御手段10が決済情報を検出した場合、周辺環境検知手段20の音量検知手段21は、決済情報の検出後から所定期間、例えば20秒間だけ検知した入力を無効にするような動作をすればよい。また、音量検知手段21は、電子決済装置100のスピーカ40から音声ガイダンス等を出力している最中には、同様に、検知した入力を無効にするような動作をすればよい。
【0064】
2つ目の対応例としては、電子決済装置100自身、すなわち、スピーカ40およびLED50から音声や光が出力されていることを制御手段10が認識している間、音量検知手段21および光量検知手段22は、検知された入力を無効にするような動作をしてもよい。
【0065】
3つ目の対応例としては、制御手段10が自動販売機1からの決済情報を検出した場合、あるいは、制御手段10が電子決済装置100の決済処理が実行されていることを検出した場合には、制御手段10は、記憶手段12に記憶されている音量データや光量データからその検出の前後の所定期間、例えば20秒間にサンプリングしたデータを削除するように記憶手段12に記憶された内容を書き換える動作をしてもよい。
【0066】
このような対応をすることにより、自動販売機1自身の動作音や電子決済装置100から出力される音声および光による外乱を効果的に排除することができる。これにより、設置ロケーション判別手段11による自動販売機1の設置ロケーションの判別処理をより正確に行うことができる。
【0067】
次に、フローチャートを用いて、本実施形態の電子決済装置100の動作を説明する。図6および図7は、本発明の第1実施形態における基本動作フローを示すフローチャートである。本実施形態の基本動作フローは、自動販売機1を所定のロケーションに設置して電源を投入(自動販売機1の起動)して以降、所定のタイミングで実行されるものである。
【0068】
まず、制御手段10は、自動販売機1および電子決済装置100が先程起動されたか否かを判断する(ステップS101)。なお、電子決済装置100が起動していなければ、制御手段10がこの基本動作フローを実行することはできない。そのため、電子決済装置100が先程起動されていないと判断可能であるということは、自動販売機1および電子決済装置100に既に電源が投入されていることを意味する。電子決済装置100が先程起動されたものではないと判断された場合には、制御手段10は、処理フローをステップS116に移行させる。
【0069】
一方、電子決済装置100が先程起動されたものと判断された場合には、自動販売機1および電子決済装置100に電源が投入されたことを意味する。このとき、制御手段10は、記憶手段12の設定テーブルを参照して、出力音量、昼間LED輝度、音声コマーシャル機能および夜間省エネモードのデフォルト設定値を読み込み(ステップS102)、そのデフォルト設定値に基づいて、電子決済装置100を動作させる(ステップS103)。
【0070】
そして、制御手段10は、電子決済処理手段14による通常の決済動作とは別に、周辺環境検知手段20の音量検知手段21および光量検知手段22に、音量および光量の検知、すなわちそれらのサンプリングを開始させる(ステップS104)。なお、上述のように、このサンプリングでは、制御手段10は、1時間毎に検知した音量および光量の平均値を算出し、その平均音量および平均光量を記憶手段12に順次記憶していく。
【0071】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリングを開始してから24時間経過したか否かを判断する(ステップS105)。ここで、タイマ16によりあるいは自動販売機1の制御部から時刻情報を取得している場合には、音量および光量のサンプリング開始時から24時間経過したことを判断するのではなく、同サンプリング開始後の午前0時になってから24時間経過したこと(すなわち、0時〜24時までの丸1日のサンプリングを終えたこと)を判断すればよい。このように構成することにより、1週間単位の区切りを明確にして、自動販売機1が設置されたロケーションにおける休日を判別するのに有効となる。なお、制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から24時間経過するまでステップS104およびS105で待機する。
【0072】
サンプリング開始後の0時から24時間経過したと判断されると(ステップS105で「YES」)、制御手段10は、設置ロケーション判別手段11にサブルーチンとなる1回目のロケーション判別処理を実行させる(ステップS106)。このロケーション判別処理の詳細は後述する。
【0073】
1回目のロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が設定される。
【0074】
この1回目のロケーション判別処理の実行中においても、制御手段10は、周辺環境検知手段20の音量検知手段21および光量検知手段22に、音量および光量の検知、すなわちそれらのサンプリングを実行させている(ステップS107)。
【0075】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリング開始後の0時から48時間経過したか否かを判断する(ステップS108)。制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から48時間経過するまでステップS107およびS108で待機する。
【0076】
サンプリング開始後の0時から48時間経過したと判断されると(ステップS108で「YES」)、制御手段10は、自動販売機1の設置後2回目のロケーション判別処理を設置ロケーション判別手段11に実行させる(ステップS109)。
【0077】
2回目のロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、1回目のロケーション判別処理における判別結果と異なる場合には、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が変更される。
【0078】
この2回目のロケーション判別処理の実行中においても、制御手段10は、周辺環境検知手段20の音量検知手段21および光量検知手段22に、音量および光量の検知、すなわちそれらのサンプリングを実行させている(ステップS110)。
【0079】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリング開始後の0時から96時間経過したか否かを判断する(ステップS111)。制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から96時間経過するまでステップS110およびS111で待機する。
【0080】
サンプリング開始後の0時から96時間経過したと判断されると(ステップS111で「YES」)、制御手段10は、自動販売機1の設置後3回目のロケーション判別処理を設置ロケーション判別手段11に実行させる(ステップS112)。
【0081】
3回目のロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、現在判別されている判別結果と異なる場合には、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が変更される。
【0082】
この3回目のロケーション判別処理の実行中においても、制御手段10は、周辺環境検知手段20の音量検知手段21および光量検知手段22に、音量および光量の検知、すなわちそれらのサンプリングを実行させている(ステップS113)。
【0083】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリング開始後の0時から168時間(1週間)経過したか否かを判断する(ステップS114)。制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から168時間経過するまでステップS113およびS114で待機する。
【0084】
サンプリング開始後の0時から168時間経過したと判断されると(ステップS114で「YES」)、制御手段10は、自動販売機1の設置後4回目のロケーション判別処理を設置ロケーション判別手段11に実行させる(ステップS115)。
【0085】
4回目のロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、現在判別されている判別結果と異なる場合には、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が変更される。
【0086】
ここで、フローチャートには図示を省略したが、1週間分のサンプリングデータが取得されたので、設置ロケーション判別手段11は、自動販売機1の周辺の騒音および光量のうち、1日単位における周辺騒音(騒音レベル)が所定レベルよりも低い曜日を割り出し、当該曜日を自動販売機1の設置ロケーションにおける休日であると判定してもよい。この場合、当該曜日については、電子決済装置100は、図5に示す休日モードとして、終日夜間省エネモードにて動作されればよい。
【0087】
自動販売機1および電子決済装置100の設置後(最初に電源を投入した後)における1週間の騒音レベルおよび光量レベルのサンプリングを終えると、制御手段10は一旦この基本動作フローを終了し、ステップS101から再度処理を実行する。これ以降、制御手段10および設置ロケーション判別手段11は、ステップS113〜S115の処理を繰り返して実行し、必要に応じて、設置ロケーションの修正や休日モードの設定変更を行えばよい。
【0088】
次に、図6および図7の基本動作フローにおけるサブルーチンであるロケーション判別処理について詳細に説明する。図8は、本発明の第1実施形態におけるロケーション判別処理を示すフローチャートである。図6および図7の基本動作フローでステップS106、S109、S112およびS115に移行すると、制御手段10および設置ロケーション判別手段11は、このロケーション判別処理を実行する。
【0089】
まず、設置ロケーション判別手段11は、制御手段10により予め算出されていた1時間毎の平均音量および平均光量のそれぞれの最大値を記憶手段12から抽出する(ステップS201)。以下、抽出された平均音量および平均光量の最大値をそれぞれ音量最大値および光量最大値とする。
【0090】
次いで、設置ロケーション判別手段11は、光量最大値が光量閾値(本実施形態では、1300lux、図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS202)。光量最大値が光量閾値以上である場合には、設置ロケーションが屋外であると判断され、光量最大値が光量閾値未満である場合には、設置ロケーションが屋内であると判断される。
【0091】
光量最大値が光量閾値未満であると判断されると(ステップS202で「NO」)、設置ロケーション判別手段11は、次いで、音量最大値が第1閾値(本実施形態では、80dB、図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS203)。
【0092】
音量最大値が第1閾値以上であると判断されると(ステップS203で「YES」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション1に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション1用の設定に決定し(ステップS204)、このロケーション判別処理を終了する。
【0093】
一方、音量最大値が第1閾値未満であると判断されると(ステップS203で「NO」)、設置ロケーション判別手段11は、続いて、音量最大値が第2閾値(本実施形態では、70dB、図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS205)。
【0094】
音量最大値が第2閾値以上第1閾値未満であると判断されると(ステップS205で「YES」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション2に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション2用の設定に決定し(ステップS206)、このロケーション判別処理を終了する。
【0095】
一方、音量最大値が第2閾値未満であると判断されると(ステップS205で「NO」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション3に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション3用の設定に決定し(ステップS207)、このロケーション判別処理を終了する。
【0096】
これに対して、光量最大値が光量閾値以上であると判断されると(ステップS202で「YES」)、設置ロケーション判別手段11は、次いで、音量最大値が第1閾値(本実施形態では、80dB、図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS208)。
【0097】
音量最大値が第1閾値以上であると判断されると(ステップS208で「YES」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション4に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション4用の設定に決定し(ステップS209)、このロケーション判別処理を終了する。
【0098】
一方、音量最大値が第1閾値未満であると判断されると(ステップS208「NO」)、設置ロケーション判別手段11は、続いて、音量最大値が第2閾値(本実施形態では、70dB、図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS210)。
【0099】
音量最大値が第2閾値以上第1閾値未満であると判断されると(ステップS210で「YES」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション5に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション5用の設定に決定し(ステップS211)、このロケーション判別処理を終了する。
【0100】
一方、音量最大値が第2閾値未満であると判断されると(ステップS210で「NO」)、設置ロケーション判別手段11は、設置ロケーションが図4のロケーション6に対応するロケーションであると判断し、制御手段10は、図5に示す各種設定に基づいて、音声出力手段31および照明制御手段32の出力設定をロケーション6用の設定に決定し(ステップS212)、このロケーション判別処理を終了する。
【0101】
以上のようにして、基本動作フロー中における各設定時間経過後のロケーション判別処理を実行し、環境の変化に応じて、適宜音声出力および照明出力を変更する。これにより、外乱により音量や照明の輝度を急激に変化させることなく、判別された設置ロケーションに応じて、適切な音声案内(音声ガイダンス)の音量およびLED照明の光量を自動的に設定することができる。また、自動販売機1の周辺環境が変化した場合(例えば、イベント開催による混雑など)には、必要に応じて、音声案内の音量およびLED照明の光量の設定を変更させることができる。これにより、利用者への利便性を損なうことなく、自動販売機1の電力を省エネルギー化することができ、自動販売機1のランニングコストを低減することができる。
【0102】
本発明によれば、音量検知手段21および光量検知手段22により所定時間毎に取得した音量データや光量データを設置ロケーション判別テーブル(設置ロケーション判別マトリックス)と照合することにより、自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションを判別しているので、電子決済装置100が備える音声出力手段31の出力音量および照明制御手段32の出力照明を自動的に設定することができる。これにより、自動販売機1の設置作業員の負担を軽減することができ、自動販売機1の設置作業が容易になる。
【0103】
なお、本実施形態では、電子決済装置100が搭載される装置として、自動販売機1を例に説明したが、本実施形態の電子決済装置100は同様の制御を行う装置に適用することができる。本実施形態の電子決済装置100は、例えば、小売り商店やスーパーマーケットなどのレジスタに連結して適用することも可能である。
【0104】
また、本実施形態では、周辺環境検知手段20として、音量検知手段(音センサ)21および光量検知手段(光センサ)22が電子決済装置100に内蔵している場合を例として説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、音量検知手段21および光量検知手段22は、電子決済装置100を搭載させる装置の適当な位置に設置して、有線または無線通信にて検知データを制御手段10に送信するように構成されてもよい。また、その代わりに、音量検知手段21および光量検知手段22は自動販売機1に直接搭載して、通信手段13を介して自動販売機1の制御部からその検知データを取得するようにしてもよい。この場合、自動販売機1の制御部は、検知データに基づいて、自動販売機1自身の照明の光量や、スピーカの音量を設定することも可能である。このように構成することにより、自動販売機1全体としての省エネルギー化に寄与することができる。
【0105】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、記憶手段12'内にカレンダテーブル(カレンダ機能)が搭載されており、このカレンダテーブルを用いて休日モードを設定する点で、第1実施形態の電子決済装置100とは異なる。なお、本実施形態のハードウェアの構成については、実質的に第1実施形態と同様のものであるため、同様の機能を有するものについては同一の符号を付し、その説明を省略する。また、自動販売機1に搭載される外観形状も同様であるため、図1の全体図および図2の部分斜視図を用いることとする。
【0106】
まず、本実施形態における電子決済装置100'の構成を説明する。図9は、本発明の第2実施形態における電子決済装置100'の構成例を示すブロック図である。本実施形態の電子決済装置100'は、第1実施形態における記憶手段12の代わりに、カレンダ機能としてのカレンダテーブル12aを含む記憶手段(メモリ)12'を備えている。なお、カレンダテーブル12aには、曜日だけでなく、祝祭日も記録されている。
【0107】
また、本実施形態の電子決済装置100'は、第1実施形態における電子決済処理手段14の代わりに、電子決済装置100'による利用者の決済処理の実行回数を計数する決済カウント手段14aを含む電子決済処理手段14'を備えている。
【0108】
本実施形態では、制御手段10は、1週間の決済カウント手段14aのカウント値(決済処理の実行回数)およびカレンダテーブル12aの日付を利用して、このカウント値が0となっている曜日を特定する。そして、制御手段10は、当該曜日については、自動販売機1が設置されたロケーションにおける休日であると判断し、電子決済装置100'の動作を予め設定されている休日モードに設定するものである。
【0109】
次に、本実施形態の電子決済装置100'の動作を説明する。図10は、本発明の第2実施形態における電子決済装置100'の基本動作フローを示すフローチャートである。本実施形態の基本動作フローは、第1実施形態の場合と同様に、自動販売機1を所定のロケーションに設置して電源を投入(自動販売機1の起動)したときに実行されるものである。
【0110】
まず、制御手段10は、自動販売機1および電子決済装置100'が先程起動されたか否かを判断する(ステップS301)。なお、電子決済装置100'が起動していなければ、制御手段10がこの基本動作フローを実行することはできない。そのため、第1実施形態の基本動作フローとは異なり、本実施形態の基本動作フローは、自動販売機1および電子決済装置100'の電源投入時にステップS302に移行するものとなる。
【0111】
このとき、制御手段10は、記憶手段12'の設定テーブル(図5参照)を参照して、出力音量、昼間LED輝度、音声コマーシャル機能および夜間省エネモードのデフォルト設定値を読み込み(ステップS302)、そのデフォルト設定値に基づいて、電子決済装置100'を動作させる(ステップS303)。
【0112】
次いで、制御手段10は、記憶手段12'のカレンダテーブル12aからカレンダ情報を読み込み(ステップS304)、読み込んだカレンダ情報に基づいて、周辺環境検知手段20の音量検知手段21および光量検知手段22に、音量および光量の検知、すなわちそれらのサンプリングを開始させる(ステップS305)。なお、第1実施形態と同様に、このサンプリングでは、制御手段10は、1時間毎に検知した音量および光量の平均値を算出し、その平均音量および平均光量を記憶手段12'に順次記憶していく。
【0113】
また、制御手段10は、周辺環境検知手段20のサンプリングが開始されると同時に、時間毎の決済処理の回数を計数するように決済カウント手段14aを制御する(ステップS306)。ここで、決済カウント手段14aは、図9では、電子決済処理手段14'に含まれるように示しているが、自動販売機1の制御部でも貨幣処理装置(硬貨処理装置および紙幣処理装置)による決済処理の回数を計数している。制御手段10は、通信手段13を介して、この硬貨処理装置または紙幣処理装置による決済処理の回数を自動販売機1の制御部から取得すればよい。
【0114】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリングを開始してから24時間経過したか否かを判断する(ステップS307)。制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知並びに決済カウント手段14aによる決済処理の計数を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から24時間経過するまでステップS305〜S307で待機する。
【0115】
サンプリング開始後の0時から24時間経過したと判断されると(ステップS307で「YES」)、制御手段10は、設置ロケーション判別手段11にサブルーチンとなる1回目のロケーション判別処理を実行させる(ステップS308)。なお、このロケーション判別処理は第1実施形態の処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0116】
次いで、制御手段10は、各時間における騒音レベルおよび光量レベルのピーク値、決済カウント手段14aによるカウント値をカレンダテーブル12aに記憶し、設置ロケーション判別手段11により判別された設置ロケーションを記憶手段12'に記憶する(ステップS309)。
【0117】
このロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が設定される。
【0118】
次いで、制御手段10は、音量および光量のサンプリング開始後の0時から168時間(1週間)経過したか否かを判断する(ステップS310)。制御手段10は、音量検知手段21および光量検知手段22による音量および光量の検知並びに決済カウント手段14aによる決済処理の計数を継続させつつ、サンプリング開始後の0時から168時間経過するまでステップS305〜S310で待機する。
【0119】
サンプリング開始後の0時から168時間経過したと判断されると(ステップS310で「YES」)、制御手段10は、決済カウント手段14aによるカウント値が0となっている曜日を特定し、その曜日が自動販売機1の設置ロケーションにおける休日であると決定する(ステップS311)。
【0120】
そして、制御手段10は、ステップS301において休日と決定された曜日を除く日を対象として、自動販売機1の設置後1週間におけるロケーション判別処理を設置ロケーション判別手段11に実行させる(ステップS312)。
【0121】
1週間毎のロケーション判別処理の実行により、図4に示す設置ロケーション判別テーブルに従って自動販売機1および電子決済装置100の設置ロケーションが決定され、現在判別されている判別結果と異なる場合には、図5に示す設定テーブルに基づいて決済案内時におけるスピーカ40の音声出力およびLED50の光量が変更される。
【0122】
制御手段10は、決定した休日については、図5に示す休日モードに従って音声出力手段31および照明制御手段32を制御し、決定した休日以外の日については、ステップS311において判別された設置ロケーションに応じて設定される音声出力手段31の出力音声および照明制御手段32の出力光量に基づいて、電子決済装置100'の動作を制御する(ステップS313)。
【0123】
なお、本実施形態では、特に、自動販売機1の設置されたロケーションにおける休日を特定するための動作であるため、1日毎の設定変更は必要ではない。そのため、図10に示す基本動作フローにおけるステップS308の24時間毎のロケーション判別処理の実行を省略してもよい。
【0124】
また、本実施形態では、1週間のサンプリングにより休日を特定している場合について説明したが、2週間連続して決済カウント手段14aのカウント値が0の場合に初めて、その曜日を自動販売機1の設置されている施設の休日として決定するように構成されてもよい。
【0125】
さらに、本実施形態では、電子決済処理手段14'内の決済カウント手段14aの決済処理の実行回数や、自動販売機1に設けられた硬貨処理装置または紙幣処理装置における決済処理の実行回数を計数する場合について説明したが、自動販売機1からの決済情報の送信回数を計数することにより、同様のカウント値を得ることができる。
【符号の説明】
【0126】
1 自動販売機
100 電子決済装置
101 カードかざし部
10 制御手段
11 設置ロケーション判別手段
12、12' 記憶手段
12a カレンダテーブル
13 通信手段
14、14' 電子決済処理手段
14a 決済カウント手段
15 カードリーダ/ライタ
16 タイマ
20 周辺環境検知手段
21 音量検知手段
22 光量検知手段
30 決済案内手段
31 音声出力手段
32 照明制御手段
40 スピーカ
50 LED
200 電子マネー媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネー媒体の利用者の決済動作に応じて、該利用者に決済に関する情報を案内する決済案内手段と、
周辺環境の状態を検知する周辺環境検知手段と、
前記周辺環境検知手段により検知された周辺環境の状態を連続的にあるいは所定のタイミングで記憶する周辺環境記憶手段と、
前記周辺環境記憶手段に記憶されている周辺環境の状態に応じて、複数種類の設置ロケーションを定めた設置ロケーション判別テーブルを記憶する判別テーブル記憶手段と、
前記周辺環境記憶手段に記憶された周辺環境の状態と、前記判別テーブル記憶手段に記憶された設置ロケーション判別テーブルとに基づいて、装置本体が設置されている設置ロケーションを判別する設置ロケーション判別手段と、
前記設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、前記決済案内手段における前記決済に関する情報を案内する程度を設定する設定手段と
を備えることを特徴とする電子決済装置。
【請求項2】
前記決済案内手段は、前記電子マネー媒体をかざす位置を案内する照明手段と、少なくとも前記決済動作の完了を報知する音声出力手段とを備え、
前記周辺環境検知手段は、周辺の騒音を検知する音量検知手段と、周辺の光量を検知する光量検知手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の電子決済装置。
【請求項3】
前記設置ロケーション判別テーブルでは、前記音量検知手段により検知された周辺の騒音および前記光量検知手段により検知された周辺の光量に基づいて、前記複数種類の設置ロケーションに対応する複数の設置ロケーション領域に分割されており、
前記設定手段は、前記設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、前記照明手段により出力される光量と、前記音声出力手段により出力される音量とを設定することを特徴とする請求項2に記載の電子決済装置。
【請求項4】
前記音量検知手段および前記光量検知手段は、24時間連続して周辺の騒音および光量をそれぞれ検知し、
前記周辺環境記憶手段は、前記音量検知手段および前記光量検知手段によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を記憶し、
前記設置ロケーション判別手段は、前記24時間の周辺の騒音および光量の最大値を前記設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、前記設置ロケーションを判別することを特徴とする請求項3に記載の電子決済装置。
【請求項5】
前記音量検知手段および前記光量検知手段は、1週間の周辺の騒音および光量をそれぞれ検知し、
前記周辺環境記憶手段は、前記音量検知手段および前記光量検知手段によりそれぞれ検知された周辺の騒音および光量の一時間毎の平均値を記憶し、
前記設置ロケーション判別手段は、前記1週間の周辺の騒音および光量の最大値を前記設置ロケーション判別テーブルで照合することにより、前記設置ロケーションを判別することを特徴とする請求項3または4に記載の電子決済装置。
【請求項6】
前記設置ロケーション判別手段は、前記1週間の周辺の騒音のうち、所定レベルよりも低い曜日を割り出し、当該曜日を前記設置ロケーションの休日であると判定し、
前記設定手段は、予め設定されている休日モードに応じて、前記照明手段により出力される光量と、前記音声出力手段により出力される音量とを設定することを特徴とする請求項5に記載の電子決済装置。
【請求項7】
利用者の決済処理の実行回数を計数する決済カウント手段をさらに備え、
前記判別テーブル記憶手段はカレンダ機能を備えており、
前記設定手段は、前記判別テーブル記憶手段のカレンダ機能を利用して、前記決済カウント手段により計数された前記決済処理の実行回数が0である曜日を特定し、当該曜日については、予め設定されている休日モードに応じて、前記照明手段により出力される光量と、前記音声出力手段により出力される音量とを設定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電子決済装置。
【請求項8】
前記設置ロケーション判別手段により判別された設置ロケーションに基づいて、音声による商品の宣伝を行う商品宣伝手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電子決済装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の電子決済装置を備えることを特徴とする自動販売機。
【請求項10】
硬貨または紙幣による商品の決済処理を行うための硬貨・紙幣処理装置をさらに備え、
前記電子決済装置は、
前記硬貨・紙幣処理装置または前記電子決済装置により実行される決済処理を検知する決済検知手段をさらに備え、
前記周辺環境記憶手段は、前記決済検知手段により前記決済処理を検知した後所定の期間の周辺環境の状態を記憶しないことを特徴とする請求項9に記載の自動販売機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−128601(P2012−128601A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278628(P2010−278628)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(307003777)株式会社日本コンラックス (140)
【Fターム(参考)】